JP2000231205A - 積層型電子写真用感光体およびオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の製造方法 - Google Patents

積層型電子写真用感光体およびオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の製造方法

Info

Publication number
JP2000231205A
JP2000231205A JP3238899A JP3238899A JP2000231205A JP 2000231205 A JP2000231205 A JP 2000231205A JP 3238899 A JP3238899 A JP 3238899A JP 3238899 A JP3238899 A JP 3238899A JP 2000231205 A JP2000231205 A JP 2000231205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
deposited film
oxotitanium phthalocyanine
tetrahydrofuran
vapor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3238899A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsumugi Onobori
つむぎ 尾登
Yoshinobu Murakami
嘉信 村上
Ryuichi Niigae
龍一 新ヶ江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP3238899A priority Critical patent/JP2000231205A/ja
Publication of JP2000231205A publication Critical patent/JP2000231205A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、オキソチタニウムフタロシアニン
顔料蒸着膜と、その上にテトラヒドロフランを含む電荷
輸送層用塗料の塗布、乾燥から得られる電荷輸送層とを
積層した積層型電子写真用感光体であって、半導体レー
ザー光に対して高感度を示すとともに、繰り返し安定性
に優れた積層型電子写真用感光体を提供する。 【解決手段】 オキソチタニウムフタロシアニンを10
-5〜10-6torrの真空下で導電性基板(2)上に0.1μ
mの厚さで蒸着する。この蒸着膜をメタノールに浸漬、
次いで含水有機溶剤にて浸漬処理あるいは蒸気処理す
る。この浸漬処理されたオキソチタニウムフタロシアニ
ン蒸着膜からなる電荷発生層(4)上に電荷輸送剤、バイ
ンダー樹脂、テトラヒドロフランからなる電荷輸送層用
塗料を塗布、乾燥して電荷輸送層(5)を形成し、積層型
電子写真用感光体を完成させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、プリンタや
ファクシミリなどの電子写真装置に用いられる積層型電
子写真用感光体とそれに用いることのできるオキソチタ
ニウムフタロシアニン蒸着膜に関するものであり、特に
電荷輸送層を形成する際に使用する塗料の溶剤としてテ
トラヒドロフランを用いる際に、高感度で優れた電子写
真特性を維持できる積層型電子写真用感光体とそれに用
いることのできるオキソチタニウムフタロシアニン蒸着
膜に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置はその高速性、低騒
音性、高画質であること、普通紙への記録が可能である
ことなどの利点が注目され、複写機はもちろん、プリン
タやファクシミリなどにおいても急速に普及しつつあ
る。また、最近の傾向として、特にプリンタやファクシ
ミリの分野では、オフィスユースからパーソナルユース
へとその使用の形態が移行してきており、より小型化、
低コスト化、メンテナンスフリー化等が求められている
一方で、画像処理技術の向上にともなって、より高解像
度で、画像品質を向上する画像形成技術が求められてい
る。
【0003】その電子写真装置に用いられる感光体とし
ては、近年、成膜が容易であり、安価で無公害であるな
どの長所のため有機光導電物質を含有する有機感光体が
開発され、実用化されている。特に半導体レーザーを露
光光源に用いたレーザービームプリンタやファクシミリ
に適した長波長領域に高い感度を有する有機感光体の発
展がめざましい。
【0004】その実用化されている有機感光体のほとん
どが、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物
質を含有する電荷輸送層とを導電性支持体上に設けた積
層型有機感光体である。より詳しくは、感光層は、薄膜
の電荷発生層を形成し、その上に比較的厚膜の電荷輸送
層を形成して構成されており、この場合、電荷発生層は
キャリアを発生する機能を有し、電荷輸送層はキャリア
を輸送する機能と感光体の帯電電位を保持する機能とさ
らに感光体の機械的強度を保つ機能とを有している。
【0005】近年、電荷発生層に用いられる電荷発生物
質として、半導体レーザーの発振波長領域である長波長
域に高感度であるフタロシアニンが注目され、特にそれ
らの顔料の中でもオキソチタニウムフタロシアニンを用
いた積層型電子写真感光体が実用化されている。
【0006】オキソチタニウムフタロシアニンを電荷発
生剤として用いて電荷発生層を形成する方法としては、
大きく分けて2つの方法がある。1つは、ある種の結晶
型のオキソチタニウムフタロシアニンを、バインダー樹
脂とともに溶剤中に分散させた塗料を用い、通常0.1
〜0.5μm厚の薄層として電荷発生層を形成する方法
である。他の1つは、導電性支持体上にオキソチタニウ
ムフタロシアニンを蒸着し、そののち、オキソチタニウ
ムフタロシアニン蒸着膜に溶剤蒸気の処理を施すか、あ
るいは溶剤中に浸漬して結晶変換させ電荷発生層とする
