JP2000239834A - 成膜装置及び方法 - Google Patents

成膜装置及び方法

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JP2000239834A
JP2000239834A JP11049049A JP4904999A JP2000239834A JP 2000239834 A JP2000239834 A JP 2000239834A JP 11049049 A JP11049049 A JP 11049049A JP 4904999 A JP4904999 A JP 4904999A JP 2000239834 A JP2000239834 A JP 2000239834A
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hearth
film forming
film
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plasma beam
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Masaru Tanaka
勝 田中
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸発に際して溶融する蒸着材料を連続的に補
給すること。 【解決手段】 プラズマガン13の陰極14と真空容器
11内のハース31との間で放電が生じ、これによりプ
ラズマビームPBが生成される。このプラズマビームP
Bは、ステアリングコイル24と補助陽極32内の永久
磁石35により決定される磁界に案内されてハース31
に到達する。ハース本体33に収納された蒸発物質は、
プラズマビームにより加熱されて蒸発する。この蒸発粒
子は、プラズマビームによりイオン化され、負電圧が印
加された基板Wの表面に付着し被膜が形成される。この
際、ガイドパイプ60を介してフィードボックス70が
蒸発物質をワイヤ状態で供給するので、真空容器11を
開放することなく、安定した条件のもとで成膜装置を長
期間連続動作させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、プラズマを用い
てイオンプレーティングを行う成膜装置及び方法に関
し、特にハース直上の磁界を制御しつつハースにプラズ
マを導くタイプの成膜装置及び方法においてハース中で
溶融される成膜材料を成膜室外から連続的に供給できる
ものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の成膜装置として、圧力勾配型のプ
ラズマガンからのプラズマビームをハースに導き、ハー
ス上の蒸着物質を蒸発・イオン化し、蒸発・イオン化し
た蒸着物質をハースと対向して配置された基板の表面に
付着させるイオンプレーティング装置が知られている。
【0003】特開平7−138743号公報には、この
種のイオンプレーティング装置において、ハース内に配
置された棒磁石とハースの周囲に同心に配置された永久
磁石とからなる入射ビーム方向調整手段を組み込むこと
によってハースの入射面上方にカプス磁場を形成するも
のが開示されている。このイオンプレーティング装置で
は、ハース上方のカプス磁場によってハースに入射する
プラズマビームを修正し、プラズマビームをハースの真
上から直線的に入射させるので、基板の表面に形成され
る膜の厚みを均一にすることができる。
【0004】また、特開平10−204624号公報に
は、ハースに設けた上下に延びる貫通孔の下部に接続さ
れる筒状体と、この筒状体に通されるスクリューとから
なる材料供給装置が開示されており、筒状体の一箇所に
設けた供給口から粉状の蒸着材料を供給しつつスクリュ
ーを回転させることにより、粉状の蒸着材料をハース上
部に連続的に供給することとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、イオンプレー
ティング装置によって成膜すべき蒸着材料の種類によっ
ては、かかる蒸着材料がプラズマビームを受けて蒸発す
る際にハース上で一旦溶融する場合がある。このように
蒸着材料が溶融する場合、上記のような材料供給装置で
は、筒状体に溶融した蒸着材料が逆流し、蒸着材料をハ
ースに連続供給することが困難となる。
