JP2000247251A - 動力舵取装置 - Google Patents

動力舵取装置

Info

Publication number
JP2000247251A
JP2000247251A JP11358175A JP35817599A JP2000247251A JP 2000247251 A JP2000247251 A JP 2000247251A JP 11358175 A JP11358175 A JP 11358175A JP 35817599 A JP35817599 A JP 35817599A JP 2000247251 A JP2000247251 A JP 2000247251A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
predetermined value
electric motor
steering angle
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11358175A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3916355B2 (ja
Inventor
Yoshifumi Obata
佳史 小幡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP35817599A priority Critical patent/JP3916355B2/ja
Priority to DE69933106T priority patent/DE69933106T2/de
Priority to EP99125711A priority patent/EP1016582B1/en
Priority to US09/473,126 priority patent/US6318495B1/en
Publication of JP2000247251A publication Critical patent/JP2000247251A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3916355B2 publication Critical patent/JP3916355B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/06Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle
    • B62D5/08Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle characterised by type of steering valve used
    • B62D5/083Rotary valves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/06Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle
    • B62D5/065Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle characterised by specially adapted means for varying pressurised fluid supply based on need, e.g. on-demand, variable assist
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/06Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle
    • B62D5/062Details, component parts
    • B62D5/064Pump driven independently from vehicle engine, e.g. electric driven pump

