JP2000234082A - 湿気硬化型ウレタン系組成物 - Google Patents
湿気硬化型ウレタン系組成物Info
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- JP2000234082A JP2000234082A JP11037406A JP3740699A JP2000234082A JP 2000234082 A JP2000234082 A JP 2000234082A JP 11037406 A JP11037406 A JP 11037406A JP 3740699 A JP3740699 A JP 3740699A JP 2000234082 A JP2000234082 A JP 2000234082A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硬化時に発生する炭酸ガスによる発泡が少な
く、且つ、硬化後は金属やガラスを始めとする各種被着
体に対して優れた接着性を発揮する1液型の湿気硬化型
ウレタン系組成物を提供することを課題とする。 【解決手段】 両末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーに対し、アミノシラン化合物又はメル
カプトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加
生成物が含有されてなることを特徴とする湿気硬化型ウ
レタン系組成物。
く、且つ、硬化後は金属やガラスを始めとする各種被着
体に対して優れた接着性を発揮する1液型の湿気硬化型
ウレタン系組成物を提供することを課題とする。 【解決手段】 両末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーに対し、アミノシラン化合物又はメル
カプトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加
生成物が含有されてなることを特徴とする湿気硬化型ウ
レタン系組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1液型の湿気硬化型
ウレタン系組成物に関する。
ウレタン系組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、1液型の湿気硬化型ウレタン系組
成物は、作業性が簡便であり、硬化後はバランスの良い
性能を発揮するので、従来から一般的に使用されていた
ゴム系溶剤型接着剤や2液混合型エポキシ樹脂系接着剤
等に代わり、各種工業用接着剤や土木建築等の現場施工
用接着剤あるいはシーリング剤等として広く使用されて
いる。
成物は、作業性が簡便であり、硬化後はバランスの良い
性能を発揮するので、従来から一般的に使用されていた
ゴム系溶剤型接着剤や2液混合型エポキシ樹脂系接着剤
等に代わり、各種工業用接着剤や土木建築等の現場施工
用接着剤あるいはシーリング剤等として広く使用されて
いる。
【0003】しかし、湿気硬化型ウレタン系組成物に
は、ステンレスや亜鉛鋼板等の金属やガラスに対する接
着性が必ずしも十分でないという一般的な問題点があ
る。
は、ステンレスや亜鉛鋼板等の金属やガラスに対する接
着性が必ずしも十分でないという一般的な問題点があ
る。
【0004】上記問題点に対応して湿気硬化型ウレタン
系組成物の金属やガラスに対する接着性を向上させるた
めに、例えば、特開昭63−46212号公報では、
「末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ー、アミノシラン化合物又はメルカプトシラン化合物と
有機ポリイソシアネートとの付加物、エポキシシラン化
合物、並びに場合により添加剤よりなる接着性を付与し
た1液型ウレタン系組成物」が提案されている。
系組成物の金属やガラスに対する接着性を向上させるた
めに、例えば、特開昭63−46212号公報では、
「末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマ
ー、アミノシラン化合物又はメルカプトシラン化合物と
有機ポリイソシアネートとの付加物、エポキシシラン化
合物、並びに場合により添加剤よりなる接着性を付与し
た1液型ウレタン系組成物」が提案されている。
【0005】しかし、上記提案にあるウレタン系組成物
の場合、組成物中のイソシアネート基含有量が多くなる
ため、湿気硬化時に発生する炭酸ガスによる発泡が多く
なり、硬化物の凝集力が阻害されるという問題点があ
る。又、上記発泡を抑制するためにアミノシラン化合物
又はメルカプトシラン化合物と有機ポリイソシアネート
との付加物の添加量を少なくすると、十分な接着性付与
効果を得られないという別の問題点が発生する。
の場合、組成物中のイソシアネート基含有量が多くなる
ため、湿気硬化時に発生する炭酸ガスによる発泡が多く
なり、硬化物の凝集力が阻害されるという問題点があ
る。又、上記発泡を抑制するためにアミノシラン化合物
又はメルカプトシラン化合物と有機ポリイソシアネート
との付加物の添加量を少なくすると、十分な接着性付与
効果を得られないという別の問題点が発生する。
【0006】即ち、金属やガラスを始めとする各種被着
体に対して優れた接着性を発揮し、且つ、硬化時に発生
する炭酸ガスによる発泡の抑制された湿気硬化型ウレタ
ン系組成物を実用化するのは容易なことではない。
体に対して優れた接着性を発揮し、且つ、硬化時に発生
する炭酸ガスによる発泡の抑制された湿気硬化型ウレタ
ン系組成物を実用化するのは容易なことではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、硬化時に発生する炭酸ガスによ
る発泡が少なく、且つ、硬化後は金属やガラスを始めと
する各種被着体に対して優れた接着性を発揮する1液型
の湿気硬化型ウレタン系組成物を提供することを課題と
する。
問題点を解決するため、硬化時に発生する炭酸ガスによ
る発泡が少なく、且つ、硬化後は金属やガラスを始めと
する各種被着体に対して優れた接着性を発揮する1液型
の湿気硬化型ウレタン系組成物を提供することを課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「第1発明」と記す)による湿気硬化型ウレタ
ン系組成物は、両末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーに対し、アミノシラン化合物又はメル
カプトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加
生成物が含有されてなることを特徴とする。
(以下、「第1発明」と記す)による湿気硬化型ウレタ
ン系組成物は、両末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーに対し、アミノシラン化合物又はメル
カプトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加
生成物が含有されてなることを特徴とする。
【0009】又、請求項2に記載の発明(以下、「第2
