JP2000230047A - ポリオキシアルキレン系化合物の製造方法 - Google Patents

ポリオキシアルキレン系化合物の製造方法

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JP2000230047A
JP2000230047A JP11312187A JP31218799A JP2000230047A JP 2000230047 A JP2000230047 A JP 2000230047A JP 11312187 A JP11312187 A JP 11312187A JP 31218799 A JP31218799 A JP 31218799A JP 2000230047 A JP2000230047 A JP 2000230047A
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polyoxyalkylene
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halogenating agent
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Sayuri Kawabata
さゆり 川畑
Naoshi Minamiguchi
尚士 南口
Masahiro Henmi
昌弘 辺見
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】接着剤、シーラントあるいは塗料として用いら
れる末端にハロゲノ基を有するポリオキシアルキレン系
化合物を、末端水酸基を生成せずに、高純度でかつ容易
に製造することができる方法を提供する。 【解決手段】ポリオキシアルキレンポリオールをアミド
基含有化合物の共存下でハロゲン化チオニル、ハロゲン
化ホスホリル、三ハロゲン化リン、五ハロゲン化リン、
およびハロゲン化オキサリルの少なくとも一種類からな
るハロゲン化剤と反応させることより、末端にハロゲノ
基を有するポリオキシアルキレン系化合物を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は末端にハロゲノ基を
有するポリオキシアルキレン系化合物の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオキシアルキレンポリオール
の末端水酸基をハロゲン化する方法として、例えば、特
開昭59−157120号公報に記載されているよう
に、エピハロヒドリン、特にエピクロロヒドリンを付加
させる方法が採用されてきた。ところで、ポリオキシア
ルキレンポリオールの末端水酸基にエピクロルヒドリン
を付加させると、クロル化されるだけでなく、新たに水
酸基が生成する。通常、クロル化したポリオキシアルキ
レン系化合物は、そのまま又は、他の官能基(例えばメ
ルカプト基)に置換し、しかるべき硬化剤(例えばポリ
イソシアネート)と併用して、接着剤、シーラントや塗
料などに用いられる。この場合、新たに生成した水酸基
が物性に悪影響を与えることがあり、水酸基を生成しな
いクロル化又はハロゲノ化方法が求められてきた。
【0003】水酸基を生成しないクロル化方法として
は、例えば、ディーマクロモレキュラーケミー(Die
Makromolekulare Chemie),
182巻,1379−1384頁(1981年)や特開
平2−184663号公報に記載されているように、塩
化チオニルと塩基性化合物、例えば、トリエチルアミン
等の第3級アミンで処理する方法が提案されている。し
かし、この方法では、発生した塩化水素を第3級アミン
で捕捉するため、生成した塩を取り除くための水洗等の
後処理が必要であり、ポリオキシアルキレン系化合物で
は水溶液の分離が難しいという問題があった。また、亜
硫酸エステル等の副生成物ができやすく、その除去が難
しいという問題点もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
のポリオキシアルキレン系化合物の製造方法における、
上述した問題点を解決し、末端水酸基を生成せずに、末
端にハロゲノ基を有するポリオキシアルキレン系化合物