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操舵角が所定値を超えたとき、操舵手段の操
舵角速度に応じて回転数制御を行うもので、油圧力が上
昇していない状態から油圧力を連続して上昇させること
ができ、入力トルクに引っ掛り感を感じさせることなく
操舵することができるようにする。 【解決手段】 操舵補助用の油圧シリンダSに圧油を供
給する油圧ポンプPを駆動するための電動モータMは、
操舵角が所定値θ以下のとき所定の回転数以下とし、前
記操舵角が所定値θを超えたとき、操舵輪1の操舵角速
度に応じて回転数制御を行い、操舵角が前記所定値θ以
下のとき、油圧シリンダSへ供給される圧油の圧力が上
昇しない状態となるようにし、圧力が上昇しない状態の
終末点を操舵角が超えたとき、既に停止又はスアンバイ
運転から増速されている電動モータMによって油圧力が
上昇していない状態から油圧力を連続して上昇させるこ
とができるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータによっ
て駆動される油圧ポンプからの圧油を操舵補助用の油圧
シリンダへ供給する制御弁を備えた油圧式の動力舵取装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧式の動力舵取装置は、操舵補助力の
発生源として自動車の舵取機構中に配置された油圧シリ
ンダ(パワーシリンダ)と、舵輪(ステアリングホィー
ル)の操作に応じて圧油の給排動作をなす油圧制御弁と
を備え、油圧源たる油圧ポンプから油圧制御弁へ供給さ
れる圧油を舵輪の操作に応じて前記油圧シリンダに送給
し、この送給に応じて油圧シリンダが発する油圧力(操
舵補助力)を舵取機構に加え、舵取りに要する運転者の
労力負担を軽減する構成となっている。
【0003】油圧制御弁としては、舵輪に繋がる入力軸
及び舵取機構に繋がる出力軸を連結するトーションバー
の捩れに応じて相対角変位が生ずるように嵌合されたバ
ルブボディ及びバルブスプールを有する回転式のものが
広く用いられている。これは、前記入力軸及び出力軸の
トーションバーによる連結部分において入力軸又は出力
軸の一方にバルブスプールが一体的に形成され、他方に
バルブボディが連結されており、これらバルブボディ及
びバルブスプール間に前記トーションバーの捩れに応じ
た相対角変位が生じるように構成されたものである。
【0004】バルブボディの内周面には長手方向へ延び
る複数の第1の油溝が等配されており、バルブスプール
の外周面には前記第1の油溝に対して千鳥配置となる複
数の第2の油溝が設けられており、周方向に隣合う第1
及び第2の各油溝の幅方向両側の溝縁間に絞り部を設
け、第2の油溝が1つ置きに給油室及び排油室となり、
第1の油溝が前記給油室と排油室との間で送油室とな
る。尚、給油室は油圧源としての前記油圧ポンプの吐出
側に連通されており、排油室は排油先としての油タンク
に連通されており、送油室は送油先となる油圧シリンダ
の両シリンダ室に交互に連通されている。
【0005】以上の構成において、舵輪に入力トルク
(操舵トルク)が加えられたとき、入力軸と出力軸との
間、即ち、バルブボディーとバルブスプールとの間に前
記トーションバーの捩れを伴って相対角変位が生じ、前
記絞り部の絞り面積が変化する結果、前記油圧ポンプか
らの供給圧油は、絞り面積を増した側の絞り部を経て同
側に相隣する送油室に送給される。これにより油圧シリ
ンダは、他方の油室との間に生じる圧力差に応じた油圧
力を発生し、この油圧力が操舵補助力として舵取機構に
加えられることとなる。
【0006】以上の動作をなす油圧制御弁を備えた動力
舵取装置は、例えば特開平6−206554号公報に記
載されている。図11はこの動力舵取装置の操舵トルク
に対する絞り部の開度及び油圧力特性図である。縦軸は
油圧力及び絞り開度を示し、横軸は操舵トルクを示して
いる。この動力舵取装置は、絞り部が閉じきるまでの不
感帯域では電動モータの駆動は行われず、操舵補助力は
生じないのであるが、絞り部が閉じきった時点から電動
モータが駆動され、以後は操舵トルクの変化に比例して
回転数制御が行われ、操舵トルクの増加に比例して油圧
力を高めるようにしたものである。
【0007】ところが、この従来の動力舵取装置におい
て、舵輪に加えられる操舵トルクと、これに応じて得ら
れる操舵補助力との対応関係(補助力特性)は、入力軸
と出力軸とを連結するトーションバーのバネ定数(捩れ
特性)により一義的に決定され、操舵トルクの増加に応
じて操舵補助力が比例的に増加する補助力特性が得られ
るが、このような特性は、自動車の舵取りにとって好ま
しいものではない。
【0008】即ち、自動車の舵取りは、操向用の車輪
(一般的には前輪)に作用する路面反力に抗して行わ
れ、路面反力の大小は、車速の遅速及び操舵角度の大小
に夫々対応する。このため、停止時又は低速走行時に大
なる舵取りが行われる場合を基準として前記トーション
バーのバネ定数を小に選定した場合は、高速走行中に舵
輪に加わるわずかな力にて舵取りがなされ、直進安定性
が損なわれる不都合がある。また逆に、高速走行中に小
なる舵取りが行われる場合を基準として前記トーション
バーのバネ定数を大に選定した場合は、多大の力を要す
る停止中の舵取り、所謂、据え切りに際して十分な操舵
補助力が得られないという不都合がある。
【0009】この不都合を解消するため、出願人は操舵
トルクに比例して電動モータの回転数制御を行う代わり
に、舵輪等の操舵手段の操舵角を検出する角度センサを
用い、検出された操舵角を用いて操舵手段の操舵角速度
を求め、操舵角が所定値以下では電動モータを所定の回
転数以下とし、操舵角が前記所定値を超えたとき電動モ
ータを前記操舵手段の操舵角速度に応じて回転数制御す
る如くなした動力舵取装置を開発中である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、操舵角が所
定値以下のとき電動モータを所定の回転数以下とし、操
舵角が前記所定値を超えたとき電動モータを操舵手段の
操舵角速度に応じて回転数制御する如くなした動力舵取
装置において、設定される操舵角の所定値を1°〜2°
程度に小さく設定した場合、操舵手段が1°〜2°操舵
される都度、頻繁に電動モータが駆動され、操舵補助力
が生ずることになるという不具合がある。従って、操舵
角の所定値は、3°程度に大きく設定して適度な遊びを
確保して電動モータが頻繁に駆動されることがないよう
にするのが好ましい。
【0011】図12は操舵手段に加えられる入力トルク
と制御弁によって制御される油圧力との関係を示す油圧
特性図である。縦軸は油圧力を示し、横軸は入力トルク
