JP2000230165A - 湿気硬化型ウレタン接着剤またはシーリング剤 - Google Patents

湿気硬化型ウレタン接着剤またはシーリング剤

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JP2000230165A
JP2000230165A JP11031700A JP3170099A JP2000230165A JP 2000230165 A JP2000230165 A JP 2000230165A JP 11031700 A JP11031700 A JP 11031700A JP 3170099 A JP3170099 A JP 3170099A JP 2000230165 A JP2000230165 A JP 2000230165A
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JP
Japan
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polyol
moisture
weight
urethane adhesive
sealing agent
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JP11031700A
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English (en)
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Masaya Kobayashi
正也 小林
Tetsuya Sasada
徹也 笹田
Akira Iwasaki
明 岩崎
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化後の高い伸び率と高い破断強度とを両立
することができ、かつ常温でも作業が容易である湿気硬
化型のウレタン接着剤またはシーリング剤を得る。 【解決手段】 テトラヒドロフランとエチレンオキサイ
ドとの共重合体からなる水酸基当量が500〜2000
のポリオール(a)及びその他のポリオール(b)と、
過剰の芳香族ポリイソシアネート(c)とからなるイソ
シアネート基末端ウレタンプレポリマーを必須成分とす
ることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾性接着剤及び弾
性目地、特に建築建材の製造及び施工時に用いる湿気硬
化型ウレタン接着剤またはシーリング剤に関する。より
詳細には、硬化後の伸び率及び引張破断強度(以下、単
に「破断強度」ということがある)の双方において優れ
ており、また接着剤またはシーリング剤の深部硬化性に
優れ、接着剤またはシーリング剤の塗布厚みを厚くした
場合でも速やかに硬化するので施工性に優れ、衝撃吸収
能に優れた接合部分を形成できる、室温で硬化可能な、
湿気硬化型ウレタン接着剤またはシーリング剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】硬化後の弾力性に優れているため、種々
のウレタン系接着剤またはシーリング剤が従来より提案
されている。
【0003】この種のウレタン系接着剤またはシーリン
グ剤の一例が、特開平5−78447号公報に開示され
ている。ここでは、固体ポリイソシアネート化合物に不
活性化剤を反応させてイソシアネート基を部分的に不活
性化してなる固体ポリイソシアネート化合物と、分子量
8000〜40000の2官能ないし4官能のポリオキ
シアルキルエーテルポリオールとを含む一液型の熱硬化
性弾性ポリウレタン組成物が開示されている。
【0004】上記先行技術に記載の熱硬化性ポリウレタ
ン組成物においては、固体ポリイソシアネート化合物の
不活性化率を特定の範囲とし、かつ架橋点間の鎖長の長
い上記高分子量のポリオキシアルキレンエーテルポリオ
ールを用いることにより、伸び率が高く、かつ引張破断
強度が高いゴム弾性硬化物が得られるとされている。
【0005】しかしながら、上記先行技術に記載の一液
型熱硬化性弾性ポリウレタン組成物において用いられて
いる分子量8000〜40000のポリオキシアルキレ
ンエーテルポリオールは、常温では粘度が非常に高く、
混合が容易ではなく、実用性の点で難点があった。
【0006】他方、上記高分子量のポリオキシアルキレ
ンエーテルポリオールに代えて、重量平均分子量が数千
程度のポリオキシアルキレンエーテルポリオールを用い
ることも考えられる。しかしながら、この場合において
も、十分な作業性を実現するには、溶剤や可塑剤などを
添加することが必要となる。また、重量平均分子量が数
千程度のポリオキシアルキレンエーテルポリオールを用
いた場合には、ウレタン組成物を硬化させた場合、皮膜
が非常に固くなり、ウレタン硬化物の利点である弾力性
が大きく損なわれる。
【0007】他方、ウレタン系接着剤またはシーリング
