JP2000239512A - ポリカーボネート樹脂成形物 - Google Patents
ポリカーボネート樹脂成形物Info
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Abstract
れたポリカーボネート樹脂成形物を提供すること。 【解決手段】 本発明は、熱可塑性芳香族ポリカーボネ
ート樹脂からなるコア層と、該コア層の少なくとも片面
に存在し且つ共押出しにより形成されたカバー層とを有
するポリカーボネート樹脂成形物において、上記カバー
層を、熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂100重量
部に対して、下記一般式(1)で表されるベンゾトリア
ゾール系光安定剤を0.1〜20重量部及び下記式
(2)で表される亜リン酸エステル化合物を0.001
〜5重量部添加してなる樹脂組成物からなるものとした
ものである。 【化1】
Description
の改善されたポリカーボネート樹脂成形物、詳しくは、
熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂からなるコア層
と、該コア層の少なくとも片面に存在し且つ共押出しに
より形成されたカバー層とを有するポリカーボネート樹
脂成形物において、該カバー層が、ベンゾトリアゾール
系光安定剤及び亜リン酸エステル化合物を含有する、耐
候性及び高温加工等による着色性の改善防止された熱可
塑性芳香族ポリカーボネート樹脂成形物に関する。
ーボネート樹脂は、強度、剛性が大きく、また耐磨耗
性、耐薬品性及び透明性が優れているので、例えば、窓
ガラス、アーケードの屋根材、食品包装容器、自動車部
品、各種精密機械部品等に広く用いられている。しかし
ながら、ポリカーボネート樹脂は耐候性が充分でなく、
例えば、屋外での使用又は蛍光灯照射下での室内使用に
おいては、製品の変色或いは強度の低下によりその使用
が著しく制限されていた。このため、従来から種々の光
安定剤が単独或いは数種組み合わせて用いられており、
特にベンゾトリアゾール系の光安定剤はその効果が比較
的大きいので、一般に用いられているが、耐候性に関し
ては、ある程度の効果は認められるものの、高温加工に
よる着色性の問題については未だ不十分であり、更に改
善する必要があった。
線照射により表面に損傷を受けやすく、本来光沢のある
ポリカーボネートの表面に極めて細かい多数のひび割れ
によって曇りが生じる。このため、ポリカーボネート樹
脂の表面保護のために、紫外線吸収剤を含有する被覆物
を設けることが特開昭59−101360号公報で提案
されている。更に、特開平1−165419号公報で
は、紫外線照射による曇りはある程度解決されたもの
の、紫外線吸収剤を多量に含有させたうえで、成形品を
300℃以上と極めて高い温度で成形加工するため、樹
脂が着色してしまう問題があった。
加工等による着色性が改善されたポリカーボネート樹脂
成形物を提供することにある。
を重ねた結果、従来使用されていたベンゾトリアゾール
系光安定剤に加えて、特定の亜リン酸エステル化合物を
添加することにより、上記目的を達成し得ることを知見
した。また、本発明者らは、更に特定のシュウ酸アニリ
ド系光安定剤を添加することにより、高温加工後の着色
及び耐候性がより改善されることを知見した。
で、熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂からなるコア
層と、該コア層の少なくとも片面に存在し且つ共押出し
により形成されたカバー層とを有するポリカーボネート
樹脂成形物において、上記カバー層が、熱可塑性芳香族
ポリカーボネート樹脂100重量部に、下記〔化4〕
(前記〔化1〕と同じ)の一般式(1)で表されるベン
ゾトリアゾール系光安定剤を0.1〜20重量部及び下
記〔化5〕(前記〔化2〕と同じ)の式(2)で表され
る亜リン酸エステル化合物を0.001〜5重量部添加
してなる樹脂組成物からなるポリカーボネート樹脂成形
物を提供するものである。また、本発明は、上記カバー
層を形成する上記樹脂組成物が、更に、特定のシュウ酸
アニリド系光安定剤を、熱可塑性芳香族ポリカーボネー
ト樹脂100重量部に対して、0.01〜20重量部添
加してなるポリカーボネート樹脂成形物を提供するもの
である。
樹脂成形物をその好ましい実施形態について詳細に説明
する。
ーボネート樹脂は、好ましくはビスフェノールの高分子
炭酸エステルである。ここで用いられるビスフェノール
としては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メ
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン(以後ビスフェノール−Aという)2,2−ビス(4
−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、4,4
−ビス(ヒドロキシフェニル)ヘプタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパ
ン、2,2ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフ
ェニル)プロパン等のようなビスフェノール;ビス(4
−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジク
ロロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル等のような2
価のフェノールエーテル;p、p' −ジヒドロキシジフ
ェニル、3,3' −ジクロロ−4,4' −ジヒドロキシ
ジフェニル等のようなジヒドロキシジフェニル;ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン等のよう
なジヒドロキシアリールスルホン;1,4−ジヒドロキ
シ−2,5−ジクロロベンゼン、1,4−ジヒドロキシ
−3−メチルベンゼン等のジヒドキシベンゼン;レゾル
シノール、ハイドロキノン、ハロー及びアルキル置換ジ
ヒドロキシベンゼン、並びにビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)スルホキシド、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒ
ドロキシフェニル)スルホキシド等のようなジヒドロキ
シフェニルスルホキシドである。また、上記以外の種々
のビスフェノール、トリスフェノールもまた上記ポリカ
ーボネート樹脂を得るため用いられる。更に、上記ポリ
カーボネート樹脂を調製するために、上記に例示した材
料の混合物を用いることもできる。
は、例えば、2価フェノールとカーボネート前駆物質と
を反応させて調製される。カーボネート前駆物質として
は、ハロゲン化カルボニル、カーボネートエステル又は
ハロホルメートが用いられる。上記ハロゲン化カルボニ
