JP2000246456A - 抵抗溶接用電流測定装置 - Google Patents
抵抗溶接用電流測定装置Info
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- JP2000246456A JP2000246456A JP11053589A JP5358999A JP2000246456A JP 2000246456 A JP2000246456 A JP 2000246456A JP 11053589 A JP11053589 A JP 11053589A JP 5358999 A JP5358999 A JP 5358999A JP 2000246456 A JP2000246456 A JP 2000246456A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 電流測定レンジを自動的にかつ適切に選択
し、信頼性の高い電流測定値を得る。 【解決手段】 溶接通電中、トロイダルコイル28は、
溶接電流Iの微分波形を表す出力信号BIを発生する。
積分回路32,34,36はそれぞれ小、中、大の測定
レンジで溶接電流Iの波形(瞬時値)を表す電流検知信
号SIL,SIM,SIHを出力する。A−D変換器46
は、スイッチ38,40,42および絶対値回路44を
介して電流検出信号SIL,SIM,SIHを時分割方式
で交互に入力し、それらのアナログ信号SIL,SIM,
SIHを所定のサンプリング速度でそれぞれディジタル
信号DIL,DIM,DIHに変換する。CPU48は、
A−D変換器48より各ディジタル信号DIと一緒に出
力されるオーバ・レンジ・ビットを基に各電流測定レン
ジでオーバ・レンジ(測定不能)が起きたか否かを判定
して、最適な電流測定レンジを選択する。
し、信頼性の高い電流測定値を得る。 【解決手段】 溶接通電中、トロイダルコイル28は、
溶接電流Iの微分波形を表す出力信号BIを発生する。
積分回路32,34,36はそれぞれ小、中、大の測定
レンジで溶接電流Iの波形(瞬時値)を表す電流検知信
号SIL,SIM,SIHを出力する。A−D変換器46
は、スイッチ38,40,42および絶対値回路44を
介して電流検出信号SIL,SIM,SIHを時分割方式
で交互に入力し、それらのアナログ信号SIL,SIM,
SIHを所定のサンプリング速度でそれぞれディジタル
信号DIL,DIM,DIHに変換する。CPU48は、
A−D変換器48より各ディジタル信号DIと一緒に出
力されるオーバ・レンジ・ビットを基に各電流測定レン
ジでオーバ・レンジ(測定不能)が起きたか否かを判定
して、最適な電流測定レンジを選択する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抵抗溶接機で流れ
る電流を測定する抵抗溶接用の電流測定装置に関する。
る電流を測定する抵抗溶接用の電流測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗溶接において、電流は最も重要な溶
接条件であり、正しく管理されなければならない。抵抗
溶接機で流れる電流、特に溶接トランスの二次側で流れ
る溶接電流は他の分野で扱う電流に比べれば押し並べて
大電流といえるが、その中にも大小の区別または分類が
あり、数千アンペア程度では小溶接電流、数十万アンペ
ア程度で大溶接電流とされている。
接条件であり、正しく管理されなければならない。抵抗
溶接機で流れる電流、特に溶接トランスの二次側で流れ
る溶接電流は他の分野で扱う電流に比べれば押し並べて
大電流といえるが、その中にも大小の区別または分類が
あり、数千アンペア程度では小溶接電流、数十万アンペ
ア程度で大溶接電流とされている。
【0003】従来より、抵抗溶接機で流れる電流を検出
するために、トロイダルコイルがよく用いられている。
一般に、トロイダルコイルは、抵抗溶接機で電流が流れ
る導体を囲むように取り付けられる。電流が流れると、
該導体の回りに発生した磁束がトロイダル状のコイル導
体を通ることで、その磁束の時間微分(したがって電流
の時間微分)に対応した誘導電圧が出力される。
するために、トロイダルコイルがよく用いられている。
一般に、トロイダルコイルは、抵抗溶接機で電流が流れ
る導体を囲むように取り付けられる。電流が流れると、
該導体の回りに発生した磁束がトロイダル状のコイル導
体を通ることで、その磁束の時間微分(したがって電流
の時間微分)に対応した誘導電圧が出力される。
【0004】このように、トロイダルコイルより出力さ
れる信号は、抵抗溶接機で流れる電流の微分波形を表す
ものであり、そのままでは電流測定(平均値演算や実効
値演算)に適さない。そこで、積分回路からなる波形復
元器により、トロイダルコイルからの出力信号を積分し
て、電流の波形を表す積分値信号(電流波形復元信号)
を生成するようにしている。一般に、この種の積分回路
には演算増幅器が用いられている。
れる信号は、抵抗溶接機で流れる電流の微分波形を表す
ものであり、そのままでは電流測定(平均値演算や実効
値演算)に適さない。そこで、積分回路からなる波形復
元器により、トロイダルコイルからの出力信号を積分し
て、電流の波形を表す積分値信号(電流波形復元信号)
を生成するようにしている。一般に、この種の積分回路
には演算増幅器が用いられている。
【0005】従来の抵抗溶接用電流測定装置では、図8
に示すように、積分回路を構成する演算増幅器100の
前段に抵抗値の異なる複数たとえば2個の入力抵抗10
2,104を並列に設け、アナログスイッチ106,1
08で入力抵抗102,104のどちらかを選択するこ
とで、電流測定レンジを切り替えるようにしている。
に示すように、積分回路を構成する演算増幅器100の
前段に抵抗値の異なる複数たとえば2個の入力抵抗10
2,104を並列に設け、アナログスイッチ106,1
08で入力抵抗102,104のどちらかを選択するこ
とで、電流測定レンジを切り替えるようにしている。
【0006】たとえば、入力抵抗102,104の抵抗
値がそれぞれR102,R104で、R102≪R104であるとす
る。積分回路の積分定数または増幅率は、抵抗値の小さ
い入力抵抗102が選ばれたときは大きく、抵抗値の大
きい入力抵抗104が選ばれたときは小さくなる。これ
により、入力抵抗102を選択したときは比較的小さな
電流を大きな増幅率で検出する小電流測定用のレンジと
なり、入力抵抗104を選択したときは比較的大きな電
流を小さな増幅率で検出する大電流測定用のレンジとな
る。このレンジの切り替え、つまりスイッチ104,1
06の切り替えは、作業員による手動スイッチの操作に
応動して装置の制御部が行う。
値がそれぞれR102,R104で、R102≪R104であるとす
る。積分回路の積分定数または増幅率は、抵抗値の小さ
い入力抵抗102が選ばれたときは大きく、抵抗値の大
きい入力抵抗104が選ばれたときは小さくなる。これ
により、入力抵抗102を選択したときは比較的小さな
電流を大きな増幅率で検出する小電流測定用のレンジと
なり、入力抵抗104を選択したときは比較的大きな電
流を小さな増幅率で検出する大電流測定用のレンジとな
る。このレンジの切り替え、つまりスイッチ104,1
06の切り替えは、作業員による手動スイッチの操作に
応動して装置の制御部が行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、抵抗溶
接用電流測定装置では、抵抗溶接機で流れる測定対象の
電流が小さい場合は小電流測定用レンジを選択し、該電
流が大きい場合は大電流測定用レンジを選択するのが理
想的である。
接用電流測定装置では、抵抗溶接機で流れる測定対象の
電流が小さい場合は小電流測定用レンジを選択し、該電
流が大きい場合は大電流測定用レンジを選択するのが理
想的である。
【0008】しかしながら、溶接作業現場においては、
レンジ選択または切り替えを間違うことがしばしばあ
る。大きな電流に対して小電流測定レンジが選択されて
いた場合は、測定値がレンジを越えてしまって測定エラ
ーが出たり測定不能になったりすることがある。また、
小さな電流に対して大電流測定レンジが選択されていた
場合は、測定エラーや測定不能には至らないものの、低
い分解度で測定する結果となり、測定精度が低下すると
いう不具合がある。
レンジ選択または切り替えを間違うことがしばしばあ
る。大きな電流に対して小電流測定レンジが選択されて