剤において、硬化物の伸びを向上させるために、可塑剤
を配合する方法も一般的に用いられている。しかしなが
ら、単に可塑剤を添加して硬化物の伸び率を高めた場合
には、他の物性に悪影響が生じる。すなわち、凝集力が
低下し、破断強度が低下することとなる。また、可塑剤
のブリードアウトにより、被着体が汚染されたり、接着
性が低下したりし易くなる。
【0008】また、硬化物の破断強度を高めるために
は、低分子量でありかつ多官能のポリオキシアルキレン
エーテルポリオールを用いることも考えられる。すなわ
ち、架橋点の数を増大させることにより、硬化物の破断
強度を高めることができる。しかしながら、硬化物にお
いてウレタン結合が多くなり、凝集力及び架橋密度が高
められ、破断強度が向上するものの、硬化物の伸び率が
大きく損なわれることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ポリオキシアルキレン
ポリオールは、ガラス転移温度が約−90℃程度と低
く、結晶性を有しない。従って、ポリオキシアルキレン
ポリオールを含有させたウレタン系接着剤組成物では、
接着剤の凝集力は化学的な架橋とウレタン結合の物理的
架橋とにより主として果たされている。ここで、架橋点
間の分子量が大きいと硬化物の伸び率が大きくなり、架
橋点間の分子量が小さいほど、硬化物の破断強度が大き
くなる。
【0010】上記のように、従来のウレタン系接着剤ま
たはシーリング剤では、硬化物の伸び率と破断強度とを
両立することは非常に困難であった。本発明の目的は、
硬化後の高い伸び率と高い破断強度とを両立することが
でき、かつ常温でも作業が容易である湿気硬化型のウレ
タン接着剤またはシーリング剤を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点に鑑み、ポリマー成分そのものに凝集力を持た
せれば、上記課題を達成し得ることを見出し、本発明を
成すに至った。すなわち、凝集力が大きいテトラヒドロ
フランとエチレンオキサイドとの共重合体と、ポリオキ
シアルキレンポリオールとを、互いに相溶する特定の範
囲で混合し、さらに芳香族ポリイソシアネートでプレポ
リマー化すれば、上記課題を達成し得る湿気硬化型ウレ
タン組成物の得られることを見出し、該知見に基づき、
本発明を成すに至った。
【0012】すなわち本発明はテトラヒドロフランとエ
チレンオキサイドとの共重合体からなる水酸基当量が5
00〜2000のポリオール(a)及びポリオール
(b)と、過剰の芳香族ポリイソシアネート(c)から
なるイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを必須
成分とする湿気硬化型ウレタン接着剤またはシーリング
剤に関する。
【0013】以下、本発明の詳細を説明する。 (ポリオール(a))本発明においては、硬化物の伸び
率及び破断強度を高めるために、テトラヒドロフラン
(以下THF)とエチレンオキサイド(以下EO)の共
重合体であるポリオールが用いられる。
【0014】請求項1に記載の通り、ポリオール(a)
の水酸基当量は、500〜2000の範囲であることが
好ましい。水酸基当量が500未満では、硬化物の伸び
率が十分に高まらないことがあり、水酸基当量が200
0を超えると硬化物の破断強度が低下することがある。
ポリオール(a)の水酸基当量は大きいほど好ましい
が、現在のところ水酸基当量が1500を超えるものは
市販されていない。
【0015】上記ポリオール(a)は、例えば、多価ヒ
ドロキシル化合物〔多価アルコール類{2価アルコール
類(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,8−オクタンジオールなど)、3
価アルコール類(グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ヘキサントリオールなど)、4価以上の多価アルコ
ール類(ソルビトール、シュークローズなど)}、多価
フェノール類(ハイドロキノン、ビスフェノールA、ビ
スフェノールFなど〕及び触媒の存在下でTHFとEO
を、オキシエチレン鎖が通常10〜60重量%、好まし
くは20〜40重量%になるように開環重合(ブロック
またはランダム付加のいずれでもよい)させることによ
り得られる。オキシエチレン鎖が10重量%未満では硬
化物の伸び率が高められず、かつプレポリマーの粘度が
高くなる場合がある。また、60重量%を超えると硬化
物の破断強度を十分に高めることができない場合があ
る。
【0016】(ポリオール(b))ポリオール(b)と
しては、例えばポリオキシアルキレンエーテルポリオー
ルが用いられる。上記ポリオキシアルキレンエーテルポ
リオールとしては、例えば、多価ヒドロキシル化合物
〔多価アルコール類{2価アルコール類(エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,8−オクタンジオールなど)、3価アルコール