ルの例としては、臭化カルボニル、塩化カルボニル及び
これらの混合物が挙げられる。また、上記カーボネート
エステルの例としては、ジフェニルカーボネート、ジ
(クロロフェニル)カーボネート、ジ(トリルカーボネ
ート、ジナフチルカーボネート及びこれらの混合物が挙
げられる。また、上記ハロホルメートの例としては、ハ
イドロキノンビスクロロホルメート等の2価フェノール
ハロホルメート及びエチレングリコールハロホルメート
等のグリコールハロホルメートが挙げられる。これらの
うち、ホスゲンとして知られる、塩化カルボニルが特に
好適である。
は、分子量調整剤及び酸受容体を用いて調整される。上
記分子量調整剤としては、フェノール、シクロヘキサノ
ール、メタノール、p−第三ブチルフェノール、p−ブ
ロモフェノール等であり、好ましくはp−第三ブチルフ
ェノールが用いられる。上記酸受容体としては、有機又
は無機の酸受容体があり、有機の酸受容体としては、ピ
リジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン等が挙げ
られ、無機の酸受容体としては、アルカリ又はアルカリ
土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩若しくは燐酸塩
の何れかが用いられる。
には、必要に応じて、それ以外の他の樹脂を配合させて
もよい。その他の樹脂としては、ナイロン−6,6、ナ
イロン−6等のポリアミド、ポリメタクリレート(アク
リル樹脂)、ABS樹脂、ポリ−p−フェニレンテレフ
タルアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ
ンテレフタレート、ポリアセタール、ポリフェニレンエ
ーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリサルホン、ポ
リエーテルサルホン、ポリ−p−オキシベンゾエート、
ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド等が
挙げられる。
ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、好ましく
は0.1重量部〜200重量部である。
されるベンゾトリアゾール系光安定剤において、R1 及
びR2 で示されるアルキル基としては、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、第
2ブチル、第3ブチル、アミル、第3アミル、ヘキシ
ル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘ
キシル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ノニ
ル、デシル、イソデシル、ドデシル、オクタデシル等が
挙げられる。
トラメチルブチル基である2,2'−メチレンビス{4
−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベン
ゾトリアゾリルフェノール}(以下、「LA−31」と
称する場合がある)が効果が大きく好ましい。
は、下記〔化6〕の一般式(3)で表されるシュウ酸ア
ニリド系光安定剤を用いることにより更に優れた耐候性
を得ることができる。
リド系光安定剤において、R4 、R 5 及びR6 で示され
るアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブ
チル、アミル、第3アミル、ヘキシル、ヘプチル、オク
チル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、1,1,
3,3−テトラメチルブチル、ノニル、デシル、イソデ
シル、ウンデシル、ドデシル等が挙げられる。
リド系光安定剤の具体的な代表例としては、下記〔化
7〕〜〔化9〕に示す化合物No.1〜No.3等が挙
げられる。
上記熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂からなるコア
層と、該コア層の少なくとも片面に存在し且つ共押出し
により形成されたカバー層とを有する成形物である。
予め必要とされる添加剤を配合して可塑化された熱可塑
性芳香族ポリカーボネート樹脂が、1台以上の押出し機
を用いて、コア層及びカバー層として圧入されて240
℃〜400℃で共押出しされる。コア層及びカバー層は
どちらも熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂であるた
め、2つの層は等しい伸長性を持つので、応力下にもカ
バー層内での増大したクラック形成は生じず、押出し後
の接着性も良い。
ート樹脂には、必要に応じて、前記一般式(1)で表さ
れるベンゾトリアゾール系光安定剤、前記式(2)で表
される亜リン酸エステル化合物、前記一般式(3)で表
されるシュウ酸アニリド系光安定剤、通常使用される添
加剤、例えば、他の光安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、
充填剤、顔料、帯電防止剤等を添加することができる。
の用途では1mm〜10mmの厚さを有する。通常コア
層は平らに成形されるが、波型やドーム型に湾曲されて
いてもよく、又は他の方法で三次元的に成形されていて
もよい。更にコア層は1個以上の中空室を含有していて
もよい。
面に被覆されて存在し且つ該コア層と共押出しにより形
成されたもので、上記熱可塑性芳香族ポリカーボネート
樹脂に、上記ベンゾトリアゾール系光安定剤及び特定構
造〔前記式(2)〕を有する亜リン酸エステル化合物を
添加した樹脂組成物からなるものである。
記亜リン酸エステル化合物の添加量は、熱可塑性芳香族
ポリカーボネート樹脂100重量部に対して、前者が
0.1〜20重量部、好ましくは1〜15重量部であ
り、後者が0.001〜5重量部、好ましくは0.01
〜1重量部である。
量が0.1重量部未満では上記ポリカーボネート樹脂の
耐候性に対して充分な効果得られず、逆に20重量部を
超えて添加してもブリード等の問題があり、それ以上の
効果は期待できない。また、上記亜リン酸エステル化合
物の添加量が0.001重量部未満で上記はポリカーボ
ネート樹脂の着色性に対して充分な効果得られず、逆に
5重量部を超えて添加してもそれ以上の効果は期待でき
ない。
は、更に優れた耐候性が得られる点で、上記一般式
(3)で表されるシュウ酸アニリド系光安定剤を添加す
ることが好ましい。
は、熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂100重量部
に対して、0.01〜20重量部が好ましく、0.1〜
10重量部が更に好ましい。上記シュウ酸アニリド系光
安定剤の添加量が0.01重量部未満では、ポリカーボ
ネート樹脂の耐候性に対して充分な効果が得られないお
それがあり、逆に20重量部を超えて添加してもブリー
