JP2000244202A - 積層型共用器及びその製造方法 - Google Patents

積層型共用器及びその製造方法

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JP2000244202A
JP2000244202A JP11045375A JP4537599A JP2000244202A JP 2000244202 A JP2000244202 A JP 2000244202A JP 11045375 A JP11045375 A JP 11045375A JP 4537599 A JP4537599 A JP 4537599A JP 2000244202 A JP2000244202 A JP 2000244202A
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filter
duplexer
dielectric substrate
filters
dielectric
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JP11045375A
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Yasuhiko Mizutani
靖彦 水谷
Takami Hirai
隆己 平井
Kazuyuki Mizuno
和幸 水野
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルタを構成する共振器のほか、分波回路を
構成する集中定数素子の小型化を図り、併せてフィルタ
間のシールド性をも改善させる。 【解決手段】中心周波数の異なる受信側フィルタ14及
び送信側フィルタ16と、それぞれのフィルタ14及び
16が共用する入出力端子18から見た他方のフィルタ
の中心周波数におけるインピーダンスが無限大になるよ
うにした分波回路20とを誘電体基板12中に一体的に
形成し、受信側フィルタ14と送信側フィルタ16との
間に空隙110による空気層112を形成して構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層型共用器及び
その製造方法に関し、特に、1つのアンテナを送信側と
受信側とで共用し、送信信号と受信信号とを分離する機
能を有する積層型共用器及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、共用器は、1つのアンテナを送
信と受信とで共用し、送信信号と受信信号を分離する機
能を有する。この特性を満足させるためには、送信側フ
ィルタと受信側フィルタが共用する入出力端子であるア
ンテナから見た他方のフィルタの中心周波数におけるイ
ンピーダンスが無限大となるようにして、互いのフィル
タの通過特性を妨げないようにする必要がある。
【0003】そこで、従来から分波回路を2つのフィル
タの接続部分に挿入することが行われている。この分波
回路の構成としては、所定の電気長をもった伝送線路を
挿入する方法があるが、容量やコイル等の集中定数素子
を使用するのが一般的である。
【0004】現在では、集中定数素子とフィルタを誘電
体基板内に一体的に形成することによって積層型共用器
の小型化を図るようにしている(例えば、特開平6−1
12735号公報、特開平7−312503号公報参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6−112735号公報に開示された積層型共用器にお
いては、2種類のフィルタを左右に並べて配置している
構造のため、フィルタ間が結合してしまうおそれがあ
り、シールド性が悪化するという問題が生じる。また、
共用器を小型化するために、高誘電率の誘電体基板を用
いると、一層フィルタ間の結合が強くなるという問題が
ある。
【0006】特開平7−312503号公報に開示され
た積層型共用器においては、フィルタ間にシールド電極
を形成しているため、フィルタ間のシールド性は十分で
あるが、2種類のフィルタを上下に配置しているため共
用器の厚みが厚くなってしまうという問題が生じる。ま
た、共用器の厚みを薄くすると、フィルタを形成する共
振器のQが低下し、特性を劣化させるという新たな問題
が生じ、小型化が困難である。
【0007】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、フィルタを構成する共振器のほか、分波
回路を構成する集中定数素子の小型化を図ることがで
き、併せてフィルタ間のシールド性をも改善することが
できる積層型共用器を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明の他の目的は、フィルタを構
成する共振器のほか、分波回路を構成する集中定数素子
の小型化を図ることができ、併せてフィルタ間のシール
ド性をも改善することができる積層型共用器を簡単に作
製することができる積層型共用器の製造方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、中心周波数の
異なる2種類のフィルタと、それぞれのフィルタが共用
する入出力端子から見た他方のフィルタの中心周波数に
おけるインピーダンスが無限大になるようにした分波回