を高純度で、かつ容易に製造することができる方法を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術の問題点を解決するために鋭意検討した結果、末端
水酸基を含有するポリオキシアルキレンポリオールをア
ミド結合を有する化合物の共存下で、ハロゲン化剤と反
応させることによって、効率良く末端ハロゲノ化できる
ことを見出した。
【0006】即ち、本発明は、次の構成を有する。「ポ
リオキシアルキレンポリオールをアミド基含有化合物の
共存下でハロゲン化剤と反応させることを特徴とする末
端にハロゲノ基を有するポリオキシアルキレン系化合物
の製造方法。」である。
【0007】
【発明の実施の形態】上記の構成において、ハロゲン化
剤はポリアルキレンポリオールの末端水酸基を、ハロゲ
ノ基に置換する作用を有する。このとき、ハロゲン化剤
とポリオキシアルキレンポリオールを直接反応させる
と、前述したように副生物として亜硫酸エステルやシュ
ウ酸エステル等のエステル類が生成する問題が生じる。
このため、本発明では、アミド基含有化合物を共存させ
た状態で、ハロゲン化剤と反応させる。これにより、ハ
ロゲン化剤は、まず、アミド基含有化合物と反応し、下
記(A)式で示される塩、いわゆるヴィルスマイヤー
(Vilsmeier)試薬が生成される。反応過程で
該試薬の生成を経由することにより、ポリオキシアルキ
レンポリオールとの反応において、末端水酸基を生成せ
ず、副生物が極めて少ない、末端にハロゲノ基を有する
ポリオキシアルキレン系化合物を得ることができる。
【0008】
【化1】
【0009】(R1,R2はアルキル基、アルキレン基、
あるいはアラルキル基、さらには、R 1、R2とNの環状
構造、R1、R2とが結合したアルキレン基であっても良
く、R 3は水素、アルキル基、あるいはアラルキル基で
ある。)本発明は、ポリオキシアルキレンポリオールと
アミド基含有化合物とハロゲン化剤の添加順序につい
て、特に規定するものではないが、上述したハロゲン化
反応を効率よく起こさせるために、アミド基含有化合物
にハロゲン化剤を添加して予め反応させておいてから、
ポリオキシアルキレンポリオールに添加して反応させる
か、あるいは、ポリオキシアルキレンポリオールに予め
アミド基含有化合物を添加しておいてから、ハロゲン化
剤を添加して反応させるのが好ましい。
【0010】本発明において、ポリオキシアルキレンポ
リオールは、任意のものを用いることができるが、アル
キレン基と酸素の繰り返し単位を基本骨格とする。該ア
ルキレン基はCnH2n(nは1以上の整数)で表わさ
れる直鎖アルキレン基か、あるいは該直鎖アルキレン基
の水素の1個以上がアルキル基で置換された分岐状アル
キレン基のものを用いることができ、nについては通常
16以下好ましくは10以下の範囲で選択される。例え
ば、メチレン基、エチレン基、1,3−プロピレン基、
1,2−プロピレン基、1,2−ブチレン基、1,3−
ブチレン基、1,4−ブチレン基、1,2―ペンチレン
基、1,3−ペンチレン基、1,4−ペンチレン基、
1,5−ペンチレン基、ネオペンチレン基、1,2−ヘ
キシレン基、1,3−ヘキシレン基、1,4−ヘキシレ
ン基、1,5−ヘキシレン基、1,6−ヘキシレン基等
を用いることができる。これらは単独もしくは2種類以
上が混合されていても良い。この中でも、特にエチレン
基、1、2−プロピレン基、エチレン基と1,2−プロ
ピレン基の混合体、1,4−ブチレン基、1,4−ブチ
レン基とエチレン基及び/または1,2−プロピレン基
との混合体、ネオペンチレン基、1,6−ヘキシレン基
のものを用いるのが比較的安価に購入又は製造できるの
で好ましい。
【0011】また、本発明のポリオキシアルキレンポリ
オールは、例えば、エチレングリコール、グリセリン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの
低分子ポリオールとナトリウム、カリウムなどのアルカ
リ金属触媒から、オキシエチレン、オキシプロピレン、
テトラヒドロフランなどの環状エーテルを開環重合する
ことによっても得ることができる。末端の水酸基の数
は、低分子ポリオールの種類によるが、通常2から6個
