JP2000237591A - 有機化合物分解用触媒およびこの触媒を用いた有機化合物の除去方法 - Google Patents

有機化合物分解用触媒およびこの触媒を用いた有機化合物の除去方法

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JP2000237591A
JP2000237591A JP11043997A JP4399799A JP2000237591A JP 2000237591 A JP2000237591 A JP 2000237591A JP 11043997 A JP11043997 A JP 11043997A JP 4399799 A JP4399799 A JP 4399799A JP 2000237591 A JP2000237591 A JP 2000237591A
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organic compound
cobalt
copper
compound
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Masahiro Tajima
政弘 田島
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Kansai Research Institute KRI Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気体中に含まれているアルデヒド等の有機化
合物を除去するための触媒であって、再利用が可能であ
り、かつ微量の有機化合物の除去にも適した触媒を提供
する。 【解決手段】 コバルト化合物および銅化合物を含む溶
液からコバルトおよび銅を含む沈殿物を得て、この沈殿
物を焼成することにより、コバルト・銅複合酸化物を主
体とする触媒を調製する。この触媒を用いれば、100
℃以下の低温でも空気中の微量の有機化合物を除去でき
る。また、上記溶液に還元剤や助触媒の成分となる化合
物を添加すれば、触媒の性能はさらに向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体中に分散した
微量の有機化合物を分解するための触媒に関する。ま
た、本発明は、この触媒を用いた有機化合物の除去方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】空気中には多種類の微量成分が含まれて
おり、アルデヒドもその一種である。アルデヒドは悪臭
成分になるばかりでなく、ホルムアルデヒドはいわゆる
シックハウス症候群の原因物質とも考えられている。
【0003】従来、アルデヒドを除去するために、空気
清浄機等ではアミン添着活性炭による吸着除去が行われ
ている。しかし、アルデヒドとアミンとの化学反応は不
可逆反応であるために、アミン添着活性炭は再生でき
ず、そのまま捨てられている。
【0004】また、白金、パラジウム等の貴金属を触媒
に用い、高温でアルデヒドを燃焼する方法も知られてい
る。しかし、この方法は、数千ppm以上のアルデヒド
を含む空気には有効であっても、微量のアルデヒドを含
む空気の処理には、処理コストが高くなって実用的では
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、気
体中に含まれているアルデヒド等の有機化合物を除去す
るための触媒であって、再利用が可能であり、かつ微量
の有機化合物の除去にも適した触媒を提供することを目
的とする。また、本発明は、この触媒を用いて有機化合
物を効果的に除去する方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の触媒は、コバルト・銅複合酸化物を主体と
する。また、コバルト化合物および銅化合物を含む溶液
にコバルトおよび銅を含む沈殿物を生成させる工程と、
前記沈殿物を焼成する工程とを含む方法により得たこと
を特徴とする。
【0007】この触媒を用いれば、微量であっても、空
気中の有機化合物を効果的に除去することができる。こ
の触媒は、有機化合物を吸着するとともに低温で酸化分
