JP2007138008A - 光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれからなる光拡散板 - Google Patents

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Abstract

【構成】ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、光拡散剤(B)0.1〜8重量部および下記一般式(1)で示される紫外線吸収剤(C)0.01〜0.8重量部からなることを特徴とする光拡散性に優れたポリカーボネート樹脂組成物、およびそれからなる光拡散板。
一般式(1)
【化4】
Figure 2007138008

(R1は炭素数1〜12のアルキルアリル基、R2は炭素数1〜12の2−アルコキシアルキル基を表わす。)
【効果】本発明の光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られる光拡散板は、ポリカーボネート樹脂の色相の黄変や外観不良をもたらすことなく光拡散性を必要とする用途全般に好適に用いられ、より一層高度な光拡散性、輝度、耐光性という光学的性能を有するものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂に、光拡散剤および特定の紫外線吸収剤を配合することにより、光拡散性、輝度、耐光性を向上させた光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物、ならびにそれからなる光拡散板に関する。詳しくは、光源を覆う部材、例えば液晶テレビの直下型バックライトユニットおよびエッジライト型ユニットの光拡散板、照明器具のグローブボックス、各種デバイスのスイッチ類および光拡散性を必要とする用途全般などに好適に用いられる、初期着色の少ない光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物およびそれから成形されてなる光拡散板を提供するものである。
ポリカーボネート樹脂は、光透過性を有することから電気・電子・OA、自動車などの分野において広範に使用されており、各分野ではそれぞれ求められる要求性能を満足する樹脂が選択され使い分けがなされている。特に、液晶テレビの直下型およびエッジライト型ユニット、照明器具カバーおよび各種デバイスのスイッチ類などの用途では、優れた透明性のみならず、内部の光源(ランプ)の形状を認識させることなく、また光源の輝度をできるだけ損なわない程度の光拡散性を付与した材料が望まれている。さらには、耐光性、即ち光源による樹脂成形品の変色防止が求められており、種々の紫外線吸収剤を用いて耐光性を付与する方法が検討されてきた。
特開2002−105271号公報 特開2005−3959号公報
しかしながら、ポリカーボネート樹脂の成形温度は240〜380℃と比較的高く、従来の紫外線吸収剤では熱分解温度が低いことなどから、成形加工の際に紫外線吸収剤の一部が蒸散し、ポリカーボネート樹脂の色相の黄変や外観不良をもたらすといった問題点があった。
本発明者らは、かかる問題点に鑑み鋭意検討を行った結果、ポリカーボネート樹脂に対し光拡散剤、及び特定の紫外線吸収剤を配合することにより、優れた耐光性を有し、かつ初期着色の少ない、より一層高度な光学的性能を有する光拡散板を得ることができるポリカーボネート樹脂組成物を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、光拡散剤(B)0.1〜8重量部および下記一般式(1)で示される紫外線吸収剤(C)0.01〜0.8重量部からなることを特徴とする光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物、ならびにそれから成形されてなる光拡散板を提供するものである。
一般式(1)
Figure 2007138008