方法である。例えば特開平1−120564号公報で
は、オキソチタニウムフタロシアニンを蒸着して得られ
る蒸着膜を数秒間アルコール中に浸漬させることによっ
て、結晶変換させ、この蒸着膜を電荷発生層として用い
ることにより、半導体レーザー光に対して高感度で、し
かも優れた感光体特性をもつ感光体が得られることが報
告されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、オキソ
チタニウムフタロシアニンを用いた電荷発生層の成膜方
法としては、一般にオキソチタニウムフタロシアニンを
分散させた塗料を用いて薄膜を塗工形成する方法と、オ
キソチタニウムフタロシアニンの蒸着膜を形成する方法
があるが、均一濃度の薄膜を容易に形成でき、しかも、
膜質の安定性にも優れている点から、後者のオキソチタ
ニウムフタロシアニンの蒸着膜を形成する方法がより有
利であるとされている。
【0008】一方、電荷輸送層を形成するための溶剤と
しては、従来からジクロロメタン、クロロホルムなどの
塩素系有機溶剤が一般に使用されているのが現状であ
る。ところが最近、環境汚染の問題が大きく取り上げら
れ、使用する溶剤についても非塩素系の溶剤に置き換え
る必要に迫られておりこのための検討もなされてきた。
【0009】しかしながら、前記特開平1−12056
4号公報に提案された、オキソチタニウムフタロシアニ
ン蒸着膜をアルコール中にて浸漬処理し、結晶変換させ
たオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜を電荷発生層
に用い、その上に溶剤としてテトラヒドロフランを用い
た電荷輸送層用塗料を塗布、乾燥すると、オキソチタニ
ウムフタロシアニン蒸着膜の結晶形が再度変換され、そ
の結果蒸着膜の光の吸収波長が短波長側に移行し、この
ため得られた積層型感光体の感度は低いものとなってし
まう。このため、オキソチタニウムフタロシアニン蒸着
膜をアルコールで浸漬処理後、テトラヒドロフランを含
む電荷輸送層用塗料を塗布、乾燥しても結晶形の変化の
ない処理方法について種々検討がなされているが、高感
度の感光体を得ることができるに至っていないのが実状
である。
【0010】本発明は前記のような課題に鑑みてなされ
たものであり、電荷輸送層の形成にテトラヒドロフラン
を含む電荷輸送層用塗料を使用しても、半導体レーザー
光に対して高感度を示す優れた積層型電子写真用感光体
およびそれに用いることのできるオキソチタニウムフタ
ロシアニン蒸着膜の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の第1の積層型電子写真用感光体は、導電性
支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送層とを積層
してなる積層型電子写真用感光体において、前記電荷発
生層が、オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜をメタ
ノールに浸漬し、次いで含水有機溶剤に浸漬して処理さ
れたものであり、かつ前記電荷輸送層が、電荷発生層上
に少なくとも電荷輸送剤およびバインダー樹脂をテトラ
ヒドロフランに溶解してなる塗液を塗工して形成された
ものであることを特徴としている。このような本発明の
第1の積層型電子写真用感光体では、電荷発生層である
オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜がメタノール浸
漬後含水溶剤に浸漬処理されているため、その上にテト
ラヒドロフランを含む電荷輸送層用塗料を塗布、乾燥し
ても再度の結晶変換が起こらないため、優れた感度が得
られるとともに、繰り返し安定性に優れた感光体とな
る。
【0012】前記本発明の第1の積層型電子写真用感光
体においては、含水有機溶剤に用いる有機溶剤は、テト
ラヒドロフラン、エチルメチルケトン、ジオキサンから
選ばれたものあるいはこれらの混合物であるのが好まし
く、このような構成により、前記した感度、ならびに繰
り返し安定性の向上効果がより顕著に発揮されることと
なる。
【0013】本発明の第2の積層型電子写真用感光体
は、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層と電荷輸送
層とを積層してなる積層型電子写真用感光体において、
前記電荷発生層が、オキソチタニウムフタロシアニン蒸
着膜をメタノールに浸漬し、次いで含水有機溶剤にて蒸
気処理されたものであり、かつ前記電荷輸送層が、電荷
発生層上に少なくとも電荷輸送剤およびバインダー樹脂
をテトラヒドロフランに溶解してなる塗液を塗工して形
成されたものであることを特徴としている。このような
本発明の第2の積層型電子写真用感光体では、電荷発生
層であるオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜がメタ
ノール浸漬後含水溶剤にて蒸気処理されているため、そ
の上にテトラヒドロフランを含む電荷輸送層用塗料を塗
布、乾燥しても再度の結晶変換が起こらないため、優れ
た感度が得られるとともに、繰り返し安定性に優れた感
光体となる。
【0014】前記本発明の第2の積層型電子写真用感光
体においては、含水有機溶剤に用いる有機溶剤は、テト
ラヒドロフラン、エチルメチルケトン、酢酸ブチル、ブ
タノール、ジオキサンから選ばれたものあるいはこれら
の混合物であるのが好ましく、このような構成により、
前記した感度、ならびに繰り返し安定性の向上効果がよ
り顕著に発揮されることとなる。
【0015】本発明の第1のオキソチタニウムフタロシ
アニン蒸着膜の製造方法は、その形成工程が、支持体上
にオキソチタニウムフタロシアニンを蒸着する工程と、
前記工程により得られたオキソチタニウムフタロシアニ
ン蒸着膜を、メタノール中に浸漬処理する工程と、次い
でテトラヒドロフラン−水、エチルメチルケトン−水、
ジオキサン−水から選ばれた含水溶剤中にて浸漬処理す
る工程とを含むものであり、このような構成により、ハ
ロゲン系有機溶剤の大気への揮散を回避できるととも
