JP2000239056A - 吹付材料及び吹付工法 - Google Patents

吹付材料及び吹付工法

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JP2000239056A
JP2000239056A JP11039293A JP3929399A JP2000239056A JP 2000239056 A JP2000239056 A JP 2000239056A JP 11039293 A JP11039293 A JP 11039293A JP 3929399 A JP3929399 A JP 3929399A JP 2000239056 A JP2000239056 A JP 2000239056A
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一行 水島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吹付セメントコンクリートや繊維のリバウン
ド率を低減できる吹付材料及び吹付工法の提供。 【解決手段】 繊維、急結材、及び超微粉を含有してな
る急結性吹付セメントコンクリートと、凝結遅延剤とを
混合してなる吹付材料。さらに、減水剤を含有させても
よい。繊維を含有してなる吹付セメントコンクリートに
急結材を混合した後、吹付直前に凝結遅延剤を混合して
なることを特徴とする急結性吹付セメントコンクリート
の吹付工法。この吹付工法において、混合距離を100
〜600mmとし、吐出距離を500〜1500mmと
することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、道路、鉄
道、及び導水路等のトンネルにおいて露出した地山面へ
吹付ける吹付材料及びそれを用いた吹付工法に関する。
なお、ここでセメントコンクリートとは、ペースト、モ
ルタル、及びコンクリートを総称するものをいう。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル掘削等露出した地山の崩
落を防止するために急結材をセメントコンクリートに混
合した急結性セメントコンクリートの吹付工法が行われ
ている。この工法は、通常、掘削工事現場に設置した、
セメント、骨材、及び水の計量混合プラントで吹付セメ
ントコンクリートを調製し、それをアジテータ車で運搬
し、コンクリートポンプで圧送し、途中に設けた合流管
により急結材と混合し、急結性吹付セメントコンクリー
トとして地山面に所定の厚みになるまで吹付ける工法で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この工
法では、地山に付着せずに落下した急結性吹付セメント
コンクリートの重量と、地山に吹付けた急結性セメント
コンクリートの重量との割合であるコンクリートリバウ
ンド(跳ね返り)率は5〜24%と多く、粉塵量も多
く、作業環境が悪いために塵肺等の影響が心配されてお
り、粉塵マスクを着用しなければならないという課題が
あった。
【0004】又、近年急結性吹付セメントコンクリート
のひび割れ防止や曲げ強度の増加を目的として、繊維を
混入した急結性吹付セメントコンクリートが使用されて
いる。しかしながら、繊維は吹付作業により急結性吹付
セメントコンクリートと分離し易く、その結果、地山面
へ付着せずに落下した繊維の重量と、地山面へ吹付けた
急結性吹付セメントコンクリート中の繊維の重量との割
合である、繊維リバウンド(跳ね返り)率が40〜50
%と多くなるという課題があった。
【0005】そのために、コンクリートリバウンド率、
繊維リバウンド率、及び粉塵量のより少ない工法が求め
られていたが、現状では未だ充分満足できる吹付材料や
吹付工法がなく、その改良が強く望まれていた。
【0006】本発明者らは、繊維を混入した急結性吹付
セメントコンクリートのリバウンド率を低減する際の課
題を種々検討した結果、特定の吹付材料を使用して吹付
を行うことにより前記課題が解決できる知見を得て本発
明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、繊維、
急結材、及び超微粉を含有してなる急結性吹付セメント
コンクリートと、凝結遅延剤とを混合してなる吹付材料
であり、凝結遅延剤が炭酸塩、有機酸類、及び硫酸塩か
らなる群のうちの1種又は2種以上である該吹付材料で
あり、さらに、減水剤を含有してなる該吹付材料であ
る。そして、繊維と超微粉を含有してなる吹付セメント
コンクリートに急結材を混合した後、吹付直前に凝結遅
延剤を混合してなることを特徴とする急結性吹付セメン
トコンクリートの吹付工法であり、吹付セメントコンク
リートに急結材を混合してから凝結遅延剤を混合するま
