JP2000248032A - 疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法 - Google Patents

疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法

Info

Publication number
JP2000248032A
JP2000248032A JP11099206A JP9920699A JP2000248032A JP 2000248032 A JP2000248032 A JP 2000248032A JP 11099206 A JP11099206 A JP 11099206A JP 9920699 A JP9920699 A JP 9920699A JP 2000248032 A JP2000248032 A JP 2000248032A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
polyoxyalkylene
polyisocyanurate foam
cell
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11099206A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoko Sano
洋子 佐野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP11099206A priority Critical patent/JP2000248032A/ja
Publication of JP2000248032A publication Critical patent/JP2000248032A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は100%に達する疎水性連続気泡ポ
リイソシアヌレートフォームを提供することである。 【構成】 シリコン系整泡剤としてイソシアネートと
反応する基を有するポリシロキサン−ポリオキシアルキ
レン共重合体特殊添加剤であるイソシアネートと反応
する基を有さないポリオキシアルキレン誘導体を用いて
疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームを製造す
ることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は疎水性連続気泡ポリイソ
シアヌレートフォームの製造方法に関するものである。
冷蔵庫等の真空パネル断熱材、衝撃吸収材等に優れた特
性を発揮する疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォ
ームに関するものである。
【0002】
【従来の技術】連続気泡ポリイソシアヌレートフォーム
の製造方法は公知であり、例えば特開平8−31933
0に連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの整法が示
されている。特開平8−319330は特定のポリオー
ルとポリイソシアネートとの末端水酸基含有プレポリマ
ーを用いて連続気泡ポリイソシアヌレートフォームを製
造するものであるが、このフォームは汎用のポリイソシ
アヌレートフォームの独泡率を低下させ、連続気泡率を
いくらか上昇させて寸法安定性を改善する程度のもので
あり100%に達する連続気泡フォームと程遠いもので
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記問
題点に鑑み、完全に100%に達する疎水性連続気泡ポ
リイソシアヌレートフォームを提供するものである。本
発明の他の目的は衝撃吸収に優れた疎水性連続気泡ポリ
イソシアヌレートフォームを提供することである。本発
明の他の目的は真空断熱性能の優れた疎水性連続気泡ポ
リイソシアヌレートフォームを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はポリイソシアネ
ート、ヒドロキシ化合物、水及び/又は他の発泡剤、触
媒、シリコン系整泡剤、特殊添加剤等よりポリイソシア
ヌレートフォームを製造するに当たり、 1)ポリイソシアネートが芳香族系ポリイソシアネー
ト、そして 2)触媒が少なくともイソシアヌレート系触媒を使用
し、そして 3)シリコン系整泡剤がイソシアネートと反応する基を
有するポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体
であり、そして 4)特殊添加剤がイソシアネートと反応する基を有さな
いポリオキシアルキレン誘導体であり、そして 5)ヒドロキシ化合物100重量部当たり、該特殊添加
剤を10重量部以上使用することによって本発明を達成
することができる。請求項2はイソシアネートと反応す
る基を有するシリコン系整泡剤がヒドロキシル基を有す
るポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体であ
ることである。請求項3及び5は本発明を遂行するに当
たり、特殊添加剤がポリオキシアルキレンアルコール脂
肪酸エステルあるいはポリオキシアルキレン脂肪族炭化
水素エーテルあるいはポリオキシアルキレン芳香族炭化
水素エーテルであることである。冷蔵庫のパネル断熱つ
いては最近真空パネル断熱が取り入れられ、連続気泡の
硬質フォームを形状保持材として使用されつつある。し
かし100%に達する完全連続気泡になっていないと残
