JP3360083B2 - 植物固定支持用連続気泡ポリイソシアヌレートフォ ーム - Google Patents
植物固定支持用連続気泡ポリイソシアヌレートフォ ームInfo
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Description
切花などの植物の固定用支持体に関するものであり、改
善された優れた特性を有する植物固定支持用連続気泡ポ
リイソシアヌレートフォームに関するものである。
るいは切花用固定支持体としての硬質ポリウレタンフォ
ームは公知である。一般に硬質ポリウレタンフォームは
ポリオールの分子量が軟質ポリウレタンフォーム用ポリ
オールに較べて小さく、しかも多官能のためイソシアネ
ートとの反応性が大きく独立気泡化する為、連続気泡硬
質フォームを作ることは困難であった。従って植物固定
支持体用の硬質ポリウレタンフォームを製造するために
は少なくとも連続気泡化を行い、水の吸収並びに保持す
るための工夫を施す必要があった。これらに関する特許
は例えば特開昭46−741、特開昭48−2509
8、特開昭49−63796、特開昭49−9789
7、特開平2−14209、特開平2−212511等
がある。
として分子量が500以下のポリオールと分子量500
〜5000の高分子量ポリオールを使用し、しかもイソ
シアネート インデックスを20〜80に限定し、ポリ
オールの反応性差とイソシアネート インデックスを2
0〜80の低レベルとし、架橋反応を遅く少なくして連
続気泡化をなし、しかも低イソシアネート インデック
スからくる残存OH基により合わせて親水性化を達成し
ている。しかしながらこのフォームは連続気泡化率も低
く、従って水吸収量も51〜75%と低いと同時に架橋
並びにハードセグメントの少なさからくる柔軟性を有
し、硬質性に欠けるため、挿し芽、挿し木、切花用とし
て使用するのにささり難く、特にかすみ草の様な小径の
花やガーベラのような太径で柔らかい植物はさすことが
できなかった。
部にアミン化合物で開始された、いわゆる3級アミン系
ポリオールを使用してポリオールの反応性差を利用、し
かもイソシアネート インデックスが特開昭46−79
1と同様50〜90と低くして、連続気泡化と親水性化
を行っている。しかしながら連続気泡化率も低く、従っ
て保水率も低くしかも架橋並びにハードセグメントの少
なさからくる柔軟性を有し、結果として硬質性に欠ける
ため同様に小径の草花や太径で柔らかい植物、並びに新
芽などはさすことが困難であった。
ール、特殊変性された反応性の低い脂肪族イソシアネー
ト化合物を用い圧縮後水で膨潤復元するフォームを製造
するのであるが、連続気泡化率が低く、しかも脂肪族イ
ソシアネート化合物を用いていることから柔軟性を有
し、硬質性に欠けるため前述同様に小径や、柔らかい植
物をさすことは困難であった。
リオールと3級アミノ基を有さないポリオール、乳化
剤、並びにイソシアネート インデックスが55〜70
%と特に低い条件下で製造されたフォームである。本フ
ォームも複数のポリオールの反応性差を利用して、しか
も低イソシアネートインデックスからくる連続気泡化を
行っているが連続気泡化率が低く、しかも低イソシアネ
ート インデックスからくる架橋並びにハードセグメン
トの少なさからくる柔軟性があり、小径の草花、太径で
柔らかい植物をさすことは困難であった。
オール、ポリエチレングリコールのモノアルキリエーテ
ルポリオールを使用し、しかもイソシアネート インデ
ックスが25〜90の範囲に限定したフォームである。
本フォームもポリオールの反応性差並びにモノオールに
よる低架橋化、イソシアネート インデックスによる低
架橋化を組み合わせたものである。従って本フォームも
前述のフォーム同様に連続気泡化率が低く、柔軟性を有
し硬質性に欠けていることから同様の欠点を有してい
た。
類以上のポリオールを使用し、酸の存在下に開放セルフ
ォームを製造しているが連続気泡化率が低く、従って水
吸収量も劣る。しかもフォームはハードセグメントが不
足し柔軟性を有していたため小径の草花や太径の柔らか