【0006】そこで、本発明は、蒸発に際して溶融する
蒸着材料の補充を装置の運転を停止させることなく行う
ことができる成膜装置及び方法を提供することを目的と
する。
【0007】また、本発明は、蒸発に際して溶融する蒸
着材料をプラズマビームを避けてハース下方より供給で
きる成膜装置及び方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するため手段】上記課題を解決するため、
本発明の成膜装置は、プラズマビームを成膜室中に供給
するプラズマ源と、前記成膜室中に配置されて膜材料を
収容可能な材料収容部を備えるとともに、当該材料収容
部に前記プラズマビームを導くハースと、前記材料収容
部の上方の近接した領域の磁界を制御する磁場制御部材
と、前記膜材料を可撓性を有する線状の固体材料として
前記成膜室の外部から前記材料収容部に供給する材料供
給手段とを備える。
【0009】上記成膜装置では、材料供給手段が前記膜
材料を可撓性を有する線状の固体材料として前記成膜室
の外部から前記材料収容部に供給するので、蒸発に際し
て溶融する膜材料であってもこれを線状の固体材料とし
て成膜室に送り込むだけで、成膜室を開放することなく
膜材料を前記材料収容部に連続的に供給することができ
る。つまり、成膜装置の運転を中断することなく長時間
連続的な成膜が可能となる。しかも、前記材料収容部に
供給する膜材料の量を調整することにより、材料収容部
に溜まっている融液の量を制御できるので、均一な膜を
形成することができるようになる。さらに、前記膜材料
を可撓性を有する線状の固体材料として供給するので、
膜材料の供給経路の任意性が高まり、膜材料をプラズマ
ビームを避けて材料収容部に供給することが比較的容易
になる。なお、材料収容部は、一般的には液体状の膜材
料を収容できるように上部に開口を有する窪み状の融液
溜とする。また、可撓性を有する線状の固体材料は、例
えば低融点金属等の蒸着材料のワイヤのことをいう。
【0010】また、上記成膜装置の好ましい態様では、
前記磁場制御部材が前記ハースの周囲に環状に配置され
た磁石或いは磁石及びコイルである。
【0011】このように、前記磁場制御部材が前記ハー
スの周囲に環状に配置された磁石或いは磁石及びコイル
である場合、膜材料の供給を制御できるだけでなく、ハ
ースに入射するプラズマビームをカプス状磁場によって
修正してより均一な厚みの膜を形成することができる。
【0012】また、上記成膜装置の好ましい態様では、
前記材料供給手段が前記線状の固体材料を前記材料収容
部の下方から前記材料収容部の上端に導くガイド部材を
備える。
【0013】このように、前記材料供給手段が前記線状
の固体材料を前記材料収容部の下方から前記材料収容部
の上端に導くガイド部材を備える場合、ハース上方から
ハースに向かって入射するプラズマビームにガイド部材
や線状の固体材料がさらされる可能性を低くすることが
でき、材料収容部に膜材料を簡易に供給することができ
る。なお、ガイド部材は、プラズマビームに耐性を有す
るセラミック材料等で構成するか、もしくはハースと同
電位になるように配置される。また、ガイド部材は、プ
ラズマビームにさらされないようにハース内を通すこと
も可能である。
【0014】また、上記成膜装置の好ましい態様では、
前記材料収容部の周囲の近接した上方に前記材料収容部
の近接した上方の電界を制御する補助陽極をさらに備
え、前記材料供給手段は、前記線状の固体材料を前記補
助陽極の下方から前記材料収容部の上端に導くガイド部
材を備える。
【0015】この場合、補助陽極が前記材料収容部の近
接した上方の電界を制御するので、プラズマビームを例
えば動作状態と準備状態との間で切り換える等の状態制
御が容易となる。さらに、前記材料供給手段が前記線状
の固体材料を前記補助陽極の下方から前記材料収容部の
上端に導くガイド部材を備えるので、前記補助陽極の遮
蔽によってプラズマビームにガイド部材や線状の固体材
料がさらされるのを避けることができる。このため、ガ
イド部材の成分のコンタミなどの汚染を防止することが
できる。
【0016】また、上記成膜装置の好ましい態様では、
前記材料供給手段が前記線状の固体材料を前記成膜室外
から前記ガイド部材に送り込む線材給送機構を備える。
【0017】この場合、線材給送機構によって前記材料
