JP2000239904A - カップ部を有する衣類 - Google Patents

カップ部を有する衣類

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JP2000239904A
JP2000239904A JP11041813A JP4181399A JP2000239904A JP 2000239904 A JP2000239904 A JP 2000239904A JP 11041813 A JP11041813 A JP 11041813A JP 4181399 A JP4181399 A JP 4181399A JP 2000239904 A JP2000239904 A JP 2000239904A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストラップによる引き上げがなくともカップ
部を丸みを帯びた張りのある状態に造形できるようにす
る。 【解決手段】 カップの上端縁、内外端縁および下端縁
の全周端縁よりも内側に寄ったカップ内部位置で、弾性
および強度を有する細線からなる芯材20の両端を、カ
ップ部の下部から脇部にかけた位置の2点を支点として
上向き、または内側に向かって、円弧状に湾曲させて取
り付けている。この芯材により、芯材外周に外側への引
っ張りを発生させ、それにより、芯材で囲まれた部分に
張りを持たせている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明はブラジャー、ブラスリップ等のカ
ップ部(ブラジャー部)を有する衣類に関し、特に、ス
トラップによる上方への引き上げがなくとも、カップ部
に丸みを帯びた張りを持たせて造形性を保持するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】通常、ブラジャーではストラップによる
上方(垂直方向上方)へ引き上げる力と、脇布、バック
布で左右(水平方向)に引く力のバランスによってカッ
プ部を造形している。特に、フルカップやノンワイヤー
のブラジャーでは、カップ部の造形をストラップに負う
ところが大きくなっている。よって、ストラップや脇
布、バック布のパワーを強くすれば、カップ部の造形性
を高めることができるが、圧迫感が強くなり、着用感を
悪くする。そのため、きついストラップを嫌う人は、ス
トラップを緩める場合があるが、この場合には、図21
に示すように、ストラップによる上方への引き上げ力が
低減して、カップ部自体が下垂れした状態となって、カ
ップの造形性が損なわれることとなる。
【0003】また、カップ部に保形性、造形性を持たせ
るために、カップ部の下部から両側部にかけてワイヤー
を取り付けている場合が多いが、カップ部の上縁側には
通常ワイヤーは取り付けられていない。ブラジャー等の
カップ部を有する衣類を着用する女性は10代から高年
齢者まで幅広いが、女性は50台以後になるとバストが
下垂し、上記図21に示すように、上部の肉が削げて、
バストがひしゃげた形状になりがちであり、産後の女性
にも同様な傾向が見られる。よって、バストの下部をワ
イヤーで保持してもバストの上縁側の削げをブラジャー
で補正することはできず、バスト全体を丸く膨出させた
綺麗なシルエットとできない問題がある。
【0004】上記したブラジャーの上縁の保形の問題に
関して、従来、特開平9−105003号において、図
22(A)(B)(C)に示すように、ストラップレス
型のフルカップ状のカップ部に、馬蹄形状としたばね材
をカップワイヤー1として用い、該カップワイヤー1
を、カップ部2の内側縁2a、下側縁2b、外側縁2c
および上21dの途中部まで沿う状態で、即ち、上縁部
の略半分を除き、カップ部の周回り長さの4分の3程度
に沿って取り付けたブラジャーが提案されている。この
ブラジャーでは、上記カップワイヤー1はその請求項
3、4および図22(B)(C)に示されるように、上
縁部2dの内側部あるいは外側部(脇側部)には取り付
けずに、上縁では途中部まで至るようして、ばね材(ワ
イヤー)が上縁部2dの全体には取り付けられないよう
して、上縁が浮き離れするのを阻止している。
【0005】上記したブラジャーは、カップワイヤー1
を下縁部と内外縁と上縁の一部に取り付けることによ
り、フルカップ状のカップ部をバストに対して確実に密
着させ、1個のワイヤーのみでフルカップのカップ部形
状を保持できるようにしている。このように、1個のワ
イヤーのみでフルカップ形状を保持しながら、上縁部の
一部には取り付けないようにするため、ワイヤーの形状
は厳密な意味の馬蹄形状に限定され、半円形、U形状、
リング体の一部を切断した形状のワイヤーは除かれてい
る。
【0006】また、特公平4−40444号において、
本出願人より、図23に示すようなアモルフアス金属繊
維を撚り合わせて形成したワイヤー3またはボーンをブ
ラジャーの上縁にのみ縫着したものが提案されている。
このブラジャーではワイヤーまたはボーンとしてアモル
フアス金属繊維を用いることを特徴とし、バネ鋼からな
るワイヤーの持つ欠点と、合成樹脂線からなるワイヤー
の持つ欠点を解消し、弾性力を保持しつつ柔軟性を有す
るワイヤーあるいはボーンとしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した図22に示す
ワイヤー付きブラジャーでは、馬蹄形状のばね材を下縁
から内外縁に沿って配置し、上縁の略半分を除いて、こ
のワイヤーを除いた部分でバストに密着させ、よって、
