JP2000233643A - 自動車のサンルーフのデフレクタ - Google Patents

自動車のサンルーフのデフレクタ

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JP2000233643A
JP2000233643A JP11138097A JP13809799A JP2000233643A JP 2000233643 A JP2000233643 A JP 2000233643A JP 11138097 A JP11138097 A JP 11138097A JP 13809799 A JP13809799 A JP 13809799A JP 2000233643 A JP2000233643 A JP 2000233643A
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opening
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roof
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Keiji Sumiya
圭二 炭谷
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Toyota Motor Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60JWINDOWS, WINDSCREENS, NON-FIXED ROOFS, DOORS, OR SIMILAR DEVICES FOR VEHICLES; REMOVABLE EXTERNAL PROTECTIVE COVERINGS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES
    • B60J7/00Non-fixed roofs; Roofs with movable panels, e.g. rotary sunroofs
    • B60J7/22Wind deflectors for open roofs

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Seal Device For Vehicle (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウインドスロッブの発生を抑えることがで
き、風切り音を低くすることができる、自動車のサンル
ーフのデフレクタを提供すること。 【解決手段】 自動車のルーフに設けたサンルーフ用開
口(34)の前方の縁部(35)の上方へ突出するデフ
レクタである。デフレクタ(30)は、上に向けて凸状
に全体に滑らかに湾曲され、かつ、自動車の前後方向の
ほぼ中央に最大高さを有する案内面(40)を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車のルーフに
設けたサンルーフ用開口の前方の縁部の上方へ突出し、
空気流れの向きを変える自動車のサンルーフのデフレク
タに関する。
【0002】
【従来の技術】サンルーフのサンルーフパネル又はサン
ルーフガラスをルーフの開口から除いて開口を開いた状
態とし、自動車が高速走行するとき、空気流れが開口の
後方の縁部に突き当たることに起因して、ウインドスロ
ッブと呼称される不快音が発生する。これを避けるた
め、デフレクタが使用されている。
【0003】従来のデフレクタ20は、断面状態の図1
2を参照すると、サンルーフパネル又はサンルーフガラ
スを開口21から除いたとき、開口21から上方へ突出
するように形成されており、案内面22を有する。案内
面22は空気流れ24を上方へ飛ばす機能を果たすもの
で、案内面22とルーフ23とがなす傾斜角度αを大き
くしたり、又は案内面22のルーフ23からの突出量h
を大きくしたりすることにより(なお、特開平7-285343
号公報参照)、ルーフ23に沿って前方から流れてきた
空気流れ24が開口21の後方の縁部に突き当たるのを
防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】空気流れがデフレクタ
によって上方へ飛ばされる際、デフレクタによって流れ
の向きが変えられる。そして、流れの向きを変える曲率
が大きくなるほど、デフレクタで剥離した後流、つまり
渦流れが増速されることが知られている。一方、デフレ
クタによる風切り音は流速の6乗に比例して大きくな
る。そのため、音圧レベル対デフレクタ突出量の特性を
示す図13を参照すると、車速が55km/hのときのウイン
ドスロッブAは、デフレクタの突出量が大きくなるにつ