での距離が100〜600mmであることを特徴とする
該急結性吹付セメントコンクリートの吹付工法であり、
凝結遅延剤を急結性吹付セメントコンクリートに混合し
てから急結性吹付セメントコンクリート吐出口までの距
離が500〜1500mmであることを特徴とする該急
結性吹付セメントコンクリートの吹付工法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明は、吹付直前に吹付経路において、
急結材と吹付セメントコンクリートを混合した急結性吹
付セメントコンクリートに凝結遅延剤を添加し、地山面
へ付着した急結性吹付セメントコンクリートの表面を瞬
結させずに一瞬柔らかくすることにより、急結性吹付セ
メントコンクリート中に混入した繊維の付着力を向上さ
せるものである。
【0010】本発明で使用するセメントとしては、通常
市販されている普通、早強、中庸熱、及び超早強等の各
種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメン
トにフライアッシュや高炉スラグ等を混合した各種混合
セメント、並びに市販の微粒子セメント等が挙げられ
る。又、各種ポルトランドセメントや各種混合セメント
を微粉末化して使用してもよい。これらの中では、スラ
ンプの調整の点で、普通ポルトランドセメントが好まし
い。
【0011】本発明で使用する凝結遅延剤は、吹付セメ
ントコンクリートに急結材を混合した後に添加するもの
である。凝結遅延剤の添加方法として、吹付セメントコ
ンクリートに急結材を混合してから凝結遅延剤を混合す
るまでの距離(混合距離)を100〜600mmにする
ことが好ましく、200〜400mmにすることがより
好ましい。100mm未満だと凝結遅延効果がなくなる
おそれがあり、600mmを越えると圧送中に急結性吹
付セメントコンクリートが閉塞するおそれがある。
【0012】又、凝結遅延剤を急結性吹付セメントコン
クリートに混合してから急結性吹付セメントコンクリー
ト吐出口までの距離(吐出距離)は500〜1500m
mが好ましく、600〜1000mmがより好ましい。
500mm未満だと凝結遅延効果がなくなるおそれがあ
り、1500mmを越えると吐出前に急結性吹付コンク
リートが配管内で閉塞するおそれがある。
【0013】本発明で使用する凝結遅延剤は混合性や粉
塵低減性の点で、粉末状のものを使用できる。
【0014】凝結遅延剤としては、セメントの凝結時間
を調節でき、リバウンド率が小さく、強度発現性が大き
い点で、炭酸塩、有機酸類、及び硫酸塩からなる群のう
ちの1種又は2種以上が好ましく、炭酸塩がより好まし
い。
【0015】炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、及び重炭酸ナトリウム等が挙げられ、これらの
1種又は2種以上が使用できる。これらの中では、凝結
遅延効果が大きい点で、炭酸カリウムが好ましい。有機
酸類としては、グルコン酸、酒石酸、クエン酸、リンゴ
酸、乳酸、及びこれらの塩等が挙げられ、これらの1種
又は2種以上が使用できる。これらの中では、凝結遅延
効果が大きい点で、クエン酸が好ましい。硫酸塩として
は、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニ
ウム、及び亜硫酸アルミニウム等が挙げられ、これらの
1種又は2種以上が使用できる。これらの中では、凝結
遅延の点で、硫酸マグネシウムが好ましい。
【0016】凝結遅延剤の使用量は、セメント100重
量部に対して、0.01〜10重量部が好ましく、1〜
5重量部がより好ましい。0.01重量部未満だと効果
がないおそれがあり、10重量部を越えると凝結遅延し
すぎて、強度発現性が小さくなり、リバウンド率が大き
くなるおそれがある。
【0017】本発明で使用する急結材は、セメントの凝
結を瞬間的に起こすものである。急結材としては、アル
ミン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、及びケイ酸ナトリ
ウム等の無機塩系や、カルシウムアルミネート等のセメ
ント鉱物系等が挙げられる。これらの中では、強度発現
性が良好な点で、セメント鉱物系が好ましく、カルシウ
ムアルミネートがより好ましい。
【0018】カルシウムアルミネートの中では、反応活
性の点で、非晶質のカルシウムアルミネートが好まし
く、12CaO・7Al23組成に対応する熱処理物を
急冷した非晶質のカルシウムアルミネートがより好まし
い。
【0019】カルシウムアルミネートの粒度は、ブレー
ン値で3000cm2/g以上が好ましく、5000c
2/g以上がより好ましい。3000cm2 /g未満
だと初期強度発現性が低下するおそれがある。
