JP2000238418A - 記録紙用表面塗工剤 - Google Patents
記録紙用表面塗工剤Info
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Abstract
カラー写真に匹敵する程度の高品質な記録画像の得られ
る記録紙用表面塗工剤を提供する。 【解決手段】 (A)平均粒子径が0.02〜0.15
μmの重合体エマルジョン(好ましくは、スチレン・
(メタ)アクリレート系共重合体エマルジョン)と、
(B)平均粒子径が0.01〜0.15μmのコロイダ
ルシリカとを含む(好ましくは平均粒子径比(A)/
(B)が0.5〜5.0)ことを特徴とする記録紙用表
面塗工剤。
Description
等の記録紙、好ましくはインクジェット記録用紙表面に
塗工することにより、前記記録紙に優れたインク受理
性、光沢感、および耐水性を付与することができ、高解
像度で高品質な画像が得られる記録紙用表面塗工剤に関
する。
ェット記録方式は騒音が少なく、高速記録、多色化、装
置のコンパクト化が可能であることから急速に普及して
いる。そしてこのインクジェット記録装置の高速化や記
録画像の高精細化、フルカラー化に伴い、記録紙に対す
る要求品質はますます厳しいものになって来ており、カ
ラー写真に匹敵する程度の高解像度、高品質の記録画像
が得られる記録紙が切望されている。
要望を充分に満足するものはなかった。即ち、従来とは
比較にならない程の高速印刷と多色印刷が行われるた
め、従来の記録紙では、光沢感、インキの吸収性、同一
箇所に複数のインキが付着した際の発色性、色彩の鮮明
度、精細性等が不十分で満足される高画質な画像が得ら
れない。
でにも記録画像の品質向上を目的に、紙等の支持体に薬
剤を塗工する方法が、数多く検討されている。例えば、
特定の共重合体エマルジョンを塗工する方法(特開平1
0−129108号)、特定の粒子径のコロイド粒子を
塗工し、特定の加工条件で処理を施す方法(特開平7−
117335号)、特定の重合体エマルジョンを塗工
し、特定の加工条件で処理を施す方法(特開平9−21
6457号)、塗工液にカチオン性コロイダルシリカと
アニオン性コロイダルシリカを使用する方法(特開昭6
0−219083号)、塗工液にポリアクリル酸エステ
ルエマルジョンと特定の無定形シリカとを使用する方法
(特開平7−299959号)、支持体上に多孔性イン
ク吸収層を設け、更にその上に特定のアクリル樹脂エマ
ルジョンを塗工する方法(特開平10−81061
号)、支持体上の最表層のインク吸収層に特定のグラフ
トポリマーを配合する方法(特開昭63−149183
号)、特定のキャストコート紙上に特定のポリビニルア
ルコールと架橋剤を含有する皮膜を形成する方法(特開
平6−155892号)、塗工液にカチオン性のポリマ
ーを使用する方法(特開昭62−174184号、特開
昭64−8085号、特開平7−242056号、特開
平7−242057号、特開平8−39927号、特開
平8−108618号)、塗工液に多孔質樹脂粒子を使
用する方法(特開平7−1835号、特開平7−172
037号)、塗工液にアクリロニトリル−アクリル酸エ
ステル系共重合体を使用する方法(特開平8−5036
6号)等がある。しかしながら、これらの技術は、いず
れも前述の高い要求を満足できるものではない。
紙、好ましくはインクジェット記録紙の表面に塗工する
ことにより、前記記録紙に優れたインク受理性、光沢
感、耐水性を付与することができ、高解像度で高品質な
画像が得られる記録紙用表面塗工剤を提供することであ
る。
平均粒子径が0.02〜0.15μmの重合体エマルジ
ョンと、(B)平均粒子径が0.01〜0.15μmの
コロイダルシリカとを含むことを特徴とする記録紙用表
面塗工剤が提供される。また本発明によれば、前記
(A)重合体エマルジョンの平均粒子径と、前記(B)
コロイダルシリカの平均粒子径との比(A)/(B)が
0.5〜5.0の範囲であることを特徴とする記録紙用
表面塗工剤が提供される。さらに本発明によれば、前記
(A)重合体エマルジョンが、下記の(a)〜(d)の
モノマーを下記に示す割合で共重合させた共重合体であ
って、そのガラス転移温度が30〜200℃の範囲であ
る共重合体を含むことを特徴とする記録紙用表面塗工剤
が提供される。 (a) スチレンおよびα−メチルスチレンの少なくと
も一方のモノマー:5〜95重量% (b) 下記一般式(1)で表されるアクリル酸エステ
ルおよびメタアクリル酸エステルの少なくとも1種のモ
ノマー:4.5〜94.5重量%
2は、炭素数1〜22の飽和若しくは不飽和の直鎖状ま
たは分岐鎖状の脂肪族炭化水素基を表す。) (c) エチレン性不飽和基をもつカルボン酸およびそ
の塩類の少なくとも1種のモノマー:0.5〜30重量