解することができる。また、この触媒は、容易に再生す
ることもできる。
【0008】本発明の触媒は、還元剤をさらに含む溶液
から製造されることが好ましい。この好ましい例によれ
ば、触媒の性能がさらに向上する。
【0009】本発明の触媒は、B、P、Ti、V、C
r、Mn、Fe、Ni、Zn、Ga、Zr、Nb、M
o、Pd、Ag、Cd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、
Au、Ru、Pt、Hg、Pb、Bi、Ce、Pr、N
d、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、TmおよびYbからなる群から選ばれる少なくとも
一種を助触媒としてさらに含むことが好ましい。ただ
し、助触媒の含有率は20重量%以下であることが好ま
しい。
【0010】本発明の触媒では、コバルトと銅との合計
量に対するコバルトの含有率が10原子%以上90原子
%以下であることが好ましい。
【0011】本発明の触媒は、BET法で測定した表面
積が30m2/g以上であることが好ましい。有機化合
物に対する触媒の吸着力が向上するからである。
【0012】本発明の有機化合物の除去方法は、本発明
の触媒に、有機化合物を含む気体を接触させることによ
り、前記有機化合物を除去することを特徴とする。
【0013】この除去方法によれば、微量の有機化合物
であっても気体中から効果的に除去できる。
【0014】本発明の除去方法では、有機化合物を含む
気体を100℃以下で触媒に接触させることが好まし
い。従来の触媒では、実用上、100℃を超える高温で
気体を接触させる必要があった。しかし、上記除去方法
では、このような加熱の必要がない。
【0015】本発明の除去方法では、有機化合物を含む
気体を触媒に接触させた後に、前記有機化合物が吸着し
た前記触媒を100℃よりも高い温度に加熱することが
好ましい。この好ましい例によれば、有機化合物の吸着
速度が分解速度を上回っても、触媒の分解能の低下を抑
制できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい形態につ
いて説明する。
【0017】まず、本発明の触媒の製法の一形態につい
て説明する。原料となるコバルト化合物および銅化合物
としては、硝酸塩、硫酸塩、塩化物をはじめとする各種
の無機金属化合物、酢酸塩、蟻酸塩、シュウ酸塩、アル
コキシド金属化合物、アセチルアセテート金属化合物を
はじめとする各種の有機金属化合物を使用できる。原料
化合物に特に制限はなく、例えば水和物を用いてもよ
い。
【0018】コバルト化合物と銅化合物とを含む原料は
溶媒に投入される。溶媒としては、水、アルコール系溶
媒等を使用できる。得られた溶液には、pHを調整する
ために、さらに沈殿助剤を添加することが好ましい。沈
澱助剤としては、アンモニア水、水酸化ナトリウム、炭
酸ナトリウム等各種のアルカリ性化合物を使用できる。
また、分解することによってアルカリ性となる尿素等を
用いてもよい。このようにして、溶液のpHは、沈殿物
の生成に好ましい値となるように調整される。このpH
の値は、好ましくは5以上、さらに好ましくは6以上で
ある。
【0019】コバルト化合物と銅化合物とは、最終的に
得られる触媒において、コバルト:銅の原子比が1:9
〜9:1となるように、溶液中に投入することが好まし
い。 コバルト:銅の原子比は、さらに好ましくは3:7〜
7:3、最も好ましくは6:4〜4:6である。
【0020】溶液には、溶液から沈殿を生じさせる前
に、還元剤をさらに添加してもよい。還元剤としては、
特に限定されないが、例えば、ヒドラジンまたはその
塩、ヒドロキシカルボン酸またはその塩、多価アルコー
ル、多価カルボン酸またはその塩を使用できる。還元剤
を添加すると、沈澱助剤を添加しなくても部分的に沈澱
が生じる場合があるが、この場合もさらに沈澱助剤を投
入してpHを調整することが好ましい。
【0021】また、助触媒として、B、P、Ti、V、
Cr、Mn、Fe、Ni、Zn、Ga、Zr、Nb、M
o、Pd、Ag、Cd、Sn、Sb、Hf、Ta、W、
Au、Ru、Pt、Hg、Pb、Bi、Ce、Pr、N
