JP2000239341A - 不飽和基含有ウレタンオリゴマーおよびその重合物 - Google Patents

不飽和基含有ウレタンオリゴマーおよびその重合物

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JP2000239341A
JP2000239341A JP11045781A JP4578199A JP2000239341A JP 2000239341 A JP2000239341 A JP 2000239341A JP 11045781 A JP11045781 A JP 11045781A JP 4578199 A JP4578199 A JP 4578199A JP 2000239341 A JP2000239341 A JP 2000239341A
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group
urethane oligomer
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diisocyanate
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JP11045781A
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Inventor
Junichi Ikeda
順一 池田
Takanobu Uchikoba
尊信 内木場
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Kyoeisha Chemical Co Ltd
Original Assignee
Kyoeisha Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶剤を使用することなく基材に対し塗布ができ
る新規な不飽和基含有ウレタンオリゴマー、およびゴム
弾性を有する硬化性重合物を提供する。 【解決手段】ウレタンオリゴマーは、下記式〔I〕 【化6】 (式〔I〕中、R1O-は(メタ)アクリロイル基および
/またはビニル基の不飽和基を含有するモノオール化合
物の脱水素残基、-R2-は有機ジイソシアナート化合物
の脱イソシアナート残基、-OR3O-は数平均分子量
0.5×10〜5×10のポリエステル化合物の脱
水素残基、-A-は-NHR4NH-で示されるジアミン化
合物脱水素残基および-OR5O-で示されるジオール化
合物脱水素残基から選ばれる少なくとも一種類、p,r
=0〜4、q=0〜3の各整数、ただしq=0のとき1
≦p+r≦3)で表され数平均分子量が1×10〜2
×10 である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種インキ、塗
料、コーティング剤中の硬化成分として用いられる新規
な不飽和基含有ウレタンオリゴマー、およびその硬化性
重合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】紫外線等の活性エネルギー線で重合する
オリゴマーとして、ウレタン(メタ)アクリレートオリ
ゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステ
ル(メタ)アクリレートオリゴマーが知られている。そ
の中でも、各種インキ、塗料、コーティング剤中のベー
ス剤として幅広く使用されているウレタン(メタ)アク
リレートオリゴマーは、基材に塗布後に重合させると、
強靭で機械的強度が大きく、耐油性・耐薬品性に優れ、
ゴム弾性を有する硬化性ポリマーを形成する。
【0003】しかし従来、有機溶剤に溶解したウレタン
(メタ)アクリレートオリゴマーをインキ等に配合して
基材等へ塗布した後、有機溶剤を空気中に飛散させてか
ら、重合を開始しなければならなかった。この溶剤のた
めに基材が劣化してしまったり、飛散させた溶剤を回収
する装置が必要であるという問題があった。そのため、
溶剤を用いる必要のないウレタンオリゴマーが望まれて
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の課題を
解決するためなされたもので、溶剤を使用することなく
基材に対し塗布ができる新規な不飽和基含有ウレタンオ
リゴマー、およびゴム弾性を有する硬化性重合物を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明のウレタンオリゴマーは、下記式
〔I〕
【0006】
【化2】
【0007】(式〔I〕中、R1O-は(メタ)アクリロ
イル基および/またはビニル基の不飽和基を含有するモ
ノオール化合物の脱水素残基、-R2-は有機ジイソシア
ナート化合物の脱イソシアナート残基、-OR3O-は数
平均分子量0.5×10〜5×10のポリエステル
化合物の脱水素残基、-A-は-NHR4NH-で示される
ジアミン化合物脱水素残基および-OR5O-で示される
ジオール化合物脱水素残基から選ばれる少なくとも一種
類、p,r=0〜4、q=0〜3の各整数、ただしq=
0のとき1≦p+r≦3)で表され数平均分子量が1×
10〜2×10 である。
【0008】R1O-は、ヒドロキシアルキル(メタ)ア
