JP2000229430A - 熱転写プリンタ - Google Patents

熱転写プリンタ

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JP2000229430A
JP2000229430A JP4656899A JP4656899A JP2000229430A JP 2000229430 A JP2000229430 A JP 2000229430A JP 4656899 A JP4656899 A JP 4656899A JP 4656899 A JP4656899 A JP 4656899A JP 2000229430 A JP2000229430 A JP 2000229430A
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JP
Japan
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thermal head
thermal transfer
photoconductive material
light beam
transfer printer
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Hidefumi Tanaka
英史 田中
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱変換効率が良く、入力画像の画素密度変換
に伴う画質劣化を防ぐことが出来、高画質な印刷を行う
ことが出来る熱転写プリンタを提供する。 【解決手段】 インクリボン1と記録紙4とをプラテン
ローラ2とサーマルヘッド3との間に挟持して記録を行
う熱転写プリンタにおいて、サーマルヘッド3は、透明
な基体3a上に形成された光導電性材料からなる発熱部
3cと、透明な基体3a上に発熱部3cの両側縁に沿っ
て設けられ光導電性材料に電圧を印加する一対の電極3
bと、発熱部3cと一対の電極3bを被覆する保護層3
dとを具備し、サーマルヘッドの透明な基体3aを介し
て光導電性材料上を光ビームスポット7aにより走査す
る光ビーム走査手段7を設けた熱転写プリンタ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱溶融性インク又
は熱昇華性インクを用いた熱転写プリンタに関し、特に
主走査方向の解像度を可変することが可能な熱転写プリ
ンタに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的な熱転写プリンタにおける
印刷方法は、薄膜フィルム上に熱溶融性インク或いは昇
華性インクを塗布したインクリボンと記録紙とを装置内
に装着し、インクリボンと記録紙とを密着させてサーマ
ルヘッドとプラテンローラ間に供給し、このインクリボ
ンと記録紙とをサーマルヘッドとプラテンローラとで押
圧した後、サーマルヘッドの発熱抵抗体に電流を供給し
て発熱させ、この発熱によりインクリボンに塗布された
インクを溶融或いは昇華して記録媒体上の所定箇所にイ
ンクを転写して印刷を行うのが一般的な方法である。
【0003】ところで、上述したような方法に用いるサーマ
ルヘッドは、一ライン方向に印刷しようとする画素数
分、発熱抵抗体を細分化して設けており、印刷画像の画
素数と一致しない場合、画面の拡大あるいは縮小をしな
ければならず、画質の劣化を招いていた。その一方で高
画質化のためにサーマルヘッドの画素数を増加させよう
とすると、高精度の生産設備が必要となり、さらに制御
回路数も増加するため実現が難しく高価格なものとなっ
ていた。このため、従来の一般的なビデオプリンター等
用いられるサーマルヘッドの解像度は150dpiが主
力でり、高級機種で300dpiのサーマルヘッドが用
いられる程度であり、他方式(例えばレーザプリンター
は600dpi以上)に対し低解像度であった。
【0004】そこで、熱転写方式のプリンタでこのような課
題を解決するために、レーザ光を用いて、インクリボン
に熱転写インクのほかに光吸収層を設けこの光吸収層に
レーザ光が照射されると発熱し、この熱により熱転写イ
ンクを記録媒体に転写する提案がなされている。(特開
平5−139036号公報、特開平5−278249号
公報) また、サーマルヘッドとして光導電体と発熱抵抗体を電
極間で挟み、光導電体に光を照射することにより発熱さ
せることも提案されている。(実開昭57−12726
2号公報、特開昭61−244563号公報、特公平6
−26902号公報)
【0005】また、記録媒体との接触部位を凸状にしたサー
マルヘッドの他の従来技術としては、特開昭61−37
