JP2000238622A - 車両用ワイパ装置 - Google Patents

車両用ワイパ装置

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JP2000238622A
JP2000238622A JP11044499A JP4449999A JP2000238622A JP 2000238622 A JP2000238622 A JP 2000238622A JP 11044499 A JP11044499 A JP 11044499A JP 4449999 A JP4449999 A JP 4449999A JP 2000238622 A JP2000238622 A JP 2000238622A
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JP
Japan
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glass
vehicle
wiper device
disk
actuator
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JP11044499A
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Shinji Murata
真二 村田
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】容易に組付けることができ、ガラス閉時にアク
チュエータの出力軸とピボット軸とを確実に駆動連結さ
せることができる車両用ワイパ装置を提供する。 【解決手段】ワイパアーム3を軸支するピボット軸9
は、車体7に対して回動開閉するガラス8に貫通される
とともに回動可能に支持される。アクチュエータ1は車
体7側に設けられ、所定角度範囲で出力軸5を回動す
る。そして、ワイパ装置は、ガラス8の閉時に出力軸5
に固定した第1円盤6とピボット軸9に固定した第2円
盤15とを駆動連結し、アクチュエータ1の作動に基づ
いてワイパアーム3を揺動させ、ガラス8表面を払拭す
る。第1及び第2円盤6,15は、ガラス8の閉時にそ
の軸中心がずれるように配置される。第1及び第2円盤
6,15には、所定の範囲で駆動連結可能となるよに、
その連結される外周部分にテーパ部6a,15aが形成
され、第2円盤15が第1円盤6側に付勢されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用ワイパ装置に
係り、詳しくはガラスハッチ方式を採用したバックドア
ガラス表面を払拭するワイパ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のワゴン車やハッチバック車等で
は、荷室を開閉するバックドアに設けられたバックドア
ガラスを、そのバックドアの開閉とは別に回動開閉可能
とした所謂ガラスハッチ方式を採用したものがある。こ
のようなバックドアガラスの表面を払拭するワイパ装置
は、従来よりガラスに対して直接取り付けられていた。
【0003】しかしながら、前記ワイパ装置を構成する
部材の中で、特にアクチュエータは大型で重量物であ
る。そのため、バックドアガラスの開閉時、特に閉時に
おいて該ガラスがバックドアに衝突した際、その衝撃に
て該ガラスのアクチュエータが固定された部分に大きな
荷重がかかり、そこからガラスが割れるおそれがある。
又、バックドアガラスの開閉を手動で行なう際、該ガラ
スの開閉に大きな腕力が必要となる。さらに、アクチュ
エータをガラス側に固定すると、該アクチュエータの駆
動源たるモータに電源を供給する構造が複雑化してしま
う。
【0004】そこで、出力軸を回動するアクチュエータ
をバックドア側に固定するとともに、ガラス側にはワイ
パアームを軸支するピボット軸を回動可能に支持して、
ガラス閉時に出力軸とピボット軸とを駆動連結するワイ
パ装置が考案された。
【0005】詳述すると、アクチュエータは、その出力
軸に固定された揺動円盤を所定の揺動角度で揺動させ
る。この揺動円盤には、出力軸の回動中心(中心軸線)
に対して径方向にオフセットした位置に連結孔が形成さ
れる。一方、ピボット軸は、アクチュエータの出力軸と