路とを誘電体基板中に一体的に形成し、前記2種類のフ
ィルタ間に空気層を形成して構成する。
【0010】即ち、誘電体基板に2種類のフィルタと分
波回路とが一体に形成されるため、積層型共用器自体の
サイズを小型化することが可能となる。また、2種類の
フィルタ間に空気層が設けられているため、フィルタ間
のシールド性を向上させることができる。
【0011】このように、本発明に係る積層型共用器に
おいては、フィルタを構成する共振器のほか、分波回路
を構成する集中定数素子の小型化を図ることができ、併
せてフィルタ間のシールド性をも改善することができ
る。
【0012】前記空気層は、前記誘電体基板に対する切
込み加工によって形成するようにしてもよいし、前記誘
電体基板が複数の誘電体層を積層、焼成して構成される
場合に、各誘電体層に設けられた孔によって形づくるよ
うにしてもよい。
【0013】前者の構成においては、空気層の幅を任意
に設定することができるため、確保したいフィルタ間の
シールド性に合わせて空気層の幅を決めることができ
る。後者の構成においては、フィルタ間に、加工歪みを
与えることなく寸法精度の高い空気層を形成することが
できる。誘電体層に形成される孔は、誘電体層の打抜き
加工の際に同時に形成することができるため、工数を増
加させることなく、シールド性を改善させることができ
る。
【0014】そして、前記構成において、前記フィルタ
を有する部分を、前記誘電体基板の上部又は下部のいず
れか一方に形成し、前記分波回路を有する部分を、前記
誘電体基板の上部又は下部のうち、前記フィルタ部が形
成されていない部分に形成するようにしてもよい。この
構成を採用することによって、フィルタ間に空気層を容
易に形成することができる。
【0015】なお、前記中心周波数の異なる2種類のフ
ィルタとしては、送信側フィルタと受信側フィルタとを
使用することができる。
【0016】また、前記分波回路としては、前記入出力
端子と各フィルタ間に、コイル素子が直列に挿入され、
かつ、該コイル素子に並列に容量が付加された構造を採
用することができる。
【0017】コイル素子に並列に容量を配置することに
よって、分波回路を構成するために必要なインダクタン
スを減少することができる。また、コイル素子と容量で
LC並列共振回路を構成することができ、減衰極の形成
並びにその位置の調整を行うことができる。これによ
り、例えば受信周波数帯での送信フィルタの減衰特性を
改善することができる。
【0018】次に、本発明は、中心周波数の異なる2種
類のフィルタと、それぞれのフィルタが共用する入出力
端子から見た他方のフィルタの中心周波数におけるイン
ピーダンスが無限大になるようにした分波回路とが誘電
体基板中に一体的に形成された積層型共用器の製造方法
において、一主面に電極膜が形成された複数の誘電体層
を積層、焼成して前記誘電体基板を作製する工程と、前
記誘電体基板のうち、前記2種類のフィルタ間に空気層
を形成する工程とを有することを特徴とする。
【0019】この場合、研磨刃の切込み加工によって前
記誘電体基板に空隙を形成することにより、前記2種類
のフィルタ間に空気層を形成するようにしてもよい。
【0020】この方法によれば、空隙(空気層)の幅を
任意に設定することができるため、確保したいフィルタ
間のシールド性に合わせて空気層の幅を決めることがで
きる。
【0021】また、本発明は、中心周波数の異なる2種
類のフィルタと、それぞれのフィルタが共用する入出力
端子から見た他方のフィルタの中心周波数におけるイン
ピーダンスが無限大になるようにした分波回路とが誘電
体基板中に一体的に形成された積層型共用器の製造方法
において、一主面に電極膜が形成された複数の誘電体層
を積層、焼成して前記誘電体基板を作製すると同時に、
前記2種類のフィルタ間に空気層を形成することを特徴
とする。
【0022】この場合、前記誘電体基板を構成する複数
の誘電体層に予め孔を形成し、これら複数の誘電体層を
積層、焼成することにより、前記誘電体基板を作製する
と同時に、前記2種類のフィルタ間に空気層を形成する
ようにしてもよい。
【0023】この方法によれば、フィルタ間に加工歪み
を与えることなく、寸法精度の高い空気層を形成するこ
とができる。また、誘電体層に形成される孔は、誘電体
層の打抜き加工の際に同時に形成することができるた
め、工数を増加させることなく、シールド性を改善させ
ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る積層型共用器
のいくつかの実施の形態例を図1〜図11を参照しなが
ら説明する。
【0025】第1の実施の形態に係る共用器10Aは、
図1に示すように、複数枚の板状の誘電体層が積層、焼
成されて構成された誘電体基板12内に、中心周波数の
異なる受信側フィルタ14及び送信側フィルタ16と、
これら受信側フィルタ14及び送信側フィルタ16が共
用する入出力端子18から見た他方のフィルタの中心周
波数におけるインピーダンスが無限大になるようにした
分波回路20とを有して構成され、特に、この第1の実
施の形態に係る共用器10Aは、前記誘電体基板12の
上部に受信側フィルタ14と送信側フィルタ16が配置
され、誘電体基板12の下部に分波回路20が配置され
ている。
【0026】前記受信側フィルタ14と送信側フィルタ