ワイヤーを全周に取り付けた場合に発生する上縁の浮き
上がりを防止しているが、上記ワイヤーを取り除いて密
着させるバスト部分に丸みがなく、バスト部の上縁部の
肉が下垂した所謂削げの状態となっている場合には、全
体的な丸みを帯びた美しいバストのシルエットが損なわ
れ、逆に、ワイヤーを取り付けていない部分にバストの
削げがある場合には、バストの削げが目立つこととな
る。また、カップ部全周の4分の3以上に、馬蹄形状の
ばね材をカップ部外周縁に沿って取り付けているためバ
ストへの圧迫力は強くなる問題がある。
【0008】後記した図23に示すブラジャーは、上縁
部に沿ってワイヤー3を取り付け、内外脇線の上端位置
で終端となっているため、この上縁部にのみ取り付ける
ワイヤー3でバストに丸みを帯びたシルエットを出すこ
とはできず、このワイヤーだけではバストの保形性、造
形性に劣る問題がある。
【0009】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、従来のワイヤーと比較して柔らかい肌当たりで、
ストラップによる引き上げがなくとも(ノンストラップ
型)あるいはストラップを緩めても、カップ全体を丸み
を有するシルエットとして保持できる保形性、造形性に
富んだカップ部を有する衣類を提供することを課題とし
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記課題を解決するた
め、本発明は、カップの上端縁および内外端縁よりも内
側に寄ったカップ内部位置で、弾性及び強度を有する細
線からなる芯材の両端を、カップ部の下部から脇部にか
けた位置の2点を支点として上向き、または内側に向か
って、円弧状に湾曲させて取り付けていることを特徴と
するカップ部を有する衣類を提供している。
【0011】上記カップ部はストラップを備えたもので
も、ストラップを備えないノンストラップタイプのどち
らにも適用できる。上記芯材を湾曲させて形成する円弧
形状はU形状、半円形状等を指す。
【0012】上記のように、本発明では、カップの上端
部および内外端縁よりも内側で、かつ、上部から内外側
部へ連続させた湾曲状とした弾性および強度を有する細
線(以下、弾性細線と称する)からなる芯材を取り付け
ていることを特徴としている。前記従来例の図22に示
す馬蹄形状としたバネ材からなるワイヤーでは上端縁の
一部を除いて外縁に沿って取り付けられ、また、図23
に示すアモルファス金属繊維からなるワイヤーはカップ
部の上端縁にのみ沿って取り付けられているが、本発明
で用いる弾性細線からなる芯材は、カップ部の外縁に沿
って取り付けるのではなく、カップ部の外縁より所要寸
法離れた内部位置に取り付けている。このように、カッ
プ部の外縁より所要寸法(例えば、10mm〜30m
m)離れた位置に取り付けることにより、円弧形状の湾
曲部より外側のカップ材に外側へ引っ張る力を発生さ
せ、芯材に囲まれた部分に張りを持たせることができ
る。よって、カップ材をソフトな素材で形成していても
前方へ膨出した丸みの張りを与えることができる。さら
に、芯材の外周の布に引っ張り力を与えることにより、
カップ部の外縁を肌に密着させ,カップ部がバストより
浮き上がることを防止できる。なお、芯材より上部のカ
ップ材として硬い素材を組み合わせて用い、芯材による
造形力の補強および、カップ部が肌から浮き上がるのを
防止してもよい。
【0013】例えば、芯材の両端を下部を支点として上
方に湾曲させた場合には、下カップ部分を芯材の弾性力
で補強できると共に、該芯材により囲まれた部分を引き
上げる力が生じて、丸みを造形し、かつ、カップ部を安
定させることができる。また、脇部を支点として内側に
向かって湾曲させた場合には、バストの脇を押さえる弾
性力を発生して、バストの肉が脇に流れるのを防止し、
バストを内側に寄せることができる。このように、配置
位置や湾曲形状によりフラットな押さえ部分を形成する
こともできる。
【0014】さらに、カップ部の内部で、芯材を湾曲さ
せて(所謂架橋のアーチ形状に)配置しているため、芯
材によりバストを支える力を分散でき、部分的な支持で
なく、広範囲で支持でき、しかも、上記したように、従
来のワイヤーと比較して肌当たりも柔らかいため、広範
囲で支持してもバストへの締付感を発生させない。ま
た、バストを広い範囲でバストを安定して保持でき、着
崩れを防止できるとともに、バストの揺れ、特に、バス
トの上部の揺れを抑制することができる。
【0015】また、上記芯材の湾曲形状やその配置位置
によって、張りを持った膨らみ部分の位置を任意に調整
することができる。例えば、バストの上縁に削げがある
部分、バスト上半側を芯材の湾曲部が囲むように配置す
ると、芯材によるカップ材自体の張りでバストの削げを
カバーできる。よって、前述したように、高年齢の女性
で上部の肉が削げてバストがひしゃげた形状であって
も、本発明のブラジャーを着用すると、芯材により丸み
を持たせているため、バスト上縁の削げやひしゃげをカ
バーして、綺麗なバストのシルエットに保持することが
できる。しかも、ノンストラップタイプの場合は、カッ
プ部が2分の1タイプが主流で、バスト上縁に削げがあ
る場合に目立つこととなり、これを芯材でカバーできる
ことは非常に有利である。
【0016】上記のように、カップ部の内部に弾性細線
を湾曲させた芯材を配置することにより、カップ部に張
りを持たせることができ、この芯材で囲まれた部分を丸
みを帯びたシルエットに保持および造形することができ
る。前述したように、通常、ブラジャーではストラップ