同軸状となるようにピボットホルダにより回動可能に支
持され、該ホルダはガラスに固定される。ピボット軸に
はアクチュエータ側端部にレバーが固定され、該レバー
には揺動円盤の連結孔に嵌挿する連結ピンが備えられ
る。連結ピンは、ピンホルダによってピボット軸の軸方
向に沿って移動可能に支持され、アクチュエータ側に突
出するように付勢されている。
【0006】そして、ガラスが閉められて揺動円盤の連
結孔に連結ピンが嵌挿すると、該円盤とレバーとが駆動
連結する。即ち、アクチュエータが作動し揺動円盤が所
定の揺動角度で揺動すると、レバーも同様に揺動する。
レバーの揺動によりピボット軸が所定角度回動すると、
ワイパアームが所定角度揺動し、該アーム先端に連結す
るワイパブレードによりガラス表面が払拭される。
【0007】ガラスが開けられると、該ガラスの開作動
とともに揺動円盤の連結孔から連結ピンが抜けるだけで
あるので、該ガラスを容易に開作動することができる。
そして、ガラスが再び閉められると、揺動円盤の連結孔
に連結ピンが嵌挿し、該円盤とレバーとが再び駆動連結
した状態になる。
【0008】ここで、ガラス開時において、ワイパアー
ムやレバー等は何らかの外力により回動してしまい、そ
れとともに連結ピンの位置も移動してしまう。そして、
連結ピンの位置が移動した状態で、バックドアガラスが
閉められると、連結ピンは揺動円盤の表面に当接して没
入し、連結孔に嵌挿されない場合がある。このとき、連
結ピンの位置が連結孔の揺動軌跡上にあると、アクチュ
エータの作動により揺動円盤が揺動されて連結ピンが連
結孔に再び嵌挿される。こうして、揺動円盤とレバーと
が再び駆動連結されるようになっている。
【0009】従って、ガラス開時に連結ピンが連結孔の
揺動軌跡上に必ず配置されるように、レバーの揺動を規
制(揺動範囲を決定)するために、ピボットホルダには
そのレバーの揺動を規制する規制部材が設けられてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなワイパ装置は、バックドア側にアクチュエータを固
定し、バックドアガラス側にピボットホルダを固定して
組付けられる。このとき、アクチュエータの出力軸の軸
線と、ピボット軸の軸線とが該ガラス閉時に同一直線上
にあることが要求される。なぜなら、両軸線が同一直線
上にないと、揺動円盤の連結孔に連結ピンが嵌挿でき
ず、該円盤とレバーが駆動連結できない虞があるためで
ある。又、両軸線が僅かにずれた状態で該円盤とレバー
が駆動連結されると、該円盤の揺動角度に対するレバー
の揺動角度が大幅に変わってしまうことになる。
【0011】しかしながら、出力軸及びピボット軸の両
軸線を該ガラス閉時に同一直線上にすることは、バック
ドアガラスの組付け精度や部品精度等の理由から困難で
あり、ピボットホルダ組付け時の位置微調整等を必要と
してしまう。
【0012】又、払拭角度が110°を越えるようなワ
イパ装置とするためには、出力軸の回動角度が110°
を越えるようにする必要がある。このように、出力軸を
広角度で回動させる場合、回転モータを駆動源とするア
クチュエータ内には、4節リンクに加えて、セクターロ
ッドや、ラック及びピニオン等が必要となってしまう。
これによりアクチュエータが複雑化、大型化及び高コス
ト化してしまうことになる。
【0013】又、上記したようなワイパ装置では、例え
ば、落雪等が原因で、アクチュエータの作動に基づくワ
イパアームの揺動に対して異常なトルクが加わった際、
アクチュエータ(特に、モータ本体やリンク)等を保護
するため、サーキットブレーカ等が必要となるととも
に、異常トルクを見込んだ部品強度設計が必要となり、
アクチュエータの大型化及び高コスト化につながってし
まう。
【0014】本発明は、上記各問題点を解決するために
なされたものであって、第1の目的は、容易に組付ける
ことができ、ガラス閉時に該アクチュエータの出力軸と
ピボット軸とを確実に駆動連結させることができる車両
用ワイパ装置を提供することにある。
【0015】第2の目的は、アクチュエータの作動に基
づくワイパアームの揺動に対して異常なトルクが加わっ
た際、該アクチュエータ(特に、アクチュエータを構成
するモータやリンク)等を容易に保護することができる
車両用ワイパ装置を提供することにある。
