JP2001206753A - セメント混和材、セメントコンクリート、セメントコンクリートの製造方法、及びそれを用いた吹付け工法 - Google Patents

セメント混和材、セメントコンクリート、セメントコンクリートの製造方法、及びそれを用いた吹付け工法

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JP2001206753A
JP2001206753A JP2000013663A JP2000013663A JP2001206753A JP 2001206753 A JP2001206753 A JP 2001206753A JP 2000013663 A JP2000013663 A JP 2000013663A JP 2000013663 A JP2000013663 A JP 2000013663A JP 2001206753 A JP2001206753 A JP 2001206753A
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Japan
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cement
concrete
quick
mixture
spraying
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JP2000013663A
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Kenji Yamamoto
賢司 山本
Toshio Mihara
敏夫 三原
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Denka Co Ltd
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Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リバウンド率や粉塵量が低減でき、経済的な
施工が可能となる、吹付けに使用するセメント混和材や
それを用いた吹付け工法を提供すること。 【解決手段】 平均分子量が100万〜500万のポリエチレ
ンオキサイド類、セルロース類、スルホン化率が105%
以上のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物類、5%
水溶液のpHが7.0以上であるリグニンスルホン酸塩、及
び尿素を有効成分とするセメント混和材、そのセメント
組成物、それを用いたセメントコンクリート、ポリエチ
レンオキサイド類とセメント組成物をセメントコンクリ
ート製造の異なる時点で、混合してセメント混合物と
し、セメントコンクリート施工装置の排出口の直前で、
該ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物類、該リグニ
ンスルホン酸塩及び/又は尿素、並びに、セメント混合
物を混合するセメントコンクリートの製造方法、該コン
クリートを用いた吹付け工法を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セメント組成物の
ワーカビリティの変性、即ち、スランプ特性を減少させ
る方法を提供する。さらに本発明は、道路、鉄道、及び
導水路等のトンネルにおいて、露出した地山面へ急結剤
を含有したセメントコンクリートを吹付ける際に使用す
るセメント混和材、それを用いたセメントコンクリー
ト、その製造方法、及びそのセメントコンクリートを用
いた吹付け工法に関する。なお、本発明でいう部や%は
特に規定のないかぎり質量基準である。また、本発明で
いうセメントコンクリートとは、セメントと本発明のセ
メント混和材を含有するものの総称であり、セメント組
成物とはセメントと本発明のセメント混和材以外の混和
材料を含有するものの総称であり、セメント混合物と
は、セメントと本発明のセメント混和材の一部を含有す
るものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、セメントまたはモルタ
ルのスランプ特性を変性する方法が提案されている(特
表平06−511228号公報)。しかしながら、例えば、コン
クリートの吹付け(Shotcrete)のような用途について
は、必ずしも効果が充分ではなかった。また、トンネル
掘削等露出した地山の崩落を防止するために、急結剤を
コンクリートに混合した急結性のコンクリートの吹付け
工法が行われている(特公昭60−004149号公報)。この
吹付け工法は、通常、掘削工事現場に設置した計量混合
プラントで、セメント、骨材、及び水を混合してコンク