発明」と記す)による湿気硬化型ウレタン系組成物は、
上記第1発明による湿気硬化型ウレタン系組成物におい
て、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、アミノ
シラン化合物又はメルカプトシラン化合物と有機モノイ
ソシアネートとの付加生成物0.5〜10重量部が含有
されてなることを特徴とする。
発明」と記す)による湿気硬化型ウレタン系組成物は、
上記第1発明による湿気硬化型ウレタン系組成物におい
て、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、アミノ
シラン化合物又はメルカプトシラン化合物と有機モノイ
ソシアネートとの付加生成物0.5〜10重量部が含有
されてなることを特徴とする。
【0010】第1発明による湿気硬化型ウレタン系組成
物の主成分として用いられる両末端にイソシアネート基
を有するウレタンプレポリマーとは、イソシアネート基
が水と反応してウレア結合を形成しながら硬化し高分子
化する化合物であり、ポリヒドロキシ化合物とポリイソ
シアネート化合物との反応により得られる反応生成物で
ある。
物の主成分として用いられる両末端にイソシアネート基
を有するウレタンプレポリマーとは、イソシアネート基
が水と反応してウレア結合を形成しながら硬化し高分子
化する化合物であり、ポリヒドロキシ化合物とポリイソ
シアネート化合物との反応により得られる反応生成物で
ある。
【0011】ウレタンプレポリマーの合成に用いられる
ポリヒドロキシ化合物としては、特に限定されるもので
はないが、ウレタン系化合物の製造に一般的に用いられ
るポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオー
ル、ポリマーポリオール等が挙げられ、好適に用いられ
る。
ポリヒドロキシ化合物としては、特に限定されるもので
はないが、ウレタン系化合物の製造に一般的に用いられ
るポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオー
ル、ポリマーポリオール等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0012】上記ポリヒドロキシ化合物は、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0013】又、上記ポリヒドロキシ化合物の分子量
は、特に限定されるものではないが、500〜2000
0であるものが好ましく、より好ましくは1000〜8
000である。
は、特に限定されるものではないが、500〜2000
0であるものが好ましく、より好ましくは1000〜8
000である。
【0014】ポリヒドロキシ化合物の分子量が500未
満であると、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高
くなり過ぎて、多量の希釈剤を添加する必要が生じ、硬
化物の物性が低下することがあり、逆にポリヒドロキシ
化合物の分子量が20000を超えても、ウレタンプレ
ポリマーの硬化物の凝集力が不十分となり、接着強度等
が低下することがある。
満であると、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高
くなり過ぎて、多量の希釈剤を添加する必要が生じ、硬
化物の物性が低下することがあり、逆にポリヒドロキシ
化合物の分子量が20000を超えても、ウレタンプレ
ポリマーの硬化物の凝集力が不十分となり、接着強度等
が低下することがある。
【0015】ポリエーテル系ポリオールとしては、特に
限定されるものではないが、例えば、活性水素を2個以
上有する低分子量活性水素化合物の存在下でアルキレン
オキサイドを開環重合させて得られる重合体が挙げら
れ、好適に用いられる
限定されるものではないが、例えば、活性水素を2個以
上有する低分子量活性水素化合物の存在下でアルキレン
オキサイドを開環重合させて得られる重合体が挙げら
れ、好適に用いられる
【0016】上記活性水素を2個以上有する低分子量活
性水素化合物の具体例としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
1,6−ヘキサンジオール等のジオール類;グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;エチレ
ンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等が挙げら
れ、好適に用いられる。
性水素化合物の具体例としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、ビスフェノールA、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、
1,6−ヘキサンジオール等のジオール類;グリセリ
ン、トリメチロールプロパン等のトリオール類;エチレ
ンジアミン、ブチレンジアミン等のアミン類等が挙げら
れ、好適に用いられる。
【0017】上記活性水素を2個以上有する低分子量活
性水素化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以
上が併用されても良い。
性水素化合物は、単独で用いられても良いし、2種類以
上が併用されても良い。
【0018】又、上記アルキレンオキサイドの具体例と
しては、特に限定されるものではないが、例えば、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド、アミレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド、
テトラヒドロフラン等が挙げられ、好適に用いられる。
しては、特に限定されるものではないが、例えば、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド、アミレンオキサイド、ヘキシレンオキサイド、
テトラヒドロフラン等が挙げられ、好適に用いられる。
【0019】上記アルキレンオキサイドは、単独で用い
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
られても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0020】ポリエーテル系ポリオールの具体例として
は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキ
シプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオー
ル、ポリオキシプロピレンエチレントリオール、ポリオ
キシプロピレンテトラオール、ポリオキシプロピレンエ
チレンテトラオール等のポリオキシアルキレンエーテル
グリコール等のような非結晶性ポリエーテルポリオー
ル;テトラヒドロフランを開環重合して得られるポリオ
キシテトラメチレングリコール、ポリオキシテトラメチ
レングリコールとエチレンオキサイド、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等との共重合体等