れて低下しているのに対し、車速が100km/hのときの風
切り音Bは、デフレクタの突出量が大きくなるにつれて
増加している。図13から明らかであるように、ウイン
ドスロッブAと風切り音Bとは背反事項である。
【0005】従来、前方から流れて来た空気流れの向き
をデフレクタによって上方へ変え、空気流れが開口の後
方の縁部に突き当たるのを防いでいる。ところが、デフ
レクタの配置や形状などを種々に変えて実験を繰り返し
た結果、デフレクタの後方に存在する空気流れが下方へ
下がるのを抑えても同等の効果が得られることが判明し
た。
【0006】本発明は、ウインドスロッブの発生を抑え
ることができ、風切り音を低くすることができる、自動
車のサンルーフのデフレクタを提供する。
【0007】本発明はまた、前記判明した事実に基づ
き、ウインドスロッブの発生を抑えることができ、風切
り音を低くすることができる、自動車のサンルーフのデ
フレクタを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、自動車のルー
フに設けたサンルーフ用開口の前方の縁部の上方へ突出
するデフレクタである。
【0009】1の発明では、前記デフレクタは、上に向
けて凸状に全体に滑らかに湾曲され、かつ、自動車の前
後方向のほぼ中央に最大高さを有する案内面を備える。
【0010】別の発明では、前記デフレクタは、自動車
の前進走行時にこのデフレクタの下方を経て前記開口へ
向けて流れる空気流れを生じさせる。
【0011】さらに別の発明では、前記デフレクタは、
上に向けて凸状に全体に滑らかに湾曲され、かつ、自動
車の前後方向のほぼ中央に最大高さを有する案内面を備
える。そして、前記デフレクタは、自動車の前進走行時
に前記デフレクタの下方を経て前記開口へ向けて流れる
空気流れを生じさせる。
【0012】前記自動車は、前記開口を開閉するサンル
ーフパネル又はサンルーフガラスを備える。1つの態様
では、前記開口を開いたとき、前記デフレクタは前記開
口から上方へ突出する。
【0013】別の態様では、前記デフレクタは、前記開
口の前方の縁部又はこの縁部の前方のルーフに取り付け
られている。
【0014】
【作用及び効果】サンルーフパネル又はサンルーフガラ
スを開口から除いて、つまり移動して又は取り外して開
口を開き、自動車が前進走行するとき、ルーフに沿う空
気流れはデフレクタに突き当たり、流れの向きが変えら
れる。
【0015】デフレクタが上に向けて凸状に湾曲された
案内面を有する発明では、空気流れは上方へ向き、開口
の後方の縁部に達するのが妨げられる。このとき、デフ
レクタの案内面が上に向けて凸状に全体に滑らかに湾曲
されているため、流れの向きを変える曲率が小さく、後
流の発生を抑えることができる。
【0016】デフレクタによって流れの向きを変えられ
た空気流れが開口の後方の縁部に達するのを妨げるた
め、ウインドスロッブの発生を抑えることができる。ま
た、デフレクタによって流れの向きを変える曲率が小さ
いため、空気流れがデフレクタに当たったとき後流の発
生が少なく、また発生した後流の増速の程度が少ないこ
とから、風切り音の発生を抑え、又は風切り音が発生し
てもそれを低く抑えることができる。
【0017】空気流れがデフレクタの下方に導かれる発
明では、空気流れはデフレクタの上方を経て後方へ流れ
るだけでなく、下方を経て後方へ流れる。そして、デフ
レクタの下方を経て開口に達した空気流れは、デフレク
タの上方を経て後方へ流れる空気流れを下方から支える
圧力関係を維持できる。そのため、デフレクタの上方を
経て後方へ流れる空気流れが下方へ曲がりにくくなり、
開口の後方の縁部に達するのを妨げることができる。
【0018】デフレクタが上に向けて凸状に湾曲された
案内面を有すると共に、空気流れがデフレクタの下方に
導かれる発明では、案内面に沿って上方へ向き、後方へ
流れる空気流れをデフレクタの下方を経て開口に達した
空気流れが下方から支えるため、空気流れが開口の後方
の縁部に達するのをより効果的に妨げることができる。
これは案内面の突出量を低くできることであるから、風
切り音をさらに低減できることとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】デフレクタ30は、断面を示す図
1と、平面を示す図2とを参照すると、自動車のルーフ
32に開口34を設けると共に、サンルーフパネル又は
サンルーフガラス36によって開口34を開閉可能とし
たサンルーフ38の開口34を開いたとき、開口34か
ら上方へ突出するもので、案内面40を備える。
【0020】デフレクタ30の案内面40は、上に向け
て凸状に全体に滑らかに湾曲され、かつ、自動車の前後
方向のほぼ中央に最大高さ部41を有する。
【0021】図示の実施例では、案内面40は、前後方