い植物をさすことが困難であった。
は連泡化率が低く、柔軟性を有していることから親水性
は満足するが水吸収量が低く、しかもさし込み時にフォ
ームが伸びてしまい、いわゆる均一圧力に対する均一挫
屈ではなく従って柔らかい草花をさすことが困難であっ
た。以上のことからも分かるようにこれまでの親水性連
続気泡硬質ポリウレタンフォームは特に吸水性とさし込
み性の問題から切花用の支持体としてほとんど実用化さ
れず、稲、ほうれん草等の育苗用マットに限定され、さ
し込み性の優れるフェノールフォームに切花などの植物
固定支持用フォーム市場をほとんど独占されている。
度が早く吸水量が多い優れた、より完全な吸水性能、保
水性能と共に小径の草花や柔らかな径を有する植物を容
易にさし込むことができ、しかも固定支持能力のある連
続気泡硬質フォームを提供することである。従来の本目
的のためのフォームは複数のポリオールの反応性差、並
びに低イソシアネート インデックスにより得られたも
のであるため均一に完全連続気泡化が達成できず、この
残存独立気泡が浮力となってフォームを水中に沈めない
力として働き、水の吸収量が少ない欠点があった。また
低イソシアネート インデックスにより架橋、並びにハ
ードセグメント結合が少なく、柔軟性を有し、硬質性に
欠け、均一な力による挫屈性に欠ける為、小径の草花や
太径の弱い硬さの草花を容易にさすことができないなど
の課題を解決するものである。また植物固定用のフェノ
ールフォームの製造と違ってフロン系発泡剤あるいは有
機溶剤を使用しない植物固定支持用のフォームを提供す
ることにある。またフェノールフォームは酸触媒により
発泡硬化させるため、PH値が小さく、この酸性度が切
花、挿し木あるいは挿し芽等の支持体として好ましくな
い。このためフェノールフォームは使用前に「あく抜
き」と称して水洗を繰り返す前処理が必要である。本発
明は水洗などの前処理を必要としない植物固定支持用の
フォームを提供することにある。
ート化合物、ヒドロキシ化合物、水及び/又は他の発泡
剤、触媒、シリコン系整泡剤、OH基を有さない中性乳
化剤、必要に応じてイオン性乳化剤から硬質フォームを
製造するに当たり、 1)ポリイソシアネートが芳香族系ポリイソシアネート
化合物、そして 2)平均官能基数が1.0以上、オキシエチレン含有量
が20重量%以上であるヒドロキシ化合物、そして 3)触媒が少なくともイソシアヌレート系触媒を使用
し、そして 4)シリコン系整泡剤がポリシロキサン−ポリオキシア
ルキレン共重合体であって、ポリオキシアルキレンポリ
エーテル末端OH基が他のOH基を有さない化合物でキ
ャップされた構造をなし、しかもポリオキシアルキレン
はオキシエチレンを30重量%以上しめているシリコン
系整泡剤を用いて発泡させたフォームであってしかもそ
のフォーム物性が 5)密度が13〜70Kg/m3 6)連続気泡率が95%以上 7)不可逆的可圧縮特性を有し発泡方向に対して平行方
向並びに発泡方向に対して直角方向共に10%乃至40
%圧縮硬さが0.2〜1.5Kgf/cm2の範囲にあ
り、しかも発泡方向に対して平行方向並びに発泡方向に
対して直角方向共にそれぞれ40%圧縮時の硬さが10
%圧縮時の硬さのプラス20%以内にある植物固定支持
用連続気泡ポリイソシアヌレートフォーム。
明に使用する芳香族ポリイソシアネートとしては例えば
ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、粗製ポリメ
チレンポリフェニレンポリイソシアネート、2,4’−
ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、2,4トリレンジイソシ
アネート、2,6トリレンジイソシアネート、1,5ナ
フタレンジイソシアネート等がある。本発明に於いてポ
リイソシアネートを芳香族ポリイソシアネートに限定し
たのは、植物固定支持用フォームの必要特性として容易
にさし込む「さし込み性」が必要な為である。即ち脂肪
族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネートでは
フォーム体が伸びを有する為弾性を有し、従って植物の
さし込み時に挫屈する特性に欠け容易にさし込まないた
めである。またこれらのポリイソシアネートの内、特に
ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、4,
4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、粗製ポリメ
チレンポリフェニレンポリイソシアネート(crude
MDI)がフォームに伸びを少なくして硬質性を与え
る点から好ましい。これらのポリイソシアネートは単
独、あるいはカルボジミド変性および/またはウレタン
変性および/または尿素変性および/またはアロファネ
ート変性等各種変性を加えて使用することもできる。
は平均官能基数が1.0以上、オキシエチレン含有量が
20%以上であるヒドロキシ化合物であるが、好ましく
は平均官能基数が1.0〜5.0、数平均分子量200
00以下であれば良い。特に好ましいヒドロキシ化合物
としては平均官能基数が1.0〜3.5、分子量が50
0〜10000であり、オキシエチレン含有量は50〜
90重量%である。オキシエチレン含有量が90重量%
以上となると室温で結晶化が起こり取扱い難い。本発明
に使用することができるヒドロキシ化合物の例としては
1価以上のアルコール、水酸基含有アミン化合物、多価
アミノ化合物、有機カルボン酸、アルキルフェノール等
にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアル
キレンオキサイドを付加重合させたポリエーテル等があ
る。更に具体的例としては水、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ジエチレングリコール、ステアリルアルコー
ル、オレイルアルコール、セチルアルコール、アリルア
ルコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ソルビトール、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミントリエタノールアミン、エチレ
ンジアミン、トリレンジアミン、オレイン酸、ステアリ
ル酸、アルキルフェノール等にエチレンオキサイド等の
アルキレンオキサイドを付加重合させたものがある。ま
た低分子量のヒドロキシ化合物、例えばグリセリン、ト
リメチロールプロパン、ジエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等の低分子量ポリオールを使用する
ことができ、その場合平均でオキシエチレン含有量が2
0重量%以上になるように混合配合するのが良い。オキ
シエチレン含有量がヒドロキシ化合物の20重量%以下
では完全な連続気泡フォームを得ることができないと共
に親水性も低下する。
レート触媒としては一般の公知のイソシアヌレート触媒
であれば使用することができる。例えば4級アンモニウ
ム塩、有機酸アルカリ金属塩、強塩基性金属塩、アルコ
ラート等であり具体的化合物としては酢酸カリウム、酢
酸ナトリウム、オクチル酸カリウム、オクチル酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム、ヘキサヒドロ−S−トリアジ
ン、カリウムアルコラート等がある。また必要に応じ3
級アミンや有機金属触媒等のポリウレタン化触媒も合わ
せて使用することができる。
であっても良いがポリオキシアルキレン鎖を有し、しか
も末端がOH基を有さない化合物でキャップされた構造
のポリオキシアルキレンポリオール化合物が良く、例え
ばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール
及びポリエチレンポリプロピレングリコール等の2官能
性グリコールやグリセリン、トリメチロールブロパン等
の多官能性水酸基含有化合物にエチレンオキサイドやプ
ロピレンオキサイド、あるいは前記両オキサイドを付加
した多官能ポリオールの末端をOH基を有さない化合物
