JP2000235960A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2000235960A
JP2000235960A JP11035494A JP3549499A JP2000235960A JP 2000235960 A JP2000235960 A JP 2000235960A JP 11035494 A JP11035494 A JP 11035494A JP 3549499 A JP3549499 A JP 3549499A JP 2000235960 A JP2000235960 A JP 2000235960A
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益教 高森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリサイドゲート構造を有しながら、ゲート酸
化膜の膜厚増大現象や、電気特性の劣化のない半導体装
置の製造方法を提供する。 【解決手段】 シリコン基板10上にゲート酸化膜11
を成長させる。ゲート酸化膜11の上に、DPS膜1
2、およびWSi膜13を成長させる。WSi膜13上
にCAP膜14を成長させる。WSi膜13の成膜後、
SiH4 をチャンバー内に流し、基板を10秒以上Si
4雰囲気に曝してもよい。DPS膜中のフッ素を減少
させるため、ゲート酸化膜の膜厚増大を防止できる。ま
た、基板温度を、上記DPS膜12の成長時の温度とほ
ぼ同じ値に維持する。ゲート酸化膜11─DPS膜12
間の界面に結合した水素の脱離を防ぐことができるた
め、電気特性の劣化のない半導体装置の製造方法を提供
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高融点金属シリサ
イド膜とポリシリコンなどの半導体膜からなる積層電極
配線膜を有する半導体装置の製造方法、特にタングステ
ンシリサイド(WSi)膜とポリシリコン(PS)膜と
の積層膜を主体とするゲート電極用積層膜の製造方法に
関わる。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路装置の素子パター
ンの微細化や、素子動作の高速化の要請が高まってお
り、半導体集積回路装置中の配線の低抵抗化が求められ
ている。配線の中でもゲート配線はその一部がMOSト
ランジスタのゲート電極として機能するものであって、
素子特性の機能を左右する重要な部材である。かかるゲ
ート配線の低抵抗化のための1つの手段としてタングス
テンシリサイド(WSi)膜とリンなどの不純物をドー
プしたポリシリコン(DPS)膜との積層膜がゲート電
極として多用されている。
【0003】WSi膜とDPS膜との積層膜をゲート電
極として用いる場合、半導体集積回路装置の製造工程に
おいて電極形成後の熱処理により、(1)WSi膜のD
PS膜からの剥がれ、(2)下地段差部における断線、
(3)DPS膜を単膜で用いた場合に比べた場合のゲー
ト酸化膜の膜厚の増大、(4)フラットバンド電圧や絶
縁破壊電荷量(Qbd)などの電気特性の劣化など、様
々な不都合が生じる。
【0004】このうち、上記問題(1)の原因は熱処理
時にWSi膜に作用する応力の変化である。また、上記
問題(2)は段差部などにおける熱処理によるWSi膜
応力の変化によるクラックの発生により起こる。これら
の2つの問題を解決するために方法として、WSi膜上
にシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、あるいはリン・ケ
イ酸ガラス(PSG)膜の層を形成する方法(特開平8
−88198号公報)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に記載されている従来の積層配線によっては、膜剥が
れ、断線等の不都合は抑制できるかもしれないが、ゲー
ト酸化膜の膜厚増大現象やフラットバンド電圧やQbd
の電気特性の劣化などの不都合を解決することはできな
い。
【0006】酸化膜の膜厚増大現象(例えばVivec
Jain and K.C.Saraswat,Sy
mposium on VLSI Technolog