% (d) (a)〜(c)のモノマーと共重合可能なモノ
マー:0〜20重量%
る。本発明の表面塗工剤を構成する(A)重合体エマル
ジョンは、平均粒子径が0.02〜0.15μmであ
り、より好ましくは0.025〜0.12μmであり、
さらに好ましくは0.03〜0.10μmである。該平
均粒径が0.02μm未満ではインクの吸収性が低下
し、一方0.15μmを超えると記録画像の発色の鮮明
性が低下する。
は、平均粒子径が0.02〜0.15μmの範囲のもの
であるならば、従来公知の重合体エマルジョンがいずれ
も使用可能である。このような重合体エマルジョンの具
体例としては、酢酸ビニル系重合体エマルジョン、スチ
レン・ブタジエン共重合体エマルジョン、エチレン酢酸
ビニル共重合体エマルジョン、アクリル系共重合体エマ
ルジョン、スチレン・アクリル系共重合体エマルジョン
等が挙げられる。この中でも特に、記録画像の鮮明性と
光沢感の点から、スチレン・アクリル系共重合体エマル
ジョンが好ましく、その中でも特に前記の(a)〜
(d)のモノマーを前記に示す割合で共重合させた共重
合体であって、そのガラス転移温度が30〜200℃の
範囲である共重合体エマルジョンが好ましい。
を前記割合で共重合させたスチレン・アクリル系共重合
体エマルジョンについて具体的に説明する。 (a)のモノマーは、スチレンおよびα−メチルスチレ
ンの少なくとも1種である。また、その共重合の割合は
好ましくは5〜95重量%であり、より好ましくは15
〜93重量%であり、さらに好ましくは30〜90重量
%である。この割合が5重量%未満では光沢性が不足す
る傾向にあり、一方95重量%を超えると記録画像の鮮
明性が不足する傾向にある。
表されるアクリル酸エステルおよびメタアクリル酸エス
テルの少なくとも1種である。具体的には例えばアクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘ
キシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらを
単独で使用しても、併用しても差し支えない。またその
共重合割合は好ましくは4.5〜94.5重量%で、よ
り好ましくは10〜90重量%であり、さらに好ましく
は15〜85重量%である。この割合が5重量%未満で
は記録画像の発色の鮮明性が不足する傾向にあり、一方
94.5重量%を超えると記録画像の精細度が不足する
傾向にある。
2は、炭素数1〜22の飽和若しくは不飽和の直鎖状ま
たは分岐鎖状の脂肪族炭化水素基を表す。)
を持つカルボン酸およびその塩類の少なくとも1種であ
る。具体的には、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸およびそ
れらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩等が
挙げられる。これらは、単独で使用しても、2種類以上
併用して使用しても差し支えない。またその共重合割合
は0.5〜30重量%で、より好ましくは1〜20重量
%である。この割合が0.5重量%未満では記録画像の
発色の精細度が精細度が不足する傾向にあり、一方30
重量%を超えると光沢性が不足する傾向にある。
のモノマーと共重合可能なモノマーであり、本発明の効
果を阻害しない範囲で使用しても差し支えない。具体的
には、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、N−
ヒドロキシメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタ
クリレート、酢酸ビニル、アクリロニトリル、メチレン
ビスアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパント
リアクリレート、スチレンスルホン酸およびその塩類、
2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸およ
びその塩類等を挙げることが出来る。またその共重合割
合は20重量%以下である。この割合が20重量%を超
えると本発明の効果が充分に得られない。
の重合体のガラス転移温度は、好ましくは30〜200
℃の範囲であり、より好ましくは50〜150℃の範囲
である。ガラス転移点が低いと表面の多孔性が低下し、
インクの吸収速度が低下する。一方ガラス転移点が高い
と、成膜性が低下し、光沢が悪くなる。また、その分子
量は1千〜1000万が好ましく、より好ましくは5千
〜500万である。分子量が低いと膜の強度が低下し、
一方分子量が高いとエマルジョンの安定性が低下する。
エマルジョンは、例えば、常法の乳化重合方法により2
0〜50重量%の固形分濃度で製造でき、製造法に特に
制限はないが、重合体エマルジョンの平均粒子径が0.