収容部に供給する膜材料の量を調整し、材料収容部に溜
まっている融液の量を一定に保つことができる。
【0018】また、上記成膜装置の好ましい態様では、
前記プラズマ源が圧力勾配型のプラズマガンである。
【0019】本発明の成膜方法は、成膜室中に陽極とし
て配置され液体状の膜材料を収容する材料収容部に向け
てプラズマビームを供給する工程と、前記材料収容部の
上方に近接した領域の磁界を制御することによって前記
プラズマビームを制御する工程と、前記膜材料を可撓性
を有する線状の固体材料として前記成膜室の外部から前
記材料収容部に供給する工程とを備える。
【0020】上記成膜方法では、前記膜材料を可撓性を
有する線状の固体材料として前記成膜室の外部から前記
材料収容部に供給するので、成膜室を開放することなく
膜材料を簡易に前記材料収容部に連続的に供給すること
ができる。つまり、成膜装置の運転を中断することなく
長時間連続的な成膜が可能となる。しかも、前記材料収
容部に供給する膜材料の量を制御することにより、より
均一な膜の形成が可能となる。さらに、前記膜材料を可
撓性を有する線状の固体材料として供給するので、プラ
ズマビームを避けた経路で材料収容部に膜材料を供給す
ることが容易になる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するのに適し
た成膜装置について説明する。
【0022】図1は、実施形態の成膜装置の全体構造を
概略的に説明する図である。この成膜装置は、成膜室で
ある真空容器11からなる装置本体と、その動作を制御
する電源、回路等からなる制御装置とを備える。
【0023】装置本体を構成する真空容器11の側壁に
設けられた筒状部12には、プラズマ源すなわちプラズ
マビーム発生器として、圧力勾配型のプラズマガン(所
謂「浦本ガン」)13が装着されている。このプラズマ
ガン13は、陰極14によって一端が閉塞されたガラス
管15からなる。ガラス管15内には、モリブデンMo
で形成された円筒18が陰極14に固定されて配置され
ており、この円筒18内には、LaB6で形成された円
盤16とタンタルTaで形成されたパイプ17とが内蔵
されている。最も内心側に配置されるパイプ17は、A
r等のキャリアガスCGをガス供給源(図示を省略)か
らプラズマガン13内に導入するためのものである。
【0024】ガラス管15の陰極14と反対側の端部と
筒状部12との間には、第1及び第2中間電極19、2
0が同心状に配置されている。第1中間電極19内に
は、プラズマビームPBを収束するための環状永久磁石
21が内蔵されている。第2中間電極20内にも、プラ
ズマビームPBを収束するための電磁石コイル22が内
蔵されている。この電磁石コイル22は電源23から給
電される。
【0025】プラズマガン13が装着された筒状部12
の周囲には、プラズマビームPBを真空容器11内に導
くステアリングコイル24が設けられている。このステ
アリングコイル24はステアリングコイル用の電源25
により励磁される。陰極14と第1及び第2中間電極1
9、20との間には、それぞれ垂下抵抗器26、27を
介して主電源28が接続されている。
【0026】真空容器11の内側の底部には、ハース3
1とその周囲に配置された環状の補助陽極32とからな
る陽極部材30が設置されている。
【0027】前者のハース31は、熱伝導率の良い導電
性材料で形成されるとともに接地された真空容器11に
絶縁物を介して支持されている。このハース31は、主
電源28の正側に接続されており、プラズマガン13か
ら出射したプラズマビームPBを吸引する。また、ハー
ス31は、プラズマガン13からのプラズマビームPB
が入射する凹部に円柱状のハース本体33を有してい
る。なお、後に詳しく説明するが、ハース31には、そ
の下部すなわち真空容器11の外部から延びるガイドパ
イプ60が組み込まれている。このガイドパイプ60
は、蒸発物質をワイヤとして真空容器11の外部からハ
ース本体33の上部に導くガイド部材である。ハース3
1下面には、蒸発物質のワイヤコイルを保管するととも
にガイドパイプ60下端に蒸発物質のワイヤを送り込む
フィードボックス70が取り付けられている。なお、ガ
イドパイプ60とフィードボックス70とは、真空容器
11外から真空容器11内に設けたハース本体33の凹
部にワイヤ状の膜材料を供給する材料供給手段となって