に、前記した本発明の第1から第2の積層型電子写真用
感光体を合理的かつ安定に製造することができる。
【0016】本発明の第2のオキソチタニウムフタロシ
アニン蒸着膜の製造方法は、その形成工程が、支持体上
にオキソチタニウムフタロシアニンを蒸着する工程と、
前記工程により得られたオキソチタニウムフタロシアニ
ン蒸着膜を、メタノール中に浸漬処理する工程と、次い
でテトラヒドロフラン−水、エチルメチルケトン−水、
酢酸ブチル−水、ブタノール−水、ジオキサン−水から
選ばれた含水溶剤にて蒸気処理する工程とを含むもので
あり、このような構成により、ハロゲン系有機溶剤の大
気への揮散を回避できるとともに、前記した本発明の第
1から第2の積層型電子写真用感光体を合理的かつ安定
に製造することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態による
積層型電子写真用感光体の構成を模式的に示した断面図
であり、図において、1は積層型電子写真用感光体で、
これは導電性支持体2上に電荷発生層4と電荷輸送層5
とをこの順に積層した有機感光層3が設けられて構成さ
れている。
【0018】導電性支持体2は、それ自体公知の導電性
材料からなる基体であって、例えばアルミニウムなどの
金属材料、導電性プラスチック(例えばフェノール樹脂
等の絶縁性樹脂にカーボン等の導電性粒子を分散させた
もの)、ヨウ化アルミニウム、ヨウ化銅、酸化クロム、
または酸化スズ等の導電性の金属化合物で被覆されたガ
ラス等からなる基体が用いられる。基体の形態は、ドラ
ム状(パイプ状)、板状、ベルト状等の種々の形態であ
り、特に限定されない。
【0019】電荷発生層4は、真空中でオキソチタニウ
ムフタロシアニンを導電性支持体2上に蒸着し、このオ
キソチタニウムフタロシアニン蒸着膜をメタノールに浸
漬し、次いでテトラヒドロフラン−水、エチルメチルケ
トン−水、ジオキサン−水からなる含水有機溶剤に浸漬
処理するか、あるいはメタノール浸漬後、テトラヒドロ
フラン−水、エチルメチルケトン−水、酢酸ブチル−
水、ブタノール−水、ジオキサン−水からなる含水有機
溶剤にて蒸気処理することによって形成される。この処
理によって、オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜は
キャリアのトラップや再結合が少なく、かつ電荷輸送層
用塗料の溶剤として用いるテトラヒドロフランに対して
結晶形の変化が起こらない安定な電荷発生層となる。
【0020】前記オキソチタニウムフタロシアニンとし
ては、純度が高いものほど良く、例えばオキソチタニウ
ムフタロシアニンをキノリン中にて還流加熱する方法や
オキソチタニウムフタロシアニンを昇華精製する方法が
挙げられる。
【0021】浸漬処理に用いる含水有機溶剤の有機溶剤
と水との混合比は、容量比(有機溶剤:水)で100:
0.1〜100:20、好ましくは100:0.5〜1
00:10である。また蒸気処理に用いる含水有機溶剤
の有機溶剤と水との混合比は、容量比(有機溶剤:水)
で100:1〜100:50、好ましくは100:2〜
100:40である。有機溶剤と水との容量比をこれら
の範囲内に設定することにより、得られたオキソチタニ
ウムフタロシアニン蒸着膜を電荷発生層として用いた感
光体は感度の優れたものとなる。有機溶剤と水との容量
比がこの範囲を外れて有機溶剤の容量比が大きくなり過
ぎても小さくなり過ぎても、得られた感光体は感度の低
いものとなる。
【0022】オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の
膜厚は特性上0.03〜0.5μm程度、好ましくは
0.1〜0.2μm程度にする。これは膜厚が薄すぎる
と電荷(キャリア)発生量が少ないために充分な感度を
得ることが困難になる傾向を示し、厚すぎると暗減衰が
増加して帯電電位が低下し、帯電性や感度の繰り返し安
定性が低下する傾向を示すためである。すなわち、膜厚
を0.03〜0.5μm程度にすれば、充分なキャリア
発生量が得られ、かつ、暗減衰を充分に低減させること
ができる。
【0023】オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の
メタノールへの浸漬時間は5秒〜30分の範囲で、好ま
しくは10秒〜10分である。メタノール浸漬後の、有
機溶剤と水とからなる含水有機溶剤への浸漬時間は30
秒〜30分の範囲であり、好ましくは1分〜10分であ
る。またメタノール浸漬後の含水有機溶剤による蒸気処
理時間は1分〜1時間の範囲であり、好ましくは5分〜
30分である。
【0024】電荷輸送層5は電荷輸送剤およびバインダ
ー樹脂をテトラヒドロフランに溶解させて電荷輸送層用
塗料とし、これを電荷発生層4上に従来公知の塗工方法
によって塗工して塗膜を形成し、塗膜を乾燥することに
より形成される。
【0025】電荷輸送剤としては、例えばオキサゾー
ル、オキサジアゾール、ピラゾリン等の複素環化合物、
ヒドラゾン化合物、ブタジエン化合物、スチルベン化合
物またはこれらの化合物の各種誘導体が挙げられる。具
体例としては、例えば、2−メチル−4−ジベンジルア
ミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾ
ン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジ
フェニルヒドラゾン、1,1−ビス(p−ジエチルアミ
ノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエ
ン、4−N,N−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチ
ルベン、4−{N−(p−メトキシフェニル)−N−フ
ェニルアミノ}−α−フェニルスチルベン等が挙げら
れ、これらの1種または2種以上が使用される。特に、
2−メチル−4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド−