により上方へ引き上げる力と、脇布、バック布で左右に
引く力のバランスによってカップ部を造形しており、特
に、ノンワイヤーの場合にはストラップによる引く力に
依るところが大きいが、ストラップを緩めた場合あるい
はストラップが緩んだ場合、ストラップによる上方への
引き上げ力が低減しカップ部の造形性が損なわれること
となる。しかしながら、本発明では、芯材により造形性
を持たせて、ストラップによる引き上げ力および脇布、
バック布による引っ張りがなくとも、カップ部を丸みを
帯びた形状に保持することができ、よって、ストラップ
を緩めても、カップ部に張りのある丸みを持たせること
ができる。また、上記理由より、ストラップが無いタイ
プ(ノンストラップタイプ)の場合に、特に、好適に用
いることができる。
【0017】上記芯材は、カップ部の上端縁、内外端縁
および下端縁の全周端縁よりも内側に寄ったカップ内部
位置に配置している。即ち、ブラジャーにおいては、カ
ップ部の下部に下辺布等が取り付けられる場合が多く、
この場合には、下辺布よりも内部位置に配置される。
【0018】上記芯材となる弾性細線は直線状とし、円
弧状に湾曲させて、カップの上端縁、内外端縁および下
端縁の全周端縁よりも内側に寄ったカップ内部位置に配
置していることが好ましい。上記直線状とは、平面上に
配置した状態である芯材および、多少湾曲していても、
両端を軽く手で引っ張る程度で直線状になる場合も指し
ている。上記のように、直線状の弾性細線からなる芯材
の両端を、カップ部の下部の2点、脇部の2点、あるい
は、下部の1点と脇部の1点等の多様な態様で、カップ
部の下部から脇部にかけた部分で、その両端を支点とし
て、上向きにあるいは/および内向きに逆U形状に湾曲
させることにより強い弾性力を付与することができる。
【0019】即ち、直線状の弾性細線を芯材として用
い、これを湾曲させてカップ材に取り付けることによ
り、湾曲させた弾性細線が元に戻ろうとする力により、
湾曲部分の外方に向かって弾性力を発生させ(言い換え
れば、芯材を外側に引っ張る力を発生させ)、その結
果、芯材の湾曲部で囲まれた部分に、より強い張りを持
たせて丸みを帯びた形態に保持できる。このように、直
線状の弾性細線を湾曲させて取り付けると、弾力性、剛
性、張力を増強でき、従来のワイヤーと比較して、肌当
たりの良い細く柔らかい弾性細線を芯材として用いても
十分にカップ部に丸み等を持たせた任意の形状を保持、
造形することができる。
【0020】上記湾曲させた弾力性細線がバストのトッ
プ部を越えて配置されていることが好ましい。即ち、下
部から脇部にかけた部分で芯材の両端を支点として、湾
曲部がバストのトップ部を越えてアーチ形状に配置する
と、芯材によりバストのトップ部を頂点とする張りを持
った丸みを形成することができ、バスト全体に丸みを芯
材で造形することができる。なお、アーチ形状とした芯
材は、バストのトップ部を通してもよいし、また、バス
トのトップ部の下部を通してもよい。この場合にもバス
ト部のトップ部を丸みをもった張りを持たせることがで
きる。
【0021】上記芯材は、断面最小幅が0.3mm〜5
mm(具体的には0.5mm〜3mmのもの、または
0.3mm〜5mmもの)で、弾性および強度を有する
合成樹脂、繊維強化合成樹脂または金属から形成してい
る。具体的には、合成樹脂糸としては、エラストマー樹
脂、ナイロンテグス(クリスタルライナー)等が用いら
れる。また、上記樹脂を樹脂で強化した繊維強化樹脂材
からなる糸も用いられる。上記金属糸としては、スチー
ル、Ni−Ti合金等の形状記憶合金、ステンレス、ア
モルファス金属等が挙げられる。さらに、金属糸を樹脂
チューブで被覆したもの、金属糸を樹脂でコーティング
したもの等も用いることができる。なお、上記エラスト
マー樹脂としては、オレフィン系エラストマー樹脂、ポ
リエステル系エラストマー樹脂(ハイトレル)、ポリア
ミド系エラストマー樹脂、シリコーン系エラストマー、
ウレタン系エラストマー樹脂等が用いられ、これら樹脂
糸は金属糸よりも安価であり、肌当たりも柔らかいため
に好適に用いられる。
【0022】上記芯材の断面形状は、略円形、略楕円
形、略半円形、略多角形としている。上記略多角形と
は、三角形、四角形、五角形、六角形、星形等が含まれ
る。
【0023】上記芯材を、上記カップ下部から脇部にか
けた2点を支持点として逆U形状に湾曲した状態で、2
本または3本を取り付けてもよい。例えば、第1の芯材
の両端を下部を支点として逆U字状に配置し、第2の芯
材を第1の芯材の支点の外側を支点として大きな曲率で
湾曲させて、第1の芯材を外側を囲むように取り付け、
言わば、2重アーチ状としてもよい。また、第1の芯材
は下部を支点として上向きに逆U字状に取り付け、バス
トアップに寄与させる一方、第2の芯材は脇部を支点と
して打ち側に向けて逆U字状に取り付け、バストの脇流
れを防止してバストを内側に寄せる機能をもたせてもよ
い。上記複数の芯材を用いる場合、互いにクロスしない
配置とすることが好ましいが、直径0.3mm〜2mm
程度の芯材の場合には、クロス部分が突出しないため
に、クロスさせてもよい。
【0024】上記芯材は、カップ材の外面側で且つ表面
装飾布の内部位置で、テープ布に封入してカップ材に取
り付けていることが好ましい。このように、カップ材の
外面側に取り付けると肌当たりが柔らかくなり、かつ、
表面装飾布でカバーされるため、テープ布が外部に露出
せず、外観がよい。なお、弾性細線は細く柔らかいもの
であるため、従来のワイヤーと比較して肌当たりが柔ら