向へ伸びる仮想鉛直面で切断した断面の形状が所定半径
の円弧状を呈する円弧面である。上に向けて凸状に全体
に滑らかに湾曲するには、円弧面の他、楕円弧面であっ
て楕円の2つの焦点間を結ぶ長軸に沿っている面とする
ことができる。換言すると、空気流れが案内面40の前
後方向のある長さの範囲では実質的に剥離することな
く、案内面40に沿って前方から後方へ流れるような形
状である。この点において、図12に示した従来のデフ
レクタ20の案内面22が、空気流れ24が当たった点
より下流では空気流れを剥離させる形状であるのと異な
る。
【0022】図示の実施例ではさらに、デフレクタ30
は開口34の前方の縁部35から後方へ間隔Dをおいて
配置され、空気流れが間隔Dを通過可能である。
【0023】空気流れが間隔Dを通過可能である場合、
デフレクタの下側面は図1のような平坦面42とする
他、断面状態の図3の(a)ないし(c)に示したデフ
レクタ44,46,48のように形成することができ
る。デフレクタ44では、下側面45は下に向けて凸状
となった円弧面である。デフレクタ46では、下側面4
7は下に向けて凸状となった円弧面を前方に、この円弧
面から切り上がった湾曲面を後方に有する。また、デフ
レクタ48では、下側面49は上に向けて凸状にえぐり
取った湾曲面である。デフレクタ48の場合、デフレク
タの材料によってはデフレクタ48が風によって変形す
る可能性がある。そこで、1つのリブ50又は車体幅方
向へ間隔をおいた複数のリブ50を設けることが好まし
い。
【0024】デフレクタ30は、図1のように中空に形
成する他、図3のように中実に形成することができる。
また、図1のデフレクタ30を中実とし、図3のデフレ
クタ44,46,48を中空とすることもできる。デフ
レクタ30,44,46,48は硬質樹脂を射出成形若
しくは押し出し成形して、又はアルミニウムを押し出し
成形して、又は曲げ加工した鉄板を溶接して作ることが
できるが、車体幅方向の全幅にわたって同じ断面形状で
ある必要はない。すなわち、上に向けて凸状に全体に滑
らかに湾曲された案内面40が車体幅方向の全幅にわた
って連続していることは必要ではなく、分断し、その分
断部分に別の形状の案内面を配置した形態とすることも
できる。
【0025】デフレクタ30は、図2に示すように、反
らせ部52と、この反らせ部52の両側にそれぞれ配置
する2つのアーム部53(図2には1つのアーム部53
のみを示してある)とによって、平面形状がほぼコ字状
を呈するように、かつ、反らせ部52の断面がアーム部
53との接続部から中央に向けて徐々に大きくなるよう
に形成することができる。この場合、反らせ部52に案
内面40を設けるようにする。反らせ部52と2つのア
ーム部53とは一体に成形して作ることができ、また別
個に作ったものを結合して一体にすることもできる。
【0026】デフレクタ30は、例えばアーム部53を
ボルト54によって車体側の取付プレート56に揺動可
能に取り付け、ボルト54より後方のアーム部53を引
っ張りばね(図示せず)によって引っ張り、反らせ部5
2を図1の実線で示した突出位置に偏倚させるように開
口34の前方の縁部35の近くに取り付けられる。
【0027】図示した偏倚位置において、デフレクタ3
0は、前方の縁部35から所定の突出量hだけ突出し、
前方の縁部35から間隔Dをおいて位置する。突出量
h、間隔D、最大断面部における反らせ部52の高さH
及び前後長さLの好適な数値、つまり実車にて確認され
た特に効果の大きな寸法(mm)は、図4に示すようなも
のであった。
【0028】ルーフ32の開口34の下方には、図1に
示すように、それ自体公知のサンルーフハウジング60
が配置され、サンルーフパネル又はサンルーフガラス3
6をサンルーフハウジング60によって開閉可能に支持
する。この構造自体は公知である。サンルーフ38を透
明にした、いわゆるムーンルーフにするにはサンルーフ
ガラスを使用する。サンルーフパネル又はサンルーフガ
ラス36は、前後方向へ滑動するスライドタイプ又は取
り外しタイプである。サンルーフパネル又はサンルーフ
ガラス36を図1の仮想線で示すように所定位置にして
開口34を閉じると、デフレクタ30は下方のサンルー
フハウジング60の近傍まで押し下げられるが、開口3
4を開くと、デフレクタ30は開口34から上方へ突出
して実線の位置となる。
【0029】デフレクタ30が開口34から上方へ突出
した状態で自動車が走行すると、模式的に示した図5及
び図6に示すように、ルーフ32に沿って流れてきた空
気流れ62がデフレクタ30に当たり、その向きを変え
られる。この場合、遷移域64において空気流れの向き
を変える曲率が小さくなるようにデフレクタ30のルー
フ32からの突出量hを定めておく。そうすると、デフ