d、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、TmおよびYbから選ばれる少なくとも一種の元素
を含ませる場合には、その元素の化合物をさらに溶液に
添加する。これらの助触媒は、上記触媒の酸化力を向上
させる作用がある。特に、Mn、Cr、V、Ag、A
u、Pd、PtおよびCeは、その酸化物自体が強い酸
化作用を有するため、触媒の性能向上に有用である。こ
れらの元素は、通常、イオンまたは酸化物として触媒に
含有される。
【0022】触媒中における助触媒の量は20重量%以
下が好ましい。
【0023】こうして得られた沈殿物(例えば、コバル
ト化合物と銅化合物との共沈物)は、さらに洗浄して、
余分な金属イオン等を除去することが好ましい。洗浄
は、例えばろ過により行うことができる。洗浄は、洗浄
液に余分な塩または金属イオンが残存しなくなるまで実
施することが好ましい。洗浄の後、沈殿物は、乾燥して
水分を十分に除去した後、焼成される。
【0024】焼成は100℃以上、好ましくは150℃
以上の大気中で行うことが好ましい。
【0025】こうして、コバルト・銅複合酸化物を主体
とする触媒が得られる。この触媒のBET法により測定
した表面積は、好ましくは30m2/g以上、さらに好
ましくは50m2/g以上、最も好ましくは150m2
g以上である。表面積が小さすぎると、アルデヒドの除
去性能が低下する。
【0026】この触媒を、例えばアルデヒドのような有
機化合物を含む空気と接触させると、100℃以下の低
温で有機化合物を除去することができる。このように、
この触媒は、低温域でも機能する。
【0027】有機化合物は、触媒による吸着と、吸着し
た有機化合物の酸化による分解とにより空気中から除去
される。しかし、有機化合物の酸化分解速度が吸着速度
よりも遅い低温領域では、有機化合物の除去性能が徐々
に低下する。したがって、この場合には、上記低温領域
での除去と、有機化合物の酸化分解速度が触媒による吸
着速度以上となる高温領域での除去とを組み合わせるこ
とにより、有機化合物を除去することが好ましい。
【0028】この場合、高温領域としては、具体的に
は、100℃を超える温度が好ましく、150〜300
℃がさらに好ましい。
【0029】実際に、上記方法で得たコバルト・銅複合
酸化物触媒を、50℃以上でアセトアルデヒドを含む空
気と接触させたところ、二酸化炭素の発生が確認され
た。
【0030】なお、特に限定されないが、本発明による
触媒による有機化合物の除去は、有機化合物を1〜50
ppm程度含む気体を対象とするのに適している。
【0031】微量の有機化合物を含む空気と触媒とを接
触させる過程は、通常の気相触媒反応やガス吸着処理に
用いられる方式を採用して実施すればよい。最も簡単な
のは、触媒、または触媒が固定された坦体を、加熱装置
を備えた管または容器に充填して用いる方法である。具
体的には、触媒等からなる充填層を形成し、この充填層
を貫通するように有機化合物を含む空気を流す方法が好
適である。
【0032】触媒の形状は、特に制限されず、粒状、円
柱状、クローバー型、ハニカム型、ネット状等、様々な
形状とすることができる。圧力損失を少なくするために
は、ハニカム型やネット状が好ましい。また、触媒を固
定するための担体としては、表面積が大きい材料、具体
的には、ゼオライト、シリカ、アルミナ、活性炭、活性
炭素繊維等種々の材料を使用できる。
【0033】コバルト・銅複合酸化物を主体とする上記
触媒は、空気清浄器やエアコンディショナーに組み込ん
で用いてもよい。また、これら機器内において、触媒を
所定温度まで定期的に加熱しながら有機化合物を除去す
ることとしてもよい。
【0034】このように上記触媒を使用すれば、長期間
にわたって継続的に有害なアルデヒド等の有機化合物を
空気中から除去することができる。この除去方法は、住
居、オフィスビル等において、清浄の対象とする空間の
大小を問わず、容易に実施できる。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、以下の実施例により制限されるも
のではない。
【0036】(実施例1)硝酸コバルト・6水和物0.
1mol、硝酸銅・3水和物0.1molを400ml
の純水に溶解した。この水溶液に炭酸ナトリウムの0.