類(グリセリン、トリメチロールプロパン、ヘキサント
リオールなど)、4価以上の多価アルコール類(ソルビ
トール、シュークローズなど)}、多価フェノール類
(ハイドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノール
Fなど)及び触媒の存在下で炭素数2〜4のアルキレン
オキサイド、例えばプロピレンオキサイドまたはプロピ
レンオキサイド/エチレンオキサイドを反応させて開環
重合(ブロックまたはランダム付加のいずれでもよい)
させることにより得られるものが挙げられる。
【0017】上記ポリオキシアルキレンエーテルポリオ
ールとしては、具体的には、ポリオキシプロピレンジオ
ール、ポリオキシプロピレンエチレンジオール、ポリオ
キシプロピレントリオール、ポリオキシプロピレンエチ
レントリオール、ポリオキシプロピレンテトラオール、
ポリオキシプロピレンエチレンテトラオールなどを挙げ
ることができる。好ましいのはポリオキシプロピレント
リオールである。
【0018】本発明においては、上記ポリオキシアルキ
レンエーテルポリオールとして、2〜4官能のものを用
いることが望ましい。単官能のポリオキシアルキレンエ
ーテルポリオールを用いた場合には、高分子量化せず、
十分な破断強度が発現しない場合がある。5官能以上の
多官能ポリオキシアルキレンエーテルポリオールを用い
た場合には、架橋が多くなりすぎ、伸び率が著しく低下
する場合がある。
【0019】上記ポリオキシアルキレンエーテルポリオ
ールの水酸基当量は、500〜4500の範囲であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは1500〜3000で
ある。水酸基当量が500未満では、硬化物の伸び率が
十分に高められない場合があり、4500を超えると、
ポリオール(a)との相溶性が悪くなり、相分離し、硬
化物の伸び率及び破断強度を高めることができないこと
があり、かつプレポリマーの粘度が高くなりがちとな
る。
【0020】(ポリオール(a)とポリオール(b)の
配合割合)ポリオール(a)の量は、ポリオール成分全
体、すなわちポリオール(a)とポリオール(b)との
合計重量のうち、25〜75重量%を占めることが好ま
しく、さらに好ましくは50〜70重量%を占める。ポ
リオール(a)の含有割合が25重量%未満の場合に
は、硬化物の伸び率及び破断強度の双方を十分に高める
ことができない場合があり、75重量%を超えると硬化
物の硬化皮膜が固くなり、伸び率を高めることができな
い場合がある。
【0021】(芳香族ポリイソシアネート(c))芳香
族ポリイソシアネート(c)としては、炭素数6〜20
(イソシアネート基中の炭素を除く)の芳香族ポリイソ
シアネートが使用される。具体例としては、1,3−及
び/または1,4−フェニレンジイソシアネート、2,
4−及び/または2,6−トリレンジイソシアネート
(TDI)、粗製TDI、2,4' −及び/または4,
4' −ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、
4,4' −ジイソシアナトビフェニル、3,3' −ジメ
チル−4,4' −ジイソシアナトビフェニル、3,3'
−ジメチル−4,4' −ジイソシアナトジフェニルメタ
ン、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルム
アルデヒドと芳香族アミン(アニリン)またはその混合
物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量
(例えば5〜20重量%)の3官能以上のポリアミンと
の混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネ
ート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネ
ート、4,4' ,4”−トリフェニルメタントリイソシ
アネート、m−及びp−イソシアナトフェニルスルホニ
ルイソシアネートなどが挙げられる。
【0022】(プレポリマー化)芳香族ポリイソシアネ
ート(c)と、前記ポリオール(a)及びポリオール
(b)との配合割合については、芳香族ポリイソシアネ
ート(c)と、上記ポリオール全体とを、NCO/OH
の当量比が通常1.5〜2.0、好ましくは1.7〜
1.9となるように配合することが望ましい。上記NC
O/OHの当量比が1.5未満の場合には、プレポリマ
ー粘度が著しく高くなることがあり、2.0を超える
と、架橋密度が上がり伸び率が著しく低下するおそれが
ある。
【0023】本発明に係る湿気硬化型ウレタン接着剤ま
たはシーリング剤は、ポリオール(a)とポリオール
(b)と、過剰の芳香族ポリイソシアネート(c)とを
上記割合で反応させて得られたプレポリマーを主成分と
する。プレポリマー化については、特に限定されず、ポ
リオール(a)及びポリオール(b)を、例えば100
