JP2000232244A - 熱電発電装置 - Google Patents

熱電発電装置

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JP2000232244A
JP2000232244A JP11031708A JP3170899A JP2000232244A JP 2000232244 A JP2000232244 A JP 2000232244A JP 11031708 A JP11031708 A JP 11031708A JP 3170899 A JP3170899 A JP 3170899A JP 2000232244 A JP2000232244 A JP 2000232244A
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thermoelectric
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heat
thermoelectric conversion
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JP11031708A
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English (en)
Inventor
Keiko Kushibiki
引 圭 子 櫛
Kazuhiko Shinohara
原 和 彦 篠
Masakazu Kobayashi
林 正 和 小
Kenji Furuya
谷 健 司 古
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集熱側部材から熱電素子まで、および/また
は、熱電素子から冷却側部材まで、熱伝達効率をより一
層向上させることにより、熱電素子の両端にかかる温度
差を大きくとることができ、発電出力がより一層大きい
熱電発電装置を提供する。 【解決手段】 複数の熱電素子が両端面の電極を介し電
気的に接続されている熱電変換モジュール31が金属か
らなる集熱側部材2と冷却側部材3との間に複数配置さ
れた熱電発電装置1において、前記熱電変換モジュール
31の端面の電極表面に絶縁層が形成されていると共
に、前記熱電変換モジュール31の端面の電極表面に形
成されている絶縁層が前記集熱側部材2および冷却側部
材3の表面にそれぞれ高温端側軟金属層4および低温端
側軟金属層5を介して圧着されているものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、従来捨て
られていた内燃機関等の駆動装置から排出される排ガス
や焼却炉等の燃焼設備から排出される排ガスのもつ熱エ
ネルギーを電気エネルギーに変換して回収するのに好適
な熱電発電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高温の排ガスを排出する自動車や
工場などでは、エンジンや炉などから排出される排ガス
のもつ熱エネルギーを回収して電力に変換するために、
例えば、特開昭63−262075号公報に開示されて
いる排熱発電装置が用いられることがある。
【0003】図11は、上記特開昭63−262075
号公報に開示されている排熱発電装置を示すものであっ
て、この排熱発電装置41では、自動車のエンジンから
排出される排ガスが流れる排気管42に箱形状の吸熱筒
43が取りつけられ、この吸熱筒43には対向する平面
が形成されたものとしていて、これらの平面には複数の
熱電変換モジュール44が対向して配置されており、各
熱電変換モジュール44の高温端面と吸熱筒43の平面
とが密着されたものとしている。
【0004】そして、熱電変換モジュール44の低温端
面と水冷ジャケット45とが対向して配置されていて、
この熱電変換モジュール44の低温端面と水冷ジャケッ
ト45の冷却面とが密着されているものとしている。
【0005】上記した構造の排熱発電装置41では、排
気管42において矢印A方向から流入した排気ガスがも
つ高温の排熱が吸熱筒43の平面を介して熱電変換モジ
ュール44の高温端面に伝達される。また同時に、熱電
変換モジュール44の低温端面は冷却水給・排管46を
通して水冷ジャケット45内を還流する冷却水により冷
却される。そして、熱電変換モジュール44の高温端面
と低温端面との間に生じた温度勾配に応じてゼーベック
効果による熱起電力が発生して発電され、導電線47、
電圧調整器および電流逆流防止器48、電力計49等を
介して蓄電器50に蓄えられる。
【0006】一般的に、熱電変換モジュールは、複数の
p型熱電素子とn型熱電素子とが交互に配列され、各熱
電素子の両端において隣接する熱電素子と電極を介して
電気的に接続され、さらには、電極表面に絶縁板あるい
は絶縁層が形成された構成をとる。
【0007】そして、このように、複数の熱電素子を電
気的に接続すると共に端面が絶縁処理された熱電変換モ
ジュールを一旦形成した後、集熱側部材である排気管4
2と冷却側部材である水冷ジャケット45との間に前記
熱電変換モジュール44を複数設置することにより、熱
電素子間の電気的接続を確実にとりながら、多数の熱電
素子を簡便に設置して熱電発電装置として機能すること
ができる特長がある。
【0008】一方、ペルチェ効果を利用した熱電冷却装