1M(mol/l)水溶液を添加してpHを6.5に調
整し、コバルトと銅との共沈物を生成させた。この共沈
物を濾過し、70℃の純水1リットルで洗浄した。さら
に、共沈物を120℃で1晩乾燥させた後、300℃で
2時間焼成して、コバルト・銅複合酸化物を得た。この
コバルト・銅複合酸化物をBET法により表面積を測定
した結果、36m2/gであった。
【0037】このコバルト・銅複合酸化物0.5mlを
触媒として用いて、下記の条件でアセトアルデヒド除去
試験を行った。
【0038】 ・装置:常圧管状流通反応装置 ・アセトアルデヒド濃度:50ppm ・空間速度:20000/hr ・測定温度:50℃
【0039】なお、用いた常圧管状流通反応装置の概略
を図1に示す。図1に示したように、この反応装置で
は、触媒充填層1をガラス管2の中間に設置し、このガ
ラス管2の上下に通気管3、4が配置されている。上記
濃度でアセトアルデヒドを含んだ気体6は、一方の通気
管3からガラス管2へと供給され、触媒充填層1を通過
して他方の通気管4から排出される。また、触媒充填層
1の温度を調整できるように、ガラス管2の周囲にはヒ
ータ5が設置されている。
【0040】また、空間速度20000/hrとは、1
時間あたり、触媒の体積の2万倍に相当する量のアセト
アルデヒド含有気体を供給するという意味である。
【0041】上記条件で実施した試験において、図1に
示した装置の通気管4から排出される気体のアセトアル
デヒド濃度(出口濃度)を測定し、入口濃度(50pp
m)との関係から、次式によりアセトアルデヒド除去率
(%)を算出した。
【0042】アセトアルデヒド除去率(%)=(入口濃
度−出口濃度)×100/入口濃度
【0043】表1に、経過時間ごとのアセトアルデヒド
除去率を示す。
【0044】 (表1) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 90 6 82 8 75 10 62 ――――――――――――――――――――――――
【0045】(実施例2)硝酸コバルト・6水和物0.
1mol、硝酸銅・3水和物0.1mol、シュウ酸・
2水和物0.1molを400mlの純水に溶解した。
この水溶液に炭酸ナトリウムの0.1M水溶液を添加し
てpHを6.2に調整し、コバルトと銅との共沈物を生
成させた。この共沈物を濾過し、70℃の純水1リット
ルで洗浄し、120℃で1晩乾燥させた後、300℃で
2時間焼成して、コバルト・銅複合酸化物複合酸化物と
した。このコバルト・銅複合酸化物をBET表面積を測
定した結果、151m2/gであった。
【0046】上記コバルト・銅複合酸化物を用い、実施
例1と同様の方法によりアセトアルデヒド除去試験を行
った。結果を表2に示す。
【0047】 (表2) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 100 6 96 8 89 10 84 ――――――――――――――――――――――――
【0048】(実施例3)実施例2のアセトアルデヒド
除去試験により性能が低下したコバルト・銅複合酸化物
を大気中において200℃で2時間保持し、再生処理を
行った。このコバルト・銅複合酸化物を用いて、実施例
1と同様の方法によりアセトアルデヒド除去試験を行っ
た。結果を表3に示す。表3に示すように、上記再生処
理により、アセトアルデヒド除去性能が回復したことが
確認された。
【0049】 (表3) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 100 6 95 8 89 10 85 ――――――――――――――――――――――――
【0050】(実施例4)実施例2で調製したコバルト
・銅複合酸化物を用い、アセトアルデヒドに代えてホル
ムアルデヒドを用いた点を除いては、実施例1と同様の
方法によりホルムアルデヒド除去試験を行った。結果を
表4に示す。
【0051】 (表4) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 100 6 97 8 91 10 87 ――――――――――――――――――――――――
【0052】(実施例5)硝酸コバルト・6水和物0.
14mol、硝酸銅・3水和物0.06molを400
mlの純水に溶解した。この水溶液に炭酸ナトリウムの
0.1M水溶液を添加してpHを6.5に調整し、コバ
ルトと銅との共沈物を生成させた。この共沈物を濾過
し、70℃の純水1リットルで洗浄した。さらに、共沈
物を120℃で1晩乾燥させた後、300℃で2時間焼
成して、コバルト・銅複合酸化物を得た。このコバルト
・銅複合酸化物をBET法により表面積を測定した結
果、41m2/gであった。
【0053】このコバルト・銅複合酸化物を用い、実施
例1と同様の方法によりアセトアルデヒド除去試験を行
った。結果を表5に示す。
【0054】 (表5) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 85 6 71 8 58 10 45 ――――――――――――――――――――――――
【0055】(実施例6)硝酸コバルト・6水和物0.