を示している。図12にあっては制御弁によって制御さ
れる油圧力の増加に伴って入力トルクの増加が小さくな
る。しかしながら操舵角の所定値を3°程度に大きく設
定した場合、操舵手段の操舵中立点からの操舵角が前記
所定値を一旦超えたとき操舵に引っ掛り感を感じること
がある。
【0012】この引っ掛り感の原因を追及した結果、図
12に示す如く操舵角が設定された所定値θになるまで
の間は、制御弁のバルブボディ及びバルブスプールにマ
ニュアル状態での相対角変位が生ずるとともに油圧シリ
ンダへ供給される圧油の圧力は緩やかに上昇しうる状態
で、例えば供給される圧油液量が1.0 (l/min )の場合
の特性を有する(図12の a)のに対し、操舵角が設定
された所定値θを超えたとき電動モータが操舵角速度に
応じて制御され、既に圧油の圧力が上昇しうる状態とな
っている制御弁へ油圧ポンプから圧油が急激に供給され
ることになるため、制御弁の状態は例えば供給される圧
油流量が2.0 (l/min )の特性を有する状態(図12の
b)に移行することになり、入力トルクが不連続(図1
2のc )になって操舵に引っ掛り感を感じることになる
ことを見出した。
【0013】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、操舵角が所定値以下のとき電動モータを所定の
回転数以下とし、操舵角が前記所定値を超えたとき、前
記電動モータを操舵手段の操舵角速度に応じて回転数制
御するようになし、操舵角が前記所定値以下のとき、制
御弁から油圧シリンダへ供給される圧油の圧力が上昇し
ない状態となるようにしてある構成とすることにより、
操舵補助力を発生させたときの引っ掛かり感をなくする
ことができる動力舵取装置を提供することを目的とす
る。また、操舵手段に加えられる入力トルクが所定値以
下のとき電動モータを所定の回転数以下とし、入力トル
クが前記所定値を超えたとき、前記電動モーを操舵手段
の操舵角速度に応じて回転数制御するようになし、入力
トルクが前記所定値以下のとき、制御弁から油圧シリン
ダへ供給される圧油の圧力が上昇しない状態となるよう
にしてある構成とすることにより、操舵補助力を発生さ
せたときの引っ掛り感をなくすることができる動力舵取
装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る動力舵取
装置は、操舵手段の操舵角を検出する角度検出手段と、
電動モータによって駆動される油圧ポンプからの圧油を
操舵補助用の油圧シリンダへ供給する制御弁と、前記操
舵角が所定値以下のとき前記電動モータを所定の回転数
以下とし、前記操舵角が所定値を超えたとき、前記電動
モータを前記操舵手段の操舵角速度に応じて回転数制御
する制御装置とを備え、前記操舵角が前記所定値以下の
とき、前記油圧シリンダへ供給される圧油の圧力が上昇
しない状態となるようにしてあることを特徴とする。
【0015】第3発明に係る動力舵取装置は、第1発明
において、前記制御装置は、前記操舵手段の操舵角速度
を前記角度検出手段により検出された操舵角を用いて求
めるべくなしてあることを特徴とする。
【0016】第4発明に係る動力舵取装置は、第1又は
第3発明において、前記制御弁は前記圧油の流路に絞り
部を設けており、該絞り部は、前記操舵角が前記所定値
よりも小さいときに、前記圧油の圧力が上昇しないよう
に形成されていることを特徴とする。
【0017】第5発明に係る動力舵取装置は、第1,第
3又は第4発明において、前記操舵手段と前記舵取機構
とを連結する連結軸をさらに備え、該連結軸のバネ定数
は、前記操舵角が前記所定値よりも小さいときに前記圧
油の圧力が上昇しない値に設定されていることを特徴と
する。
【0018】第1及び第3乃至第5発明にあっては、操
舵角が所定値以下のとき電動モータは所定の回転数以下
で停止又はスタンバイ運転されており、操舵に伴い操舵
角が前記所定値を超えたとき、電動モータが駆動される
か、又は、操舵手段の操舵角速度に応じて電動モータの
回転数が変化する。操舵手段の操舵角速度は、例えば制
御装置において操舵角の検出結果を用いて求められる。
操舵角が所定値以下のとき、制御弁から油圧シリンダへ
供給される圧油の圧力が上昇しない状態となっているた
め、電動モータが駆動していてもその油圧力が増加する
ことはない。
【0019】この状態は、前記所定値までの前記制御弁
の絞り部の絞り程度を設定することにより、即ち、絞り
部の形状,間隔及び寸法を設定することにより実現され
る。絞り部の絞り程度は操舵角、即ち、入力軸と出力軸
との回転角(捩じれ角)により決定される。これはトー
ションバーのような連結軸のベン定数の大小により左右
される。
【0020】操舵に伴い、前記油圧力が増加しない状態
の終末点を操舵角が超えたとき、既に駆動又はスタンバ
イ運転により増速されている電動モータによって油圧力
が上昇していない状態から、油圧力を連続して増加させ
ることができる。従って、舵輪の操作に応じた正当な回
転数で電動モータが駆動されたときに油圧力が急に変化
することがなく、スムーズに操舵できる。その結果、入
力トルクに引っ掛り感を感じさせることなく操舵するこ
とができる。
【0021】第2発明に係る動力舵取装置は、操舵手段
に加えられる入力トルクを検出するトルク検出手段と、
前記操舵手段の操舵角を検出する角度検出手段と、電動
モータによって駆動される油圧ポンプからの圧油を操舵
補助用の油圧シリンダへ供給する制御弁と、前記入力ト
ルクが所定値以下のとき前記電動モータを所定の回転数
以下とし、前記入力トルクが所定値を超えたとき、前記
電動モータを前記操舵手段の操舵角速度に応じて回転数
制御する制御装置とを備え、前記入力トルクが前記所定
値以下のとき、前記油圧シリンダへ供給される圧油の圧
力が上昇しない状態となるようにしてあることを特徴と
する。
【0022】第3発明に係る動力舵取装置は、第2発明
において、前記制御装置は、前記操舵手段の操舵角速度
を前記角度検出手段により検出された操舵角を用いて求
めるべくなしてあることを特徴とする。
【0023】第4発明に係る動力舵取装置は、第2又は
第3発明において、前記制御弁は前記圧油の流路に絞り
部を設けており、該絞り部は、前記操舵角が前記所定値
よりも小さいときに、前記圧油の圧力が上昇しないよう
に形成されていることを特徴とする。
【0024】第5発明に係る動力舵取装置は、第2,第
3又は第4発明において、前記操舵手段と前記舵取機構
とを連結する連結軸をさらに備え、該連結軸のバネ定数
は、前記操舵角が前記所定値よりも小さいときに前記圧
油の圧力が上昇しない値に設定されていることを特徴と
する。
【0025】第2乃至第5発明にあっては、入力トルク
が所定値以下のとき電動モータは所定の回転数以下でス