445号公報に記載されたタイプのものが提案されてい
る。同公報に開示されたサーマルヘッドは、セラミック
の上にグレーズを設けた基体上にまず、共通電極を厚く
形成し、この共通電極の上に発熱抵抗体を形成し、更に
この発熱抵抗体の上に個別電極を形成し最後に保護層で
全体を覆っている。このサーマルヘッドを用いて印刷す
ると、基体上に発熱抵抗体を形成しその両端に電極を形
成して最後に保護層を重ねるタイプのサーマルヘッドの
ように発熱部が凹状にはならず凸状のため記録媒体との
接触性は良い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−139036号公報、特開平5−278249号公
報に開示されたようにインクリボンに光吸収層を設ける
ことは、消耗品であるインクリボンの価格を高価なもの
とし、更に光吸収層をインクリボンから剥がれにくくす
るため厚くしなければならずこのため光熱変換効率も悪
く大電力を要するという問題がある。
【0007】また、実開昭57−127262号公報、特開
昭61−244563号公報、特公平6−26902号
公報に開示されたように、サーマルヘッドを光制御する
ために発熱抵抗体部分と光導電体部分とを分けて構成す
ることはサーマルヘッドの構造が複雑となり、やはり価
格を高価なものとし、光熱変換効率もよくなかった。特
に発熱抵抗体部分を薄くする事により熱効率のよい高い
抵抗値を得る必要があるので、安定した抵抗値を得るこ
とが難しく、さらに、狭い面積の急激な加熱による破壊
も生じやすいという問題がある。
【0008】更にまた、特開昭61−37445号公報に記
載されたタイプのものは、発熱抵抗体個々に通電するた
めの個別電極の形成は必要で、このため解像度を上げよ
うとすると、精度の良いパターン化技術及び製造装置が
必要であり、価格の高騰を招いていた。
【0009】他方、従来は記録媒体として平滑なものを使用
していたため、加熱時に記録媒体への放熱が多く、この
ため発熱量を増加させていたが、発熱量を増加させると
サーマルヘッド自体の蓄熱が多くなり熱制御が困難とな
るため、サーマルヘッド側でも更に放熱を増やす必要が
あった。このため益々発熱量を増加させなければならな
いという悪循環が見られた。このような状況下では、従
来のサーマルヘッド以外のものを用いるのは困難である
という問題点があった。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みなされたものであり、請求項1に係る発明は、「薄
膜フィルム上に熱転写インクが塗布されたインクリボン
と記録媒体とをプラテンローラとサーマルヘッドとの間
に挟持して該サーマルヘッドにより該インクリボンを加
熱して該熱転写インクを該記録媒体に転写して記録を行
う熱転写プリンタにおいて、該サーマルヘッドは、透明
基板上に形成され副走査方向に1画素分の幅を有し主走
査方向には1ライン分の長さを有する連続した光導電性
材料と、該透明基板上に該光導電性材料の両側縁に沿っ
て設けられ該光導電性材料に所定の電圧を印加する一対
の電極と、該光導電性材料と該一対の電極を被覆する保
護層とを具備し、該サーマルヘッドの該透明基板を介し
て該光導電性材料上を所定形状の光ビームスポットによ
り走査する光ビーム走査手段を設けたことを特徴とする
熱転写プリンタ。」を提供するものであり、
【0011】請求項2に係る発明は、「薄膜フィルム上に熱
転写インクが塗布されたインクリボンと記録媒体とをプ
ラテンローラとサーマルヘッドとの間に挟持して該サー
マルヘッドにより該インクリボンを加熱して該熱転写イ
ンクを該記録媒体に転写して記録を行う熱転写プリンタ
において、該サーマルヘッドは、透明基板上に形成され
主走査方向に1ライン分の長さを有する連続した第1の
透明電極と、該透明電極上に積層形成され副走査方向に
1画素分の幅を有し主走査方向には1ライン分の長さを
有する連続した光導電性材料と、該光導電性材料上に積
層形成され主走査方向に1ライン分の長さを有する連続
した第2の電極と、該第1の電極と該光導電性材料と該
第2の電極とを被覆する保護層とを具備し、該サーマル
ヘッドの該透明基板及び該第1の透明電極を介して該光
導電性材料上を所定形状の光ビームスポットにより走査
する光ビーム走査手段を設けたことを特徴とする熱転写
プリンタ。」を提供するものであり、
【0012】請求項3に係る発明は、「該サーマルヘッドと
該光ビーム走査手段とを一体的に構成しユニット化した
ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の熱転写プ
リンタ。」を提供するものであり、
