JP2000238462A - 偏平状記録媒体を収納可能な書籍及びその製本方法 - Google Patents
偏平状記録媒体を収納可能な書籍及びその製本方法Info
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Abstract
提供する。 【解決手段】 表紙2と本文3の間に配置する2葉の見
返し4a、4bのうち、表紙側に位置する見返し4aの
上下端縁を他の見返し4bの上下端縁よりも内側に引っ
込めた形状とし、重ねた状態の見返し4a、4bの表紙
2側の全面を表紙2に貼り付けることで、外側に位置す
る見返し4bの上下両端部分も表紙2に貼り付け、見返
し4a、4bの間にCD−ROM5を収納可能な収納部
6を形成する。
Description
偏平状記録媒体を収納可能な書籍及びその製本方法に関
する。
等の書籍が知られている。その代表的な構造は、CD−
ROMを収納する紙製の封筒を書籍内に貼り込んだもの
であり、中綴じの雑誌に多く採用されている。また、ハ
ードカバーにエンボス加工してCD−ROMを収納する
凹部を形成し、その凹部にCD−ROMを収納した後、
その表面を薄い紙或いはビニール等で覆って封をした構
成のものも知られている。
ROMを収納する紙製の封筒を書籍内に貼り込んだ構成
は、予め封筒を作成し、それを貼り込む必要があること
から、コスト高となり、また、上製本には採用できない
と言った問題があった。また、ハードカバーにエンボス
加工する方法では、エンボス加工に費用がかかると共に
その後の封をするための作業を手作業で行う必要があ
り、やはりコスト高となっていた。しかも、この場合に
は封を切って内部のCD−ROMを取り出した後は、C
D−ROMを再度、元の凹部に収納して保管することが
困難となるといった問題もあった。
ので、従来使用されている上製本ライン或いは絵本ライ
ンによって容易に製造可能な、CD−ROM等の偏平状
記録媒体を収納可能な書籍を提供することを目的とす
る。
解決するため、表紙の内側に配置する2葉の見返しを共
に表紙内面に貼り付けることによって、その2葉の見返
しの間に偏平状記録媒体を収納可能な構成の収納部を形
成し、更に、その2葉の見返しは、表紙側の見返しを他
の見返しの上に折り重ねた状態では他の見返しの貼り付
けるべき領域が露出する形状に作られており、2葉の見
返しを共に前記表紙の内面に貼り付ける構成としたもの
である。本発明はこの構成により、2葉の見返しを重ね
た状態でその全面を表紙の内面に貼り付けることで、2
葉の見返しの間に収納空間を形成でき、そこに偏平状記
録媒体を収納可能となる。ここで、見返し全面を表紙内
面に貼り付けることは、従来の上製本ライン或いは絵本
ラインにおいて通常に実施している工程であるので、本
発明の書籍はこれらのラインを用いて容易に製造可能で
あり、ハードカバーを持った上製本或いは絵本に対して
収納部を形成でき、換言すれば、偏平状記録媒体を収納
可能な収納部を備えた上製本或いは絵本を提供できる。
しかも得られた書籍は、ハードカバーの内面に収納部を
形成しているので、偏平状記録媒体の保護が確実であ
り、また、その収納部に対して偏平状記録媒体を必要に
応じて出し入れすることができ、書籍をそのまま偏平状
記録媒体の保管に使用できる。
偏平状記録媒体としては、例えば、CD、CD−RO
M、FD、MD、DVD、LD、MO等を挙げることが
できる。本発明を適用する書籍の形態は、任意である
が、好ましくは、ハードカバーを備えた上製本或いは絵
本である。このように上製本或いは絵本のハードカバー
の内面に2葉の見返しを貼り付けて偏平状記録媒体を収
納可能な構成の収納部を形成した書籍は、高級感を与え
ることができ、且つハードカバーによる偏平状記録媒体
の保護が確実であるといった利点が得られる。
枚のシートを二つ折りして構成される。この構成におい
て、表紙側に位置する見返しを他の見返しの上に折り重
ねた状態で、表紙側の見返しの上下端縁が他の見返しよ
りも内側に位置して他の見返しの上下端縁の近傍を露出
させる形状としておくと、表紙側の見返しの上にかぶさ
る他の見返しは上下の端縁近傍が表紙の内面に直接貼り
付けられることとなり、従って、上下端が閉じ、側縁の
みが開いた構成の収納部を形成できる。また、表紙側に
位置する見返しの側縁及び下端縁が他の見返しよりも内
側に位置して他の見返しの側縁及び下端縁の近傍を露出