y,Digest of Technocal Pap
ers,9ページ,(1991))は、以下の原因によ
るものと考えられる。WSi膜成膜に使う材料ガスであ
る6フッ化タングステン(WF6)中のフッ素が、DP
S膜─WSi膜間の界面やDPS膜─下地酸化膜間の界
面のシリコン原子のダングリングボンドと結合すると、
その後の熱処理によりこのフッ素が酸素に置換される。
その結果、成膜直後より厚く酸化膜が成長している。
【0007】今後、ますます素子寸法が微細化されてい
くに伴い、トランジスタ特性の精密制御、安定化への要
求は一層強くなることは明らかであり、このためにはゲ
ート酸化膜の膜厚、およびゲート酸化膜の膜質安定化が
最重要課題となる。従って、上記酸化膜の膜厚増大現象
の抑制や電気特性の安定化を行う必要がある。
【0008】上記問題に鑑み、本発明の目的は、WSi
膜とDPS膜の積層膜をゲート電極として用いた場合で
も、トランジスタのゲート酸化膜の膜厚増大現象を抑制
した半導体装置、および劣化のない優れた電気特性を有
する半導体装置の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体装
置の製造方法は、基板上の酸化膜の上にシリコン膜を形
成する工程(a)と、上記シリコン膜の上に高融点金属
シリサイド膜を形成する工程(b)とを含み、上記工程
(a)と上記工程(b)とを連続的に行い、かつ、その
間の基板温度の変化が所定範囲内に収まるように調節す
る方法である。
【0010】これにより、熱ストレスが加わらないの
で、上記酸化膜─上記シリコン膜間の界面に結合した水
素の脱離を防止することができる。よって、フラットバ
ンド電圧やQbdの電気特性の劣化を防止することがで
きる。
【0011】本発明の第2の半導体装置の製造方法は、
基板上の酸化膜の上にシリコン膜を形成する工程(a)
と、上記シリコン膜上に高融点金属シリサイド膜を形成
する工程(b)と、シリコン化合物ガス雰囲気に曝す工
程(c)とを含む方法である。
【0012】これにより、積層膜成長後に熱処理を加え
ても、上記シリコン膜中にフッ素がほとんど存在しない
ため、フッ素と酸素の置換によるゲート酸化膜の膜厚増
大現象が抑制される。また、上記高融点金属シリサイド
膜/上記シリコン膜に上記高融点金属シリサイド膜の上
から水素を供給することにより、電気特性を改善する効
果も発揮する。
【0013】上記第2の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(a)と上記工程(b)とは連続的に行
い、かつ、その間の基板温度の変化が所定範囲内に収ま
るように調節することにより、熱ストレスが加わらない
ので、上記酸化膜─上記シリコン膜間の界面に結合した
水素の脱離をさらに防止することができる。よって、フ
ラットバンド電圧やQbdの電気特性の劣化をさらに防
止することができる。
【0014】上記第2の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(c)までの間の基板温度の変化が所定範
囲内に収まるように調節することにより、熱ストレスが
加わらないので、上記酸化膜─上記シリコン膜間の界面
に結合した水素の脱離をさらに防止することができる。
よって、フラットバンド電圧やQbdの電気特性の劣化
をさらに防止することができる。
【0015】上記第1および第2の半導体装置の製造方
法において、上記温度調節の変動範囲を上記シリコン膜
の形成工程時の基板温度プラスマイナス20℃とするこ
とにより、上記酸化膜─上記シリコン膜間の界面に結合
した水素の脱離をさらに防止することができる。よっ
て、フラットバンド電圧やQbdの電気特性の劣化をさ
らに防止することができる。
【0016】上記第1および第2の半導体装置の製造方
法において、上記シリコン化合物ガスを、シリコンと水
素の化合物とすることができる。
【0017】上記第1および第2の半導体装置の製造方
法において、上記工程(b)において、6フッ化タング
ステン(WF6)ガスを用いてタングステンシリサイド
(WSi)膜からなる高融点金属シリサイド膜を形成す
ることができる。
【0018】上記第1および第2の半導体装置の製造方