16は、前記誘電体基板12の上部において、横方向に
並べられ、この第1の実施の形態では、受信側フィルタ
14が左側に配置され、送信側フィルタ16が右側に配
置された例を示している。
【0027】そして、この第1の実施の形態に係る共用
器10Aにおいては、図1及び図2に示すように、受信
側フィルタ14と送信側フィルタ16との間に研磨刃
(例えばダイヤモンドカッター)の切込み加工による空
隙110が形成され、各フィルタ14及び16間に空気
層112が介在された構成となっている。
【0028】具体的に、この第1の実施の形態に係る共
用器10Aの構成について図3を参照しながら説明す
る。図3は、前記空隙110を形成する前の積層型共用
器10Aの構成を示す分解斜視図である。
【0029】誘電体基板12は、図3に示すように、上
から順に、第1の誘電体層S1〜第10の誘電体層S1
0が積み重ねられて構成されている。これら第1〜第1
0の誘電体層S1〜S10は1枚あるいは複数枚の層に
て構成される。
【0030】また、図1に示すように、誘電体基板12
の外周面のうち、例えばその左側面に受信側出力端子2
2が形成され、右側面に送信側入力端子24が形成さ
れ、正面に共用の入出力端子18が形成され、これら各
種端子を除く全面にアース電極26が形成されている。
もちろん、これら各種端子とアース電極26との間に
は、絶縁をとるための領域が確保されている。
【0031】そして、この第1の実施の形態に係る共用
器10Aにおいては、図3に示すように、第4の誘電体
層S4の一主面に受信側の3本の共振素子(第1〜第3
の共振素子30a〜30c)と、送信側の3本の共振素
子(第1〜第3の共振素子32a〜32c)がそれぞれ
平行に形成されている。これら共振素子30a〜30c
並びに32a〜32cは、各一方の端部が開放とされ、
各他方の端部がアース電極26に短絡されている。
【0032】前記第4の誘電体層S4の上層に位置する
第3の誘電体層S3の一主面には、受信側の出力用電極
34と送信側の入力用電極36とが形成されている。受
信側の出力用電極34は、一端が受信側出力端子22
(図1参照)に接続され、かつ、前記受信側の第1の共
振素子30aと容量結合されるように形成されている。
送信側の入力用電極36は、一端が送信側入力端子24
(図1参照)に接続され、かつ、前記送信側の第3の共
振素子32cと容量結合されるように形成されている。
【0033】また、前記第3の誘電体層S3の一主面に
は、アース電極26、受信側出力端子22、送信側入力
端子24等に対して電位的にフローティング状態とされ
た2つの結合調整電極(受信側の第1の結合調整電極3
8と、送信側の第1の結合調整電極40)が形成されて
いる。
【0034】受信側の第1の結合調整電極38は、受信
側の第2の共振素子30bに対向する第1の電極本体3
8aと受信側の第3の共振素子30cに対向する第2の
電極本体38bとが、その間に形成されたリード電極3
8cによって電気的に接続された形状を有する。
【0035】送信側の第1の結合調整電極40は、送信
側の第1の共振素子32aに対向する第1の電極本体4
0aと送信側の第2の共振素子32bに対向する第2の
電極本体40bとが、その間に形成されたリード電極4
0cによって電気的に接続された形状を有する。
【0036】また、前記第3の誘電体層S3の一主面に
は、受信側の3本の共振素子30a〜30cの各開放端
に対向してそれぞれ3つの内層アース電極42a〜42
cが形成され、送信側の3本の共振素子32a〜32c
の各開放端に対向してそれぞれ3つの内層アース電極4
4a〜44cが形成されている。
【0037】前記第4の誘電体層S4の下層に位置する
第5の誘電体層S5の一主面には、受信側の入力用電極
46と送信側の出力用電極48とが形成されている。受
信側の入力用電極46は、一端がスルーホール50を通
じて下層(第9の誘電体層S9)に形成された分波回路
20における受信側のリード電極52に接続され、か
つ、前記受信側の第3の共振素子30cと容量結合され
るように形成されている。送信側の出力用電極48は、
一端がスルーホール54を通じて下層(第9の誘電体層
S9)に形成された分波回路20における送信側のリー
ド電極56に接続され、かつ、前記送信側の第1の共振
素子32aと容量結合されるように形成されている。
【0038】また、前記第5の誘電体層S5の一主面に
は、アース電極26、受信側出力端子22、送信側入力
端子24等に対して電位的にフローティング状態とされ
た2つの結合調整電極(受信側の第2の結合調整電極5
8と、送信側の第2の結合調整電極60)が形成されて
いる。
【0039】受信側の第2の結合調整電極58は、受信
側の第1の共振素子30aに対向する第1の電極本体5
8aと受信側の第2の共振素子30bに対向する第2の
電極本体58bとが、その間に形成されたリード電極5
8cによって電気的に接続された形状を有する。
【0040】送信側の第2の結合調整電極60は、送信
側の第2の共振素子32bに対向する第1の電極本体6
0aと送信側の第3の共振素子32cに対向する第2の
電極本体60bとが、その間に形成されたリード電極6
0cによって電気的に接続された形状を有する。
【0041】また、前記第5の誘電体層S5の一主面に
は、受信側の3本の共振素子30a〜30cの各開放端