(R1は炭素数1〜12のアルキルアリル基、R2は炭素数1〜12の2−アルコキシアルキル基を表わす。)
本発明の光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物を成形して得られる光拡散板は、ポリカーボネート樹脂の色相の黄変や外観不良をもたらすことなく光拡散性を必要とする用途全般に好適に用いられ、より一層高度な光拡散性、輝度、耐光性という光学的性能を有するものである。
本発明に使用されるポリカーボネート樹脂(A)とは、種々のジヒドロキシジアリール化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシジアリール化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られる重合体であり、代表的なものとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)から製造されたポリカーボネート樹脂が挙げられる。
上記ジヒドロキシジアリール化合物としては、ビスフェノールAの他に、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパンのようなビス(ヒドロキシアリール)アルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルエーテルのようなジヒドロキシジアリールエーテル類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィドのようなジヒドロキシジアリールスルフィド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホキシド、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホキシドのようなジヒドロキシジアリールスルホキシド類、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−ジメチルジフェニルスルホンのようなジヒドロキシジアリールスルホン類等が挙げられる。これらは、単独または2種類以上混合して使用される。これらの他に、ピペラジン、ジピペリジルハイドロキノン、レゾルシン、4,4′−ジヒドロキシジフェニル等を混合して使用してもよい。
さらに、上記のジヒドロキシアリール化合物と以下に示すような3価以上のフェノール化合物を混合使用してもよい。3価以上のフェノールとしてはフロログルシン、4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプテン、2,4,6−ジメチル−2,4,6−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ヘプタン、1,3,5−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンゾール、1,1,1−トリ−(4−ヒドロキシフェニル)−エタンおよび2,2−ビス−[4,4−(4,4′−ジヒドロキシジフェニル)−シクロヘキシル]−プロパンなどが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は、通常10000〜100000、好ましくは15000〜35000、さらに好ましくは17000〜28000である。かかるポリカーボネート樹脂を製造するに際し、分子量調節剤、触媒等を必要に応じて使用することができる。
本発明にて使用される光拡散剤(B)とは、高分子系および無機系など化学組成上特に制限はないが、本発明の樹脂成分(A)に光拡散剤(B)を添加し、押出機による溶融混合など公知の方法にて分散させた際にマトリックス相と相溶しないか、あるいは相溶しにくく粒子として存在することが必要である。
光拡散剤(B)の具体例としては、炭酸カルシウム、シリカ、シリコーン、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化チタン、リン酸チタン、チタン酸マグネシウム、チタン酸マグネシウム、マイカ、ガラスフィラー、硫酸バリウム、クレー、タルク、シリコーンゴム状弾性体、ポリメチルシルセスオキサンなどの無機系拡散剤、アクリル系、スチレン系、ポリエステル系、ポリオレフィン系、ウレタン系、ナイロン系、メタクリレート−スチレン系、フッ素系、ノルボルネン系などの有機系拡散剤などが挙げられる。
さらに、光拡散剤(B)の粒子径としては、該拡散剤を添加することにより所望の光拡散性が得られるものであれば特に制限はないが、平均粒子径として1〜30μm程度のものが好適に使用できる。1μm未満であると光を透過するのみで、もはや光拡散効果が得られにくくなる場合がある。一方、30μmを超えると、十分な光拡散効果が得られず視認性に劣る場合がある。また、粒径分布としては特に制限はないが、0.1〜100μm程度であり、さらに、1.5〜25μmの範囲でより好適に使用できる。さらに、平均粒子径、粒径分布および種類の異なる2種類以上の光拡散剤を併用してもよく、粒径分布が一様ではなく、2つ以上の粒径分布を有するものなどを単独または併用して使用することもできる。
光拡散剤(B)の配合量としては、本発明のポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.1〜8重量部である。配合量が0.1重量部未満であると十分な光拡散効果が得られにくくなるため好ましくない。一方、8重量部を超えると光の透過性が損なわれ、十分な光拡散性能が得られなくなるため好ましくない。より好ましくは、0.2〜6重量部の範囲である。
本発明にて使用される紫外線吸収剤(C)としては、下記一般式(1)に示される化合物が挙げられ、これはオキサニリド骨格中の2つの窒素原子に対して、アルキルアリル基及び2−アルコキシアルキル基を対称的に置換した構造であり、とりわけN-(2-エチルフェニル)−N'−(2−エトキシフェニル)シュウ酸ジアミドが好適に用いられる。一般式(1)
Figure 2007138008