いた場合は、測定値がレンジを越えてしまって測定エラ
ーが出たり測定不能になったりすることがある。また、
小さな電流に対して大電流測定レンジが選択されていた
場合は、測定エラーや測定不能には至らないものの、低
い分解度で測定する結果となり、測定精度が低下すると
いう不具合がある。
【0009】溶接作業現場の作業員にとっては、どの程
度の電流が流れるのかを常時適確に判断して、レンジ切
り替えを適切に行うことが、非常に煩わしい仕事となっ
ている。生産管理の面からみても、レンジ切り替えの間
違いは、測定のやり直しや作業の中断を来したり、電流
測定の信頼性を下げる原因にもなり、問題になってい
る。
度の電流が流れるのかを常時適確に判断して、レンジ切
り替えを適切に行うことが、非常に煩わしい仕事となっ
ている。生産管理の面からみても、レンジ切り替えの間
違いは、測定のやり直しや作業の中断を来したり、電流
測定の信頼性を下げる原因にもなり、問題になってい
る。
【0010】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、電流測定レンジを自動的にかつ適切に選択し、
信頼性の高い電流測定値を得られるようにした抵抗溶接
用電流測定装置を提供することを目的とする。
もので、電流測定レンジを自動的にかつ適切に選択し、
信頼性の高い電流測定値を得られるようにした抵抗溶接
用電流測定装置を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、電流測定レンジを自動的
にかつ適切に選択することにより、現場作業員の負担を
なくし、生産管理を向上させるようにした抵抗溶接用電
流測定装置を提供することを目的とする。
にかつ適切に選択することにより、現場作業員の負担を
なくし、生産管理を向上させるようにした抵抗溶接用電
流測定装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の第1の抵抗溶接用電流測定装置は、抵抗溶
接機で流れる1次側または2次側の電流を検知し、前記
電流の微分波形を表す出力信号を発生する電流センサ
と、前記電流センサの出力信号を複数の異なる積分定数
で積分して、異なる電流測定レンジで前記電流を表す複
数の電流検知信号を生成する積分回路と、前記複数の電
流検知信号をそれぞれ所定のサンプリング速度でディジ
タル信号に変換するアナログ−ディジタル変換器と、前
記アナログ−ディジタル変換器の出力信号に基づいて前
記電流測定レンジの中の1つを選択する電流測定レンジ
選択手段と、選択された前記電流測定レンジに該当する
前記ディジタル信号から前記電流の測定値を求める電流
測定値演算手段とを具備する構成とした。
め、本発明の第1の抵抗溶接用電流測定装置は、抵抗溶
接機で流れる1次側または2次側の電流を検知し、前記
電流の微分波形を表す出力信号を発生する電流センサ
と、前記電流センサの出力信号を複数の異なる積分定数
で積分して、異なる電流測定レンジで前記電流を表す複
数の電流検知信号を生成する積分回路と、前記複数の電
流検知信号をそれぞれ所定のサンプリング速度でディジ
タル信号に変換するアナログ−ディジタル変換器と、前
記アナログ−ディジタル変換器の出力信号に基づいて前
記電流測定レンジの中の1つを選択する電流測定レンジ
選択手段と、選択された前記電流測定レンジに該当する
前記ディジタル信号から前記電流の測定値を求める電流
測定値演算手段とを具備する構成とした。
【0013】また、本発明の第2の抵抗溶接用電流測定
装置は、抵抗溶接機で流れる1次側または2次側の電流
を検知し、前記電流の微分波形を表す出力信号を発生す
る電流センサと、前記電流センサの出力信号を一定の積
分定数で積分する積分回路と、前記積分回路の出力信号
を複数の異なる増幅率で増幅して、異なる電流測定レン
ジで前記電流を表す複数の電流検知信号を生成する増幅
回路と、前記複数の電流検知信号をそれぞれ一定のサン
プリング速度でディジタル信号に変換するアナログ−デ
ィジタル変換器と、前記アナログ−ディジタル変換器の
出力信号に基づいて電流測定に用いる電流測定レンジを
選択する電流測定レンジ選択手段とを具備する構成とし
た。
装置は、抵抗溶接機で流れる1次側または2次側の電流
を検知し、前記電流の微分波形を表す出力信号を発生す
る電流センサと、前記電流センサの出力信号を一定の積
分定数で積分する積分回路と、前記積分回路の出力信号
を複数の異なる増幅率で増幅して、異なる電流測定レン
ジで前記電流を表す複数の電流検知信号を生成する増幅
回路と、前記複数の電流検知信号をそれぞれ一定のサン
プリング速度でディジタル信号に変換するアナログ−デ
ィジタル変換器と、前記アナログ−ディジタル変換器の
出力信号に基づいて電流測定に用いる電流測定レンジを
選択する電流測定レンジ選択手段とを具備する構成とし
た。
【0014】本発明の第3の抵抗溶接用電流測定装置
は、抵抗溶接機で流れる1次側または2次側の電流を検
知し、前記電流を表す出力信号を発生する電流センサ
と、前記電流センサの出力信号を複数の異なる増幅率で
増幅して、異なる電流測定レンジで前記電流を表す複数
の電流検知信号を生成する増幅回路と、前記複数の電流
検知信号をそれぞれ一定のサンプリング速度でディジタ
ル信号に変換するアナログ−ディジタル変換器と、前記
アナログ−ディジタル変換器の出力信号に基づいて前記
電流測定レンジの中の1つを選択する電流測定レンジ選
択手段と、選択された前記電流測定レンジに該当する前
記ディジタル信号から前記電流の測定値を求める電流測
定値演算手段とを具備する構成とした。
は、抵抗溶接機で流れる1次側または2次側の電流を検
知し、前記電流を表す出力信号を発生する電流センサ
と、前記電流センサの出力信号を複数の異なる増幅率で
増幅して、異なる電流測定レンジで前記電流を表す複数
の電流検知信号を生成する増幅回路と、前記複数の電流
検知信号をそれぞれ一定のサンプリング速度でディジタ
ル信号に変換するアナログ−ディジタル変換器と、前記
アナログ−ディジタル変換器の出力信号に基づいて前記
電流測定レンジの中の1つを選択する電流測定レンジ選
択手段と、選択された前記電流測定レンジに該当する前
記ディジタル信号から前記電流の測定値を求める電流測
定値演算手段とを具備する構成とした。
【0015】本発明の一実施態様によれば、前記電流測
定レンジ選択手段が、各々の前記電流検知信号につて前
記アナログ−ディジタル変換器でオーバ・レンジが起き
たか否かを検査して、オーバ・レンジを起こさなかった
最も低い電流測定レンジを選択するようになっている。
定レンジ選択手段が、各々の前記電流検知信号につて前
記アナログ−ディジタル変換器でオーバ・レンジが起き
たか否かを検査して、オーバ・レンジを起こさなかった
最も低い電流測定レンジを選択するようになっている。
【0016】
【発明の実施の態様】以下、図1〜図7を参照して本発
明の実施例を説明する。
明の実施例を説明する。
【0017】図1に、本発明の一実施例による抵抗溶接
用電流測定装置をインバータ式抵抗溶接機に適用した例
を示す。
用電流測定装置をインバータ式抵抗溶接機に適用した例
を示す。
【0018】このインバータ式抵抗溶接機において、整
流回路10は、商用3相交流電源Eからの3相交流電圧
を整流して直流電圧を出力する。インバータ回路12
は、スイッチング素子を内蔵しており、溶接電流制御回
路14より駆動回路16を介して与えられる制御パルス
にしたがい、整流回路10からの直流入力電圧を高周波
(たとえば10kHz)のスイッチングで切り刻むよう
にして高周波交流のパルスを出力する。インバータ回路
12より出力された交流パルスは溶接トランス18の一
次側コイルに供給され、二次側コイルには一次側と相似
な交流パルスが得られる。この二次側交流パルスは一対
のダイオード20a,20bからなる整流回路22によ
って直流に変換され、この直流の二次電流つまり溶接電
流Iが一対の溶接電極24,26を介して被溶接材(W
1 ,W2 )に供給される。
流回路10は、商用3相交流電源Eからの3相交流電圧
を整流して直流電圧を出力する。インバータ回路12
は、スイッチング素子を内蔵しており、溶接電流制御回
路14より駆動回路16を介して与えられる制御パルス
にしたがい、整流回路10からの直流入力電圧を高周波
(たとえば10kHz)のスイッチングで切り刻むよう
にして高周波交流のパルスを出力する。インバータ回路