させる形状としておくと、表紙側の見返しの上にかぶさ
る他の見返しは側縁及び下端縁近傍が表紙の内面に直接
貼り付けられることとなり、従って、側縁及び下端が閉
じ、上端のみが開いた構成の収納部を形成できる。
の上に重ねられる見返しのほぼ中央に、収納する偏平状
記録媒体よりも小さい開口を形成することが好ましい。
この開口を形成しておくと、この開口から指を入れて記
録媒体を開口に向かって或いはその逆に動かすことがで
き、記録媒体の出し入れが容易となる。
のシートを二つ折りして形成した2葉の見返しであっ
て、表紙側の見返しを他の見返しの上に折り重ねた状態
では他の見返しの貼り付けるべき領域が露出する形状に
作られた2葉の見返しを作成し、この見返しを本文の外
面に配置し、その本文を上製本ライン若しくは絵本ライ
ンに供給して製本する方法を挙げることができる。この
方法では、通常の上製本ライン若しくは絵本ラインをそ
のまま用いて製本できる。
る。図1は本発明の1実施例による書籍の概略斜視図、
図2は図1のA−A矢視概略断面図、図3は図1のB−
B矢視概略断面図である。全体を参照符号1で示す書籍
は上製本であり、ハードカバーの表紙2と、本文3と、
表紙2の内面に貼り付けられた2葉の見返し4a、4b
を備えており、その見返し4a、4bによってCD−R
OM5を収納する収納部6が形成されている。収納部6
は上下端を閉じ、側縁6aを開口させており、CD−R
OM5をその側縁から矢印C−Cで示すように出し入れ
可能である。また、収納部6の表面側の見返し4bの中
央には、CD−ROM5よりは小さいが指を入れるには
十分な開口7が形成されており、内部のCD−ROM5
を指で動かすことができるようになっている。
bは、図4(a)に示す形状の1枚のシート4を中央の
折り目位置8で二つ折りして形成される。ここで、2葉
の見返し4a、4bのうち、表紙側に位置する見返し4
aは、それを図4(b)に示すように他の見返し4bの
上に折り重ねた時、その側縁4aaは他の見返し4bの
側縁4baに重なるが、上下の端縁4ab、4acは他
の見返し4bの上下端縁4bb、4bcよりも内側に引
っ込んだ形状として、他の見返し4bの上下端縁4b
b、4bcの近傍を露出させる形状としている。かくし
て、見返し4aを上にして折り重ねた見返し4a、4b
の全面に、図4(c)にハッチングで示すように糊を塗
布して、表紙に貼り付けることにより、図1〜図3に示
すように、表紙2側の見返し4aはその全面が表紙2に
貼り付けられ(図2、図3では見返し4aを表紙2に貼
り付ける糊の図示は省略している)、その上に重なる見
返し4bは、内側の見返し4aの上下端縁4ab、4a
cよりも外側に位置する部分(即ち上下端縁4bb、4
bcの近傍部分)のみが表紙2に直接、糊9によって貼
り付けられる。かくして、2葉の見返し4a、4bの間
に、上下を閉じ、側縁のみを開口した、CD−ROM5
を収納可能な収納部6が形成される。なお、この書籍1
は表紙2の内面にCD−ROM5を収納するため、表紙
2を閉じた状態での書籍1の全体の厚みが大きくなるの
で、書籍1の背の部分に位置する表紙部分の幅(図2の
d参照)を、CD−ROM5の厚みに対応して大きくし
ておくと、表紙2を閉じた時の外観が良くなり、好まし
い。
説明する。まず、図4(a)に示す形状の見返し用のシ
ート4を作成する。このシート4は、ビク抜き等によっ
て簡単に製造可能である。なお、見返し4a、4bの中
間の折り目位置8には必要に応じ、すじ押し加工を施し
ておいてもよい。その後は、通常の上製本と同様な製本
工程によって製本される。すなわち、通常の見返しの場
合と同様にシート4を二つ折りし、本文の端部に配置さ
れる折丁に貼り込み、所望の折丁を丁合した後、上製本
ラインに供給し、製本を行う。この上製本ラインにおい
て、丁合した本文の外面に配置された見返し4a、4b
の全面に糊が塗布され、表紙2の内面に貼り付けられ、
図1〜4に示す構成の書籍1が製本される。このよう
に、書籍1は単に図4(a)に示す形状に打ち抜いたシ
ート4を用いる以外は、通常の上製本と同じ方法で製本
可能であり、安価に製造可能である。なお、この書籍1
の製本に使用される製本ラインは上記した上製本ライン
に限らず、重ねた状態の見返し4a、4bの全面を表紙
2の内面に貼り付けることの可能な任意の製本ライン、
例えば絵本ラインを使用することが可能であり、絵本ラ