置は、比較的使用温度が低く、モジュール設置数が1つ
あるいは少数である。そして、吸熱側部材と放熱側部材
と熱電変換モジュールとの間の絶縁層材料として、アル
ミナ(酸化アルミニウム)基板や窒化アルミニウム基板
や放熱グリース、シリコンゴムシート等を設置する構成
としたものが知られている。
【0009】さらに、吸熱側部材と放熱側部材と熱電変
換モジュールとの間での熱交換効率を向上させるため
に、例えば、特開平8−8465号公報や特開平8−2
0237号公報に開示された技術がある。このうち、特
開平8−8465号公報に開示された技術では、吸熱側
部材と放熱側部材の表面にシロキサン結合を有する有機
けい素化合物の硬化物からなる厚さ0.1〜100μm
の絶縁層を形成し、この絶縁層を介して熱電素子端面の
電極を吸熱側部材と放熱側部材に接触させる構成として
いる。そして、この構成によれば、熱伝導率を向上させ
る無機微粒子を混在させることが容易で、クラックや細
孔の発生が少ないため、熱伝導度の良好な絶縁層を形成
することができるという特徴がある。
【0010】また、特開平8−20237号公報に開示
された技術では、電極が形成された熱電素子を絶縁基板
である酸化膜を形成したシリコンウエハではさみ、この
シリコンウエハを冷却側部材であるアルミニウム板に設
置するものである。そして、この技術によれば、シリコ
ンウエハ上の酸化膜は、クラックや細孔の発生が少ない
ため、熱伝導度の良好な絶縁層を形成することができる
という特徴がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】絶縁処理を行った熱電
変換モジュールを金属からなる集熱側部材に接触させて
設置した構成の排熱発電装置や、絶縁処理を行った集熱
側部材に熱電変換モジュールを接触させて設置した構成
の排熱発電装置においては、排ガスのもつ熱エネルギー
は、集熱側部材の金属層から、集熱側部材の表面あるい
は熱電変換モジュールの高温端表面の絶縁層、高温端電
極層、さらに電極層と熱電素子を電気的に接合する接合
層を介して熱電素子に伝達される。
【0012】一般的に、界面に接着層や化学反応を伴う
接合層が形成されている場合に比較して、接触面では、
熱伝達効率が1桁以上低下してしまう。したがって、上
記の構成では、集熱側部材とモジュール端面の絶縁層の
間か、あるいは、集熱側部材の表面の絶縁層と熱電変換
モジュールの電極の間のどちらか一方は、少なくとも接
触する構成となるが、この場合の接触箇所は、絶縁層で
あるセラミックスと耐熱性の良い硬い金属の接触となる
ため、接触界面の熱伝達効率はさらに低下するという問
題があった。
【0013】この接触面の熱抵抗を小さくするため、集
熱側部材の表面を鏡面研磨して表面粗さを小さくするこ
とが考えられるが、特に、管形状をなす集熱側部材の表
面を十分かつ均質な表面粗さに研磨することは困難であ
る。
【0014】また、熱電変換モジュールと集熱側部材を
ろう付けなどにより接着あるいは接合する方法は、接合
部の熱抵抗を飛躍的に減少させることができるが、多数
の熱電変換モジュールを設置する大型の排気管では、均
質に加熱処理することのできる大型で高性能の設備の調
達が困難であるという問題がある。
【0015】さらにまた、この接着・接合工程に伴う高
温や熱衝撃により、熱電変換モジュール内部の熱電素子
の割れや熱電素子と電極との接合箇所の剥離などを発生
させず、集熱側部材が600℃以上に達する排熱発電装
置の使用時に対する耐久性がある接着・接合条件を制御
することが困難であるという問題があった。
【0016】さらにまた、集熱側部材から冷却側部材ま
での構成部材のすべての界面を接着あるいは接合した場
合は、集熱側部材と冷却側部材の温度差に起因する熱歪
みが、脆性の大きい熱電変換モジュール中の熱電素子近
傍にかかることになるため、熱電素子が割れるなどして
断線してしまい、熱電発電装置が十分に機能しなくなる
という問題があった。
【0017】さらにまた、特開平8−8465号公報に
開示されたシロキサン結合を有する有機けい素化合物の
硬化物は、集熱側部材が600℃以上に上昇する場合が
ある排熱発電装置の集熱側部材の絶縁処理層としては、
耐熱性が不足するという問題があった。
【0018】さらにまた、放熱グリースやシリコンゴム
材は、絶縁性で接着層としての効果があるため、集熱側
部材から電極層までの間の接着界面の熱伝導効率は改善
されるものの、排熱発電用の高温側絶縁層としては耐熱
性が不足するという問題がある。
【0019】他方、特開平8−20237号公報に開示
された技術では、電極が形成された熱電素子を絶縁基板
である酸化膜を形成したシリコンウエハではさみ、シリ
コンウエハを冷却側部材であるアルミニウム板に設置す
るものとしているが、この構成では、絶縁層自体の熱伝
導特性は向上するものの、集熱側部材や冷却側部材と絶
縁層の間にシリコンウエハ層を余分に設置することとな
るため、集熱側部材から熱電素子までの構成層数が増加
してしまうこととなり、熱電素子への伝達熱量は増加し
ないという問題がある。また、多数の熱電モジュールを
設置した大型の排熱発電装置においては、熱電変換モジ
ュールを組み付ける圧力が大きいため、シリコンウエハ
のような脆い板材を使用すると、モジュールの組み付け
工程で割れてしまうことがあるという問題がある。
【0020】