いる。
【0028】後者の補助陽極32は、ハース31の周囲
にこれと同心に配置された環状の容器により構成されて
いる。この環状容器内には、フェライト等で形成された
環状の永久磁石35と、これと同心的に積層されたコイ
ル36とが収納されている。これら永久磁石35及びコ
イル36は、磁場制御部材であり、ハース31の直上方
にカプス状磁場を形成する。これにより、ハース31に
入射するプラズマビームPBの向きを修正することがで
きる。
【0029】補助陽極32内のコイル36は電磁石を構
成し、コイル電源38から給電される。この場合、励磁
されたコイル36における中心側の磁界の向きは、永久
磁石35により発生する中心側の磁界と同じ向きになる
ように構成される。コイル電源38は可変電源であり、
電圧を変化させることにより、コイル36に供給する電
流を変化させることができる。これにより、ハース31
に入射するプラズマビームPBの向きの微調整が可能に
なる。
【0030】補助陽極32の容器も、ハース31と同様
に熱伝導率の良い導電性材料で形成される。補助陽極3
2は、ハース31に対して絶縁物を介して取り付けられ
ている。また、ハース31と補助陽極32とは、抵抗4
8を介して接続されている。さらに、補助陽極32は、
ハース切り替えスイッチ46を介して主電源28の正側
に接続されており、ハース本体33の上方の電界を制御
できるようになっている。これにより、例えばプラズマ
ビームPBをハース本体33に主に入射させる動作状態
と、プラズマビームPBを補助陽極32に主に入射させ
る準備状態との間で切り換えるといった状態制御が可能
となる。
【0031】真空容器11内の上部には、ハース31の
上方に基板Wを保持するための基板ホルダ42が設けら
れている。基板ホルダ42にはヒータ43が設けられて
いる。このヒータ43はヒータ電源44から給電されて
いる。基板ホルダ42は、真空容器11に対しては電気
的に絶縁支持されている。真空容器11と基板ホルダ4
2との間には、バイアス電源45が接続されている。こ
のことにより、基板ホルダ42はゼロ電位に接続された
真空容器11に対して負電位にバイアスされている。
【0032】なお、可変の主電源28には、これと並列
に垂下抵抗器29と補助放電電源47とがスイッチS1
を介して接続されている。このスイッチS1やハース切
り替えスイッチ46の状態、さらに主電源28の出力等
は、図示を省略する制御回路によって制御されている。
【0033】以下、図1に示す成膜装置の概要について
説明する。この成膜装置においては、プラズマガン13
の陰極14と真空容器11内のハース31との間で放電
が生じ、これによりプラズマビームPBが生成される。
このプラズマビームPBは、ステアリングコイル24と
補助陽極32内の永久磁石35とにより決定される磁界
に案内されてハース31に到達する。ハース本体33に
収納された蒸発物質は、プラズマビームPBにより加熱
されて蒸発する。この蒸発粒子は、プラズマビームによ
りイオン化され、負電圧が印加された基板Wの表面に付
着し被膜が形成される。この際、フィードボックス70
からガイドパイプ60を介して蒸発物質がワイヤ状態で
連続供給されるので、真空容器11を開放することな
く、安定した条件のもとで成膜装置を長期間連続動作さ
せることができる。
【0034】図2及び図3は、ハース31とこれに膜材
料を供給するガイドパイプ60及びフィードボックス7
0との構造を説明する断面図である。なお、図3は、図
2のAA矢視の部分断面を示す図となっている。
【0035】ハース31は、凹部31aにプラズマガン
13からのプラズマビームPBが入射する円柱状のハー
ス本体33を有している。このハース本体33は、材料
収納部であるすり鉢状の凹部33aを上部に有してお
り、この凹部33aには、蒸発物質すなわち液体状の膜
材料である銅その他の金属材料が溶融状態で溜まる。
【0036】ハース31の凹部31aの下方には、ハー
ス31を冷却する冷却媒体が流れる空洞部31cが形成
されている。
【0037】ハース31の凹部31aを囲む円筒状の側
壁31dには、ガイドパイプ60を通す溝と開口が形成
されている。この開口から凹部31a内に突き出したガ
イドパイプ60の先端は、ハース本体33の上端よりも
高い位置まで延び下方に湾曲して凹部33aに対向す
る。このガイドパイプ60には、Cu等の蒸発物質から