12より出力された交流パルスは溶接トランス18の一
次側コイルに供給され、二次側コイルには一次側と相似
な交流パルスが得られる。この二次側交流パルスは一対
のダイオード20a,20bからなる整流回路22によ
って直流に変換され、この直流の二次電流つまり溶接電
流Iが一対の溶接電極24,26を介して被溶接材(W
1 ,W2 )に供給される。
【0019】この抵抗溶接機の二次側導体には、微分検
知型の電流センサたとえばトロイダルコイル28が取り
付けられている。溶接電流Iが流れている時、トロイダ
ルコイル28は溶接電流Iの微分波形を表す信号BIを
出力する。
知型の電流センサたとえばトロイダルコイル28が取り
付けられている。溶接電流Iが流れている時、トロイダ
ルコイル28は溶接電流Iの微分波形を表す信号BIを
出力する。
【0020】トロイダルコイル28の出力信号BIは、
本実施例による溶接電流測定装置30に入力される。溶
接電流測定装置30は、トロイダルコイル28の出力信
号BIを信号処理して溶接電流Iに係る電流測定値や各
種判定値等を求め、求めた測定値情報ないしモニタ値情
報を表示出力する。後述するように、この溶接電流測定
装置30は、複数の電流測定レンジを有し、各溶接通電
毎に溶接電流Iに対して最適な電流測定レンジを自動的
に選択するようになっている。
本実施例による溶接電流測定装置30に入力される。溶
接電流測定装置30は、トロイダルコイル28の出力信
号BIを信号処理して溶接電流Iに係る電流測定値や各
種判定値等を求め、求めた測定値情報ないしモニタ値情
報を表示出力する。後述するように、この溶接電流測定
装置30は、複数の電流測定レンジを有し、各溶接通電
毎に溶接電流Iに対して最適な電流測定レンジを自動的
に選択するようになっている。
【0021】図2に、溶接電流測定装置30の主要な回
路構成を示す。トロイダルコイル28の出力端子は複数
たとえば3つの積分回路32,34,36の入力端子に
接続される。3つの積分回路32,34,36は異なる
積分定数または増幅率を有し、第1の積分回路32が0
〜KLの小電流測定レンジ用、第2の積分回路34が0
〜KMの中電流測定レンジ用、第3の積分回路36が0
〜KHの大電流測定レンジ用にそれぞれ割り当てられて
いる。ここで、上限値KL,KM,KHの間にはKL<KM
<KHの大小関係がある。
路構成を示す。トロイダルコイル28の出力端子は複数
たとえば3つの積分回路32,34,36の入力端子に
接続される。3つの積分回路32,34,36は異なる
積分定数または増幅率を有し、第1の積分回路32が0
〜KLの小電流測定レンジ用、第2の積分回路34が0
〜KMの中電流測定レンジ用、第3の積分回路36が0
〜KHの大電流測定レンジ用にそれぞれ割り当てられて
いる。ここで、上限値KL,KM,KHの間にはKL<KM
<KHの大小関係がある。
【0022】図3に、積分回路32,34,36の具体
的な回路構成例を示す。第1の積分回路32は、演算増
幅器60と、この演算増幅器60の反転入力端子に接続
された入力抵抗66と、演算増幅器60の出力端子と反
転入力端子との間に接続された帰還コンデンサ72とか
ら構成されている。同様の結線構造で、第2および第3
の積分回路34,36もそれぞれ演算増幅器62,64
と、入力抵抗68,70と、帰還コンデンサ74,76
とから構成されている。
的な回路構成例を示す。第1の積分回路32は、演算増
幅器60と、この演算増幅器60の反転入力端子に接続
された入力抵抗66と、演算増幅器60の出力端子と反
転入力端子との間に接続された帰還コンデンサ72とか
ら構成されている。同様の結線構造で、第2および第3
の積分回路34,36もそれぞれ演算増幅器62,64
と、入力抵抗68,70と、帰還コンデンサ74,76
とから構成されている。
【0023】トロイダルコイル28の一対の出力端子2
8a,28bのうち、一方28aは各演算増幅器60,
62,64の反転入力端子に各入力抵抗66,68,7
0を介して接続され、他方28bは各演算増幅器60,
62,64の非反転入力端子に直接接続されている。
8a,28bのうち、一方28aは各演算増幅器60,
62,64の反転入力端子に各入力抵抗66,68,7
0を介して接続され、他方28bは各演算増幅器60,
62,64の非反転入力端子に直接接続されている。
【0024】抵抗66,68,70の抵抗値をそれぞれ
R66,R68,R70、コンデンサ72,74,76の容量
(キャパシタンス)をそれぞれC72,C74,C76とする
と、積分回路32,34,36の出力端子にはそれぞれ
次の式(1),(2),(3)で表されるような出力信号
SIL,SIM,SIH が得られる。
R66,R68,R70、コンデンサ72,74,76の容量
(キャパシタンス)をそれぞれC72,C74,C76とする
と、積分回路32,34,36の出力端子にはそれぞれ
次の式(1),(2),(3)で表されるような出力信号
SIL,SIM,SIH が得られる。
【0025】 SIL=(1/R66C72)∫BIdt ‥‥‥‥(1) SIM=(1/R68C74)∫BIdt ‥‥‥‥(2) SIH=(1/R70C76)∫BIdt ‥‥‥‥(3) ここで、1/R66C72,1/R68C74,1/R70C76は
それぞれ積分回路32,34,36の積分定数である。
トロイダルコイル28からの信号BIは溶接電流Iの微
分値を表すから、その積分値である各出力信号SIL,
SIM,SIHはいずれも溶接電流Iの瞬時値を表す。
それぞれ積分回路32,34,36の積分定数である。
トロイダルコイル28からの信号BIは溶接電流Iの微
分値を表すから、その積分値である各出力信号SIL,
SIM,SIHはいずれも溶接電流Iの瞬時値を表す。
【0026】本実施例では、たとえば、C72=C74=C
76、R66<R68<R70の関係に設定され、これにより1
/R66C72>1/R68C74>1/R70C76の関係になっ
ている。
76、R66<R68<R70の関係に設定され、これにより1
/R66C72>1/R68C74>1/R70C76の関係になっ
ている。
【0027】各積分回路において積分定数を増幅率とみ
ることもできる。本実施例では、積分回路32,34,
36における増幅率をそれぞれμL,μM,μHとする
と、μL>μM>μHの大小関係が成立する。また、出力
信号(電流検出信号)SIL,SIM,SIHの間では、
SIL>SIM>SIHの大小関係が成立する。
ることもできる。本実施例では、積分回路32,34,
36における増幅率をそれぞれμL,μM,μHとする
と、μL>μM>μHの大小関係が成立する。また、出力
信号(電流検出信号)SIL,SIM,SIHの間では、
SIL>SIM>SIHの大小関係が成立する。
【0028】なお、各積分回路32,34,36には、
各帰還コンデンサ72,74,76と並列に、たとえば
トランジスタからなるリセット用のスイッチ78,8
0,82が設けられている。各サイクルまたはシーケン
スにおける積分動作の終了時または開始時に、CPU4
8または図示しないタイミング回路からの各制御信号G
L,GM,GHによって各スイッチ78,80,82がオ
ンになり、各コンデンサ72,74,76に蓄積されて
いた電荷(積分値)が放電し、各出力信号(電流検出信
号)SIL,SIM,SIHの値またはレベルが0にリセ
ットされるようになっている。なお、各スイッチ78,
80,82と直列に放電用の抵抗(図示せず)を接続し
てよい。
各帰還コンデンサ72,74,76と並列に、たとえば
トランジスタからなるリセット用のスイッチ78,8
0,82が設けられている。各サイクルまたはシーケン
スにおける積分動作の終了時または開始時に、CPU4
8または図示しないタイミング回路からの各制御信号G
L,GM,GHによって各スイッチ78,80,82がオ
ンになり、各コンデンサ72,74,76に蓄積されて
いた電荷(積分値)が放電し、各出力信号(電流検出信
号)SIL,SIM,SIHの値またはレベルが0にリセ
ットされるようになっている。なお、各スイッチ78,
80,82と直列に放電用の抵抗(図示せず)を接続し
てよい。
【0029】再び図2において、積分回路32,34,
36の出力端子はそれぞれアナログスイッチ38,4
0,42を介して絶対値回路44の入力端子に接続され
ている。絶対値回路44の出力端子はA−D(アナログ
−ディジタル)変換器46の入力端子に接続され、A−