インを使用することで絵本形態の書籍を得ることができ
る。
に、CD−ROM5を収納する収納部6を設けているの
で、CD−ROM5をハードカバー2で保護した状態で
収納でき、また、その収納部6には開口を設けているの
で、収納部6を破ることなくCD−ROM5の出し入れ
が可能であり、書籍1をCD−ROM5の保管にも使用
できる。また、この書籍1は上製本の形態であるので、
高級感を与えることができる。
配置された見返し4bの上下端縁4bb、4bcの近傍
のみが表紙2に貼り付けられているため、見返し4a、
4bの横方向の全域(背から小口までの間)がCD−R
OM5の収納のための空間となっている。この構成とし
た場合、CD−ROM5の収納空間が広過ぎる場合が生
じる。そのような場合には、見返し4aの適当な領域に
切り欠きや穴を形成しておいて、見返し4bの対応する
領域を表紙2に貼り付ける構成としてもよい。例えば、
図5(a)に示すように、見返し4aの折り目位置8の
近傍に円弧状の溝11を形成しておけば、図5(b)に
示すように、見返し4bの、溝11に対応する部分を糊
9で表紙2に貼り付けることができ、2葉の見返し4
a、4bの間に形成される収容空間の形状を、CD−R
OM5の収納に好ましい形状とすることができる。
よって形成する収納部6の形態は、見返し4a、4bの
形状を変えることにより更に変更可能であり、以下、そ
の具体例を説明する。図6(a)は、図6(b)に示す
書籍1Aに設ける2葉の見返し4Aa、4Abを形成す
るためのシート4Aを示すものである。このシート4A
は、見返し4Aaが上側になるように二つ折りした状態
では、表紙側に位置する見返し4Aaの側縁及び下端縁
が他の見返し4Abよりも内側に位置して、他の見返し
4Abの側縁及び下端縁を露出させる形状となってい
る。そして、この2葉の見返し4Aa、4Abを重ねた
状態でその全面を、図6(b)に示すように表紙2の内
面に貼り付けると、表面側となる見返し4Abは側縁及
び下端縁の近傍の領域(破線のハッチングで示す領域)
が糊9によって直接表紙2に貼り付けられることとな
り、上端が開口した収納部6Aが形成され、CD−RO
M5を上端から出し入れ可能となる。
に設ける2葉の見返し4Ba、4Bbを形成するための
シート4Bを示すものである。このシート4Bは、見返
し4Baが上側になるように二つ折りした状態では、表
紙側に位置する見返し4Baの先端下部の角部及び後端
(折り目側)上部の角部が、他の見返し4Bbよりも内
側に引っ込んだ斜辺4Baa、4Babとなり、また、
見返し4Bbの先端上部の角部が見返し4Baよりも内
側に引っ込んだ斜辺4Bbaとなる形状となっている。
そして、この2葉の見返し4Ba、4Bbを重ねた状態
でその全面を、図7(b)に示すように表紙2の内面に
貼り付けると、表面側となる見返し4Bbは先端下部の
角部及び後端上部の角部領域(破線のハッチングで示す
領域)が糊9によって直接表紙2に貼り付けられ、且つ
見返し4Baの先端上部の角部の斜辺4Bbaのところ
が開口した収納部6Bが形成され、CD−ROM5を斜
め方向に出し入れ可能となる。
3の外側に配置する見返しとして、2葉の見返し(例え
ば、4a、4b)のみを用いているが、本発明はこの構
成に限らず、表紙2に貼り付けて収納部を形成する見返
しの他に、追加の見返しを本文との間に、表紙に貼り付
けない形態で配置することも可能である。このような追
加の見返しを配置すると、本文3の最外面の頁ののど部
が表紙2に接合されなくなるため、その頁を開いた時の
外観が良くなる利点が得られる。
返しを表紙の内面に貼り付けることによって形成した収
納部を備えた構成であるので、その収納部にCD−RO
M等の偏平状記録媒体を収納することができ、偏平状記
録媒体を収納した書籍として流通させることができ、し
かも、製本に当たっては、従来の上製本や絵本に比べて
見返しの形状を変えるのみで、同一工程で製本可能であ
り、容易に上製本或いは絵本の形態で製本できる。この
ため、きわめて高級感を与えることができる。更に、表
紙としてハードカバーを用いることにより、収納した偏
平状記録媒体の保護が確実である等、種々な効果を有し
ている。
成するシートを示す概略平面図 (b)そのシートを二つ折りした状態で示す概略平面図 (c)シートを二つ折りして形成した2葉の見返しに糊
を塗布した状態を示す概略平面図