存する独立気泡体は真空とならず、したがって断熱係数
が大きく真空からくる優れた断熱効果を示さないことか
ら完全連続気泡フォームを要望されている。また本発明
のフォームは10%から70%までの衝撃破砕強度が一
定のことから、更に自動車のボディ等に挿入する衝撃吸
収フォーム等の衝撃吸収フォーム分野にも100%に達
する疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームが適
している。
【0005】本発明に使用する芳香族ポリイソシアネー
トとしては例えばポリメチレンポリフェニレンポリイソ
シアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート、粗製ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネ
ート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4
トリレンジイソシアネート、2,6トリレンジイソシア
ネート、1,5ナフタレンジイソシアネート等がある。
本発明に於いてポリイソシアネートを芳香族ポリイソシ
アネートに限定したのは良好なポリイソシアヌレートフ
ォームを得られることであり、脂肪族イソシアネートあ
るいは脂環族イソシアネートでは十分なる反応性が得ら
れず良好なポリイソシアヌレートフォームを得ることが
できないためである。またこれらのポリイソシアネート
の内、特にポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
粗製ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート
(crude MDI)がフォーム反応性並びに内部ス
コーチ性の点で好ましい。これらのポリイソシアネート
は単独あるいはカルボジミド変性及び/又はウレタン変
性及び/又は尿素変性及び/又はアロファネート変性及
び/又はイソシアヌレート変性等各種変性を加えて使用
することもできる。
【0006】本発明に使用するヒドロキシ化合物として
は平均官能基数が1.0以上のポリエーテル及び/又は
ポリエステルからなるヒドロキシ化合物であるが前者は
好ましくは平均官能基数が1.0〜5.0、数平均分子
量20000以下であれば良い。特に好ましいヒドロキ
シ化合物としては平均官能基数が1.0〜3.5、分子
量が500〜10000である。本発明に使用すること
ができるヒドロキシ化合物の例としては1価以上のアル
コール、水酸基含有アミン化合物、多価アミノ化合物、
有機カルボン酸、アルキルフェノール等にエチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイ
ドを付加重合させたポリエーテル等がある。更に具体的
例としては水、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、ステアリルアルコール、オレイルア
ルコール、セチルアルコール、アリルアルコール、グリ
セリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトール、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミントリエタノールアミン、エチレンジアミン、ト
リレンジアミン、オレイン酸、ステアリル酸、アルキル
フェノール等にエチレンオキサイド等のアルキレンオキ
サイドを付加重合させたものがある。また低分子量のヒ
ドロキシ化合物、例えばグリセリン、トリメチロールプ
ロパン、ジエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール等の低分子量ポリオールを使用することもできる。
本発明に使用する後述のポリエステルポリオールとは平
均官能基数が2〜3.5、分子量10000以下である
のが好ましくアジピン酸、フタール酸等のポリカルボン
酸にエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン等の多官能水酸基含有化合物を反応させたポリエステ
ルポリオール、カプロラクトンを開環重合させて得られ
たポリエステル等である。
【0007】本発明に使用することができるイソシアヌ
レート触媒としては一般の公知のイソシアヌレート触媒
であれば使用することができる。例えば4級アンモニウ
ム塩、有機酸アルカリ金属塩、強塩基性金属塩、アルコ
ラート等であり具体的化合物としては酢酸カリウム、酢
酸ナトリウム、オクチル酸カリウム、オクチル酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム、NN’N”−トリス(3−ジメ
チルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、
カリウムアルコラート等がある。また必要に応じ3級ア
ミンや有機金属触媒等のポリウレタン化触媒も合わせて
使用することができる。
【0008】また好ましくはイソシアネートインデック
スは110以上である。本発明に使用できるイソシアネ
ートと反応する基を有さないポリオキシアルキレン誘導
体としてはポリオキシアルキレン鎖を有し、しかもイソ
シアネートと反応する基を有さない化合物でキャップさ
れた構造のポリオキシア、ルキレン誘導体が良く、例え
ばオレイルアルコール、メタノール等の1官能アルコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル及びポリエチレンポリプロピレングリコール等の2官
