JP5255487B2 - グラフトポリエーテルポリオール、その製造方法、ポリウレタン樹脂組成物およびポリウレタン樹脂硬化物 - Google Patents

グラフトポリエーテルポリオール、その製造方法、ポリウレタン樹脂組成物およびポリウレタン樹脂硬化物 Download PDF

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本発明は、グラフトポリエーテルポリオール、その製造方法、ポリウレタン樹脂組成物およびポリウレタン樹脂硬化物に関する。
ポリエーテルポリオールは、ポリイソシアネートと反応させて、ポリウレタン樹脂硬化物を得るための、ポリウレタン原料として広く知られている。
ポリウレタン樹脂硬化物の成形品には、その目的および用途に応じて、柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度が必要とされる場合がある。
かかる柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度を確保すべく、例えば、ポリオキシプロピレントリオールに、ポリオキシプロピレントリオールの水酸基1モルに対して0.33モルの1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンの存在下で、メタクリル酸n−ブチルおよびメタクリル酸−2−エチルヘキシルを反応させてメタクリレートグラフトポリエーテルポリオールを得ることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
そして、特許文献1では、このメタクリレートグラフトポリエーテルポリオールを、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンと反応させてポリウレタン樹脂硬化物を得ることが提案されている。
また、ポリオキシプロピレンジオールに、ポリオキシプロピレンジオールの水酸基1モルに対して0.25モルのジ−tert−ブチルパーオキサイドの存在下で、メタクリル酸メチルを反応させてメタクリレートグラフトポリエーテルポリオールを得ることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
そして、特許文献2では、このメタクリレートグラフトポリエーテルポリオールに、1,4−ブタンジオールおよびイソホロンジイソシアネートを配合して一液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を調製し、さらに、これに、炭酸カルシウム微粒子、ジブチル錫ラウレートおよび2−エチルヘキサン酸を添加して、これらを硬化させて硬化物を得ることが提案されている。
国際公開2007/026798号(表1の実施例1〜実施例3) 国際公開2006/054422号(表2の比較例3)
しかし、ポリウレタン樹脂硬化物には、特許文献1や特許文献2に記載の硬化物よりも、さらなる柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度が要求される場合がある。
本発明の目的は、柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度に優れるポリウレタン樹脂硬化物を得るための、ポリウレタン樹脂組成物の原料として好適なグラフトポリエーテルポリオールおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のグラフトポリエーテルポリオールは、ポリエーテルポリオールに、前記ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.1モル未満のラジカル反応開始剤の存在下で、(メタ)アクリル酸エステルをグラフト反応させて得られることを特徴としている。
また、本発明のグラフトポリエーテルポリオールでは、示差屈折率検出器および紫外線検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフにより測定され、高分子量側ピークと低分子量側ピークとを有するクロマトグラムから、下記式(1)により求められる値が、0.5以下であることが好適である。
(HUV/LUV)/(HRI/LRI) ・・・(1)
UV:波長254nmにおいて、紫外線検出器により検出された高分子量側ピークのピーク面積
UV:波長254nmにおいて、紫外線検出器により検出された低分子量側ピークのピーク面積
RI:示差屈折率検出器により検出された高分子量側ピークのピーク面積
RI:示差屈折率検出器により検出された低分子量側ピークのピーク面積
また、本発明のグラフトポリエーテルポリオールでは、前記ポリエーテルポリオールの水酸基価が、110mgKOH/g以下であることが好適である。
また、本発明のポリウレタン樹脂組成物は、上記したグラフトポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネートとを含むことを特徴としている。
また、本発明のポリウレタン樹脂硬化物は、上記したポリウレタン樹脂組成物を硬化させることにより得られることを特徴としている。
また、本発明のグラフトポリエーテルポリオールの製造方法は、ポリエーテルポリオールに、前記ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.1モル未満のラジカル反応開始剤の存在下で、(メタ)アクリル酸エステルをグラフト反応させることを特徴としている。
本発明のグラフトポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネートとを含む、本発明のポリウレタン樹脂組成物を、硬化させることにより得られるポリウレタン樹脂硬化物は、柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度に優れる。
Rおよび設計分子量の逆数のプロットから、平均枝分子量を算出するための校正曲線を求めるグラフである。
本発明のグラフトポリエーテルポリオールは、ポリエーテルポリオールに、ラジカル反応開始剤の存在下で、(メタ)アクリル酸エステルをグラフト反応させることにより得ることができる。
本発明において、ポリエーテルポリオールは、例えば、2〜8個の活性水素基(水酸基および/またはアミノ基)を有する低分子量ポリオールおよび/または低分子量ポリアミンを開始剤として、これにアルキレンオキサイドを開環付加重合させることにより得ることができる。
低分子量ポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−または1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、キシレングリコールなどの低分子量ジオール、例えば、グリセリン、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパンなどの低分子量トリオール、例えば、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトール、D−マンニットなどの水酸基を4個以上有する低分子量ポリオールなどが挙げられる。低分子量ポリオールは、単独使用または2種以上併用することができる。
低分子量ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、1,3−または1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(イソホロンジアミン)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、2,5(2,6)−ビス(アミノメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、ヒドラジン、o、mまたはp−トリレンジアミン(TDA、OTD)などの低分子量ジアミン、例えば、ジエチレントリアミンなどの低分子量トリアミン、例えば、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどのアミノ基を4個以上有する低分子量ポリアミンなどが挙げられる。低分子量ポリアミンは、単独使用または2種以上併用することができる。
開始剤としては、好ましくは、低分子量ポリオールが挙げられる。
なお、開始剤には、1個の活性水素基(水酸基および/またはアミノ基)を有する低分子量モノオールおよび/または低分子量モノアミンを含有させてもよい。低分子量モノオールとしては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、フェノール、クレゾールなどが挙げられる。低分子量モノアミンとしては、例えば、ブチルアミン、ヘキシルアミン、アニリン、ベンジルアミン、トルイジンなどが挙げられる。
アルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどが挙げられる。アルキレンオキサイドは、単独使用または併用することができる。好ましくは、プロピレンオキサイドが挙げられる。
ポリエーテルポリオールは、上記した開始剤に、重合触媒の存在下で、アルキレンオキサイドを重合(アルキレンオキサイドとして、エチレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドが併用される場合には、ブロック共重合および/またはランダム共重合)させることにより得られる。また、重合触媒としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属触媒、例えば、亜鉛とコバルトとのシアノ錯体などの複合金属触媒、例えば、窒素−リン二重結合を有するホスファゼンやホスファゼニウムなどのホスファゼニウム触媒(例えば、国際公開2007/026798号に記載されるホスファゼニウム触媒)などが挙げられる。
これらポリエーテルポリオールは、単独使用または2種以上併用することができる。
ポリエーテルポリオールの水酸基価は、例えば、3〜600mgKOH/g、好ましくは、5〜300mgKOH/g、さらに好ましくは、5〜200mgKOH/g、とりわけ好ましくは、5〜110mgKOH/g(あるいは110mgKOH/g以下)である。ポリエーテルポリオールの水酸基価が上記範囲外にあると、得られるグラフトポリエーテルポリオールの粘度が著しく高くなり加工性が低下したり、得られるグラフトポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られるポリウレタン樹脂硬化物が十分な柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度を発現できない場合がある。なお、ポリエーテルポリオールの水酸基価は、例えば、JIS K1557−1(2007年版)のアセチル化法やフタル化法に準拠して求めることができる。
また、ポリエーテルポリオールの平均官能基数は、例えば、1〜8、好ましくは、2〜6、さらに好ましくは、3〜6である。ポリエーテルポリオールの平均官能基数が上記範囲外にあると、水酸基と反応可能な官能基を有する化合物(具体的には、ポリイソシアネート)と混合した場合、増粘などの経時変化が起こる場合がある。なお、ポリエーテルポリオールの平均官能基数は、開始剤の種類および配合割合から求めることができる。
これによって、ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、例えば、300〜30000、好ましくは、700〜20000、さらに好ましくは、1000〜20000、とりわけ好ましくは、1100〜20000である。ポリエーテルポリオールの数平均分子量が上記範囲外にあると、得られるグラフトポリエーテルポリオールの粘度が著しく高くなり加工性が低下したり、得られるグラフトポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られるポリウレタン樹脂硬化物が十分な柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度を発現できない場合がある。なお、ポリエーテルポリオールの数平均分子量は、上記した水酸基価と平均官能基数とから求めることができる。
とりわけ、ポリエーテルポリオールの平均官能基数と数平均分子量との組合せとして、平均官能基数が2、かつ、数平均分子量が1000の組合せが除かれ、平均官能基数が2、かつ、数平均分子量が、400〜6000、好ましくは、700〜3500の組合せ、および、平均官能基数が3、かつ、数平均分子量が、700〜10000、好ましくは、1600〜6000の組合せが好適である。
本発明において、ラジカル反応開始剤は、(メタ)アクリル酸エステルをポリエーテルポリオールにグラフトさせるためのラジカル生成剤であって、例えば、パーオキサイド化合物、アゾ化合物などが挙げられる。好ましくは、パーオキサイド化合物が挙げられる。
パーオキサイド化合物としては、例えば、無機パーオキサイド化合物、有機パーオキサイド化合物が挙げられ、好ましくは、有機パーオキサイド化合物が挙げられ、具体的には、アルキルパーオキサイド化合物が挙げられる。
アルキルパーオキサイド化合物としては、例えば、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジ−tert−ヘキシルパーオキサイド、α,α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルクミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド化合物、例えば、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルパーオキシイソブチレート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシアセテートなどのパーオキシエステル化合物、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)2−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレートなどのパーオキシケタール化合物などが挙げられる。
アルキルパーオキサイド化合物として、好ましくは、パーオキシケタール化合物、さらに好ましくは、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンが挙げられる。
これらラジカル反応開始剤は、単独使用または2種以上併用することができる。
本発明において、(メタ)アクリル酸エステルは、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルであって、例えば、下記一般式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルや、下記一般式(2)で示される水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。
Figure 0005255487
(式中、R1は水素原子またはメチルを示し、R2は、炭化水素基、または、ホウ素原子、窒素原子、酸素原子、フッ素原子、リン原子、ケイ素原子、硫黄原子および塩素原子からなる群から選択される少なくとも1種の原子を含む官能基で置換される置換炭化水素基を示す。)
Figure 0005255487
(式中、R3は水素原子またはメチルを示し、R4はアルキレン基を示す。)
一般式(1)において、R2で示される炭化水素基または置換炭化水素基としては、例えば、アルキル基または置換アルキル基が挙げられ、これらの炭素数は、例えば、1〜22、好ましくは、2〜20である。アルキル基または置換アルキル基の炭素数が2未満である場合には、得られるグラフトポリエーテルポリオールの粘度が著しく高くなり加工性が低下する場合がある。
具体的には、アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−へプチル、n−オクチル、2−エチルへキシル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル、n−イコシル、n−ヘンイコシル、n−ドコシルなどの直鎖または分岐アルキル、例えば、シクロヘキシル、ジシクロペンタニル、イソボルニルなどのシクロアルキルなどが挙げられる。好ましくは、直鎖または分岐アルキルが挙げられ、さらに好ましくは、n−ブチル、2−エチルヘキシルが挙げられる。
また、置換アルキル基としては、好ましくは、窒素原子を含む官能基で置換される置換アルキル基(好ましくは、アミノ基置換アルキル基など)、または、フッ素原子を含むフルオロアルキル基で置換されるフルオロアルキル基置換アルキル基が挙げられる。具体的には、(ジメチルアミノ)エチルなどのアミノ基置換エチル、または、パーフルオロオクチルエチルなどのフルオロアルキル基置換エチルなどが挙げられる。
R2で示されるアラルキル基の炭素数は、例えば、7〜22である。
具体的には、アラルキル基としては、例えば、ベンジル、1−または2−フェニルエチル、1−、2−または3−フェニルプロピル、ジフェニルメチル、o、mまたはp−メチルベンジル、o、mまたはp−エチルベンジル、o、mまたはp−イソプロピルベンジル、o、mまたはp−tert−ブチルベンジル、2,3,4−、3,4,5−または2,4,6−トリメチルベンジルなどが挙げられる。好ましくは、ベンジルが挙げられる。