【0013】請求項4に係る発明は、「該光ビーム走査手段
は、該所定形状の光ビームスポットの主走査方向の幅を
実効的に可変する光ビームスポット形状可変手段を有す
ることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載のいずれ
か一の熱転写プリンタ。」を提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態につき図面を
参照して説明する。図1は本発明の熱転写プリンタの第
1の実施形態を示す概略構成図、図2は本発明の熱転写
プリンタの印字原理の説明図、図3は発熱部分の動作を
示す例の説明図である。図4は本発明の熱転写プリンタ
の第2の実施の形態に係るサーマルヘッド及びその周辺
の構成を示す概略構成図、図5はサーマルヘッドとレー
ザビーム走査手段を一体的にユニット化した態様を示す
概念図、図7は本発明の第3の実施の形態に係る熱転写
プリンタに用いるサーマルヘッドの構成を示す概略構成
図である。
【0015】図1において、この熱転写プリンタには、供給
ローラ5と巻き取りローラ6とに巻回されたインクリボ
ン1がサーマルヘッド3の光導電性材料からなる発熱部
3c(図2参照)を介して張架され、この発熱部3cの
対向位置に移動自在なプラテンローラ2が設けられてお
り、このプラテンローラ2と前記発熱部間にはインクリ
ボン1と記録紙4が供給されるようになっている。
【0016】発熱部3cには、レーザ発光装置7とこのレー
ザ発光装置7から発射されたレーザビーム7bを収束す
る補正レンズ8と反射鏡9からなる発光部により記録す
べき画像信号に応じたレーザビーム7bが照射されるよ
うになっている。
【0017】印刷時には、まず画像信号が画像信号入力装置
10に加えられ記憶される。次に印刷動作開始時に画像
信号入力装置10から機構系制御装置11には機構系制
御信号、光量制御装置12には画像信号に応じた光量制
御信号が送られる。そして、機構系制御装置11からプ
ラテンローラ2、サーマルヘッド3、供給ローラ5、巻
き取りローラ6等に駆動信号が送られ印刷動作を行う。
この動作と同期して光量制御装置12からレーザ発光装
置7にレーザ発光信号が送られレーザ発光装置7からは
画像信号に応じたレーザビーム7bがサーマルヘッドの
発熱部3cに送られ、発熱部3cではこのレーザビーム
7bに応じて発熱しインクリボン1のインク1bを加熱
して記録紙4にインクを転写する。この一連動作により
画像信号の印刷を行うようになっている。
【0018】図2にサーマルヘッド3の構成と印刷の原理を
示す。図2(A)は、サーマルヘッド3、インクリボン
1、記録紙4の副走査方向に沿った模式的な断面図であ
り、煩雑を避けるためにインクリボン1と記録紙4を便
宜的に離間した態様で示す。また、図2(B)はサーマ
ルヘッド3を図2(A)に矢印で示すレーザビーム7b
の方向から見た平面図である。
【0019】サーマルヘッド3は透明なプラスチックもしく
はガラス部材からなる基体3aと、アルミ、銅、銀、
金、白金等の低抵抗金属からなる一対の電極3bと、硫
化カドミウムの様に照射光量により抵抗値の変化する素
材からなる光導電性材料からなる発熱部3cと、酸化タ
ンタル、酸化シリコン等からなる保護層3dにより構成
される。
【0020】インクリボン1は、薄膜プラスチック(PE
T)からなる基材1aと熱溶融性のバインダーと顔料イ
ンクの混合からなるインク1bにより構成される。ま
た、記録紙4は気泡含有樹脂(例えばメトキシセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースポリ酢酸ビニール、ポ
リウレタン)液を塗布することにより形成される多孔層
4aと合成紙、PET等からなる基材4bにより構成さ
れる。
【0021】レーザ発光装置7によって偏向され補正レンズ
8と反射鏡9を経由して送られてきたレーザビーム7b
が光導電性材料からなる発熱部3cに届くと、レーザス
ポット7aが当たった部分の光導電性材料の抵抗値が下
がり、あらかじめ電極3bを通じて供給電源部14から
加えられていた電圧に応じて当該部位に局部的に電流が
流れ発熱する。この熱によりインクリボン1に塗布され
ているインク1bが加熱され溶融して液体状になり毛細
管現象により記録紙4の多孔層4aに浸透し、転写され
る。レーザビーム7bは画像信号に応じて発熱部3cに
加えられるから、記録紙4には画像が印刷されることに
なる。
【0022】図3にサーマルヘッド3の発熱部3c上に照射
されるレーザスポット7aの状態を示す。図3(A)乃
至図3(C)に示すように、発熱部3cは、1画素の副
走査方向の幅Lを有し、主走査方向には1ライン分の長