かく、肌への締め付け力が小さいため、カップ材の肌側
に取り付けてよいが、カップ材の外面側に取り付ける方
が、より好ましい。
【0025】また、上記芯材は、上下カップ材の継ぎ目
の間に挟み込んで取り付けることも好ましい。即ち、通
常、カップ材は下カップ材と上カップ材とに分けられて
いるため、この間に芯材をテープに封入して介在させて
もよい。
【0026】上記芯材を用いるカップ部は、その下部か
ら内外側面にかけてワイヤーが無いノンワイヤータイプ
に用いる場合には、バストの下支えとして、カップの下
部に伸縮性テープを取り付け、この伸縮性テープに芯材
の両端を取り付けることが好ましい。この構成とする
と、下部の伸縮性テープと湾曲させた芯材とにより、ノ
ンワイヤーでありながら、ストラップの引き上げの力と
脇布およびバック布による水平引きの力に依存せずに、
カップ部を丸みを帯びた綺麗なシルエットに造形するこ
とができる。なお、カップ部の下縁部に沿って従来と同
様にワイヤーを取り付けても良いことは言うまでもな
い。また、下片布がなく、カップ材の下片に伸縮性テー
プを取り付けただけのブラジャーにも適用できることは
言うまでもない。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1乃至図3は第1実施形態のブラ
ジャーを示す。このブラジャー10はノンワイヤーブラ
ジャーであり、左右カップ材11、12、下辺布13、
左右バック布14、15とからなる。上記左右カップ材
11、12は、肌側材11A、12Aと装飾を兼ねた表
材11B、12Bからなり、かつ、夫々下カップ材11
A−1、11B−1、12A−1、12B−1と上カッ
プ材11A−2、11B−2、12A−2、12B−2
からなる。
【0028】上記左右カップ材11、12の一端は前部
中央位置で互いに縫着し、かつ、他端は上記バック布1
4、15と縫着し、下端部は下片布13と縫着し、バッ
ク布14、15の先端には留め具を取り付けて開閉して
いる。左右のストラップ16、17は左右カップ表布1
1B、12Bの上端より連続させて形成した正面側部1
6a、17aと、バック布14、15から連続させて形
成したバック側部16b、17bの先端を縫着して形成
している。
【0029】上記下片布13の左右カップ材11、12
に接する位置には伸縮テープ18を略水平方向に縫着し
ており、該伸縮テープ18によりバストの下支えを行っ
ている。
【0030】上記左右カップ材11、12には、図2に
示すように、直線状で弾性を有する細線からなる芯材2
0の両端を上記伸縮テープ18に両端部20a、20b
を接着し、この接着点を支点として上向きに逆U形状
(あるいはアーチ形状)に湾曲させて取り付けている。
芯材2の両端の支点位置P1、P2は前部側と脇部側の
かなり離れた位置として、湾曲させた芯材の曲率Rを比
較的大きくしている。該芯材20は両側部20c、20
dからバストの頂点0を越えて湾曲し、上側円弧部20
eがカップ材11、12の上縁と最も近接した位置で約
10mmの間隔をあけており、カップ材の内外側端縁お
よび上端縁のいずれからも所要の寸法をあけた内部位置
に位置させている。
【0031】芯材20は、図3(A)に示すように、肌
側カップ材11A、12Aの外側にテープ布(バイヤス
テープ)19に封入し、該テープ布19を肌側カップ材
11A、12Bと縫着している。本実施形態では、本縫
の二本針縫いでもって縫着しているが、勿論、この縫着
形態に限定されない。肌側カップ材11A、11Bの外
面には装飾を兼ねた表面側カップ材11B、12Bが配
置されるため、芯材20を封入したテープ布19の存在
は外観では見えないようにされている。なお、図3
(B)に示すように肌側カップ材11A、12Aの肌側
にテープ布19に封入して配置し縫着してもよい。
【0032】芯材20としては、断面最小幅が0.5m
m〜3mmあるいは0.3〜5mmのものが用いられ、
本実施形態では1mmとしている。素材は、上記したよ
うに、合成樹脂材、繊維強化合成樹脂材または金属材の
いずれでも良いが、本実施形態では肌当たりの柔軟性お
よびコストの点からからなり、エラストマーからなる合
成樹脂材を用いている。芯材の断面形状を円形、楕円
形、正三角形、正方形、長方形、正五角形、正六角形、
星型等の多角形のいずれでもよく限定されないが、本実
施形態では、円形としている。
【0033】カップ材11、12に取り付ける前は、芯
材20は直線状であり、これをカップ材11、12に取
り付ける時に、両端20a、20bを支点として湾曲さ
せてカップ材11、12に取り付けるため、芯材20が
現状に復帰しようとする弾性力がカップ材11、12に
作用し、芯材20に囲まれた部分を外側に引っ張るため
に、芯材20に囲まれた部分に張りを持たせることがで
きる。よって、上下カップ材により形成している前側へ
の膨出状態を立体的に保形し、言わば、芯材により立体
的な膨出状態である丸みを帯びた形状に造形できる。
【0034】特に、上記芯材20は、其の両端20a、
20bの伸縮テープ18上の支点位置P1とP2とを離
れた位置として、上向きに大きく湾曲させているため、
芯材の全周にわたって略均等に弾性力を分散させて作用
させ、バストの外輪を囲むこととなる。その結果、円弧
状両側部20c、20dも下カップ部で両側よりカップ
材を補強するとともに、上側円弧部20eで上方へと引
っ張るため、芯材20で囲まれる部分Sを前方へ膨出さ
せ、バストを囲む部分の全体を均等に丸く膨らませて、
上記した丸みを帯びたシルエットを保形あるいは造形す