D変換器46の出力端子はCPU(マイクロプロセッ
サ)48のデータ入力端子に接続されている。
36の出力端子はそれぞれアナログスイッチ38,4
0,42を介して絶対値回路44の入力端子に接続され
ている。絶対値回路44の出力端子はA−D(アナログ
−ディジタル)変換器46の入力端子に接続され、A−
D変換器46の出力端子はCPU(マイクロプロセッ
サ)48のデータ入力端子に接続されている。
【0030】アナログスイッチ38,40,42は、C
PU48からのスイッチング制御信号CL,CM,CHに
したがい、所定の周期で交互にオンになる。これによ
り、積分回路32,34,36からの電流検知信号SI
L,SIM,SIHは、時分割方式で交互にそれぞれ対応
するアナログスイッチ38,40,42と絶対値回路4
4とを介してA−D変換器46に入力される。
PU48からのスイッチング制御信号CL,CM,CHに
したがい、所定の周期で交互にオンになる。これによ
り、積分回路32,34,36からの電流検知信号SI
L,SIM,SIHは、時分割方式で交互にそれぞれ対応
するアナログスイッチ38,40,42と絶対値回路4
4とを介してA−D変換器46に入力される。
【0031】絶対値回路44は、電流検出信号SIL,
SIM,SIHが負極性の信号として生成された場合にそ
れらを正極性の信号に変換するためのものである。SI
L,SIM,SIHが正極性の信号である場合はそのまま
(スルーで)出力する。
SIM,SIHが負極性の信号として生成された場合にそ
れらを正極性の信号に変換するためのものである。SI
L,SIM,SIHが正極性の信号である場合はそのまま
(スルーで)出力する。
【0032】A−D変換器46は積分回路32,34,
36からの電流検出信号SIL,SIM,SIHを所定の
サンプリング周波数(たとえば10kHz)で所定ビッ
ト数(たとえば12ビット)のディジタル信号DIL,
DIM,DIHに変換する。
36からの電流検出信号SIL,SIM,SIHを所定の
サンプリング周波数(たとえば10kHz)で所定ビッ
ト数(たとえば12ビット)のディジタル信号DIL,
DIM,DIHに変換する。
【0033】A−D変換器46においては、入力フルス
ケール電圧Vmaxが所定の値に設定されており、入力信
号の電圧レベルがこの入力フルスケール電圧Vmax以下
である限り、12ビットのスケールに収まり、有意なデ
ィジタル信号DIが得られる。しかし、入力信号の電圧
レベルが入力フルスケール電圧Vmaxを越えたときは、
12ビットのスケールには収まりきれなくなり、オーバ
・レンジのビットまたはフラグfがたとえば論理値1に
セットされる。このオーバ・レンジ・ビットfもディジ
タル信号DIと一緒にCPU48に与えられる。
ケール電圧Vmaxが所定の値に設定されており、入力信
号の電圧レベルがこの入力フルスケール電圧Vmax以下
である限り、12ビットのスケールに収まり、有意なデ
ィジタル信号DIが得られる。しかし、入力信号の電圧
レベルが入力フルスケール電圧Vmaxを越えたときは、
12ビットのスケールには収まりきれなくなり、オーバ
・レンジのビットまたはフラグfがたとえば論理値1に
セットされる。このオーバ・レンジ・ビットfもディジ
タル信号DIと一緒にCPU48に与えられる。
【0034】本実施例では、積分回路32,34,36
からの電流検出信号SIL,SIM,SIHが、SIL>S
IM>SIHの大小関係でA−D変換器46に入力され
る。A−D変換器46でオーバ・レンジを起こすときの
電流検出信号SIL,SIM,SIHの値は、上記した小
電流測定レンジ[0〜KL]、中電流測定レンジ[0〜
KM]、大電流測定レンジ[0〜KH]の上限値KL,K
M,KHにそれぞれ対応している。
からの電流検出信号SIL,SIM,SIHが、SIL>S
IM>SIHの大小関係でA−D変換器46に入力され
る。A−D変換器46でオーバ・レンジを起こすときの
電流検出信号SIL,SIM,SIHの値は、上記した小
電流測定レンジ[0〜KL]、中電流測定レンジ[0〜
KM]、大電流測定レンジ[0〜KH]の上限値KL,K
M,KHにそれぞれ対応している。
【0035】つまり、第1の積分回路32からの電流検
出信号SILが上限値KLを越えると、A−D変換器46
でオーバ・レンジが起こり、オーバ・レンジ・ビットf
が1になる。第2の積分回路34からの電流検出信号S
IMが上限値KMを越えたとき、あるいは第3の積分回路
36からの電流検出信号SIHが上限値KHを越えたとき
にも、同様のオーバ・レンジ現象が生じる。
出信号SILが上限値KLを越えると、A−D変換器46
でオーバ・レンジが起こり、オーバ・レンジ・ビットf
が1になる。第2の積分回路34からの電流検出信号S
IMが上限値KMを越えたとき、あるいは第3の積分回路
36からの電流検出信号SIHが上限値KHを越えたとき
にも、同様のオーバ・レンジ現象が生じる。
【0036】CPU48には、メモリ50、表示部5
2、印字部54、入力部56等が接続されている。メモ
リ50は、CPU48で実行される各種処理の手順を規
定するプログラムを蓄積するプログラム記憶部と、CP
U48で演算処理を受ける入力データや測定値データ、
演算途中または演算結果のデータ、各種設定値データ等
を蓄積するデータ記憶部とを含んでいる。
2、印字部54、入力部56等が接続されている。メモ
リ50は、CPU48で実行される各種処理の手順を規
定するプログラムを蓄積するプログラム記憶部と、CP
U48で演算処理を受ける入力データや測定値データ、
演算途中または演算結果のデータ、各種設定値データ等
を蓄積するデータ記憶部とを含んでいる。
【0037】表示部52は、たとえば液晶またはLED
からなるディスプレイを有し、各種測定値や判定値、設
定値等を表示する。印字部54は、表示部52の表示内
容等をプリント出力する。入力部56は、たとえばキー
ボードやマウスを有し、ユーザの操作に応じて各種のデ
ータまたはコマンドを入力する。
からなるディスプレイを有し、各種測定値や判定値、設
定値等を表示する。印字部54は、表示部52の表示内
容等をプリント出力する。入力部56は、たとえばキー
ボードやマウスを有し、ユーザの操作に応じて各種のデ
ータまたはコマンドを入力する。
【0038】なお、CPU48は、通信インタフェース
(図示せず)を介して外部の装置(図示せず)とデータ
の授受を行うこともできる。また、図2の例のように、
溶接通電の一切を管理する溶接制御回路14に本溶接電
流測定装置30が接続されていない場合は、装置30側
で独自に溶接通電の開始のタイミングを検知する必要が
ある。その場合には、トロイダルコイル28の出力端子
にたとえば絶対値回路とコンパレータからなる電流検知
回路(図示せず)が接続される。抵抗溶接機で溶接電流
Iが流れ始めてトロイダルコイル28より出力信号BI
が発生されると、該電流検知回路が信号BIの立ち上が
りエッジを検知し、CPU48に通電開始のタイミング
を知らせる。
(図示せず)を介して外部の装置(図示せず)とデータ
の授受を行うこともできる。また、図2の例のように、
溶接通電の一切を管理する溶接制御回路14に本溶接電
流測定装置30が接続されていない場合は、装置30側
で独自に溶接通電の開始のタイミングを検知する必要が
ある。その場合には、トロイダルコイル28の出力端子
にたとえば絶対値回路とコンパレータからなる電流検知
回路(図示せず)が接続される。抵抗溶接機で溶接電流
Iが流れ始めてトロイダルコイル28より出力信号BI
が発生されると、該電流検知回路が信号BIの立ち上が
りエッジを検知し、CPU48に通電開始のタイミング
を知らせる。
【0039】次に、図4〜図6につき本実施例の溶接電
流測定装置30における作用を説明する。
流測定装置30における作用を説明する。
【0040】溶接通電が開始されると、本インバータ抵
抗溶接機の各部で電流が流れ始め、二次側の整流回路2
2と溶接電極24,26との間では直流の溶接電流Iが
流れ始める。トロイダルコイル28は、図4の(A)に
示すように、溶接電流Iの微分波形を表す出力信号BI
を発生する。積分回路32,34,36は図4の
(B),(C),(D)に示すようにそれぞれ小、中、
大の測定レンジで、別な見方をすればそれぞれ大、中、
小の積分定数または増幅率で、溶接電流Iの波形(瞬時
値)を表す電流検知信号SIL,SIM,SIHを出力す
る。A−D変換器46は、スイッチ38,40,42お