のような結晶性ポリエーテルポリオール等が挙げられ、
好適に用いられる。
は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキ
シプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオー
ル、ポリオキシプロピレンエチレントリオール、ポリオ
キシプロピレンテトラオール、ポリオキシプロピレンエ
チレンテトラオール等のポリオキシアルキレンエーテル
グリコール等のような非結晶性ポリエーテルポリオー
ル;テトラヒドロフランを開環重合して得られるポリオ
キシテトラメチレングリコール、ポリオキシテトラメチ
レングリコールとエチレンオキサイド、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール等との共重合体等
のような結晶性ポリエーテルポリオール等が挙げられ、
好適に用いられる。
【0021】上記ポリエーテル系ポリオールは、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0022】ポリエステル系ポリオールとしては、特に
限定されるものではないが、例えば、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
琥珀酸等の多塩基酸とビスフェノールA、エチレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサン
グリコール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコー
ルとを脱水縮合して得られる重合体;ε−カプロラクト
ン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンの重
合体;ひまし油、ひまし油とエチレングリコールとの反
応生成物等のようなヒドロキシカルボン酸等と上記多価
アルコール等との縮合物等が挙げられ、好適に用いられ
る。
限定されるものではないが、例えば、アジピン酸、アゼ
ライン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、
琥珀酸等の多塩基酸とビスフェノールA、エチレングリ
コール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、1,6−ヘキサン
グリコール、ネオペンチルグリコール等の多価アルコー
ルとを脱水縮合して得られる重合体;ε−カプロラクト
ン、α−メチル−ε−カプロラクトン等のラクトンの重
合体;ひまし油、ひまし油とエチレングリコールとの反
応生成物等のようなヒドロキシカルボン酸等と上記多価
アルコール等との縮合物等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0023】上記ポリエステル系ポリオールは、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0024】ポリマーポリオールとしては、特に限定さ
れるものではないが、例えば、上記ポリエーテル系ポリ
オールやポリエステル系ポリオールにアクリロニトリ
ル、スチレン、メチル(メタ)アクリレート等のエチレ
ン性不飽和化合物をグラフト重合させて得られるグラフ
ト重合体;1,2−ポリブタジエンポリオール、1,4
−ポリブタジエンポリオール又はこれらの水素添加物等
が挙げられ、好適に用いられる。
れるものではないが、例えば、上記ポリエーテル系ポリ
オールやポリエステル系ポリオールにアクリロニトリ
ル、スチレン、メチル(メタ)アクリレート等のエチレ
ン性不飽和化合物をグラフト重合させて得られるグラフ
ト重合体;1,2−ポリブタジエンポリオール、1,4
−ポリブタジエンポリオール又はこれらの水素添加物等
が挙げられ、好適に用いられる。
【0025】上記ポリマーポリオールは、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0026】ウレタンプレポリマーの合成に用いられる
ポリイソシアネート化合物としては、特に限定されるも
のではないが、2,4−トリレンジイソシアネート、フ
ェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、MDIとトリフェニルメタントリイソシアネー
ト等との混合物(クルードMDI)、1,5−ナフチレ
ンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、エチレンジ
イソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレ
ンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート又はこれら
の水素添加物等が挙げられ、好適に用いられるが、なか
でも安全性や反応性等に優れるMDIがより好適に用い
られる。
ポリイソシアネート化合物としては、特に限定されるも
のではないが、2,4−トリレンジイソシアネート、フ
ェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、MDIとトリフェニルメタントリイソシアネー
ト等との混合物(クルードMDI)、1,5−ナフチレ
ンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、エチレンジ
イソシアネート、メチレンジイソシアネート、プロピレ
ンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート又はこれら
の水素添加物等が挙げられ、好適に用いられるが、なか
でも安全性や反応性等に優れるMDIがより好適に用い
られる。
【0027】上記ポリイソシアネート化合物は、単独で
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0028】ウレタンプレポリマーの合成方法は、特別
なものではなく、例えば、前記ポリヒドロキシ化合物と
上記ポリイソシアネート化合物とをポリヒドロキシ化合
物の有する水酸基(OH)に対するポリイソシアネート
化合物の有するイソシアネート基(NCO)の比率(N
CO/OH)がモル比で1.2〜15、好ましくは3〜
12、となるような割合で混合し、窒素気流中で、80
〜100℃程度の温度で3〜5時間程度反応させること
により、所望のウレタンプレポリマーを得ることが出来
る。
なものではなく、例えば、前記ポリヒドロキシ化合物と
上記ポリイソシアネート化合物とをポリヒドロキシ化合
物の有する水酸基(OH)に対するポリイソシアネート
化合物の有するイソシアネート基(NCO)の比率(N
CO/OH)がモル比で1.2〜15、好ましくは3〜
12、となるような割合で混合し、窒素気流中で、80
〜100℃程度の温度で3〜5時間程度反応させること
により、所望のウレタンプレポリマーを得ることが出来
る。
【0029】上記NCO/OHがモル比で1.2未満で
あると、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くな