法において、上記基板温度は、450〜700℃である
ことが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】最初に、本実施形態に係る製造方
法に従って形成された半導体装置について説明する。
【0020】図1は、本実施形態に係る製造方法に従っ
て形成された半導体装置、特にポリサイド構造を有する
MOSトランジスタを示す断面図である。ホウ素等を不
純物として含むP型シリコン基板10上にはゲート酸化
膜11とゲート電極15とが下から順次積み上げられて
いる。このゲート電極15は、リンを含むポリシリコン
膜であるDPS膜12と、WSi膜13と、ポリシリコ
ン膜からなるCAP膜14とが下から順次積み上げられ
た構造となっている。また、下地となるP型シリコン基
板中のゲート電極15の両側方に位置する領域にはソー
ス領域16、およびドレイン領域17が設けられてい
る。このソース領域16、およびドレイン領域17は、
いずれにも、ヒ素、あるいはリン等を高濃度にシリコン
基板に導入することにより形成されたものである。本実
施形態の半導体装置においては、ゲート電極15に電圧
を印加すると、P型シリコン基板10のゲート酸化膜1
1直下に位置する領域(チャネル領域)に反転層が生じ
ることによりソース領域16─ドレイン領域17間に電
流が流れることになる。
【0021】次に、本実施形態に係るMOSトランジス
タの製造工程について説明する。図2(a)〜(e)
は、本実施形態に係るMOSトランジスタの製造工程を
示す断面図である。
【0022】まず、図2(a)に示す工程において、熱
酸化によりP型シリコン基板10上にゲート酸化膜11
を8nm程度の膜厚となるまで成長させる。
【0023】次に、図2(b)に示す工程において、材
料ガスとしてSiH4 (モノシラン)、PH3(フォス
フィン)をCVD処理装置内のチャンバーに圧力100
〜6000Paで導入し、基板温度を450〜700℃
に設定することにより、ゲート酸化膜11の上に、膜厚
100nm程度のDPS膜12を成長させる。
【0024】次に、図2(c)に示す工程において、材
料ガスとしてWF6(6弗化タングステン)、Si
4 、SiH2Cl2(ジクロルシラン)をCVD処理装
置内のチャンバーに圧力100〜6000Paで導入
し、基板温度を450〜700℃に維持することによ
り、DPS膜12の上に膜厚100nm程度のWSi膜
13を成長させる。このとき、特にDPS膜12を成長
させてからWSi膜13を成長させるまでの間、基板温
度を、上記DPS膜12の成長時の温度とほぼ同じ値に
維持する。そのために、本実施形態では、所定温度に設
定されたサセプタに基板を設置し、DPS膜12を成長
させた後、基板を別チャンバーに搬送しないで同一チャ
ンバー内の同一サセプタに固定したままで、次の工程で
あるWSi膜13の成長処理を行っている。
【0025】次に、図2(d)に示す工程において、同
一チャンバー内で同じサセプタ上に基板をおいた状態
で、材料ガスとしてSiH4 をCVD処理装置内のチャ
ンバーに圧力100〜6000Paで導入し、基板温度
を450〜700℃の範囲に維持することにより、WS
i膜13の上に膜厚5nm以上のCAP膜14を成長さ
せる(以下ではこの処理を「CAP膜14の成長」とい
う)。ただし、WSi膜13の成膜後、SiH4 をチャ
ンバー内に流し、基板を10秒以上SiH4雰囲気に曝
してもよい(以下ではこの処理を「SiH4雰囲気の曝
露処理」という)。このときには、SiH4の流量ある
いは圧力が充分大きければCAP膜14が成長すること
と同じになるが、SiH4 を流す条件によってはほとん
どCAP膜14が成長しないこともある。SiH4 雰囲
気の曝露処理もまた、上記DPS膜12成長時からの基
板温度を連続的に同じに維持して行う。
【0026】さらに、図2(e)に示す工程において、
ドライエッチングによりゲート電極のパターンを得た
後、砒素イオン(As+)又は燐イオン(P+)のイオン
注入を行う。さらに、この後に熱処理を行うことによ
り、イオン注入で発生した結晶構造の損傷を回復する。
このようにしてMOSトランジスタを完成させる。
【0027】ただし、WSi膜13成長時の基板温度を
上記のようにDPS膜12成長時の基板温度と全く同じ