である。
【0012】本発明において、用いられるハロゲン化剤
は、ポリオキシアルキレンポリオールの末端水酸基をハ
ロゲノ基に置換するものとして公知のハロゲン化チオニ
ル、ハロゲン化ホスホリル、三ハロゲン化リン、五ハロ
ゲン化リン、およびハロゲン化オキサリルの少なくとも
1種類から選ばれる。ハロゲノ基としては、塩素、臭
素、ヨウ素が挙げられるが、塩素、臭素が好ましく用い
られる。該ハロゲン化剤の添加量は、ポリオキシアルキ
レンポリオールの水酸基1モルに対し、0.9から10
モルの範囲で使用するのが、ハロゲン化反応を効率よく
起こさせ、かつ着色や副反応を抑制する点で好ましい。
より好ましくは1〜5モルの範囲である。
【0013】本発明におけるアミド基含有化合物につい
ては任意のものを使用することができるが、ハロゲン化
剤と反応して、前記(A)式の構造をとることができる
ものであれば良い。例えば、N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチ
ルプロピオンアミド、N,N−ジメチルブチロアミド、
N,N−ジメチルバレロイルアミド、N,N−ジメチル
ベンズアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N
−ジエチルアセトアミド、N,N−ジエチルプロピオン
アミド、N,N−ジエチルブチロアミド、N,N−ジエ
チルバレロイルアミド、N,N−ジエチルベンズアミ
ド、1−ホルミルピペリジン、1−アセチルピペリジ
ン、1−メチル−2−ピロリジノン、3−メチル−2−
ピロリジノン、5−メチル−2−ピロリジノン、2−ピ
ロリジノン、1−エチル−2−ピロリジノン、δ−バレ
ロラクタム、1−メチル−2−ピペリドン、ε−カプロ
ラクタム、あるいはN−メチルカプロラクタム等を用い
ることができるが、安価であり、反応後の除去が容易で
ある点で、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、あるいは1−メチル−2−ピロリ
ジノンなどを用いるのが好ましい。また、該アミド基含
有化合物の添加量は、ハロゲン化剤1モルに対し、0.
001から50モルの範囲で使用するのが反応を効率良
く進める点で好ましい。より好ましくは0.05から2
0モルの範囲であり、最も好ましくは1モルから10モ
ルの範囲である。
【0014】さらに、本発明のポリオキシアルキレン系
化合物の製造方法おいては、有機溶媒を併用しても良
い。。有機溶媒を併用することで、ハロゲン化反応を緩
やかに進行させ、副生物の生成を極めて少なくすること
ができるとともに、生成したポリオキシアルキレン系化
合物の取り扱い性が良くなり、後処理を容易にすること
ができる。該有機溶媒としては、上記アミド基含有化合
物に加え、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素系溶媒、ヘキサメチルホスホリックトリアミドな
どの極性溶媒、さらには、塩化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,
2,2−テトラクロロエタン等のハロゲン含有溶媒を用
いることができる。
【0015】本発明の反応温度は、ポリオキシアルキレ
ンポリオールの分子量、ハロゲン化剤、アミド基含有化
合物、溶媒の種類及び使用量により任意であるが、低す
ぎると反応が進まず、高すぎると副反応が起こるので、
0〜100℃、好ましくは20〜80℃の範囲で選択さ
れる。
【0016】本発明の方法において、反応後のポリオキ
シアルキレン系化合物に酸成分が残存する場合は、後処
理で塩基性塩を添加し、該酸成分を中和し、除去する工
程を付加しても良い。塩基性塩としては、炭酸ナトリウ
ム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等の弱塩基のものを使用
するのが好ましい。
【0017】本発明の末端にハロゲノ基を有するポリオ
キシアルキレン系化合物の数平均分子量は、通常200
から100,000、好ましくは500から50,00
0の範囲で選択される。
【0018】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明の詳細をさらに