リートを調製し、アジテータ車で運搬し、コンクリート
ポンプで圧送して、途中に設けた合流管で、他方から圧
送した急結剤と混合し、急結性のコンクリートとして地
山面に所定の厚みになるまで吹付ける工法である。
【0003】この際に使用する急結剤としては、カルシ
ウムアルミネート、アルカリ金属アルミン酸塩、及びア
ルカリ金属炭酸塩等の単味又は混合物や、永久構造物用
にアルカリ骨材反応抑制型急結剤等が知られている(特
開昭64−051351号公報、特公昭56−027457号公報、特開
昭61−026538号公報、特開昭63−210050号公報や、特開
平08−048553号公報)。しかしながら、従来の急結剤を
使用した場合は、(跳ね返り落ちた急結性セメントコン
クリート)/(吹付けた急結性セメントコンクリート)
×100で示される吹付け時の跳ね返り(リバウンド)率
や発生する粉塵量が多いという課題があった。
【0004】本発明者は、前記課題を解消すべく種々検
討した結果、特定のセメント混和材を使用することによ
り、セメントコンクリートのスランプが迅速に減少し、
吹付け時のリバウンド率や粉塵量が低減できるとの知見
を得て、本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、ポリエ
チレンオキサイド類、特に、平均分子量が100万〜500万
のポリエチレンオキサイド類、セルロース類、スルホン
化率が105%以上のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
合物類、リグニンスルホン酸塩、特に、5%水溶液のp
Hが7.0以上であるリグニンスルホン酸塩、及び尿素を
有効成分とするセメント混和材、セメントを含有するセ
メント組成物と、該セメント混和材を含有してなるセメ
ントコンクリート、該セメント混和材中の二種〜五種の
有効成分を、特に、ポリエチレンオキサイド類又はポリ
エチレンオキサイド類とセルロース類をセメント組成物
と、セメントコンクリート製造の異なる時点で、混合し
てセメント混合物とし、セメントコンクリート施工装置
の排出口の直前で、スルホン化率が105%以上のナフタ
レンスルホン酸ホルマリン縮合物類、又は、スルホン化
率が105%以上のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
物類、リグニンスルホン酸塩及び/又は尿素、並びに、
セメント混合物を混合するセメントコンクリートの製造
方法、セメント組成物と急結剤を含有してなる急結性セ
メント組成物と、該セメント混和材とを混合してなる急
結性セメントコンクリート、そして、該急結性セメント
コンクリートを用いて吹付ける吹付け工法、特に、該セ
メント混和材の有効成分の一部を、吹付け直前に、急結
性セメント混合物と混合する、特に、吹付け直前に、急
結性セメント混合物と混合するセメント混和材の有効成
分の一部が、スルホン化率が105%以上のナフタレンス
ルホン酸ホルマリン縮合物類、又は、スルホン化率が10
5%以上のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物類
と、リグニンスルホン酸塩及び/又は尿素である吹付け
工法である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明で使用するポリエチレンオキサイド
類(以下、PEO類という)は、スルホン化率が105%
以上のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物類、リグ
ニンスルホン酸塩、及び尿素との相互作用によりセメン
トコンクリートのスランプを迅速に低減させるととも
に、セメントコンクリートに粘性を付与し、セメントコ
ンクリートを吹付けた場合、吹付け直後の吹付け面から
のセメントコンクリートのダレを防止し、リバウンド率
や粉塵量を低減するものである。本発明のPEO類に
は、ポリエチレンオキサイドや、ポリエチレンオキサイ
ドの分子内にメルカプタン、フェニル基、エポキシ基、
水酸基、及びカルボキシル基等を含有するものが含まれ
る。PEO類の平均分子量は重量平均で、100万〜500万
が好ましい。100万未満では、セメントコンクリートの
スランプが迅速に低減しなかったり、リバウンド率が大
きい場合があり、500万を越えるとセメントコンクリー
トの施工性や作業性が低下したり、セメントと急結剤を
含有してなる急結性セメントコンクリートの圧送性が低
下する場合がある。PEO類の使用量は、セメント100
部に対して、0.001〜0.5部が好ましい。0.001部未満で
はセメントコンクリートのスランプ低減効果や吹付けセ
メントコンクリートのリバウンド率低減効果が充分でな