【発明の目的】本発明は、かかる従来の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、集
熱側部材から熱電素子まであるいは熱電素子から冷却側
部材までの熱伝達効率をより一層向上させることによ
り、熱電素子の両端にかかる温度差を大きくとることが
でき、発電出力がより一層大きい熱電発電装置を提供す
ることにある。
【0021】本発明のさらなる目的とするところは、内
燃機関や焼却炉から排出される排気ガスの持つ熱エネル
ギーを電気エネルギーに変換する排熱発電装置のよう
な、集熱側部材と冷却側部材の温度差が大きい熱電発電
装置においても、熱電変換モジュール部分の断線が生じ
ることによる発電機能の低下が起こりにくい構成をもつ
耐熱性・耐熱衝撃性がより一層向上した信頼性の高い熱
電発電装置を提供することにある。
【0022】本発明のさらなる目的とするところは、多
数の熱電素子の設置作業が容易で、大型の熱電発電装置
を大量生産に適した方法で製造することを可能にした構
成をもつ熱電発電装置を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる熱電発電
装置は、請求項1に記載しているように、複数の熱電素
子が両端面の電極を介し電気的に接続されている熱電変
換モジュールが金属からなる集熱側部材と冷却側部材と
の間に複数配置された熱電発電装置において、前記熱電
変換モジュール端面の電極表面に絶縁層が形成されてい
ると共に、前記熱電変換モジュール端面の電極表面に形
成されている絶縁層が前記集熱側部材および冷却側部材
のうち少なくとも一方の表面に軟金属層を介して圧着さ
れているものとしたことを特徴としている。
【0024】そして、本発明に係わる熱電発電装置の実
施態様においては、請求項2に記載しているように、熱
電変換モジュール端面の電極表面に形成されている絶縁
層と集熱側部材および冷却側部材のうち少なくとも一方
の表面との間に介在される軟金属層が、Pb,In,Z
n,Sn,Cu,Au,Ag,Alあるいはこれらの金
属を主成分とする合金のうちから選ばれる少なくとも1
種類からなるものとしたことを特徴としている。
【0025】同じく、本発明に係わる熱電発電装置の実
施態様においては、請求項3に記載しているように、熱
電変換モジュールは、複数の熱電素子が並べて配置され
ていていると共に熱電素子の端面に形成した電極表面に
板状(厚さ0.05〜5mm程度のフィルム状である場
合をも含む。)絶縁層が形成されているものとしたこと
を特徴としている。
【0026】同じく、本発明に係わる熱電発電装置の実
施態様においては、請求項4に記載しているように、熱
電変換モジュールは、複数の熱電素子が並べて配置され
ていて隣接する熱電素子間の側面には断熱絶縁材が設け
られていると共に熱電素子の端面に形成した電極表面に
膜状絶縁層が形成されているものとしたことを特徴とし
ている。
【0027】同じく、本発明に係わる熱電変換モジュー
ルの実施態様においては、請求項5に記載しているよう
に、金属からなる集熱側部材はステンレス鋼系金属から
なりかつ高温の排気を流すことができる排気管形状をな
すと共に排気管形状の内側には集熱フィンや集熱用仕切
り板などの集熱補助部材が形成されており、金属からな
る冷却側部材はアルミニウムあるいはアルミニウムを主
成分とする合金からなりかつ内部に間隔を置いて前記排
気管形状物を収容する冷却ジャケット形状をなしてい
て、熱電変換モジュールの高温端面および低温端面がそ
れぞれ前記排気管形状をなす集熱側部材の外側表面と前
記冷却ジャケット形状をなす冷却側部材の内側表面との
間に密着して設置されているものとしたことを特徴とし
ている。
【0028】
【発明の作用】本発明に係わる熱電発電装置では、複数
の熱電素子が両端面の電極を介し電気的に接続されてい
る熱電変換モジュールが金属からなる集熱側部材と冷却
側部材との間に複数配置された熱電発電装置において、
前記熱電変換モジュール端面の電極表面に絶縁層が形成
されていると共に、前記熱電変換モジュール端面の電極
表面に形成されている絶縁層が前記集熱側部材および冷
却側部材のうち少なくとも一方の表面に軟金属層を介し
て圧着されているものとしているので、熱源からの熱エ
ネルギーは集熱側部材を通して熱電素子の高温端部に伝
熱され、熱電素子部分を通過する一部の熱エネルギーが
電気エネルギーに変換されて取り出される。そして、変
換されなかった熱エネルギーは、熱電素子の低温端部か
ら冷却側部材へと伝熱される。
【0029】本発明では、集熱側部材、冷却側部材、絶
縁層、電極層、熱電素子端部が配置されているものとし
た構成の中で、金属からなる集熱側部材および冷却側部
材のうち少なくとも一方の表面と熱電変換モジュール端
面の電極表面に形成されている絶縁層との間に、軟金属
層が挿入されているものとしたことを特徴としており、
この軟金属層は、集熱側部材と冷却側部材との間に圧力
をかけて熱電変換モジュールを挟持した場合に変形して
密着することによって、集熱側部材や冷却側部材表面の
微細な凹凸と熱電変換モジュール端面に形成した絶縁層
表面の微細な凹凸とが埋まるため、接触面積が増加して
熱伝達効率がより一層向上するものとなる。
【0030】この軟金属層としては、Pb,In,Z
n,Sn,Cu,Au,Ag,Alあるいはこれらの金
属を主成分とする合金のうちから選ばれる少なくとも1