02〜0.15μmの範囲になる製造条件を選択する必
要がある。
的には、水に乳化剤を溶解し、例えば前記(a)、
(b)、(c)、(d)の共重合成分を加えて乳化さ
せ、ラジカル重合開始剤を加えて同時反応により乳化重
合を行う方法の他、連続滴下、分割仕込み等の方法によ
り、反応系に前記の共重合成分あるいはラジカル重合開
始剤を反応系に供給する方法が挙げられる。これらの方
法の中では、連続滴下法が好ましい。また、前記の共重
合成分を乳化剤を用いて乳化させた状態で、反応系に供
給する方法も可能である。なお、重合温度は40℃〜9
5℃が望ましい。
限するものではなく、公知の乳化剤が使用可能である
が、共重合体エマルジョンの平均粒子径を制御する上
で、アニオン性の乳化剤を使用するのが好ましい。この
ようなアニオン性の乳化剤としては、例えば、高級アル
コール硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、脂肪族スルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エ
ステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル
ジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ポリオキシエチレ
ンアルキルアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩、
アリルアルキルフェニルポリエチレンオキシド硫酸エス
テル塩、アリルアルキルスルホコハク酸ジエステル塩等
の乳化剤が使用可能である。また、ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル等の
ノニオン性乳化剤や、ポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム、ポリビニルアルコールのスルホン化物等の高分子乳
化剤を上記のアニオン性乳化剤と併用しても差し支えな
い。
合開始剤は特に制限はされず、過酸化水素、過硫酸アン
モニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過酸
化物、これらの過酸化物との組み合わせで通常使用され
る各種のレドックス開始剤、さらには、2,2−アゾビ
ス(アミジノプロパン)塩酸塩のようなアゾ系開始剤が
いずれも使用可能である。また、必要に応じて、ドデシ
ルメルカプタン、ジアルキルアミン、アリルアルコール
等の分子量調整剤を併用しても差し支えない。
(B)コロイダルシリカは、平均粒子径が0.01〜
0.15μmであり、より好ましくは0.015〜0.
12μmであり、さらに好ましくは0.20〜0.10
μmである。該平均粒径が0.01μm未満であるとイ
ンクの吸収性が低下し、一方0.15μmを超えると記
録画像の発色の鮮明性が低下するので好ましくない。
5μmのコロイダルシリカとしては、球状シリカを水に
分散させたコロイド液であって、粒子表面のOH基がマ
イナスに帯電し、水酸化ナトリウム、ケイ酸ソーダ、有
機アミン等の塩基で中和することによりアニオン性を示
すアニオン性コロイダルシリカの他、アルミナ等で表面
処理することよりノニオン性やカチオン性を示すものも
用いることができる。該(B)のコロイダルシリカの
内、アニオン性コロイダルシリカは、前記(A)重合体
エマルジョンとの相溶性に優れており好ましく使用され
る。このようなアニオン性コロイダルシリカとしては、
一般に市販されているものが使用可能であり、日本化学
工業(株)のシリカドール、旭電化工業(株)のアデラ
イトAT、触媒化成工業(株)のカタロイド、日産化学
工業(株)のスノーテックス等が使用可能であるが、p
H8〜12のゾル状の水分散液(重量濃度20〜50
%)が、(A)重合体エマルジョンとの相溶安定性の点
から好ましい。
て、(A)重合体エマルジョンと(B)コロイダルシリ
カの平均粒子径は、電気泳動光散乱光度計ELS−80
0(大塚電子株式会社製)により測定したものである。
(A)重合体エマルジョンの平均粒子径と(B)コロイ
ダルシリカの平均粒子径との比(A)〜(B)は、好ま
しくは0.5〜5.0の範囲であり、より好ましくは
0.6〜4.0の範囲であり、さらに好ましくは0.7
〜3.5の範囲である。該平均粒子径の比が0.5〜
5.0の範囲外であると、記録画像の発色の鮮明性と光
沢感が低下する傾向にある。
する(A)重合体エマルジョンと、(B)コロイダルシ
リカとの組成比(固形分重量比)は、好ましくは6/4
〜0.3/9.7の範囲であり、より好ましくは5/5
〜0.5/9.5の範囲であり、さらに好ましくは4/
6〜0.7/9.3の範囲である。(A)重合体エマル
ジョンの比率が60重量%を超えると、記録画像の発色
の鮮明性が低下する傾向にあり、3重量%未満では光沢
感が低下する傾向にある。
(A)共重合体エマルジョンと(B)コロイダルシリカ