一般式(1)において、R2は、好ましくは、炭化水素基、さらに好ましくは、アルキル基である。
一般式(2)において、R4で示されるアルキレン基の炭素数は、例えば、1〜22、好ましくは、2〜20である。
アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、n−プロピレン、イソプロピレン、n−ブチレン、イソブチレン、n−ペンチレン、n−ヘキシレン、n−へプチレン、n−オクチレン、2−エチルへキシレン、n−ノニレン、n−デシレン、n−ウンデシレン、n−ドデシレン、n−トリデシレン、n−テトラデシレン、n−ペンタデシレン、n−ヘキサデシレン、n−ヘプタデシレン、n−オクタデシレン、n−ノナデシレン、n−イコシレン、n−ヘンイコシレン、n−ドコシレンなどが挙げられる。好ましくは、エチレン、2−エチルへキシレンが挙げられる。
上記一般式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸n−へプチル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸n−トリデシル、(メタ)アクリル酸n−テトラデシル、(メタ)アクリル酸n−ペンタデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸n−オクタデシル、(メタ)アクリル酸n−ノナデシル、(メタ)アクリル酸n−イコシル、(メタ)アクリル酸n−ヘンイコシル、(メタ)アクリル酸n−ドコシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニルエチル(1−または2−フェニルエチル)、(メタ)アクリル酸フェニルプロピル(1−、2−または3−フェニルプロピル)、(メタ)アクリル酸ジフェニルメチル、(メタ)アクリル酸メチルベンジル(o、mまたはp−メチルベンジル)、(メタ)アクリル酸エチルベンジル(o、mまたはp−エチルベンジル)、(メタ)アクリル酸イソプロピルベンジル(o、mまたはp−イソプロピルベンジル)、(メタ)アクリル酸tert−ブチルベンジル(o、mまたはp−tert−ブチルベンジル)、(メタ)アクリル酸トリメチルベンジル(2,3,4−、3,4,5−または2,4,6−トリメチルベンジル)、(メタ)アクリル酸2−(ジメチルアミノ)エチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロオクチルエチル((メタ)アクリル酸3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロ)などが挙げられる。
また、上記一般式(2)で示される水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸1−メチル−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルなどが挙げられる。
これら(メタ)アクリル酸エステルは、単独使用または2種以上併用することができる。
これら(メタ)アクリル酸エステルのうち、好ましくは、上記一般式(1)で示される(メタ)アクリル酸エステルが挙げられ、さらに好ましくは、上記一般式(1)で示され、R2における炭素数が2以上のアルキル基である、(メタ)アクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
そして、本発明のグラフトポリエーテルポリオールを得るには、例えば、ポリエーテルポリオールに、ラジカル反応開始剤および(メタ)アクリル酸エステルを含有するモノマー溶液を配合して、グラフト反応させる。
モノマー溶液は、必要により、溶媒(モノマー溶液調製用溶媒)により、これらラジカル反応開始剤および(メタ)アクリル酸エステルを溶解させた溶液として調製することもできる。
溶媒(モノマー溶液調製用溶媒)としては、例えば、炭化水素溶媒が挙げられ、具体的には、例えば、n−ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素溶媒、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素溶媒、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
グラフト反応において、ポリエーテルポリオール、ラジカル反応開始剤および(メタ)アクリル酸エステルの配合方法としては、例えば、ポリエーテルポリオールに対してモノマー溶液を一括して仕込む一括仕込み法、例えば、ポリエーテルポリオールに対してモノマー溶液を分割して仕込む分割仕込み法、例えば、ポリエーテルポリオールに対してモノマー溶液を滴下する滴下法などが挙げられる。
なお、溶媒を用いることなく、ポリエーテルポリオールに、そのまま、ラジカル反応開始剤および(メタ)アクリル酸エステルを配合することにより、ラジカル反応開始剤を溶解させて、これらを含有する混合溶液を調製し、その後、グラフト反応させることもできる。
上記した反応におけるラジカル反応開始剤(純度100%)の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して、0.1モル未満、好ましくは、0.05モル未満、さらに好ましくは、0.025未満、通常、0.0005モル以上である。つまり、ラジカル反応開始剤の配合割合は、ラジカル反応開始剤の分子量およびポリエーテルポリオールの数平均分子量にもよるが、ポリエーテルポリオール100重量部に対して、例えば2.1重量部未満、好ましくは、1.05重量部未満、さらに好ましくは、0.525重量部未満、通常、0.01重量部以上である。
ラジカル反応開始剤の配合モル数がポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.1モル以上である場合には、グラフトポリエーテルポリオールにおけるグラフト点(分岐点)が多くなり、かつ、グラフトされたポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖が短くなり(つまり、後述する平均枝分子量が低下し)、得られるポリウレタン樹脂硬化物の柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度が低下する。
また、(メタ)アクリル酸エステルの配合割合は、(メタ)アクリル酸エステルの分子量およびポリエーテルポリオールの数平均分子量にもよるが、ポリエーテルポリオール100重量部に対して、例えば、0.01〜150重量部、好ましくは、1〜100重量部である。
(メタ)アクリル酸エステルのポリエーテルポリオールに対する配合割合が上記した範囲未満であると、グラフトするポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖の長さが、ポリエーテルポリオールに対して過度に短くなり、ポリウレタン樹脂硬化物の柔軟性、耐熱性、耐候性および機械物性が低下する場合がある。また、(メタ)アクリル酸エステルのポリエーテルポリオールに対する配合割合が上記した範囲を超えると、ポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖の長さが、ポリエーテルポリオールに対して過度に長くなり、得られたグラフトポリエーテルポリオールは高粘度で加工性が低下する場合がある。
なお、(メタ)アクリル酸エステルの配合モル数を、ラジカル反応開始剤1モルに対して、例えば、10〜2000モル、好ましくは、15〜1000モルに設定することもできる。
反応条件などは、適宜選択されるが、例えば、滴下法が用いられる場合には、例えば、常圧下において、滴下時間が、例えば、5〜600分、好ましくは、60〜450分、さらに好ましくは、120〜300分である。また、反応温度は、例えば、90〜200℃、好ましくは、100〜180℃、さらに好ましくは、110〜160℃であり、反応時間は、例えば、5〜600分、好ましくは、60〜450分、さらに好ましくは、120〜300分である。
なお、反応後には、未反応の(メタ)アクリル酸エステルおよび溶媒を除去することができる。未反応の(メタ)アクリル酸エステルおよび溶媒を除去するには、例えば、0.01〜10kPaの減圧下で、60〜160℃に加熱する。
これにより、本発明のグラフトポリエーテルポリオールを得ることができる。
このようにして得られる本発明のグラフトポリエーテルポリオールは、水酸基価が、例えば、1〜600mgKOH/g、好ましくは、2〜300mgKOH/g、さらに好ましくは、2〜200mgKOH/g、とりわけ好ましくは、2〜110mgKOH/gである。水酸基価が上記範囲外であるとグラフトポリエーテルポリオールの粘度が著しく高くなり加工性が低下したり、グラフトポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られるポリウレタン樹脂硬化物が十分な柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度を発現できない場合がある。なお、水酸基価は、上記と同様の方法により求められる。