種類からなるものとすることが可能であり、軟金属層と
して使用することのできる軟金属は、集熱側部材や冷却
側部材の使用時の温度、熱電変換モジュールを挟持する
圧力、熱電変換モジュールの端面面積、集熱側部材や冷
却側部材の表面粗さ、熱電変換モジュール端面に形成し
た絶縁層の表面粗さなどに依存する。そして、熱電変換
モジュールを挟持する際の圧力が高いほど、軟金属層は
変形し、熱伝達効率は向上するが、これら以外の金属を
用いた場合は、効果を得るために必要な圧力が高くなり
すぎることから、熱電変換モジュールを構成する熱電素
子に割れや亀裂が入ってしまう問題が生じることもあり
うる。
【0031】数百以上の熱電変換モジュールが設置され
る熱電発電装置において、発電出力を大きくするために
は、熱電変換モジュールを均等の圧力で挟持することが
重要になる。しかし、モジュールの端面が設置される集
熱側部材や冷却側部材の面積が大きくなり、さらに集熱
側部材がより高温になると、集熱側部材と冷却側部材と
の間隔を一定に保持した熱電発電装置を製造することは
極めて困難であり、熱電変換モジュールの高さのばらつ
きも問題となる。
【0032】その場合に、本発明で用いることとした軟
金属層は、表面の微細な凹凸を埋めることにより、各熱
電変換モジュールへの熱伝達効率を改善する第一の作用
・効果だけでなく、発電装置各部材の加工精度のばらつ
きを補正しないしは吸収して隙間を埋めることにより、
多数の熱電変換モジュールの熱伝達効率のばらつきを抑
制する第二の作用・効果もある。
【0033】そのため、本発明に使用される軟金属層の
厚さは、10μm〜5mmとすることが好ましく、熱電
発電装置の形状ないしは構造や、集熱側部材の温度や熱
膨脹係数などにも依存するが、10μmより薄い場合
は、上記第二の作用・効果を発揮することができがたい
傾向となるため、熱伝達効率の改善効果が認められない
可能性がある。また、軟金属の種類にも依存するが、5
mmより厚い場合は、軟金属自体が熱抵抗となるため、
熱電素子の熱伝導効率が十分に改善されない可能性もで
てくる。
【0034】本発明で用いる軟金属層の厚さは、熱電発
電装置内のすべてにおいて同一厚さのものとすることも
できるが、厚さを変化させたものとすることもできる。
例えば、集熱側部材に温度分布がある場合に、その温度
分布に依存して厚さを変化させたものとすることもでき
るし、また、熱電変換モジュールの設置圧力分布に依存
して厚さを変化させたものとすることもできる。
【0035】本発明に係わる熱電発電装置において、熱
電変換モジュールは複数個の熱電素子が並べて配置され
ているものとすることができ、この場合に、隣接する熱
電素子の側面には間隔があいたままの状態のものとする
ことができるが、そのほか例えば、熱電素子間の側面の
間隔内には枠状,板状ないしは充填状の断熱絶縁材が設
けられていると共に熱電素子の端面に形成した電極表面
に膜状絶縁層が形成されているものとすることができ
る。
【0036】一般的に、冷却装置用の熱電変換モジュー
ルとして市販されているものは、熱電素子間の側面の空
隙には何も充填されていない構成となっており、モジュ
ールの形状は熱電素子両端の電極上に形成されている絶
縁性の基板により保持されている。これに対し、本発明
の熱電発電装置に使用できる熱電変換モジュールは、少
なくとも2個以上の熱電素子が並べて配置され、隣接す
る熱電素子間の側面には、必要に応じて、断熱性でかつ
電気的絶縁性の断熱絶縁材が設けられていると共に、熱
電素子の両端面には熱電素子同士を電気的に接続する電
極が形成され、集熱側部材および冷却側部材のうち少な
くとも一方の表面に軟金属層を介して圧着されているも
のである。
【0037】そして、熱電素子の側面に設けられる断熱
絶縁材としては、ハニカム状の配列をした貫通孔を有す
るセラミックス製やガラス製の枠材で、貫通孔に熱電素
子が挿入されていたり、貫通孔内部に接着されていたり
する構成のものが使用できる。
【0038】あるいは、熱電素子の側面をガラス性の接
着材で接着したり、隣接する熱電素子の側面間に絶縁性
の充填材を注入して固化するなどしたものを使用するこ
ともできる。
【0039】本発明で用いる熱電変換モジュールは、熱
電素子側面間の断熱絶縁材の形成工程と熱電素子端面の
電極形成工程の順序に依存するものではない。さらに、
本発明の熱電発電装置に使用される熱電変換モジュール
としては熱電素子の両端に形成された電極の表面に膜状
絶縁層(絶縁性皮膜)が形成されているものを使用する
ことができる。この膜状絶縁層の形成に際しては、熱電
変換モジュール端面の電極の表面に直接セラミックス原
料粉を溶射して成膜する方法や、セラミックス原料粉を
含む溶材や溶融ガラス材を塗布、熱処理して成膜する方
法を採用することができる。また、片面で絶縁処理が施
された電極板を熱電素子端面に接合する方法で形成する
こともできる。
【0040】本発明の熱電発電装置に使用される熱電変
換モジュールの板状,フィルム状ないしは膜の絶縁層
は、従来例の絶縁性基板の様に、モジュールの形状や強
度を保持する機能を有する必要はない。そして、熱電素
子端面と電極と絶縁層がそれぞれ接合あるいは接着され
た状態に形成した後、絶縁層表面を研磨して、モジュー
ル高さ精度を向上させるとともに、表面の平面性および
平滑性を向上させたものとすることができる。