【0020】カルシウムアルミネートを含有する急結材
は、カルシウムアルミネート単独でも使用できるが、石
膏、消石灰、アルミン酸ナトリウム、及び炭酸ナトリウ
ム等を併用してもよい。これらの中では、石膏を併用す
ることが好ましい。
【0021】石膏は、市販のいずれの石膏も使用できる
が、II型無水石膏や天然石膏が好ましい。
【0022】石膏の粒度は、ブレーン値で3000cm
2/g以上が好ましく、4000〜7000cm2/gが
より好ましい。3000cm2/g未満だと初期強度発
現性が低下するおそれがある。
【0023】石膏の使用量は、カルシウムアルミネート
100重量部に対して、20〜250重量部が好まし
く、75〜150重量部がより好ましい。20重量部未
満だと効果がないおそれがあり、250重量部を越える
と硬化時間が長く、初期凝結性状が悪くなるおそれがあ
る。
【0024】急結材の使用量は、セメント100重量部
に対して、0.5〜20重量部が好ましく、5〜15重
量部がより好ましい。0.5重量部未満だと初期凝結せ
ず、初期強度発現性が小さいおそれがあり、20重量部
を越えると長期強度発現性が小さいおそれがある。
【0025】本発明で使用する繊維は、無機質や有機質
いずれも使用でき、急結性吹付セメントコンクリートの
耐衝撃性、弾性、及び曲げ強度を向上するという効果を
有する。繊維の長さは、圧送性や混合性の点で、100
mm以下が好ましく、0.5〜60mmがより好まし
い。100mmを越えると圧送中に急結性吹付セメント
コンクリートが閉塞するおそれがある。
【0026】無機質の繊維としては、ガラス繊維、炭素
繊維、ロックウール、石綿、セラミック繊維、及び金属
繊維等が挙げられ、有機質の繊維としては、ビニロン繊
維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアク
リル繊維、セルロース繊維、ポリビニルアルコール繊
維、ポリアミド繊維、パルプ、麻、木毛、及び木片等が
挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用できる。こ
れらの中では経済性の点で、金属繊維やビニロン繊維が
好ましい。
【0027】繊維の使用量は、吹付セメントコンクリー
ト100容量部中、0.1〜1.5容量部が好ましく、
0.3〜1.2容量部がより好ましい。0.1容量部未
満だと繊維を使用した効果がないおそれがあり、1.5
容量部を越えると圧送性や経済性が悪くなるおそれがあ
る。
【0028】本発明は、粉塵の発生量の低減や急結性吹
付セメントコンクリートの圧送性の向上の点で、超微粉
を使用するものである。
【0029】超微粉とは、平均粒径10μm以下のもの
をいい、セメント量や粉塵の発生量の低減、及び急結性
吹付セメントコンクリートの圧送性の向上という効果を
有する。超微粉としては、微粉スラグ、微粉フライアッ
シュ、ベントナイト、カオリン、及びシリカフューム等
が挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用できる。
これらの中では、強度発現性の点で、シリカフュームが
好ましい。
【0030】超微粉の使用量は、セメント100重量部
に対して、1〜100重量部が好ましく、2〜30重量
部がより好ましい。1重量部未満だと効果がないおそれ
があり、100重量部を越えると凝結や硬化が遅延し、
強度発現性が小さくなり、リバウンド率が大きくなるお
それがある。
【0031】さらに、本発明では、減水剤を使用するこ
とが好ましい。減水剤はセメントコンクリ−トの流動性
を改善するために使用するものであり、液状のものや粉
状のものいずれも使用できる。
【0032】減水剤としては、ポリオール誘導体、リグ
ニンスルホン酸塩やその誘導体、及び高性能減水剤等が
挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用できる。こ
れらの中では、強度発現性を付与する点で、高性能減水
剤が好ましい。
【0033】高性能減水剤の使用により、吹付厚さ、急
結材の使用量、粉塵の発生量、及びリバウンド率の低減
や、急結力の向上という効果を有する。高性能減水剤と
しては、ナフタレンスルホン酸塩、メラミンスルホン酸
塩、及びアルキルアリルスルホン酸塩のホルマリン縮合
物、並びに、ポリカルボン酸系高分子化合物等が挙げら
れ、液状又は粉状いずれも使用できる。これらの中で
は、流動性確保の点で、ポリカルボン酸系高分子化合物
が好ましい。
【0034】減水剤の使用量は、セメント100重量部
に対して、固形分換算で0.05〜5重量部が好まし
く、0.1〜3重量部がより好ましい。0.05重量部
未満だとリバウンド率が大きくなるおそれがあり、5重
量部を越えると急結性吹付セメントコンクリートの粘性