ド等が問題となるおそれがあり、それ以上の効果が期待
できない場合がある。
防止剤、光安定剤、充填剤、顔料、帯電防止剤等を添加
することができる。
有機ホスファイト化合物、フェノール系抗酸化剤、硫黄
系抗酸化剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定
剤等が挙げられる。
えば、トリフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ
第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフ
ェニル)ホスファイト、トリス(ジノニルフェニル)ホ
スファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホ
スファイト、ビス(2−第三ブチル−4,6−ジメチル
フェニル)・エチルホスファイト、ジフェニルアシッド
ホスファイト、2,2' −メチレンビス(4,6−ジ第
三ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ジフェニル
デシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイ
ト、トリブチルホスファイト、トリス(2−エチルヘキ
シル)ホスファイト、トリデシルホスファイト、トリラ
ウリルホスファイト、ジブチルアシッドホスファイト、
ジラウリルアシッドホスファイト、トリラウリルトリチ
オホスファイト、ビス(ネオペンチルグリコール)・
1,4−シクロヘキサンジメチルジホスフィト、ビス
(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトー
ルジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−
メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイ
ト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイ
ト、フェニル−4,4' −イソプロピリデンジフェノー
ル・ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(C
12〜15混合アルキル)−4,4' −イソプロピリデ
ンジフェニルホスファイト、ビス[ 2,2' −メチレン
ビス( 4,6−ジアミルフェニル)]・イソプロピリデン
ジフェニルホスファイト、水素化−4,4' −イソプロ
ピリデンジフェノールポリホスファイト、ビス( オクチ
ルフェニル) ・ビス[ 4,4' −n―ブチリデンビス(
2−第三ブチル−5−メチルフェノール)]・1,6−ヘ
キサンジオール・ジホスファイト、テトラトリデシル・
4,4' −ブチリデンビス( 2−第三ブチル−5−メチ
ルフェノール) ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)
・1,1,3−トリス(2−メチル−5−第三ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)ブタン・トリホスホナイト、
9,10−ジハイドロ−9−オキサ−10−ホスファフ
ェナンスレン−10−オキサイド、2−ブチル−2−エ
チルプロパンジオール・2,4,6−トリ第三ブチルフ
ェノールモノホスファイト等が挙げられる。
ば、2,6−ジ第三ブチル−p −クレゾール、2,6−
ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステア
リル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、トリデ
シル・3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル
チオアセテート、チオジエチレンビス[(3,5−ジ第
三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、4,4' −チオビス(6−第三ブチル−m −クレ
ゾール)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ
第三ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリア
ジン、2,2' −メチレンビス(4−メチル−6−第三
ブチルフェノール)、ビス[ 3,3−ビス(4−ヒドロ
キシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド]
グリコールエステル、4,4' −ブチリデンビス(4,
6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2' −エチリデン
ビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、1,1,3
−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチ
ルフェニル)ブタン、ビス[ 2−第三ブチル−4−メチ
ル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチ
ルベンジル)フェニル] テレフタレート、1,3,5−
トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三
ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリ
ス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第
三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−ト
リメチルベンゼン、1,3,5−トリス[ (3,5−ジ
第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオ
キシエチル] イソシアヌレート、テトラキス[ メチレン
−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート] メタン、2−第三ブチル−4−メ
チル−6−(2−アクロイルオキシ−3−第三ブチル−
5−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス[ 2−
(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルヒドロ
シンナモイルオキシ)−1,1−ジメチルエチル] −
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[ 5.5] ウン
デカン] 、トリエチレングリコールビス[ β−(3−第
三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオネート]等が挙げられる。
オジプロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ミリス
チルステアリル、ジステアリルエステル等のジアルキル
チオジプロピオネート類及びペンタエリスリトールテト
ラ(β−ドデシルメルカプトプロピオネート)等のポリ
オールのβ−アルキルメルカプトプロピオン酸エステル
類等が挙げられる。
4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オク
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−第三ブチ
ル−4' −(2−メタクロイルオキシエトキシエトキ
シ)ベンゾフェノン、5,5' −メチレンビス(2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒド
ロキシベンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒド
ロキシ−5−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒ
ドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−
3−ドデシル−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−C7
〜9混合アルコキシカルボニルエチルフェニル)トリア
ゾール、2−(2−ヒドロキシ−3、5−ジクミルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2,2' −メチレンビス
(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリルフェノー
ル)、2−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−カ
ルボキシフェニル)ベンゾトリアゾールのポリエチレン
グリコールエステル等の2−(2−ヒドロキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール類;2−(2−ヒドロキシ−4
−ヘキシロキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,
3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メト
キシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−ト
リアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェ
ニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−
1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−
アクリロイルオキシエトキシフェニル)−4,6−ビス
(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジ
ン等の2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−
トリアジン類;フェニルサリシレート、レゾルシノール
モノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−
3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、
2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル
−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5
−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベン
ゾエート類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニル
アクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−
(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアク
リレート類等が挙げられる。
は、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジルステアレート、2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)セバケート、ビス(1−オクトキシ−2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキ
シレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテト
ラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)・ビス(トリデシル)−1,
2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)・ビス(トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテ
トラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マ
ロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸
ジエチル重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロ
モエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4
−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合
物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4
−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6
−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,
5,8,12−テトラキス[ 2,4−ビス(N−ブチル
−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル] −1,5,
8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テ
トラキス[ 2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)