い場合があり、0.5部を越えるとセメント混合物又はセ
メントコンクリートの圧送性に支障をきたす場合があ
り、また経済的にも好ましくない。
【0008】本発明で使用するナフタレンスルホン酸ホ
ルマリン縮合物類(以下、NS類という)は、そのスル
ホン化率が105%以上であることが必要であり、120%以
上が好ましい。105%未満では本発明の目的であるセメ
ントコンクリートのスランプを迅速に減少することがで
きず、吹付け時のリバウンド率や粉塵量を低減できない
場合がある。また、工業生産されるNS類は、アルカリ
金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩又は有機
アミン塩である場合が多い。NS類の使用量は、セメン
ト100部に対して、0.1〜5部が好ましい。0.1部未満で
はセメントコンクリートのスランプ低減効果や吹付けセ
メントコンクリートのリバウンド低減効果が充分でない
場合があり、5部を越えるとセメントコンクリートの強
度発現性に悪影響をおよぼす場合がある。
【0009】本発明で使用するリグニンスルホン酸塩
(以下、LNGという)は、リグニンスルホン酸のナト
リウム塩、カリウム塩、及びカルシウム塩等があり、そ
のうち、ナトリウム塩が通常使用され、市販品が使用可
能である。そのうち、平均分子量が1万以上、5%水溶
液のpHが7.0以上のものが好ましい。この範囲外では、
吹付け時のリバウンド率や粉塵量が充分低減されない場
合がある。LNGの使用量は、セメント100部に対し
て、0.1〜5部が好ましい。0.1部未満では、セメントコ
ンクリートのスランプ低減効果やリバウンド低減効果が
不充分である場合があり、5部を越えると急結性セメン
トコンクリートに使用する急結剤の作用に悪影響をおよ
ぼしリバウンドが増加する場合がある。
【0010】本発明で使用する尿素(以下、URとい
う)は、水素結合を介してPEO類と相互作用すると考
えられ、NS類と併用すると相乗作用により吹付けセメ
ントコンクリートのリバウンド率や粉塵量が低減する。
URの使用量は、セメント100部に対して、0.1〜5部が
好ましい。0.1部未満ではリバウンドや粉塵の低減効果
が不充分である場合があり、5部を越えると急結性セメ
ントコンクリートに使用する急結剤の作用に悪影響をお
よぼしリバウンドが増加する場合がある。
【0011】本発明では、セメントコンクリート配合等
の使用条件によってセルロース類を併用することが可能
である。セルロース類としては、メチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセ
ルロースのようなヒドロキシアルキルセルロース等が使
用でき、市販品の入手が容易である。セルロース類をP
EO類に置き換えて使用する場合、PEO類の使用量の
10%程度までの置換が好ましい。それ以上ではセメント
コンクリートの施工性や作業性が損なわれる場合があ
る。
【0012】本発明で使用するセメントは、特に制限さ
れるものではなく、通常使用されている普通、早強、超
早強、中庸熱、耐硫酸塩、及び低熱等の各種ポルトラン
ドセメントや、これらポルトランドセメントに、高炉ス
ラグ、フライアッシュ、石灰石微粉末、又はシリカ等を
混合した各種混合セメント、さらには、アルミナセメン
ト、膨張セメント、及びコロイドセメント等いずれも使
用可能である。
【0013】本発明で使用する急結剤は、特に制限され
るものではなく、無機塩系としては、アルカリ金属アル
ミン酸塩、アルカリ金属炭酸塩、及び珪酸塩等が、セメ
ント鉱物系としては、カルシウムアルミネート類やカル
シウムサルホアルミネート類などが、並びに、有機質系
としては、トリエタノールアミンやグリセリンなどが挙
げられ、粉末状、スラリー状、あるいは、液状のいずれ
の状態でも使用可能である。急結剤の使用量は、使用材
料により適宜決定されるものであるが、使用量の少ない
ものとしては、無機塩系でセメント100部に対して、3
〜5重量部程度が好ましく、使用量の多いものとして
は、セメント鉱物系のカルシウムサルホアルミネート類
で、セメント100部に対して、8〜15部程度が好まし
い。急結剤の使用量がこれより少ないと急結力が不足し
てリバウンドが非常に多くなる場合があり、急結剤の使
用量をこれより多くしても、それに見合う効果が得られ
ず、経済的に好ましくない。
【0014】本発明では、セメントコンクリート硬化体
の耐衝撃性や弾性を向上させるため、繊維質を使用する
ことが好ましい。繊維質としては、無機質や有機質、い
ずれも使用可能である。無機質の繊維質としては、ガラ
ス繊維、炭素繊維、ロックウール、石綿、セラミック繊
維、及び金属繊維等が挙げられ、有機質の繊維質として
は、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン
繊維、ポリアクリル繊維、セルロース繊維、ポリビニル
アルコール繊維、ポリアミド繊維、パルプ、及び麻等が
挙げられる。これらの中では効果の面から、金属繊維や
ビニロン繊維が好ましい。繊維質の長さは圧送性や混合
性などの面から、50mm以下が好ましく、30mm以下がより
好ましい。50mmを越えると圧送管が閉塞する場合があ
る。繊維質の使用量は、セメントコンクリート100容量
部に対して、0.5〜10容量部が好ましい。0.5容量部未満
では効果がない場合があり、10容量部を越えるとセメン
トコンクリートの流動性を著しく損なう場合がある。
【0015】本発明では、前記各材料の他に、砂や砂利
などの骨材、凝結調整剤、AE剤、消泡剤、増粘剤、セ
メント膨張材、防錆剤、防凍剤、SBRやポリアクリレ
ートなどの高分子エマルジョン、酸化カルシウムや水酸
化カルシウムなどのカルシウム化合物、硫酸アルミニウ
ム、アルカリ金属硫酸塩、アルカリ金属亜硫酸塩、及び
アルカリ金属重亜硫酸塩等の硫酸塩、ベントナイト等の
粘土鉱物、ゼオライト、ハイドロタルサイト、及びハイ
ドロカルマイト等のイオン交換体、無機リン酸塩、並び
に、ホウ酸等のうちの一種又は二種以上を本発明の目的
を実質的に阻害しない範囲で併用することが可能であ
る。
【0016】本発明のセメント混和材の混合・混練方法
は特に限定されるものではなく、従来の方法が適用でき
る。本発明のセメント混和材をセメント組成物と混合す
ると、セメントコンクリートのコンシステンシーが低下
するため、あらかじめセメント混和材の有効成分の一部
をセメント組成物と混合してセメント混合物とし、セメ
ントコンクリート施工装置の排出口の直前で残りの有効
成分を混合して使用するのが好ましい。本発明におい
て、セメント、骨材、及び水等を混合する装置として
は、既存の撹拌装置が使用可能であり、例えば、傾胴ミ
キサ、オムニミキサ、V型ミキサ、ヘンシェルミキサ、
及びナウタミキサ等が使用可能である。
【0017】また、本発明では、セメントコンクリート
のスランプ特性を変性する面から、セメント混和材の二
種〜五種の有効成分を、セメント組成物と、セメントコ
ンクリート製造の異なる時点で混合することが好まし
い。特に、PEO類又はPEO類とセルロース類をセメ
ント組成物と混合してセメント混合物とし、セメントコ
ンクリート施工装置の排出口の直前で、NS類とセメン
ト混合物、又は、NS類と、LNG及び/又はUR、並
びに、セメント混合物を混合する方法が好ましい。本発
明で、急結剤を併用して吹付ける場合は、NS類、又
は、NSと、LNG及び/又はURを吹付け直前、例え
ば、吹付けノズルにおいて、PEO類又はPEO類とセ
ルロース類をあらかじめ混合した急結性セメント混合物
と混合することが好ましい。セメント混和材の有効成分
全部をセメント組成物に混合すると急激に圧送性が低下
するため、吹付けノズル以外のところで全ての有効成分
を添加した場合は、閉塞や脈動を生じる場合がある。
【0018】また、急結剤の混合方法としては、例え
ば、セメント混合物又はセメント組成物と粉末急結剤を
別々に空気圧送して合流混合する方法や、セメント混合
物又はセメント組成物と急結剤が合流混合する手前で粉
末急結剤に加水してスラリー化させた急結剤スラリーを
セメント混合物又はセメント組成物に合流混合する方法
などがあり、いずれも使用できるが、粉塵低減の面から
急結剤をスラリー化する方法が好ましい。
【0019】本発明の吹付け工法としては、乾式吹付け
工法や湿式吹付け工法が使用可能である。乾式吹付け工
法とは、例えば、セメントや骨材を混合して空気圧送
し、水と急結剤を合流混合して湿潤状態で吹付ける方法
であり、また、湿式吹付け工法とは、例えば、あらかじ
めセメント、骨材、及び水を混合してセメント組成物と
し、これを空気圧送して急結剤を合流混合して吹き付け
る方法である。このうち、乾式吹付け工法では粉塵量が
多くなる場合があるため、湿式吹付け工法を用いること
が好ましい。本発明の吹付け工法においては、従来の吹
付け設備等の使用が可能である。吹付け設備は吹付けが
充分に行われれば特に限定されるものではなく、例え
ば、セメント混合物又はセメント組成物の圧送にはアリ
バ社製商品名「アリバ280」等が、また、粉末急結剤
の圧送にはちよだ製作所製商品名「ナトムクリート」等
が、さらに、急結剤スラリーの圧送にはプツマイスター
社製商品名「アンコマットポンプ」等が使用可能であ
る。粉末急結剤に加水するには一般的な水ポンプが使用
でき、圧送空気と一緒に加水する方法が可能である。ま
た、急結剤を圧送する圧縮空気の圧力は、湿潤状態のセ
メント混合物又はセメント組成物が急結剤の圧送管内に
侵入して圧送管内を閉塞しないように、セメント混合物