N,N−ジフェニルヒドラゾンと1,1−ビス(p−ジ
エチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3
−ブタジエンの両方を使用した場合、または、4−{N
−(p−メトキシフェニル)−N−フェニルアミノ}−
α−フェニルスチルベンを使用した場合に、特に感度が
良く、かつ、オゾンによる劣化の少ない感光層を形成す
ることができる。なお、2−メチル−4−ジベンジルア
ミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン
と1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,
4−ジフェニル−1,3−ブタジエンの両方を使用する
場合、両者の配合比は重量比(2−メチル−4−ジベン
ジルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒド
ラゾン:1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)
−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン)で、一般
に99:1〜30:70の範囲にするのが好ましい。こ
れは2−メチル−4−ジベンジルアミノベンズアルデヒ
ド−N,N−ジフェニルヒドラゾンが多過ぎると感度が
低下する傾向を示し、1,1−ビス(p−ジエチルアミ
ノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエ
ンが多過ぎると耐オゾン性が低下する傾向を示し、両者
の配合比を前記範囲にすることにより、良好な感度と良
好な耐オゾン性を得ることができるためである。
【0026】バインダー樹脂としては、テトラヒドロフ
ランに溶解する例えば、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレートなどの各
種樹脂が挙げられる。
【0027】塗料の組成は特に限定されないが、一般的
に電荷輸送剤とバインダー樹脂はこれらの重量比(電荷
輸送剤:バインダー樹脂)が60:40〜40:60の
範囲となるよう使用され、これら電荷輸送剤とバインダ
ー樹脂のトータルの固形分濃度が10〜40重量%とな
るようにテトラヒドロフラン中に溶解される。
【0028】塗料の塗工方法は特に限定されないが、被
塗工体を塗料中に浸漬して引き上げることにより塗膜を
形成する、いわゆる浸漬塗工法を用いるのが好ましく、
かかる浸漬塗工法を用いると、比較的大きな厚みでかつ
均一な厚みの塗膜を容易にかつ短時間で形成することが
できる。
【0029】電荷輸送層5の膜厚は一般に数μm〜数十
μm、好ましくは15〜30μmにされる。膜厚をかか
る範囲にすることにより、感光体の初期帯電電位を充分
に高く設定することができる。
【0030】
【実施例】(実施例1)オキソチタニウムフタロシアニン顔料の合成 三口フラスコ中、1−クロロナフタレン(770ml)
に1,3−ジイミノイソインドリン(113g)を懸濁
させ、撹拌下にチタン酸テトラ−n−ブチル(75g)
を加え、窒素雰囲気中にて195〜205℃にて4時間
加熱する。のち130℃にまで放冷後濾別し、濾別物は
100℃に加熱した1−クロロナフタレン(100m
l)にて洗浄したのちエタノール(1000ml)にて
充分洗浄した。これをジメチルホルムアミド(500m
l)を用いて80℃で1時間の熱懸濁洗浄を3回行い、
次いでエタノール(500ml)にて60℃で1時間の
熱懸濁洗浄を2回行い、のち50℃にて真空乾燥した。
次いで得られた顔料をキノリン(2000ml)中にて
撹拌下に4時間還流加熱し、一夜放置後氷水浴にて1時
間冷却し濾別した。エタノールにて充分洗浄したのち5
0℃にて10時間、100℃にて10時間真空乾燥し
た。収量は75gであった。
【0031】次にこれを昇華精製するために、得られた
オキソチタニウムフタロシアニン約10gを石英ボート
上に広げ、これを石英管内に置き、真空ポンプでもって
管内が1パスカル程度の内圧となるまで排気した。引き
続き、この石英管内に配置された石英ボートが加熱中心
に位置するようにしながら電気炉内に配置し、真空ポン
プで排気しながら約450℃の温度下で30時間にわた
って加熱した。その後、室温にまで降温させたうえで石
英ボートが配置された近傍の石英管の内面上に析出した
光沢あるオキソチタニウムフタロシアニンを採取して、
約7gのオキソチタニウムフタロシアニンを得た。
【0032】積層型感光体の製造 前記のようにして得られたチタニルフタロシアニンを1
-5〜10ー6torrの真空下で、アルミニウム板上に
0.1μmの厚さで蒸着した。この蒸着膜を室温にてメ
タノール中に20秒間浸漬した。この浸漬処理により極
大吸収波長が長波長側に移行した。
【0033】次に、上記のメタノール処理蒸着膜をテト
ラヒドロフラン−水(容量比100:1)からなる含水
溶剤中に3分間浸漬した。図2にこの含水テトラヒドロ
フランによる浸漬処理による吸収スペクトルの変化を示
す。図2(a)はオキソチタニウムフタロシアニン)の
蒸着膜のメタノール処理直後の吸収スペクトルを示し、
780nm前後に吸収ピークを有している。図2(b)
はメタノール浸漬処理後含水テトラヒドロフランにて浸
漬処理を行った結果の吸収スペクトルを示し、吸収ピー
クが780nm前後で、吸収ピーク波長が変化していな
いことがわかる。
【0034】次に、このようにして得られたオキソチタ
ニウムフタロシアニン蒸着膜からなる電荷発生層の上
に、2−メチル−4−ジベンジルアミノベンズアルデヒ
ド−N,N−ジフェニルヒドラゾン18重量部と1,1
−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフ
ェニル−1,3−ブタジエン2重量部、ポリカーボネー
ト樹脂(三菱瓦斯化学工業株式会社製、商品名ユーピロ
ンZ−300)20重量部、テトラヒドロフラン115
重量部からなる塗液を浸漬塗工にて、乾燥後の膜厚が2