とを含むものである。それらの表面塗工剤全体に対する
割合は、通常、10〜100重量%、好ましくは30〜
100重量%である。また、本発明の記録紙用表面塗工
剤は、前記の共重合体エマルジョンとコロイダルシリカ
の他に、紙加工などで一般に使用されているバインダ
ー、表面紙力剤、表面サイズ剤、帯電防止剤、粘度調節
剤、染料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、防黴
剤、防滑剤、造膜助剤等を併用しても差し支えない。こ
れらの添加剤の配合割合は、前記の共重合体エマルジョ
ンとコロイダルシリカとの混合物の機能を阻害しない範
囲であれば、特に制限されないが、表面塗工剤全体に対
し、通常、0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重
量%である。
ト状基体の形態で記録に適するものであれば特に制限さ
れず、天然パルプ紙、顔料塗工紙、合成紙等の他布や、
ポリエチレンテレフタレート等のプラスチックフィルム
シートも使用できる。
ンと(B)コロイダルシリカとの基体に対する塗工量は
0.1〜40g/m2で、好ましくは1〜30g/m2で
ある。また、塗工方法は従来方法を用いることが可能で
ある。例えばエアードクターコーター、エアーナイフコ
ーター、ブレードコーター、ロールコーター、カーテン
コーター、グラビアコーター、スプレー等を利用でき
る。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお、以下の実施例等において、特に言及する場合
を除き、「重量%」および「重量部」は、それぞれ
「%」および「部」と略記する。
マルジョンを製造した。 (製造例1)撹拌機、温度計、還流冷却器、滴下ロート
および窒素導入管を備えた装置に、脱イオン水641
部、ポリオキシエチレン(n=5)ラウリルエーテル硫
酸エステルのナトリウム塩(乳化剤)9部および下記に
示す単量体混合物の内10部を仕込み、窒素気流下で7
5℃まで加熱した。次いで、撹拌下で75℃に保ちなが
ら、過硫酸アンモニウム1.5部を溶解させた脱イオン
水溶液10部を加えて重合反応を開始した。次いで、7
5℃に保ちながら残りの単量体混合物290部を2時間
かけて滴下した。さらに同温度で1時間保温して重合反
応を完結させた。冷却後、10%アンモニア水でpHを
8.0に調製し、脱イオン水で希釈して固形分濃度30
%、ガラス転移温度70℃、平均粒子径0.053μm
の共重合体エマルジョン(S−1)を得た。 単量体混合物(組成) スチレン 108部 メタクリル酸メチル 108部 アクリル酸n−ブチル 50部 メタクリル酸 34部
スルホコハク酸ジエステルのナトリウム塩を使用し、単
量体組成を第1表に示した組成に変えた以外は製造例1
と同様の操作を行い、固形分濃度30%、ガラス転移温
度102℃、平均粒子径0.035μmの共重合エマル
ジョン(S−2)を得た。
に、脱イオン水490部と下記に示す組成の単量体乳化
物の内13部を仕込み、窒素気流下で70℃まで加熱し
た。ついで、攪拌下で70℃に保ちながら、過硫酸ナト
リウム2.3部を溶解させた脱イオン水溶液10部を加
えて重合反応を開始した。そして、70℃に保ちながら
残りの単量体乳化物640部を3時間かけて滴下した。
さらに同温度で1時間保温して重合反応を完結させた。
冷却後、10%水酸化ナトリウムでpHを7.7に調整
し、脱イオン水で希釈して固形分濃度40%、ガラス転
移温度91℃、平均粒子径0.085μmの共重合体エ
マルジョンS−3を得た。 単量体乳化物(組成) 単量体 スチレン 299.0部 メタクリル酸エチル 147.2部 メタクリル酸 13.8部 乳化剤 ポリオキシエチレン(n=10) ノニルアリルフェニルエーテル硫酸 エステルアンモニウム塩 21部 脱イオン水 バランス 計653部
した組成に変えた以外は製造例1と同様の操作を行い、
固形分濃度30%の共重合体エマルジョン(S−4〜S
−5)を得た。
更し、乳化剤としてポリオキシエチレン(n=30)ノ
ニルフェニルエーテルを使用し、単量体組成を下記の表
1に示す組成に変えた以外は製造例3と同様の操作を行
い、固形分濃度40%、ガラス転移温度77℃、平均粒
子径0.18μmの共重合体エマルジョンH−1を得
た。なお、ここで製造した共重合体エマルジョンH−1
は、本発明の効果を示すために使用する比較用の共重合
体エマルジョンである。
チル、 i−BMA:メタクリル酸イソブチル、EMA:メタク
リル酸エチル、 MAA:メタクリル酸、AA:アクリル酸、MLA:マ
レイン酸、 MAm:メタクリルアミド
エマルジョンS−1と、平均粒子径0.045μm、p
H9.0、固形分40%のアニオン性コロイダルシリカ
(サンプル名A)とを、共重合体エマルジョンとアニオ
ン性コロイダルシリカとの固形分比が1/9になるよう
に混合し、精製水で希釈して固形分30%の表面塗工剤
を調製した。 (塗工)坪量85g/m2、ステヒキトサイズ度6秒の