【0041】本発明による熱電発電装置において金属か
らなる集熱側部材は、SUS系金属からなりかつ高温の
排気を流すことができる排気管形状をなすと共に、排気
管形状の内側には集熱フィンや集熱用仕切り板などの集
熱補助部材が形成されているものとすることができ、ま
た、金属からなる冷却側部材は、アルミニウムあるいは
アルミニウムを主成分とする合金からなりかつ内部に間
隔を置いて前記排気管形状物を収容する冷却ジャケット
形状をなしているものとすることができ、熱電変換モジ
ュールの高温端面および低温端面がそれぞれ前記排気管
形状をなす集熱側部材の外側表面と前記冷却ジャケット
形状をなす冷却側部材の内側表面との間に密着されて設
置されているものとすることができる。
【0042】自動車エンジンやその他内燃機関の燃焼排
気、あるいは、廃棄物などの燃焼排気を流す排気管の周
囲に冷却ジャケットが設置されているものとし、例え
ば、2分割以上されている冷却ジャケットの内側表面と
排気管の外側表面との間で熱電変換モジュールを挟持
し、冷却ジャケットの分割間隔を締め付けることによっ
て、冷却ジャケットと排気管とを直接ねじ止めすること
なく、熱電変換モジュールに設置圧力をかけて密着させ
たものとすることができる。そして、本発明で用いる冷
却ジャケットとしては、冷却水流路が形成されている水
冷型のものや、冷却ジャケットの外側に放熱フィンが形
成されている空冷型のものなどを使用することができ
る。
【0043】
【発明の効果】本発明による熱電発電装置では、請求項
1に記載しているように、複数の熱電素子が両端面の電
極を介し電気的に接続されている熱電変換モジュールが
金属からなる集熱側部材と冷却側部材との間に複数設置
された熱電変換装置において、前記熱電変換モジュール
端面の電極表面に絶縁層が形成されていると共に、前記
熱電変換モジュール端面の電極表面に形成されている絶
縁層が前記集熱側部材および冷却側部材のうち少なくと
も一方の表面に軟金属層を介して圧着されている構成と
したから、温度が高い高温端においても十分に使用する
ことができ、耐熱性に優れていると共に熱伝導効率の高
いものとすることができるため、発電出力の大きい熱電
発電装置を提供することが可能になるという著しく優れ
た効果がもたらされる。
【0044】そして、請求項2に記載しているように、
熱電変換モジュール端面の電極表面に形成されている絶
縁層と集熱側部材および冷却側部材のうち少なくとも一
方の表面との間に介在される軟金属層が、Pb,In,
Zn,Sn,Cu,Au,Ag,Alあるいはこれらの
金属を主成分とする合金のうちから選ばれる少なくとも
1種類からなるものとすることによって、多数の熱電変
換モジュールが配置された大型の熱電発電装置において
も、熱伝達効率のばらつきが少ない熱電発電装置を特殊
な表面処理整備や大型の熱処理炉などを使用せずに簡便
な工程で製造することが可能になるという著しく優れた
効果がもたらされる。
【0045】加えて、請求項3に記載しているように、
熱電変換モジュールは、複数の熱電素子が並べて配置さ
れていると共に熱電素子の端面に形成した電極表面に板
状絶縁層が形成されているものとすることによって、集
熱側部材と冷却側部材とで熱電変換モジュールを押さえ
つける際の設置圧力をさらに高めることが可能になるた
め、軟金属層がより変形しやすくすることが可能であ
り、これによって熱伝達効率をさらに向上させることが
できるようになるという著しく優れた効果がもたらされ
る。
【0046】さらにまた、請求項4に記載しているよう
に、熱電変換モジュールは、複数の熱電素子が並べて配
置されていて隣接する熱電素子間の側面には断熱絶縁材
が設けられていると共に熱電素子の端面に形成した電極
表面に膜状絶縁層が形成されているものとすることによ
って、集熱側部材と冷却側部材とで熱電変換モジュール
を押さえつける際の設置圧力をさらに高めることが可能
になるため、軟金属層がより変形しやすくすることが可
能であり、これによって熱伝達効率をさらに向上させる
ことができるようになるとともに、熱電変換モジュール
表面の膜状絶縁層と電極層との間の熱伝達効率をも向上
させることができるため、発電出力の大きい熱電発電装
置を提供することが可能になるという著しく優れた効果
がもたらされる。
【0047】さらにまた、請求項5に記載しているよう
に、金属からなる集熱側部材はステンレス鋼(SUS)
系金属からなりかつ高温の排気を流すことができる排気
管形状をなすと共に排気管形状の内側には集熱フィンや
集熱用仕切り板などの集熱補助部材が形成されており、
金属からなる冷却側部材はアルミニウムあるいはアルミ
ニウムを主成分とする合金からなりかつ内部に間隔を置
いて前記排気管形状物を収容する冷却ジャケット形状を
なしていて、熱電変換モジュールの高温端面および低温
端面がそれぞれ前記排気管形状をなす集熱側部材の外側
表面と前記冷却ジャケット形状をなす冷却側部材の内側
表面に密着して設置されているものとすることによっ
て、自動車その他の燃焼機関の排気ガスや産業ないしは
生活廃棄物の燃焼排気ガスなどの排気管に簡便に取り付
けることが可能であるとともに、冷却水や冷却風の停止
などの異常事態においても、低温端有機系絶縁材料や熱
伝導グリースの焼けあるいは絶縁破壊に起因する漏電状
態や発電不能状態に陥るのを避けることができる信頼性
の高い熱電発電装置を提供することが可能になるという