0μmとなるように電荷輸送層を設け、感光体を完成さ
せた。図3は上記電荷輸送層を塗布、乾燥したのちの吸
収スペクトルを示す。吸収ピークが780nm前後にあ
りテトラヒドロフランを含む電荷輸送層用塗料を塗布、
乾燥してもピーク波長が変化していないことがわかる。
【0035】次に、この感光体の静電特性を静電複写紙
試験装置(株式会社川口電気製作所製モデルEPA−8
100)を用いて評価した。
【0036】評価は、コロナ電流が−30μAになるよ
うに設定した印加電圧のコロナ放電により感光体を暗所
で負帯電した時の初期帯電電位をVmax(V)、暗減
衰1秒後の表面電位をV0(V)、暗減衰1秒間の電荷
保持率をD.D(%)として測定し、続いて800nm
にピークをもつ2.1μJ/cm2・sのエネルギーの
単色光を4秒間照射して、この時表面電位が1/2
0、1/5V0になる露光量をそれぞれE1/2、E1/5
(μJ/cm2)として測定し、露光4秒後の表面電位
を残留電位VR(V)として測定することにより行っ
た。この結果を(表1)に示す。
【0037】また、上記で作成したサンプルを用い同様
の測定条件で1000回の繰り返し試験も行い、静電特
性(感度および帯電特性)の繰り返し安定性も評価し
た。この結果を(表1)に示す。なお繰り返し特性にお
ける残留電位VRは、露光2秒後の残留電位を測定し
た。
【0038】(実施例2)実施例1のテトラヒドロフラ
ン−水からなる含水有機溶剤による浸漬処理の代わり
に、処理溶剤としてエチルメチルケトン−水(容量比で
100:3)を用いた以外は、実施例1と同様にして感
光体を作成し、実施例1と同様にして静電特性評価を行
った。この結果を(表1)に示す。
【0039】なお、図4は上記のエチルメチルケトン−
水からなる含水溶剤処理後、電荷輸送層を設けたのちの
オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収スペクト
ルを示す。この図より780nmに最大吸収ピーク波長
を有していることがわかる。
【0040】(実施例3)実施例1のテトラヒドロフラ
ン−水からなる含水有機溶剤による浸漬処理の代わり
に、処理溶剤としてジオキサン−水(容量比で100:
1)を用いた以外は、実施例1と同様にして感光体を作
成し、実施例1と同様にして静電特性評価を行った。こ
の結果を(表1)に示す。
【0041】なお、図5は上記のジオキサン−水からな
る含水溶剤処理後、電荷輸送層を設けたのちのオキソチ
タニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収スペクトルを示
す。この図より780nm前後に最大吸収ピーク波長を
有していることがわかる。
【0042】(実施例4)実施例1のテトラヒドロフラ
ン−水からなる含水有機溶剤による浸漬処理の代わり
に、メタノール処理後の処理方法として、室温にてテト
ラヒドロフラン−水(容量比で100:10)からなる
混合飽和蒸気中に30分間放置した以外は、実施例1と
同様にして感光体を作成し、実施例1と同様にして静電
特性評価を行った。この結果を(表1)に示す。
【0043】なお、図6は上記のテトラヒドロフラン−
水からなる含水溶剤にて蒸気処理後、電荷輸送層を設け
たのちのオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収
スペクトルを示す。この図より780nm前後に最大吸
収ピーク波長を有しており、メタノール処理後の蒸着膜
の吸収ピーク波長が変化していないことがわかる。
【0044】(実施例5)実施例4のテトラヒドロフラ
ン−水からなる含水溶剤による蒸気処理の代わりに、処
理溶剤としてエチルメチルケトン−水(容量比で10
0:15)を用いた以外は、実施例4と同様にして感光
体を作成し、実施例1と同様にして静電特性評価を行っ
た。この結果を(表1)に示す。
【0045】なお、図7は上記のエチルメチルケトン−
水からなる含水溶剤にて蒸気処理後、電荷輸送層を設け
たのちのオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収
スペクトルを示す。この図より780nm前後に最大吸
収ピーク波長を有しており、メタノール処理後の蒸着膜
の吸収ピーク波長が変化していないことがわかる。
【0046】(実施例6)実施例4のテトラヒドロフラ
ン−水からなる含水溶剤による蒸気処理の代わりに、処
理溶剤として酢酸n−ブチル−水(容量比で100:1
0)を用いた以外は、実施例4と同様にして感光体を作
成し、実施例1と同様にして静電特性評価を行った。こ
の結果を(表1)に示す。
【0047】なお、図8は上記の酢酸n−ブチル−水か
らなる含水溶剤にて蒸気処理後、電荷輸送層を設けたの
ちのオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収スペ
クトルを示す。この図より780nm前後に最大吸収ピ
ーク波長を有しており、メタノール処理後の蒸着膜の吸
収ピーク波長が変化していないことがわかる。
【0048】(実施例7)実施例4のテトラヒドロフラ
ン−水からなる含水溶剤による蒸気処理の代わりに、処
理溶剤としてn−ブチルアルコール−水(容量比で10
0:10)を用いた以外は、実施例4と同様にして感光
体を作成し、実施例1と同様にして静電特性評価を行っ
た。この結果を(表1)に示す。
【0049】なお、図9は上記のn−ブチルアルコール
−水からなる含水溶剤にて蒸気処理後、電荷輸送層を設
けたのちのオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸
収スペクトルを示す。この図より780nm前後に最大
吸収ピーク波長を有しており、メタノール処理後の蒸着
膜の吸収ピーク波長が変化していないことがわかる。
【0050】(実施例8)実施例4のテトラヒドロフラ
ン−水からなる含水溶剤による蒸気処理の代わりに、処
理溶剤としてジオキサン−水(容量比で100:15)
を用いた以外は、実施例4と同様にして感光体を作成
し、実施例1と同様にして静電特性評価を行った。この
結果を(表1)に示す。