説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものでは
ない。
【0019】ポリオキシアルキレン系化合物の反応の定
量は、1H−NMR、FT−IRを用いて行った。1H−
NMRは日本電子(株)製JNM EX−270FT−
NMR装置を用いて測定し、クロロホルム−d6を溶媒
とし、水酸基のプロトンのシグナル強度から求めた。F
T−IRはBIO−RAD社製DIGILAB FTS
−40装置を用い、ポリマーをNaClディスクに塗布
して測定し、νOHの吸収から求めた。ポリマーの分子量
分布は分子量の較正用標準ポリマーとしてポリスチレン
を使用し、島津製作所製 高速液体クロマトグラフ 紫
外−可視分光光度計検出器 SPD−6AVを用い、テ
トラヒドロフランを溶媒として40℃で測定した。検出
は屈折率(RI)で行った。
【0020】(実施例1)窒素気流下、撹拌しながら、
N,N−ジメチルホルムアミド17.8g(塩化チオニ
ルの1.1倍モル)に塩化チオニル26.3g(PPO
のOH基の1.1倍モル)を30℃でゆっくり滴下し、
室温で30分撹拌した。その後、減圧蒸留装置で80℃
で60分減圧蒸留し、固体のヴィルスマイヤー(Vil
smeier)試薬を得た。得られたヴィルスマイヤー
(Vilsmeier)試薬に窒素雰囲気下のもと、両
末端水酸基のポリプロピレンオキシド(PPO)200
g(数平均分子量2000、水酸基0.20モル)を滴
下し、80℃で2時間撹拌反応した。この反応液を冷却
し、再度80℃の減圧蒸留でN,N−ジメチルホルムア
ミドと塩酸を除去した。
【0021】得られたポリオキシアルキレン系化合物に
炭酸ナトリウム23.4g(塩化チオニルと等モル)を
加え、3〜4時間撹拌した。この反応液をセライトを用
いて濾過した。得られたポリオキシアルキレン系化合物
1H−NMRで測定した結果、高磁場側から骨格のメ
チル基;1.18ppm、末端構造のメチル基;1.5
4ppm、メチレン基と骨格のメチル基;3.2〜3,
8ppm、クロル末端構造のメチン基;4.08ppm
が検出された。PPOの末端水酸基に隣接するメチン基
に相当する3.9ppm付近のシグナルがほとんど検出
されないこと、4.08ppm付近の末端クロル基に隣
接するメチン、1.50ppm付近のクロル基末端メチ
ルのシグナルから、末端水酸基がクロル基に置換された
ことが確認できた。さらに、IRスペクトルにおいて、
3400cm-1付近に吸収がほとんど見られないことか
ら、水酸基のほとんどがクロル基に置換されたことが確
認できた。
【0022】また、得られたポリオキシアルキレン系化
合物の分子量分布は、出発物質のPPOとほとんど同じ
であった。
【0023】(実施例2)窒素気流下、撹拌しながら、
30℃で、N,N−ジメチルホルムアミド146g(P
POのOH基の10倍モル)にオキサリルクロリド2
8.1g(オキサリルクロリドの11倍モル)をゆっく
り滴下し、生成物の分散液を1時間撹拌した。そこへ、
実施例1のPPO200gを滴下し、析出物の溶解を確
認した後、80℃で1時間反応した。その後、60℃で
減圧蒸留しN,N−ジメチルホルムアミドを留去し、ポ
リオキシアルキレン系化合物を得た。これを1H−NM
Rで測定した結果、3.92ppm付近に見られた末端
水酸基に隣接するメチン基のシグナルがほとんどなくな
り、4.08ppm付近にクロル基のメチンのシグナル
が生成されたのを確認した。さらに、IRスペクトルに
おいて、3400cm-1付近に吸収がほとんど見られな
いことから、水酸基がほとんどクロル基に置換されたこ
とが確認された。
【0024】(実施例3)実施例1のPPO200g
を、N,N−ジメチルホルムアミド146g(塩化チオ
ニルの11倍モル)に溶解した。窒素気流下、撹拌しな
がら、30℃で、塩化チオニル26.3g(PPOのO
H基の1.1倍モル)をゆっくり滴下し、反応液の温度
を60℃に上げ2時間反応した後、N,N−ジメチルホ
ルムアミド、SO2、HClを減圧蒸留で除去した。該
反応液に、炭酸ナトリウム23.4g(塩化チオニルと
等モル)を加え、3〜4時間撹拌し、セライトを用いて