なる金属ワイヤMWが通されている。ガイドパイプ60
の根本側は、ハース31の基部に形成した孔に埋め込ま
れて周囲に対して気密に固定されている。
【0038】ハース31下面には、フィードボックス7
0を取り付けるためのアダプタ34が気密に固定されて
いる。このアダプタ34の下部は、フィードボックス7
0の開口に気密にはめ込まれて固定されている。アダプ
タ34には、芯孔34aが形成されており、ガイドパイ
プ60の下端から延びる金属ワイヤMWが通される。
【0039】フィードボックス70内には、金属ワイヤ
MWを巻き付けたドラム72が収納されており、このド
ラム72は、回転軸71に回転可能に支持されている。
ドラム72から引出された金属ワイヤMWは、テンショ
ナ73を経てフィーダ74に供給される。テンショナ7
3は、金属ワイヤMWの弛みを取り除き、フィーダ74
は、線材給送機構として、フィードボックス70の外側
に取り付けたモータ77に駆動されて金属ワイヤMWを
フィードボックス70外に送り出す。つまり、モータ7
7の回転速度に応じて金属ワイヤMWをアダプタ34の
芯孔34aとその先のガイドパイプ60中にモータ77
の回転速度に応じた所望の速度で供給することができ
る。
【0040】なお、フィードボックス70は、ハース3
1を除き、周囲から絶縁されている。そして、金属ワイ
ヤMW(ガイドパイプ60を導電性の材料で形成すると
きは、金属ワイヤMW及びガイドパイプ60)は、ハー
ス31と同電位になっている。また、フィードボックス
70内は気密に保たれており、真空容器11とともに真
空引きされているので、ガイドパイプ60を介して真空
容器11内に外気が流入することはない。
【0041】上記のようなフィードボックス70を用い
れば、真空容器11内の気密を保ったままで蒸着物質で
ある金属ワイヤMWをハース本体33下方から凹部33
a上端に回り込むように供給することができるので、溶
融する蒸着物質であってもハース31への連続供給が可
能になる。しかも、金属ワイヤMWの供給速度を蒸発速
度に簡単に合わせることができ、より精密な膜厚制御・
膜質制御が可能になる。
【0042】以上、実施形態に即してこの発明を説明し
たが、この発明は上記実施形態に限定されるものではな
い。例えば、ガイドパイプ60の配置は、プラズマにさ
らされる補助陽極32より上方でなければよく、上記実
施形態のように、ハース31下方からハース31を貫通
させる配置とする必要はない。
【0043】図4は、ガイドパイプ60の配置の変形例
を説明する図である。ガイドパイプ60は、真空容器1
1おいてハース31上端よりも下方位置で外部に引出さ
れる。真空容器11中を水平に延びるガイドパイプ60
は、補助陽極32と絶縁性を保ちつつ、その上部の極板
とコイル36との間を通ってハース31の側壁31dを
貫通してハース本体33上部に導かれる。この場合も、
溶融する蒸着物質をハース31へ連続供給することがで
きる。
【0044】また、上記実施形態では、真空引きされた
フィードボックス70を用いて金属ワイヤMWを供給し
ているが、アダプタ34の芯孔34aと金属ワイヤMW
との間で機密が保たれていれば、フィードボックス70
自体を真空にする必要は必ずしもない。この場合、フィ
ードボックス70は開閉・着脱可能となる。また、金属
ワイヤMWを大気側からダイナミックゲートにより導入
することとしてもよい。
【0045】また、上記実施形態のガイドパイプ60
は、プラズマビームPBのダメージを受けないように、
耐熱性・絶縁性を有するセラミック乃至セラミックコー
トした材料から形成することが好ましい。
【0046】また、上記実施形態では、加熱源として圧
力勾配型のプラズマガンを用いた場合を説明したが、こ
れに限るものではなく各種プラズマガンを使用でき、ハ
ースに誘導加熱装置を設けてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の成膜装置によれば、材料供給手段が前記膜材料を可撓
性を有する線状の固体材料として前記成膜室の外部から
前記材料収容部に供給するので、蒸発に際して溶融する
膜材料であってもこれを線状の固体材料として繰り出す
だけで、成膜室を開放することなく膜材料を前記材料収
容部に連続的に供給することができる。つまり、成膜装
置の運転を中断することなく長時間連続的な成膜が可能
となる。