−s−トリアジン−6−イル] −1,5,8,12−テ
トラアザドデカン、1,6,11−トリス[ 2,4−ビ
ス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジル)アミノ−s−トリアジン−6−イル
アミノ] ウンデカン、1,6,11−トリス[ 2,4−
ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)アミノ−s−トリアジン−6
−イルアミノ] ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジ
メチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカル
ボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,
1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)
ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10
−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン等が挙げら
れる。
く、更に好ましくは20〜50μmである。5μmより
薄い厚さの場合は、カバー層としての効果が得られない
おそれがあり、100μmを超えての厚さの場合はコア
層に対してカバー層が厚すぎて、必要以上の添加剤を配
合することになり却って不経済となるおそれがある。
適宜食品包装容器、自動車内外装材、各種精密機械、建
材等の各種成形品の用途に用いられる。
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。
ン中、30℃)のビスフェノールAポリカーボネートを
コア層物質とした。また、固有粘度0.57(ジオキサ
ン中、30℃)のビスフェノールAポリカーボネート1
00重量部に対し、ベンゾトリアゾール系光安定剤(以
下、光安定剤を「UVA」ともいう)としてLA−31
を2重量部、リン酸系化合物としてPEP−45(前記
式(2)で表される化合物)を0.5重量部添加し、押
出し機中で350℃、80rpmで混和し、押出し物を
粒状化した。これをカバー層物質とした。コア層物質及
びカバー層物質を350℃で共押出し(同時押出し)
し、押出し後すぐ対応する表面どうしを接触させること
により、厚さ2mm(コア層)+50μm(カバー層)
の試験片を作成した。
を5重量部と変化させた以外は、実施例1とすべて同様
の方法で試験片を作成した。
を10重量部と変化させた以外は、実施例1とすべて同
様の方法で試験片を作成した。
定剤である前記化合物No.1を5重量部添加した以外
は実施例2とすべて同様の方法で試験片を作成した。
定剤である前記化合物No.2を5重量部添加した以外
は実施例2とすべて同様の方法で試験片を作成した。
ノールAポリカーボネートに何も添加せずにカバー層を
形成する場合(比較例1)、ビスフェノールAポリカー
ボネート100重量部に、LA−31のみ10重量部添
加した場合(比較例2)、PEP−45のみを0.5重
量部添加した場合(比較例3)、PEP−45のかわり
にPEP−24G(ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールホスファイト)を0.5重
量部添加した場合(比較例4)、LA−31のかわりに
LA−36(2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−
ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル)のみを10重量部添加した場合(比較例5)、LA
−31のかわりにLA−36を10重量部、PEP−4
5を0.5重量部添加した場合(比較例6)、LA−3
1のかわりにLA−36を10重量部、PEP−45の
かわりにPEP−24Gを0.5重量部添加した場合
(比較例7)、コア層とカバー層合わせて実施例1と単
位面積当りの添加量が同一となる量の添加剤を含有させ
た場合(比較例8)を各々実施例1と同様の方法で試験
片を作成した。
した試験片を用い、ASTM D 1925に従い、反
射法及び透明法にて黄色度を測定し、そのYIを求め
た。更にこの試験片を用い、サンシャインウェザーメー
ター(雨あり)による1000時間紫外線照射後のΔY
Iを測定した。それらの結果を表1に示す。
前記ベンゾトリアゾール系光安定剤に対して特定構造を
もつ前記亜リン酸エステル化合物が配合された本発明の
ポリカーボネート樹脂成形物は、高温加工の後において
も、最も着色は抑えられ、紫外線照射による着色も抑え
られることが確認できた。
安定剤単独又はこれに他のリン酸エステル化合物を併用
した場合は加工直後の着色及び紫外線照射による着色性
に問題があった。
剤に対して特定構造をもつ前記亜リン酸エステル化合物
が配合された本発明のポリカーボネート樹脂成形物は、
共押出し成形加工の後においても、高温加工による着色
が抑えられ、他のリン酸エステルからなる安定剤を添加
した場合に比べて効果があることが確認できた。更に、
シュウ酸アニリド系光安定剤を併用することにより、よ
り優れた耐候性が得られることも確認できた。
は、高温加工時の着色性及び耐候性が改善されたもので
ある。
Claims (4)
- 【請求項1】 熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂か
らなるコア層と、該コア層の少なくとも片面に存在し且
つ共押出しにより形成されたカバー層とを有するポリカ
ーボネート樹脂成形物において、 上記カバー層が、熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂
100重量部に、下記〔化1〕の一般式(1)で表され
るベンゾトリアゾール系光安定剤を0.1〜20重量部
及び下記〔化2〕の式(2)で表される亜リン酸エステ
ル化合物を0.001〜5重量部添加してなる樹脂組成
物からなるポリカーボネート樹脂成形物。 【化1】 【化2】 - 【請求項2】 上記ベンゾトリアゾール系光安定剤の添
加量が、熱可塑性芳香族ポリカーボネート樹脂100重
量部に対して、1〜15重量部である請求項1記載のポ
リカーボネート樹脂成形物。 - 【請求項3】 上記カバー層を形成する上記樹脂組成物
が、更に、下記〔化3〕の一般式(3)で表されるシュ
ウ酸アニリド系光安定剤を、熱可塑性芳香族ポリカーボ
ネート樹脂100重量部に対して、0.01〜20重量
部添加してなる請求項1又は2記載のポリカーボネート
樹脂成形物。 【化3】 - 【請求項4】 上記カバー層の厚さが、5〜100μm
である請求項1〜3の何れかに記載のポリカーボネート
樹脂成形物。
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