著しく優れた効果がもたらされる。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて詳細に
説明するが、本発明はこのような実施例のみに限定され
ないことはいうまでもない。
【0049】(実施例1)図1は本発明の実施例1によ
る熱電発電装置を示すものであって、この熱電発電装置
1は集熱側部材2と冷却側部材3との間に熱電変換モジ
ュール31を設置した構成を有し、この熱電変換モジュ
ール31は、複数のp型熱電素子22pとn型熱電素子
22nとが断熱絶縁材23を介して交互に並べて配置さ
れ、熱電素子22p,22nの両端面に形成した高温側
電極26および低温側電極27を介して電気的に直列に
接続され、高温側電極26の表面には板状をなす高温端
側絶縁層29が形成されていると共に低温側電極27の
表面には板状をなす低温端側絶縁層30が形成され、さ
らには、高温端側絶縁層29が集熱側部材2に対し高温
端側軟金属層4を介して圧着されると共に低温端側絶縁
層30が冷却側部材3に対し低温端側軟金属層5を介し
て圧着されるものとした構造をなしている。
【0050】図2および図3は本発明の実施例1による
熱電発電装置1に用いる熱電変換モジュール31の製造
工程の概略を示すものであって、まず、図2の(A)に
示すように、p型(およびn型)のSi4Ge原料粉末
を用いて公知の方法でホットプレス焼結を行うことによ
って、p型焼結体21p(およびn型焼結体21n)を
得る。次いで、図2の(B)に示すように、p型焼結体
21p(およびn型焼結体21n)を切断して3.5m
m角×10mmのp型熱電素子22p(およびn型熱電
素子22n)を作製する。
【0051】次いで、図2の(C)に示すように、コー
ジェライト製のハニカム構造体からなる枠状断熱絶縁材
23の貫通孔内に、それぞれp型熱電素子22pとn型
熱電素子22nを交互に挿入し、各熱電素子22p,2
2nの側面と枠状断熱絶縁材23の貫通孔の内側壁面と
の間に、セラミックスボンドからなる絶縁性接着剤24
を充填する。
【0052】続いて、熱処理を行うことにより絶縁性接
着剤24を固化させて図2の(D)に示すようなモジュ
ールコア25を作製し、モジュールコア25の上面側の
高温端面と下面側の低温端面をそれぞれ研削する。
【0053】次いで、図3の(E)に示すように、モジ
ュールコア25の両端面にそれぞれ厚さ0.15mmの
Mo製高温側電極26およびMo製低温側電極27を設
けるにあたり、モジュールコア25内の全てのp型熱電
素子22pおよびn型熱電素子22nが交互に電気的に
直列に接続されるパターンでろう付けをおこなうことに
よって図3の(F)に示すような熱電変換モジュール原
型28を作製する。
【0054】そして、ここで作製した熱電変換モジュー
ル原型28の両端面に図3の(G)に示すように厚さ
0.1mmのアルミナ板からなる高温端側絶縁層29お
よび低温端側絶縁層30を形成して、モジュール高さ
(h)が9.5mmの熱電変換モジュール31を作成す
る。
【0055】このような熱電変換モジュール31は、図
1に示したように集熱側部材2と冷却側部材3との間に
圧接して設けられるが、より具体的には図4に示すよう
な構造として用いられる。
【0056】すなわち、図4は排ガス流と直角方向の断
面で示すものであって、内燃機関などの高温排ガスが集
熱側部材である排気管2の中を流れ、排気管2の外側表
面に対抗する偏平面を有した冷却側部材である冷却ジャ
ケット3の内側表面と、排気管2の外側表面との間に熱
電変換モジュール31が複数配置されている。そして、
冷却ジャケット3は2分割されており、排ガス流方向と
平行な方向に冷却水流路3Wとボルト固定リブ3Rが一
体で形成されている。本実施例では、排気管2の素材と
してステンレス鋼(SUS)系合金が用いられ、冷却ジ
ャケット3の素材としてアルミニウムが用いられていて
それぞれの形状に成形されたものとしている。
【0057】排気管2の形状は、熱電変換モジュール3
1が複数設置できる平行した平坦部が2面ある楕円断面
をなすものであって、排気管2の内側には排ガスとの熱
交換効率を向上させるための集熱フィン2Fが設置され
ている。
【0058】そして、排気管2の外側表面の平坦部と冷
却ジャケット3の内側表面の平坦部との間に、複数の熱
電変換モジュール31が設置されるものとなっており、
排気管2の外側表面と熱電変換モジュール31の高温端
面との間には、高温端側軟金属層4として厚さ0.5m
mのCu合金製の薄板を挿入しており、また、冷却ジャ
ケット3の内側表面と熱電変換モジュール31の低温端
面との間には、低温端側軟金属層5として厚さ0.03
mmのアルミニウム箔を挿入している。
【0059】本実施例による熱電発電装置1では、全部
で32個の熱電変換モジュール31を配置したものとし
ており、各熱電変換モジュール31から個別に発電電圧
および電流が測定できるように図1に示すリード端子2
7p,27nからリード線を引き出しうるようにしてあ
る。そして、これらの組み立てが終了した後、2分割さ
れた冷却ジャケット3,3をボルト固定リブ3Rの部分
でボルト6により締め付けすることによって固定して熱
電発電装置1を作製する。この際、熱電変換モジュール
31の両端面に設けられた軟金属層4,5は変形して密
着する。
【0060】次に、このようにして組み立てた熱電発電