でキャップした構造を有するものが好ましい。具体的に
は例えばオレイン酸等の有機酸でエステル化してキャッ
プした構造を有する化合物、あるいはアルコキシ基、あ
るいはアセトキシ基等でキャップしたかたちの構造を有
する化合物、あるいは前述の有機酸エステル基、アルコ
キシ基両者でキャップされたかたちの構造を有する化合
物等がある。またメタノール、アルキルフェノールの様
な化合物にアルキレンオキサイドを付加重合させたOH
基末端をアルコキシ基あるいは有機酸エステル基のかた
ちでキャップさせた構造を有するものも使用することが
できる。即ち本発明に使用するOH基を有さない中性乳
化剤とはポリオキシアルキレン鎖を有する化合物であ
り、しかも末端がOH基を有さなければ良く、例えばモ
ノイソシアネート、ジイソシアネート、モノアルコール
等でウレタン結合によりキャップされたものであっても
良い。前述の本発明に使用する中性乳化剤のオキシアル
キレン鎖に於いてポリオキシエチレン含有量割合が大き
いほどポリオールの種類、シリコン系整泡剤の種類にも
よるが、一般的に連続気泡効果が大きく、同時に吸水
性、保水性も増大する傾向にある。特にポリオキシアル
キレン鎖中のオキシエチレン鎖含有量の割合は好ましく
は全分子量の20重量%以上、更に好ましくは50重量
%以上が好ましい。またポリオキシアルキレン鎖の長
さ、並びにオキシエチレン鎖含有割合は使用するポリエ
ーテルの種類、シリコン系整泡剤の種類、イソシアネー
トの種類等により適宜選択すれば良い。これらの化合物
の例としてはポリエチレングリコールステアリン酸ジエ
ステル、ポリエチレングリコールラウリン酸ジエステ
ル、ポリエチレングリコールオレイン酸ジエステル、メ
チルポリエチレングリコールステアリン酸エステル、ジ
メチルポリエチレングリコール、ポリエチレンポリプロ
ピレングリコールステアリン酸ジエステル、ジメチルポ
リエチレンポリプロピレングリコール等がある。使用す
る中性乳化剤は総反応混合物に対して2〜35重量%割
合で使用するのが好ましい。
はポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体であ
り、そのポリオキシアルキレン末端OH基か他のOH基
を有さない化合物でキャップされている構造をなす必要
がある。好ましい具体的例としては1〜4のアルコキシ
基、アセトキシ基、あるいは脂肪族アシロキシ基で単独
あるいは併用でキャップされた構造であり、またオキシ
エチレン鎖は全オキシアルキレン鎖の30重量%以上含
有するのが良い。本ポリシロキサン−ポリオキシアルキ
レン共重合体の代表的化学構造の例としては下記の通り
である。
の整数、nは1以上の整数、aは4以上の整数bは1以
上の整数) また好ましくはn/m比は1/7〜1/60、更に好ま
しくは1/12〜1/40である。本発明のポリシロキ
サン−ポリオキシアルキレン共重合体の全ポリオキシア
ルキレン中のオキシエチレン含有量割合が大きくなるに
つれて発泡体は連続気泡化させることができると同時に
吸水性、保水性を向上させることができる。好ましいオ
キシエチレン含有量はポリオキシアルキレンに対して5
0重量%以上90重量%以下、特に好ましくは70重量
%以上90重量%以下である。オキシエチレン割合が9
0重量%以上になると本ポリシロキサン−ポリオキシア
ルキレン共重合体は固体となって取扱いが難しくなるば
かりでなく、吸水速度が低下する傾向にある。またオキ
シエチレン割合が50重量%以下となると100%に達
する連続気泡化が困難となり、吸水性、保水性が低下す
ると同時に気泡安定性も低下する傾向にある。またポリ
オキシアルキレン末端がOH基の場合、極端に吸水速度
が低下する。本シリコン系整泡剤は一般にポリエーテル
100部に対して0.5〜5.0部程度使用するのが好
ましい。
オン性乳化剤としては、アニオン型、カチオン型、両性
型共に使用することができるが、好ましくはアニオン型
が良く、例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルジ
フェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム等がある。本
イオン性乳化剤は中性乳化剤と相乗して連続気泡化助剤
及び気泡安定助剤として、また保水性助剤としての働き
をするため好ましくは併用したほうが良い。本発明の特
許請求項1に於ける「必要に応じてイオン性乳化剤」の
意味はイオン性乳化剤の使用並びにイオン性乳化剤の不
使用、共に本特許請求項1の範囲に含まれると云う意味
である。本イオン性乳化剤は一般に全反応混合物に対し
て0〜5重量%割合で使用するのが好ましい。
密度が13〜70Kg/m3である必要がある。密度が
13Kg/m3以下となると植物の支持力、並びに保水
力が低下して好ましくない。また密度が70Kg/m3
以上になると吸水量が低く好ましくない。特に好ましい
密度は18〜35Kg/m3である。
%以上であり、特に好ましくは98%以上である。本連
続気泡率はASTMD2856−70 procedu
reBにより測定した。連続気泡率が95%以下では5
%以上の独立気泡が浮力を与え水面上にフォームを浮か
せるので、吸水するまでに数時間を要し、例え上面まで
水で湿潤したとしても連続気泡中には水が入らず、従っ
て吸水量は小さい。連続気泡率が98%以上になると容
易に加重を加えなくても吸水できると共に完全に水面下
に沈むこともできる。特に連続気泡率が100%となる
と数秒乃至数十秒で水面下に沈むので特に好ましい。
不可逆的な圧縮特性を有し、圧縮率が少なくとも10%
〜40%の範囲に於いて、圧縮硬さが発泡方向に対して
平行方向並びに発泡方向に対して直角方向共に0.2〜
1.5Kgf/cm2の範囲にあり、しかも発泡方向に
対して平行方向の40%圧縮時の圧縮硬さが発泡方向に
対して平行方向の10%圧縮時の圧縮硬さの値のプラス
20%以内である。また発泡方向に対して直角方向の4
0%圧縮時の圧縮硬さが発泡方向に対して直角方向の1
0%圧縮時の圧縮硬さの値のプラス20%以内である。
更に好ましくはプラス10%以内である。圧縮硬さが
0.2Kgf/cm2以下では植物を固定支持する力が
小さく実用に供さない。また圧縮硬さが1.5Kgf/
cm2以上では小径や柔らかい植物はさし込まれること
ができない。ここでの圧縮硬さはサンプル縦30mm×
横30mm×厚さ20mmのサンプルを5mm/分の速
度で圧縮して測定した値である。 また40%圧縮時の硬
さが10%圧縮時の硬さの20%以上になると植物をさ
し入れる時、さし入れるにつれて硬さを感じ容易にさし
入れられない。即ち挫屈しない柔軟性を有する硬質フォ
−ムは伸びが大きく、40%圧縮時の硬さは10%圧縮
時の硬さの20%以上プラスとなってザックリとした挫
屈性とシャ−プにさし入れることができない。
に目的を達成することができるが、必要に応じペンタ
ン、ヘキサン、ジクロロメタン、1,1−ジクロロ−1
−フルオロエタンなどの低沸点液体を使用することも可
能である。本発明の植物固定支持用フォームはH2O発
泡剤のみで発泡することができることから、フェノール
フォームの様なフロン系発泡剤を使用せず、環境汚染と
ならない。
知の添加剤、充填剤等を加えることもできる。例えば炭
酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機充填剤、吸水系樹
脂等の有機充填剤、顔料、あるいは酸化防止剤、紫外線
防止剤等である。
レタンフォームが提案されている。しかしながらこれま
での提案は連続気泡化並びに親水性化の為、グリセリン
やトリエタノールアミン等の低分子量ポリオールやアミ
ン系ポリオールと高分子量ポリオールを使用し、その反
応性差並びに低イソシアネート インデックスを併用し
て行っていた。しかしながらこれらの硬質ウレタンフォ
ームは連続気泡率を安定して95%以上にすることが困
難であると共に、フォーム中にポリオールのOH残基を
残す方法をとっている為、架橋が少なくしかもハードセ
グメントも不足する為、柔軟性即ち伸びのある硬質フォ
ームとなった。従って得られた硬質ウレタンフォームは
水中に浮かせても残存独立気泡が浮力となって容易には