とするだけでなく異なる値とすることも可能である。こ
の場合の許容範囲はDPS膜12成長時の基板温度プラ
スマイナス約20℃である。すなわち、DPS膜12成
長時の基板温度を450℃とした場合には、WSi膜1
3成長時の基板温度は470℃までは許容されるのであ
る。このことは、CAP膜14の成長時の基板温度や、
SiH4 雰囲気の曝露処理時の基板温度についてもいえ
ることである。
【0028】本実施形態に係る製造方法によれば、フッ
素によるゲート酸化膜の膜厚増大の防止およびフラット
バンド電圧やQbdの電気特性の劣化などのトランジス
タの電気的特性の改善をすることができる。以下、これ
らについて説明する。
【0029】まず、ゲート酸化膜の膜厚増大の防止の効
果について説明する。
【0030】1回目のWSi膜成長後の処理チャンバー
内には、WF6が分解した残留フッ素が充満し、また、
その一部はチャンバー内壁や治具に付着していると考え
られる。したがって、従来の方法では、WSi膜とDP
S膜を別々の処理チャンバーで成膜していても、残留フ
ッ素が充満した処理チャンバーに、次のDPS膜成膜後
の基板が搬送されるため、特にWSi膜とDPS膜との
間の界面にフッ素が取り込まれる。この後の高温熱処理
によって、フッ素がゲート酸化膜とDPS膜との間の界
面まで移動し、ゲート酸化膜に取り込まれることによ
り、膜厚増大現象が発生しているものと思われる。
【0031】しかし、本実施形態においては、WSi膜
13成長後の工程であるCAP膜14の成長、あるいは
SiH4 雰囲気の曝露処理において、SiH4 により処
理チャンバー内の残留フッ素がゲッタリングされ、処理
チャンバー内から除去される。よって、本実施形態にお
いて、次に処理するシリコン基板をCVD処理チャンバ
ーに搬送し、その後DPS膜を成長させても、CVD処
理チャンバー内にフッ素が残留していないため、DPS
膜中にはフッ素がほとんど存在しなくなる。これによ
り、積層膜成長後に熱処理を加えても、DPS膜中にフ
ッ素がほとんど存在しないため、フッ素と酸素の置換に
よるゲート酸化膜の膜厚増大現象が抑制される。
【0032】次に、トランジスタの電気的特性劣化の防
止の効果について説明する。
【0033】発明者らは、様々な実験の結果、WSi膜
/DPS膜二層構造ゲートにおける電気特性の劣化につ
いて次のような知見を得た。すなわち、上記従来の方法
によるのでは、WSi膜とDPS膜は別々のチャンバー
で成膜しているため、DPS膜成膜後にWSi膜を成膜
する際、処理チャンバー間の基板搬送によって基板が冷
却される。しかし、WSi膜を成膜するため再び基板は
加熱される。したがって、基板温度が短時間に急峻に変
化するため基板に対し大きな熱ストレスが加わる。よっ
て、ゲート酸化膜─DPS膜間の界面に存在しているダ
ングリングボンドに本来結合している、水素(DPS膜
成長時にSiH4 から遊離したもの)が、この熱ストレ
スによって脱離している可能性を見い出した。今まで結
合していた水素が界面から離脱すると考えれば、界面準
位が変化することにより、フラットバンド電圧やQbd
のような電気特性が劣化することを理解することができ
る。一方、DPS単層膜(従来のポリシリコンゲートに
対応する)の製造工程の場合は、単層膜ゆえ、WSi膜
/DPS膜二層構造の製造工程において生じるWSi膜
堆積後の熱ストレスによる水素の離脱がほとんど起こら
ない。よって、DPS単層膜においては電気特性の劣化
が生じないと考えられる。
【0034】そこで、本実施形態に係る製造方法におい
て、図1のDPS膜12の成長後からWSi膜13の成
長直前までの間、およびWSi膜13の成長工程におい
て、基板温度を上記DPS膜成長時の温度とほぼ等しい
値に維持するようにすれば、熱ストレスを避けることが
できる。したがって、この工程によると、ゲート酸化膜
11─DPS膜12間の界面に結合した水素が脱離する
ことがなくなる。よって、フラットバンド電圧やQbd
の電気特性の劣化を防止することができる。CAP膜1
4の成長あるいはSiH4 雰囲気の曝露処理において
も、WSi膜13の成長工程時における基板温度を維持
するので、同様の効果が得られる。
【0035】また、CAP膜14の成長あるいはSiH