また、粘度は、25℃において、例えば、75000mPa・s以下、好ましくは、50000mPa・s以下、さらに好ましくは、10000mPa・s以下である。粘度が上記範囲外であるとポリイソシアネートとポリウレタン樹脂組成物を調製する際、増粘して、流動性がなくなり、加工性が低下する場合がある。
そして、グラフトポリエーテルポリオールを、示差屈折率検出器および紫外線検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフにより測定すると、そのクロマトグラムには、通常、グラフトされたポリエーテルポリオールに起因する高分子量側ピークと、グラフトされていないポリエーテルポリオールに起因する低分子量側ピークとが現れる。そして、本発明のポリエーテルポリオールは、そのクロマトグラムから、下記式(3)により求められる値が、好ましくは、0.5以下、さらに好ましくは、0.4以下、通常、0.01以上である。
(HUV/LUV)/(HRI/LRI) ・・・(3)
UV:波長254nmにおいて、紫外線検出器により検出された高分子量側ピークのピーク面積
UV:波長254nmにおいて、紫外線検出器により検出された低分子量側ピークのピーク面積
RI:示差屈折率検出器により検出された高分子量側ピークのピーク面積
RI:示差屈折率検出器により検出された低分子量側ピークのピーク面積
上記値を求めるには、より具体的には、まず、ポリエーテルポリオールの末端水酸基に、紫外線吸収を有する標識化合物を反応させる。これにより、ポリエーテルポリオールを、波長254nmの紫外線検出器により検出できるように、標識化することができる。標識化合物としては、例えば、p−トルエンスルホニルイソシアネート、フェニルイソシアネート、無水安息香酸などが挙げられる。
グラフトポリエーテルポリオールを標識化するには、グラフトポリオールを適宜の溶媒に溶解させた後、これに標識化合物を、ポリエーテルポリオールの末端水酸基と同モル数か、あるいは、それ以上のモル数で添加して反応させる。なお、グラフトポリエーテルポリオールの標識化後、必要により、メタノールなどのアルコールを適宜の割合で加えることにより、過剰の標識化合物を失活させる。
次いで、標識化されたポリエーテルポリオールを、紫外線検出器と示差屈折率検出器とを直列に接続したゲルパーミエーションクロマトグラフにより測定する。
そうすると、波長254nmにおいて、紫外線検出器により検出されたクロマトグラムには、高分子量側ピークと、低分子量側ピークとが現れる。紫外線検出器により検出されたクロマトグラムのピーク強度は、標識化合物の数(モル数)に比例する。つまり、高分子量側ピーク面積HUVは、グラフトされたポリエーテルポリオールのモル数に起因するピーク面積であり、低分子量側ピーク面積LUVは、グラフトされていないポリエーテルポリオールのモル数に起因するピーク面積である。
そのため、上記式(3)で示される(HUV/LUV)は、低分子量側ピーク面積LUVを基準とした場合における、高分子量側ピーク面積HUVの比率、つまり、グラフトされていないポリエーテルポリオールに対する、グラフトされているポリエーテルポリオールのモル比率を示す。
一方、示差屈折率検出器により検出されたクロマトグラムにも、高分子量側ピークと、低分子量側ピークとが現れる。示差屈折率検出器により検出されるピーク強度は、溶出するグラフトポリエーテルポリオールの重量濃度に比例する。
つまり、高分子量側ピーク面積HRIは、ポリエーテルポリオールの主鎖と、ポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖との総量に起因するピーク面積であり、低分子量側ピーク面積LRIは、ポリエーテルポリオールの主鎖のみに起因するピーク面積である。
そのため、上記式(3)で示される(HRI/LRI)は、低分子量側ピーク面積LRIを基準とした場合における、高分子側ピーク面積HRIの比率、つまり、グラフトポリエーテルポリオールにおいて、グラフトされていないポリエーテルポリオールに対する、グラフトされているポリエーテルポリオールの重量比率を示す。
従って、上記式(3)により求められる値は、グラフトポリエーテルポリオールにおいて、グラフトされているポリエーテルポリオールのモル比率に対する、グラフトされているポリエーテルポリオールの重量比率の逆数である。つまり、この値が小さいほど、ポリエーテルポリオールの主鎖に対するポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖の長さが長くなり、この値が大きいほど、ポリエーテルポリオールの主鎖に対するポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖の長さが短くなる。
そして、下記式(4)により求められるR値は、グラフトされているポリエーテルポリオールの度合い(程度)を示す。
R=1−{(HUV/LUV)/(HRI/LRI)} ・・・(4)
よって、上記式(4)により求められるR値を、図1に示す、予め作成した校正曲線に当てはめることにより、ポリエーテルポリオールの主鎖にグラフトしているポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖の割合、つまり、平均枝分子量を求めることができる。
なお、図1に示す校正曲線を作成するには、まず、ポリエーテルポリオールに、配合割合が既知のラジカル反応開始剤の存在下で、配合割合が既知の(メタ)アクリル酸エステルをグラフト反応させることにより、標品としてのグラフトポリエーテルポリオールを得る。そして、ラジカル反応開始剤および(メタ)アクリル酸エステルの配合割合から、標品においてグラフトしているポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖の設計枝分子量MWを算出する。なお、設計枝分子量MWは、下記式(5)により求められる。
MW=(A/B)×MW ・・・(5)
A:(メタ)アクリル酸エステルのモル数(モル)
B:ラジカル反応開始剤のラジカルのモル数(モル)
MW:(メタ)アクリル酸エステルの分子量(g/モル)
そして、標品を、上記と同様のゲルパーミエーションクロマトグラフにより測定することにより、上記式(4)で示されるR値を求める。その後、設計枝分子量の逆数および上記式(4)で示されるR値を、図1に示すように、座標上にプロットすることにより、校正曲線を作成することができる。なお、校正曲線は、図1に示すように、設計枝分子量の逆数とR値とが、強い相関性を有している。
本発明のグラフトポリエーテルポリオールにおいて、グラフトしているポリ(メタ)アクリル酸エステルの平均枝分子量は、例えば、1000以上、好ましくは、2500以上、さらに好ましくは、5000以上、通常、1000000以下である。また、設計枝分子量は、例えば、1000以上、好ましくは、2500以上、さらに好ましくは、5000以上、通常、1000000以下である。
なお、グラフトポリエーテルポリオールにおいて、グラフトしている(メタ)アクリル酸エステルの分子骨格が同じ場合(具体的には、種類の異なる複数の(メタ)アクリル酸エステルが、すべて一般式(1)で示される場合には、すべてのR1が同一で、かつ、すべてのR2が同一である場合、種類の異なる複数の(メタ)アクリル酸エステルが、すべて一般式(2)で示される場合には、すべてのR3が同一で、かつ、すべてのR4が同一である場合、あるいは、種類の異なる複数の(メタ)アクリル酸エステルが、一般式(1)と一般式(2)とで示される場合には、すべてのR1およびすべてのR2が同一で、すべてのR3が同一、かつ、すべてのR4が同一である場合)には、平均枝分子量と設計枝分子量とが、非常に高い相関性を有しており、この場合には、平均枝分子量は設計枝分子量とほぼ等しくなる。
平均枝分子量が上記した範囲未満である場合には、ポリウレタン樹脂の柔軟性、耐熱性、耐候性および機械物性が低下する場合がある。
次に、本発明のグラフトポリエーテルポリオールを含む、本発明のポリウレタン樹脂組成物について説明する。
本発明のポリウレタン樹脂組成物は、上記したグラフトポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネートとを含んでいる。