【0016】第3の目的は、払拭角度が広角度なワイパ
装置において、出力軸を回動させるアクチュエータを単
純化、小型化及び低コスト化することができる車両用ワ
イパ装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、車体に対して回動開閉するガラスにワイパアームを
軸支するピボット軸を貫通させるとともに回動可能に支
持させ、出力軸を作動するアクチュエータを前記車体側
に設け、前記ガラスの閉時に前記出力軸に設けた第1連
結部と前記ピボット軸に連結した第2連結部とを駆動連
結し、前記アクチュエータの作動に基づいて前記ワイパ
アームを揺動させ、前記ガラス表面を払拭する車両用ワ
イパ装置において、前記第1及び第2連結部の作動軸中
心を、前記ガラス閉時に径方向にずれるように配置し、
前記第1及び第2連結部の少なくとも一方を、円盤形状
又は円盤形状から一部切り欠いた形状に形成するととも
に、前記ガラス閉時にその円盤軸中心から径方向にオフ
セットした位置の所定の範囲で駆動連結可能に形成し
た。
【0018】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の車両用ワイパ装置において、前記第1及び第2連結部
の連結される部分をテーパ部とし、該第1及び第2連結
部の少なくとも一方を互いに当接する方向に付勢した。
【0019】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の車両用ワイパ装置において、前記第1及び第2連結部
のテーパ部の少なくとも一方を摩擦材料にて形成した。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1
項に記載の車両用ワイパ装置において、前記アクチュエ
ータは、前記出力軸を所定の駆動角度範囲で回動させる
ものであり、前記第1及び第2連結部が駆動連結される
連結位置を、前記第2連結部の揺動中心寄りにした。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4
のいずれか1項に記載の車両用ワイパ装置において、前
記ワイパアームは、前記ガラス開時に所定の角度範囲で
揺動するように、規制手段にて揺動が規制された。
【0021】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の車両用ワイパ装置において、前記規制手段は、前記ピ
ボット軸を回動可能に支持するために前記ガラスに固定
されるホルダと前記第2連結部とに設けられ、互いに係
合することにより、前記ワイパアームの揺動を規制す
る。
【0022】請求項1に記載の発明によれば、ガラスが
閉められると、例えば円盤形状に形成される第1及び第
2連結部の作動軸中心が径方向にずれて配置され、その
第1及び第2連結部が各円盤軸中心から径方向にオフセ
ットした位置の所定の範囲で連結される。従って、該ワ
イパ装置の組付け時等、第1及び第2連結部の各作動軸
中心が配置中心位置から所定の範囲ずれて配置されて
も、ガラス閉時に該第1及び第2連結部が駆動連結され
る。
【0023】請求項2に記載の発明によれば、第1及び
第2連結部の連結される部分がテーパ部とされ、該第1
及び第2連結部の少なくとも一方が互いに当接する方向
に付勢されるため、第1及び第2連結部の各作動軸中心
が配置中心位置から所定の範囲ずれて配置されても、ガ
ラス閉時に該第1及び第2連結部の各テーパ部が駆動連
結される。
【0024】請求項3に記載の発明によれば、ガラス閉
時に第1及び第2連結部の各テーパ部が摩擦力にて駆動
連結される。従って、例えば、落雪等が原因で、アクチ
ュエータの作動に基づくワイパアームの揺動に対して異
常なトルクが加わった際には、第2連結部が空転する。
【0025】請求項4に記載の発明によれば、出力軸が
回動する所定の駆動角度範囲、即ち第1連結部が揺動す
る所定の駆動角度範囲に対して第1連結部と第2連結部
の回転ピッチ半径比を乗じた分第2連結部及びワイパア
ームが揺動する角度範囲が大きくなる。
【0026】請求項5に記載の発明によれば、ガラス開
時には、規制手段にてワイパアームが所定の角度範囲で
揺動するように、その揺動が規制される。請求項6に記
載の発明によれば、ガラス開時には、ガラスに固定され