よび絶対値回路44を介して電流検出信号SIL,SI
M,SIHを時分割方式で交互に入力し、それらのアナロ
グ信号SIL,SIM,SIHを所定のサンプリング速度
(この例では10kHz)でそれぞれディジタル信号D
IL,DIM,DIHに変換する。
抗溶接機の各部で電流が流れ始め、二次側の整流回路2
2と溶接電極24,26との間では直流の溶接電流Iが
流れ始める。トロイダルコイル28は、図4の(A)に
示すように、溶接電流Iの微分波形を表す出力信号BI
を発生する。積分回路32,34,36は図4の
(B),(C),(D)に示すようにそれぞれ小、中、
大の測定レンジで、別な見方をすればそれぞれ大、中、
小の積分定数または増幅率で、溶接電流Iの波形(瞬時
値)を表す電流検知信号SIL,SIM,SIHを出力す
る。A−D変換器46は、スイッチ38,40,42お
よび絶対値回路44を介して電流検出信号SIL,SI
M,SIHを時分割方式で交互に入力し、それらのアナロ
グ信号SIL,SIM,SIHを所定のサンプリング速度
(この例では10kHz)でそれぞれディジタル信号D
IL,DIM,DIHに変換する。
【0041】CPU48は、A−D変換器46のサンプ
リング速度に同期した速度で、図5に示すような測定デ
ータ取り込みサイクルHを通電開始から終了まで繰り返
し実行する。
リング速度に同期した速度で、図5に示すような測定デ
ータ取り込みサイクルHを通電開始から終了まで繰り返
し実行する。
【0042】この測定データ取り込みサイクルHの期間
TAはA−D変換器46のサンプリング周期(10μse
c)に等しく、この中に複数個たとえば5個の小サイク
ルh1〜h5が含まれている。各小サイクルhの期間Ta
は、基本サイクルHの期間TAを小サイクル数(5)で
除した値(2μsec)である。
TAはA−D変換器46のサンプリング周期(10μse
c)に等しく、この中に複数個たとえば5個の小サイク
ルh1〜h5が含まれている。各小サイクルhの期間Ta
は、基本サイクルHの期間TAを小サイクル数(5)で
除した値(2μsec)である。
【0043】第1小サイクルh1では、スイッチ38が
選択的にオンになり、小電流測定レンジ用の第1の積分
回路32からの電流検知信号SILがA−D変換器46
で12ビットのディジタル信号DILに変換され、この
ディジタル信号DILが1個の電流値データとしてCP
U48に取り込まれる。
選択的にオンになり、小電流測定レンジ用の第1の積分
回路32からの電流検知信号SILがA−D変換器46
で12ビットのディジタル信号DILに変換され、この
ディジタル信号DILが1個の電流値データとしてCP
U48に取り込まれる。
【0044】第2小サイクルh2では、スイッチ40が
選択的にオンになり、中電流測定レンジ用の第2の積分
回路34からの電流検知信号SIMがA−D変換器46
で12ビットのディジタル信号DIMに変換され、この
ディジタル信号DIMが1個の電流値データとしてCP
U48に取り込まれる。
選択的にオンになり、中電流測定レンジ用の第2の積分
回路34からの電流検知信号SIMがA−D変換器46
で12ビットのディジタル信号DIMに変換され、この
ディジタル信号DIMが1個の電流値データとしてCP
U48に取り込まれる。
【0045】第3小サイクルh3では、スイッチ42が
選択的にオンになり、大電流測定レンジ用の第3の積分
回路36からの電流検知信号SIHがA−D変換器46
で12ビットのディジタル信号DIHに変換され、この
ディジタル信号DIHが1個の電流値データとしてCP
U48に取り込まれる。
選択的にオンになり、大電流測定レンジ用の第3の積分
回路36からの電流検知信号SIHがA−D変換器46
で12ビットのディジタル信号DIHに変換され、この
ディジタル信号DIHが1個の電流値データとしてCP
U48に取り込まれる。
【0046】第4および第5小サイクルh4、h5では、
図示していない他の種類の測定系からの測定信号、たと
えば溶接加圧力検知信号、電圧検知信号等がそれぞれデ
ィジタル信号の形態でCPU48に取り込まれる。
図示していない他の種類の測定系からの測定信号、たと
えば溶接加圧力検知信号、電圧検知信号等がそれぞれデ
ィジタル信号の形態でCPU48に取り込まれる。
【0047】このようにして、積分回路32,34,3
6からの3種類の測定レンジの電流検知信号SIL,S
IM,SIHにそれぞれ対応する3系統のディジタル信号
DIL,DIM,DIHが、各々一定の周期(10μsec)
で、かつ互いに期間Ta(2μsec)を隔てて順次CPU
48に取り込まれる。
6からの3種類の測定レンジの電流検知信号SIL,S
IM,SIHにそれぞれ対応する3系統のディジタル信号
DIL,DIM,DIHが、各々一定の周期(10μsec)
で、かつ互いに期間Ta(2μsec)を隔てて順次CPU
48に取り込まれる。
【0048】たとえば、通電時間が10msecのとき
は、測定データ取り込みサイクルHが100回繰り返さ
れ、それぞれ100個のディジタル信号または電流値デ
ータDIL,DIM,DIHが得られる。
は、測定データ取り込みサイクルHが100回繰り返さ
れ、それぞれ100個のディジタル信号または電流値デ
ータDIL,DIM,DIHが得られる。
【0049】CPU48は、各サイクル毎に取り込んだ
電流値データDIL,DIM,DIHをたとえば図6に示
すようなテーブル形式でメモリ50のデータ記憶部に格
納する。
電流値データDIL,DIM,DIHをたとえば図6に示
すようなテーブル形式でメモリ50のデータ記憶部に格
納する。
【0050】また、A−D変換器46より各電流値デー
タDIと一緒にオーバ・レンジ・ビットfも出力される
ので、各オーバ・レンジ・ビットfも各対応するDIと
同一または連関するメモリ50内の記憶番地に格納され
てよい。
タDIと一緒にオーバ・レンジ・ビットfも出力される
ので、各オーバ・レンジ・ビットfも各対応するDIと
同一または連関するメモリ50内の記憶番地に格納され
てよい。
【0051】さらに、CPU48は、上記のような測定
データ取り込みサイクルHと並行して、各測定レンジ毎
に溶接電流Iの測定値たとえば実効値、平均値またはピ
ーク値等の演算処理を逐次進めてよい。
データ取り込みサイクルHと並行して、各測定レンジ毎
に溶接電流Iの測定値たとえば実効値、平均値またはピ
ーク値等の演算処理を逐次進めてよい。
【0052】たとえば実効値演算を行う場合、小電流測
定レンジ、中電流測定レンジおよび大電流測定レンジに
おける溶接電流Iの実効値IL、IM、IHは図6に示す
ような演算式(4),(5),(6)によってそれぞれ
求められる。
定レンジ、中電流測定レンジおよび大電流測定レンジに
おける溶接電流Iの実効値IL、IM、IHは図6に示す
ような演算式(4),(5),(6)によってそれぞれ
求められる。
【0053】したがって、溶接通電の終了時つまり最後
のサイクルHnが終了した時点で、各測定レンジの溶接
電流実効値IL、IM、IHが得られる。
のサイクルHnが終了した時点で、各測定レンジの溶接
電流実効値IL、IM、IHが得られる。
【0054】なお、演算処理の一環として各測定レンジ
毎に所要の較正または標準化を行ってよい。本例では、
各積分回路32,34,36における積分定数または増
幅率と逆比例関係を有する所定の係数を演算データに乗
じることによって、全測定レンジ間で標準化または正規
化された溶接電流実効値IL、IM、IHが得られる。C
PU48は、これらの溶接電流測定値データIL、IM、
IHもメモリ50に格納する。
毎に所要の較正または標準化を行ってよい。本例では、
各積分回路32,34,36における積分定数または増
幅率と逆比例関係を有する所定の係数を演算データに乗
じることによって、全測定レンジ間で標準化または正規
化された溶接電流実効値IL、IM、IHが得られる。C
PU48は、これらの溶接電流測定値データIL、IM、
IHもメモリ50に格納する。
【0055】溶接通電の終了後、CPU48は、今回の
溶接電流Iに対して最適な測定レンジを選択するための
処理手順を実行する。
溶接電流Iに対して最適な測定レンジを選択するための
処理手順を実行する。
【0056】先ず、各測定レンジについてメモリ50に
格納されているオーバ・レンジ・ビットfを検査する。
本実施例では、小電流測定レンジ、中電流測定レンジ、
大電流測定レンジの順に採用の優先順位をつけている。