水を吸収して沈まず、また架橋結合及びハードセグメン
ト不足から一定圧力で均一挫屈性がなく、従ってフェノ
ールフォームの様な鋭いさし込み性を与えることができ
なかった為、特に切花市場ではフェノールフォームに、
また挿し木市場ではロックウールに市場を独占される結
果となっている。
目的に行われたものであり、特に容易に大容量の水を即
座に吸収並びに保持することができ、しかもフェノール
フォームの様な良好なさし込み性を最大の目的として研
究を行った。本発明はこれまでの開発方向と全く異なる
方法によって本目的を達成することができた。即ち、低
分子量ポリオールと高分子量ポリオールとの反応性差、
アミン系ポリオールと非アミン系ポリオールとの反応性
差、低イソシアネート インデックスによるゲル化反応
の抑制では100%に達する連続気泡率を確保すること
が困難であるばかりでなく、架橋結合及びハードセグメ
ント不足からさし込み性も大きく劣るものであった。本
発明はさし込み性は良好と考えられるが、特に連続気泡
化並びに親水性化が困難であるとされ、業界が避けてき
たポリイソシアヌレートフォームを基本に連続気泡化、
親水性化を達成し、本発明を完成した。
オキシエチレン含有量が20%以上のヒドロキシ化合
物、オキシアルキレン末端がアルコキシ基あるいは又
は低級脂肪族アシロキシ基、あるいは又はアセトキシ基
等でキャップされた構造をなししかもポリオキシアルキ
レン鎖中のオキシエチレン鎖含有量が30重量%以上の
ポリシロキサン−ポリアルキレン共重合体であるシリコ
ン系整泡剤、中性乳化剤、発泡剤、必要に応じイ
オン性乳化剤等を用いて従来の植物固定支持用フォーム
の問題点を解決した。
重量%以上のポリヒドロキシ化合物及びグラフトオキシ
アルキレン末端がアルコキシ基等でキャップされた特殊
ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、並び
に中性乳化剤の相乗効果により100%に達する連続気
泡化、親水化並びに良好なさし込み性を達成した。特に
中性乳化剤は発泡反応、ゲル化反応をマイルドにし、均
一かつ完全な連続気泡発泡体を得る強力の働きを行って
いる。従来の反応性の異なるポリオールでは例えヘルス
バブルが出ても100%に到する連続気泡は得られない
のに対して、完全に連続気泡のフォームを造り、しかも
イソシアヌレートフォームでありながら親水化を達成で
きたことは驚くべきことである。これはポリオールの反
応性差によるのではなく中性乳化剤が特定濃度のオキシ
エチレン鎖を有するヒドロキシ化合物中に溶解し、発泡
及びにゲル化反応末期にポリマーへの相溶性が低下しミ
クロに分離が起こり、粘弾性の小さい部分が発生するC
O2ガス等により連続気泡化するものと推定される。即
ち中性乳化剤は得られたフォームを親水化するのみでな
く連続気泡化剤、並びに気泡安定剤としても働いている
のである。これらの働きは特定のポリオールと特定のシ
リコン系整泡剤と中性乳化剤の相乗効果と考えられる。
即ち20%以上のオキシエチレン鎖を有するヒドロキシ
化合物、並びにオキシエチレン割合の多いシリコン系整
泡剤で連続気泡化する場合、中性乳化剤がないと100
%に達する連続気泡でしかも微細気泡フォームを安定し
て作ることはできない。
ムの親水性は特に特定のシリコン系整泡剤と中性乳化剤
に係わるものと考えられる。多分出来上がったフォーム
のリブ表面には特殊のシリコン系整泡剤と中性乳化剤が
ブリードし、親水性を与えているものと考えられる。特
に本発明に於いてはポリシロキサン−ポリアルキレン共
重合体中のオキシアルキレン末端がアルコキシ基等でキ
ャップされているか否かは吸水性に大きな違いを与え
る。表1にポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重
合体のグラフトポリアルキレン末端がOH基のもの、ア
セトキシ基、並びにメトキシ基でマスクされているもの
を使用しての吸水性の差を示す。又配合処方並びに物性
を示す。即ち化1のRがH、CH3CO、CH3であ
る。
リオキシアルキレン共重合体のオキシアルキレン末端が