葉の見返しを形成するシートを示す概略平面図、(b)
そのシートを用いた書籍を示す概略斜視図
は2葉の見返しを形成するシートを示す概略平面図、
(b)そのシートを用いた書籍を示す概略斜視図
は2葉の見返しを形成するシートを示す概略平面図、
(b)そのシートを用いた書籍を示す概略斜視図
Claims (6)
- 【請求項1】 表紙の内面に2葉の見返しを貼り付け、
その2葉の見返しの間に偏平状記録媒体を収納可能な構
成の収納部を形成した書籍であって、前記2葉の見返し
は、表紙側の見返しを他の見返しの上に折り重ねた状態
では他の見返しの貼り付けるべき領域が露出する形状に
作られており、2葉の見返しを共に前記表紙の内面に貼
り付けていることを特徴とする、偏平状記録媒体を収納
可能な書籍。 - 【請求項2】 前記書籍がハードカバーを備えた上製本
若しくは絵本であることを特徴とする請求項1記載の書
籍。 - 【請求項3】 前記2葉の見返しが1枚のシートを二つ
折りして構成されており、表紙側に位置する見返しを他
の見返しの上に折り重ねた状態では、表紙側の見返しの
上下端縁が他の見返しよりも内側に位置していて他の見
返しの上下端縁の近傍を露出させる形状に作られている
ことを特徴とする請求項1又は2記載の書籍。 - 【請求項4】 前記2葉の見返しが1枚のシートを二つ
折りして構成されており、表紙側に位置する見返しを他
の見返しの上に折り重ねた状態では、表紙側の見返しの
側縁及び下端縁が他の見返しよりも内側に位置していて
他の見返しの側縁近傍及び下端縁近傍を露出させる形状
に作られていることを特徴とする請求項1又は2記載の
書籍。 - 【請求項5】 前記2葉の見返しのうち、表紙側の見返
しの上に重ねられる見返しのほぼ中央に、収納する偏平
状記録媒体よりも小さい開口を形成していることを特徴
とする請求項1から4のいずれか1項記載の書籍。 - 【請求項6】 1枚のシートを二つ折りして形成した2
葉の見返しであって、表紙側の見返しを他の見返しの上
に折り重ねた状態では他の見返しの貼り付けるべき領域
が露出する形状に作られた2葉の見返しを作成し、この
見返しを本文の外面に配置し、その本文を上製本ライン
若しくは絵本ラインに供給して製本することを特徴とす
る、偏平状記録媒体を収納可能な書籍の製本方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04112099A JP4043633B2 (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | 偏平状記録媒体を収納可能な書籍及びその製本方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04112099A JP4043633B2 (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | 偏平状記録媒体を収納可能な書籍及びその製本方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000238462A true JP2000238462A (ja) | 2000-09-05 |
JP4043633B2 JP4043633B2 (ja) | 2008-02-06 |
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ID=12599603
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04112099A Expired - Fee Related JP4043633B2 (ja) | 1999-02-19 | 1999-02-19 | 偏平状記録媒体を収納可能な書籍及びその製本方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4043633B2 (ja) |
-
1999
- 1999-02-19 JP JP04112099A patent/JP4043633B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4043633B2 (ja) | 2008-02-06 |
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