ポリイソシアネートは、ポリウレタン樹脂組成物に通常使用される公知のポリイソシアネートを用いることができる。このようなポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、芳香族ポリイソシアネートなどが挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−、2,3−または1,3−ブチレンジイソシアネート、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなどが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、4,4′−、2,4′−または2,2′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートまたはその混合物(H12MDI)、1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンまたはその混合物(水添キシリレンジイソシアネート、HXDI)、2,5−または2,6−ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナンまたはその混合物(NBDI)、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネートまたはその混合物(XDI)、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネートまたはその混合物(TMXDI)、ω,ω′−ジイソシアナト−1,4−ジエチルベンゼンなどが挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、4,4′−、2,4′−または2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネートまたはその混合物(MDI)、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートまたはその混合物(TDI)、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、m−またはp−フェニレンジイソシアネートまたはその混合物、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどが挙げられる。
また、ポリイソシアネートには、例えば、上記したポリイソシアネートの多量体(例えば、二量体、三量体など)や、上記したポリイソシアネートまたは多量体と、水との反応により生成するビウレット変性体、アルコールまたは上記した低分子量ポリオールとの反応により生成するアロファネート変性体、炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオン変性体、または、上記した低分子量ポリオールとの反応により生成するポリオール変性体などが含まれる。さらに、ポリイソシアネートには、フェニルジイソチオシアネートなどの硫黄含有ポリイソシアネートが含まれる。
これらポリイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。好ましくは、脂環族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネートが挙げられる。
また、本発明のポリウレタン樹脂組成物には、必要により、鎖伸長剤を含ませることができる。
鎖伸長剤は、特に、後述するプレポリマー法が用いられる場合に配合され、例えば、水酸基やアミノ基などの活性水素基を含有しており、例えば、上記した低分子量ポリオール、上記した低分子量ポリアミンなどが挙げられる。
また、鎖伸長剤としては、例えば、水酸基含有ポリアミンなども挙げられる。水酸基含有ポリアミンとしては、例えば、アルカノールアミンが挙げられ、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノメチルプロパノールなどが挙げられる。
そして、本発明のポリウレタン樹脂組成物における各成分を反応させて、硬化させることにより、本発明のポリウレタン樹脂硬化物を製造することができる。
ポリウレタン樹脂硬化物は、上記の各成分(すなわち、グラフトポリエーテルポリオール、ポリイソシアネートおよび必要により鎖伸長剤)を、例えば、ワンショット法やプレポリマー法などの合成方法により、製造する。
ワンショット法では、グラフトポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネートとを、グラフトポリエーテルポリオールの活性水素基(水酸基)に対する、ポリイソシアネートのイソシアネート基の当量比(イソシアネート基/活性水素基)が、例えば、0.8〜1.2、好ましくは、0.9〜1.1、さらに好ましくは、0.94〜1.08となる割合で、同時に配合して攪拌混合する。
この攪拌混合は、例えば、不活性ガス(例えば、窒素)雰囲気下で、反応温度が、例えば、40〜280℃、好ましくは、100〜260℃で、反応時間が、例えば、30秒〜1時間程度で、実施する。
また、攪拌混合時には、必要により、触媒や、溶媒(ポリウレタン調製用溶媒)を適宜の割合で添加することができる。
触媒としては、例えば、錫系化合物、鉛系化合物、ビスマス系化合物などの金属系化合物、例えば、アミン系化合物などが挙げられる。
溶媒(ポリウレタン調製用溶媒)としては、上記した炭化水素溶媒の他に、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのアルキルエステル、例えば、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのグリコールエーテルエステル、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化メチル、ヨウ化メチレン、ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMF)、ヘキサメチルホスホニルアミドなどの極性非プロトン性溶媒などが挙げられる。
プレポリマー法では、まず、グラフトポリエーテルポリオールとポリイソシアネートとを反応させて、イソシアネート基末端プレポリマーを合成し、次いで、そのイソシアネート基末端プレポリマーと鎖伸長剤とを反応させる。
イソシアネート基末端プレポリマーを合成するには、グラフトポリオールの水酸基に対する、ポリイソシアネートのイソシアネート基の当量比(イソシアネート基/水酸基)が、1.0を超過する割合であって、例えば、1.01〜2.10の割合で、同時に配合し、攪拌混合して反応させる。
この反応では、例えば、不活性ガス(例えば、窒素)雰囲気下、反応温度が、40〜150℃で、反応時間が、30秒〜8時間程度で、グラフトポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネートとを攪拌混合する。また、反応には、必要により、上記した触媒や溶媒を添加することができる。また、反応後には、必要により、未反応のポリイソシアネートを蒸留などにより除去する。
次いで、イソシアネート基末端プレポリマーと鎖伸長剤とを、イソシアネート基末端プレポリマーのイソシアネート基に対する鎖伸長剤の活性水素基(アミノ基および水酸基)の当量比(活性水素基/イソシアネート基)が、例えば、0.8〜1.2、好ましくは、0.9〜1.1、さらに好ましくは、0.94〜1.08となる割合で配合し、攪拌混合する。
この攪拌混合は、例えば、反応温度が、例えば、40〜280℃、好ましくは、100〜260℃で、反応時間が、例えば、30秒〜1時間程度で、実施する。また、攪拌混合時には、必要により、上記した触媒や溶媒を適宜の割合で添加することができる。
そして、本発明のポリウレタン樹脂組成物は、各種工業用途に用いられ、例えば、柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度に優れる、塗料、接着剤、シーラント、エラストマーなどとして用いられる。
塗料は、例えば、一液型または二液型として用いられ、一液型として、例えば、床用、船舶用、透明屋外用、防食用、工場などの床あるいはコンクリート、工業塗装、ワイヤーコーティング、含浸ワニスなどに用いられる。また、二液型として、例えば、耐薬塗装用、ゴム用、耐摩耗用、防食用などに用いられる。
接着剤は、例えば、一液型または二液型として用いられ、具体的には、繊維、食品包装、合成皮革、木材、ゴム、金属などの接着や前処理(プライマー)として用いられる。
シーラントは、例えば、一液型または二液型として用いられ、具体的には、土木建築構造物、車両、船舶、道路、空港、橋梁などの伸縮目地材、また、航空機、機器部品などの特殊シーリング材、さらには、土管、ガス管、下水道管のジョイントシール材などに用いられる。
エラストマーとしては、例えば、シート、フィルム、印刷ドクター、硬質ロール、ベアリング、カップリング、ハンマー、防振材、ライナ、ギヤ、ポンプのメンブランリング、ダイヤフラム、エアブレーキ、スクリュー、エアバネ、ブッシュ、ワイパ、パッキング、靴底、ヒールトップ、電線、人工皮革などに用いられる。