紙に、各表面塗工剤をアプリケーターバー#4を用いて
乾燥固形分5g/m2 になるように塗工し、110℃、
40秒の条件で乾燥して試験紙を得た。
の、固形分比を3/7、5/5、7/3、9/1に変更
した以外は全て前記実施例1と同じ方法で表面塗工剤を
調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。結果を表2に
示す。
と、平均粒子径0.033μm、pH9.5、固形分4
0%のアニオン性コロイダルシリカ(サンプル名B)を
用いた以外は、前記実施例1及び実施例2〜5と同じ方
法で表面塗工剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得
た。
リカ単独の組成で表面塗工剤を調製し、塗工し、乾燥し
て試験紙を得た。
に、インクジェットプリンター(EPSON社製、PM
−700C)を用いてフルカラー印刷し、以下の評価を
行った。結果を表2に示す。
色の鮮やかさを目視により評価した。 ◎:色彩、発色の鮮やかさが優れており、色かすれがな
い。 ○:微かに色かすれがあるが、実用上問題がない。 △:若干、色彩や発色の鮮やかさが劣る。 ×:色かすれがあり、色彩や発色の鮮やかさが劣る。
みの程度を目視により評価した。 ◎:にじみがない。 ○:微かに、にじみがあるが、実用上問題がない。 △:にじみが若干認められる。 ×:にじみが大きい。
目視で判定した。 ◎:光沢感が非常に高く優れている。 ○:光沢感がある程度高い。 △:光沢感があまりなく、やや劣っている。 ×:光沢感がなく、劣っている。
なイメージについて、非常に優れていると判断したもの
を◎、優れていると判断したものを○、やや劣っている
と判断したものを△、劣っていると判断したものを×、
として評価した。
を10回手で擦り合わせ、記録画像の状態を観察した。 ○:記録画像に殆ど変化がない。 △:記録画像に僅かに変化がある。 ×:表面塗工剤の粉落ちがあり、記録画像の変化が激し
い。
/アニオン性コロイダルシリカの組成比(固形分重量
比)は好ましくは6/4〜0.3/9.7の範囲であ
り、より好ましくは5/5〜0.5/9.5の範囲であ
り、さらにより好ましくは4/6〜0.7/9.3の範
囲である。
効果を明らかにするために、実施例11〜20、比較例
5〜7を以下に示す。
0.130μm、pH10.0、固形分30%のアニオ
ン性コロイダルシリカ(サンプル名C)を用い、重合体
エマルジョンとコロイダルシリカとの組成比(固形分
比)を3/7に変えた以外は、実施例1と同じ条件で表
面塗工剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
し、重合体エマルジョンとコロイダルシリカとの組成比
(固形分比)を3/7に変えた以外は実施例1と同じ条
件で表面塗工剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得
た。
0.065μm、pH9.5、固形分40%のアニオン
性コロイダルシリカ(サンプル名D)を使用し、重合体
エマルジョンとコロイダルシリカとの組成比(固形分
比)を3/7に変えた以外は実施例1と同じ条件で表面
塗工剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
重合体エマルジョンとコロイダルシリカとの組成比(固
形分比)を3/7に変えた以外は実施例1と同じ条件で
表面塗工剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
0.025μm、pH9.1、固形分40%のアニオン
性コロイダルシリカ(サンプル名E)を使用し、重合体
エマルジョンとコロイダルシリカとの組成比(固形分
比)を3/7に変えた以外は実施例1と同じ条件で表面
塗工剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
ルジョンとコロイダルシリカとの組成比(固形分比)を
3/7に変えた以外は実施例1と同じ条件で表面塗工剤
を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
し、重合体エマルジョンとコロイダルシリカとの組成比
(固形分比)を3/7に変えた以外は実施例1と同じ条
件で表面塗工剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得
た。
コロイダルシリカとしてサンプルEを使用し、重合体エ
マルジョンとコロイダルシリカとの組成比(固形分比)
を3/7に変えた以外は実施例1と同じ条件で表面塗工
剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
のアニオン性コロイダルシリカ(サンプル名F)を使用
し、重合体エマルジョンとコロイダルシリカとの組成比
(固形分比)を3/7に変えた以外は実施例1と同じ条
件で表面塗工剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得