に対向してそれぞれ3つの内層アース電極62a〜62
cが形成され、送信側の3本の共振素子32a〜32c
の各開放端に対向してそれぞれ3つの内層アース電極6
4a〜64cが形成されている。
【0042】次に、分波回路20についてみると、ま
ず、第7の誘電体層S7の一主面には、受信側出力端子
22、送信側入力端子24、共用の入出力端子18並び
にスルーホール50及び54を除く全面にアース電極6
6が形成されている。もちろん、受信側出力端子22、
送信側入力端子24、共用の入出力端子18並びにスル
ーホール50及び54とアース電極66との間には、絶
縁をとるための領域が確保されている。このアース電極
66は、各フィルタ14及び16を構成している電極と
分波回路20を構成している電極間の不要な結合を抑制
する効果がある。
【0043】第9の誘電体層S9の一主面には、一端に
共用の入出力端子18が接続され、第7の誘電体層S7
の一主面に形成されたアース電極66及び第10の誘電
体層S10の他主面に形成されたアース電極26と容量
を形成するための第1の電極70が形成されている。
【0044】この第1の電極70の左側には、ストリッ
プラインの蛇行引回しによる第1のコイル72が形成、
接続され、この第1のコイル72の他端とスルーホール
50に延びるリード電極52との間には、第7の誘電体
層S7の一主面に形成されたアース電極66及び第10
の誘電体層S10の他主面に形成されたアース電極26
と容量を形成するための第2の電極74が形成、接続さ
れている。
【0045】また、前記第1の電極70の右側には、ス
トリップラインの蛇行引回しによる第2のコイル76が
形成、接続され、この第2のコイル76の他端とスルー
ホール54に延びるリード電極56との間には、第7の
誘電体層S7の一主面に形成されたアース電極66及び
第10の誘電体層S10の他主面に形成されたアース電
極26と容量を形成するための第3の電極78が形成、
接続されている。
【0046】更に、前記第1の電極70における前記共
用の入出力端子18と反対側の端部には両側に展開する
第4及び第5の電極80及び82が形成されている。
【0047】そして、第8の誘電体層S8の一主面に
は、一端が受信側のスルーホール50に接続され、か
つ、下層の第4の電極80と対向する第6の電極84
と、一端が送信側のスルーホール54に接続され、か
つ、下層の第5の電極82と対向する第7の電極86と
が形成されている。
【0048】第1の実施の形態に係る共用器10Aは、
基本的には以上のように構成されるものであるが、ここ
で、各電極の電気的な結合について図4の等価回路図を
参照しながら説明する。
【0049】まず、受信側フィルタ14においては、受
信側出力端子22と接地間に第1〜第3の共振素子30
a〜30cによる3つの共振器100a〜100cがそ
れぞれ並列に接続され、更に、隣接する共振器100a
〜100c同士は互いに誘導結合され、これにより、等
価回路上では、隣接する共振器100a〜100c間に
それぞれインダクタンスL1及びL2が挿入されたかた
ちとなる。
【0050】一方、送信側フィルタ16においては、送
信側入力端子24と接地間に第1〜第3の共振素子32
a〜32cによる3つの共振器102a〜102cがそ
れぞれ並列に接続され、更に、隣接する共振器102a
〜102c同士は互いに誘導結合され、これにより、等
価回路上では、隣接する共振器102a〜102c間に
それぞれインダクタンスL3及びL4が挿入されたかた
ちとなる。
【0051】そして、受信側の第1の共振素子30aと
第2の共振素子30b間には、受信側の第2の結合調整
電極58による合成容量C1が形成され、受信側の第2
の共振素子30bと第3の共振素子30c間には、受信
側の第1の結合調整電極38による合成容量C2が形成
される。即ち、各共振器100a〜100c間には、イ
ンダクタンスL1と容量C1によるLC並列共振回路
と、インダクタンスL2と容量C2によるLC並列共振
回路が接続されたかたちとなる。
【0052】送信側の第1の共振素子32aと第2の共
振素子32b間には、送信側の第1の結合調整電極40
による合成容量C3が形成され、送信側の第2の共振素
子32bと第3の共振素子32c間には、送信側の第2
の結合調整電極60による合成容量C4が形成される。
即ち、各共振器102a〜102c間には、インダクタ
ンスL3と容量C3によるLC並列共振回路と、インダ
クタンスL4と容量C4によるLC並列共振回路が接続
されたかたちとなる。
【0053】また、受信側の第1〜第3の共振素子30
a〜30cの各開放端と対応する内層アース電極(42
a、62a)、(42b、62b)及び(42c、62
c)との間にはそれぞれ容量(合成容量)C5〜C7が
形成され、送信側の第1〜第3の共振素子32a〜32
cの各開放端と対応する内層アース電極(44a、64
a)、(44b、64b)及び(44c、64c)との
間にはそれぞれ容量(合成容量)C8〜C10が形成さ
れる。
【0054】また、受信側の第1の共振素子30aと受
信側出力端子22との間には静電容量C11が形成さ
れ、受信側の第3の共振素子30cと分波回路20の受
信側のリード電極52との間には静電容量C12が形成
され、送信側の第1の共振素子32aと分波回路20の