タンバイ運転、又は、駆動が停止されており、操舵に伴
い入力トルクが前記所定値を超えたとき、電動モータが
駆動されるか、又は、操舵手段の操舵角速度に応じて電
動モータの回転数が変化する。操舵手段の操舵角速度
は、例えば制御装置において操舵角の検出結果を用いて
求められる。入力トルクが所定値以下のとき、制御弁か
ら油圧シリンダへ供給される圧油の圧力が上昇しない状
態となっているため、電動モータが駆動していてもその
油圧力が増加することはない。
【0026】この状態は、前記トーションバーのような
連結軸のバネ定数と、制御弁の絞り部の絞り程度とを設
定することにより実現できる。バネ定数は、連結軸の素
材,太さ及び長さを設定することにより決定され、絞り
部の絞り程度は、絞り部の形状,間隔及び寸法を設定す
ることにより決定される。
【0027】操舵に伴い、前記油圧力が増加しない状態
の終末点を入力トルクが超えたとき、既に駆動又はスタ
ンバイ運転から増速されている電動モータによって油圧
力が上昇していない状態から油圧力を連続して増加させ
ることができる。従って、舵輪の操作に応じた正当な回
転数で電動モータが駆動されたときに油圧力が急に変化
することがなく、スムーズに操舵できる。その結果、入
力トルクに引っ掛り感を感じさせることなく操舵するこ
とができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施例を示す図
面に基づいて詳述する。 実施の形態1 図1は動力舵取装置の模式図、図2は動力舵取装置の制
御弁部分の縦断面図、図3は動力舵取装置の制御弁の模
式的横断面図である。
【0029】図1及び図2に示すように、動力舵取装置
は、舵取りのための操舵手段である操舵輪1に繋がる中
空の入力軸2と、車体の前部に左右方向に延設されたラ
ック軸11の中途部に噛合するピニオン12を有し、舵
取機構に繋がる出力軸3と、これら入力軸2及び出力軸
3を同軸的に連結するトーションバー4と、該トーショ
ンバー4の捩れに応じて相対角変位が生ずるように嵌合
されたバルブボディ51及びバルブスプール52を有
し、入力軸2及び出力軸3に設ける制御弁5と、前記ラ
ック軸11の中途に構成された操舵補助用の油圧シリン
ダSと、電動モータMによって駆動され、前記油圧シリ
ンダSに圧油を供給する油圧ポンプPと、排油先となる
油タンクTとを備えてなる。操舵輪1の操作に応じた制
御弁5の後述する動作により、油圧ポンプPの発生油圧
を前記制御弁5から油圧シリンダSに供給する一方、該
油圧シリンダSからの戻り油を油タンクTに排出する。
供給された油圧により油圧シリンダSが発生する油圧力
(操舵補助力)をラック軸11に加え、該ラック軸11
の摺動を補助する構成となっている。
【0030】入力軸2及び出力軸3は、筒形のバルブハ
ウジング50内に同軸回りの回動を自在に支持されてい
る。出力軸3の一端部には、嵌合凹部32が設けられ、
該嵌合凹部32に入力軸2の一端部が回転自由に嵌合支
持され、さらにトーションバー4の一端部がスプライン
嵌合されている。また、入力軸2の他端部には、トーシ
ョンバー4の他端部がノックピン6により連結されてい
る。
【0031】図3に示す如く、制御弁5はバルブハウジ
ング50内に回転自在に嵌合支持され、出力軸3と共回
りする筒形のバルブボディ51と、該バルブボディ51
の内側に相対角変位が自在であるように挿入され、前記
入力軸2の中途部外周に一体形成されたバルブスプール
52とを備えている。
【0032】出力軸3及びバルブボディ51は、バルブ
ボディ51の一端から他端側に向かって凹入する係合凹
部53と、出力軸3の一端部から径方向外方に向けて突
設された回転拘束ピン31との係合により、共回り可能
に構成されている。
【0033】バルブボディ51の内周面とバルブスプー
ル52の外周面とには、図3に示す如く軸長方向へ延び
る各複数の油溝51a,52a,52bが周方向に略等
配をなして並設されている。これらは嵌合周上にて周方
向に千鳥配置されており、相隣する油溝51a,52a
間及び51a,52b間の夫々には前記相対角変位に応
じて絞り面積を変える複数の絞り部54が形成されてい
る。なお、本実施の形態ではバルブスプール52の夫々
の油溝52a,52b間にあるランド部の両端エッジに
面取り部が形成されており、この面取り部とバルブボデ
ィ51の油溝51aの両側各エッジとの対向空間を絞り
部54としている。
【0034】給油源となる油圧ポンプPは、図2に示す
如くバルブハウジング50を内外に貫通するポンプポー
ト50aとバルブボディ51を貫通する給油孔51bと
を経て前記油溝52a(給油溝)に連通すべく取付けて
あり、該油溝52aの両側に相隣する油溝51a(分配
溝)は、バルブボディ51を貫通する各別の送油孔51
c,51d、及びバルブハウジング50を内外に貫通す
る各別のシリンダポート50b,50cを介して送油先
となる油圧シリンダSの両シリンダ室SL ,S R に夫々
連通させてある。更に、これらの分配溝51aの他側に
相隣する油溝52b(排油溝)は、入力軸2の中空部を
経てバルブボディ51の一側に形成された排油室55に
連通され、該排油室55の該当位置にてバルブハウジン
グ50を内外に貫通するタンクポート50dを経て排油
先となる油タンクTに連通させてある。
【0035】バルブボディ51とバルブスプール52と
の嵌合周上に並ぶ複数の絞り部54,54…は、前記ト
ーションバー4に捩れが生じていない中立状態において
互いに等しい絞り面積を有するように中立点に調整され
ており、この中立点で油圧ポンプPからポンプポート5
0aを経て給油溝52aに供給される圧油は、両側に相
隣する分配溝51aに均等に導入され、更にこれらの他
側に相隣する排油溝52bに導入され、入力軸2の中空
部、連通孔21、排油室55、タンクポート50dを経
て油タンクTに排出される。このとき、前記分配溝51
aに夫々連通されたシリンダ室SL ,SR 間に圧力差は
生じず、油圧シリンダSは何らの力も発生しない。
【0036】これに対し、操舵輪1に操舵のための入力
トルク(操舵トルク)が加えられたときには、入力軸2
と出力軸3との間、即ち、バルブスプール52とバルブ
ボディ51との間に、トーションバー4の捩れを伴って
前記入力トルクの方向へ相対角変位が生じ、両者の嵌合
周上に並ぶ絞り部54,54…の絞り面積が変化する。
このとき、前記給油溝52aに供給される圧油は、絞り
面積を増した側の絞り部を経て一方の分配溝51aに主
として導入されるようになり、該分配溝51aにシリン
ダポート50b,50cを介して連通された一方のシリ
ンダ室SL (又はSR )と、他方の分配溝51aにシリ
ンダポート50b,50cを介して連通された他方のシ