06mol、硝酸銅・3水和物0.14molを400
mlの純水に溶解した。この水溶液に炭酸ナトリウムの
0.1M水溶液を添加してpHを7に調整し、コバルト
と銅との共沈物を生成させた。この共沈物を濾過し、7
0℃の純水1リットルで洗浄した。さらに、共沈物を1
20℃で1晩乾燥させた後、300℃で2時間焼成し
て、コバルト・銅複合酸化物を得た。このコバルト・銅
複合酸化物をBET法により表面積を測定した結果、3
5m2/gであった。
【0056】このコバルト・銅複合酸化物を用い、実施
例1と同様の方法によりアセトアルデヒド除去試験を行
った。結果を表6に示す。
【0057】 (表6) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 87 6 72 8 58 10 46 ――――――――――――――――――――――――
【0058】(実施例7)硝酸コバルト・6水和物0.
02mol、硝酸銅・3水和物0.18molを400
mlの純水に溶解した。この水溶液に炭酸ナトリウムの
0.1M水溶液を添加してpHを7に調整し、コバルト
と銅との共沈物を生成させた。この共沈物を濾過し、7
0℃の純水1リットルで洗浄した。さらに、共沈物を1
20℃で1晩乾燥させた後、300℃で2時間焼成し
て、コバルト・銅複合酸化物を得た。この複合酸化物の
表面積をBET法により測定した結果、33m2/gで
あった。
【0059】このコバルト・銅複合酸化物を用い、実施
例1と同様の方法によりアセトアルデヒド除去試験を行
った。結果を表7に示す。
【0060】 (表7) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 81 6 65 8 49 ――――――――――――――――――――――――
【0061】(実施例8)硝酸コバルト・6水和物0.
1mol、硝酸銅・3水和物0.1mol、過マンガン
酸カリウム0.02mol、およびシュウ酸・2水和物
0.12molを400mlの純水に溶解した。この水
溶液に炭酸ナトリウムの0.1M水溶液を添加してpH
を6.2に調整し、コバルト、銅およびマンガンの共沈
物を生成させた。この共沈物を濾過し、70℃の純水1
リットルで洗浄した。さらに、共沈物を120℃で1晩
乾燥させた後、300℃で2時間焼成して、マンガン・
コバルト・銅複合酸化物を得た。この複合酸化物の表面
積をBET法により測定した結果、62m2/gであっ
た。
【0062】このコバルト・銅複合酸化物を用い、実施
例1と同様の方法によりアセトアルデヒド除去試験を行
った。結果を表8に示す。
【0063】 (表8) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 100 6 100 8 98 10 95 ――――――――――――――――――――――――
【0064】(比較例1)同容量の活性炭(和光純薬社
製)をコバルト・銅複合酸化物に代えて用いた点を除い
ては実施例1と同様にしてアセトアルデヒド除去試験を
行った。なお、用いた活性炭の表面積をBET法により
測定したところ、980m2/gであった。試験の結果
を表9に示す。
【0065】 (表9) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 1 90 2 45 3 7 4 0 ――――――――――――――――――――――――
【0066】(実施例9)実施例1で調製したコバルト
・銅複合酸化物を用い、測定温度を30℃とした点を除
いては、実施例1と同様の方法により、アセトアルデヒ
ド除去試験を行った。結果を表10に示す。
【0067】 (表10) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 95 6 81 8 72 10 55 ――――――――――――――――――――――――
【0068】(実施例10)実施例1で調製したコバル
ト・銅複合酸化物を用い、測定温度を80℃とした点を
除いては、実施例1と同様の方法により、アセトアルデ
ヒド除去試験を行った。結果を表11に示す。
【0069】 (表11) ―――――――――――――――――――――――― 経過時間(時間) アセトアルデヒド除去率(%) ―――――――――――――――――――――――― 2 100 4 90 6 85 8 82 10 80 ――――――――――――――――――――――――
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、貴金属触媒と比較して
はるかに安価な材料を用いて調製した触媒により、空気