℃〜150℃の温度に加熱し、混合し減圧脱水し、これ
に芳香族ポリイソシアネート(c)を添加し、例えば6
0℃〜120℃の温度で付加反応させることによりプレ
ポリマー化することができる。該プレポリマーの遊離イ
ソシアネート(NCO)基含量は1〜4%であることが
好ましく、さらに好ましくは1.5〜3%である。NC
O基含量を上記範囲に限定することで、低粘度であり、
かつ硬化時に発泡のないプレポリマーを得ることができ
る。
【0024】(シランカップリング剤)本発明のウレタ
ン接着剤またはシーリング剤には、基材に対する接着力
をさらに向上させる目的で必要によりシランカップリン
グ剤を、プレポリマーの重量に対して通常0.1〜10
重量%、好ましくは1.0〜5.0重量%の範囲で添加
することができる。上記シランカップリング剤として
は、アルコキシアミノシランとエポキシ化合物の反応物
及び/またはアルコキシグリシジルシランが挙げられ
る。
【0025】上記アルコキシアミノシランとしては、例
えばγ−アミノメチルトリエトキシシラン、N−β−
(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランなどが挙げられる。
【0026】上記エポキシ化合物としてはエポキシ基を
1個または2個有する化合物が特に好ましく、エポキシ
化合物のエポキシ基が3個以上では、反応物がウレタン
プレポリマーに溶解しなくなり接着性付与の効果が発現
しない場合がある。
【0027】エポキシ基を1個有する化合物としては、
例えばβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル
トリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルト
リメトキシシラン等のアルコキシグリシジルシランが挙
げられ、エポキシ基を2個有する化合物としては、例え
ばエポキシ当量180〜270のビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂等が挙げられる。
【0028】アルコキシアミノシランとエポキシ化合物
との反応物は、例えば予めエポキシ化合物のエポキシ基
がアルコキシアミノシランのアミノ基より過剰となるよ
うに配合し窒素気流中で反応させることにより得ること
ができる。その場合のエポキシ基/アミノ基の反応モル
比は1.05〜5.0が好ましく、さらに好ましくは、
1.5〜2.0である。
【0029】また、上記アルコキシグリシジルシランと
しては、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピル
トリメトキシシラン等が挙げられる。なお、これらのカ
ップリング剤を、単独で添加しても、2種以上併用して
もよい。
【0030】(他の成分)本発明に係る湿気硬化型ウレ
タン接着剤またはシーリング剤には、本発明の目的を阻
害しない範囲で、ウレタン系接着剤またはシーリング剤
で慣用されている適宜の充填剤、発泡防止剤、硬化触
媒、粘度調整剤、チクソ性付与剤、紫外線吸収剤、老化
防止剤、顔料、粘着付与剤などを適宜配合してもよい。
【0031】(硬化物)本発明に係る湿気硬化型ウレタ
ン接着剤またはシーリング剤は、上記のようにして得ら
れたプレポリマーを主成分とするが、湿気硬化後の皮膜
の引張破断強度を3MPa以上で、伸び率を300%以
上とすることができ、より好ましくは硬化後の硬化物の
皮膜の伸び率を300〜500%の範囲とし、引張破断
強度を3MPa〜10MPaとすることができる。すな
わち、硬化物において高い伸び率及び引張破断強度が両
立される。
【0032】本発明に係る湿気硬化型ウレタン接着剤ま
たはシーリング剤は、特に建材パネル製造用及び/また
は施工用として好適に使用される。上記建材パネルとし
ては、ドア、間仕切りパネル、床パネル、外壁パネル等
が挙げられ、建材パネル製造時に亜鉛メッキ鋼板、塗装
鋼板、合板、窯業系サイディング、ALC等の面材と水
酸化アルミ製や紙製、アルミ製のハニカムコアや合板、
MDF等の心材及び/または亜鉛メッキ鋼材、塗装鋼
材、木材等のフレームとの接着に使用される。
【0033】また、建材パネルの施工時に、上記パネル
とコンクリートやALC等の下地材や亜鉛鋼材や塗装鋼
材等の柱部材との接着に使用され、またパネル間の隙間
に充填するシーリング剤として使用される。
【0034】(作用)請求項1〜7に記載の発明では、
THFとEOの共重合体であるポリオール(a)とその
他のポリオール(b)を互いに相溶する範囲で混合さ
れ、かつ芳香族ポリイソシアネートでプレポリマー化さ
れてなるプレポリマーを主成分とするため、硬化物の伸
び率及び破断強度の双方が高められる。
【0035】すなわち、THFとEOとの共重合体であ
るポリオールの併用により凝集力が高められ、得られた
プレポリマーを硬化させて得られた硬化物の伸び率及び
破断強度をそれぞれ、例えば300%以上及び3MPa