リンダ室SR (又はSL )との間に圧力差が生じ、油圧
シリンダSは、この圧力差に応じた油圧力を発生する。
【0037】このとき、他方のシリンダ室SR (又はS
L )から圧油が押し出され、対応するシリンダポートを
経て他方の分配溝51aに還流し、該分配溝51aの一
側にて絞り面積を増した絞り部を経て排油溝52bに導
入されて、入力軸2の中空部、排油室55、タンクポー
ト50dを経て油タンクTに排出される。
【0038】以上の如く構成された動力舵取装置は、図
1に示すように、操舵輪1の操舵角を検出する角度検出
器7と、該角度検出器7により検出された操舵角に基づ
いて操舵輪1の操舵角速度を演算し、前記操舵角が所定
値θ以下のとき前記電動モータMを所定の回転数以下と
し、前記操舵角が所定値θを超えたとき前記電動モータ
Mを前記操舵輪1の操舵角速度に応じて回転数制御する
マイクロプロセッサのような制御装置9とをさらに備え
る。
【0039】図4は、本発明の動力舵取装置の操舵角と
制御弁によって制御される油圧力との関係を示す油圧特
性図である。縦軸は油圧力を示し、横軸は操舵角を示し
ている。グラフ中、実線は実施の形態1の装置の特性
を、破線は従来装置の特性を示している。制御装置9
は、角度検出器7が検出した検出結果に基づいて電動モ
ータMの駆動/停止の制御を行い、角度検出器7が検出
した検出結果に基づいて操舵輪1の角速度を求め、該角
速度に基づいて電動モータMの回転数制御を行うことに
より、油圧ポンプPを低流量から高流量に制御する。そ
して図4に示すように、角度検出器7が検出した操舵角
が所定値θ以下であるときは、前記油圧シリンダSへ供
給される圧油の圧力が上昇しない状態となるように構成
されている。なお、角速度検出器により操舵輪1の操舵
角速度を検出し、検出された角速度を制御装置9に入力
するように構成してあっても良い。
【0040】操舵角が所定値θ以下であるとき油圧シリ
ンダSへ供給される圧油の圧力が上昇しない状態を実現
するためには、前記制御弁5のバルブボディ51及びバ
ルブスプール52の油溝51a,52a間の絞り部54
(図3参照)を、操舵角が中立の状態から前記所定値θ
までは、油圧ポンプPが駆動しても油圧力が上昇しない
ように形成する。具体的には、前記所定値までの絞り部
54の絞り程度と前記トーションバー4のバネ定数kと
を設定する。これは、操舵輪1に加えられる入力トルク
はトーションバー4のバネ定数kと操舵角,即ち入力軸
2と出力軸3との回転角との積で決定されるためであ
る。絞り部54の絞り程度は、絞り部の形状,間隔及び
寸法を設定することにより決定できる。また、トーショ
ンバー4のバネ定数kはトーションバー4の素材,太
さ,長さにより決定される。このように、制御弁5は操
舵角の所定値θを超えて操舵されたときに油圧力が上昇
していない状態から油圧力を連続して増加するようにな
されている。
【0041】電動モータMの制御は、中立状態からの操
舵角θを電動モータMが頻繁に駆動されることがない例
えば3°とした場合、操舵角が3°になるまでの間は角
度検出器7から検出信号が出力されず、電動モータMが
駆動されることなくマニュアルで操舵され、操舵に伴い
3°の所定値θを超えたとき、角度検出器7から検出信
号が出力され、制御装置9から出力される信号に基づい
て電動モータMが駆動されるとともに、制御装置9で操
舵角速度が演算され、制御装置9から出力される信号に
基づいて回転数制御が行われる。
【0042】図5は操舵補助過程における制御装置9の
手順を示すフローチャートである。操舵輪1の操舵補助
は以下のように行なわれる。角度検出器7は、操舵角が
所定値θ、例えば3°を検出した時点で検出信号を制御
装置9に出力するようになっている。操舵角が3°以下
のときは電動モータMが駆動されることなくマニュアル
で操舵されている。操舵に伴い操舵角が3°を超えたと
き、角度検出器7からの検出信号を受け取り(ステップ
S1)、電動モータMに駆動の指示を与える(ステップ
S2)。制御装置9からの指示により電動モータMが駆
動されるとともに、油圧ポンプPから制御弁5へ圧油が
供給される。上述した如く、操舵角が所定値θ以下のと
きの制御弁5は油圧力が上昇しない状態になっているた
め、操舵に伴い操舵角が、油圧力が上昇しない状態の終
末点V(図4参照)を超えたとき、既に駆動されている
油圧ポンプPから供給される圧油により油圧力が急激に
上昇することはない。
【0043】制御装置9は、角度検出器7からの検出信
号に基づいて操舵角速度を演算する(ステップS3)。
そして操舵角速度に応じた電動モータの回転数を演算し
(ステップS4)、得られた回転数に基づいて電動モー
タMの駆動を制御する(ステップS5)。その結果、操
舵角速度に応じた操舵補助力を得ることができる。
【0044】なお、圧油の圧力が上昇しない状態の終末
点Vは、前記所定値θに対応する点を超えて近似させて
あり、これにより3°程度の好ましい操舵角θで速やか
に操舵補助力を発生させることができる。また、操舵角
の所定値θは3°に限らず、圧油の圧力が上昇しない状
態を所望の操舵角に応じて設定することにより、同様の
効果を奏する。
【0045】実施の形態2 図6は実施の形態2の動力舵取装置の模式図である。実
施の形態2の動力舵取装置は、操舵輪1に加えられる入
力トルクを検出するトルク検出器10と、操舵輪1の操
舵角を検出する角度検出器7と、該角度検出器7により
検出された操舵角に基づいて操舵輪1の操舵角速度を演
算し、前記入力トルクが所定値T0以下のとき前記電動
モータMを所定の回転数以下とし、前記入力トルクが所
定値T0を超えたとき、前記電動モータMを検出された
操舵角から求めた操舵輪1の操舵角速度に応じて回転数
制御するマイクロプロセッサ等の制御装置8とを用い、
トルク検出器10が検出した検出結果に基づいて電動モ
ータMの駆動/停止の制御を行い、求められた角速度に
基づいて電動モータMの回転数制御を行って、油圧ポン
プPを低流量から高流量に制御する。またトルク検出器
10が検出する入力トルクが所定値T0以下のとき、前
記油圧シリンダSへ供給される圧油の圧力が上昇しない
状態となるように構成してある。電動モータMの駆動/
停止の制御を操舵角の角度検出器7に代わってトルク検
出器10を用いて行なうことの他は、その他の構成及び
作用は実施の形態1と同じであるため、同じ符号を用
い、その詳細な説明、構造及び作用を省略する。なお、
角速度検出器により操舵輪1の操舵角速度を検出し、検
出された角速度を制御装置8に入力するように構成して
あっても良い。
【0046】図7は舵輪に加えられる入力トルクと制御
弁によって制御される油圧力との関係を示す油圧特性図
である。縦軸は油圧力を示し、横軸は入力トルクを示し