【0051】なお、図10は上記のジオキサン−水から
なる含水溶剤にて蒸気処理後、電荷輸送層を設けたのち
のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収スペク
トルを示す。この図より780nm前後に最大吸収ピー
ク波長を有しており、メタノール処理後の蒸着膜の吸収
ピーク波長が変化していないことがわかる。
【0052】(実施例9)実施例4の2−メチル−4−
ジベンジルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニ
ルヒドラゾン18重量部と1,1−ビス(p−ジエチル
アミノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタ
ジエン2重量部の代わりに、4−{N−(p−メトキシ
フェニル)−N−フェニルアミノ}−α−フェニルスチ
ルベン20重量部を電荷輸送剤として用いて電荷輸送層
を形成した以外は、実施例4と同様にして感光体を作成
し、実施例1と同様にして静電特性評価を行った。この
結果を(表1)に示す。
【0053】(比較例1)実施例1のオキソチタニウム
フタロシアニン蒸着膜をメタノール浸漬後、テトラヒド
ロフラン−水からなる含水溶剤にて浸漬処理を行う代わ
りに、メタノールによる浸漬処理だけを行った以外は、
実施例1と同様にして感光体を作成し、実施例1と同様
にして静電特性評価を行った。この結果を(表1)に示
す。
【0054】なお、図11は電荷輸送層を設けたのちの
オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収スペクト
ルを示す。この図より750nm前後に最大吸収ピーク
波長を有していることがわかり、テトラヒドロフラン−
水からなる含水溶剤にて浸漬処理を行わないで、メタノ
ール浸漬後直接テトラヒドロフランを含む電荷輸送層用
塗料を塗布、乾燥することによって、吸収ピークが短波
長側に移行し結晶形が変化していることがわかる。
【0055】(比較例2)実施例1のオキソチタニウム
フタロシアニン蒸着膜をメタノール浸漬後、テトラヒド
ロフラン−水からなる含水溶剤にて浸漬処理を行う代わ
りに、テトラヒドロフラン−水からなる含水溶剤にて浸
漬処理だけを行った以外は、実施例1と同様にして感光
体を作成し、実施例1と同様にして静電特性評価を行っ
た。この結果を(表1)に示す。
【0056】なお、図12は電荷輸送層を設けたのちの
オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収スペクト
ルを示す。この図より825nm前後に最大吸収ピーク
波長を有していることがわかり、メタノールにて浸漬処
理を行わないで、テトラヒドロフラン−水からなる含水
溶剤中に浸漬後直接テトラヒドロフランを含む電荷輸送
層用塗料を塗布、乾燥することによって、吸収ピークが
長波長側に移行し結晶形が変化していることがわかる。
【0057】
【表1】
【0058】以上の結果により、本発明の積層型電子写
真用感光体(実施例)では、従来の積層型電子写真用感
光体(比較例)よりも半導体レーザーのような長波長光
に対して良好な感度を示し、感度および繰り返し安定性
が向上することがわかった。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の積
層型電子写真用感光体によれば、導電性支持体上に少な
くとも電荷発生層と電荷輸送層とを積層してなる積層型
電子写真用感光体において、前記電荷発生層が、オキソ
チタニウムフタロシアニン蒸着膜をメタノールに浸漬
し、次いで含水有機溶剤に浸漬して処理されたオキソチ
タニウムフタロシアニン蒸着膜であることにより、その
上にテトラヒドロフランを含む電荷輸送層用塗料を塗
布、乾燥しても、得られた積層型感光体は半導体レーザ
ー光に対して優れた感度を有し、かつキャリアのトラッ
プや再結合が少ない電荷発生層を備えたものとなって、
優れた感度および繰り返し安定性に優れた感光体とな
る。従って、長期に亘って高画質な画像形成を行える感
光体を提供することができる。
【0060】また、本発明の第2の積層型電子写真用感
光体によれば、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
と電荷輸送層とを積層してなる積層型電子写真用感光体
において、前記電荷発生層が、オキソチタニウムフタロ
シアニン蒸着膜をメタノールに浸漬し、次いで含水有機
溶剤にて蒸気処理されたオキソチタニウムフタロシアニ
ン蒸着膜であることにより、その上にテトラヒドロフラ
ンを含む電荷輸送層用塗料を塗布、乾燥しても、得られ
た積層型感光体は半導体レーザー光に対して優れた感度
を有し、かつキャリアのトラップや再結合が少ない電荷
発生層を備えたものとなって、優れた感度および繰り返
し安定性に優れた感光体となる。従って、長期に亘って
高画質な画像形成を行える感光体を提供することができ
る。
【0061】本発明の第1のオキソチタニウムフタロシ
アニン蒸着膜の製造方法によれば、その形成工程が、支
持体上にオキソチタニウムフタロシアニンを蒸着する工
程と、前記工程により得られたオキソチタニウムフタロ
シアニン蒸着膜を、メタノール中に浸漬処理する工程
と、次いでテトラヒドロフラン−水、エチルメチルケト
ン−水、ジオキサン−水から選ばれた含水溶剤中にて浸
漬処理する工程とを含むものとしたことにより、ハロゲ
ン系溶剤を使用することなしに、前記した本発明の第1
の積層型電子写真用感光体を合理的かつ安定に製造する
ことができる。
【0062】また本発明の第2のオキソチタニウムフタ
ロシアニン蒸着膜の製造方法によれば、その形成工程
が、支持体上にオキソチタニウムフタロシアニンを蒸着
する工程と、前記工程により得られたオキソチタニウム
フタロシアニン蒸着膜を、メタノール中に浸漬処理する
工程と、次いでテトラヒドロフラン−水、エチルメチル
ケトン−水、酢酸ブチル−水、ブタノール−水、ジオキ
サン−水から選ばれた含水溶剤にて蒸気処理する工程と
を含むものとしたことにより、ハロゲン系溶剤を使用す