したがって、小電流測定レンジからオーバ・レンジ・ビ
ットfの検査を行う。図4の例の場合、小電流測定レン
ジの電流検出信号SILは通電時間の中間部分で持続的
に小電流測定レンジの上限値KLを越えており、その時
間に対応する測定データ取り込みサイクルではオーバ・
レンジ・ビットfがオーバ・レンジの発生を示す値
「1」になっている。
格納されているオーバ・レンジ・ビットfを検査する。
本実施例では、小電流測定レンジ、中電流測定レンジ、
大電流測定レンジの順に採用の優先順位をつけている。
したがって、小電流測定レンジからオーバ・レンジ・ビ
ットfの検査を行う。図4の例の場合、小電流測定レン
ジの電流検出信号SILは通電時間の中間部分で持続的
に小電流測定レンジの上限値KLを越えており、その時
間に対応する測定データ取り込みサイクルではオーバ・
レンジ・ビットfがオーバ・レンジの発生を示す値
「1」になっている。
【0057】CPU48は、かかるオーバ・レンジ・ビ
ット検査から、小電流測定レンジではオーバ・レンジが
発生したことを確認し、小電流測定レンジの採用を見送
る。
ット検査から、小電流測定レンジではオーバ・レンジが
発生したことを確認し、小電流測定レンジの採用を見送
る。
【0058】そして、次に、中電流測定レンジについて
オーバ・レンジ・ビットfの検査を行う。図4の例の場
合、中電流測定レンジの電流検出信号SIMは全通電時
間を通して小電流測定レンジの上限値KLを越えていな
い、つまりKLよりも大きい中電流測定レンジの上限値
KMを越えてはいない。したがって、中電流測定レンジ
では全サイクルのオーバ・レンジ・ビットfM1,fM2,
‥‥fMnがオーバ・レンジの無を示す値「0」である。
オーバ・レンジ・ビットfの検査を行う。図4の例の場
合、中電流測定レンジの電流検出信号SIMは全通電時
間を通して小電流測定レンジの上限値KLを越えていな
い、つまりKLよりも大きい中電流測定レンジの上限値
KMを越えてはいない。したがって、中電流測定レンジ
では全サイクルのオーバ・レンジ・ビットfM1,fM2,
‥‥fMnがオーバ・レンジの無を示す値「0」である。
【0059】CPU48は、このオーバ・レンジ・ビッ
ト検査から、中電流測定レンジではオーバ・レンジが一
度も発生しなかったことを確認し、今回の最適な測定レ
ンジとして中電流測定レンジを選択する。その結果、溶
接電流実効値IL、IM、IHの中から中電流測定レンジ
のIMを本装置における正規の電流測定値として選択す
る。選択された電流測定値IMは表示部52のディスプ
レイに表示されたり、印字部54でプリント出力され
る。
ト検査から、中電流測定レンジではオーバ・レンジが一
度も発生しなかったことを確認し、今回の最適な測定レ
ンジとして中電流測定レンジを選択する。その結果、溶
接電流実効値IL、IM、IHの中から中電流測定レンジ
のIMを本装置における正規の電流測定値として選択す
る。選択された電流測定値IMは表示部52のディスプ
レイに表示されたり、印字部54でプリント出力され
る。
【0060】また、溶接電流Iの波形を表示または印字
出力する場合は、中電流測定レンジの電流値データDI
M1,DIM2,‥‥DIMnを較正(標準化)したうえで、
これらの電流値データから電流波形を作成または再現す
る。
出力する場合は、中電流測定レンジの電流値データDI
M1,DIM2,‥‥DIMnを較正(標準化)したうえで、
これらの電流値データから電流波形を作成または再現す
る。
【0061】本例のように、中電流測定レンジを選択す
る場合は、それよりも優先順位の低い大電流測定レンジ
についてのオーバ・レンジ・ビット検査は不要である。
る場合は、それよりも優先順位の低い大電流測定レンジ
についてのオーバ・レンジ・ビット検査は不要である。
【0062】上記したように、本実施例の溶接電流測定
装置30では、トロイダルコイル28の出力信号BIか
ら積分定数または増幅率の異なる3つの積分回路32,
34,36により小・中・大の電流測定レンジ用の電流
検出信号SIL,SIM,SIHを生成し、これらの電流
検出信号SIL,SIM,SIHをA−D変換器46にお
いて所定のサンプリング速度でそれぞれディジタル信号
DIL,DIM,DIHに変換してメモリ50に蓄積す
る。さらに、A−D変換器46より各ディジタル信号D
Iに付随して得られるオーバ・レンジ・ビットfも取り
込んでメモリ50に蓄積する。
装置30では、トロイダルコイル28の出力信号BIか
ら積分定数または増幅率の異なる3つの積分回路32,
34,36により小・中・大の電流測定レンジ用の電流
検出信号SIL,SIM,SIHを生成し、これらの電流
検出信号SIL,SIM,SIHをA−D変換器46にお
いて所定のサンプリング速度でそれぞれディジタル信号
DIL,DIM,DIHに変換してメモリ50に蓄積す
る。さらに、A−D変換器46より各ディジタル信号D
Iに付随して得られるオーバ・レンジ・ビットfも取り
込んでメモリ50に蓄積する。
【0063】そして、溶接通電の終了後に優先順位の最
も高い小電流測定レンジからオーバ・レンジ・ビットf
の値を検査する。その検査の結果、小電流測定レンジで
オーバ・レンジが一度も発生したかったことが判明した
場合は、小電流測定レンジを選択し、小電流測定レンジ
で得られた電流測定値その他のデータを表示部52や印
字部54等で出力する。
も高い小電流測定レンジからオーバ・レンジ・ビットf
の値を検査する。その検査の結果、小電流測定レンジで
オーバ・レンジが一度も発生したかったことが判明した
場合は、小電流測定レンジを選択し、小電流測定レンジ
で得られた電流測定値その他のデータを表示部52や印
字部54等で出力する。
【0064】小電流測定レンジでオーバ・レンジが一回
でも発生した場合は、その次に高い優先順位の中電流測
定レンジについて全オーバ・レンジ・ビットfの値を検
査する。この検査の結果、中電流測定レンジでオーバ・
レンジが一度も発生したかったことが判明した場合は、
中電流測定レンジを選択して、中電流測定レンジで得ら
れた電流測定値その他のデータを表示部52や印字部5
4等で出力する。
でも発生した場合は、その次に高い優先順位の中電流測
定レンジについて全オーバ・レンジ・ビットfの値を検
査する。この検査の結果、中電流測定レンジでオーバ・
レンジが一度も発生したかったことが判明した場合は、
中電流測定レンジを選択して、中電流測定レンジで得ら
れた電流測定値その他のデータを表示部52や印字部5
4等で出力する。
【0065】中電流測定レンジでオーバ・レンジが一回
でも発生した場合は、優先順位の最も低い大電流測定レ
ンジについて全オーバ・レンジ・ビットfの値を検査す
る。この検査の結果、大電流測定レンジでオーバ・レン
ジが一度も発生していなかった場合は、大電流測定レン
ジを選択して、大電流測定レンジで得られた電流測定値
その他のデータを表示部52や印字部54等で出力す
る。大電流測定レンジでもオーバ・レンジが発生してい
た場合は、今回の溶接通電は測定不能と判定し、測定値
の表示出力に代えてかかる判定結果を出力してよい。
でも発生した場合は、優先順位の最も低い大電流測定レ
ンジについて全オーバ・レンジ・ビットfの値を検査す
る。この検査の結果、大電流測定レンジでオーバ・レン
ジが一度も発生していなかった場合は、大電流測定レン
ジを選択して、大電流測定レンジで得られた電流測定値
その他のデータを表示部52や印字部54等で出力す
る。大電流測定レンジでもオーバ・レンジが発生してい
た場合は、今回の溶接通電は測定不能と判定し、測定値
の表示出力に代えてかかる判定結果を出力してよい。
【0066】なお、溶接通電の終了後に、今回選択した
電流測定レンジの電流測定値を予め設定している所定の
電流監視値と比較して、溶接通電ないし溶接の良否を判
定し、判定結果を出力することもできる。
電流測定レンジの電流測定値を予め設定している所定の
電流監視値と比較して、溶接通電ないし溶接の良否を判
定し、判定結果を出力することもできる。
【0067】このように、溶接電流測定装置30におい
て、小・中・大の3つの電流測定レンジの中から、オー
バ・レンジ(測定不能)を起こさなかった最も小さい測
定レンジを分解度が可及的に高い最適な測定レンジとし
て自動的に選択する。したがって、作業員等のユーザに
とっては、電流測定レンジを選択するための煩わしい判
断や操作等は一切不要となる。また、予め設定した優先
順位の測定レンジで信頼性の高い電流測定値が常に安定