るホルダと第2連結部に設けられた規制手段が係合する
ことにより、ワイパアームが所定の角度範囲で揺動する
ように、その揺動が規制される。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
の形態を図1〜図3に従って説明する。図1及び図2
は、本実施の形態の車両用ワイパ装置を示す。ワイパ装
置は、ガラスハッチ方式を採用したバックドアガラス表
面を払拭するワイパ装置である。
【0028】ワイパ装置は、アクチュエータ1と、ガラ
ス側ユニット2と、ワイパアーム3とを備える。アクチ
ュエータ1は、モータユニット4と、モータユニット4
の出力軸5に固定された第1連結部としての第1円盤6
とを備え、モータユニット4が車両バックドア側のボデ
ィ7に固定される。第1円盤6には、ガラス側ユニット
2側に向かって縮径する円錐の先端部を削除した形状の
テーパ部6aが設けられている。このテーパ部6aは、
その表面が接触面の摩擦を大きくするために摩擦材料
(例えば、ゴム、皮等)にて形成されている。
【0029】このアクチュエータ1は、その駆動時に出
力軸5を所定の駆動角度範囲で回動させ、該第1円盤6
を同所定の駆動角度範囲で揺動させる。ガラス側ユニッ
ト2は、前記ボディ7に対して回動開閉するバックドア
ガラス8を貫通するように設けられるピボット軸9と、
バックドアガラス8に固定され、該ピボット軸9を軸線
方向に移動可能かつ回動可能に支持するピボットホルダ
10とを備える。
【0030】詳述すると、ピボットホルダ10は、ピボ
ット軸9を支持する円筒部10aと、円筒部10aの室
内側(アクチュエータ1側)端部で径方向外側に延出す
るフランジ部10bとを備える。このピボットホルダ1
0は、バックドアガラス8の取付孔8aに円筒部10a
を貫通させ、フランジ部10bをパッキン11を介して
該ガラス8の室内側面に当接させた状態で、車外側から
ブッシュ12を介してナット13で締結することにより
固定されている。
【0031】ピボット軸9の車外側には、前記円筒部1
0aの車外側端部と係合することにより、該ピボット軸
9の室内側への突出量を規制するフランジ部14が形成
されている。又、ピボット軸9の室内側端部には、第2
連結部としての第2円盤15が固定されている。そし
て、第2円盤15とピボットホルダ10のフランジ部1
0bとの間には、スプリング16が圧縮して介在されて
いる。従って、第2円盤15は、アクチュエータ1側に
向かって付勢されている。この第2円盤15には、アク
チュエータ1側に向かって縮径する円錐の先端部を削除
した形状のテーパ部15aが設けられている。尚、本実
施の形態の第2円盤15は、前記第1円盤6より径が小
さく形成されている。
【0032】ここで、出力軸5とピボット軸9とは、そ
の軸中心がバックドアガラス8の閉時に径方向にずれる
ように、即ち平行となるように配置されている。又、出
力軸5とピボット軸9とは、バックドアガラス8の閉時
に、前記第1及び第2円盤6,15の両テーパ部6a,
15aがスプリング16の付勢力にて押圧接触する位置
に配置されている。
【0033】尚、バックドアガラス8の閉時に、両テー
パ部6a,15aがスプリング16の付勢力にて押圧接
触する位置は、両テーパ部6a,15aが径方向に幅を
有することと、テーパ部15aがスプリング16にて付
勢されていることから、各円盤6,15の径方向にオフ
セットした位置で所定の範囲となる。又、両テーパ部6
a,15aが押圧接触した状態は、該第1及び第2円盤
6,15が連結された状態であり、例えば室内側から見
て、第1円盤6が時計回り方向に揺動すると、第2円盤
15が反時計回り方向に揺動することになる。
【0034】図3に示すように、前記第2円盤15にお
いて、前記ピボットホルダ10のフランジ部10bと対
向する面には、該円盤15の外周に沿って所定の角度範
囲で溝15bが凹設されている。
【0035】前記ピボットホルダ10のフランジ部10
bにおいて、前記溝15bと対向する面には、規制ピン
10cが立設されている。この規制ピン10cの先端部
には、図3に示すように、弾性体17が固定され、その
弾性体17が該溝15b内に配置されるようになってい
る。従って、バックドアガラス8の開時に、第2円盤1
5は所定の角度範囲以外の揺動が規制される。尚、本実