送信側のリード電極56との間には静電容量C13が形
成され、送信側の第3の共振素子32cと送信側入力端
子24との間には静電容量C14が形成される。
【0055】分波回路20においては、第1〜第3の電
極70、74及び78とこれら第1〜第3の電極70、
74及び78に対向するアース電極26及び66間にそ
れぞれ静電容量C15〜C17が形成され、第1の電極
70と第2の電極74間に第1のコイル72によるイン
ダクタンスL5が形成され、第1の電極70と第3の電
極78間に第2のコイル76によるインダクタンスL6
が形成される。
【0056】更に、第4の電極80と第6の電極84間
には、前記インダクタンスL5と並列接続される静電容
量C18が形成され、第5の電極82と第7の電極86
間には、前記インダクタンスL6と並列接続される静電
容量C19が形成される。前記共用の入出力端子18に
は、例えばアンテナ104が接続される。
【0057】そして、この第1の実施の形態に係る共用
器10Aにおいては、図1及び図2に示すように、受信
側フィルタ14と送信側フィルタ16との間に空隙11
0が形成され、各フィルタ14及び16間に空気層11
2が介在された構成となっている。
【0058】この空隙110は、その深さt1が、受信
側フィルタ14及び送信側フィルタ16を有する部分で
ある第1〜第6の誘電体層S1〜S6の厚みに相当する
ように設定されている。また、空隙110の幅dは、受
信側の第3の共振素子30cと送信側の第1の共振素子
32a間の距離よりも小とされ、空隙110の長さm
は、誘電体基板12の縦の長さ(共振素子30a〜30
bの延在方向に沿った長さ)と同じ寸法に設定されてい
る。
【0059】このように、第1の実施の形態に係る共用
器10Aにおいては、受信側フィルタ14、送信側フィ
ルタ16及び分波回路20を誘電体基板12中に一体的
に形成したので、積層型共用器10A自体のサイズを小
型化することが可能となる。また、受信側フィルタ14
と送信側フィルタ16との間に空隙110による空気層
112を設けるようにしているため、各フィルタ14及
び16間のシールド性を向上させることができる。
【0060】また、受信側フィルタ14及び送信側フィ
ルタ16においては、それぞれ第1及び第2の結合調整
電極38、40、58及び60を形成するようにしたの
で、これら第1及び第2の結合調整電極38、40、5
8及び60による容量C1、C2、C3及びC4によっ
て各フィルタ14及び16の結合度を調整することがで
き、所望の帯域幅を有するフィルタ14及び16を得る
ことができる。
【0061】前記容量C1、C2、C3及びC4の調整
は、第1及び第2の結合調整電極38、40、58及び
60とそれぞれ対向する共振素子30a〜30c及び3
2a〜32cとの重なり面積、これらの間の距離及び/
又はこれらの間の誘電体の比誘電率εrを変化させるこ
とによって容易に行うことができる。
【0062】また、分波回路20として、共用の入出力
端子18と受信側フィルタ14間に第1のコイル72
(インダクタンスL5)が直列に挿入され、かつ、該第
1のコイル72に並列に容量C18が付加され、共用の
入出力端子18と送信側フィルタ16間に第2のコイル
76(インダクタンスL6)が直列に挿入され、かつ、
該第2のコイル76に並列に容量が付加された構造を採
用するようにしている。
【0063】第1及び第2のコイル72及び76にそれ
ぞれ並列に容量C18及びC19を配置することによっ
て、分波回路20を構成するために必要なインダクタン
スを減少することができる。また、第1及び第2のコイ
ル72及び76と各容量C18及びC19でそれぞれL
C並列共振回路を構成することができるため、減衰極の
形成並びに減衰極の位置の調整を行うことができる。こ
れにより、例えば受信周波数帯での送信側フィルタ16
の減衰特性を改善することができる。
【0064】次に、第1の実施の形態に係る共用器10
Aの製造方法について説明する。この第1の実施の形態
に係る共用器10Aにおいては、各種電極を誘電体基板
12内に内装(内蔵)することから、これらの電極は、
損失の少ない比抵抗の低いものを用いることが好まし
い。
【0065】使用する誘電体としては、信頼性が高く、
誘電率の選択の幅が広いもの、即ち、セラミック誘電体
が好ましい。この場合、各フィルタの小型化を有効に図
ることができる。
【0066】また、製造方法としては、セラミック粉末
の成形体に導体ペーストを塗布して電極パターンを形成
した後、各々の成形体を積層し、更に焼成して緻密化
し、導体がその内部に積層された状態でセラミック誘電
体と一体化することが望ましい。
【0067】Ag系やCu系の導体を使用する場合に
は、それらの導体の融点が低く、通常の誘電体材料と同
時焼成することは困難であることから、それらの融点
(1100℃以下)よりも低い温度で焼成され得る誘電
体材料を用いる必要がある。
【0068】また、マイクロ波フィルタとしてのデバイ
スの性格上、形成される共振回路の共振周波数の温度特
性(温度係数)が±50ppm/℃以下になるような誘
電体材料が好ましい。
【0069】このような誘電体材料としては、例えばコ
ージェライト系ガラス粉末とTiO 2 粉末及びNd2
2 7 粉末との混合物等のガラス系のものや、BaO
−TiO2 −Re2 3 −Bi2 3 系組成(Re:レ