ている。またグラフ中、実線は実施の形態2の装置の特
性を、破線は従来装置の特性を示している。図7におい
て、T0は入力トルクの所定値であり、Vは油圧力が増
加しない状態の終末点である。
【0047】操舵輪1に加えられる入力トルクが所定値
T0以下であるとき油圧シリンダSへ供給される圧油の
圧力が増加しない状態を実現するためには、前記制御弁
5の絞り部54の設定と、前記トーションバー4のバネ
定数kの設定とが必要である。入力トルクは、トーショ
ンバー4のバネ定数kと操舵輪1の操舵角との積で決定
される。この関係から、入力トルクが零の状態から所定
値T0までは油圧ポンプPが駆動しても油圧力が上昇し
ないように、絞り部54及びバネ定数kを設定する。絞
り部54は、その形状,間隔及び寸法を設定することに
より決定できる。バネ定数kはトーションバー4の素
材,太さ,長さを設定することにより決定できる。この
ように、制御弁5は入力トルクの所定値T0を超えて操
舵されたとき、油圧力が上昇しない状態から連続して増
加するようになされている。
【0048】電動モータMの制御は、操舵輪1が停止状
態から所定値T0までの入力トルクを、電動モータMが
頻繁に駆動されることがない例えば入力トルク2N・m
とした場合、入力トルク2N・mになるまでの間はトル
ク検出器10から検出信号が出力されず、電動モータM
が駆動されることなくマニュアルで操舵され、操舵に伴
い2N・mを超えた入力トルクになったとき、トルク検
出器10から検出信号が出力され、制御装置8から出力
される信号に基づいて電動モータMが駆動されるととも
に、角度検出器7から検出信号が出力され、制御装置8
により演算される信号に基づいて回転数制御が行われ
る。
【0049】図8は操舵補助過程における制御装置8の
手順を示すフローチャートである。実施の形態2の操舵
補助は以下のように行なわれる。トルク検出器は、操舵
輪1に加えられる入力トルクが所定値T0、例えば2N
・mを検出した時点で検出信号を制御装置8に出力する
ようになっている。入力トルクが2N・m以下のときは
電動モータMが駆動されることなくマニュアルで操舵さ
れている。操舵に伴い入力トルクが2N・mを超えたと
き、トルク検出器10からの検出信号を受け取り(ステ
ップS11)、電動モータMに駆動の指示を与える(ス
テップS12)。制御装置8からの指示により電動モー
タMが駆動されるとともに、油圧ポンプPから制御弁5
へ圧油が供給される。上述した如く、入力トルク所定値
T0以下のときの制御弁5は油圧力が上昇しない状態に
なっているため、操舵に伴い入力トルクが、トーション
バー4のバネ定数kによる前記終末点V(図7参照)を
超えたとき、既に駆動されている油圧ポンプPから供給
される圧油により油圧力が急激に上昇することはない。
【0050】角度検出器7は入力トルクが2N・mに相
当する操舵角を超えたときに検出信号を制御装置8に出
力し、角速度を演算するようになっている。制御装置8
は角度検出器7からの検出信号を受け(ステップS1
3)、操舵に伴う操舵角速度を演算する(ステップS1
4)。そして操舵角速度に応じた電動モータの回転数を
演算し(ステップS15)、得られた回転数に基づいて
電動モータMの駆動を制御する(ステップS16)。そ
の結果、操舵角速度に応じた操舵補助力を得ることがで
きる。
【0051】また、前記圧油の圧力が上昇しない状態の
終末点Vは、前記所定値T0に対応する点を超えて近似
させるのである。
【0052】
【実施例】以下に実施の形態2の具体的構成について述
べる。図9は制御弁5(図3参照)のバルブボディ51
及びバルブスプール52の寸法及び面取り部の角度を示
す説明図である。図9に示すように、バルブスプール5
2のランド部での外径は半径22.2mmを有し、油溝52
a,52bの幅は夫々4.5 mmである。面取り部は、バ
ルブスプール52の油溝52a,52b間のランド部の
中央3.3 mmを残して両端エッジに形成されており、ラ
ンド部の中央を通る径方向線と80°を形成する向きに切
り落とされている。また、バルブボディ51の周面とバ
ルブスプール52の周面との間には隙間を有している。
トーションバー4のバネ定数kは1.3( N・m/deg )で
ある。
【0053】このような構成の動力舵取装置を用いて、
操舵輪1に加えられる入力トルクと、制御弁5によって
制御される油圧との関係について調べた。所定の回転数
以下で駆動され、吐出される圧油流量が1.0 (l/min )
のときのバルブ特性(破線で示す)と、入力トルクの所
定値(T0 )を超えたときに吐出する圧油流量が2.0(l
/min )のときのバルブ特性(実線で示す)とを図10
に示す。縦軸は油圧を示し、横軸は入力トルクを示して
いる。グラフから判るように、油圧は所定の入力トルク
2N・mを超えた後、1.0 (l/min )から2.0 (l/min
)のバルブ特性に移行し、入力トルクの増加に伴って
緩やかに上昇しており、従来のように(図2参照)油圧
の増加に伴い入力トルクが減少するという現象は生じて
いないことが判る。このようにこの動力舵取装置は、操
舵輪1が停止の状態から所定の入力トルクT0までは油
圧ポンプPが駆動した場合でも油圧力が上昇しないよう
に形成されており、従って、入力トルクに引っ掛かり感
を感じさせることなく操舵することができる。
【0054】尚、以上説明した実施の形態1,2では、
操舵角の所定値θ以下又は入力トルクの所定値T0以下
のとき電動モータMの駆動を停止し、操舵角が前記所定
値θを超え又は入力トルクが前記所定値T0を超えたと
き、電動モータMを操舵輪1の操舵角速度に応じて回転
数制御するように構成することもできるし、また操舵角
の所定値θ以下又は入力トルクの所定値T0以下のとき
電動モータMを所定の回転数以下でスタンバイ運転し、
操舵角が前記所定値θを超え又は入力トルクが前記所定
値T0を超えたとき、電動モータMを操舵輪1の操舵角
速度に応じて増速させるように構成してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した如く第1及び第3乃至第5
発明によれば、操舵角が所定値以下のとき電動モータは
所定の回転数以下で停止又はスタンバイ運転されてお
り、操舵に伴い操舵角が前記所定値を超えたとき、電動
モータが駆動されるか、又は、電動モータの回転数が増
加する。そして、例えば絞り部の絞り程度と連結軸のバ
ネ定数との適切な設定により、操舵角が所定値以下のと
きに制御弁から油圧シリンダへ供給される圧油の圧力が
上昇しない状態となっているため、その油圧力が増加す
ることはない。操舵に伴い前記油圧力が増加しない状態
の終末点を操舵角が超えたとき、既に駆動又はスタンバ