濾過してポリオキシアルキレン系化合物を得た。これを
1H−NMRにて測定した結果、3.92ppm付近に
見られた末端水酸基に隣接するメチン基のシグナルがほ
とんどなくなり、4.08ppm付近にクロル基のメチ
ンのシグナルが生成されたのを確認した。さらに、IR
スペクトルにおいて、3400cm-1付近に吸収がほと
んど見られないことから、水酸基がほとんどクロル基に
置換されたと判断した。
【0025】(実施例4)実施例1のPPO200g
を、N,N−ジメチルホルムアミド146g(塩化ホス
ホリルの11倍モル)に溶解した。窒素気流下、撹拌し
ながら、30℃で、塩化ホスホリル34.0g(PPO
のOH基の1.1倍モル)をゆっくり滴下した。反応液
の温度を60℃に上げ2時間反応した後、N,N−ジメ
チルホルムアミド、HClを減圧蒸留で除去した。該反
応液に、炭酸ナトリウム35.1g(塩化ホスホリルと
等モル)を加え、3〜4時間撹拌した。この反応液をセ
ライトを用いて濾過した。この反応液を1H−NMR測
定した結果、3.92ppm付近に見られた末端水酸基
に隣接するメチン基のシグナルがほとんどなくなり、
4.08ppm付近にクロル基のメチンのシグナルが生
成されたのを確認した。さらに、IRスペクトルにおい
て、3400cm-1付近に吸収がほとんど見られないこ
とから、水酸基がほとんどクロル基に置換されたと判断
した。
【0026】(比較例1)実施例1のPPO200g、
塩化第2スズ・5水塩(SnCl4・5H2O)0.2
8重量部を60℃で撹拌し、エピクロロヒドリン21.
4重量部をゆっくり添加した。これを60℃で3時間反
応させ得られたポリハロヒドリンの1H−NMRをジメ
チルスルホキシド−d6中で測定した。未反応の水酸基
が4.60ppmに、新たに生成した水酸基が5.20
ppmに見られた。
【0027】(比較例2)実施例1のPPO200gを
クロロホルム400gに溶解し、トリエチルアミン22
g(0.22モル)を加えて、30℃で良く混合した
後、塩化チオニル48g(0.40モル)をゆっくり滴
下した。5時間還流した後、50℃の温水500mlを
加え撹拌した後静置し、クロロホルムの層を分離した
が、2日間かかった。該クロロホルム層を0.1規定水
酸化ナトリウム水溶液500mlで4回洗浄した。回収
した反応液を濃縮し1H−NMR測定した結果、クロル
基のメチンに由来するシグナルから、高い反応率でクロ
ル化できたことを確認した。しかし、この方法は前述の
ように水洗に長時間を要した。
【0028】(実施例5)実施例1のPPO200g、
N,N−ジメチルホルムアミド1.62g(塩化チオニ
ルの0.1倍モル)をトルエン200gに溶解し、40
℃で塩化チオニル26.3g(PPOのOH基の1.1
倍モル)をゆっくり滴下した。4時間反応後、減圧蒸留
し、トルエンを留去した。その後、60℃で減圧蒸留し
N,N−ジメチルホルムアミドを留去し、ポリオキシア
ルキレン系化合物を得た。これを1H−NMRで測定し
た結果、3.92ppm付近に見られた末端水酸基に隣
接するメチン基のシグナルがほとんどなくなり、4.0
8ppm付近にクロル基のメチンのシグナルが生成され
たのを確認した。さらに、IRスペクトルにおいて、3
400cm-1付近に吸収がほとんど見られないことか
ら、水酸基がほとんどクロル基に置換されたことが確認
された。
【0029】(実施例6)実施例1のPPO200g、
N,N−ジメチルホルムアミド0.16g(塩化チオニ
ルの0.1倍モル)をトルエン200gに溶解し、40
℃で塩化チオニル26.3g(PPOのOH基の1.1
倍モル)をゆっくり滴下した。4時間反応後、減圧蒸留
し、トルエンを留去した。その後、60℃で減圧蒸留し
N,N−ジメチルホルムアミドを留去し、ポリオキシア
ルキレン系化合物を得た。これを1H−NMRで測定し
た結果、3.92ppm付近に見られた末端水酸基に隣
接するメチン基のシグナルがほとんどなくなり、4.0
8ppm付近にクロル基のメチンのシグナルが生成され
たのを確認した。さらに、IRスペクトルにおいて、3
400cm-1付近に吸収がほとんど見られないことか
ら、水酸基がほとんどクロル基に置換されたことが確認
された。
【0030】(実施例7)実施例1のPPO200g、