り過ぎて、湿気硬化型ウレタン系組成物とすることが困
難となる場合があり、逆にNCO/OHがモル比で15
を超えると、得られる湿気硬化型ウレタン系組成物が硬
化時に発泡を起こし易くなって硬化物の凝集力が低下
し、十分な接着強度を得られないことがある。
あると、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くな
り過ぎて、湿気硬化型ウレタン系組成物とすることが困
難となる場合があり、逆にNCO/OHがモル比で15
を超えると、得られる湿気硬化型ウレタン系組成物が硬
化時に発泡を起こし易くなって硬化物の凝集力が低下
し、十分な接着強度を得られないことがある。
【0030】第1発明による湿気硬化型ウレタン系組成
物は、上記で得られる両末端にイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーを主成分とし、このウレタンプ
レポリマーに対し、アミノシラン化合物又はメルカプト
シラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加生成物
が含有されてなる。
物は、上記で得られる両末端にイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーを主成分とし、このウレタンプ
レポリマーに対し、アミノシラン化合物又はメルカプト
シラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加生成物
が含有されてなる。
【0031】上記付加生成物は接着性付与剤として機能
するので、湿気硬化型ウレタン系組成物中に上記付加生
成物を含有させることにより、金属やガラスを始めとす
る各種被着体に対する接着性が著しく向上する。
するので、湿気硬化型ウレタン系組成物中に上記付加生
成物を含有させることにより、金属やガラスを始めとす
る各種被着体に対する接着性が著しく向上する。
【0032】上記付加生成物を合成するために用いられ
るアミノシラン化合物とは、分子内に1個もしくは2個
以上の1級及び/又は2級アミノ基を有する有機シラン
化合物を言う。
るアミノシラン化合物とは、分子内に1個もしくは2個
以上の1級及び/又は2級アミノ基を有する有機シラン
化合物を言う。
【0033】上記アミノシラン化合物の具体例として
は、特に限定されるものではないが、例えば、γ−アミ
ノメチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン等が挙げられ、好適に用いられる。
は、特に限定されるものではないが、例えば、γ−アミ
ノメチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン等が挙げられ、好適に用いられる。
【0034】上記アミノシラン化合物は、単独で用いら
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
れても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0035】又、同じく付加生成物を合成するために用
いられるメルカプトシラン化合物とは、分子内に1個も
しくは2個以上のメルカプト基を有する有機シラン化合
物を言う。
いられるメルカプトシラン化合物とは、分子内に1個も
しくは2個以上のメルカプト基を有する有機シラン化合
物を言う。
【0036】上記メルカプトシラン化合物の具体例とし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、好
適に用いられる。
ては、特に限定されるものではないが、例えば、γ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、好
適に用いられる。
【0037】上記メルカプトシラン化合物は、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0038】アミノシラン化合物又はメルカプトシラン
化合物と共に付加生成物の合成に用いられる有機モノイ
ソシアネートの具体例としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、オクタデシルイソシアネート等が挙
げられ、好適に用いられる。
化合物と共に付加生成物の合成に用いられる有機モノイ
ソシアネートの具体例としては、特に限定されるもので
はないが、例えば、オクタデシルイソシアネート等が挙
げられ、好適に用いられる。
【0039】上記有機モノイソシアネートは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0040】アミノシラン化合物又はメルカプトシラン
化合物と有機モノイソシアネートとの付加生成物の合成
方法は、特別なものではなく、例えば、アミノシラン化
合物中のアミノ基又はメルカプトシラン化合物中のメル
カプト基の活性水素基1モルに対して、有機モノイソシ
アネート中のイソシアネート基が1.05〜1.2モル
となるような割合で混合し、窒素気流中で、80℃程度
の温度で5時間程度反応させることにより、所望の付加
生成物を得ることが出来る。
化合物と有機モノイソシアネートとの付加生成物の合成
方法は、特別なものではなく、例えば、アミノシラン化
合物中のアミノ基又はメルカプトシラン化合物中のメル
カプト基の活性水素基1モルに対して、有機モノイソシ
アネート中のイソシアネート基が1.05〜1.2モル
となるような割合で混合し、窒素気流中で、80℃程度
の温度で5時間程度反応させることにより、所望の付加
生成物を得ることが出来る。
【0041】第1発明による湿気硬化型ウレタン系組成
物において、前記両末端にイソシアネート基を有するウ
レタンプレポリマーに対する上記アミノシラン化合物又
はメルカプトシラン化合物と有機モノイソシアネートと
の付加生成物の含有量は、特に限定されるものではない
が、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、付加生
成物0.5〜10重量部であることが好ましい。
物において、前記両末端にイソシアネート基を有するウ
レタンプレポリマーに対する上記アミノシラン化合物又
はメルカプトシラン化合物と有機モノイソシアネートと
の付加生成物の含有量は、特に限定されるものではない
が、ウレタンプレポリマー100重量部に対し、付加生
成物0.5〜10重量部であることが好ましい。
【0042】ウレタンプレポリマー100重量部に対す
る付加生成物の含有量が0.5重量部未満であると、十
分な接着性付与効果を得られないことがあり、逆にウレ
タンプレポリマー100重量部に対する付加生成物の含
有量が10重量部を超えると、もはや接着性付与効果は
それ以上向上しないにもかかわらず、コスト的に不利と
なることがある。
る付加生成物の含有量が0.5重量部未満であると、十
分な接着性付与効果を得られないことがあり、逆にウレ
タンプレポリマー100重量部に対する付加生成物の含
有量が10重量部を超えると、もはや接着性付与効果は
それ以上向上しないにもかかわらず、コスト的に不利と
なることがある。