ることなしに、前記した本発明の第2の積層型電子写真
用感光体を合理的かつ安定に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による積層型電子写真用感
光体の構成を模式的に示した断面図
【図2】本発明の実施例1におけるオキソチタニウムフ
タロシアニン蒸着膜の吸収スペクトルの変化を示した図
で、図2(a)はメタノールによる浸漬処理直後の吸収
スペクトルを示した図、図2(b)はメタノール浸漬処
理後、含水テトラヒドロフランにて処理を行ったのちの
吸収スペクトルを示した図
【図3】本発明の実施例1における積層型電子写真用感
光体のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収ス
ペクトルを示した図
【図4】本発明の実施例2における積層型電子写真用感
光体のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収ス
ペクトルを示した図
【図5】本発明の実施例3における積層型電子写真用感
光体のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収ス
ペクトルを示した図
【図6】本発明の実施例4における積層型電子写真用感
光体のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収ス
ペクトルを示した図
【図7】本発明の実施例5における積層型電子写真用感
光体のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収ス
ペクトルを示した図
【図8】本発明の実施例6における積層型電子写真用感
光体のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収ス
ペクトルを示した図
【図9】本発明の実施例7における積層型電子写真用感
光体のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収ス
ペクトルを示した図
【図10】本発明の実施例8における積層型電子写真用
感光体のオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収
スペクトルを示した図
【図11】比較例1における積層型電子写真用感光体の
オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収スペクト
ルを示した図
【図12】比較例2における積層型電子写真用感光体の
オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の吸収スペクト
ルを示した図
【符号の説明】
1 積層型電子写真用感光体 2 導電性支持体 3 有機感光層 4 電荷発生層 5 電荷輸送層
フロントページの続き (72)発明者 新ヶ江 龍一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H068 AA19 AA20 AA34 AA35 AA37 BA01 BA03 BA13 BA22 BA39 EA14 EA16 EA22 EA43 FB07

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    と電荷輸送層とを積層してなる積層型電子写真用感光体
    において、前記電荷発生層が、オキソチタニウムフタロ
    シアニン蒸着膜をメタノールに浸漬し、次いで含水有機
    溶剤に浸漬して処理されたものであり、かつ前記電荷輸
    送層が、電荷発生層上に少なくとも電荷輸送剤およびバ
    インダー樹脂をテトラヒドロフランに溶解してなる塗液
    を塗工して形成されたものであることを特徴とする積層
    型電子写真用感光体。
  2. 【請求項2】 含水有機溶剤に用いる有機溶剤は、テト
    ラヒドロフラン、エチルメチルケトン、ジオキサンから
    選ばれたものあるいはこれらの混合物であることを特徴
    とする請求項1に記載の積層型電子写真用感光体。
  3. 【請求項3】 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層
    と電荷輸送層とを積層してなる積層型電子写真用感光体
    において、前記電荷発生層が、オキソチタニウムフタロ
    シアニン蒸着膜をメタノールに浸漬し、次いで含水有機
    溶剤にて蒸気処理されたものであり、かつ前記電荷輸送
    層が、電荷発生層上に少なくとも電荷輸送剤およびバイ
    ンダー樹脂をテトラヒドロフランに溶解してなる塗液を
    塗工して形成されたものであることを特徴とする積層型
    電子写真用感光体。
  4. 【請求項4】 含水有機溶剤に用いる有機溶剤は、テト
    ラヒドロフラン、エチルメチルケトン、酢酸ブチル、ブ
    タノール、ジオキサンから選ばれたものあるいはこれら
    の混合物であることを特徴とする請求項3に記載の積層
    型電子写真用感光体。
  5. 【請求項5】 電荷輸送剤が2−メチル−4−ジベンジ
    ルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラ
    ゾンと、1,1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)
    −4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエンとの混合物
    である請求項1〜4のいずれかに記載の積層型電子写真
    用感光体。
  6. 【請求項6】 電荷輸送剤が4−{N−(p−メトキシ
    フェニル)−N−フェニルアミノ}−α−フェニルスチ
    ルベンである請求項1〜4のいずれかに記載の積層型電
    子写真用感光体。
  7. 【請求項7】 オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜
    の製造する方法であって、その形成工程が、支持体上に
    オキソチタニウムフタロシアニンを蒸着する工程と、前
    記工程により得られたオキソチタニウムフタロシアニン
    蒸着膜を、メタノール中に浸漬処理する工程と、次いで
    テトラヒドロフラン−水、エチルメチルケトン−水、ジ
    オキサン−水から選ばれた含水溶剤中にて浸漬処理する
    工程とを含むものであることを特徴とするオキソチタニ
    ウムフタロシアニン蒸着膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 オキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜
    の製造する方法であって、その形成工程が、支持体上に
    オキソチタニウムフタロシアニンを蒸着する工程と、前
    記工程により得られたオキソチタニウムフタロシアニン
    蒸着膜を、メタノール中に浸漬処理する工程と、次いで
    テトラヒドロフラン−水、エチルメチルケトン−水、酢
    酸ブチル−水、ブタノール−水、ジオキサン−水から選
    ばれた含水溶剤にて蒸気処理する工程とを含むものであ
    ることを特徴とするオキソチタニウムフタロシアニン蒸
    着膜の製造方法。
JP3238899A 1999-02-10 1999-02-10 積層型電子写真用感光体およびオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の製造方法 Pending JP2000231205A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3238899A JP2000231205A (ja) 1999-02-10 1999-02-10 積層型電子写真用感光体およびオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3238899A JP2000231205A (ja) 1999-02-10 1999-02-10 積層型電子写真用感光体およびオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000231205A true JP2000231205A (ja) 2000-08-22

Family

ID=12357580

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3238899A Pending JP2000231205A (ja) 1999-02-10 1999-02-10 積層型電子写真用感光体およびオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000231205A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009093024A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジおよび該感光体を備えた画像形成装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009093024A (ja) * 2007-10-10 2009-04-30 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジおよび該感光体を備えた画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS59214034A (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH09157540A (ja) フタロシアニン組成物、その製造法、これを用いた電子写真感光体及び電荷発生層用塗液
JP2000231205A (ja) 積層型電子写真用感光体およびオキソチタニウムフタロシアニン蒸着膜の製造方法
JP3219492B2 (ja) 電子写真感光体
JP2817822B2 (ja) 電子写真用感光体
EP0449565A1 (en) Photosensitive material for electrophotography
JP4325010B2 (ja) 積層型電子写真用感光体とその製造方法およびそれに用いる電荷輸送層用塗料の製造方法
JP2844266B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法
JPH1073939A (ja) 積層型電子写真用感光体およびその製造方法
JP2000066431A (ja) 積層型電子写真用感光体およびその製造方法
JPH1180573A (ja) オキソチタニウムフタロシアニン顔料の製造方法および電子写真感光体
JP3343277B2 (ja) フタロシアニン組成物中間体の製造法
JP2003162079A (ja) 電子写真用感光体、およびその製造法
JPH1184692A (ja) 積層型電子写真用感光体およびその製造方法
JPH10312074A (ja) 積層型電子写真用感光体およびその製造方法
JPH117143A (ja) 積層型電子写真用感光体及びその製造方法
JP2564875B2 (ja) 電子写真感光体
JPH117141A (ja) 積層型電子写真用感光体及びその製造方法
JPS62133462A (ja) フタロシアニン化合物を用いた電子写真用感光体
JP2000181106A (ja) 積層型電子写真用感光体およびその製造方法
JPH05265231A (ja) 電子写真感光体
JP2000063696A (ja) オキソチタニウムフタロシアニン結晶の製造方法およびそれを用いて得られる積層型電子写真用感光体
JPS63301956A (ja) 電子写真感光体
JP2002214811A (ja) 積層型電子写真用感光体および、その製造方法
JP2000181107A (ja) 積層型電子写真用感光体およびその製造方法