能グリコールやグリセリン、トリメチロールプロパン等
の多官能水酸基含有化合物にエチレンオキサイドやプロ
ピレンオキサイド、あるいは前記両オキサイドを付加し
た多官能ポリオールの末端をイソシアネートと反応する
基を有さない化合物でキャップされた構造を有するもの
が好ましい。具体的には例えばオレイン酸等の有機酸で
エステル化してキャップされた構造を有する化合物ある
いはアルコキシ基あるいはアセトキシ基あるいはアルキ
ルエーテル基等でキャップされたかたちの構造を有する
化合物、あるいは前述の有機酸エステル基、アルコキシ
基両者でキャップされたかたちの構造を有する化合物等
がある。
【0009】またメタノール、アルキルフェノールの様
な1価の化合物にアルキレンオキサイドを付加重合させ
たOH基末端をアルコキシ基あるいは有機酸エステル基
のかたちでキャップさせた構造を有するものも好まし
く、特に好ましくは脂肪酸のエステル化合物である。ま
たオレイルアルコール等にアルキレンオキサイドを付加
した後、オレイルクロラドを使用して末端をマスクした
ポリオキシアルキレンジオレイルエーテル等も使用する
ことができる。即ち本発明に使用するイソシアネートと
反応する基を有さないポリオキシアルキレン誘導体とは
ポリオキシアルキレン鎖を有する化合物であり、しかも
ヒドロキシル基、活性水素を有するアミノ基、エポキシ
基、カルボン酸基等のイソシアネートと反応する基を有
さなければ良く、例えばモノイソシアネート、ジイソシ
アネート、モノアルコール等でウレタン結合によりキャ
ップされたものであっても良い。本発明のイソシアネー
トと反応する基を有さないポリオキシアルキレン誘導体
としてはイオン性であっても非イオン性であっても良
い。前述の本発明に使用するイソシアネートと反応する
基を有さないポリオキシアルキレン誘導体のオキシアル
キレン鎖に於いて、ポリオキシエチレン含有量割合が大
きいほどポリオールの種類、シリコン系整泡剤の種類に
もよるが一般的に連続気泡効果が大きくなる傾向にあ
る。
【0010】本発明に使用する特に好ましい化合物の例
としてはポリプロピレングリコールステアリン酸ジエス
テル、ポリエチレンポリプロピレングリコールジステア
リン酸エステル、ポリエチレングリコールステアリン酸
ジエステル、ポリエチレングリコールラウリン酸ジエス
テル、ポリエチレングリコールオレイン酸ジエステル、
ポリプロピレングリコールジオレイン酸エステル、メチ
ルポリエチレングリコールステアリン酸エステル、ジメ
チルポリエチレングリコール、ポリエチレンポリプロピ
レングリコールステアリン酸ジエステル、ジメチルポリ
エチレンポリプロピレングリコール、αメトキシポリオ
キシエチレンβオレイン酸エステル、ポリオキシエチレ
ンジオレイルエーテル、ポリオキシエチレンジラウリル
エーテル、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレン・ニエチルヘキシルエーテル・
リン酸エステル等がある。またグリセリン、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトールにエチレンオキサ
イドあるいはプロピレンオキサイドを付加したポリオー
ルとラウリン酸、オレイン酸、ステアリン酸等とのポリ
エステルも好ましい。
【0011】本発明のイソシアネートと反応する基を有
さないポリオキシアルキレン誘導体を工業的に使用する
場合、純粋品を使用することができず少量のOH基を有
する化合物や脂肪酸等が不純物として混入することがあ
り大量でなけれは使用することができる。OH基を有す
るエステルは大きく連泡化を低下させる作用は少ない
が、特に脂肪酸そのものは独立気泡化の作用があるため
好ましくない。好ましくは酸価20以下、更に好ましく
は10以下の範囲で使用するのが良い。本発明に使用す
る特殊添加剤であるイソシアネートと反応する基を有さ
ないポリオキシアルキレン誘導体はポリオール100重
量部当たり10乃至200重量部の割合、更に好ましく
はポリオール100重量部当たり30乃至150重量部
で使用するのが好ましい。10部以下では連泡化効果が
小さく、また200部以上では強度が低下して実用性に
欠ける。
【0012】代表的イソシアネートと反応する基を有さ
ないポリオキシアルキレン誘導体の化学構造は下記の通
りである。 (1)CH(CHCH=CH(CHCOO(CHCHO) OC(CHCH=CH(CHCH(化式1) (m=整数) (2)CH(CH16COO(CHCHO)CH (化式2) (m=整数) (3)C1835O(CHCHO)(CHCHCHO)1835 (化式3) (m、n=整数) (m=整数) (5)C1429O(CHCHO)[CHCH(CH)O]CH COONa(化式5) (m、n=整数) (6)C19O(CHCHO)CO(CH16CH (化式6) (m=整数) (7)CHO(CHCHO)(CHCHCHO)(CHC H=CH(CHCH(化式7) (m、n=整数)
【0013】本発明に使用するシリコン系整泡剤として
はイソシアネートと反応する基を有するポリシロキサン
−ポリオキシアルキレン共重合体であるが、具体的例と
しては水酸基、活性水素を有するアミノ基、エポキシ
基、カルボン酸等を有するポリシロキサン−ポリオキシ
アルキレン共重合体である。特に好ましくは水酸基を有
するポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体で
ある。本ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合
体の代表的化学構造の例として水酸基を有するものであ