施の形態では、溝15b、規制ピン10c及び弾性体1
7が規制手段を構成している。
【0036】前記ピボット軸9の車外側端部には、ワイ
パアーム3が固定される。このように構成されたワイパ
装置では、図2に示すように、バックドアガラス8が閉
められると、第2円盤15のテーパ部15aが第1円盤
6のテーパ部6aと当接して、該第2円盤15、ピボッ
ト軸9及びワイパアーム3が車外側に移動されるととも
に、該両テーパ部6a,15aがスプリング16の付勢
力により押圧接触した状態とされる。従って、第1及び
第2円盤6,15が連結され、出力軸5とピボット軸9
とが駆動連結される。
【0037】この状態で、アクチュエータ1が駆動し、
第1円盤6が所定の駆動角度範囲で揺動すると、第2円
盤15も揺動する。このとき、第2円盤15は、第1円
盤6の揺動方向とは逆方向に揺動する。又、第2円盤1
5が揺動する角度θ2は、(第1円盤6の揺動する所定
の駆動角度θ1)×(第1円盤6のピッチ半径r1)÷
(第2円盤15のピッチ半径r2)の式で表され、第2
円盤15は第1円盤6より径が小さいため、第1円盤6
の揺動する所定の駆動角度θ1より大きくなる。尚、こ
のようにして求まる第2円盤15の揺動する角度θ2の
範囲が、ワイパアーム3の正常な払拭範囲と対応するよ
うに各値(r1,r2等)が設定されている。又、前記
溝15b、及び規制ピン10cの弾性体17により規制
される該第2円盤15の揺動可能な所定の角度範囲は、
前記求まる角度θ2の範囲と同じに設定されている。
【0038】バックドアガラス8が開けられると、図2
に示すように、第2円盤15がスプリング16の付勢力
にて室内側に突出するとともに、該両テーパ部6a,1
5aの押圧接触した状態が解除される。従って、該第1
及び第2円盤6,15の連結が解除されるとともに、出
力軸5とピボット軸9との連結が解除される。また、こ
のとき、第2円盤15及びワイパアーム3の揺動は、第
2円盤15の溝15bに規制ピン10cの弾性体17が
係合することにより、所定の角度範囲内となるように規
制される。
【0039】次に、上記のように構成されたワイパ装置
の作用効果を以下に記載する。 (1)バックドアガラス8が開けられると、第1及び第
2円盤6,15の両テーパ部6a,15aの押圧接触し
た状態が解除され、アクチュエータ1とガラス側ユニッ
ト2が分離される。従って、バックドアガラス8の開閉
時、特に閉時において、該ガラス8がバックドアに衝突
した際の衝撃にて、該ガラス8に大きな荷重がかかるこ
とは低減され、該ガラス8が割れるといったことは低減
される。又、バックドアガラス8の開閉を手動で行なう
際、該ガラス8の開閉に比較的大きな腕力を必要としな
い。
【0040】(2)バックドアガラス8の閉時に、両テ
ーパ部6a,15aがスプリング16の付勢力にて押圧
接触する(連結する)位置は、各円盤6,15の軸中心
から径方向にオフセットした位置で所定の範囲となる。
従って、例えばこのワイパ装置の組付け時等に、出力軸
5に対するピボット軸9の位置が、組付ける配置中心位
置から所定の範囲ずれて組付けられても、バックドアガ
ラス8の閉時に出力軸5及びピボット軸9が確実に連結
される。その結果、このワイパ装置の組付けを容易に行
なうことができる。
【0041】(3)両テーパ部6a,15aをスプリン
グ16の付勢力にて押圧接触させることにより第1及び
第2円盤6,15を連結したため、例えば、落雪等が原
因で、アクチュエータ1の作動に基づくワイパアーム3
の揺動に対して異常なトルクが加わった際、第1円盤6
のみを空転させることができる。又、例えば、第2円盤
15の溝15bに規制ピン10cの弾性体17が係合し
て、アクチュエータ1の作動に基づくワイパアーム3の
揺動に対して異常なトルクが加わった際、第1円盤6の
みを空転させることができる。さらに、アクチュエータ
1が作動しない場合に、例えば落雪などによりワイパア
ーム3に過剰な外力が加わった時には、第2円盤15が
空転し、該第2円盤15及びワイパアーム3に負荷が加
わらない。従って、アクチュエータ1(特に、アクチュ
エータ1を構成する図示しないモータやリンク)等を、
サーキットブレーカ等を使用せず、容易に保護すること
ができる。又、異常なトルクなどを想定した強度設計を