なお、ポリウレタン樹脂組成物には、上記した各用途に応じて、公知の添加剤、例えば、耐熱安定剤、耐光安定剤、可塑剤、ブロッキング防止剤、離型剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料、滑剤、フィラー、加水分解防止剤、防錆剤、充填剤などを添加することができる。これら添加剤は、各成分の合成時に添加してもよく、あるいは、各成分の混合時に添加してもよい。
そして、本発明のグラフトポリエーテルポリオールでは、存在するラジカル反応開始剤のモル数が上記特定値未満であるため、グラフト点(分岐点)が少なく、かつ、グラフトされたポリ(メタ)アクリル酸エステルの側鎖が長い、つまり、平均枝分子量が上記特定値以上となる。そのため、本発明のグラフトポリエーテルポリオールと、ポリイソシアネートとを含むポリウレタン樹脂組成物を硬化させることにより得られるポリウレタン樹脂硬化物は、柔軟性、耐熱性、耐候性および機械強度に優れている。
以下に参考例、実施例および比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は、何らこれらに限定されない。
(ポリエーテルポリオールの製造)
製造例1
セパラブルフラスコに、グリセリンと、グリセリンの水酸基に対して6モル%の水酸化カリウムとを加え、105℃で3時間減圧脱水し、触媒液を得た。得られた触媒液をオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内を減圧した。次いで、オートクレーブの内圧が0.4MPa未満となるように、オートクレーブ内に、目標水酸基価になる所定量のプロピレンオキサイドを逐次装入し、その後、110℃に昇温することにより、グリセリンにプロピレンオキサイドを開環付加重合させた。
次いで、得られた粗重合物をリン酸で中和し、ろ過することにより、ポリエーテルポリオールを得た。
このポリエーテルポリオールは、粘度(JIS K1557−5(2007年版)のブルックフィールド形回転粘度計を用いた粘度)が510mPa・s(25℃)であり、水酸基価(JIS K1557−1(2007年版)のフタル化法に準拠した水酸基価)が56.0mgKOH/gであった。
(グラフトポリエーテルポリオールの製造)
参考例1
攪拌機、窒素導入口、モノマー装入管および水冷コンデンサーを備える2Lセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、製造例1のポリエーテルポリオール880.0重量部を仕込み、オイルバスにて120℃に加熱した。次いで、メタクリル酸n−ブチル220.0重量部と、ラジカル反応開始剤としてパーヘキサC(S)(1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンの70重量%炭化水素溶液、日本油脂社製)30.1重量部(純度換算値:21.07重量部)とを混合したモノマー溶液を、4時間かけて均一な速度でセパラブルフラスコに滴下した。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0921モルであり、メタクリル酸n−ブチルの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して19.10モルであった。
その後、4時間反応させた。その後、120℃、1.3kPaで、4時間減圧することによって、未反応のメタクリル酸n−ブチルおよび溶媒を除去した。なお、得られた反応物は、120℃で液体であった。その後、これを室温に冷却することにより、グラフトポリエーテルポリオールを得た。
参考例2
ラジカル反応開始剤の配合量を、15.0重量部(純度換算値:10.50重量部)に変更した以外は、参考例1と同様に処理して、グラフトポリエーテルポリオールを得た。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0457モルであり、メタクリル酸n−ブチルの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して38.47モルであった。
参考例3
ラジカル反応開始剤の配合量を、7.5重量部(純度換算値:5.25重量部)に変更した以外は、参考例1と同様に処理して、グラフトポリエーテルポリオールを得た。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0228モルであり、メタクリル酸n−ブチルの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して76.94モルであった。
参考例4
攪拌機、窒素導入口、モノマー装入管および水冷コンデンサーを備える1Lセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、製造例1のポリエーテルポリオール720.0重量部を仕込み、オイルバスにて120℃に加熱した。次いで、メタクリル酸n−ブチル135.0重量部およびアクリル酸n−ブチル45.0重量部と、ラジカル反応開始剤としてパーヘキサC(S)(1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンの70重量%炭化水素溶液、日本油脂社製)12.3重量部(純度換算値:8.61重量部)とを混合したモノマー溶液を、4時間かけて均一な速度でセパラブルフラスコに滴下した。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0460モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、それぞれ、28.64モルおよび10.59モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、39.23モルであった。
その後、4時間反応させた。その後、120℃、1.3kPaで、4時間減圧することによって、未反応のメタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルと溶媒とを除去した。なお、得られた反応物は、120℃で液体であった。その後、これを室温に冷却することにより、グラフトポリエーテルポリオールを得た。
参考例5
ラジカル反応開始剤の配合量を、3.3重量部(純度換算値:2.31重量部)に変更した以外は、参考例4と同様に処理して、グラフトポリエーテルポリオール得た。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0124モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル重合開始剤1モルに対して、106.06モルおよび39.21モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル重合開始剤1モルに対して、145.27モルであった。
参考例6
ラジカル反応開始剤の配合量を、2.2重量部(純度換算値:1.54重量部)に変更した以外は、参考例4と同様に処理して、グラフトポリエーテルポリオールを得た。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0081モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル重合開始剤1モルに対して、それぞれ、163.50モルおよび60.45モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル重合開始剤1モルに対して、223.95モルであった。
参考例7
ラジカル反応開始剤の配合量を、1.1重量部(純度換算値:0.77重量部)に変更した以外は、参考例4と同様に処理して、グラフトポリエーテルポリオールを得た。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0040モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル重合開始剤1モルに対して、それぞれ、327.00モルおよび120.90モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル重合開始剤1モルに対して、447.90モルであった。
参考例8