た。
コロイダルシリカとしてサンプルFを使用し、重合体エ
マルジョンとコロイダルシリカとの組成比(固形分比)
を3/7に変えた以外は実施例1と同じ条件で表面塗工
剤を調製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
使用した以外は、実施例1と同じ条件で表面塗工剤を調
製し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
のアニオン性コロイダルシリカ(サンプル名G)を使用
した以外は、実施例1と同じ条件で表面塗工剤を調製
し、塗工し、乾燥して試験紙を得た。
アニオン性コロイダルシリカ(サンプル名H)を使用し
た以外は、実施例1と同じ条件で表面塗工剤を調製し、
塗工し、乾燥して試験紙を得た。
について、前記同様に印刷し、性能評価を行なった。そ
の結果を表3に示す。
明らかなように、重合体エマルジョンの平均粒子径とア
ニオン性コロイダルシカの平均粒子径との比は、好まし
くは0.5〜5.0の範囲であり、より好ましくは0.
6〜4.0の範囲であり、さらにより好ましくは0.7
〜3.5の範囲である。また、比較例5〜7の結果よ
り、該重合体エマルジョンの平均粒子径が0.02〜
0.15μm、該アニオン性コロイダルシリカの平均粒
子径が0.01〜0.15μmをはずれたものは、不適
当であることが判る。
の効果を明らかにするために、実施例21〜24を示
す。
2〜S−5を使用し、共重合体エマルジョンとアニオン
性コロイダルシリカとの固形分比を3/7に変更した以
外は全て前記実施例1と同じ方法で表面塗工剤を調製
し、塗工し、乾燥して印刷と性能評価を行った。結果を
表4に示す。
ノマー組成としては、本発明のモノマー組成が非常に優
れていることが明らかである。
れた記録用紙特にインクジェット記録用紙は、高解像度
の画質を与えると共に耐水性、耐光性にも優れ、しかも
高光沢でカラー写真に匹敵する高品質な記録画像を与え
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)平均粒子径が0.02〜0.15
μmの重合体エマルジョンと、(B)平均粒子径が0.
01〜0.15μmのコロイダルシリカとを含むことを
特徴とする記録紙用表面塗工剤。 - 【請求項2】 前記(A)重合体エマルジョンの平均粒
子径と前記(B)コロイダルシリカの平均粒子径との比
(A)/(B)が0.5〜5.0の範囲であることを特
徴とする請求項1記載の記録紙用表面塗工剤。 - 【請求項3】 前記(A)重合体エマルジョンが、下記
の(a)〜(d)のモノマーを下記に示す割合で共重合
させた共重合体であって、そのガラス転移温度が30〜
200℃の範囲である共重合体を含むことを特徴とする
請求項1に記載の記録紙用表面塗工剤。 (a) スチレンおよびα−メチルスチレンの少なくと
も1種のモノマー:5〜95重量% (b) 下記一般式(1)で表されるアクリル酸エステ
ルおよびメタアクリル酸エステルの少なくとも1種のモ
ノマー:4.5〜94.5重量% 【化1】 (式中、R1は、水素原子またはメチル基を表し、R
2は、炭素数1〜22の飽和若しくは不飽和の直鎖状ま
たは分岐鎖状の脂肪族炭化水素基を表す。) (c) エチレン性不飽和基を有するカルボン酸および
その塩類より選ばれる少なくとも1種のモノマー:0.
5〜30重量% (d) (a)〜(c)のモノマーと共重合可能なモノ
マー:0〜20重量%
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11042517A JP2000238418A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 記録紙用表面塗工剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11042517A JP2000238418A (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | 記録紙用表面塗工剤 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
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Family Applications (1)
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000238418A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1999
- 1999-02-22 JP JP11042517A patent/JP2000238418A/ja active Pending
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