OH基、アセトキシ基、あるいはメトキシ基であっても
密度、圧縮硬さ並びに連続気泡率は大差がないが吸水時
間には驚くほどの大差があることがわかる。この働きは
明白には説明できないがOH基を有さない特殊シリコ
ン、OH基を有さない特殊中性乳化剤、特定エチレンオ
キサイド含有ポリオールの相乗効果であり、中性乳化剤
なしには本吸水効力は生まれない。以上のことによっ
て、本発明の短時間に水を吸収するポリイソシアヌレー
トフォームを開発でき、結果として植物固定支持用連続
気泡ポリイソシアヌレートフォームの完成に結びつい
た。
更に具体的に説明する。
ドを重量比で80/20の割合でランダムに付加した分
子量約3000のポリエーテルポリオール(polyo
l−2)、粗製ポリメチレンポリフェニレンポリイソシ
アネート、中性乳化剤及びアニオン系乳化剤とからポリ
イソシアヌレートフォームを発泡した。原料処方並びに
フォーム特性を表2に示す。
ドを重量比で80/20の割合でランダムに付加させ分
子量2000のポリエーテポリオール(polyol−
3)、及び粗製ポリメチレンポリフェニレンポリイソシ
アネート、中性乳化剤及びアニオン系乳化剤とからポリ
イソシアヌレートフォームを発泡した。原料処方並びに
フォーム特性を表2に示す。
割合が重量比で80/20のOH価56.1のポリエー
テルジオール(polyol−4)、粗製ポリメチレン
ポリフェニレンポリイソシアネート、中性乳化剤及びア
ニオン系乳化剤とからポリイソシアヌレートフォームを
発泡した。原料処方並びにフォーム特性を表2に示す。
ドを重量比で80/20の割合でランダムに付加した分
子量3000のポリエーテル(polyol−2)、粗
製ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート及び
中性乳化剤とからポリイソシアヌレートフォームを発泡
した。原料処方並びにフォーム物性を表2に示す。
方向の40%圧縮硬さも同様に発泡方向に直角方向の1
0%圧縮硬さの5%増以内の範囲に入っていた。表2よ
り分かるように本発明の硬質フォームは4配合処方共に
連続気泡率100%であり、吸水時間も早くしかも吸水
保持率も良い。かすみ草の様な細く弱い茎の花も容易に
さし込めることができる。しかも3日間水を補充せずと
も枯れることがない。
ドを重量比で80/20の割合でランダムに付加した分
子量3000のポリエーテルポリオール(polyol
−2)、及びポリメチレンポリフェニレンポリイソシア
ネートを用い、中性及びイオン性乳化剤を使用せずにポ
リイソシアヌレートフォームを発泡した。原料処方並び
にフォーム物性を表3に示す。
の割合でランダムに付加した分子量3000のポリエー
テルポリオール(polyol−2)、ポリメチレンポ
リフェニレンポリイソシアネート、及びアニオン乳化剤
とからポリイソシアヌレートフォームを発泡した。原料
処方並びにフォーム物性を表3に示す。
の割合でランダムに付加した分子量3000のポリエー
テルポリオール(polyol−2)、ポリメチレンポ
リフェニレンポリイソシアネート、中性乳化剤及びアニ
オン乳化剤とからポリイソシアヌレートフォームを発泡
した。原料処方並びにフォーム物性を表3に示す。
ームが消泡する寸前まで連泡化しても連続気泡率は低
い。中性乳化剤並びにイオン性乳化剤等を使用していな
いため高濃度の連泡化フォームを安定して製造すること
はできない。即ち中性乳化剤単独あるいはイオン性乳化
剤と併用しない場合には、独立気泡から急激に気泡崩壊
に進み安定な連続気泡範囲はない。また末端がメトキシ
基でキャップされたポリシロキサン−ポリオキシアルキ
レン共重合体を使用しているが、吸水時間は極端に遅
い。即ちポリオキシエチレン割合が高く、しかも末端が
メトキシ基でキャップされたポリシロキサン−ポリオキ
シアルキレン共重合体を使用しても、中性乳化剤あるい
はアニオン系乳化剤とを合わせて使用しないと安定して
連続気泡化率の高く、吸水時間の早いフォームは製造す
ることができない。また比較例3よりアニオン系乳化剤
を使用しても中性乳化剤が無いと連続気泡化率の高いフ