クリレートまたはヒドロキシアルキルビニルエーテルの
モノオールの脱水素残基であることが好ましい。
【0009】-R2-は、イソホロンジイソシアナート、
ヘキサメチレンジイソシアナート、ノルボルナンジイソ
シアナート、トリレンジイソシアナート、キシリレンジ
イソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジイソシア
ナート、水添キシリレンジイソシアナート、水添ジフェ
ニルメタンジイソシアナート、およびジフェニルメタン
ジイソシアナートから選ばれる少なくとも一種類の有機
ジイソシアナートの脱イソシアナート残基であることが
好ましい。
【0010】-OR3O-は、 -(-O-C34H66-COO-CtH2t-O-)- または -(-O-C34H68-COO-CuH2u-O-)- (t,u=2〜36)から選ばれる少なくとも一種類の
基の繰り返し構造を有するポリエステル化合物の脱水素
残基であることが好ましい。
【0011】-NHR4NH-は、具体的には、ジアミノ
プロパン、ジアミノブタン、ノナンジアミン、イソホロ
ンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、水添ジフェニル
メタンジアミン、ビスアミノプロピルエーテル、ビスア
ミノプロピルエタン、ビスアミノプロピルジエチレング
リコールエーテル、ビスアミノプロピルポリエチレング
リコールエーテル、ビスアミノプロポキシネオペンチル
グリコール、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジ
アミン、トルエンジアミン、両末端アミノ変性シリコー
ンから選ばれる少なくとも一種類のジアミン化合物の脱
水素残基が挙げられる。-OR5O-は、具体的には、エ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレング
リコール、ポリテトラメチレングリコール、ペンタンジ
オール、ヘキサンジオール、両末端水酸基変性シリコー
ン、カルボキシル基含有ジオールから選ばれる少なくと
も一種類のジオール化合物の脱水素残基が挙げられる。
【0012】本発明の前記式〔I〕に示されるq=0の
ウレタンオリゴマーの製造方法は、ポリエステル化合物
と有機ジイソシアナート化合物とを重付加させた繰り返
し単位であってイソシアナート基を両末端に有する付加
物を形成し、このイソシアナート基が(メタ)アクリロ
イル基および/またはビニル基の不飽和基を有するモノ
オール化合物と付加反応することを特徴としている。
【0013】また、前記式〔I〕に示されるq≠0のウ
レタンオリゴマーの製造方法は、ポリエステル化合物と
有機ジイソシアナート化合物とを重付加させた繰り返し
単位であってイソシアナート基を両末端に有する付加物
を形成し、この付加物の片端のイソシアナート基が、ジ
アミン化合物またはジオール化合物の末端と付加反応
し、この付加物の別な片端のイソシアナート基が、(メ
タ)アクリロイル基および/またはビニル基の不飽和基
を有するモノオール化合物と付加反応することを特徴と
している。
【0014】ポリエステル、ジアミンやジオールを順
次、別途に加えることによりウレタンオリゴマー中の繰
り返し構造、すなわちポリエステルのウレタン構造(-O
R3O-CONH-R2-NHCO-)と、ジアミンやジオールのウレタ
ン構造(-A-CONH-R2-NHCO-)とが、局在化している。
【0015】イソシアナート基に、ポリエステル化合
物、ジアミン化合物やジオール化合物を反応させる際に
は、無触媒でもよいが、有機金属触媒または塩基性触媒
存在下、常温〜100℃で行うことが好ましい。この触
媒には、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、塩化第
一錫、塩化第二錫、テトラ−n−ブチル錫、トリ−n−
ブチル錫アセテート、n−ブチル錫トリクロライド、ト
リメチル錫ハイドロオキサイド、ジメチル錫ジクロライ
ド、ジブチル錫アセテート、ジブチル錫ジラウレート、
オクテン酸錫、トリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミンが挙げられ
る。
【0016】イソシアナート基に、(メタ)アクリロイ
ル基および/またはビニル基の不飽和基を有するモノオ
ール化合物を付加反応させる際には、p−メトキシフェ
ノール、およびジ−t−ブチル−ヒドロキシトルエン存
在下、55〜90℃で行うことが好ましい。反応の終点
は、赤外吸収スペクトルでイソシアナート基の消失を確
認する方法が好ましい。
【0017】本発明の硬化性重合物は、前記のウレタン
オリゴマーが架橋したものである。硬化性重合物は、ウ
レタンオリゴマーが、架橋剤、重合開始剤、重合触媒、
活性エネルギーのうちの少なくとも一つの存在下で前記
架橋がなされていることが好ましい。
【0018】R1O-がヒドロキシアルキル(メタ)アク
リレートの脱水素残基であるとき、重合開始剤はヒドロ
キシシクロヘキシルフェニルケトン、1−フェニル−2
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2,2−
ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェ
ノン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モ
ルフォリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イ
ソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェ
ニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、4−
(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル−(2−ヒ
ドロキシ−2−プロピル)ケトン、4−(2−メタクリロ
イルオキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−
プロピル)ケトン、2,4,6,−トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキサイドの中から選ばれる少な
くとも一種類の光ラジカル重合開始剤、またはジラウリ
ロイルパーオキサイド、ジブチルパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロ
ピル)ベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−
ブチルパーオキシ)ヘキサンの中から選ばれる少なくと
も一種類の熱重合開始剤であることが好ましい。
【0019】R1O-がヒドロキシアルキルビニルエーテ
ルの脱水素残基であるとき、重合開始剤は、p−ヒドロ
キシフェニルベンジルメチルスルホニウム塩、p−メト
キシカルボニルオキシフェニルジメチルスルホニウム塩
の中から選ばれる少なくとも一種類のオニウム塩である
ことが好ましい。
【0020】活性エネルギーとして、紫外線、可視光
線、または熱が挙げられる。
【0021】-A-がジアミン化合物の脱水素残基である
とき、架橋剤はポリイソシアナートであることが好まし
い。ポリイソシアナートは、具体的にはヘキサメチレン
ジイソシアナートの三量体、イソホロンジイソシアナー
トの三量体、ジフェニルメタンジイソシアナートが挙げ
られる。ウレタンオリゴマーにポリイソシアナートを添
加して加熱することにより、ジアミン由来のNH基がポ
リイソシアナートのイソシアナート基と反応してウレタ
ン結合を形成し、複数のウレタンオリゴマーが架橋して
高分子量化する。
【0022】ウレタンオリゴマーは、硬化性重合物は、
各種インキ、塗料、コーティング剤中の硬化成分として
用いることができる。このオリゴマーの硬化性重合物は
ゴム弾性を有し基材等の保護に用いることができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。本
発明のウレタンオリゴマーは、具体的には以下のように
して製造される。ポリエステルR3(OH)2と、有機ジ
イソシアナートR2(NCO)2とを、ジブチル錫ジラウ
レート存在下、80〜100℃で加熱攪拌し、重付加さ
せると、下記の化学反応式〔II〕に示すように、イソシ
アナート基を両末端に有する付加物を形成する。
【0024】
【化3】
【0025】次いで、この付加物に、有機ジイソシアナ
ートR2(NCO)2と、H2NR4NH2で示されるジア
ミンとを加え、同様な条件で重付加反応させる。する
と、化学反応式〔III〕に示すように、付加物の片端の
イソシアナート基が、ジアミン化合物の末端と付加反応
し、主鎖がさらに延伸する。
【0026】
【化4】
【0027】化学反応式〔IV〕に示すように、この化合
物に、さらにアクリロイル基を有するモノオールR1
Hとして、ヒドロキシアルキルメタクリレートCH2=CH(C
H3)CO2(CH2)x-OHを加え、p−メトキシフェノール、お
よびジ−t−ブチル−ヒドロキシトルエン存在下55〜
90℃で加熱攪拌すると、式〔I〕に示すウレタンオリ
ゴマーが得られる。
【0028】
【化5】
【0029】このウレタンオリゴマーは、数平均分子量
が1×10〜2×10で、粘調な液体であり、溶剤
を添加することなくインキ等に配合したり、基材や対象
物に塗布できる。
【0030】このウレタンオリゴマーに光ラジカル重合
開始剤である4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−
(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンを加え、プラス
チック、ガラス、木材、コンクリートの基材に塗布す
る。紫外線を照射すると、ウレタンオリゴマーの不飽和
基が架橋し、ゴム弾性を有する硬化性重合物を形成す
る。
【0031】合成されたウレタンオリゴマーの官能基に
合わせて架橋剤、重合開始剤、重合触媒、活性エネルギ
ーを適宜選択し、オリゴマーを架橋させてもよい。この
基材上に形成された硬化性重合物は、ゴム弾性を有して
いる。
【0032】上記実施例に従って本発明を適用するウレ
タンオリゴマーおよび硬化性重合物の製造した例を実施
例1〜5に、本発明を適用外のウレタンオリゴマーおよ
び硬化性重合物の製造した例を比較例に示す。
【0033】(実施例1)高純度ダイマー酸(炭素数3