イ運転から増速されている電動モータによって油圧力が
上昇していない状態から油圧力を連続して増加させるこ
とができ、油圧力が急に変化することをなくすることが
できる。従って、入力トルクに引っ掛り感を感じさせる
ことなく操舵することができる。
【0056】また第2乃至第5発明によれば、入力トル
クが所定値以下のとき電動モータは所定の回転数以下で
停止又はスタンバイ運転されており、操舵に伴い入力ト
ルクが前記所定値を超えたとき、電動モータが駆動され
るか、又は、電動モータの回転数が増加する。そして、
例えば絞り部の絞り程度と連結軸のバネ定数との適切な
設定により、入力トルクが所定値以下のときに制御弁か
ら油圧シリンダへ供給される圧油の圧力が上昇しない状
態となっているため、その油圧力が増加することはな
い。操舵に伴い前記油圧力が増加しない状態の終末点を
入力トルクが超えたとき、既に駆動又はスタンバイ運転
から増速されている電動モータによって油圧力が上昇し
ていない状態から油圧力を連続して増加させることがで
き、油圧力が急に変化することをなくすることができ
る。従って、入力トルクに引っ掛り感を感じさせること
なく操舵することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の動力舵取装置の模式図
である。
【図2】本発明に係る動力舵取装置の制御弁部分の縦断
面図である。
【図3】本発明に係る動力舵取装置の制御弁の模式的横
断面図である。
【図4】本発明に係る実施の形態1の動力舵取装置の操
舵角と油圧力との関係を示す油圧特性図である。
【図5】実施の形態1の動力舵取装置の操舵補助過程に
おける制御装置の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態2の動力舵取装置の模式図
である。
【図7】本発明に係る実施の形態2の動力舵取装置の入
力トルクと油圧力との関係を示す油圧特性図である。
【図8】実施の形態2の動力舵取装置の操舵補助過程に
おける制御装置の手順を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態2の具体例を示す説明図である。
【図10】具体例の動力舵取装置の入力トルクと油圧力
との関係を示すグラフである。
【図11】従来例における動力舵取装置の操舵トルクに
対する絞り部の開度及び油圧力特性図である。
【図12】図12は、従来例における操舵輪に加えられ
る入力トルクと油圧力との関係を示す油圧特性図であ
る。
【符号の説明】
1 操舵輪(舵輪) 4 トーションバー 5 制御弁 54 絞り部 7 角度検出器 8,9 制御装置 θ 操舵角の所定値 T0 入力トルクの所定値 M 電動モータ P 油圧ポンプ S 油圧シリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵手段の操舵角を検出する角度検出手
    段と、電動モータによって駆動される油圧ポンプからの
    圧油を操舵補助用の油圧シリンダへ供給する制御弁と、
    前記操舵角が所定値以下のとき前記電動モータを所定の
    回転数以下とし、前記操舵角が所定値を超えたとき、前
    記電動モータを前記操舵手段の操舵角速度に応じて回転
    数制御する制御装置とを備え、前記操舵角が前記所定値
    以下のとき、前記油圧シリンダへ供給される圧油の圧力
    が上昇しない状態となるようにしてあることを特徴とす
    る動力舵取装置。
  2. 【請求項2】 操舵手段に加えられる入力トルクを検出
    するトルク検出手段と、前記操舵手段の操舵角を検出す
    る角度検出手段と、電動モータによって駆動される油圧
    ポンプからの圧油を操舵補助用の油圧シリンダへ供給す
    る制御弁と、前記入力トルクが所定値以下のとき前記電
    動モータを所定の回転数以下とし、前記入力トルクが所
    定値を超えたとき、前記電動モータを前記操舵手段の操
    舵角速度に応じて回転数制御する制御装置とを備え、前
    記入力トルクが前記所定値以下のとき、前記油圧シリン
    ダへ供給される圧油の圧力が上昇しない状態となるよう
    にしてあることを特徴とする動力舵取装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、前記操舵手段の操舵角
    速度を前記角度検出手段により検出された操舵角を用い
    て求めるべくなしてある請求項1又は2記載の動力舵取
    装置。
  4. 【請求項4】 前記制御弁は前記圧油の流路に絞り部を
    設けており、該絞り部は、前記操舵角が前記所定値より
    も小さいときに、前記圧油の圧力が上昇しないように形
    成されている請求項1乃至3のいずれか一つに記載の動
    力舵取装置。
  5. 【請求項5】 前記操舵手段と前記舵取機構とを連結す
    る連結軸をさらに備え、該連結軸のバネ定数は、前記操
    舵角が前記所定値よりも小さいときに前記圧油の圧力が
    上昇しない値に設定されている請求項1乃至4のいずれ
    か一つに記載の動力舵取装置。
JP35817599A 1998-12-28 1999-12-16 動力舵取装置 Expired - Fee Related JP3916355B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35817599A JP3916355B2 (ja) 1998-12-28 1999-12-16 動力舵取装置
DE69933106T DE69933106T2 (de) 1998-12-28 1999-12-23 Hydraulische Servolenkung
EP99125711A EP1016582B1 (en) 1998-12-28 1999-12-23 Hydraulic power steering apparatus
US09/473,126 US6318495B1 (en) 1998-12-28 1999-12-28 Power steering apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP37472098 1998-12-28
JP10-374720 1998-12-28
JP35817599A JP3916355B2 (ja) 1998-12-28 1999-12-16 動力舵取装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000247251A true JP2000247251A (ja) 2000-09-12
JP3916355B2 JP3916355B2 (ja) 2007-05-16