して得られるので、生産管理の面でも大きな改善とな
る。なお、電流測定レンジ間の優先順位はアプリケーシ
ョンに応じて任意に設定してよい。
て、小・中・大の3つの電流測定レンジの中から、オー
バ・レンジ(測定不能)を起こさなかった最も小さい測
定レンジを分解度が可及的に高い最適な測定レンジとし
て自動的に選択する。したがって、作業員等のユーザに
とっては、電流測定レンジを選択するための煩わしい判
断や操作等は一切不要となる。また、予め設定した優先
順位の測定レンジで信頼性の高い電流測定値が常に安定
して得られるので、生産管理の面でも大きな改善とな
る。なお、電流測定レンジ間の優先順位はアプリケーシ
ョンに応じて任意に設定してよい。
【0068】上記した実施例では、溶接通電中に測定デ
ータ取り込みサイクルと並行して電流測定値の演算を逐
次実行することにより、溶接通電の終了時点で電流測定
値が得られるため、それに続く後処理の良否判定や表示
出力等を迅速に行うことができる。もっとも、溶接通電
の終了後に、電流測定レンジを選択してから、その選択
した電流測定レンジについてだけ電流測定値演算その他
の処理を行うようにしてもよい。
ータ取り込みサイクルと並行して電流測定値の演算を逐
次実行することにより、溶接通電の終了時点で電流測定
値が得られるため、それに続く後処理の良否判定や表示
出力等を迅速に行うことができる。もっとも、溶接通電
の終了後に、電流測定レンジを選択してから、その選択
した電流測定レンジについてだけ電流測定値演算その他
の処理を行うようにしてもよい。
【0069】上記の例では溶接通電の開始から終了ま
で、つまり全通電時間を測定区間としたが、溶接通電時
間の任意の一部を測定区間とすることもできる。
で、つまり全通電時間を測定区間としたが、溶接通電時
間の任意の一部を測定区間とすることもできる。
【0070】上記の例では、通電時間中にA−D変換器
46より出力される各電流測定レンジの電流値データD
Iおよびオーバ・レンジ・ビットfの全てをいったんメ
モリ50に格納し、溶接通電の終了後にオーバ・レンジ
・ビットfの検査を行って電流測定レンジを選択した。
しかし、通電時間中に各オーバ・レンジ・ビットfの値
を逐次検査し、オーバ・レンジが発生したことを意味す
るビット値「1」が出たときは当該電流測定レンジにお
ける電流値データDIの取り込みや電流測定値演算を打
ち切るようにしてもよい。
46より出力される各電流測定レンジの電流値データD
Iおよびオーバ・レンジ・ビットfの全てをいったんメ
モリ50に格納し、溶接通電の終了後にオーバ・レンジ
・ビットfの検査を行って電流測定レンジを選択した。
しかし、通電時間中に各オーバ・レンジ・ビットfの値
を逐次検査し、オーバ・レンジが発生したことを意味す
るビット値「1」が出たときは当該電流測定レンジにお
ける電流値データDIの取り込みや電流測定値演算を打
ち切るようにしてもよい。
【0071】異なる電流測定レンジを有する複数の電流
検出信号を得るために、種種の回路構成を採ることがで
きる。図7に、上記実施例における一変形例を示す。
検出信号を得るために、種種の回路構成を採ることがで
きる。図7に、上記実施例における一変形例を示す。
【0072】図7の構成例においては、大電流測定レン
ジ用の積分回路36の構成は上記実施例のものと同じで
あるが、2つの増幅回路84,86が上記実施例におけ
る中電流測定レンジおよび小電流測定レンジ用の積分回
路34,32とそれぞれ置き換わっている。
ジ用の積分回路36の構成は上記実施例のものと同じで
あるが、2つの増幅回路84,86が上記実施例におけ
る中電流測定レンジおよび小電流測定レンジ用の積分回
路34,32とそれぞれ置き換わっている。
【0073】中電流測定レンジ用の増幅回路84は、反
転入力端子に接続されている入力抵抗86と帰還抵抗8
8のそれぞれの抵抗値R86,R88で定まる所定の増幅率
μm(μm>1)で積分回路36からの大電流測定レンジ
用の電流検出信号SIHを増幅して、中電流測定レンジ
用の電流検出信号SIMを生成する。
転入力端子に接続されている入力抵抗86と帰還抵抗8
8のそれぞれの抵抗値R86,R88で定まる所定の増幅率
μm(μm>1)で積分回路36からの大電流測定レンジ
用の電流検出信号SIHを増幅して、中電流測定レンジ
用の電流検出信号SIMを生成する。
【0074】小電流測定レンジ用の増幅回路86は、反
転入力端子に接続されている入力抵抗92と帰還抵抗9
4のそれぞれの抵抗値R92,R94で定まる所定の増幅率
μl(μl>μm)で積分回路36からの大電流測定レン
ジ用の電流検出信号SIHを増幅して、小電流測定レン
ジ用の電流検出信号SILを生成する。
転入力端子に接続されている入力抵抗92と帰還抵抗9
4のそれぞれの抵抗値R92,R94で定まる所定の増幅率
μl(μl>μm)で積分回路36からの大電流測定レン
ジ用の電流検出信号SIHを増幅して、小電流測定レン
ジ用の電流検出信号SILを生成する。
【0075】このように、1つの積分回路と複数の増幅
回路とを組み合わせる構成によっても、電流測定レンジ
の異なる複数の電流検出信号を得ることができる。な
お、電流測定レンジは、上記した実施例におけるような
3つに限るものではなく、2つまたは4つ以上設定する
ことも可能である。
回路とを組み合わせる構成によっても、電流測定レンジ
の異なる複数の電流検出信号を得ることができる。な
お、電流測定レンジは、上記した実施例におけるような
3つに限るものではなく、2つまたは4つ以上設定する
ことも可能である。
【0076】上記した実施例では、A−D変換器46の
出力信号をCPU48がいったん取り込んでからメモリ
50に格納するようにした。しかし、DMAコントロー
ラを用いてA−D変換器46の出力信号を直接(CPU
48を介さずに)メモリ50に格納する構成も可能であ
る。
出力信号をCPU48がいったん取り込んでからメモリ
50に格納するようにした。しかし、DMAコントロー
ラを用いてA−D変換器46の出力信号を直接(CPU
48を介さずに)メモリ50に格納する構成も可能であ
る。
【0077】上記した実施例では電流センサに微分出力
型のトロイダルコイルを用いた。しかし、電流波形を直
接出力する方式の電流センサたとえばホールCT等も使
用可能である。その場合、積分回路は不要であり、電流
センサの出力端子に増幅率の異なる複数個の増幅回路を
接続することで、電流測定レンジの異なる複数の電流検
出信号を得ることができる。
型のトロイダルコイルを用いた。しかし、電流波形を直
接出力する方式の電流センサたとえばホールCT等も使
用可能である。その場合、積分回路は不要であり、電流
センサの出力端子に増幅率の異なる複数個の増幅回路を
接続することで、電流測定レンジの異なる複数の電流検
出信号を得ることができる。
【0078】オーバ・レンジの検出ないし確認方式は種
種変形可能である。たとえば、オーバ・レンジ・ビット
がディジタル信号DIの最上位ビットとして与えられて
もよく、あるいはCPU48のデータ処理によってオー
バ・レンジの有無を検出することも可能である。
種変形可能である。たとえば、オーバ・レンジ・ビット
がディジタル信号DIの最上位ビットとして与えられて
もよく、あるいはCPU48のデータ処理によってオー
バ・レンジの有無を検出することも可能である。
【0079】上記実施例では、複数の電流検出信号に対
して時分割方式で1つのA−D変換器46を共用させ
た。しかし、各々の電流検出信号に別個のA−D変換器
を割り当ててスイッチ38,40,42を省く構成とす
ることも可能である。
して時分割方式で1つのA−D変換器46を共用させ
た。しかし、各々の電流検出信号に別個のA−D変換器
を割り当ててスイッチ38,40,42を省く構成とす
ることも可能である。
【0080】抵抗溶接機において電流センサを取り付け
る部位あるいは測定対象となる電流は任意のものが可能
であり、1次側の電流であってもよく、交流の電流であ
ってもよい。
る部位あるいは測定対象となる電流は任意のものが可能
であり、1次側の電流であってもよく、交流の電流であ
ってもよい。
【0081】また、抵抗溶接機も、上記実施例における
ようなインバータ式抵抗溶接機に限るものではなく、交
流式抵抗溶接機やコンデンサ式抵抗溶接機等にも本発明
の電流測定装置は適用可能である。
ようなインバータ式抵抗溶接機に限るものではなく、交
流式抵抗溶接機やコンデンサ式抵抗溶接機等にも本発明