ることができる。
【0035】このように、従来のブラジャーと相違し
て、ストラップとバック布との引っ張りでカップ部を造
形しているのではなく、芯材20により丸みを帯びたシ
ルエットを保形、造形しているため、伸縮機能を持たせ
たストラップを取り付けている場合に、このストラップ
を緩めてもカップ部の丸みを帯びた張りのある形状を保
持できる。なお、本実施形態のブラジャーではカップ材
とバック布とから延在した同布でストラップを形成して
いるため、ストラップを連結具等により緩めることはで
きない。
【0036】また、特に、芯材20の上側円弧部20e
により、この上側円弧部20eよりバストの頂点に向か
って丸みを帯びた膨らみが生じるため、バストの上縁の
肉が下垂して削げている場合にも、これをカバーするこ
とができる。さらに、バストの上部を押さえることによ
り、バストの揺れを抑制し、その結果、着崩れしにく
く、安定したブラジャーとすることができる。
【0037】図4(A)(B)(C)は芯材20の湾曲
形態により発生する引っ張り方向を示す図面であり、図
4(A)に示す大きな曲率とすると、均等に芯材20の
外周全体に略均等な引っ張り力が作用し、芯材20で囲
まれた部分を均等に膨らませることができる。図4
(B)に示すように略U形状として、先端円弧部の曲率
を小さくすると、特に先端円弧部の外周に大きな引っ張
り力が発生し、先端円弧部(上部)を膨らませることが
できる。図4(C)は芯材を内側にやや傾斜させて湾曲
させた場合で、この場合には片側に寄っている先端円弧
部を膨らませることができる。このように、芯材の配置
位置、湾曲形態により任意の膨らみを造形することがで
きる。
【0038】なお、第1実施形態ではノンワイヤーとし
ているが、伸縮性テープ18のバスト下縁部に沿った部
分はワイヤーにかえて、ワイヤー付きブラジャーとして
もよい。
【0039】図5は第2実施形態を示し、フルカップ形
状でノンワイヤーのブラジャーにおいて、芯材20の両
端20a、20bは下部に支持しているが、やや脇側よ
りの下部で、かつ、支持点P1、P2の幅を狭くしてい
る。かつ、芯材20の湾曲部の上側円弧部20eはカッ
プ部の頂点を越えないように丁度バストの頂点に位置さ
せ、その曲率Rを第1実施形態よりも小さくして、下カ
ップ材にのみ芯材20を取り付けている。なお、この第
2実施形態においても、ノンワイヤーに変えてワイヤー
付きとしてもよい。
【0040】芯材20を上記形態とすると、芯材20の
上側円弧部20eの曲率が小さいために、弾性力がより
強くなり、特に、カップ部の頂点の部分に膨出した張り
を持たせることができる。なお、芯材20がカップ部の
頂点の下部にくるようにしても、バスト頂点を張りを持
たせて膨出させることできる。
【0041】図6は第3実施形態を示し、上記第1実施
形態との相違点は、カップ部の下縁に沿って通常のワイ
ヤー30を取り付けている点と、芯材20は、ワイヤー
30を取り付けた下部に沿った位置でやや脇側寄りの位
置で、両端20a、20bの幅を狭くして配置し、湾曲
部の曲率Rを小さくして、上側円弧部20dの頂点を略
カップ部の頂点と合わせ、下カップ材11A−1(11
B−1)と上カップ材11A−2(11B−2)の縫着
位置に位置させている点である。この第3実施形態はワ
イヤー付きであるが、ノンワイヤーとして、上記のよう
に芯材の配置位置を第1実施形態と相違させてもよい。
【0042】上記のように、芯材20の両側部20cと
20dの幅を狭くして、上側円弧部20eの湾曲部の曲
率Rを小さくすると、第2実施形態と同様に、上側円弧
部20eの部分に特に弾性力が発生し、上側円弧部20
eに当たる部分が膨らむ形態とすることができる。この
上側円弧部20eに当たる位置を上記のようにカップ部
の頂点(バストの頂点)に当たる位置に設定しているた
め、特に、カップ部の頂点部に立体的な膨らみを持たせ
ることができる。また、両側部20c、20bが幅を狭
くして円弧を小さくしているため、バストを上方へと押
し上げる力を増強させることができる。なお、この場合
も芯材の円弧部20eがバストの頂点より下部となる場
合にもバストの頂点を押し上げて張りを持たせて膨出さ
せることができる。
【0043】図7は第4実施形態を示し、ストラップが
ないノンストラップ型であり、カップ部は所謂2分の1
カップであり、第1実施形態よりは上カップ材のバスト
をカバーする面積は小さくなっている。かつ、ワイヤー
を用いていないノンワイヤー型のブラジャーである。ノ
ンワイヤー型であるため、前記第1実施形態と同様に、
カップ部11、12の下縁に沿って、伸縮テープ18を
縫着してバストの下支えを行うようにしている。芯材2
0の取付形態は2分の1カップであるため、第1実施形
態よりも下端の支持点P1、P2の位置を若干狭くし
て、上向きに湾曲させ、カップ部の頂点(バストの頂
点)を越えて位置させる芯材20の上側円弧部20eの
曲率を第1実施形態よりは若干小さくしている。よっ
て、芯材20の上側円弧部20eにおける膨らみを第1
実施形態よりも大きくして、2分の1カップのブラジャ
ーに対応させている。
【0044】上記のようにストラップがないノンストラ
ップ型で、ストラップによる上方への引き上げがなくと
も芯材20で、カップ部の左右側部から上縁部近傍にか
けて全体的に丸みを帯びた張りのある形状を保持、造形
させることができる。また、特に、芯材20はカップ部
の外端縁に位置させていないため、芯材20の周縁布、
特に、上側布を肌に密着させることができ、ブラジャー