必要とせずアクチュエータ1の小型化及び低コスト化を
図ることができる。
【0042】(4)第2円盤15が揺動する角度は、第
1円盤6の揺動する所定の駆動角度より大きくなる。即
ち、出力軸5が所定の駆動角度範囲で回動すると、ピボ
ット軸9がその所定の駆動角度範囲より大きな範囲で回
動する。従って、例えばワイパアーム3の払拭角度が広
角度なワイパ装置において、回転モータを駆動源とする
アクチュエータ1内にセクターロッドや、ラック及びピ
ニオン等を搭載する必要が無く、アクチュエータ1を単
純化、小型化及び低コスト化することができる。
【0043】(5)バックドアガラス8の閉時、第2円
盤15及びワイパアーム3の揺動は、第2円盤15の溝
15bに規制ピン10cの弾性体17が係合することに
より、所定の角度範囲内で規制される。従って、ワイパ
アーム3に何らかの外力が加わっても、該ワイパアーム
3が正常な払拭範囲から外れてしまうことはない。
【0044】上記実施の形態は、以下のように変更して
実施してもよい。 ・上記実施の形態では、出力軸5及びピボット軸9に第
1及び第2円盤6,15を固定したが、第1及び第2円
盤6,15は、その揺動時に該テーパ部6a,15aが
互いに押圧接触して連結可能であればよく、例えば、揺
動時に押圧接触しない角度範囲にある部分を切り欠いた
ものとしてもよい。
【0045】・上記実施の形態では、第1及び第2円盤
6,15にテーパ部6a,15aを設けるとともに、バ
ックドアガラス8の閉時に互いに連結されるようにスプ
リング16にて付勢したが、第1及び第2円盤6,15
は、ガラス8の閉時に各円盤6,15の軸中心から径方
向にオフセットした位置の所定の範囲で連結されればよ
く、例えば歯車等を用いて実施してもよい。尚、歯車を
用いても、上記実施の形態の効果(1),(2),
(4),(5)と同様の効果を得ることができる。
【0046】・上記実施の形態では、第1円盤6のテー
パ部6a表面を摩擦材料にて形成したが、第2円盤15
のテーパ部15a表面のみを摩擦材料にて形成してもよ
いし、第1及び第2円盤6,15のテーパ部6a,15
a表面を共に摩擦材料にて形成してもよい。
【0047】・上記実施の形態では、第2円盤15の径
を第1円盤6の径より小さくしたが、第2円盤15の径
を第1円盤6の径より大きくしてもよいし、同じとして
もよい。このようにしても、上記実施の形態の効果
(1)〜(3),(5)と同様の効果を得ることができ
る。
【0048】・上記実施の形態では、ワイパ装置を車両
バックドア側のボディ7とそのバックドアガラス8に設
けたが、バックドアガラス8のワイパ装置に限定され
ず、車体とその車体に対して回動開閉するガラスに設け
ればよい。
【0049】・上記実施の形態では、ガラス8開時にア
クチュエータ1とワイパアーム3とを分離するワイパ装
置について詳述したが、ガラス8開時にアクチュエータ
1とワイパアーム3とを分離しないワイパ装置において
も適用可能である。このようにしても、上記実施の形態
の効果(3)〜(5)と同様の効果を得ることができ
る。この別例から把握できる請求項以外の技術的思想に
ついて、以下に記載する。
【0050】(イ)ワイパアーム(3)を軸支するピボ
ット軸(9)、出力軸(5)を作動するアクチュエータ
(1)を備え、前記出力軸(5)に設けた第1連結部
(6)と前記ピボット軸(9)に連結した第2連結部
(15)とを駆動連結し、前記アクチュエータ(1)の
作動に基づいて前記ワイパアーム(3)を揺動させる車
両用ワイパ装置であって、前記第1及び第2連結部
(6,15)の作動軸中心を径方向にずれるように配置
し、前記第1及び第2連結部(6,15)の少なくとも
一方を、円盤形状又は円盤形状から一部切り欠いた形状
に形成するとともに、その円盤軸中心から径方向にオフ
セットした位置の所定の範囲で駆動連結可能に形成した
ことを特徴とする車両用ワイパ装置。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至6に
記載の発明によれば、容易に組付けることができ、ガラ
ス閉時に該アクチュエータの出力軸とピボット軸とを確
実に駆動連結させることができる車両用ワイパ装置を提
供することができる。
【0052】請求項3に記載の発明によれば、アクチュ
エータの作動に基づくワイパアームの揺動に対して異常