アアース成分)に若干のガラス形成成分やガラス粉末を
添加したもの、酸化バリウム−酸化チタン−酸化ネオジ
ウム系誘電体磁気組成物粉末に若干のガラス粉末を添加
したものがある。
【0070】一例として、MgO(18wt%)−Al
2 3 (37wt%)−SiO2 (37wt%)−B2
3 (5wt%)−TiO2 (3wt%)なる組成のガ
ラス粉末73wt%と、市販のTiO2 粉末17wt%
と、Nd2 Ti2 7 粉末10wt%を十分に混合し、
混合粉末を得る。
【0071】なお、Nd2 Ti2 7 粉末は、Nd2
3 粉末とTiO2 粉末を1200℃で仮焼した後、粉砕
して得たものを使用した。
【0072】そして、第1の実施の形態に係る共用器1
0Aの製造方法においては、図5のステップS1におい
て、前記混合粉末に、アクリル系有機バインダ、可塑
剤、トルエン及びアルコール系の溶剤を加え、アルミナ
玉石で十分に混合してスラリーとした。そして、このス
ラリーを用いて、ドクターブレード法により、0.2m
m〜0.5mmの厚みのグリーンテープを作製する。
【0073】次に、ステップS2において、前記グリー
ンテープを所望の形状に打抜き加工する。
【0074】次に、ステップS3において、銀ペースト
を導体ペーストとして、図2に示した導体パターンをそ
れぞれ印刷し、次いで、ステップS4において、これら
導体パターンが印刷されたグリーンテープの厚みを調整
するために必要なグリーンテープを重ねて図2の構造と
なるように重ね、積層した後、例えば900℃で焼成し
て、誘電体基板12を作製する。
【0075】そして、ステップS5において、誘電体基
板12の所定箇所、この例では、受信側フィルタ14と
送信側フィルタ16の間に研磨刃(例えばダイヤモンド
カッター)の切込み加工を施して、各フィルタ14及び
16間に空隙110を形成する。
【0076】以上の製造方法を採用することにより、受
信側フィルタ14、送信側フィルタ16及び分波回路2
0が1つの誘電体基板12に一体に形成され、かつ、受
信側フィルタ14及び送信側フィルタ16間に空隙11
0による空気層112が形成された第1の実施の形態に
係る共用器10Aを容易に作製することができる。
【0077】この製造方法によれば、空隙110の幅を
任意に設定することができるため、確保したいフィルタ
14及び16間のシールド性に合わせて空気層112の
幅を決めることができる。
【0078】次に、第2の実施の形態に係る共用器10
Bについて図6〜図8を参照しながら説明する。なお、
図1〜図3と対応するものについては同符号を付してそ
の重複説明を省略する。
【0079】この第2の実施の形態に係る共用器10B
は、図6に示すように、第1の実施の形態に係る共用器
10A(図1参照)とほぼ同じ構成を有するが、誘電体
基板12のうち、受信側フィルタ14と送信側フィルタ
16との間に穴114が形成されて、各フィルタ14及
び16間に空気層112が介在された構成となっている
点で異なる。
【0080】この第2の実施の形態に係る共用器10B
においても、上述の第1の実施の形態に係る共用器10
Aと同様に、受信側フィルタ14、送信側フィルタ16
及び分波回路20を誘電体基板12中に一体的に形成し
たので、積層型共用器10B自体のサイズを小型化する
ことが可能となる。また、受信側フィルタ14と送信側
フィルタ16との間に穴114による空気層112を設
けるようにしているため、フィルタ14及び16間のシ
ールド性を向上させることができる。
【0081】前記穴114の作り方としては、例えば図
7に示すように、受信側フィルタ14と送信側フィルタ
16が形成される第1〜第6の誘電体層S1〜S6の各
層に対して、打抜きパンチによる打抜き加工によって打
抜き孔114a〜114fを設けることにより実現する
ことができる。
【0082】第1〜第6の誘電体層S1〜S6に対する
打抜き孔114a〜114fの形成位置は、図7に示す
ように、受信側フィルタ14が形成される部分と送信側
フィルタ16が形成される部分との間であることが好ま
しい。
【0083】ここで、第2の実施の形態に係る共用器1
0Bの製造方法について図8を参照しながら説明する
と、まず、ステップS101において、第1の実施の形
態に係る共用器10Aの製造方法と同様に、上述した混
合粉末に、アクリル系有機バインダ、可塑剤、トルエン
及びアルコール系の溶剤を加え、アルミナ玉石で十分に
混合してスラリーとした。そして、このスラリーを用い
て、ドクターブレード法により、0.2mm〜0.5m
mの厚みのグリーンテープを作製する。
【0084】次に、ステップS102において、前記グ
リーンテープを所望の形状に打抜き加工する。このと
き、第1〜第6の誘電体層S1〜S6となるグリーンテ
ープの打抜き加工においては、各打抜き孔114a〜1
14fも同時に打ち抜く。
【0085】次に、ステップS103において、銀ペー
ストを導体ペーストとして、図7に示した導体パターン
をそれぞれ印刷し、次いで、ステップS104におい
て、これら導体パターンが印刷されたグリーンテープの
厚みを調整するために必要なグリーンテープを重ねて図
7の構造となるように重ね、積層した後、例えば900
℃で焼成して、誘電体基板12を作製する。
【0086】この誘電体基板12の作製時に、受信側フ
ィルタ14と送信側フィルタ16との間に複数の打抜き