中に微量に含まれているアルデヒド等の有害な有機化合
物を除去することができる。また、100℃以下の温度
でアルデヒドを含む空気を処理することができるため、
通常の酸化分解のように常に高温に加熱することを必要
としない。しかも、使用により性能が低下したコバルト
・銅複合酸化物は、100℃より高い温度で再生処理す
ることにより性能が回復するため、長期間利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例におけるアルデヒド除去試験に用いた
常圧管状流通反応装置の構成の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 触媒充填層 2 ガラス管 3,4 通気管 5 ヒータ 6 処理気体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D048 AA19 AB03 BA04Y BA07Y BA08Y BA16Y BA17Y BA18Y BA19Y BA20Y BA21Y BA22Y BA23Y BA24Y BA25Y BA26Y BA27Y BA28X BA30Y BA31Y BA32Y BA34Y BA35X BA36Y BA37X BA38Y BA41X BA41Y BA42X BB01 CA01 4G069 AA02 AA08 AA09 BA04A BA05A BA21A BB04A BB06A BB06B BC17A BC21A BC22A BC23A BC25A BC26A BC32A BC33A BC35A BC36A BC37A BC38A BC52A BC54A BC55A BC56A BC58A BC59A BC60A BC62A BC62B BC62C BC66A BC68A BC70A BC72A BC75A BD03A BD07A CA01 CA10 CA15 DA06 EA01X EC02X EC03X EC04X EC05X FA01 FB09

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コバルト・銅複合酸化物を主体とし、コ
    バルト化合物および銅化合物を含む溶液にコバルトおよ
    び銅を含む沈殿物を生成させる工程と、前記沈殿物を焼
    成する工程とを含む方法により得たことを特徴とする有
    機化合物分解用触媒。
  2. 【請求項2】 還元剤をさらに含む溶液から沈殿物を得
    る請求項1に記載の有機化合物分散用触媒。
  3. 【請求項3】 B、P、Ti、V、Cr、Mn、Fe、
    Ni、Zn、Ga、Zr、Nb、Mo、Pd、Ag、C
    d、Sn、Sb、Hf、Ta、W、Au、Ru、Pt、
    Hg、Pb、Bi、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、E
    u、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、TmおよびYbか
    らなる群から選ばれる少なくとも一種を助触媒としてさ
    らに含む請求項1または2に記載の有機化合物分解用触
    媒。
  4. 【請求項4】 助触媒の含有率が20重量%以下である
    請求項3に記載の有機化合物分解用触媒。
  5. 【請求項5】 コバルトと銅との合計量に対するコバル
    トの含有率が、10原子%以上90原子%以下である請
    求項1〜4のいずれかに記載の気体分散有機化合物分解
    用触媒。
  6. 【請求項6】 BET法で測定した表面積が30m2
    g以上である請求項1〜5のいずれかに記載の有機化合
    物分解用触媒。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の触媒
    に、有機化合物を含む気体を接触させることにより、前
    記有機化合物を除去することを特徴とする有機化合物の
    除去方法。
  8. 【請求項8】 有機化合物を含む気体を100℃以下で
    触媒に接触させる請求項7に記載の有機化合物の除去方
    法。
  9. 【請求項9】 有機化合物を含む気体を100℃以下で
    触媒に接触させる工程と、前記有機化合物が吸着した前
    記触媒を100℃よりも高い温度に加熱する工程とを含
    む請求項7または8に記載の有機化合物の除去方法。
  10. 【請求項10】 有機化合物がアルデヒドである請求項
    6〜9のいずれかに記載の有機化合物の除去方法。
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