装置1の排気管2内に650℃の排気を導入すると共
に、冷却ジャケット3内の冷却水流路3Wに冷却水を流
すことによって、熱電変換モジュール31の両端面に温
度差を発生させて発電をおこなったところ、図4に示し
た排気流と垂直方向の断面内の8個の熱電変換モジュー
ル31の発電電圧は1.53V±10%以内で安定して
いた。そして、このばらつきは、熱電変換モジュール3
1それ自体の発電出力のばらつきと同レベルであること
から、熱電発電装置内に複数個設置したことによるモジ
ュール両端面への熱伝達効率のばらつきはかなり小さい
ことを示している。
【0061】また、各モジュールの発電電圧から算出さ
れる熱電変換モジュール31の両端での温度差は、排気
管2の外側表面温度と冷却ジャケット3の内側表面温度
との温度の92.5%となった。これは、排気管2から
熱電変換モジュール31内の熱電素子22p,22nの
高温端へ、さらに熱電素子22p,22nの低温端から
冷却ジャケット3へ、効率良く熱伝達されたことを示し
ている。
【0062】この様に、熱電素子22p,22nの側面
の間に断熱絶縁材23が設けられかつ両端面が絶縁層2
9,30によって絶縁処理された熱電変換モジュール3
1を用い、集熱側部材2や冷却側部材3とモジュール端
面との間に軟金属層4,5を介在させた構造の熱電発電
装置1とすることにより、熱電変換モジュール31の設
置圧力を増加することが可能になるとともに、熱伝達効
率を向上させることが可能になり、熱電素子両端にかか
る温度差を大きくすることが可能になることから、発電
出力の大きい熱電発電装置を提供することができる。
【0063】そして、内燃機関や焼却炉などからの排気
の持つ熱エネルギーを電気エネルギーに変換する排熱発
電装置のような、集熱側部材と冷却側部材との間の温度
差が大きい熱電発電装置において、冷却側の冷却水流量
異常などの障害が生じて、熱電変換モジュールの低温端
側が昇温してしまう場合があったとしても、絶縁破壊が
生じて漏電したり、熱伝導効率が著しく低下したりする
ことがなく、耐熱性および耐熱衝撃性が向上した信頼性
の高い熱電発電装置を提供することができる。さらに、
多数の熱電変換モジュールを設置した大型の熱電発電装
置において、各モジュールへの熱伝達効率のばらつきを
減少させることができ、発電損失の少ない熱電発電装置
を提供することが可能になる。
【0064】(実施例2)図5は本発明の他の実施例を
示すものであって、図1に示した熱電発電装置1におい
て低温端側軟金属層5を省き、図5に示すように高温端
側軟金属層4のみを介在させた場合を示す。そして、集
熱側部材2に相当するヒータブロックの上に高温端側軟
金属層4を介して実施例1と同様の熱電変換モジュール
31の高温端面を接触させて設置し、また、熱電変換モ
ジュール31の低温端面には水冷板を接触させ、水冷板
の上から油圧プレス機で設置圧力をかけた。
【0065】
【表1】
【0066】そして、高温端側はヒーターで400℃に
昇温し、水冷板は35℃に冷却して、熱電変換モジュー
ル31の設置圧力に対する熱電変換モジュール31の発
電電圧を測定した。その結果を同じく表1に示すが、高
温端側軟金属層4を挿入した実施例においては、約1V
の発電電圧を得ることができたのに対して、何も設置し
ていない比較例では、発電電圧が低く、設置圧力を5M
Paまで増加したが、実施例と同等の発電電圧を得るこ
とはできなかった。
【0067】この様に、軟金属層4を用いることによ
り、シリコンゴムや有機材料系熱伝導性グリースを使用
できない温度条件においても、集熱側部材2から熱電変
換モジュール31の熱電素子22p,22nの高温端に
高効率で熱伝達することができるため、発電出力の大き
い熱電発電装置を製造することが可能になる。
【0068】(実施例3)図6は本発明のさらに他の実
施例を示すものであって、熱電素子22p,22nの端
面には熱電素子側接着層32,32を介して電極26,
27が形成されていると共に、高温側電極26の表面に
は板状をなす高温端側絶縁層29が非接合の状態で設置
され、かつまた、低温側電極27の表面には板状をなす
低温端側絶縁層30が同じく非接合の状態で設置され、
熱電素子22p,22nの側面は空隙のままとなってい
ると共に、高温端側のみに高温端側軟金属層4を介在さ
せる場合を示している。
【0069】(実施例4)図7は本発明のさらに他の実
施例を示すものであって、熱電素子22p,22nの端
面には熱電素子側接着層32,32を介して電極26,
27が形成されていると共に、高温側電極26の表面に
は絶縁層側接着層33を介して板状をなす高温端側絶縁
層29が接着固定され、かつまた、低温側電極27の表
面には絶縁層側接着層33を介して板状をなす低温端側
絶縁層30が接着固定され、熱電素子22p,22nの
側面は空隙のままとなっていると共に、高温端側のみに
高温端側軟金属層4を介在させる場合を示している。
【0070】(実施例5)図8は本発明のさらに他の実
施例を示すものであって、図6に示す実施例において、
隣接する熱電素子22p,22nの側面の空隙に充填状
の断熱絶縁材23を設ける場合を示している。
【0071】(実施例6)図9は本発明のさらに他の実
施例を示すものであって、図5に示す実施例においては
板状をなす絶縁層29,30を設けることとしていたの
に対して、図9に示す実施では(厚)膜状をなす絶縁層