【0043】次に、第2発明による湿気硬化型ウレタン
系組成物は、上述した第1発明による湿気硬化型ウレタ
ン系組成物において、ウレタンプレポリマー100重量
部に対し、アミノシラン化合物又はメルカプトシラン化
合物と有機モノイソシアネートとの付加生成物0.5〜
10重量部が含有されてなることが必要である。
系組成物は、上述した第1発明による湿気硬化型ウレタ
ン系組成物において、ウレタンプレポリマー100重量
部に対し、アミノシラン化合物又はメルカプトシラン化
合物と有機モノイソシアネートとの付加生成物0.5〜
10重量部が含有されてなることが必要である。
【0044】ウレタンプレポリマー100重量部に対す
る上記付加生成物の含有量が0.5重量部未満である
と、十分な接着性付与効果を得られず、逆にウレタンプ
レポリマー100重量部に対する上記付加生成物の含有
量が10重量部を超えると、もはや接着性付与効果はそ
れ以上向上しないにもかかわらず、コスト的に不利とな
る。
る上記付加生成物の含有量が0.5重量部未満である
と、十分な接着性付与効果を得られず、逆にウレタンプ
レポリマー100重量部に対する上記付加生成物の含有
量が10重量部を超えると、もはや接着性付与効果はそ
れ以上向上しないにもかかわらず、コスト的に不利とな
る。
【0045】第1発明及び第2発明(以下、「本発明」
と記す)による湿気硬化型ウレタン系組成物には、必須
成分である両末端にイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマー及びアミノシラン化合物又はメルカプトシ
ラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加生成物以
外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じ
て、硬化促進触媒、脱水剤、充填剤、着色剤、チクソ性
付与剤(揺変剤)、粘度調整剤、可塑剤(軟化剤)、粘
着付与樹脂、活性水素基を有しないシランカップリング
剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、香
料、トルエンやアルコール等の有機溶剤等の各種添加剤
の1種もしくは2種以上が含有されていても良い。
と記す)による湿気硬化型ウレタン系組成物には、必須
成分である両末端にイソシアネート基を有するウレタン
プレポリマー及びアミノシラン化合物又はメルカプトシ
ラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加生成物以
外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じ
て、硬化促進触媒、脱水剤、充填剤、着色剤、チクソ性
付与剤(揺変剤)、粘度調整剤、可塑剤(軟化剤)、粘
着付与樹脂、活性水素基を有しないシランカップリング
剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、香
料、トルエンやアルコール等の有機溶剤等の各種添加剤
の1種もしくは2種以上が含有されていても良い。
【0046】硬化促進触媒としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、トリエチルアミン、N−メチル
モルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、N,N,N’,N”−ペンタメチルジエチレントリ
アミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノ
ールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジ
ン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基をシアノエ
チル基で置換したイミダゾール化合物等のアミン系触媒
等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に
用いられる。
のではないが、例えば、トリエチルアミン、N−メチル
モルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、N,N,N’,N”−ペンタメチルジエチレントリ
アミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチルエタノ
ールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、N−メチル−N’−ジメチルアミノエチルピペラジ
ン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基をシアノエ
チル基で置換したイミダゾール化合物等のアミン系触媒
等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に
用いられる。
【0047】脱水剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ジメチル
ジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニ
ルジメトキシシラン等のシラン化合物;オルト蟻酸メチ
ル、オルト蟻酸エチル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸
エチル等の加水分解性エステル化合物等が挙げられ、こ
れらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
ないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ジメチル
ジメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチル
トリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニ
ルジメトキシシラン等のシラン化合物;オルト蟻酸メチ
ル、オルト蟻酸エチル、オルト酢酸メチル、オルト酢酸
エチル等の加水分解性エステル化合物等が挙げられ、こ
れらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0048】充填剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、含水珪酸、無水珪酸、珪酸カ
ルシウム、シリカ、クレー、タルク、酸化チタン、カー
ボンブラック、雲母粉末、ゴム粉末、有機バルーン、無
機バルーン、ウォラストナイト等が挙げられ、これらの
1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
ないが、例えば、炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、含水珪酸、無水珪酸、珪酸カ
ルシウム、シリカ、クレー、タルク、酸化チタン、カー
ボンブラック、雲母粉末、ゴム粉末、有機バルーン、無
機バルーン、ウォラストナイト等が挙げられ、これらの