又はセメント組成物の圧送圧力より0.01〜0.3MPa程度
大きいことが好ましい。また、セメント混合物又はセメ
ント組成物の圧送速度は4〜20m3/hが好ましい。さら
に、急結剤とセメント混合物又はセメント組成物との合
流点は、混合性を良くするために、管の形状や内壁をら
せん状や乱流状態になりやすい構造とすることが可能で
ある。
【0020】
【実施例】以下、実験例に基づき本発明を詳細に説明す
る。
【0021】実験例1 各材料の単位量を、セメント450kg/m3、水180kg/m3、細
骨材1,104kg/m3、及び粗骨材597kg/m3としてセメント組
成物を調製し、さらに、セメント組成物100容量部に対
して、繊維質1容量部を添加した。なお、表1に示すP
EO類イはセメント組成物にあらかじめ混合して、セメ
ント混合物とし、圧送速度4m3/h、圧送圧力0.4MPaの
条件下で、アリバ社製「アリバ280」で圧送した。セ
メント100部に対して表1に示すNS類ニと急結剤α10
部を、「ナトムクリート」を使用して、吹付けノズル部
でY字管の一方より圧縮空気により吹き込み、急結性セ
メントコンクリートとし、リバウンド率、粉塵量、及び
圧縮強度を測定した。結果を表1に併記する。
【0022】<使用材料> セメント :普通ポルトランドセメント、市販品、ブレ
ーン値3,200cm2/g、比重3.16 細骨材 :大井川産川砂、表面水率4.0%、比重2.64 粗骨材 :青梅産砕石、表乾状態、比重2.70、最大寸
法10mm 急結剤α :アルミン酸カルシウム系、市販品 PEO類イ:ポリエチレンオキサイド、平均分子量200
万、市販品 NSニ :ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、
スルホン化率120%、平均分子量2万 繊維質 :鋼繊維、長さ30mm、比重7.8、市販品
【0023】<測定方法> リバウンド率:急結性セメントコンクリートを4m3/hの
圧送速度で15分間、鉄板でアーチ状に製作した高さ3.5
m、幅2.5mの模擬トンネルに吹付けた。吹付け終了
後、跳ね返り落ちた急結性セメントコンクリートと繊維
質の量を測定し、(跳ね返り落ちた急結性セメントコン
クリート又は繊維質)/(吹付けた急結性セメントコン
クリート又は繊維質)から算出した。 粉塵量 :吹付け面から3mの位置で、粉塵計を用い
て測定した。 圧縮強度 :調製した急結性セメントコンクリートを型
枠に吹付けた。材齢3時間の圧縮強度、は、幅25cm×長
さ25cmのプルアウト型枠供試体を使用し、プルアウト型
枠表面からピンを急結性セメントコンクリートで被覆
し、型枠の裏側よりピンを引き抜き、その時の引き抜き
強度を求め、(圧縮強度)=(引き抜き強度)×4/
(供試体接触面積)の式から算出した。材齢1日以降の
圧縮強度は、幅50cm×長さ50cm×厚さ20cmの型枠から採
取した直径5cm×長さ10cmの供試体を、使用して測定し
た。
【0024】
【表1】
【0025】実験例2 セメント100部に対して表2に示すPEO類イをあらか
じめセメント組成物に混合してセメント混合物とし、セ
メント100部に対して表2に示すNS類ニ、LNG、及
びURを使用したこと以外は実験例1と同様に行った。
結果を表2に併記する。
【0026】<使用材料> LNG :リグニンスルホン酸塩、市販品、5%水溶
液のpH10.0、平均分子量1.5万 UR :尿素、市販品
【0027】
【表2】
【0028】実験例3 セメント100部に対して0.01部のPEO類イをセメント
組成物にあらかじめ混合してセメント混合物とし、セメ
ント100部に対して0.2部のNS類ニ、0.3部のLNG、
及び0.3部のURを使用し、表3に示す急結剤を使用し
たこと以外は実験例1と同様に行った。結果を表3に併
記する。
【0029】<使用材料> 急結剤β :カルシウムサルホアルミネート系、市販品 急結剤γ :アルミン酸カリウムと炭酸カリウムの混合
物、市販品
【0030】
【表3】
【0031】実験例4 セメント100部に対して表4に示すPEO類を0.01部、
セメント組成物にあらかじめ混合してセメント混合物と
し、セメント100部に対して0.3部のLNG、0.3部のU
R、及び表4に示すNS類を使用したこと以外は実験例
1と同様に行った。結果を表4に併記する。
【0032】<使用材料> PEO類ロ:ポリエチレンオキサイド、平均分子量100
万、市販品 PEO類ハ:ポリエチレンオキサイド、平均分子量500
万、市販品 NS類ホ :ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、
スルホン化率150%、平均分子量2万 NS類ヘ :ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、