レクタ30の後方へ向く空気流れ66は、ある範囲で案
内面40に沿って流れ、案内面40から離れる。デフレ
クタ30は、空気流れ66が開口34の後方の縁部33
に突き当たらない程度に空気流れ66を上方へ飛ばせば
よい。その結果、空気流れ66が後方の縁部33に突き
当たることによって派生する空気流れ68の発生を防ぐ
ことができる。遷移域64に達した空気流れはまた、間
隔Dを通って空気流れ70となり、デフレクタ30の後
方で案内面40を通った空気流れ66の下方に達し、空
気流れ66を下方で支える圧力関係となる。
【0030】図5及び図6に示した機能を果たすために
は、デフレクタ30は次のように形成することが好まし
い。
【0031】デフレクタ30の案内面40は、自動車の
前後方向のほぼ中央に最大高さ部41を有するが、これ
はデフレクタ30の案内面40での流れの剥離をできる
限り抑えることを企図したことに基づく。そのためには
案内面40の前端から後端にかけての形状変化の曲率が
最小となるようにする。
【0032】案内面40の最大高さ部41の影響につい
て実験により確認したところ、図7の結果が得られた。
ここで、横軸は、デフレクタの前端から最大高さ部まで
の距離xと、デフレクタの前後長さLとの比であり、代
表的な比の値におけるデフレクタ形状を図7に示してあ
る。また、縦軸はベテランの被検者3名による官能評点
の平均値である。図7から明らかであるように、風切り
音E及びウインドスロッブFは共に、最大高さ部41が
前側にある場合が最も悪く、最大高さ部が後側にある場
合が次に悪く、最大高さ部が中央にある場合が最も良か
った。官能評点が3以上となる範囲Gは良好な結果が得
られると考えてもよく、従ってほぼ中央に最大高さ部を
有するとは、範囲Gに最大高さ部が入ることを意味す
る。
【0033】デフレクタ30のルーフ32からの突出量
hは、デフレクタ30の案内面40の形状との相関で決
まる。この場合、遷移域64における流れの曲げ曲率が
可及的に小さくなること、案内面40を通った空気流れ
66が開口の後方の縁部33に突き当たらないこと、空
気流れ66が縁部33の可及的に近くを流れることの3
つを満たすように、実験的に定めることができる。
【0034】デフレクタ30と開口の前方の縁部35と
の間の間隔Dの影響について実験により確認したとこ
ろ、図8の結果が得られた。ここで、横軸は間隔Dの大
きさであり、縦軸はウインドスロッブの官能評点であ
る。間隔Dがゼロであるとき、デフレクタ30下方への
空気流れがなくなり、デフレクタ後方は剥離による負圧
が大きくなる。その結果、図5及び図6に示した空気流
れ66が負圧領域に入り込もうとして下方へ落ち込み、
ウインドスロッブを悪化させる。間隔Dが5-15mmの範囲
では、下方からの圧力上昇により空気流れ66が落ち込
むことがなく、ウインドスロッブを抑える。間隔Dが20
mm以上になると、下方の空気流れ70の流量が増大し、
空気流れ70が開口の後方の縁部33に突き当たってウ
インドスロッブの原因になることと、デフレクタ30後
方で案内面を通った空気流れ66と干渉する際、空気流
れを乱して圧力変動を発生させてしまうことから、ウイ
ンドスロッブを悪化させる。従って、デフレクタ30の
下方を流れる空気流れ70が有効に働くのに必要な間隔
Dは5-20mm程度であり、官能評点が3以上の範囲H内で
あることが最も好ましい。
【0035】デフレクタ30の高さHはルーフからのデ
フレクタの突出量hの2倍程度に定めることができる。
また、デフレクタ30の前後長さLは案内面40の形状
や突出量hとの相関で定めることができる。
【0036】図1に示したデフレクタ30の突出量hを
10mm、間隔Dを10mm、高さHを20mm、前後長さLを30mm
とし、自動車の前席中央において乗員の耳のレベルにマ
イクロホンを設置して風切り音とウインドスロッブとを
測定した。比較対象は、図12に示した従来のデフレク
タ20であり、突出量hは17mm、角度αは約40°であっ
た。その結果を図9及び図10に、風切り音は人間の聴
覚特性を補正したA特性で、ウインドスロッブは補正な
しで示してある。図中、ハッチングを入れたのが本発明
に係るデフレクタである。本発明に係るデフレクタによ
れば、風切り音が広い周波数範囲で低くなっており、ウ
インドスロッブが大幅に低減している。
【0037】再び図5及び図6を参照すると、遷移域6
4においてデフレクタ30の下方へ空気流れ70が生ず
るように、遷移域64における寸法関係、例えばデフレ
クタ30の突出長さhや間隔Dの大きさ、デフレクタ3
0の前側面31の空気流れ62に対する角度や形状など
の要因を定めることができる。そうすると、遷移域64
に達した空気流れ62は、デフレクタ30の上方を経て
後方へ流れる空気流れ66と、デフレクタ30の下方を