1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0049】着色剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄
等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に
用いられる。
ないが、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、弁柄
等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に
用いられる。
【0050】チクソ性付与剤(揺変剤)としては、特に
限定されるものではないが、例えば、ヒュームドシリ
カ、水添ヒマシ油、有機ベントナイト、脂肪酸ビスアマ
イド等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられる。
限定されるものではないが、例えば、ヒュームドシリ
カ、水添ヒマシ油、有機ベントナイト、脂肪酸ビスアマ
イド等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好
適に用いられる。
【0051】可塑剤(軟化剤)としては、特に限定され
るものではないが、例えば、ジ2−エチルヘキシルフタ
レート(DOP)、ジブチルフタレート、ジラウリルフ
タレート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペ
ート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェ
ート、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、
アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、エポキシ
化大豆油、塩素化パラフィン、流動パラフィン等が挙げ
られ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
るものではないが、例えば、ジ2−エチルヘキシルフタ
レート(DOP)、ジブチルフタレート、ジラウリルフ
タレート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペ
ート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェ
ート、アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、
アジピン酸ブチレングリコールポリエステル、エポキシ
化大豆油、塩素化パラフィン、流動パラフィン等が挙げ
られ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。
【0052】安定剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、商品名「チヌビン327」(チバガイ
ギー社製)、商品名「イルガノックス1010」(チバ
ガイギー社製)、商品名「トミソープ800」(吉富製
薬社製)等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。
ないが、例えば、商品名「チヌビン327」(チバガイ
ギー社製)、商品名「イルガノックス1010」(チバ
ガイギー社製)、商品名「トミソープ800」(吉富製
薬社製)等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。
【0053】本発明による湿気硬化型ウレタン系組成物
の製造方法は、特別なものではなく、必須成分であるウ
レタンプレポリマー及びアミノシラン化合物又はメルカ
プトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加生
成物の各所定量と必要に応じて含有させる上記各種添加
剤の1種もしくは2種以上の各所定量とを秤量し、例え
ばミキサーやニーダー等の混合機で予備混合を行った
後、窒素ガスのような不活性ガス雰囲気下や減圧脱水雰
囲気下等で常温脱水もしくは加熱脱水を行い、次いで、
上記混合機や三本ロール等を用いて均一に混練すること
により、所望の湿気硬化型ウレタン系組成物を得ること
が出来る。
の製造方法は、特別なものではなく、必須成分であるウ
レタンプレポリマー及びアミノシラン化合物又はメルカ
プトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加生
成物の各所定量と必要に応じて含有させる上記各種添加
剤の1種もしくは2種以上の各所定量とを秤量し、例え
ばミキサーやニーダー等の混合機で予備混合を行った
後、窒素ガスのような不活性ガス雰囲気下や減圧脱水雰
囲気下等で常温脱水もしくは加熱脱水を行い、次いで、
上記混合機や三本ロール等を用いて均一に混練すること
により、所望の湿気硬化型ウレタン系組成物を得ること
が出来る。
【0054】本発明による湿気硬化型ウレタン系組成物
は、工場生産の建材用、木工用、家具用、自動車用、電
機用等の各種工業用接着剤やシーリング剤、土木建築等
の現場施工用接着剤やシーリング剤、家庭用の接着剤や
シーリング剤等として広範囲な用途に好適に用いられ
る。
は、工場生産の建材用、木工用、家具用、自動車用、電
機用等の各種工業用接着剤やシーリング剤、土木建築等
の現場施工用接着剤やシーリング剤、家庭用の接着剤や
シーリング剤等として広範囲な用途に好適に用いられ
る。
【0055】
【作用】本発明による湿気硬化型ウレタン系組成物は、
主成分としての両末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーに対し、接着性付与剤としてアミノシ
ラン化合物又はメルカプトシラン化合物と有機モノイソ
シアネートとの付加生成物が含有されてなるので、ステ
ンレスや亜鉛鋼板等の金属やガラスを始めとする各種被
着体に対して優れた接着性を発揮する。
主成分としての両末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーに対し、接着性付与剤としてアミノシ
ラン化合物又はメルカプトシラン化合物と有機モノイソ
シアネートとの付加生成物が含有されてなるので、ステ
ンレスや亜鉛鋼板等の金属やガラスを始めとする各種被
着体に対して優れた接着性を発揮する。
【0056】又、上記付加生成物の合成に用いるイソシ
アネート成分として、有機ポリイソシアネートではな
く、有機モノイソシアネートを用いるので、得られた付
加生成物を含有する湿気硬化型ウレタン系組成物中のイ
ソシアネート基含有量が多くなることはなく、従って湿
気硬化時に発生する炭酸ガスによる発泡を効果的に抑制
することが出来る。
アネート成分として、有機ポリイソシアネートではな
く、有機モノイソシアネートを用いるので、得られた付
加生成物を含有する湿気硬化型ウレタン系組成物中のイ
ソシアネート基含有量が多くなることはなく、従って湿
気硬化時に発生する炭酸ガスによる発泡を効果的に抑制