さWを有する連続した光導電性材料により構成されてい
る。なお、図3(A)〜(C)では、煩雑を避けるた
め、基体3aと発熱部3cのみを示し電極3bは省略し
て示す。
【0023】レーザ発光装置7から発光されたレーザビーム
7bは面積A×Lbのレーザスポット7aで発熱部3c
に照射される。Lbは光導電性材料部分の幅Lより長め
に設定されている。従って、光導電性材料部分には面積
A×Lbの内面積A×Lが照射され、この部分の抵抗値
が低下し発熱する。(A:照射光幅、L:実際に発熱に
使用される1画素分の長さ) レーザビーム7bを最大強度で光導電性材料部分に照射
したときの抵抗値をRminとし、レーザビーム7bを
照射しないときの光導電性材料部分の抵抗値をRmax
とすると、照射しない場合の光導電性材料全体の抵抗値
R0はRmax×A÷Wとなる。(W:1ライン印字
幅)
【0024】照射しない場合は電圧を加えてもほとんど電力
を消費せず発熱しないことが必要であるからRmin<
R0が条件となる。照射光幅Aはライン幅Wに対し画素
単位となるから、例えば1024画素必要な場合は10
24A=Wとなる。従ってR0=Rmax/1024と
なり、Rmin<Rmax/1024であるから、光導
電性材料の照射光の有無による抵抗値変化比率は1:1024
より大きいことが必要である。すなわち1ラインの画素
数をNpとすると光導電性材料照射部分面積での照射光
の有無による抵抗値はRmin<Rmax/Npとす
る。
【0025】Rmin一定値としR0を変化させた場合の抵
抗値と電力の変化は表1のようになる。Rminは一定
値1とし、R0はこれに対する各比率の値を任意に設定
した。さらに、RminとR0の合成抵抗値Rを求め、
この合成抵抗値Rに対する消費電力Pを単位電圧V=1
を加えて算出した。表より例えばRmin=R0=1の
場合P=2となるが、R0がRminの10倍になると
P=1.1であり、これ以上R0が大きな値となると、
Pはほとんど増加しないことが分かる。従って、R0は
Rminの約10倍以上が適正値となる。このことから、
光導電性材料照射時の抵抗値Rminに対し、照射しな
いときの抵抗値Rmaxは、1ライン画素数Npの約1
0倍が必要となる。
【0026】よってRmax/Rmin≧10Npとなり、
例えば1ラインの画素数が1024の場合、光導電性材
料のレーザビーム照射面積A×Lのレーザビーム照射時
と照射しないときの抵抗値比率は1024×10とな
り、Rminを4kΩとするとRmaxは約40MΩ必
要でこの時のR0は約40kΩとなる。
【表1】
【0027】次に、1ラインの画素数が初期設定時より低く
なる時、例えば図3(C)のように、照射光束A×Lb
を初期設定とし画素数が少なくなる面積B×Lbのレー
ザスポット7aを用いる場合、RminとR0の抵抗値
比率は高くなる。例えばB=2Aとすると、Rminは
前記説明時の4kΩから半分の2kΩとなるがR0は、
ほぼ同じ約40kΩのままである。従って初期設定時の
画素数を最大値とすれば、これ以下の画素数では照射光
に対する抵抗値比率が高くなり消費電力を有効に利用で
きるから任意の画素数で用いることが可能となる。従っ
て、レーザスポット7aの幅を変えることにより印刷画
像の水平方向(主走査方向)の解像度を任意に設定でき
る。
【0028】なお、図3(B)又は図3(C)のように、解
像度を変更するために、レーザスポット7aの幅を実効
的に変化させるには、光学的にレーザスポット7aを整
形する方法もあるが、レーザスポット7a自体の形状
(レーザビームの断面形状)は一定として、レーザ発光
装置7から偏向さながら放射されるレーザビーム7bを
解像度に応じて強度変調するようにする等の方法があ
る。
【0029】次に、図4、図5を参照して本発明の熱転写プ
リンタの第2の実施の形態について説明する。図4
(B)に示すように、サーマルヘッド3はその保持体3
eに透明の基体3aが接着等によって取り付けられてい
る。なおここで、サーマルヘッド3の構成は、図2を参
照して説明した第1の実施の形態におけるものと同様で
ある。保持体3eには開口3fが設けられており、レー
ザ発光装置7からのレーザビーム7bがこの開口3fを
通ってサーマルヘッド3の基体3aに入射するようにな
っている。3gは、ネジ穴であり図5に示す筐体15に
ネジ3hによって固定される。筐体15は、レーザ光源
16、補正レンズ17、ポリゴンミラー18、集束レン
ズ19,20の位置関係をそれぞれ所定の関係に保持し
てレーザ発光装置7を構成するとともに、レーザ発光装
置7を保持してレーザ発光装置7とサーマルヘッド3の
相対位置関係を一定に保持してユニット化するものであ