6)と、1,6−ヘキサンジオールをエステル化して得
られたポリエステルポリオール(水酸基価56.0、数
平均分子量2000)400gとイソホロンジイソシア
ナート66.6gと、酸化防止剤のジ−t−ブチル−ヒ
ドロキシ−フェノール0.1gとを、攪拌機、冷却管、
温度計を備えた1リットル四ッ口フラスコに加え、10
0℃で4時間反応させた後、80℃に冷却した。次いで
2−ヒドロキシエチルアクリレート23.2g、重合禁
止剤のp−メトキシフェノール0.1gを加え、85℃
で8時間反応させた。反応終了は赤外線吸収スペクトル
でイソシアナート基(2280cm−1)が消失したこ
とより確認し、ウレタンオリゴマーを得た。得られたウ
レタンオリゴマーについて数平均分子量をゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(昭和電工社製:GPC−
1)を用い、ポリスチレン換算した値で求めたところ、
5.5×10であった。B型粘度計により測定したと
ころ、80℃における粘度は28000mPa・sであ
った。
【0034】得られたウレタンオリゴマー98.5g
に、光重合開始剤の4−(2−ヒドロキシエトキシ)フ
ェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンを
1.5g加え、十分に混合した後、減圧下で低沸物を除
去した。これを、厚み1.0mmのスペーサーを有する
離型PETフィルムにはさみ、6m/minのスピード
のコンベアに積載し、1kW高圧水銀灯(80W/c
m)を用いて高さ10cmの位置から光照射して硬化さ
せることにより硬化性重合物を得た。
【0035】この硬化性重合物の物性について測定し
た。ガラス転移温度(Tg)は、動的粘弾性測定により
−36℃であった。引張り強度と伸度を、オートグラフ
(島津製作所社製:AGS−D型)により300mm/
minにて測定したところ、引張り強度は18kgf/
cm、破断伸度は120%であった。表面抵抗は、極
超絶縁計(東亜電波工業社製のSM−8210に平板電
極SME−10−5を取りつけ、1000V印加)によ
り測定したところ、2×1015Ωであった。硬化収縮
率は、(硬化性重合物とウレタンオリゴマーとの密度
差)/ウレタンオリゴマーの密度×100(%)により
算出したところ、0.5%であった。ショアA硬度は、
ショアA硬度計により測定したところ52°であった。
【0036】(実施例2)ポリエステルポリオールを、
水酸基価43.0(数平均分子量2600)260gと
水酸基価89.8(数平均分子量1200)120gの
ポリエステルポリオールの混合物に替えた以外は、実施
例1と同様にしてウレタンオリゴマー、および硬化性重
合物を得た。実施例1と同様に測定したところ、ウレタ
ンオリゴマーは、80℃における粘度が6800mPa
・s、数平均分子量が4.9×10 であった。硬化性
重合物は、ガラス転移温度が−35℃、引張り強度が2
2.5kgf/cm、破断伸度が125%、表面抵抗
が3.2×1015Ω、硬化収縮率が0.5%、ショア
A硬度が52°であった。
【0037】(実施例3)イソホロンジイソシアナート
をノルボルネンジイソシアナート61.8gに替え、2
−ヒドロキシエチルアクリレートを加えた後の付加反応
を85℃で4時間とした以外は、実施例1と同様にして
ウレタンオリゴマー、および硬化性重合物を得た。実施
例1と同様に測定したところ、ウレタンオリゴマーは、
80℃における粘度が22600mPa・s、数平均分
子量が5.4×10であった。硬化性重合物は、ガラ
ス転移温度が−37℃、引張り強度が13kgf/cm
、破断伸度が100%、表面抵抗が2.5×1015
Ω、硬化収縮率が0.4%であった。
【0038】(実施例4)実施例2のイソホロンジイソ
シアナートをノルボルネンジイソシアナート68.1g
に替え、2−ヒドロキシエチルアクリレートを加えた後
の付加反応を85℃で4時間とした以外は、実施例2と
同様にしてウレタンオリゴマー、および硬化性重合物を
得た。実施例1と同様に測定したところ、ウレタンオリ
ゴマーは、80℃における粘度が16000mPa・
s、数平均分子量が4.8×10であった。硬化性重
合物は、ガラス転移温度が−31℃、引張り強度が2
0.0kgf/cm、破断伸度が117%、表面抵抗
が3.5×1015Ω、硬化収縮率が0.4%、ショア
A硬度が54°であった。
【0039】(実施例5)ポリエステルポリオールを、
水酸基価43.0(数平均分子量2600)のポリエス
テルポリオール412gに替えた以外は、実施例1と同
様にしてウレタンオリゴマー、および硬化性重合物を得
た。実施例1と同様に測定したところ、ウレタンオリゴ
マーは、80℃における粘度が10000mPa・s、
数平均分子量が3.8×10であった。硬化性重合物
は、ガラス転移温度が−37℃、引張り強度が25kg
f/cm、破断伸度が80%、表面抵抗が3.0×1
Ω、硬化収縮率が0.6%、ショアA硬度が67
°であった。
【0040】(比較例)実施例1のポリエステルポリオ
ールを、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールからな
るポリエステルポリオール(水酸基価53.0、数平均
分子量2120)424gに替えた以外は、実施例1と