29,30を設けることとした場合を示している。
【0072】(実施例7)図10は本発明のさらに他の
実施例を示すものであって、図8に示す実施例において
は板状をなす絶縁層29,30を設けることとしていた
のに対して、図10に示す実施では(厚)膜状をなす絶
縁層29,30を設けることとした場合を示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による熱電発電装置の分解断面
説明図である。
【図2】図1に示した熱電発電装置に用いた熱電変換モ
ジュールの製造工程の前半部分を(A)(B)(C)
(D)に分けて示す説明図である。
【図3】図1に示した熱電発電装置に用いた熱電変換モ
ジュールの製造工程の後半部分を(E)(F)(G)に
分けて示す説明図である。
【図4】本発明の実施例による熱電発電装置の排ガス流
と直角方向における断面説明図である。
【図5】本発明の他の実施例による熱電発電装置の分解
断面説明図である。
【図6】本発明のさらに他の実施例による熱電発電装置
の分解断面説明図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例による熱電発電装置
の分解断面説明図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例による熱電発電装置
の分解断面説明図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例による熱電発電装置
の分解断面説明図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例による熱電発電装
置の分解断面説明図である。
【図11】従来例の排熱発電装置を示す斜視説明図であ
る。
【符号の説明】 1 熱電発電装置 2 排気管(集熱側部材) 3 冷却ジャケット(冷却側部材) 4 高温端側軟金属層 5 低温端側軟金属層 22p p型熱電素子 22n n型熱電素子 23 枠状,板状ないしは充填状断熱絶縁材 24 絶縁性接着剤 25 モジュールコア 26 高温側電極 27 低温側電極 29 板状ないしは膜状をなす高温端側絶縁層 30 板状ないしは膜状をなす低温端側絶縁層 31 熱電変換モジュール 32 熱電素子側接着層 32 絶縁層側接着層
フロントページの続き (72)発明者 小 林 正 和 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 古 谷 健 司 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の熱電素子が両端面の電極を介し電
    気的に接続されている熱電変換モジュールが金属からな
    る集熱側部材と冷却側部材との間に複数配置された熱電
    発電装置において、前記熱電変換モジュール端面の電極
    表面に絶縁層が形成されていると共に、前記熱電変換モ
    ジュール端面の電極表面に形成されている絶縁層が前記
    集熱側部材および冷却側部材のうち少なくとも一方の表
    面に軟金属層を介して圧着されていることを特徴とする
    熱電発電装置。
  2. 【請求項2】 熱電変換モジュール端面の電極表面に形
    成されている絶縁層と集熱側部材および冷却側部材のう
    ち少なくとも一方の表面との間に介在される軟金属層
    が、Pb,In,Zn,Sn,Cu,Au,Ag,Al
    あるいはこれらの金属を主成分とする合金のうちから選
    ばれる少なくとも1種類からなることを特徴とする請求
    項1に記載の熱電発電装置。
  3. 【請求項3】 熱電変換モジュールは、複数の熱電素子
    が並べて配置されていると共に熱電素子の端面に形成し
    た電極表面に板状絶縁層が形成されていることを特徴と
    する請求項1または2に記載の熱電変換モジュール。
  4. 【請求項4】 熱電変換モジュールは、複数の熱電素子
    が並べて配置されていて隣接する熱電素子間の側面には
    断熱絶縁材が設けられていると共に熱電素子の端面に形
    成した電極表面に膜状絶縁層が形成されていることを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の熱電変換
    モジュール。
  5. 【請求項5】 金属からなる集熱側部材はステンレス鋼
    系金属からなりかつ高温の排気を流すことができる排気
    管形状をなすと共に排気管形状の内側には集熱フィンや
    集熱用仕切り板などの集熱補助部材が形成されており、
    金属からなる冷却側部材はアルミニウムあるいはアルミ
    ニウムを主成分とする合金からなりかつ内部に間隔を置
    いて前記排気管形状物を収容する冷却ジャケット形状を
    なしていて、熱電変換モジュールの高温端面および低温
    端面がそれぞれ前記排気管形状をなす集熱側部材の外側
    表面と前記冷却ジャケット形状をなす冷却側部材の内側
    表面との間に密着して設置されていることを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載の熱電発電装置。
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