【0048】また、本発明の成膜方法によれば、前記膜
材料を可撓性を有する線状の固体材料として前記成膜室
の外部から前記材料収容部に供給するので、成膜装置の
運転を中断することなく長時間連続的な成膜が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成膜装置の構成を概略的に示す断
面図である。
【図2】図1の成膜装置のハース周辺の構造を説明する
断面図である。
【図3】図1の成膜装置のハース周辺の構造を説明する
断面図である。
【図4】図2及び図3の成膜装置の変形例を説明する図
である。
【符号の説明】
11 真空容器 13 プラズマガン 14 陰極 30 陽極部材 31 ハース 32 補助陽極 33 ハース本体 33a 凹部 34 アダプタ 34a 芯孔 35 永久磁石 36 コイル 60 ガイドパイプ 70 フィードボックス 72 ドラム 73 テンショナ 74 フィーダ 77 モータ PB プラズマビーム W 基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマビームを成膜室中に供給するプ
    ラズマ源と、 前記成膜室中に配置されて膜材料を収容可能な材料収容
    部を備えるとともに、当該材料収容部に前記プラズマビ
    ームを導くハースと、 前記材料収容部の上方の近接した領域の磁界を制御する
    磁場制御部材と、 前記膜材料を可撓性を有する線状の固体材料として前記
    成膜室の外部から前記材料収容部に供給する材料供給手
    段とを備える成膜装置。
  2. 【請求項2】 前記磁場制御部材は、前記ハースの周囲
    に環状に配置された磁石あるいは磁石及びコイルである
    ことを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
  3. 【請求項3】 前記材料供給手段は、前記線状の固体材
    料を前記材料収容部の下方から前記材料収容部の上端に
    導くガイド部材を備えることを特徴とする請求項1及び
    2のいずれか記載の成膜装置。
  4. 【請求項4】 前記材料収容部の周囲の近接した上方に
    前記材料収容部の近接した上方の電界を制御する補助陽
    極をさらに備え、前記材料供給手段は、前記線状の固体
    材料を前記補助陽極の下方から前記材料収容部の上端に
    導くガイド部材を備えることを特徴とする請求項1及び
    2のいずれか記載の成膜装置。
  5. 【請求項5】 前記材料供給手段は、前記線状の固体材
    料を前記成膜室外から前記ガイド部材に送り込む線材給
    送機構を備えることを特徴とする請求項3及び請求項4
    のいずれか記載の成膜装置。
  6. 【請求項6】 前記プラズマ源は、圧力勾配型のプラズ
    マガンであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
    か記載の成膜装置。
  7. 【請求項7】 成膜室中に陽極として配置され液体状の
    膜材料を収容する材料収容部に向けてプラズマビームを
    供給する工程と、 前記材料収容部の上方に近接した領域の磁界を制御する
    ことによって前記プラズマビームを制御する工程と、 前記膜材料を可撓性を有する線状の固体材料として前記
    成膜室の外部から前記材料収容部に供給する工程とを備
    える成膜方法。
JP11049049A 1999-02-25 1999-02-25 成膜装置及び方法 Pending JP2000239834A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100684736B1 (ko) 2005-11-30 2007-02-20 삼성에스디아이 주식회사 성막 장치
CN111945117A (zh) * 2019-05-16 2020-11-17 住友重机械工业株式会社 成膜装置

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KR100684736B1 (ko) 2005-11-30 2007-02-20 삼성에스디아이 주식회사 성막 장치
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