1−メチル−2−ピロリジノン2.20g(塩化チオニ
ルの0.1倍モル)をトルエン200gに溶解し、40
℃で塩化チオニル26.3g(PPOのOH基の1.1
倍モル)をゆっくり滴下した。4時間反応後、減圧蒸留
し、トルエンを留去した。その後、60℃で減圧蒸留し
N,N−ジメチルホルムアミドを留去し、ポリオキシア
ルキレン系化合物を得た。これを1H−NMRで測定し
た結果、3.92ppm付近に見られた末端水酸基に隣
接するメチン基のシグナルがほとんどなくなり、4.0
8ppm付近にクロル基のメチンのシグナルが生成され
たのを確認した。さらに、IRスペクトルにおいて、3
400cm-1付近に吸収がほとんど見られないことか
ら、水酸基がほとんどクロル基に置換されたことが確認
された。
【0031】
【発明の効果】本発明により、末端にハロゲノ基を有す
るポリオキシアルキレン系化合物を効率良く製造するこ
とが可能になる。該ポリオキシアルキレン系化合物は広
範囲な用途に使用可能である。例えば、ハロゲノ基と反
応可能な化合物を併用して各種硬化物を作ることができ
る。さらに、他の充填材を添加することによって、接着
剤、塗料、シーリング剤、バリヤー剤、その他のコーテ
ィング材料として用いることができる。また、ハロゲノ
基を他の官能基に置換し、同様に該官能基と反応可能な
化合物及び充填材を併用して、接着剤、塗料、シーリン
グ剤、バリヤー剤、その他のコーティング材として用い
ることができる。該官能基としては、例えばメルカプト
基等が挙げられる。メルカプト基と反応可能な化合物と
しては、イソシアネート基を有する化合物、ビニル基、
アクリル基等の炭素炭素二重結合を有する化合物等が挙
げらる。また、鉛、亜鉛、マンガン等の酸化物を用いて
S−S結合を形成させることも可能である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオキシアルキレンポリオールをアミド
    基含有化合物の共存下でハロゲン化剤と反応させること
    を特徴とする末端にハロゲノ基を有するポリオキシアル
    キレン系化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】ハロゲン化剤がハロゲン化チオニル、ハロ
    ゲン化ホスホリル、三ハロゲン化リン、五ハロゲン化リ
    ン、およびハロゲン化オキサリルの少なくとも一種類か
    らなることを特徴とする請求項1に記載の末端にハロゲ
    ノ基を有するポリオキシアルキレン系化合物の製造方
    法。
  3. 【請求項3】アミド基含有化合物とハロゲン化剤との反
    応で得られたヴィルスマイヤー試薬に、ポリオキシアル
    キレンポリオールを加え反応させることを特徴とする請
    求項1または2に記載の末端にハロゲノ基を有するポリ
    オキシアルキレン系化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】ポリオキシアルキレンポリオール、アミド
    基含有化合物、有機溶媒から構成される溶液に、ハロゲ
    ン化剤を加えることを特徴とする請求項1または2に記
    載の末端にハロゲノ基を有するポリオキシアルキレン系
    化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】ポリオキシアルキレンポリオールをアミド
    基含有化合物の共存下でハロゲン化剤と反応させた後、
    塩基性塩で中和することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載のポリオキシアルキレン系化合物の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009535453A (ja) * 2006-04-25 2009-10-01 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー マルチアームポリ(エチレングリコール)アミンを調製する方法

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