することが出来る。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め、以下に実施例をあげるが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重
量部」を意味し、「%」は、特に記載の無い限り、「重
量%」を意味する。
め、以下に実施例をあげるが、本発明はこれら実施例に
限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は「重
量部」を意味し、「%」は、特に記載の無い限り、「重
量%」を意味する。
【0058】I.ウレタンプレポリマーの合成 ポリヒドロキシ化合物としてポリプロピレングリコール
(分子量4000)を減圧下で130℃−1時間加熱し
て脱水した。次いで、脱水の完了した上記ポリプロピレ
ングリコール100部に対し、ポリイソシアネート化合
物としてMDI(商品名「スミジュール44S」、純度
99.5%、住友バイエルウレタン社製)15部を添加
し、窒素気流中で80℃−5時間付加反応させて、両末
端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを
得た。得られたウレタンプレポリマーのイソシアネート
基含有量は2.2%であった。
(分子量4000)を減圧下で130℃−1時間加熱し
て脱水した。次いで、脱水の完了した上記ポリプロピレ
ングリコール100部に対し、ポリイソシアネート化合
物としてMDI(商品名「スミジュール44S」、純度
99.5%、住友バイエルウレタン社製)15部を添加
し、窒素気流中で80℃−5時間付加反応させて、両末
端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを
得た。得られたウレタンプレポリマーのイソシアネート
基含有量は2.2%であった。
【0059】II.付加生成物の合成 アミノシラン化合物としてγ−アミノプロピルトリエト
キシシラン(商品名「KBE−903」、信越シリコン
社製)100部に対し、有機モノイソシアネートとして
オクタデシルイソシアネート134部を添加し、窒素気
流中で80℃−5時間付加反応させて、付加生成物
(a)を得た。得られた付加生成物(a)のイソシアネ
ート基含有量は0%であった。
キシシラン(商品名「KBE−903」、信越シリコン
社製)100部に対し、有機モノイソシアネートとして
オクタデシルイソシアネート134部を添加し、窒素気
流中で80℃−5時間付加反応させて、付加生成物
(a)を得た。得られた付加生成物(a)のイソシアネ
ート基含有量は0%であった。
【0060】又、メルカプトシラン化合物としてγ−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM
−803」、信越シリコン社製)100部に対し、有機
モノイソシアネートとしてオクタデシルイソシアネート
152部を添加し、窒素気流中で80℃−5時間付加反
応させて、付加生成物(b)を得た。得られた付加生成
物(b)のイソシアネート基含有量は0%であった。
ルカプトプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM
−803」、信越シリコン社製)100部に対し、有機
モノイソシアネートとしてオクタデシルイソシアネート
152部を添加し、窒素気流中で80℃−5時間付加反
応させて、付加生成物(b)を得た。得られた付加生成
物(b)のイソシアネート基含有量は0%であった。
【0061】(実施例1)
【0062】(1)湿気硬化型ウレタン系組成物の製造 I.で得られたウレタンプレポリマー100部に対し、
II.で得られた付加生成物(a)5部及び予め150℃
で8時間減圧乾燥した重質炭酸カルシウム(商品名「ホ
ワイトンSB」、白石カルシウム社製)100部を添加
し、窒素気流下で均一に攪拌混練して、湿気硬化型ウレ
タン系組成物を得た。
II.で得られた付加生成物(a)5部及び予め150℃
で8時間減圧乾燥した重質炭酸カルシウム(商品名「ホ
ワイトンSB」、白石カルシウム社製)100部を添加
し、窒素気流下で均一に攪拌混練して、湿気硬化型ウレ
タン系組成物を得た。
【0063】(2)評価 上記で得られた湿気硬化型ウレタン系組成物の性能(
SUS密着性、ガラス密着性)を以下の方法で評価し
た。その結果は表1に示すとおりであった。尚、評価
は、特に記載の無い限り、20℃−65%RHの雰囲気
下で行った。
SUS密着性、ガラス密着性)を以下の方法で評価し
た。その結果は表1に示すとおりであった。尚、評価
は、特に記載の無い限り、20℃−65%RHの雰囲気
下で行った。
【0064】SUS密着性 湿気硬化型ウレタン系組成物をステンレス板(SUS3
04、厚み2mm、巾25mm、長さ125mm)に塗
布量が200g/m2 となるように塗布した後、200
メッシュのステンレス製金網を貼り合わせ、湿気硬化型
ウレタン系組成物と十分に馴染むように圧着し、20℃
−65%RHの雰囲気下で4週間養生して接着試験片を
得た。次いで、この接着試験片の180度角剥離試験を
剥離速度5mm/分で行い、SUS密着性(kg/25
mm)を測定した。
04、厚み2mm、巾25mm、長さ125mm)に塗
布量が200g/m2 となるように塗布した後、200
メッシュのステンレス製金網を貼り合わせ、湿気硬化型
ウレタン系組成物と十分に馴染むように圧着し、20℃
−65%RHの雰囲気下で4週間養生して接着試験片を
得た。次いで、この接着試験片の180度角剥離試験を
剥離速度5mm/分で行い、SUS密着性(kg/25
mm)を測定した。
【0065】ガラス密着性 ステンレス板の代わりに、ガラス板(厚み5mm、巾2
5mm、長さ125mm)を用いたこと以外はの場合
と同様にして、ガラス密着性(kg/25mm)を測定
した。
5mm、長さ125mm)を用いたこと以外はの場合
と同様にして、ガラス密着性(kg/25mm)を測定
した。
【0066】(実施例2)湿気硬化型ウレタン系組成物
の製造において、ウレタンプレポリマー100部に対
し、付加生成物(a)5部の代わりに、II.で得られた
付加生成物(b)5部を添加したこと以外は実施例1と
同様にして、湿気硬化型ウレタン系組成物を得た。
の製造において、ウレタンプレポリマー100部に対
し、付加生成物(a)5部の代わりに、II.で得られた
付加生成物(b)5部を添加したこと以外は実施例1と
同様にして、湿気硬化型ウレタン系組成物を得た。
【0067】(実施例3)湿気硬化型ウレタン系組成物
の製造において、ウレタンプレポリマー100部に対
し、付加生成物(a)5部の代わりに、付加生成物
(a)2部及び付加生成物(b)2部を添加したこと以
外は実施例1と同様にして、湿気硬化型ウレタン系組成
物を得た。
の製造において、ウレタンプレポリマー100部に対
し、付加生成物(a)5部の代わりに、付加生成物
(a)2部及び付加生成物(b)2部を添加したこと以
外は実施例1と同様にして、湿気硬化型ウレタン系組成
物を得た。
【0068】(比較例)湿気硬化型ウレタン系組成物の
製造において、付加生成物(a)を添加しなかったこと
以外は実施例1と同様にして、湿気硬化型ウレタン系組
成物を得た。
製造において、付加生成物(a)を添加しなかったこと