り、その構造は下記の通りである。 (式中RはH、mは8以上、n1以上の整数、a、bは
1以上の整数) (9) CH−Si{[−O−Si(CH−(OC(OCOR} (化式9) (式中RはH、mは6以上、a、bは1以上の整数)
【0014】本発明のポリシロキサン−ポリオキシアル
キレン共重合体の全ポリオキシアルキレン中のオキシエ
チレン含有量割合が大きくなるにつれて、発泡体は一般
的に連続気泡化させることができる。好ましいオキシエ
チレン含有量はポリオキシアルキレンに対して20重量
%以上90重量%以下である。オキシエチレン割合が9
0重量%以上になると本ポリシロキサン−ポリオキシア
ルキレン共重合体は固体となって取扱いが難しくなるば
かりでなく、吸水速度が低下する傾向にある。またオキ
シエチレン割合が20重量%以下となると100%に達
する連続気泡化が困難となり、同時に気泡サイズも大き
くなる傾向にある。本シリコン系整泡剤は一般にポリエ
ーテル100部に対して0.5〜10.0部程度用する
のが好ましい。
【0015】本発明に使用する発泡剤は水のみでも十分
に目的を達成することができるが必要に応じペンタン、
ヘキサン、ジクロロメタン、1,1−ジクロロ−1−フ
ルオロエタン等の低沸点液体を使用することも可能であ
る。本発明に於いては一般に使用されている公知の添加
剤、充填剤を加えることもできる。例えば炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム等の無機充填剤、顔料あるいは酸化防
止剤、紫外線防止剤等である。
【0016】
【作用】本発明は100%に達する疎水性連続気泡ポリ
イソシアヌレートフォームを提供することである。また
圧縮破砕強度が10〜70%においてほぼ一定の値を示
す100%に達する疎水性連続気泡ポリイソシアヌレー
トフォームを提供することである。即ち本発明は芳香
族イソシアネートヒドロキシ化合物イソシアヌレー
ト系触媒シリコン系整泡剤がイソシアネートと反応す
る基を有するポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共
重合体イソシアネートと反応する基を有さない特殊添
加剤であるポリオキシアルキレン誘導体発泡剤を用い
て100%に達する連続気泡率を有する疎水性連続気泡
ポリイソシアヌレートフォームを完成した。本発明はイ
ソシアネートと反応する基を有するポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレン共重合体、並びにイソシアネートと
反応する基を有さないポリオキシアルキレン誘導体の相
乗効果により100%に達する連続気泡化、疎水性化を
達成した。特にイソシアネートと反応する基を有さない
ポリオキシアルキレン誘導体は発泡反応、ゲル化反応を
マイルドにして気泡を安定化させると共に連泡化させ、
均一かつ完全な連続気泡発泡体を得る強力な働きを行
う。本発明に於いて本発明の特定するポリシロキサン−
ポリオキシアルキレン共重合体であるシリコン系界面活
性剤がOH基を有するシリコン系界面活性剤を使用した
場合、例えヒドロキシ化合物がポリオキシエチレン割合
が大きくても特殊添加剤であるイソシアネートと反応す
る基を有さないポリオキシアルキレン誘導体のオキシエ
チレン割合が大きくても、共に疎水性連続気泡ポリイソ
シアヌレートフォームとなる。このことは例え親水性の
イソシアネートと反応する基を有さないポリオキシアル
キレン誘導体を使用しても疎水性連続気泡ポリイソシア
ヌレートフォームとなることであり、使用したシリコン
系界面活性剤がポリイソシアヌレートと反応して疎水性
の共重合体化をすると共にシリコン系界面活性剤がポリ
マーの表面に並んでいるものと推定される。
【0017】一般にポリウレタンフォーム並びにポリイ
ソシアヌレートフォームはシリコン系界面活性剤の作用
により独立気泡乃至連続気泡のフォームを作ることが基
本であるが、本フォームの製造方法は従来のメカニズム
に従わず常識を覆すものである。即ち本発明のフォーム
処方においてイソシアネートと反応する基を有するポリ
ジメチルシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体で
あるシリコン系整泡剤を使用し、特殊添加剤であるイソ
シアネートと反応する基を有さないポリオキシアルキレ
ン誘導体を発泡系から削除するとフォームは消泡しなが
ら発泡して粗大セルとなり良好な微細セルとならない。
この気泡安定性の少ないフォームに特殊添加剤であるイ
ソシアネートと反応する基を有さないポリオキシアルキ
レン誘導体を入れることによって微細な良好な気泡のフ
ォームとなる。即ち特殊添加剤であるイソシアネートと
反応する基を有さないポリオキシアルキレン誘導体は得
られたフォームを連続気泡化するのみでなく気泡安定剤
としても働いているのである。冷蔵庫のパネル断熱につ
いては最近真空パネル断熱が取り入れられ連続気泡の硬
質フォームを形状保持材として使用されつつある。しか
し100%に達する完全連続気泡になっていないと真空
からくる優れた断熱効果を十分に示さないことから完全
連続気泡フォームを要望されている。更に自動車のボデ
ィ等に挿入する衝撃吸収フォーム等の衝撃吸収フォーム
分野に於いても、10%乃至70%に達するフォームの
衝撃破砕強度を一定にするために100%に達する疎水
性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームが望まれてい
る。
【0018】
【実施例】以下に実施例と比較例を挙げて本発明を具体
的に説明する。実施例、比較例に於いて用いた原料は次