ォーム並びに吸水時間の早いフォームは製造できない。
比較例4は連続気泡化率は低く浸水性も悪いが吸水時間
は極端に早い。これは中性乳化剤の使用量不足、並びに
アニオン系乳化剤の使用量不足による。以上のことより
この種のフォームで連続気泡化率が高く、しかも吸水時
間の短いフォームを製造するためにはオキシエチレン率
の大きいポリオール、末端がメトキシ基等でキャップさ
れたポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共重合体、
中性乳化剤が必須条件である。またイオン性乳化剤を合
わせて使用することによって吸水性、保水性共に更に改
良することができる。
フォームは、連続気泡化と吸水性を付与するため反応性
の異なる2種類以上のポリオールを使用し、しかも低イ
ソシアネート インデックスでフォーム化していた。こ
のためフォームに柔軟性が残り特に花などのさし込み性
が劣り、その上不完全連続気泡化からくる低吸水量と水
保持日数の少なさから本植物固定支持用フォーム市場は
フェノールフォームに独占されていた。一方フェノール
フォームは発泡剤としてフロン系発泡剤を使用し、反応
剤としてホルマリンを使用しているため環境汚染問題を
抱えている。本発明は安価にフロン系あるいは有機溶剤
系の発泡剤を使用せずH2O発泡剤のみでフォームを提
供するものであり、良好なさし込み性と保水性を有する
植物固定支持用硬質ポリウレタンフォームを提供するこ
とができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリイソシアネート化合物、ヒドロキシ
化合物、水及び/又は他の発泡剤、触媒、シリコン系整
泡剤、OH基を有さない中性乳化剤、必要に応じてイオ
ン性乳化剤から硬質フォームを製造するに当たり、 1)ポリイソシアネートが芳香族系ポリイソシアネート
化合物、そして 2)平均官能基数が1.0以上、オキシエチレン含有量
が20重量%以上であるヒドロキシ化合物、そして 3)触媒が少なくともイソシアヌレート系触媒を使用
し、そして 4)シリコン系整泡剤がポリシロキサンーポリオキシア
ルキレン共重合体であり、そのポリオキシアルキレンポ
リエーテル末端OH基が他のOH基を有さない化合物で
キャップされた構造をなし、しかもポリオキシアルキレ
ンはオキシエチレンを30重量%以上含有するシリコン
系整泡剤を用いて発泡させたフォームであってしかもそ
のフォーム物性が 5)密度が13〜70Kg/m3 6)連続気泡率が95%以上 7)不可逆的可圧縮特性を有し、発泡方向に対して平行
方向並びに発泡方向に対して直角方向共に10%乃至4
0%圧縮硬さが0.2〜1.5Kgf/cm2の範囲に
あり、しかも発泡方向に対して平行方向並びに発泡方向
に対して直角方向共に40%圧縮時の硬さが10%圧縮
時の硬さのプラス20%以内にある植物固定支持用連続
気泡ポリイソシアヌレートフォーム。 - 【請求項2】 ポリイソシアネートがポリメチレンポリ
フェニレンポリイソシアネート、4,4’ジフェニルメ
タンジイソシアネート、粗製ポリメチレンポリフェニレ
ンポリイソシアネート、あるいは前述のこれらの変性ポ
リイソシアネートである特許請求項1記載の植物固定支
持用連続気泡ポリイソシアヌレートフォーム。 - 【請求項3】 中性乳化剤がポリオキシアルキレンポリ
オール末端OH基が活性水素を有さない化合物でキャッ
プされている構造を有する化合物である特許請求項1記
載の植物固定支持用連続気泡ポリイソシアヌレートフォ
ーム。 - 【請求項4】 連続気泡率が98%以上である特許請求
項1記載の植物固定支持用連続気泡ポリイソシアヌレー
トフォーム。 - 【請求項5】ポリシロキサン−ポリオキシアルキレン共
重合体のポリオキシアルキレンポリエーテル末端が1〜
4のアルコキシ基又は脂肪族アシロキシ基又はアセトキ
シ基単独あるいは併用でキャップされている構造を有す
る特許請求項1並びに3項記載の植物固定支持用連続気
泡ポリイソシアヌレートフォーム。
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