以外は実施例1と同様にして、湿気硬化型ウレタン系組
成物を得た。
【0069】実施例2及び実施例3、及び、比較例で得
られた3種類の湿気硬化型ウレタン系組成物の性能(
SUS密着性、ガラス密着性)を実施例1の場合と同
様にして評価した。その結果は表1に示すとおりであっ
た。
られた3種類の湿気硬化型ウレタン系組成物の性能(
SUS密着性、ガラス密着性)を実施例1の場合と同
様にして評価した。その結果は表1に示すとおりであっ
た。
【0070】
【表1】
【0071】表1から明らかなように、本発明による実
施例1〜3の湿気硬化型ウレタン系組成物は、SUS及
びガラスのいずれに対しても密着性に優れており、高い
剥離強度を発揮した。又、破壊状態は全て凝集破壊であ
ったが、凝集破壊であり且つ高い剥離強度を発揮したと
いうことは、湿気硬化時に発生する炭酸ガスによる発泡
が効果的に抑制されていたことを示している。
施例1〜3の湿気硬化型ウレタン系組成物は、SUS及
びガラスのいずれに対しても密着性に優れており、高い
剥離強度を発揮した。又、破壊状態は全て凝集破壊であ
ったが、凝集破壊であり且つ高い剥離強度を発揮したと
いうことは、湿気硬化時に発生する炭酸ガスによる発泡
が効果的に抑制されていたことを示している。
【0072】これに対し、アミノシラン化合物又はメル
カプトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加
生成物を含有させなかった比較例の湿気硬化型ウレタン
系組成物は、SUS及びガラスのいずれに対しても密着
性が乏しく、剥離強度が低く且つ破壊状態も全て界面剥
離であり、接着剤としての実用性に欠けた。
カプトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加
生成物を含有させなかった比較例の湿気硬化型ウレタン
系組成物は、SUS及びガラスのいずれに対しても密着
性が乏しく、剥離強度が低く且つ破壊状態も全て界面剥
離であり、接着剤としての実用性に欠けた。
【0073】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による湿気硬
化型ウレタン系組成物は、硬化時に発生する炭酸ガスに
よる発泡が少なく、且つ、硬化後は金属やガラスを始め
とする各種被着体に対する優れた接着性や優れた諸物性
を発揮するので、各種工業用、土木建築等の現場施工
用、家庭用等の接着剤やシーリング剤等として好適に用
いられる。
化型ウレタン系組成物は、硬化時に発生する炭酸ガスに
よる発泡が少なく、且つ、硬化後は金属やガラスを始め
とする各種被着体に対する優れた接着性や優れた諸物性
を発揮するので、各種工業用、土木建築等の現場施工
用、家庭用等の接着剤やシーリング剤等として好適に用
いられる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 175/12 C09J 175/12 183/08 183/08 Fターム(参考) 4J002 CK021 EX076 GJ01 GJ02 4J034 CA13 CA32 CB01 CC01 CD15 DA01 DB04 DB07 DF01 DF11 DF12 DF16 DF17 DF20 DF22 DG03 DG04 DG05 DG06 DG08 DG09 DG14 DG16 DG22 DP19 DQ04 DQ05 DQ15 DQ16 DQ18 HA01 HA02 HA04 HA07 HA08 HA11 HB09 HC03 HC12 HC13 HC17 HC22 HC46 HC52 HC54 HC61 HC64 HC65 HC67 HC71 HC73 JA42 KA01 KB02 KD12 KE02 QB12 RA08 4J040 EF321 HD36 HD37 JA12 JB04 LA06 MA02 MA03 MA05
Claims (2)
- 【請求項1】 両末端にイソシアネート基を有するウレ
タンプレポリマーに対し、アミノシラン化合物又はメル
カプトシラン化合物と有機モノイソシアネートとの付加
生成物が含有されてなることを特徴とする湿気硬化型ウ
レタン系組成物。 - 【請求項2】 ウレタンプレポリマー100重量部に対
し、アミノシラン化合物又はメルカプトシラン化合物と
有機モノイソシアネートとの付加生成物0.5〜10重
量部が含有されてなることを特徴とする請求項1に記載
の湿気硬化型ウレタン系組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11037406A JP2000234082A (ja) | 1999-02-16 | 1999-02-16 | 湿気硬化型ウレタン系組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11037406A JP2000234082A (ja) | 1999-02-16 | 1999-02-16 | 湿気硬化型ウレタン系組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000234082A true JP2000234082A (ja) | 2000-08-29 |
Family
ID=12496657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11037406A Pending JP2000234082A (ja) | 1999-02-16 | 1999-02-16 | 湿気硬化型ウレタン系組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000234082A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006183053A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-13 | Bayer Materialscience Ag | アルコキシシラン官能性組成物 |
JP2021528524A (ja) * | 2018-07-02 | 2021-10-21 | ディディピー スペシャルティ エレクトロニック マテリアルズ ユーエス,エルエルシー | プライマーレスポリウレタン接着剤組成物 |
-
1999
- 1999-02-16 JP JP11037406A patent/JP2000234082A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006183053A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-13 | Bayer Materialscience Ag | アルコキシシラン官能性組成物 |
JP2021528524A (ja) * | 2018-07-02 | 2021-10-21 | ディディピー スペシャルティ エレクトロニック マテリアルズ ユーエス,エルエルシー | プライマーレスポリウレタン接着剤組成物 |
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