の通りである。 polyol−1:グリセリンにエチレンオキサイドと
プロピレンオキサイドとを重量比で78/22の割合で
付加重合させた分子量3400のポリエーテルポリオー
ル polyol−2:グリセリンにプロピレンオキサイド
付加重合させた分子量3000のポリエーテル polyol−3:ジエチレングリコール、グリセリ
ン、アジピン酸より合成された平均官能基数約3、分子
量3000のポリエステルポリオール polycat41:エアープロダクトジャパン社製、
NN’N”−トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘ
キサヒドロ−S−トリアジン シリコン系整泡剤−1:化式8の構造を有するポリジメ
チルシロキサン共重合体、エチレンオキサイド/プロピ
レンオキサイドとを重量比で80/20、MW=115
0、m/n=30/3、R=H シリコン系整泡剤−2:化式8の構造を有するポリジメ
チルシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、エチ
レンオキサイド/プロピレンオキサイドとを重量比で6
0/40、MW=1400、m/n=30/1、R=H シリコン系整泡剤−3:化式8の構造を有するポリジメ
チルシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、エチ
レンオキサイド/プロピレンオキサイドとを重量比で6
0/40、MW=1500、m/n=40/1、R=H シリコン系整泡剤−4:化式8の構造を有するポリジメ
チルシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、エチ
レンオキサイド/プロピレンオキサイドとを重量比で8
0/20、MW=1200、m/n−30/2、R=C
添加剤−1:ポリオキシエチレンジオレイン酸エステ
ル、ポリオキシエチレングリコール分子量は600 添加剤−2:グリセリンにエチレンオキサイドを付加重
合させた分子量1000のポリエーテルポリオールとオ
レイン酸メチルとから合成されたトリエステル ニューコール271S:日本乳化剤社製、アルキルジフ
ェニルエーテルスルホン酸ソーダー水溶液 イルガノックス1010:チバ・スペシャルティ・ケミ
カルズル社製、酸化防止剤 papi−135:ダウケミカル日本社製、粗製ポリメ
チレンポリフェニレンポリイソシアネート
【0019】実施例、比較例のポリイソシアヌレートフ
ォームの物理特性の測定方法は次の通りである。 10%、40%圧縮硬さ(Kgf/cm):縦30m
m×横30mm×厚さ20mmのサンプルを5mm/分
の速度で圧縮し、厚さの10%、40%圧縮時点の硬
さ。本硬さはASTM1621−73で規定した値であ
り圧縮率の零点は図1に示す。また他の測定条件は上記
のASTM1621−73に準じて測定した。 連続気泡率(%):ASTMD2856−70 pro
cedureBにて測定した。 吸水時間(分):針規格22G×1”(ニプロ社
製)注射器より純水一滴を滴下、その一滴が完全にフォ
ーム中に吸収されるまでの時間。 浸水時間(秒):縦50mm×横50mm×高さ40m
mのフォームを水面上に浮かべ完全に沈むまでの時間、
但しテスト時間は最大15分間。
【0020】実施例1〜3を表1の配合処方によりハン
ド攪拌方式でポリイソシアヌレートフォームを製造し
た。またその物性を表2に示す。実施例1〜3まですべ
てのフォームは完全連続気泡フォームであるが、ほとん
ど吸水しない疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォ
ームであった。特に実施例1に於いては使用ポリオール
のオキシエチレン/オキシプロピレン重量比が78/2
2と非常に親水性のポリオールを使用し、しかもアニオ
ン系界面活性剤を併用しているのにもかかわらず吸水し
ないフォームであった。
【0021】比較例1はポリオキシアルキレン末端にO
CH基を有するシリコン系界面活性剤を使用してお
り、イソシアネートと反応する基を有さないポリオキシ
アルキレン誘導体である添加剤−1を使用すればアニオ
ン系界面活性剤であるニューコール271Sを使用しな
くても即座に吸水する。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】本発明は独立気泡ポリイソシアヌレート
フォームを疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォー
ム化を達成したものであり、しかも100%に達する疎
水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームを可能とし
た。本フォームは完全に連続気泡フォームの為、冷蔵庫
等の真空パネル断熱材として有用である。また本フォー
ムは疎水性であり湿分を吸収して物性が変化せず、しか
も圧縮破砕強度10%〜70%において一定であること
から衝撃吸収材として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ASTM1621−73の硬さ測定法に於け
る零点を規定するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 CA01 CA02 CA03 CA04 CA05 CA11 CA21 CB01 CB02 CE01 DA01 DB03 DF01 DF12 DF14 DF15 DF16 DF20 DF21 DF22 DG01 DG02 DG03 DG14 FB01 HA01 HA06 HB06 HB07 HB08 HC11 HC12 HC13 HC63 HC64 HC67 HC71 KA01 KB03 KC02 KD02 KD11 KD12 KD21 LA08 MA12 MA17 MA24 NA03 NA05 NA08 QA01 QA05 QB12 QC01 RA11 RA12