攪拌機、窒素導入口、モノマー装入管および水冷コンデンサーを備える2Lセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、製造例1のポリエーテルポリオール800.0重量部を仕込み、オイルバスにて120℃に加熱した。次いで、メタクリル酸n−ブチル100.0重量部およびアクリル酸n−ブチル100.0重量部と、ラジカル反応開始剤としてパーヘキサC(S)(1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンの70重量%炭化水素溶液、日本油脂社製)24.8重量部(純度換算値:17.36重量部)とを混合したモノマー溶液を、4時間かけて均一な速度でセパラブルフラスコに滴下した。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0833モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、それぞれ10.55モルおよび11.71モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、22.26モルであった。
その後、4時間反応させた。その後、120℃、1.3kPaで、4時間減圧することによって、未反応のメタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルと、溶媒とを除去した。なお、得られた反応物は、120℃で液体であった。その後、これを室温に冷却することにより、グラフトポリエーテルポリオールを得た。
参考例9
攪拌機、窒素導入口、モノマー装入管および水冷コンデンサーを備える1Lセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、製造例1のポリエーテルポリオール720.0重量部を仕込み、オイルバスにて120℃に加熱した。次いで、メタクリル酸n−ブチル94.7重量部およびアクリル酸n−ブチル85.3重量部と、ラジカル反応開始剤としてパーヘキサC(S)(1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンの70重量%炭化水素溶液、日本油脂社製)1.1重量部(純度換算値:0.77重量部)とを混合したモノマー溶液を、4時間かけて均一な速度でセパラブルフラスコに滴下した。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0040モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、それぞれ、229.39モルおよび229.18モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、458.57モルであった。
その後、4時間反応させた。その後、120℃、1.3kPaで、4時間減圧することによって、未反応のメタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルと、溶媒とを除去した。なお、得られた反応物は、120℃で液体であった。その後、これを室温に冷却することにより、グラフトポリエーテルポリオールを得た。
参考例10
ラジカル反応開始剤の配合量を、0.7重量部(純度換算値:0.49重量部)に変更した以外は、参考例9と同様に処理して、グラフトポリエーテルポリオールを得た。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0027モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、344.08モルおよび343.77モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、687.85モルであった。
実施例11
攪拌機、窒素導入口、モノマー装入管および水冷コンデンサーを備える1Lセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、製造例1のポリエーテルポリオール720.0重量部を仕込み、オイルバスにて120℃に加熱した。次いで、メタクリル酸シクロヘキシル180.0重量部と、ラジカル反応開始剤としてパーヘキサC(S)(1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンの70重量%炭化水素溶液、日本油脂社製)12.3重量部(純度換算値:8.61重量部)とを混合したモノマー溶液を、4時間かけて均一な速度でセパラブルフラスコに滴下した。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0460モルであり、メタクリル酸シクロヘキシルの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して32.29モルであった。
その後、4時間反応させた。その後、120℃、1.3kPaで、4時間減圧することによって、未反応のメタクリル酸シクロヘキシルおよび溶媒を除去した。なお、得られた反応物は、120℃で液体であった。その後、これを室温に冷却することにより、グラフトポリエーテルポリオールを得た。
参考例12
攪拌機、窒素導入口、モノマー装入管および水冷コンデンサーを備える1Lセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、製造例1のポリエーテルポリオール540.0重量部を仕込み、オイルバスにて120℃に加熱した。次いで、メタクリル酸n−ブチル189.3重量部およびアクリル酸n−ブチル170.7重量部と、ラジカル反応開始剤としてパーヘキサC(S)(1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサンの70重量%炭化水素溶液、日本油脂社製)6.7重量部(純度換算値:4.69重量部)とを混合したモノマー溶液を、4時間かけて均一な速度でセパラブルフラスコに滴下した。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0332モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、それぞれ、74.36モルおよび74.37モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して、148.73モルであった。
その後、4時間反応させた。その後、120℃、1.3kPaで、4時間減圧することによって、未反応のメタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルと、溶媒とを除去した。なお、得られた反応物は、120℃で液体であった。その後、これを室温に冷却することにより、グラフトポリエーテルポリオールを得た。
参考例13
ラジカル反応開始剤の配合量を、2.2重量部(純度換算値:1.54重量部)に変更した以外は、参考例12と同様に処理して、グラフトポリエーテルポリオールを得た。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.0108モルであり、メタクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸n−ブチルのそれぞれの配合モル数は、ラジカル重合開始剤1モルに対して、それぞれ、229.27モルおよび229.32モルであり、これらの合計の配合モル数は、ラジカル重合開始剤1モルに対して、458.59モルであった。
比較例1
製造例1により得られたポリエーテルポリオールを、そのまま比較例1のサンプルとして供した。
比較例2
比較例1のポリエーテルポリオール720.0重量部に対して、可塑剤(商品名:ARUFON UP−1021、アクリル系高分子可塑剤、東亞合成社製)180.0重量部を配合して攪拌混合した。得られた組成物を比較例2のポリエーテルポリオールとして供した。
比較例3
ラジカル反応開始剤の配合量を、60.2重量部(純度換算値:42.14重量部)に変更した以外は、参考例1と同様に処理して、グラフトポリエーテルポリオールを得た。なお、ラジカル反応開始剤の配合モル数は、グラフトポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.1838モルであり、メタクリル酸n−ブチルの配合モル数は、ラジカル反応開始剤1モルに対して9.57モルであった。
(グラフトポリエーテルポリオールおよびポリエーテルポリオールの評価)
参考例1〜10、実施例11、参考例12〜13および比較例3のグラフトポリエーテルポリオールと、比較例1および2のポリエーテルポリオールとについて、下記の評価項目を、下記の手順に従って評価した。なお、「4) ゲルパーミエーションクロマトグラフ」については、参考例1〜10、実施例11および比較例3のグラフトポリエーテルポリオールのみを、評価した。その結果を、表1および表2に示す。
1) 外観
室温(25℃)において、目視により観察した。
2) 粘度(25℃)