(R1は炭素数1〜12のアルキルアリル基、R2は炭素数1〜12の2−アルコキシアルキル基を表わす。)
該紫外線吸収剤は市販品として容易に入手可能で、クラリアントジャパン社製Sanduvor VSUなどが挙げられる。
紫外線吸収剤(C)の配合量はポリカーボネート樹脂(A)100重量部あたり0.01〜0.8重量部である。配合量が0.01重量部未満であると十分な耐光性が得られにくくなるため好ましくない。一方、添加量が0.8重量部を超えると熱安定性が悪化するので好ましくない。より好ましくは0.05〜0.6重量部の範囲である。
本発明の光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物において、実用上、光拡散性以外に要求される性能により、公知の各種添加剤、ポリマーなどを必要に応じて添加することができる。例えば、長期間、光に暴露された際の樹脂成形品の変色を抑制するために、ヒンダードアミン系の耐光安定剤を、さらに、鮮やかな色調を得るために、ベンゾオキサゾール系の蛍光増白剤およびこれらを併用して添加してもよい。
また、難燃性が必要とされる場合、公知の各種難燃剤、例えば、テトラブロモビスフェノールAオリゴマーなどの臭素系難燃剤、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートなどのモノリン酸エステル類、ビスフェノールAジホスフェート、レゾルシンジホスフェート、テトラキシレニルレゾルシンジホスフェートなどオリゴマータイプの縮合リン酸エステル類、ポリリン酸アンモニウムおよび赤燐などのリン系難燃剤、各種シリコーン系難燃剤、あるいは難燃性をより高めるために、芳香族スルホン酸の金属塩、パーフルオロアルカンスルホン酸の金属塩があげられ、好適には、4−メチル−N−(4−メチルフェニル)スルフォニル−ベンゼンスルフォンアミドのカリウム塩、ジフェニルスルホン−3−スルホン酸カリウム、ジフェニルスルホン−3−3′−ジスルホン酸カリウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、パーフルオロブタンスルホン酸カリウム塩等などの有機金属塩なども添加することができる。これらの難燃剤の中でも、リン系難燃剤は、難燃性を向上させるばかりでなく、流動性をも向上させることができることから好適に用いることができる。
本発明の光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物には、上記以外の公知の添加剤、例えばフェノール系またはリン系熱安定剤[2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、4,4′−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、2,2−メチレンビス−(4−エチル−6−t−メチルフェノール)、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、4,4′−ビフェニレンジホスフィン酸テトラキス−(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)等]、滑剤[パラフィンワックス、n−ブチルステアレート、合成蜜蝋、天然蜜蝋、グリセリンモノエステル、モンタン酸ワックス、ポリエチレンワックス、ペンタエリスリトールテトラステアレート等]、着色剤[例えば酸化チタン、カーボンブラック、染料]、充填剤[炭酸カルシウム、クレー、シリカ、ガラス繊維、ガラス球、ガラスフレーク、カーボン繊維、タルク、マイカ、各種ウィスカー類等]、流動性改良剤、展着剤[エポキシ化大豆油、流動パラフィン等]、さらには他の熱可塑性樹脂や各種耐衝撃改良剤(ポリブタジエン、ポリアクリル酸エステル、エチレン・プロピレン系ゴム等のゴムに、メタアクリル酸エステル、スチレン、アクリロニトリル等の化合物をグラフト重合してなるゴム強化樹脂等が例示される。)を必要に応じて添加することができる。
本発明における実施の形態および順序には何ら制限はない。例えば、透明な熱可塑性樹脂(A)および光拡散剤(B)ならびに紫外線吸収剤(C)を任意の配合量で計量し、タンブラー、リボブレンダー、高速ミキサー等により一括混合した後、混合物を通常の一軸または二軸押出機を用いて溶融混練し、ペレット化させる方法、あるいは、各々の成分を一部または全てを別々に計量し、複数の供給装置から押出機内へ投入し、溶融混合する方法、さらには、透明なポリカーボネート樹脂(A)に対して、光拡散剤(B)および/または紫外線吸収剤(C)を高濃度に配合し、一旦溶融混合してペレット化し、マスターバッチとした後、当該マスターバッチとポリカーボネート樹脂(A)を、所望の比率により混合することもできる。そして、これらの成分を溶融混合する際の、押出機の投入する位置、押出温度、スクリュー回転数、供給量など、状況に応じて任意の条件が選択され、ペレット化することができる。さらに、該マスターバッチとポリカーボネート樹脂(A)とを、所望の比率により乾式混合後、射出成形装置やシート押出機装置に直接投入し、成形品とすることも可能である。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、特に断りのない限り、実施例中の「%」、「部」はそれぞれ重量基準に基づく。
尚、使用した原材料は以下のものである。
ポリカーボネート樹脂:
住友ダウ社製カリバー200−3
(粘度平均分子量:28000、以下PCと略記)
光拡散剤:
ローム・アンド・ハース社製EXL−5136
(アクリル系拡散剤、以下LD−1と略記)
日興リカ社製MSP−S020
(メチルシリコーン系拡散剤、以下LD−2と略記)
紫外線吸収剤:
クラリアントジャパン社製 Sanduvor VSU
(シュウ酸アニリド系紫外線吸収剤、以下UVA−1と略記)
チバスペシャリティケミカルズ社製 Tinuvin 329
(ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、以下UVA−2と略記)
本発明における各種評価項目及び測定方法について説明する。
1.初期着色及び耐光性の評価
射出成形により作成した平板試験片(3cm×3cm×2mm厚み)を、超促進耐候試験機アイスーパーUVテスター(岩崎電気社製SUV−W13)の中に設置し、6時間照射を行った。その後、照射前後の試料をスペクトロフォトメーター(村上色彩研究所社製CMS−35SP)により、黄色度(YI)を測定した。YIとは、照射前の黄味の程度を表し、YIが小さい程、黄味は小さくなる。YIの評価の基準としては、YIの値が0未満であるものを合格(○)、0以上であるものを不合格(×)とした。また、ΔYIとは、照射前後の黄味の程度の差を表し、ΔYIが小さい程、変色は小さく耐光性に優れている。ΔYIの評価の基準としては、ΔYIの値が12未満であるものを合格(○)、12以上であるものを不合格(×)とした。
2.輝度の測定
2本の冷陰極管を平板試験片(90mm×50mm×2mmの厚み)の裏側に配置し、ランプ間の垂直方向にある試験片表面上の輝度を測定した。尚、輝度とは、ある方向に向かう光度の、その方向に垂直な面における単位面積当たりの割合のことをいい、一般に、発光面の明るさの程度を表す[単位:(cd/m)]。また、評価の基準としては、ランプ間輝度の測定値が4350cd/m以上であるものを合格(○)、4350cd/m未満であるものを不合格(×)とした。また、測定方法の概略を図1に示す。
3.総合判定
輝度および初期着色および耐光性の評価において、全てを満足するものを合格(○)そうでないものを不合格(×)とした。
(実施例1〜実施例3)
表1に示す配合比率により、ポリカーボネート樹脂(PC)、光拡散剤(LD−1)及び紫外線吸収剤(UVA−1)をスーパーフローター(カワタ社製)により乾式混合した。次いで、二軸押出機(日本製鋼所社製TEX−30(軸直径=30mmφ、L/D=41))により、250〜290℃の温度条件にて溶融混練した。得られたペレットを、射出成形機(日本製鋼所社製J100E2P)を用い、シリンダー設定温度310℃の条件にて縦90mm、横50mm、厚み2mmの平板試験片を作成した。ランプ間輝度、初期着色、耐光性のいずれも良好な結果であった。結果を表1に示す。
(実施例4〜実施例5)
紫外線吸収剤(UVA−1)を0.02部又は0.6部に変更する以外は、実施例1と同様の操作を行い、平板試験片を作成した。ランプ間輝度、初期着色は良好な結果であった。また、耐光性も良好であり、紫外線吸収剤(UVA−1)の添加量を規定範囲内で増量させた実施例5における耐光性は、実施例1との比較においてΔYIの低下が見られ、目視においても黄味を帯びる変色が改善されていた。結果を表1に示す。
(実施例6〜7)
光拡散剤の種類をLD−2に変更し、その添加量を実施例6では0.5部に、実施例7では6部に変更する以外は、実施例1と同様の操作を行い、平板試験片を作成した。ランプ間輝度、初期着色、耐光性のいずれも良好であった。結果を表1に示す。
(比較例1〜比較例2)
比較例1では光拡散剤としてLD−1を0.05部に、比較例2では光拡散剤としてLD−2を15部に変更する以外は、実施例1と同様の操作を行い、平板試験片を作成した。評価結果を表2に示す。
比較例1は光拡散剤の配合量が本発明の構成要件よりも少ない場合、また比較例2は光拡散剤の配合量が本発明の構成要件よりも多い場合であるが、両者ともに初期着色、耐光性は良好であったものの、ランプ間輝度が規定範囲より低く不合格となった。
(比較例3〜比較例4)
比較例3では紫外線吸収剤としてUVA−1を配合せず、比較例4では紫外線吸収剤としてUVA−1を1.0部に変更する以外は、実施例1と同様の操作を行い、平板試験片を作成した。評価結果を表2に示す。
比較例3は紫外線吸収剤が配合されていない場合の例であるが、初期着色は良好であったものの、ΔYIが規定範囲を超え不合格となった。比較例4は紫外線吸収剤の配合量が本発明の構成要件よりも多い場合の例であるが、ΔYIは良好であったものの、YIが大きく、明らかに初期着色が規定範囲を超え不合格となった。
(比較例5)
比較例5では紫外線吸収剤としてUVA−2を0.2部に変更する以外は、実施例1と同様の操作を行い、平板試験片を作成した。評価結果を表2に示す。
比較例5は紫外線吸収剤の種類が異なる場合の例であるが、ランプ間輝度、ΔYIは良好であったものの、初期着色が規定範囲を超え不合格となった。
Figure 2007138008
Figure 2007138008
本発明のランプ間輝度の測定方法を示す図である。
符号の説明
A:輝度計
B:ランプの光線
C:光拡散板
D:ランプ(冷陰極管)





Claims (5)

  1. ポリカーボネート樹脂(A)100重量部、光拡散剤(B)0.1〜8重量部および下記一般式(1)で示される紫外線吸収剤(C)0.01〜0.8重量部からなることを特徴とする光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物。
    一般式(1)
    Figure 2007138008

    (R1は炭素数1〜12のアルキルアリル基、R2は炭素数1〜12の2−アルコキシアルキル基を表わす。)
  2. 光拡散剤(B)の配合量が透明な熱可塑性樹脂(A)100重量部あたり0.2〜6重量部であることを特徴とする請求項1に記載の光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光拡散性ポリカーボネート樹脂組成物を成形されてなる光拡散板。
  4. 液晶ディスプレイ用である請求項3に記載の光拡散板。
  5. 液晶ディスプレイの直下型バックライト用である請求項3に記載の光拡散板。




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