孔114a〜114fの組み合わせによる穴114が形
成されることになる。
【0087】以上の製造方法を採用することにより、受
信側フィルタ14、送信側フィルタ16及び分波回路2
0が1つの誘電体基板12に一体に形成され、かつ、受
信側フィルタ14及び送信側フィルタ16間に穴114
による空気層112が形成された第2の実施の形態に係
る共用器10Bを容易に作製することができる。
【0088】この製造方法によれば、受信側フィルタ1
4と送信側フィルタ16との間に、加工歪みを与えるこ
となく寸法精度の高い空気層112を形成することがで
きる。また、第1〜第6の誘電体層S1〜S6に形成さ
れる各打抜き孔114a〜114fは、第1〜第6の誘
電体層S1〜S6に対する打抜き加工の際に同時に形成
することができるため、工数を増加させることなく、共
用器10Bのシールド性を改善させることができる。
【0089】次に、第2の実施の形態に係る共用器10
Bの変形例について図9〜図11を参照しながら説明す
る。
【0090】この変形例に係る共用器10Baは、図9
及び図10に示すように、第2の実施の形態に係る共用
器10Bとほぼ同じ構成を有するが、空気層112が誘
電体基板12に形成された穴114によってではなく、
誘電体基板12内に設けられた中空部116によって形
成されている点で異なる。
【0091】前記中空部116の作り方としては、例え
ば図10に示すように、受信側フィルタ14と送信側フ
ィルタ16が形成される第1〜第6の誘電体層S1〜S
6のうち、例えば第2〜第6の誘電体層S2〜S6の各
層に対して、打抜きパンチによる打抜き加工によって打
抜き孔116a〜116eを設けることにより実現する
ことができる。
【0092】この変形例に係る共用器10Baにおいて
も、上述の第2の実施の形態に係る共用器10Bと同様
に、受信側フィルタ14、送信側フィルタ16及び分波
回路20を誘電体基板12中に一体的に形成したので、
積層型共用器10Ba自体のサイズを小型化することが
可能となる。また、受信側フィルタ14と送信側フィル
タ16との間に中空部116による空気層112を設け
るようにしているため、フィルタ14及び16間のシー
ルド性を向上させることができる。
【0093】ここで、1つの実験例を示す。この実験例
は、変形例に係る共用器10Baにおいて、中空部11
6の厚みt2(図9参照)を変化させた場合に共振器間
のインピーダンスがどのように変化するかを見たもので
ある。
【0094】実験結果を図11に示す。この図11にお
いて、横軸は誘電体基板12の厚みt3(図9参照)に
対する中空部116の厚みt2の比率を示し、縦軸は共
振器間のインピーダンスを示す。共振器のインピーダン
スが大きくなると、受信側フィルタ14と送信側フィル
タ16間の結合が弱くなる。
【0095】この図11からわかるように、前記比率が
0〜0.6の領域においては、中空部116の厚みt2
が大きくなるのに従って共振器間のインピーダンスがほ
ぼ比例的に増加しているが、比率が0.6を超えたあた
りからインピーダンスは飽和状態となる。従って、誘電
体基板12の厚みt3に対する中空部116の厚みt2
の比率が0.6となるように中空部116を形成するこ
とが望ましい。
【0096】なお、この発明に係る積層型共用器及びそ
の製造方法は、上述の実施の形態に限らず、この発明の
要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることは
もちろんである。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る積層
型共用器によれば、フィルタを構成する共振器のほか、
分波回路を構成する集中定数素子の小型化を図ることが
でき、併せてフィルタ間のシールド性をも改善すること
ができる。
【0098】また、本発明に係る積層型共用器の製造方
法によれば、フィルタを構成する共振器のほか、分波回
路を構成する集中定数素子の小型化を図ることができ、
併せてフィルタ間のシールド性をも改善することができ
る積層型共用器を簡単に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る共用器の構成を示す斜
視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る共用器の構成を示す縦
断面図である。
【図3】第1の実施の形態に係る共用器の構成を示す分
解斜視図である。
【図4】第1の実施の形態に係る共用器の等価回路図で
ある。
【図5】第1の実施の形態に係る共用器の製造方法を示
す工程ブロック図である。
【図6】第2の実施の形態に係る共用器の構成を示す斜
視図である。
【図7】第2の実施の形態に係る共用器の構成を示す分
解斜視図である。
【図8】第2の実施の形態に係る共用器の製造方法を示
す工程ブロック図である。
【図9】第2の実施の形態の変形例に係る共用器の構成
を示す縦断面図である。
【図10】第2の実施の形態の変形例に係る共用器の構
成を示す分解斜視図である。
【図11】実験例(中空部の厚みに対する共振器間のイ
ンピーダンスの変化を見た実験例)の結果を示す特性図
である。
【符号の説明】
10A、10B、10Ba…共用器 12…誘電体基板 14…受信側フィルタ 16…送信側フィ