が肌より浮き上がることを防止できる。
【0045】図8は第5実施形態で、ノンストラップ型
であるが、カップ部の下縁に沿って通常のワイヤー30
を配置している。この第5実施形態では、芯材20の下
端支点は、一方の支点P1を下部に配置しているが、他
方の支点P2を脇側に配置し、第3実施形態と比較し
て、芯材20の湾曲方向を上方よりやや内側よりの斜め
傾斜配置としている。このように芯材20を配置する
と、脇側はシャープに押さえることができ、最も膨出し
た部分をやや前寄りとすることができる。
【0046】図9は第6実施形態を示し、第4実施形態
との相違点を、芯材20よりカップ部の上端縁に達する
間のカップ材31を硬い素材で形成している点である。
例えば、布地自体が硬いものを用いても良いし、樹脂を
含浸させて硬くしたものでもよい。このように、芯材2
0よりカップ部の上端縁に当たる部分を硬い素材で形成
すると、芯材20により造形した丸みのある張りを上記
硬い素材からなるカップ材31で補強でき、カップ部の
上半部の型崩れを確実に抑制することができる。よっ
て、特に、バストの上縁部に削げがある場合に好適に着
用できる。
【0047】図10は第7実施形態を示し、ノンワイヤ
ーで、所謂4分の3カップタイプのブラジャーであり、
芯材20の両端の支点P1とP2の両方を脇側に位置さ
せている。この支点位置は比較的狭くし、脇側より内側
へとU形状に湾曲させて配置し、その内側に位置する円
側円弧部20eをカップ部の頂点を越えない位置に設定
し、かつ、この円弧部20eの曲率を比較的小さく設定
している。
【0048】上記第7実施形態のように、脇側から芯材
20を内側に向けて配置すると、脇側の肉を押さえて、
脇側に流れるのを防止し、バストを内側に寄せる機能を
果たす。かつ、芯材20の湾曲部の頂点をカップ部の頂
点を越えない位置に設定し、芯材の曲率を小さくした湾
曲部の頂点の弾性力を強めているため、特に、カップ部
の頂点が膨出するように張りを持たせることができる。
【0049】図11は第8実施形態を示し、芯材を2本
用いている。即ち、第1芯材20−1の両端の支点位置
P1−1とP2−1とは比較的に狭い間隔をあけて位置
させ、該第1芯材20−1の湾曲部の上側円弧部20e
−1をカップ部の頂点部を越えない位置に設定してい
る。第2芯材20−2は第1芯材20−1を囲むように
配置し、言わば2重のアーチ形状としている。よって、
第2芯材20−2の下部支持位置P1−2とP2−2は
第1芯材20−1よりも外側に位置させ、かつ、第2芯
材20−2は大きな曲率でカップ部の頂点を越えて配置
している。
【0050】上記のように2本の芯材を用いると、第1
芯材により、特に、下カップ部の補強とカップ部の頂点
部に張りを持たせることができる一方、第2芯材によ
り、バストの外輪部を安定的に押さえ、全体的な丸みを
造形させることができ、第1芯材20−1と第2芯材2
0−2の両方の相乗効果を発揮させることができる。
【0051】図12は第9実施形態を示し、第8実施形
態との相違点は、ストラップのないノンストラップタイ
プとしている点で、よって、カップは2分の1カップと
している。2本の第1芯材20−1と第2芯材20−2
とを2重のアーチ状に配置している点は同様であるが、
内周に位置する第1芯材20−1は固定点P1−1とP
2−1とをより狭くしながら、上側円弧部20e−1を
カップ部の頂点を越えない位置としているため、第1芯
材20−1の曲率は大きなものとなっている。よって、
第1芯材20−1は均等に弾性力が分散された状態で発
生し、下カップ部の全体を補強し、バストアップの機能
を増強している。第2芯材20−2の支点位置P1−
2、P2−2は第1芯材20−1の外側に位置させてい
るが、第8実施形態と比較して、やや脇側寄りとして、
第2芯材20−2は第8実施形態よりも内側よりの上方
に湾曲した傾斜形態としている。この第2芯材20−2
によりやや内側寄りの丸みを全体的に形成している。こ
のように、第1芯材20−1によりバストをアップし、
第2芯材20−2によりバストを内側に寄せた造形を付
与することができる。
【0052】図13は第10実施形態を示し、第1芯材
20−1と第2芯材20−2とを用いているが、第8、
第9実施形態とことなり、2重アーチ形状とはせずに、
第1芯材20−1の支点位置P1−1とP2−1とは下
部の前側よりの位置とし、該第1芯材20−1を前側よ
りカップ部の頂点に向けて湾曲させ、カップ部の頂点は
越えない位置に設定している。一方、第2芯材20−2
の支点位置P1−2、P2−2は脇側に配置し、第2芯
材20−2は脇側よりカップ部の頂点に向けて内向きに
湾曲させ、カップ部の頂点を越えない位置に設定してい
る。
【0053】上記第10実施形態では、カップ部の頂点
に向けて、左右両側より第1芯材20−1と第2芯材2
0−2を対向配置して、カップ部の頂点が膨出するよう
に張りを持たせている。
【0054】図14は第11実施形態を示し、第1芯材
20−1と第2芯材20−2を用いてクロス配置してい
る。第1芯材20−1の固定位置P1−1は下部の前側
位置とし、P2−1は脇側位置とし、この両側支点より
第1芯材をカップ部の頂点に向けて且つ頂点を越えない
位置まで湾曲させている。一方、第2芯材20−2は、
一方の固定位置P1−2を第1芯材20−1の固定位置
P2−1よりも下部の内側に位置させ、他方の固定位置
P2−2を脇側の上側位置に設定し、第2芯材20−2
を脇側より内側に向けてカップ部の頂点を越えない位置
まで配置している。
【0055】第1芯材20−1と第2芯材20−2とを