の電流測定装置は適用可能である。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の抵抗溶接
用電流測定装置によれば、電流測定レンジを自動的にか
つ適切に選択し、信頼性の高い電流測定値を得ることが
できる。
用電流測定装置によれば、電流測定レンジを自動的にか
つ適切に選択し、信頼性の高い電流測定値を得ることが
できる。
【図1】本発明の一実施例による抵抗溶接用電流測定装
置を適用したインバータ式抵抗溶接機の回路構成を示す
ブロック図である。
置を適用したインバータ式抵抗溶接機の回路構成を示す
ブロック図である。
【図2】実施例の溶接電流測定装置の主要な回路構成を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図3】実施例の溶接電流測定装置における積分回路の
構成を示す回路図である。
構成を示す回路図である。
【図4】実施例の溶接電流測定装置の作用を説明するた
めの各部の信号の波形を示す波形図である。
めの各部の信号の波形を示す波形図である。
【図5】実施例の溶接電流測定装置における測定データ
取り込みサイクルの処理内容を示す図である。
取り込みサイクルの処理内容を示す図である。
【図6】実施例の溶接電流測定装置において電流値デー
タをメモリにテーブル形式で格納するフォーマットの一
例を示す図である。
タをメモリにテーブル形式で格納するフォーマットの一
例を示す図である。
【図7】実施例の溶接電流測定装置において電流測定レ
ンジの異なる複数の電流検出信号を得るための一変形例
を示す回路図である。
ンジの異なる複数の電流検出信号を得るための一変形例
を示す回路図である。
【図8】従来の抵抗溶接用電流測定装置の要部の構成を
示す回路図である。
示す回路図である。
12 インバータ回路 18 溶接トランス 24,26 溶接電極 28 トロイダルコイル 30 溶接電流測定装置 32,34,36 積分回路 38,40,42 アナログスイッチ 46 A−D変換器 48 CPU(マイクロプロセッサ) 50 メモリ 52 表示部 84,86 増幅器
Claims (6)
- 【請求項1】 抵抗溶接機で流れる1次側または2次側
の電流を検知し、前記電流の微分波形を表す出力信号を
発生する電流センサと、 前記電流センサの出力信号を複数の異なる積分定数で積
分して、異なる電流測定レンジで前記電流を表す複数の
電流検出信号を生成する積分回路と、 前記複数の電流検出信号をそれぞれ所定のサンプリング
速度でディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル
変換器と、 前記アナログ−ディジタル変換器の出力信号に基づいて
前記電流測定レンジの中の1つを選択する電流測定レン
ジ選択手段と、 選択された前記電流測定レンジに該当する前記ディジタ
ル信号から前記電流の測定値を求める電流測定値演算手
段とを具備する抵抗溶接用電流測定装置。 - 【請求項2】 抵抗溶接機で流れる1次側または2次側
の電流を検知し、前記電流の微分波形を表す出力信号を
発生する電流センサと、 前記電流センサの出力信号を一定の積分定数で積分する
積分回路と、 前記積分回路の出力信号を複数の異なる増幅率で増幅し
て、異なる電流測定レンジで前記電流を表す複数の電流
検出信号を生成する増幅回路と、 前記複数の電流検出信号をそれぞれ所定のサンプリング
速度でディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル
変換器と、 前記アナログ−ディジタル変換器の出力信号に基づいて
前記電流測定レンジの中の1つを選択する電流測定レン
ジ選択手段と、 選択された前記電流測定レンジに該当する前記ディジタ
ル信号から前記電流の測定値を求める電流測定値演算手
段とを具備する抵抗溶接用電流測定装置。 - 【請求項3】 前記積分回路の出力信号が前記複数の電
流検出信号の中の1つであることを特徴とする請求項2
に記載の抵抗溶接用電流測定装置。 - 【請求項4】 抵抗溶接機で流れる1次側または2次側
の電流を検知し、前記電流を表す出力信号を発生する電
流センサと、 前記電流センサの出力信号を複数の異なる増幅率で増幅
して、異なる電流測定レンジで前記電流を表す複数の電
流検出信号を生成する増幅回路と、 前記複数の電流検出信号をそれぞれ所定のサンプリング
速度でディジタル信号に変換するアナログ−ディジタル
変換器と、 前記アナログ−ディジタル変換器の出力信号に基づいて
前記電流測定レンジの中の1つを選択する電流測定レン
ジ選択手段と、 選択された前記電流測定レンジに該当する前記ディジタ
ル信号から前記電流の測定値を求める電流測定値演算手
段とを具備する抵抗溶接用電流測定装置。 - 【請求項5】 前記電流測定レンジ選択手段が、各々の
前記電流検知信号につて前記アナログ−ディジタル変換
回路でオーバ・レンジが起きたか否かを検査して、オー
バ・レンジを起こさなかった最も低い電流測定レンジを
選択することを特徴とする請求項1ないし3項のいずれ
かに記載の抵抗溶接用電流測定装置。 - 【請求項6】 前記アナログ−ディジタル変換器の出力
信号が、入力フルスケール電圧の範囲内で入力された前
記電流検出信号の電圧レベルを表す複数のビット数の第
1のディジタル信号と、入力された前記電流検出信号の
電圧レベルが前記入力フルスケール電圧の範囲を越えて
いるか否かを表す1ビットの第2のディジタル信号とを
含むことを特徴とする請求項1ないし4項のいずれかに
記載の抵抗溶接用電流測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11053589A JP2000246456A (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 抵抗溶接用電流測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11053589A JP2000246456A (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 抵抗溶接用電流測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000246456A true JP2000246456A (ja) | 2000-09-12 |
Family
ID=12947063
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11053589A Pending JP2000246456A (ja) | 1999-03-02 | 1999-03-02 | 抵抗溶接用電流測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000246456A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010008340A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Osaki Electric Co Ltd | コイル用電流センサ回路 |
CN109702315A (zh) * | 2018-12-27 | 2019-05-03 | 东莞市鸿振超声波设备有限公司 | 一种利用位置与压力触发的超声波控制电路及焊接方法 |
-
1999
- 1999-03-02 JP JP11053589A patent/JP2000246456A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010008340A (ja) * | 2008-06-30 | 2010-01-14 | Osaki Electric Co Ltd | コイル用電流センサ回路 |
CN109702315A (zh) * | 2018-12-27 | 2019-05-03 | 东莞市鸿振超声波设备有限公司 | 一种利用位置与压力触发的超声波控制电路及焊接方法 |
CN109702315B (zh) * | 2018-12-27 | 2024-05-03 | 东莞市鸿振超声波设备有限公司 | 一种利用位置与压力触发的超声波控制电路及焊接方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040525 |