以上とすることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を説明する
ことにより、本発明をより具体的に説明する。
【0037】(使用した材料)以下の実施例及び比較例
においては、下記の成分を適宜用いた。 a)THF共重合体…THF−EO共重合体(EO含有
量25重量%)、三洋化成社製、商品名:THFE−2
000、重量平均分子量=2000、水酸基当量=10
25 b)THF重合体(PTMG650)…THF重合体、
三菱化学社製、商品名:PTMG−650、重量平均分
子量=650、水酸基当量=323 c)ポリオキシアルキレンエーテルポリオール…2官能
ポリオキシプロピレンエーテル、三洋化成社製、商品
名:サンニックスPP−2000、重量平均分子量=2
000、水酸基当量=1000 d)ポリオキシアルキレンエーテルポリオール…3官能
ポリオキシプロピレンエーテル、旭硝子社製、商品名:
エクセノール1030、重量平均分子量=1000、水
酸基当量=350 e)ポリオキシアルキレンエーテルポリオール…3官能
ポリオキシプロピレンエーテル、三洋化成社製、商品
名:サンニックスFA−909、重量平均分子量=60
00、水酸基当量=1950 f)ポリオキシアルキレンエーテルポリオール…3官能
ポリオキシプロピレンエーテル、旭硝子社製、商品名:
プレミノール3012、重量平均分子量=12000、
水酸基当量=3800 g)ジフェニルメタンジイソシアネート…ピュアMD
I、日本ポリウレタン社製、商品名:ミリオネートM
T、官能基当量=125(8.000meq/g) h)シランカップリング剤…グリシジルシラン、チッソ
社製、商品名:サイラエースS−510、化学名:γ−
グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン
【0038】(実施例1)THFとEOとの共重合体
「THFE2000」100重量部とポリオキシプロピ
レンエーテルポリオール「サンニックスFA−909」
100重量部とを130℃で1時間加熱減圧脱水した。
こうして得られた含水率200ppm以下の混合物にN
CO/OH当量比が1.61となるようにピュアMDI
「ミリオネートMT」30重量部を加え、窒素気流下8
0℃で5時間付加反応させてプレポリマーを得た。
【0039】得られたプレポリマー60重量部に含水率
200ppm以下に調整した炭酸カルシウム「ホワイト
ンSB」(白石カルシウム社製、重質炭酸カルシウム)
37重量部及び、「アエロジルRY−200」(日本ア
エロジル社製、表面処理シリカゾル)3重量部及びシラ
ンカップリング剤「サイラエースS−510」6重量部
とを、減圧下で混合分散させて湿気硬化型ウレタン組成
物を得た。
【0040】(実施例2〜4)用いた成分及び配合割合
を下記の表1に示すように変更したことを除いては、実
施例1と同様にして湿気硬化型ウレタン組成物を得た。
【0041】(比較例1及び2)用いた成分及び配合割
合を下記の表1に示すように変更したことを除いては、
実施例1と同様にして湿気硬化型ウレタン組成物を得
た。
【0042】(実施例及び比較例の評価)各湿気硬化型
ウレタン組成物を用いて、20℃・65%RH環境下で
厚さ1mmの硬化皮膜を作成した。この硬化皮膜を60
℃・50%RHで1週間処理した後、JIS K711
5に準拠して、20℃・65%RHの環境で、ダンベル
2号でサンプルを作製し、引張速度5mm/minで伸
び率及び破断強度を測定した。
【0043】また、各湿気硬化型ウレタン組成物を用い
て、SUS304(ステンレス)を接着部分の面積が1
0mm×25mm×0.5mmとなるように貼り合わせ
20℃・65%RHで2週間養生後、さらに60℃・5
0%RHで2週間養生して試験体を作成し、20℃・6
5%RHの環境下で、引張速度50mm/minで剪断
破断強度を測定した。
【0044】結果を下記の表1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】実施例1〜4は高い伸び率と破断強度を両
立している。比較例1では破断強度は大きいが、伸び率
が不十分である。比較例2では伸び率は比較的高いが破
断強度が非常に低い。
【0047】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、THFとEOとの共重合体であるポリオール
(a)及びポリオキシアルキレンエーテルポリオールな
どのポリオール(b)と、芳香族ポリイソシアネート
(c)とからなるウレタンプレポリマーを必須成分とす
るため、硬化物の伸び率及び破断強度の双方が効果的に
高められる。
【0048】すなわち、従来、ポリオキシアルキレンエ
ーテルポリオール等を用いてウレタン系接着剤を構成し
た場合、硬化物の伸び率と破断強度の双方を両立するこ
とが不可能であったのに対し、本発明では、上記THF
とEOとの共重合体であるポリオールとポリオキシアル
キレンエーテルポリオール等とを上記特定の割合で用い