4 雰囲気の曝露処理は、上記したように残留フッ素を減
少させるだけでなく、図2(b)のDPS膜12の成長
時ほど直接的ではないが、WSi膜/DPS膜ゲート電
極にWSi膜の上から水素を供給することにより、電気
特性を改善する効果も発揮する。この処理中に、SiH
4 は熱分解されて水素を発生し、それがゲート電極に取
り込まれ、DPS膜12─ゲート酸化膜11間の界面に
到達するからである。
【0036】本実施形態ではCAP膜14をポリシリコ
ン膜により構成したが、PH3 を添加したDPS膜やア
モルファスシリコン膜により構成してもよい。また、C
VD法によるWSi膜13の成膜時には、配線の低抵抗
化のため、PH3 を材料ガスとして添加してもよい。ま
た、本実施形態ではMOSトランジスタをN型のソース
領域、およびドレイン領域とを有するnチャネルMOS
トランジスタとして説明したが、P型のソース領域、お
よびドレイン領域とを有するpチャネルMOSトランジ
スタでもよい。
【0037】次に、ゲート酸化膜の膜厚、およびフラッ
トバンド電圧やQbdの電気特性の測定結果結果につい
て説明する。
【0038】ここで用いたサンプルは、まず、ゲート電
極パターンを得るためにエッチングを行った後、ゲート
電極上に保護酸化膜を形成し、さらに800℃以上の熱
処理をすることにより作成したものである。また、この
サンプルにおけるシリコン基板はN型であり、その濃度
は5×1015/cm3である。さらに、ゲート電極の膜厚
は100nmである。そして、構造1は本実施形態に係る
製造方法により形成した図1に示すゲート構造、構造2
は別々の処理チャンバーでWSi膜とDPS膜とをそれ
ぞれ成膜した従来のゲート構造、構造3はDPS膜のみ
のゲート構造、つまり、いわゆる一般のポリシリコンゲ
ートである。構造3のDPS膜は、材料ガスとしてSi
4 を用いてLP−CVD法により成膜されたものであ
るため、ゲート酸化膜に対するフッ素の影響はない。
【0039】図3は、ゲート酸化膜の膜厚の測定結果で
ある。ゲート酸化膜の膜厚は、高周波CV特性により求
められたものである。図3からわかるように、構造2に
おいてはフッ素によるゲート酸化膜の膜厚増大が見られ
る。しかし、構造1の酸化膜の膜厚は構造3の酸化膜の
膜厚、すなわち、本来の所定のゲート酸化膜の膜厚と同
様である。つまり、構造1においてはフッ素による酸化
膜の膜厚増大がなく、本実施形態に係る製造方法によっ
てゲート酸化膜の膜厚増大が抑制されていることがわか
る。
【0040】次に、図4は、CV特性より求めたフラッ
トバンド電圧を示す図である。図4からわかるように、
構造1のフラットバンド電圧は、やはり、構造3のフラ
ットバンド電圧と同様の値となっており、また、構造2
のフラットバンド電圧より大きい。よって、この点にお
いても、本実施形態に係る製造方法により形成したポリ
サイドゲート構造の電気特性は従来のポリサイドゲート
構造よりも改善され、かつ、優れたものになっているこ
とが明白である。
【0041】また、図5はいわゆるTDDB法により評
価したQbdを示す図である。図5に示すとおり、構造
1のQbdは構造3のQbd、および、構造2のQbd
より大きい。したがって、この点において、本実施形態
に係る製造方法により形成したゲート構造の電気特性
は、さらに改善され、かつ、優れたものになっていると
いえる。
【0042】図3〜図5において示すサンプルのうち、
本実施形態に係る製造方法に従って形成されたサンプル
(構造1)においては、ゲート電極上に保護膜を形成し
た後、サンプルを通常の電気炉中に移して、DPS膜の
形成温度、およびWSi膜の形成温度よりも高い温度下
で、熱処理を行っている。しかし、一旦本実施形態に係
る製造方法によりWSi膜/DPS膜の連続成膜処理を
行えば、高温度下の熱処理をその後に行っても、電気的
特性の劣化は起こらないこともわかった。
【0043】したがって、上述のように、本実施形態に
よれば、フッ素によるゲート酸化膜の膜厚増大の防止お
よびフラットバンド電圧やQbdの劣化などのトランジ
スタの電気的特性の改善をすることができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように本発明の製造方法によ