なトルクが加わった際、該アクチュエータ(特に、アク
チュエータを構成するモータやリンク)等を容易に保護
することができる車両用ワイパ装置を提供することがで
きる。
【0053】請求項4に記載の発明によれば、払拭角度
が広角度なワイパ装置において、出力軸を回動させるア
クチュエータを単純化、小型化及び低コスト化すること
ができる車両用ワイパ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のワイパ装置を示す要部概略断面
図。
【図2】本実施の形態のワイパ装置を示す要部概略断面
図。
【図3】第2円盤の溝と、規制ピンを示す概略斜視図。
【符号の説明】
1…アクチュエータ、3…ワイパアーム、5…出力軸、
6…第1円盤、7…ボディ、8…バックドアガラス、9
…ピボット軸、15…第2連結部、6a,15a…テー
パ部、10c…規制ピン、15b…溝、17…弾性材。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体(7)に対して回動開閉するガラス
    (8)にワイパアーム(3)を軸支するピボット軸
    (9)を貫通させるとともに回動可能に支持させ、出力
    軸(5)を作動するアクチュエータ(1)を前記車体
    (7)側に設け、前記ガラス(8)の閉時に前記出力軸
    (5)に設けた第1連結部(6)と前記ピボット軸
    (9)に連結した第2連結部(15)とを駆動連結し、
    前記アクチュエータ(1)の作動に基づいて前記ワイパ
    アーム(3)を揺動させ、前記ガラス(8)表面を払拭
    する車両用ワイパ装置において、 前記第1及び第2連結部(6,15)の作動軸中心を、
    前記ガラス(8)閉時に径方向にずれるように配置し、 前記第1及び第2連結部(6,15)の少なくとも一方
    を、円盤形状又は円盤形状から一部切り欠いた形状に形
    成するとともに、前記ガラス(8)閉時にその円盤軸中
    心から径方向にオフセットした位置の所定の範囲で駆動
    連結可能に形成したことを特徴とする車両用ワイパ装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の車両用ワイパ装置にお
    いて、 前記第1及び第2連結部(6,15)の連結される部分
    をテーパ部(6a,15a)とし、該第1及び第2連結
    部(6,15)の少なくとも一方を互いに当接する方向
    に付勢したことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の車両用ワイパ装置にお
    いて、 前記第1及び第2連結部(6,15)のテーパ部(6
    a,15a)の少なくとも一方を摩擦材料にて形成した
    ことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    車両用ワイパ装置において、 前記アクチュエータ(1)は、前記出力軸(5)を所定
    の駆動角度範囲で回動させるものであり、 前記第1及び第2連結部(6,15)が駆動連結される
    連結位置を、前記第2連結部(15)の揺動中心寄りに
    したことを特徴とする車両用ワイパ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    車両用ワイパ装置において、 前記ワイパアーム(3)は、前記ガラス(8)開時に所
    定の角度範囲で揺動するように、規制手段(10c,1
    5b,17)にて揺動が規制されたことを特徴とする車
    両用ワイパ装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の車両用ワイパ装置にお
    いて、 前記規制手段(10c,15b,17)は、前記ピボッ
    ト軸(9)を回動可能に支持するために前記ガラス
    (8)に固定されるホルダ(10)と前記第2連結部
    (15)とに設けられ、互いに係合することにより、前
    記ワイパアーム(3)の揺動を規制することを特徴とす
    る車両用ワイパ装置。
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