ることにより、伸び率及び破断強度の双方を両立するこ
とが可能となる。
【0049】また、深部硬化性に優れているため、接着
剤またはシーリング剤の塗布厚みを厚くした場合でも、
速やかに硬化するので施工性に優れ、衝撃吸収能に優れ
た接合部分を成形でき、室温でも硬化可能である。
【0050】請求項2に記載の発明では、ポリオール
(a)中のポリオキシエチレン鎖の含有量が10〜60
重量%の範囲とされるため、硬化物の伸び率及び破断強
度に優れる。
【0051】請求項3に記載の発明では、THFとEO
との共重合体であるポリオール含有割合がポリオール成
分全体の25〜75重量%の範囲とされるため、硬化物
の伸び率及び破断強度に特に優れる。
【0052】請求項4に記載の発明では、上記ポリオー
ル(b)の水酸基当量が4500以下と低く、常温にお
ける粘度が低く、また、低分子量のポリオールを用いる
ため、常温での粘度がさほど高くなく、従って作業性に
おいても優れている。
【0053】請求項5に記載の発明では、シランカップ
リング剤をプレポリマー重量に対して0.1〜10重量
%添加されているため、亜鉛鋼板やステンレス等の金属
及びコンクリートや窯業系サイディング等の無機材、エ
ポキシ塗装面やポリエステル塗装面等のプラスチックに
対して優れた接着性を有する。
【0054】請求項6に記載の発明では、硬化させて得
られた硬化物の伸び率が300%以上、破断強度は3M
Pa以上であるので、凝集力に優れる。請求項7に記載
の発明では、建築パネル製造用及び/または施工用とし
て用いるため、耐衝撃性や外部応力追従性に優れた、高
耐久性の建築パネルの製造及び/または施工を行うこと
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹田 徹也 滋賀県甲賀郡水口町泉1259 積水化学工業 株式会社内 (72)発明者 岩崎 明 京都市東山区一橋野本町11番地の1 三洋 化成工業株式会社内 Fターム(参考) 4H017 AA03 AA31 AB04 AB05 AB15 AC01 AC05 AC17 AC19 AD06 AE03 4J034 BA03 BA07 CA13 CA15 CA17 CB03 CB07 CC23 CC26 CC45 CC52 CC61 CC65 CD15 CE01 DA01 DB04 DB05 DB07 DG03 DG04 DG06 DG08 DG10 DG12 DG14 DG16 HA01 HA02 HA07 HA08 HB03 HC12 HC13 HC61 HC63 HC64 HC65 HC68 HC71 JA42 LA33 QA02 QB12 QB14 RA08 RA10 4J038 DF021 DG281 GA03 GA11 JC32 PA20 4J040 EF131 EF301 HD35 HD36 JB04 KA16 LA01 LA06 LA07 LA11 MA02 MA04 MA06 MA08 MA10 NA12

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テトラヒドロフランとエチレンオキサイ
    ドとの共重合体からなる水酸基当量が500〜2000
    のポリオール(a)及びその他のポリオール(b)と、
    過剰の芳香族ポリイソシアネート(c)とからなるイソ
    シアネート基末端ウレタンプレポリマーを必須成分とす
    る湿気硬化型ウレタン接着剤またはシーリング剤。
  2. 【請求項2】 ポリオール(a)中のポリオキシエチレ
    ン鎖の含有量が10〜60重量%である請求項1に記載
    の湿気硬化型ウレタン接着剤またはシーリング剤。
  3. 【請求項3】 ポリオール(a)の量がポリオール成分
    全体中の25〜75重量%である請求項1または2に記
    載の湿気硬化型ウレタン接着剤またはシーリング剤。
  4. 【請求項4】 ポリオール(b)が、官能基数2〜4、
    水酸基当量500〜4500のポリオキシアルキレンポ
    リオールである請求項1〜3のいずれか1項に記載の湿
    気硬化型ウレタン接着剤またはシーリング剤。
  5. 【請求項5】 さらに、シランカップリング剤をプレポ
    リマーの重量に対して0.1〜10重量%添加してなる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の湿気硬化型ウレタ
    ン接着剤またはシーリング剤。
  6. 【請求項6】 湿気硬化後の皮膜の引張破断強度が3M
    Pa以上、伸び率が300%以上である請求項1〜5の
    いずれか1項に記載の湿気硬化型ウレタン接着剤または
    シーリング剤。
  7. 【請求項7】 建築パネル製造用及び/または施工用で
    あることを特徴とする請求項6に記載の湿気硬化型ウレ
    タン接着剤またはシーリング剤。
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