スルホン化率105%、平均分子量2万 NS類ト :ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、
スルホン化率100%、平均分子量2万 セルロース類:主成分メチルセルロース、市販品
【0033】
【表4】
【0034】
【発明の効果】本発明のセメント混和材を使用すること
により、急結性セメントコンクリートの吹付け時の跳ね
返り量や発生する粉塵量を低減することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 24/38 C04B 24/38 D 28/02 28/02 E21D 11/10 E21D 11/10 D // C04B 103:12 C04B 103:12

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンオキサイド類と、スルホン
    化率が105%以上のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮
    合物類とを有効成分とするセメント混和材。
  2. 【請求項2】 ポリエチレンオキサイド類、スルホン化
    率が105%以上のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合
    物類、並びに、リグニンスルホン酸塩及び/又は尿素を
    有効成分とするセメント混和材。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンオキサイド類の平均分子量
    が100万〜500万であることを特徴とする請求項1又は2
    記載のセメント混和材。
  4. 【請求項4】 ポリエチレンオキサイド類の配合量の一
    部をセルロース類に置き換えてなることを特徴とする請
    求項1〜3のうちの一項記載のセメント混和材。
  5. 【請求項5】 リグニンスルホン酸塩の5%水溶液のp
    Hが7.0以上であることを特徴とする請求項2〜4のう
    ちの一項記載のセメント混和材。
  6. 【請求項6】 セメントを含有するセメント組成物と、
    請求項1〜5のうちの一項記載のセメント混和材とを含
    有してなるセメントコンクリート。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のうちの一項記載のセメン
    ト混和材中の二種〜五種の有効成分を、セメント組成物
    と、セメントコンクリート製造の異なる時点で混合する
    ことを特徴とするセメントコンクリートの製造方法。
  8. 【請求項8】 ポリエチレンオキサイド類、又は、ポリ
    エチレンオキサイド類とセルロース類をセメント組成物
    と混合してセメント混合物とし、セメントコンクリート
    施工装置の排出口の直前で、スルホン化率が105%以上
    のナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物類とセメント
    混合物、又は、スルホン化率が105%以上のナフタレン
    スルホン酸ホルマリン縮合物類、セメント混合物、並び
    に、リグニンスルホン酸塩及び/又は尿素を混合するこ
    とを特徴とするセメントコンクリートの製造方法。
  9. 【請求項9】 セメント組成物と急結剤を含有してなる
    急結性セメント組成物と、請求項1〜5のうちの一項記
    載のセメント混和材とを混合してなる急結性セメントコ
    ンクリート。
  10. 【請求項10】 セメント組成物と急結剤とを含有して
    なる急結性セメント組成物と、請求項1〜5のうちの一
    項記載のセメント混和材とを混合して、吹付けることを
    特徴とする吹付け工法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜5のうちの一項記載のセメ
    ント混和材の有効成分の一部を、吹付け直前に、急結性
    セメント混合物と混合することを特徴とする請求項11
    記載の吹付け工法。
  12. 【請求項12】 吹付け直前に、急結性セメント混合物
    と混合するセメント混和材の有効成分の一部が、スルホ
    ン化率が105%以上のナフタレンスルホン酸ホルマリン
    縮合物類、又は、スルホン化率が105%以上のナフタレ
    ンスルホン酸ホルマリン縮合物類と、リグニンスルホン
    酸塩及び/又は尿素であることを特徴とする請求項11
    記載の吹付け工法。
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