上記配置とすることにより、バストの頂点位置に近い脇
側位置で第1芯材と第2芯材とはクロスすることとな
る。この第11実施形態では、第1芯材20−1によ
り、主としてカップ部を下部よりアップする機能を果た
し、第2芯材20−2により脇側より内側に寄せる機能
を果たす。かつ、これら第1芯材と第2芯材の頂点のク
ロス部をカップ部の頂点近傍に配置しているため、頂点
部分に張りを持たせることができる。
【0056】図15および図16(A)(B)は第12
実施形態を示し、肌側カップ材の上下カップ材の切り替
え部に沿って芯材20を配置している。即ち、下カップ
材11A−1と上カップ材11A−2との間に芯材20
を湾曲させて介在させている。この下カップ材11A−
1と上カップ材11A−2との切り替えラインは湾曲状
となり、かつ、カップ部の頂点に向かって膨出するパタ
ーンとされているため、この切り替えラインに沿って芯
材20を配置すると、直線状の芯材20は強制的に湾曲
されることとなる。
【0057】図16(A)に示すように、芯材20は上
下カップ材の間に位置するように配置し、図16(B)
に示すように、3つ折りしたテープ布19を芯材20を
カバーするように当接し、スリーステッチで上下カップ
材と逢着している。
【0058】図17(A)(B)は第13実施形態を示
し、左右カップ材11、12を中央布40で連結し、下
片布がないタイプであり、図17(A)はストラップ付
き、図17(B)はノンストラップタイプである。上記
下片布がないタイプでは、カップ材11、12の下端縁
から側端縁にかけて芯材20の両端部20a、20bを
当接して固定し、下方から上向き又は脇側から内側に向
けて円弧形状に湾曲させて取り付けている。上記下片布
のないタイプにおいても芯材20により丸みを帯びた張
りのある造形を形成できることは言うまでもない。
【0059】図18は第14実施形態を示し、第13実
施形態との相違点は左右カップ材11、12を中央布で
連結せずに直接縫着され、かつ、左右カップ材11、1
2の下辺には伸縮性テープ18が縫着されていると共
に、ノンワイヤー、ノンストラップで、所謂チューブ状
ブラジャーと称されているものである。
【0060】上記ブラジャーでは、図示のように左右カ
ップ材11、12の中央に下片から上向きにダーツ31
を入れてバストの頂点を膨出させている。このブラジャ
ーに、芯材20の両端部20a、20bを図示のよう
に、カップ材11、12の下片に当接固定して、バスト
の頂点を越えて円弧状に湾曲させて配置している。この
ように、芯材20を取り付けると、バストの頂点を囲む
部分に丸みを帯びて膨出した造形性を付与することがで
きる。
【0061】図19は第15実施形態を示す。前記各実
施形態では、いずれも直線状で、弾性と強度を有する細
線を芯材20として用い、カップ材への取付時に湾曲さ
せているが、第15実施形態では、(A)に示すよう
に、芯材20を予め湾曲させて円弧形状としている。こ
の場合も、(B)に示すように、カップ材11、12の
上端縁および左右縁の外端から内側に寄った位置で、芯
材20の両端部20a、20bを支点として支持し、下
部から上向きへと円弧を配置している。なお、側部から
内向きへと配置してもよい。
【0062】このように、弾性細線からなる芯材20を
予め円弧形状に形成しておいても、直線状から円弧状と
する場合と比較して、若干外方への引っ張り力が低下す
るが、芯材20により囲まれた部分に丸みを帯びて膨出
させた部分に張りを持たせることができる。
【0063】上記各実施形態の芯材20の形状は、図2
0(A)に示すように丸棒状であるが、(B)に示す断
面レモン形、(C)に示す断面楕円形、(D)に示す断
面半円形、(E)に示す断面菱形、(F)に示す断面六
角形、(G)に示す断面星形、(H)に示す断面C形と
してもよい。
【0064】上記実施形態はいずれもブラジャーに適用
したものであるが、ブラジャーに限定されずブラスリッ
プ、カップ部を有する水着、レオタード等、カップ部を
有する衣類の全てに適用できるものである。
【0065】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、弾性を有する直線状の細線を芯材として用
い、該芯材をカップ部の周縁よりも寸法をあけた内部位
置において、下部から脇側にかけた部分で、芯材の両端
を固定して上向きや内向きに湾曲させて取り付けている
ため、この芯材により囲まれた部分に張りを持たせて、
所望の形態でカップ部の造形を図ることができる。よっ
て、カップ部の膨出した造形をストラップやバック布の
引っ張りに依存せずに設けることができる。その結果、
ストラップを緩めた場合あるいは緩んだ場合や、ノンス
トラップの場合にも、カップの形状を上半側から丸みを
帯びた張りのある状態に保持、造形することができる。
【0066】特に、下部を支点として上向きにU形状あ
るいは半円形状に湾曲させ、その上側円弧部をカップ部
の頂点(バストの頂点)を越えて、カップ部の上縁より
内側に配置して、言わばアーチ形状の配置とした場合に
は、カップ部の下側の支持材(伸縮テープやワイヤー)
と合わせて、バストの外輪全体を囲み、カップ部の形状
全体を所望の丸く綺麗なシルエットとすることができ
る。よって、特に、バストの上縁の肉が削げた女性にと
っては、この削げをカバーすることができる。
【0067】また、芯材の両端を固定する支点をカップ
部の下部から脇部にかけて位置させるため、芯材による
下カップ部の引き上げ、脇部からの内側への寄せを実現