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート化合物、ヒドロキシ
    化合物、水及び/又は他の発泡剤、触媒、シリコン系整
    泡剤、特殊添加剤等によりポリイソシアヌレートフォー
    ムを製造するに当たり、 1)ポリイソシアネートが芳香族系ポリイソシアネート
    化合物、そして 2)触媒が少なくともイソシアヌレート系触媒を使用
    し、そして 3)シリコン系整泡剤がイソシアネートと反応する基を
    有するポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体
    であり、そして 4)特殊添加剤がイソシアネートと反応する基を有さな
    いポリオキシアルキレン誘導体、そして 5)ヒドロキシ化合物100重量部当たり該特殊添加剤
    を10重量部以上使用する疎水性連続気泡ポリイソシア
    ヌレートフォームの製造方法。
  2. 【請求項2】 シリコン系整泡剤がヒドロキシル基を有
    するポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体で
    ある特許請求項1記載の疎水性連続気泡ポリイソシアヌ
    レートフォームの製造方法。
  3. 【請求項3】 特殊添加剤がポリオキシアルキレンモノ
    オール及び/又はポリオール脂肪酸エステルである特許
    請求項1記載の疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフ
    ォームの製造方法。
  4. 【請求項4】 脂肪酸が主にラウリン酸、ステアリン
    酸、オレイン酸、リノレン酸、リノール酸である特許請
    求項3記載の疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォ
    ームの製造方法。
  5. 【請求項5】 特殊添加剤がポリオキシアルキレン脂肪
    族炭化水素エーテル及び/又はポリオキシアルキレン芳
    香族炭化水素エーテルである特許請求項1記載の疎水性
    連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
  6. 【請求項6】 特殊添加剤がヒドロキシ化合物100重
    量部当たり30部以上である特許請求項1記載の疎水性
    連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法。
  7. 【請求項7】 製品用途が衝撃吸収フォームである特許
    請求項1〜5いずれか記載の疎水性連続気泡ポリイソシ
    アヌレートフォーム。
  8. 【請求項8】 製品用途が冷蔵庫の真空パネル断熱材で
    ある特許請求項1〜5いずれか記載の疎水性連続気泡ポ
    リイソシアヌレートフォーム。
JP11099206A 1999-03-02 1999-03-02 疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法 Pending JP2000248032A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11099206A JP2000248032A (ja) 1999-03-02 1999-03-02 疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11099206A JP2000248032A (ja) 1999-03-02 1999-03-02 疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000248032A true JP2000248032A (ja) 2000-09-12

Family

ID=14241189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11099206A Pending JP2000248032A (ja) 1999-03-02 1999-03-02 疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000248032A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007007577A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd 水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォーム形成用組成物、該組成物を用いた水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法、及び該製造方法により得られる水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォーム
JP2013047338A (ja) * 2011-07-28 2013-03-07 Toyo Quality One Corp 吸音衝撃吸収材及びその製造方法
WO2018025836A1 (ja) * 2016-08-05 2018-02-08 東ソー株式会社 軟質ポリウレタンフォーム成型用ポリオール組成物及び軟質ポリウレタンフォーム