JIS K1557−5(2007年版)のブルックフィールド形回転粘度計を用いる測定方法に準拠して測定した。
3) 水酸基価
JIS K1557−1(2007年版)のフタル化法に準拠して測定した。
4) ゲルパーミエーションクロマトグラフ
i) R値の算出および校正曲線の作成
下記のゲルパーミエーションクロマトグラフにより、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定した。
ゲルパーミエーションクロマトグラフ
装置:Alliance(Waters社製)
示差屈折率検出器:2410型(Waters社製)
紫外線検出器:996型多波長検出器(測定波長:254nm)
カラム(Plgel GUARD+5μmMixed−C×3本、
PolymerLab社製)
・Plgel GUARD(ガードカラム、50×7.5mm)
・5μmMixed−C(300×7.5mm)
移動相:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1(ml/min)
測定温度:40℃
グラフトポリエーテルポリオールを、以下の手順に従って標識化し、その後、これをゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定した。
手順:グラフトポリエーテルポリオール0.5gを採取し、これをDMF5gあるいはアセトン5gに溶解させた。次いで、p−トルエンスルホニルイソシアネート0.5gを加え混合して、これらを1時間反応させた。その後、メタノール0.5gを加え、過剰のp−トルエンスルホニルイソシアネートを失活させた。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定により得られたクロマトグラムは、高分子量側ピークと低分子量側ピークとを有しており、これにより、上記式(3)で示される(HUV/LUV)/(HRI/LRI)の値を算出した。続いて、上記式(4)で示されるRを算出した。
その後、(メタ)アクリル酸エステルおよびラジカル反応開始剤の配合割合から算出される設計枝分子量の逆数と、上記式(4)で示されるRとを座標上にプロットして、校正曲線を作成した(図1参照)。
ii) 平均枝分子量の算出
作成した校正曲線に、R値を当てはめることにより、平均枝分子量を算出した。
(ポリウレタン樹脂硬化物の製造)
参考例1〜10、実施例11、参考例12〜13および比較例3のグラフトポリエーテルポリオール100重量部、または、比較例1および比較例2のポリエーテルポリオール100重量部に対して、表1および表2に示す配合処方に準じたHXDI(1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、商品名:タケネート600、三井化学ポリウレタン社製)と、ヘキソエート鉛24%(24%オクチル酸鉛、東栄化工社製)0.02重量部とを配合して、これらを攪拌混合した後、5分間脱泡した。脱泡直後(流動性を有しているうちに)、予め100℃に加熱した金型に、混合物を注入し、これを100℃のオーブンに投入して、15時間、反応させて硬化させた。その後、オーブンから取り出して脱型した後、さらに、室温で7日間養生させることにより、ポリウレタン樹脂硬化物を得た。
(ポリウレタン樹脂硬化物の評価)
参考例1〜10、実施例11、参考例12〜13および比較例1〜3から調製されたポリウレタン樹脂硬化物について、下記の評価項目を、下記の手順に従って評価した。その結果を、表1および表2に示す。
1) 硬度(SHORE A)
JIS K7312(1996年版)の「熱硬化性ポリウレタンエラストマー成形物の物理試験方法」の7項の「硬さ試験」の記載およびJIS K6253(2006年版)「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」の5項の「デュロメーター硬さ」の試験タイプAの記載に準拠した測定した。
結果は、JIS K6253(2006年版)の5.7項「試験結果のまとめ方」に準拠して5回の測定値の平均値により表した。
2) 破断時引裂き応力(引裂き強さ)
JIS K7312(1996年版)の6項の「引裂試験」に準拠し、6.3項の「試験片」に記載の(B)切込みなしアングル形試験片を用いて、破断時引裂き応力(引裂き強さ)を測定した。
3) 破断時伸び(切断時伸び)
JIS K7312(1996年版)の5項の「引張試験」に準拠し、5.3項の「試験片」に記載の4号形ダンベル状試験片を用いて測定し、5.5.2項の「切断時伸び」の記載に準拠して、破断時伸び(切断時伸び)を算出した。
4) 引張応力(50%および100%)
(モジュラス50(M50)およびモジュラス100(M100))
JIS K7312(1996年版)の5項の「引張試験」に準拠し、5.3項の「試験片」に記載の4号形ダンベル状試験片を用いて測定し、5.5.3項の「引張応力」の記載に準拠して、伸び50%時の引張応力であるモジュラス50(M50)と、伸び100%時の引張応力であるモジュラス100(M100)とをそれぞれ算出した。
5) 破断時応力(引張強さ)
JIS K7312(1996年版)の5項の「引張試験」に準拠し、5.3項の「試験片」に記載の4号形ダンベル状試験片を用いて測定し、5.5.1項の「引張強さ」の記載に準拠して、破断時応力(引張強さ)を算出した。
6) 耐熱性
ポリウレタン樹脂硬化物の試験片を80℃のオーブンの中に静置して、5日間放置し、シートの形状変化を観察して下記の基準で評価した。
○:形状に変化がなかった。
△:一部が溶融した。
×:溶融した。
7) 耐候性
40mm×40mm×2mmのポリウレタン樹脂硬化物について、ダイプラメタルウエザー(KU−R5NCI、ダイプラ・ウィンテス社製)により、下記の条件にて耐候性試験を実施し、シートの形状変化を観察して下記の基準で評価した。
なお、耐候性試験を加速するために、グリセリン原料に予め含まれていたものを除き、紫外線吸収剤や酸化防止剤などの安定剤は添加しなかった。
・照度:80mW/cm
・温度:60℃
・湿度:50%RH
・シャワー回数:10時間に1回
・試験時間:20時間
・評価基準
A:ブリードアウト、溶融とも確認されず、形状に変化がなかった。
B:ブリードアウト、溶融が確認された。
Figure 0005255487
Figure 0005255487
なお、表1および表2中における略号を以下に説明する。
BMA:メタクリル酸n−ブチル
BA:アクリル酸n−ブチル
CHMA:メタクリル酸シクロヘキシル

Claims (6)

  1. ポリエーテルポリオールに、前記ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.1モル未満のラジカル反応開始剤の存在下で、(メタ)アクリル酸エステルをグラフト反応させて得られ
    前記(メタ)アクリル酸エステルが、メタクリル酸シクロヘキシルである
    ことを特徴とする、グラフトポリエーテルポリオール。
  2. 示差屈折率検出器および紫外線検出器を装備したゲルパーミエーションクロマトグラフにより測定され、高分子量側ピークと低分子量側ピークとを有するクロマトグラムから、下記式(1)により求められる値が、0.5以下であることを特徴とする、請求項1に記載のグラフトポリエーテルポリオール。
    (HUV/LUV)/(HRI/LRI) ・・・(1)
    UV:波長254nmにおいて、紫外線検出器により検出された高分子量側ピークのピーク面積
    UV:波長254nmにおいて、紫外線検出器により検出された低分子量側ピークのピーク面積
    RI:示差屈折率検出器により検出された高分子量側ピークのピーク面積
    RI:示差屈折率検出器により検出された低分子量側ピークのピーク面積
  3. 前記ポリエーテルポリオールの水酸基価が、110mgKOH/g以下であることを特徴とする、請求項1または2に記載のグラフトポリエーテルポリオール。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のグラフトポリエーテルポリオールと、
    ポリイソシアネートと
    を含むことを特徴とする、ポリウレタン樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載のポリウレタン樹脂組成物を硬化させることにより得られることを特徴とする、ポリウレタン樹脂硬化物。
  6. ポリエーテルポリオールに、前記ポリエーテルポリオールの水酸基1モルに対して0.1モル未満のラジカル反応開始剤の存在下で、メタクリル酸シクロヘキシルからなる(メタ)アクリル酸エステルをグラフト反応させることを特徴とする、グラフトポリエーテルポリオールの製造方法。
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