が強く、圧送性が低下し、リバウンド率が大きくなるお
それがある。
【0035】水の使用量は、水/セメント比(以下W/
Cという)で、35〜60%が好ましく、40〜50%
がより好ましい。35%未満だとミキサーで混練りでき
ないおそれがあり、60%を越えると強度発現性が小さ
く、却って急結材の使用量が多くなりコスト高になるお
それがある。
【0036】本発明で使用する粗骨材や細骨材等の骨材
は急結性吹付セメントコンクリートに添加するものであ
り、吸水率が低くて、骨材強度が高いものが好ましい
が、特に制限されるものではない。粗骨材としては最大
直径5〜20mmが好ましく、圧送性の点で、最大直径
5〜15mmがより好ましく、川砂利、山砂利、及び石
灰砂利等が使用できる。細骨材としては最大直径5mm
以下が好ましく、川砂、山砂、石灰砂、及び珪砂等が挙
げられる。
【0037】本発明において、各材料の混合方法は、吹
付セメントコンクリートに急結材を混合して急結性吹付
セメントコンクリートとした後、急結性吹付セメントコ
ンクリートを吹付ける直前に凝結遅延剤を添加していれ
ば、特に制限されるものではない。
【0038】又、繊維の混合方法は、急結性吹付セメン
トコンクリートに繊維を混合していれば特に限定される
ものではなく、例えば、吹付セメントコンクリート側や
急結材側へ予め繊維を添加する方法や、繊維のみを吹付
セメントコンクリートや急結材と別個に添加する方法が
挙げられ、これらを併用してもよい。
【0039】本発明の吹付工法では、例えば、強度等の
要求される物性、経済性、及び施工性等から、乾式吹付
法や湿式吹付法いずれも使用できる。乾式吹付工法とし
ては、セメント、骨材、及び急結材を混合し、空気圧送
し、途中で、例えばY字管の一方から水を添加し、その
後新たに取り付けたY字管の一方から凝結遅延剤を添加
して湿潤状態で吹付ける方法や、セメントと、必要に応
じて骨材とを混合して空気圧送し、途中で、急結材、及
び水の順に吹付材料を添加し、その後新たに取り付けた
Y字管の一方から凝結遅延剤を添加して湿潤状態で吹付
ける方法等が挙げられる。湿式吹付工法としては、セメ
ント、骨材、及び水を添加して混練し、空気圧送し、途
中で、例えばY字管の一方から急結材を添加し、その後
新たに取り付けたY字管の一方から凝結遅延剤を添加し
て吹付ける方法等が挙げられる。
【0040】本発明の吹付工法においては、従来使用の
吹付設備等が使用できる。通常、吹付圧力は3〜5kg/c
m2、吹付速度は4〜20m3/hである。
【0041】吹付設備は吹付が十分に行われれば、特に
限定されるものではなく、例えば、コンクリートの圧送
にはアリバー社商品名「アリバー280」等が、急結材
の圧送には急結材圧送装置「ナトムクリート」等が使用
できる。
【0042】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳細に説明す
る。
【0043】(実施例1)各材料の単位量をセメント4
50kg/m3 、細骨材1183kg/m3 、粗骨材531kg/m
3 、及び水202kg/m3 とし、さらにセメント100重
量部に対して減水剤0.8重量部と超微粉10重量部、
繊維を吹付コンクリート100容量部中1.0容量部混
合して吹付コンクリートを調製した。この吹付コンクリ
ートをコンクリート圧送機「アリバ−280」を用いて
圧送し、図1に示すように途中に設けたY字管Aの一方
より、急結材をセメント100重量部に対して10重量
部、急結材圧送装置「ナトムクリート」により圧送して
合流混合した。さらに、急結材添加後の混合距離が30
0mになるように設けたY字管Bを取り付け、Y字管B
の一方より凝結遅延剤をセメント100重量部に対して
表1に示す重量部圧送して合流混合した。凝結遅延剤添
加後の吐出距離を750mmとし、吐出口から急結性吹
付コンクリートを吹付けた。この急結性吹付コンクリー
トを、吹付速度4m3/hの条件で高さ4m、幅4mのト
ンネル内に吹付けた。結果を表1と表2に示す。
【0044】(使用材料) セメント:普通ポルトランドセメント、市販品 急結材:カルシウムアルミネート/石膏=1/1(重量
比)からなる混合物。但し、カルシウムアルミネートは
12CaO・7Al23組成に対応するもので、非晶
質、ブレーン値6050cm2 /gのものを使用し、石
膏はII型無水石膏、ブレーン値6050cm2 /gの
ものを使用した。 減水剤:高性能減水剤、ポリカルボン酸系高分子化合
物、市販品 超微粉:市販シリカフューム、平均粒径10μm以下 凝結遅延剤:炭酸塩、市販炭酸カリウム、粉末状 繊維:鋼繊維、長さ30mm、比重7.8、市販品 細骨材:姫川水系細骨材、粗粒率2.8、最大直径5m
m 粗骨材:姫川水系粗骨材、最大直径10mm
【0045】(測定方法) コンクリートのリバウンド率:急結性吹付コンクリート
を30分間吹付けた後、(リバウンド率)=(模擬トン
ネルに付着せずに落下した急結性吹付コンクリートの重
量)/(模擬トンネルに吹付けた急結性吹付コンクリー
トの重量)×100(%)で算出した。 繊維のリバウンド率:コンクリートのリバウンド率測定
において、(模擬トンネルに付着せずに落下した繊維の
重量)/(模擬トンネルに吹付けた急結性吹付コンクリ
ート中の繊維の重量)×100(%)で示した。なお、
跳ね返った繊維の量は、跳ね返った急結性吹付コンクリ
ートから繊維を磁石により吸引、収集し、繊維に付着し
たセメントを洗い流し、乾燥した後に測定した。 圧送性:急結性吹付コンクリートの圧送状況を観察し
た。Y字管や配管が詰まらない場合を○、詰まり気味の
場合を△、Y字管や配管や詰まって吹付ができない場合
を×とした。 圧縮強度:調製した吹付コンクリートを、幅25cm×長
さ25cmのプルアウト型枠と幅50cm×長さ50cm×厚
さ20cmの型枠に吹付けした。材齢3時間以下の初期強
度はプルアウト型枠の供試体を使用して測定した。プル
アウト型枠表面からピンを吹付コンクリートで被覆し、
型枠の裏側よりピンを引き抜き、そのときの引き抜き強
度を求めた。(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/
(供試体表面積)から圧縮強度を算出した。材齢1日以
降は幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠から採取
した直径5cm×長さ10cmの供試体を使用し、供試体を
20トン耐圧機で測定した。 曲げ強度:土木学会基準「鋼繊維補強コンクリートの曲
げ試験方法(JSCE−G 552−19983)」に
準じて測定。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明のように、凝結遅延剤を急結性吹
付セメントコンクリートの吐出口先端近くで添加するこ
とにより、以下の効果を有する。 1)繊維のリバウンド率が大きく低下する。 2)吹付セメントコンクリートのリバウンド率が大きく低
下する。 3)吹付時の粉塵量が低下する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吹付工法を示す概略図である。
【符号の説明】 A、B Y字管 C 吹付セメントコンクリート T 急結材 R 凝結遅延剤 S 急結性吹付セメントコンクリート X 混合距離 Y 吐出距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 昌浩 新潟県西頸城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内 (72)発明者 水島 一行 新潟県西頸城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内 (72)発明者 渡辺 晃 新潟県西頸城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内 Fターム(参考) 4G012 MB06 MB26 PA04 PA15 PA22 PA24 PB04 PB05 PB08 PB32 PC03 PC05 PC06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維、急結材、及び超微粉を含有してな
    る急結性吹付セメントコンクリートと、凝結遅延剤とを
    混合してなる吹付材料。
  2. 【請求項2】 凝結遅延剤が炭酸塩、有機酸類、及び硫
    酸塩からなる群のうちの1種又は2種以上である請求項
    1記載の吹付材料。
  3. 【請求項3】 さらに、減水剤を含有してなる請求項1
    又は2記載の吹付材料。
  4. 【請求項4】 繊維と超微粉を含有してなる吹付セメン
    トコンクリートに急結材を混合した後、吹付直前に凝結
    遅延剤を混合してなることを特徴とする急結性吹付セメ
    ントコンクリートの吹付工法。
  5. 【請求項5】 吹付セメントコンクリートに急結材を混
    合してから凝結遅延剤を混合するまでの距離が100〜
    600mmであることを特徴とする請求項4記載の急結
    性吹付セメントコンクリートの吹付工法。
  6. 【請求項6】 凝結遅延剤を急結性吹付セメントコンク
    リートに混合してから急結性吹付セメントコンクリート
    吐出口までの距離が500〜1500mmであることを
    特徴とする請求項4又は5記載の急結性吹付セメントコ
    ンクリートの吹付工法。
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