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007007577A1 (ja) * 2005-07-08 2007-01-18 Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd 水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォーム形成用組成物、該組成物を用いた水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法、及び該製造方法により得られる水発泡硬質ポリイソシアヌレートフォーム
JP2013047338A (ja) * 2011-07-28 2013-03-07 Toyo Quality One Corp 吸音衝撃吸収材及びその製造方法
WO2018025836A1 (ja) * 2016-08-05 2018-02-08 東ソー株式会社 軟質ポリウレタンフォーム成型用ポリオール組成物及び軟質ポリウレタンフォーム
CN109790268A (zh) * 2016-08-05 2019-05-21 东曹株式会社 软质聚氨酯泡沫成形用多元醇组合物以及软质聚氨酯泡沫
US11505700B2 (en) 2016-08-05 2022-11-22 Tosoh Corporation Polyol composition for molding flexible polyurethane foam, and flexible polyurethane foam

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0220697B1 (en) Process for producing polyurethane foams using foam modifiers
EP1770117B1 (en) Silanol-Functionalized compounds for the preparation of polyurethane foams
US8034848B2 (en) Use of low-viscosity aqueous hot-cure flexible polyurethane foam stabilizer solutions containing polyethersiloxanes in the production of hot-cure flexible polyurethane foams
AU723476B2 (en) Open celled cellular polyurethane products
US5753735A (en) Stable particulate dispersions
KR19990030102A (ko) 이소시아네이트 기재의, 취성 및 열 전도성이 낮은 열안정성 경질 발포체
CA2600593A1 (en) Use of polyethers containing urethane or urea groups for stabilizing polyurethane foams
CA1310775C (en) Composite articles
EP0872501B1 (en) Water blown, energy absorbing foams
JPWO2014069556A1 (ja) レジンプレミックス組成物、硬質ポリウレタンフォーム用組成物および硬質ポリウレタンフォーム
EP0361334B1 (en) Process for making low density flexible polyurethane foams
CA2252707A1 (en) Process for the preparation of polyurethane foams
KR100330821B1 (ko) 유동성이개선된우레탄기함유반경질발포체의제조방법
JP2000248032A (ja) 疎水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法
JP2000239342A (ja) 親水性連続気泡ポリイソシアヌレートフォームの製造方法
JP2841011B2 (ja) 熱成形用材料および熱成形方法
KR100339094B1 (ko) 연질폴리우레탄폼의제조방법
US5286758A (en) Use of formate salts as auxiliary agents for low density rigid foams
JP3453731B2 (ja) 連続気泡硬質ポリウレタンフオームの製造方法
CA2137540A1 (en) Preparation of compact or cellular polyurethanes, polyisocyanate compositions containing urethane groups which can be used for this purpose, and their use
JP3360083B2 (ja) 植物固定支持用連続気泡ポリイソシアヌレートフォ ーム
CN114026145A (zh) 作为hr泡沫中可并入的催化剂的胺起始的多元醇
JP2516226B2 (ja) 硬質ポリウレタンフォ―ムの製造方法
JP2003268064A (ja) 親水化連続気泡ポリウレタンフォームの製造方法並びに親水化連続気泡ポリウレタンフォーム
JP2000248036A (ja) 親水性連続気泡ポリウレタンフォームの製造方法