経て後方へ流れる空気流れ70とに分流される。この空
気流れ70が開口34へ向けて流れるように、換言する
と、車室内に留まることなく流れのままで実質的に開口
34から流れ出るように、空気流れ70を、例えばサン
ルーフハウジング60によって規制する。前述したとこ
ろから明らかであるように、空気流れ70は空気流れ6
6を下方から支える圧力関係を維持する。そのため、空
気流れ66がデフレクタ30の案内面40によって向き
を変えられたものであっても、またデフレクタ30の平
坦な上側面に沿って流れ出たものであっても、空気流れ
70の機能によって、空気流れ66が開口34の後方の
縁部に突き当たるのを妨げることができる。
【0038】前述の実施例では、デフレクタ30は開口
34を開くと開口34から突出し、開口34を閉じると
サンルーフハウジング60内に収納される。これに代え
て、断面状態の図11に示すように、デフレクタ80を
開口34の前方の縁部35に又はこれより前方のルーフ
32に固定的に取り付けることもできる。デフレクタ8
0は案内面40を有する。さらに、1又は複数の通路8
2をデフレクタ80の幅方向、つまり図11の紙面に直
交する方向において設けるようにすれば、デフレクタ8
0の下方を経て開口34に向く空気流れを生じさせるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る自動車のサンルーフのデフレク
タの実施例を示す断面図で、デフレクタがルーフから突
出した状態を示している。
【図2】 本発明に係る自動車のサンルーフのデフレク
タの実施例を示す平面図で、ほぼ半分を示している。
【図3】 デフレクタの別の実施例を示す断面図で、
(a)ないし(c)は異なる形態を示している。
【図4】 デフレクタ、及びデフレクタと開口の前方の
縁部との間隔の好ましい結果が得られた寸法を示す断面
図である。
【図5】 本発明に係るデフレクタの作用を示す模式図
である。
【図6】 本発明に係るデフレクタの作用を示す模式図
で、デフレクタの近傍を拡大して示してある。
【図7】 デフレクタの案内面の最高高さの影響を示す
グラフである。
【図8】 デフレクタと開口の前方の縁部との間隔の影
響を示すグラフである。
【図9】 本発明に係るデフレクタ及び従来のデフレク
タで得られた、風切り音を示すグラフである。
【図10】 本発明に係るデフレクタ及び従来のデフレ
クタで得られた、ウインドスロッブを示すグラフであ
る。
【図11】 本発明に係る自動車のサンルーフのデフレ
クタのさらに別の実施例を示す断面図である。
【図12】 従来のデフレクタの作用を示す模式図であ
る。
【図13】 従来のデフレクタのウインドスロッブと風
切り音とを示す特性図である。
【符号の説明】
30,44,46,48,80 デフレクタ 32 ルーフ 33 後方の縁部 34 開口 35 前方の縁部 36 サンルーフパネル又はサンルーフガラス 38 サンルーフ 40 案内面 62,66,70 空気流れ 82 通路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車のルーフに設けたサンルーフ用開
    口の前方の縁部の上方へ突出するデフレクタであって、 上に向けて凸状に全体に滑らかに湾曲され、かつ、自動
    車の前後方向のほぼ中央に最大高さを有する案内面を備
    える、自動車のサンルーフのデフレクタ。
  2. 【請求項2】 自動車のルーフに設けたサンルーフ用開
    口の前方の縁部の上方へ突出するデフレクタであって、 自動車の前進走行時にこのデフレクタの下方を経て前記
    開口へ向けて流れる空気流れを生じさせる、自動車のサ
    ンルーフのデフレクタ。
  3. 【請求項3】 自動車のルーフに設けたサンルーフ用開
    口の前方の縁部の上方へ突出するデフレクタであって、 上に向けて凸状に全体に滑らかに湾曲され、かつ、自動
    車の前後方向のほぼ中央に最大高さを有する案内面を備
    え、さらに、自動車の前進走行時に前記デフレクタの下
    方を経て前記開口へ向けて流れる空気流れを生じさせ
    る、自動車のサンルーフのデフレクタ。
  4. 【請求項4】 前記自動車は、前記開口を開閉するサン
    ルーフパネル又はサンルーフガラスを備え、前記デフレ
    クタは前記開口を開いたとき、前記開口から上方へ突出
    する、請求項1ないし3のいずれかに記載の自動車のサ
    ンルーフのデフレクタ。
  5. 【請求項5】 前記デフレクタは前記開口の前方の縁部
    又はこの縁部の前方のルーフに取り付けられた、請求項
    1ないし3のいずれかに記載の自動車のサンルーフのデ
    フレクタ。
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