Family

ID=26580743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35817599A Expired - Fee Related JP3916355B2 (ja) 1998-12-28 1999-12-16 動力舵取装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6318495B1 (ja)
EP (1) EP1016582B1 (ja)
JP (1) JP3916355B2 (ja)
DE (1) DE69933106T2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100418783B1 (ko) * 2001-03-12 2004-02-19 현대자동차주식회사 하이브리드 전기자동차의 가변형 조향 제어장치 및 방법
JP2016193700A (ja) * 2015-04-02 2016-11-17 ニチユ三菱フォークリフト株式会社 電動油圧パワーステアリング装置および荷役車両
JP2016193699A (ja) * 2015-04-02 2016-11-17 ニチユ三菱フォークリフト株式会社 電動油圧パワーステアリング装置および荷役車両
JP2020011544A (ja) * 2018-07-13 2020-01-23 株式会社豊田自動織機 産業車両

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4060051B2 (ja) 2001-07-27 2008-03-12 株式会社ジェイテクト パワーステアリング装置
JP4062085B2 (ja) * 2002-12-18 2008-03-19 株式会社豊田自動織機 電気式産業車両の操舵装置
US20090211835A1 (en) * 2004-10-25 2009-08-27 Phillips Edward H Inherently failsafe electric power steering system
JP6365866B2 (ja) * 2013-11-22 2018-08-01 株式会社ジェイテクト パワーステアリング装置
JP2016150644A (ja) * 2015-02-17 2016-08-22 日立オートモティブシステムズ株式会社 パワーステアリング装置
US9302702B1 (en) * 2015-03-27 2016-04-05 Proterra Inc. Steering control mechanisms for an electric vehicle
US9545948B2 (en) * 2015-04-29 2017-01-17 Steering Solutions Ip Holding Corporation Hydraulically assisted power steering system

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06206554A (ja) * 1993-01-12 1994-07-26 Unisia Jecs Corp パワーステアリング装置
DE4418118C1 (de) * 1994-05-24 1995-07-06 Daimler Benz Ag Servosteuerung bzw. -lenkung
JP3506810B2 (ja) * 1995-06-19 2004-03-15 ユニシア ジェーケーシー ステアリングシステム株式会社 電動ポンプ式動力舵取装置
JP3547558B2 (ja) * 1995-10-25 2004-07-28 光洋精工株式会社 パワーステアリング装置
JP3525275B2 (ja) * 1996-02-23 2004-05-10 光洋精工株式会社 電動パワーステアリング装置
US6069460A (en) * 1998-06-01 2000-05-30 Ford Global Technologies, Inc. Method for controlling an electro-hydraulic power assist steering system

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100418783B1 (ko) * 2001-03-12 2004-02-19 현대자동차주식회사 하이브리드 전기자동차의 가변형 조향 제어장치 및 방법
JP2016193700A (ja) * 2015-04-02 2016-11-17 ニチユ三菱フォークリフト株式会社 電動油圧パワーステアリング装置および荷役車両
JP2016193699A (ja) * 2015-04-02 2016-11-17 ニチユ三菱フォークリフト株式会社 電動油圧パワーステアリング装置および荷役車両
JP2020011544A (ja) * 2018-07-13 2020-01-23 株式会社豊田自動織機 産業車両
JP7024637B2 (ja) 2018-07-13 2022-02-24 株式会社豊田自動織機 産業車両

Also Published As

Publication number Publication date
EP1016582B1 (en) 2006-09-06
DE69933106T2 (de) 2007-04-05
EP1016582A2 (en) 2000-07-05
DE69933106D1 (de) 2006-10-19
EP1016582A3 (en) 2004-05-26
US6318495B1 (en) 2001-11-20
JP3916355B2 (ja) 2007-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8833504B2 (en) Steering apparatus
US8534414B2 (en) Steering apparatus for a vehicle having front and rear steerable wheels
US5511630A (en) Power steering system
JP2000247251A (ja) 動力舵取装置
EP0299617B1 (en) Steering gear with speed sensitive detent system
US5954152A (en) Power steering device
EP1167161B1 (en) Hydraulically powered steering apparatus with electrically powered backup
JP3147768B2 (ja) 車両用操舵制御装置
JP4273954B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3420687B2 (ja) 可変絞り弁
JPH115552A (ja) 車両用操舵装置
JP3362518B2 (ja) 全流体圧式パワーステアリング装置
JP2541671B2 (ja) 回転位置決め装置
JP4201362B2 (ja) 動力舵取装置
JP2951364B2 (ja) パワーステアリングの操舵力制御装置
JP4561638B2 (ja) 油圧パワーステアリング装置
JPH06206554A (ja) パワーステアリング装置
JPS638073A (ja) 動力舵取装置の操舵力制御装置
JPH11321689A (ja) 車両のステアリング装置
JPH10203389A (ja) パワーステアリング装置
JPH08198129A (ja) 車両の舵角中点決定装置およびパワーステアリング装置
JP3609897B2 (ja) パワーステアリング装置
JP3693527B2 (ja) 動力舵取装置
JPS6092980A (ja) ステアリング制御装置
JP2526437B2 (ja) 車両のトラクション制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060725

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110216

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120216

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130216

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140216

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees