JPH06263498A - 凝結遅延剤及びそれを用いた速硬性コンクリートの施工方法 - Google Patents
凝結遅延剤及びそれを用いた速硬性コンクリートの施工方法Info
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- JPH06263498A JPH06263498A JP5608993A JP5608993A JPH06263498A JP H06263498 A JPH06263498 A JP H06263498A JP 5608993 A JP5608993 A JP 5608993A JP 5608993 A JP5608993 A JP 5608993A JP H06263498 A JPH06263498 A JP H06263498A
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- Preparation Of Clay, And Manufacture Of Mixtures Containing Clay Or Cement (AREA)
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Abstract
延剤、長時間硬化しないようにしたコンクリートを急結
材の併用により必要時期に使用可能とする凝結遅延剤、
及びそれを用いた速硬性コンクリートの施工方法を提供
する。 【構成】 消石灰含有物質と有機酸とを有効成分とす
る、急結材を含有しないコンクリートの凝結遅延剤であ
り、急結材を含有しないコンクリートに、消石灰含有物
質と有機酸類とを有効成分とする凝結遅延剤を配合し、
該コンクリートの使用直前に急結材を混入して施工する
ことを特徴とする速硬性コンクリートの施工方法。 【効果】 練上直後からコンクリートが流動性を失うま
で、いつでも速硬性コンクリートを作成することが可能
である。
Description
コンクリートの凝結遅延剤であり、長時間硬化しないよ
うにしたコンクリートを、急結材の併用により、必要時
期に使用可能とする優れた凝結遅延剤であり、それを用
いた速硬性コンクリートの施工方法に関する。
ート及びモルタルを総称するものである。
き付け等、コンクリートを現場で使用する際、長時間使
用が可能となるように凝結遅延剤が用いられている。
を混合して、コンクリートの硬化時間を5〜10時間以上
になるようにすると、硬化後の強度が凝結遅延剤を混入
しないものに比較して著しく低下し、必要なコンクリー
トの自由な使用が不可能であるという課題があった。
ければならない場合、生コンプラントが、通常、夜は稼
働しないため、コンクリートの供給を受けることが不可
能であり、夜間工事が必要な現場では、自からプラント
を作る必要性があり、経済的に極めて不利であるなどの
課題があった。
するトンネル工事等の現場では問題であった。
に、縮合リン酸塩、クエン酸、消石灰、及び炭酸ソーダ
等を加え、使用直前にアルミン酸アルカリや有機酸を混
合する方法や、コンクリートにポリカルボン酸塩系混和
材を加え、長時間、流動性を保持し、使用時に急結剤を
加える方法などが提案された(特開平 2−248351号公
報、特開平 3−153550号公報)。
は、凝結時間がながく、ブリージングが発生し、コンク
リートが軟らかくなりすぎて骨材とセメント分が分離す
る等の課題があった。
なるように、凝結遅延剤の添加量を多くした場合、予定
より短時間の、例えば、1〜10時間内に、急結材を添加
し、吹付施工すると、急結せず、吹付けたコンクリート
が水に流されたり、天端部分より剥離するなどの課題が
あった。
を保持した場合に上記課題が生じやすいものであった。
が必要とする時間である5時間以上の流動性を保持する
ことが困難な技術であった。
稼働している。
頃出荷が止まり、明朝まで生コンの出荷はできないのが
現状であり、施工現場が必要とする時間まで流動性の保
持が可能なコンクリートが要望されていた。
討した結果、特定の材料を使用することにより、施工現
場が必要とする時間以上、流動性を保持することが可能
となり、必要な時に急結材を混入し、短時間でコンクリ
ートを凝結できる知見をえて本発明を完成するに至っ
た。
含有物質と有機酸類とを有効成分とする、急結材を含有
しないコンクリートの凝結遅延剤であり、コンクリート
に、該凝結遅延剤を配合し、該コンクリートの使用直前
に急結材を混入して施工することを特徴とする速硬性コ
ンクリートの施工方法である。
速硬性コンクリートを作成するに当り、コンクリートに
添加する材料である。
を含有しないコンクリートが長時間凝結硬化しないよう
に、有機酸等を多量に使用した場合、予定した硬化時間
よりも短い時間でも、急結材を併用することにより急結
し硬化できる機能を有するものである。
イドからアセチレンを発生させる際副生するカーバイド
滓などが挙げられる。そのうち、急結材と混合した後の
強度発現性が最も良く、しかも、副生品のため安価で経
済的である面から、カーバイド滓の使用がより好まし
い。消石灰含有物質の粒子径は、特に限定されるもので
はないが、100μ以下が好ましく、60μ以下がより好ま
しい。
酸、グルコン酸、酒石酸、及びリンゴ酸等の各種水溶性
カルボン酸又はその塩の一種又は二種以上の使用が可能
である。そのうち、使用量と正比例して凝結時間が長く
なりコントロールがしやすい面からクエン酸の使用がよ
り好ましい。
重量部に対して、1 〜400重量部が好ましく、4〜200重
量部がより好ましく、6〜50重量部が最も好ましい。1
重量部未満では、遅延効果が少なく、400重量部を越え
ると吹き付け時、凝結硬化しにくくなる傾向がある。
の混合条件は、急結材を添加する前のコンクリートに均
一に混合されれば、特に、制限されるものではなく、分
割混合も充分可能である。凝結遅延剤の使用量は、コン
クリート中のセメント100重量部に対して、0.5〜12重量
部が好ましい。0.5重量部未満では、遅延効果が少な
く、12重量部を越えると吹き付け時、凝結硬化しなくな
る傾向がある。
としては、とくに限定されるものではなく、普通、早
強、及び超早強等の各種ポルトランドセメント、並び
に、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フラ
イアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメントが
使用可能である。
ンクリートに急結材を混合する。
法に使用されるものであれば、特に限定されるものでは
ないが、コンクリートの凝結硬化が早いなどの凝結性状
が優れ、かつ、強度発現性も良い面から、セメント系急
結材の使用が好ましい。具体的には、カルシウムアルミ
ネートを主成分とするものが挙げられる。急結材の使用
量は、セメント100重量部に対して、5〜15重量部が好
ましい。5重量部未満では凝結性状が遅れ、15重量部を
越えると吹付時の跳ね返り損失が大となる傾向がある。
に、減水剤やAE剤などのセメント混和材を混合するこ
とも可能であり、それによりそれぞれの性能をもった吹
付コンクリートを作成することが可能である。
用が最も好ましく、本発明では、ナフタレンスルホン酸
ホルマリン縮合物塩系の高性能減水剤を使用しても充分
に長時間の作業時間をもったコンクリートを作成するこ
とができ、短時間のスランプダウンもない。
3kg/m3、粗骨材は708kg/m3、及び水は216kg/m3として、
水・セメント比60%、細骨材率60%のコンクリートを作
成し、表1に示すように、消石灰含有物質100重量部に
対する有機酸類の配合量を変えた凝結遅延剤を、コンク
リート中のセメント100重量部に対して7重量部、その
コンクリートに添加して混合した。そのコンクリートの
練り直後のスランプとスランプが10cmになった時間を測
定し、練り直後の硬化性状(直後)とスランプが10cmにな
ったときの硬化性状(スランプ10)を観察した。結果を表
1に併記する。なお、練り直後のスランプは、水量を変
化させて、20cmに合わせた。また、急結材をコンクリー
ト中のセメント100重量部に対して7重量部、練り直後
とスランプが10cmになったとき、混合して、硬化性状を
観察した。
T−5」主成分カルシウムアルミネート
0cmになる練り置き時間は2時間となり、本発明の凝結
遅延剤を使用することにより、硬化性状を悪化させず、
任意に凝結硬化時間を調節することが可能となった。
タル配合を使用して、急結材をセメント100重量部に対
して7重量部、さらに、消石灰含有物質100重量部に対
して、有機酸類12重量部からなる凝結遅延剤を、表2に
示すように変化したこと以外は実施例1と同様に行っ
た。結果を表2に併記する。
凝結硬化時間が長くならず、実験No.2- 3〜2- 7では、
添加量に比例して時間が長くなり、しかも練り直後で
も、スランプが10cmになったときでも、急結材を添加す
ることにより、優れた急結性を示した。
化して、凝結遅延剤の添加量をセメント100重量部に対
して、12重量部配合したこと以外は実施例2と同様に行
った。結果を表3に併記する。
し、急結材の使用量を表4に示すように変化させ、モル
タル混練直後に添加したこと以外は実施例2と同様に行
った。結果を表4に併記する。
実験No.2- 1〜2- 8のコンクリートを各1m3吹付け、吹
付試験を行った。実験No.2- 3〜2- 7の配合を用いたコ
ンクリートでは、実用上何の問題もなくそれぞれのコン
クリートのスランプが、10cm以下になるまでは問題なく
吹付施工可能であり、特に、実験No.2- 4と2- 5は急結
性状が最もすぐれていた。実験No.2- 1では、3時間以
上での使用はむずかしく、3時間以上では現場でコンク
リートに水を加える必要があった。そして、コンクリー
トに水を加える場合には、急結材の添加をセメント100
重量部に対して、10重量部以上とする必要があり、その
時は、短、長期強度とも低下し実用上困難であった。
り、コンクリートの材料分離を起こさず、強度低下せず
に、5時間以上もの長い時間流動状態を保つことができ
る。また、凝結硬化時間の長いコンクリートでもコンク
リート混練り直後から吹付コンクリートとして使用でき
るため、1日分の吹付コンクリートを一度に混練りして
おくことも可能で、1回の吹付施工で余ったコンクリー
トを次回の吹付で使用することが可能となる。さらに、
20時間以上も、同一条件で生コンが使用できるため、夜
間に吹付コンクリートを作る必要がなくなる。等の効果
を奏する。また、本発明の施工方法を行うことにより、
練上直後からコンクリートが流動性を失うまで、いつで
も速硬性コンクリートを作成することが可能である。
Claims (2)
- 【請求項1】 消石灰含有物質と有機酸とを有効成分と
する、急結材を含有しないコンクリートの凝結遅延剤。 - 【請求項2】 急結材を含有しないコンクリートに、消
石灰含有物質と有機酸類とを有効成分とする凝結遅延剤
を配合し、該コンクリートの使用直前に急結材を混入し
て施工することを特徴とする速硬性コンクリートの施工
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5608993A JP3529052B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 凝結遅延剤及びそれを用いた速硬性コンクリートの施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5608993A JP3529052B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 凝結遅延剤及びそれを用いた速硬性コンクリートの施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06263498A true JPH06263498A (ja) | 1994-09-20 |
JP3529052B2 JP3529052B2 (ja) | 2004-05-24 |
Family
ID=13017375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5608993A Expired - Lifetime JP3529052B2 (ja) | 1993-03-16 | 1993-03-16 | 凝結遅延剤及びそれを用いた速硬性コンクリートの施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3529052B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000239056A (ja) * | 1999-02-17 | 2000-09-05 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 吹付材料及び吹付工法 |
JP2007062263A (ja) * | 2005-09-01 | 2007-03-15 | Tekken Constr Co Ltd | コンクリートの凝結時間制御方法及び該コンクリートの凝結時間制御方法を使用したコンクリート構造物の築造・補強工法 |
JP2013189353A (ja) * | 2012-03-15 | 2013-09-26 | Ube Industries Ltd | モルタルの施工方法 |
JP2015105492A (ja) * | 2013-11-29 | 2015-06-08 | 太平洋マテリアル株式会社 | 路面の補修方法及び路面の管理方法 |
-
1993
- 1993-03-16 JP JP5608993A patent/JP3529052B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000239056A (ja) * | 1999-02-17 | 2000-09-05 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 吹付材料及び吹付工法 |
JP2007062263A (ja) * | 2005-09-01 | 2007-03-15 | Tekken Constr Co Ltd | コンクリートの凝結時間制御方法及び該コンクリートの凝結時間制御方法を使用したコンクリート構造物の築造・補強工法 |
JP2013189353A (ja) * | 2012-03-15 | 2013-09-26 | Ube Industries Ltd | モルタルの施工方法 |
JP2015105492A (ja) * | 2013-11-29 | 2015-06-08 | 太平洋マテリアル株式会社 | 路面の補修方法及び路面の管理方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3529052B2 (ja) | 2004-05-24 |
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