同様にしてウレタンオリゴマー、および硬化性重合物を
得た。実施例1と同様に測定したところ、ウレタンオリ
ゴマーは、80℃における粘度が59000mPa・
s、数平均分子量が5.6×10であった。硬化性重
合物は、引張り強度が25kgf/cm、破断伸度が
45%、表面抵抗が5.1×1013Ω、硬化収縮率が
5.3%、ショアA硬度が72°であった。比較例のも
のは実施例1〜5に比して粘度、硬度、硬化収縮率が高
く、弾性や電気特性が劣っていた。
【0041】
【発明の効果】本発明を適用するウレタンオリゴマー
は、インキ、塗料、コーティング剤の硬化成分として用
いることができる。このオリゴマーは、液体であるため
そのまま基材や対象物に塗布することができる。塗布の
際、オリゴマーに溶剤を添加する必要がないため、溶剤
の揮発や飛散による環境汚染がなく、溶剤の回収設備を
必要としない。塗布の後、架橋させると重合して硬化性
重合物となる。重合して高分子量化するとゴム弾性が発
現するので、基材表面の保護材、緩衝材として使用でき
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA08 CA04 CA15 CB03 CB07 CC03 CC05 CC12 CC15 CC23 CC45 CC52 CC61 CC62 CC65 CC66 CC67 CD01 CD04 CD05 CD15 DA01 DB04 DC50 DF01 DF16 DF20 DF28 DG03 DG04 DG06 DG08 DG23 DM08 FA01 FA02 FB01 FC01 HA01 HA07 HA11 HC03 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC71 HC73 JA42 KC08 KC17 KC35 KD12 KE02 LA22 LA23 LA33 QA05 QB11 QC05 RA07

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式〔I〕 【化1】 (式〔I〕中、R1O-は(メタ)アクリロイル基および
    /またはビニル基の不飽和基を含有するモノオール化合
    物の脱水素残基、-R2-は有機ジイソシアナート化合物
    の脱イソシアナート残基、-OR3O-は数平均分子量
    0.5×10〜5×10のポリエステル化合物の脱
    水素残基、-A-は-NHR4NH-で示されるジアミン化
    合物脱水素残基および-OR5O-で示されるジオール化
    合物脱水素残基から選ばれる少なくとも一種類、p,r
    =0〜4、q=0〜3の各整数、ただしq=0のとき1
    ≦p+r≦3)で表され数平均分子量が1×10〜2
    ×10 であるウレタンオリゴマー。
  2. 【請求項2】 前記R1O-が、ヒドロキシアルキル
    (メタ)アクリレートまたはヒドロキシアルキルビニル
    エーテルのモノオール化合物の脱水素残基であることを
    特徴とする前記式〔I〕に示すウレタンオリゴマー。
  3. 【請求項3】 前記-R2-が、イソホロンジイソシア
    ナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、ノルボルナ
    ンジイソシアナート、トリレンジイソシアナート、キシ
    リレンジイソシアナート、トリメチルヘキサメチレンジ
    イソシアナート、水添キシリレンジイソシアナート、水
    添ジフェニルメタンジイソシアナート、およびジフェニ
    ルメタンジイソシアナートから選ばれる少なくとも一種
    類の有機ジイソシアナート化合物の脱イソシアナート残
    基であることを特徴とする前記式〔I〕に示すウレタン
    オリゴマー。
  4. 【請求項4】 前記-OR3O-が、 -(-O-C34H66-COO-CtH2t-O-)- または -(-O-C34H68-COO-CuH2u-O-)- (t,u=2〜36)から選ばれる少なくとも一種類の
    基の繰り返し構造を有するポリエステル化合物の脱水素
    残基であることを特徴とする前記式〔I〕に示すウレタ
    ンオリゴマー。
  5. 【請求項5】 前記-NHR4NH-が、ジアミノプロパ
    ン、ジアミノブタン、ノナンジアミン、イソホロンジア
    ミン、ヘキサメチレンジアミン、水添ジフェニルメタン
    ジアミン、ビスアミノプロピルエーテル、ビスアミノプ
    ロピルエタン、ビスアミノプロピルジエチレングリコー
    ルエーテル、ビスアミノプロピルポリエチレングリコー
    ルエーテル、ビスアミノプロポキシネオペンチルグリコ
    ール、ジフェニルメタンジアミン、キシリレンジアミ
    ン、トルエンジアミン、両末端アミノ変性シリコーンか
    ら選ばれる少なくとも一種類のジアミン化合物の脱水素
    残基、前記-OR5O-が、エチレングリコール、ポリエ
    チレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピ
    レングリコール、ブチレングリコール、ポリテトラメチ
    レングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオー
    ル、両末端水酸基変性シリコーン、カルボキシル基含有
    ジオールから選ばれる少なくとも一種類のジオール化合
    物の脱水素残基であることを特徴とする前記式〔I〕に
    示すウレタンオリゴマー。
  6. 【請求項6】 ポリエステル化合物と有機ジイソシア
    ナート化合物とを重付加させた繰り返し単位であってイ
    ソシアナート基を両末端に有する付加物を形成し、該イ
    ソシアナート基が(メタ)アクリロイル基および/また
    はビニル基の不飽和基を有するモノオール化合物と付加
    反応することを特徴とする、前記式〔I〕に示すq=0
    のウレタンオリゴマーの製造方法。
  7. 【請求項7】 ポリエステル化合物と有機ジイソシア
    ナート化合物とを重付加させた繰り返し単位であってイ
    ソシアナート基を両末端に有する付加物を形成し、該付
    加物の片端のイソシアナート基が、ジアミン化合物また
    はジオール化合物の末端と付加反応し、該付加物の別な
    片端のイソシアナート基が、(メタ)アクリロイル基お
    よび/またはビニル基の不飽和基を有するモノオール化
    合物と付加反応することを特徴とする、前記式〔I〕に
    示すq≠0のウレタンオリゴマーの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1から5のいずれかに記載のウ
    レタンオリゴマーが架橋した硬化性重合物。
  9. 【請求項9】 該ウレタンオリゴマーが、架橋剤、重
    合開始剤、重合触媒、活性エネルギーのうちの少なくと
    も一つの存在下で前記架橋がなされたことを特徴とする
    請求項8に記載の硬化性重合物。
  10. 【請求項10】 前記R1O-がヒドロキシアルキル(メ
    タ)アクリレートの脱水素残基であるとき、該重合開始
    剤がヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、1−フ
    ェニル−2ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
    ン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
    ン、ベンゾフェノン、2−メチル[4−(メチルチオ)フ
    ェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ヒ
    ドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オ
    ン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ
    −2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキ
    シエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピ
    ル)ケトン、4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フ
    ェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、4−
    (2−メタクリロイルオキシエトキシ)フェニル−(2−
    ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2,4,6,−トリメ
    チルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドの中
    から選ばれる少なくとも一種類の光ラジカル重合開始
    剤、またはジラウリロイルパーオキサイド、ジブチルパ
    ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルク
    ミルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブチルパーオキ
    シ−m−イソプロピル)ベンゾエート、2,5−ジメチル
    −2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンの中から
    選ばれる少なくとも一種類の熱重合開始剤であることを
    特徴とする請求項9に記載の硬化性重合物。
  11. 【請求項11】 前記R1O-がヒドロキシアルキルビニ
    ルエーテルの脱水素残基であるとき、該重合開始剤が、
    p−ヒドロキシフェニルベンジルメチルスルホニウム
    塩、p−メトキシカルボニルオキシフェニルジメチルス
    ルホニウム塩の中から選ばれる少なくとも一種類のオニ
    ウム塩であることを特徴とする請求項9に記載の硬化性
    重合物。
  12. 【請求項12】 前記-A-がジアミン化合物の脱水素残
    基であるとき、該架橋剤がポリイソシアナートであるこ
    とを特徴とする請求項9に記載の硬化性重合物。
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