れば、WSi膜/DPS膜を基本構造とするゲート電極
を有するトランジスタにおいて、WSi成長時のフッ素
によるゲート酸化膜の膜厚増大を防止できる。さらに、
フラットバンド電圧やQbdの電気特性の劣化を防ぐこ
とが可能になり、優れた特性を有する半導体装置を提供
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る製造方法に従って形成された半
導体装置、特にポリサイド構造を有するMOSトランジ
スタを示す断面図である。
【図2】実施形態に係るMOSトランジスタの製造工程
を示す断面図である。
【図3】各種製造方法によるゲート酸化膜の膜厚の測定
結果を示す図である。
【図4】各種製造方法によるゲート構造におけるフラッ
トバンド電圧の測定結果を示す図である。
【図5】各種製造方法によるゲート構造におけるQbd
の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
10 シリコン基板 11 ゲート酸化膜 12 DPS膜 13 WSi膜 14 CAP膜 15 ゲート電極 16 ソース領域 17 ドレイン領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の酸化膜の上にシリコン膜を形成
    する工程(a)と、 上記シリコン膜の上に高融点金属シリサイド膜を形成す
    る工程(b)とを含み、 上記工程(a)と上記工程(b)とは連続的に行い、か
    つ、 その間の基板温度の変化が所定範囲内に収まるように調
    節することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上の酸化膜の上にシリコン膜を形成
    する工程(a)と、 上記シリコン膜上に高融点金属シリサイド膜を形成する
    工程(b)と、 シリコン化合物ガス雰囲気に曝す工程(c)とを含む半
    導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の半導体装置の製造方法
    において、 上記工程(a)と上記工程(b)とは連続的に行い、か
    つ、 その間の基板温度の変化が所定範囲内に収まるように調
    節することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の半導体装置の製造方法
    において、 上記工程(c)までの間の基板温度の変化が所定範囲内
    に収まるように調節することを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1、3、または4に記載の半導体
    装置の製造方法において、 上記温度調節の変動範囲が上記シリコン膜の形成工程時
    の基板温度プラスマイナス20℃であることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のうちいずれか1つに記載
    の記載の半導体装置の製造方法において、 上記シリコン化合物ガスは、シリコンと水素の化合物で
    あることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のうちいずれか1つに記載
    の記載の半導体装置の製造方法において、 上記工程(b)において、6フッ化タングステン(WF
    6)ガスを用いてタングステンシリサイド(WSi)膜
    からなる高融点金属シリサイド膜を形成する半導体装置
    の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうちいずれか1つに記載
    の記載の半導体装置の製造方法において、 上記基板温度は、450〜700℃であることを特徴と
    する半導体装置の製造方法。
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JP2000294775A (ja) * 1999-04-07 2000-10-20 Sony Corp 半導体装置の製造方法

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