ルタ 18…入出力端子 20…分波回路 22…受信側出力端子 24…送信側入力
端子 26…アース電極 30a〜30c…受信側の第1〜第3の共振素子 32a〜32c…送信側の第1〜第3の共振素子 66…アース電極 72…第1のコイ
ル 76…第2のコイル 100a〜100
c…共振器 102a〜102c…共振器 110…空隙 112…空気層 114…穴 114a〜114f…打抜き孔 116…中空部 116a〜116e…打抜き孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 和幸 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 Fターム(参考) 5J006 HB05 HB21 HB22 JA01 KA02 KA11 LA03 LA09 LA21 NA04 NB07 NB08 NC03 PA03 PA06 5J024 AA01 BA18 CA04 CA10 DA04 DA21 DA25 EA05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心周波数の異なる2種類のフィルタと、
    それぞれのフィルタが共用する入出力端子から見た他方
    のフィルタの中心周波数におけるインピーダンスが無限
    大になるようにした分波回路とが誘電体基板中に一体的
    に形成され、 前記2種類のフィルタ間に空気層が形成されていること
    を特徴とする積層型共用器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の積層型共用器において、 前記空気層は、前記誘電体基板に対する切込み加工によ
    って形成されていることを特徴とする積層型共用器。
  3. 【請求項3】請求項1記載の積層型共用器において、 前記誘電体基板は、複数の誘電体層が積層、焼成されて
    構成され、 前記空気層は、各誘電体層に設けられた孔によって形づ
    くられていることを特徴とする積層型共用器。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層
    型共用器において、 前記フィルタを有する部分は、前記誘電体基板の上部又
    は下部のいずれか一方に形成され、 前記分波回路を有する部分は、前記誘電体基板の上部又
    は下部のうち、前記フィルタ部が形成されていない部分
    に形成されていることを特徴とする積層型共用器。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層
    型共用器において、 前記中心周波数の異なる2種類のフィルタは、送信側フ
    ィルタと受信側フィルタであることを特徴とする積層型
    共用器。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項に記載の積層
    型共用器において、 前記分波回路は、前記入出力端子と各フィルタ間に、コ
    イル素子が直列に挿入され、かつ、該コイル素子に並列
    に容量が付加された構造を有することを特徴とする積層
    型共用器。
  7. 【請求項7】中心周波数の異なる2種類のフィルタと、
    それぞれのフィルタが共用する入出力端子から見た他方
    のフィルタの中心周波数におけるインピーダンスが無限
    大になるようにした分波回路とが誘電体基板中に一体的
    に形成された積層型共用器の製造方法において、 一主面に電極膜が形成された複数の誘電体層を積層、焼
    成して前記誘電体基板を作製する工程と、 前記誘電体基板のうち、前記2種類のフィルタ間に空気
    層を形成する工程とを有することを特徴とする積層型共
    用器の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の積層型共用器の製造方法に
    おいて、 研磨刃の切込み加工によって前記誘電体基板に空隙を形
    成することにより、前記2種類のフィルタ間に空気層を
    形成することを特徴とする積層型共用器の製造方法。
  9. 【請求項9】中心周波数の異なる2種類のフィルタと、
    それぞれのフィルタが共用する入出力端子から見た他方
    のフィルタの中心周波数におけるインピーダンスが無限
    大になるようにした分波回路とが誘電体基板中に一体的
    に形成された積層型共用器の製造方法において、 一主面に電極膜が形成された複数の誘電体層を積層、焼
    成して前記誘電体基板を作製すると同時に、前記2種類
    のフィルタ間に空気層を形成することを特徴とする積層
    型共用器の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項9記載の積層型共用器の製造方法
    において、 前記誘電体基板を構成する複数の誘電体層に予め孔を形
    成し、 これら複数の誘電体層を積層、焼成することにより、前
    記誘電体基板を作製すると同時に、前記2種類のフィル
    タ間に空気層を形成することを特徴とする積層型共用器
    の製造方法。
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