でき、バストのアップと内側への寄せを実現できる。
【0068】また、直線状の芯材を湾曲させてカップ材
に取り付けると、芯材の外周に外側への引っ張り力を発
生させて、芯材で囲まれた部分に張りを持たせているた
め、芯材自体に剛性を持たせる必要はなく、よって、断
面最小幅が0.3〜5mm程度の合成樹脂糸等を芯材と
して用いることができ、肌当たりを柔らかくして、圧迫
感のない状態でカップ形状を所望形状に造形することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は第1実施形態のブラジャーを表面側
から見た斜視図、(B)は肌側から見た図面である。
【図2】 使用する芯材を示す図面である。
【図3】 (A)(B)はカップ材への芯材の取付形態
を示す概略図である。
【図4】 (A)(B)(C)は芯材の湾曲形態を示す
図面である。
【図5】 第2実施形態のブラジャーを示す概略斜視図
である。
【図6】 第3実施形態のブラジャーを示す概略斜視図
である。
【図7】 第4実施形態のブラジャーを示す概略斜視図
である。
【図8】 第5実施形態のブラジャーを示す概略斜視図
である。
【図9】 第6実施形態のブラジャーを示す概略斜視図
である。
【図10】 第7実施形態のブラジャーを示す概略斜視
図である。
【図11】 第8実施形態のブラジャーを示す概略斜視
図である。
【図12】 第9実施形態のブラジャーを示す概略斜視
図である。
【図13】 第10実施形態のブラジャーを示す概略斜
視図である。
【図14】 第11実施形態のブラジャーを示す概略斜
視図である。
【図15】 第12実施形態のブラジャーを示す概略斜
視図である。
【図16】 (A)(B)は第12実施形態の芯材の縫
着形態を示す概略図である。
【図17】 (A)(B)は第13実施形態のブラジャ
ーを示す概略斜視図である。
【図18】 第14実施形態のブラジャーを示す概略斜
視図である。
【図19】 第15実施形態を示し、(A)は芯材を示
す図面、(B)は該芯材を取り付けたブラジャーの概略
斜視図である。
【図20】 (A)乃至(H)は各種の芯材を示す斜視
図である。
【図21】 従来の問題点を示す図面である。
【図22】 (A)(B)(C)が従来例を示す図面で
ある。
【図23】 他の従来例を示す図面である。
【符号の説明】
10 ブラジャー 11、12 左右カップ材 11A、12A 肌側材 11B、12B 表材 13 下片布 14、15 バック布 16、17 ストラップ 18 伸縮テープ 19 テープ布 20 芯材 20a、20b 両端 20e 上側円弧部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カップの上端縁および内外端縁よりも内
    側に寄ったカップ内部位置で、弾性および強度を有する
    細線からなる芯材の両端を、カップ部の下部から脇部に
    かけた位置の2点を支点として上向き、または内側に向
    かって、円弧状に湾曲させて取り付けていることを特徴
    とするカップ部を有する衣類。
  2. 【請求項2】 上記芯材は、カップの上端縁、内外端縁
    および下端縁の全周端縁よりも内側に寄ったカップ内部
    位置に配置している請求項1に記載のカップ部を有する
    衣類。
  3. 【請求項3】 上記芯材は直線状であり、円弧状に湾曲
    させて、カップ内部位置に配置している請求項1または
    請求項2に記載の記載のカップ部を有する衣類。
  4. 【請求項4】 上記芯材はバストのトップ部を越えて湾
    曲させている請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記
    載のカップ部を有する衣類。
  5. 【請求項5】 上記芯材は、断面最小幅が0.3mm〜
    5mmで、合成樹脂、繊維強化合成樹脂または金属から
    なる請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のカッ
    プ部を有する衣類。
  6. 【請求項6】 上記芯材の断面形状は、略円形、略楕円
    形、略半円形、略多角形としている請求項1乃至請求項
    5のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
  7. 【請求項7】 上記芯材が、上記カップ下部から脇部に
    かけた2点を支持点として逆U形状に湾曲した状態で、
    2本または3本を取り付けている請求項1乃至請求項6
    のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
  8. 【請求項8】 上記芯材は、カップ材の外面側で且つ表
    面装飾布の内部位置で、テープ布に封入してカップ材に
    取り付けている請求項1乃至請求項7のいずれか1項に
    記載のカップ部を有する衣類。
  9. 【請求項9】 上記芯材は、上下カップ材の継ぎ目の間
    に挟み込んで取り付けている請求項1乃至請求項8のい
    ずれか1項に記載のカップ部を有する衣類。
  10. 【請求項10】 上記カップ部はノンワイヤーで、カッ
    プ部の下部に沿って伸縮性テープを取り付け、この伸縮
    性テープに上記芯材の両端を取り付けている請求項1乃
    至請求項9のいずれか1項に記載のカップ部を有する衣
    類。
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