る。
【0030】図4(A)に示すように、印刷時には、インク
リボン1と記録紙4が、サーマルヘッド3とプラテンロ
ーラ2の間に供給され、次にプラテンローラ2をサーマ
ルヘッド3側に移動しインクリボン1と記録紙4をサー
マルヘッド3に密着させる。次にレーザ発光装置7によ
りレーザビーム7bがサーマルヘッド3の光導電性材料
より成る発熱部3cに照射され発熱する。光導電性材料
にはあらかじめ電極3bにより電圧が加えられているた
め、レーザスポット7aが当たった部分のみの抵抗値が
下がり電流が流れ発熱する構造となっている。この熱に
より図2に示すようにインクリボン1のインク1bを加
熱して記録紙4にインクを転写する。この一連動作によ
り印刷を行うようになっている。
【0031】先に述べたように、多孔層4aを設けた記録紙
4は、記録面の凹凸が多いため放熱が少なく低エネルギ
ー記録に適している。例えば、インクリボン1の基材
(PET)厚さを3.5μm、インク塗布量1.5g/
mm2、融点85℃とした場合、従来のセラミックベー
スの凸状部分グレーズを持つラインヘッドでは18mJ
/mm2のエネルギーが必要であったが、ガラスベース
では約半分の10mJ/mm2でよい。
【0032】従って、低エネルギーでの印字が可能となり、
ガラスベースであれば押圧力を十分加えても多孔層を設
けた記録紙を使用すれば光量が少なくて済む。このエネ
ルギーで印刷するには、光導電性材料からなる発熱部3
cに加える電圧を20Vとした場合、加熱時間を2.5
msecとすると光導電性材料へ光が照射された場合の
抵抗値は10kΩ必要である。光が照射されないときの
抵抗値は1ラインあたり1000画素記録するとする
と、光照射部分に流れる電流に影響を与えない抵抗値は
この画素数の約10倍となるから、光が照射されないと
きの抵抗値は一画素相当では100MΩ以上が適正値で
ある。
【0033】このような設定をサーマルヘッド3にしておけ
ば、レーザ発光装置7からレーザビーム7bが光導電性
材料に届くと、光導電性材料の抵抗値が下がり、あらか
じめ電極3bを通じて供給電源部14から加えられてい
た電圧に応じて電流が流れ発熱する。この熱によりイン
クリボン1に塗布されているインク1bが加熱され溶融
して液体状になり毛細管現象により記録紙4の多孔層4
aに浸透し、転写される。レーザビーム7bは画像信号
に応じて発熱部3cに加えられるから、記録紙には画像
が印刷されることになる。
【0034】なお、硫化カドミウム等の光導電性材料は基体
3aに対する保持力が弱く、このため保護層3dを比較
的厚くする必要がある。保護層3dを厚くすることは、
表面精度が悪くなり凹凸が生じやすく、この結果熱の伝
達が均一に行われない恐れもある。そこで、図6(A)
に示すように薄膜ガラス21上に光導電性材料からなる
発熱部3cを形成し、記録媒体接触部分はこの薄膜ガラ
ス21として光導電性材料は非接触とすることにより、
表面精度の低下を防ぐことが出来る。薄膜ガラス21の
厚さを20μmとしたときに実現可能な解像度を実際の
測定では困難なため、シミュレーション計算により求め
た。
【0035】シミュレーションの条件は光導電性材料の膜厚
は1μm、発熱量は0.025W/dot、加熱時間
2.5msec、薄膜ガラス(SiO2)、周囲温度2
0℃とし、保護層側は保持のために図示しないガラス基
体に密着状態とした。インクは85℃で溶ける溶融イン
クを対象とし、85℃を越える発熱状態を求めた。この
結果600dpi(画素ピッチ40μm)の解像度では
一画素置きに発熱させたとき、図6(B)に示すように
77℃以上の等温線が分離されこの解像度の実現は可能
であることが確認された。
【0036】また、1200dpi(画素ピッチ20μm)
の解像度では一画素置きに発熱させても図6(C)に示
すように85℃の等温線はつながってしまいこの解像度
では実現が難しいことが確認された。従って、解像度6
00dpi程度までの解像度であれば、光導電性材料を
薄い保護層を介して記録媒体と接触させることなくガラ
ス面で接触させて用いることも可能である。これによ
り、従来のサーマルヘッド以上の解像度が容易に得られ
る光導電性材料を用いたサーマルヘッドを得ることが可
能となった。
【0037】次に、図7を参照して本発明の第3の実施の形
態に係る熱転写プリンタに用いるサーマルヘッドの構成
ついて説明する。図7(A)は保護層30eを取り除い
て上から見た図であり、同図(B)は断面図である。共
通電極30cは、電極の材料としては、熱伝導率の小さ
い、例えばテルル、ビスマス、チカン、ニオブ、ニッケ
ル、白金、アンチモン、クロム、ゲルマニュウム、珪
素、アルミニュウム等により0.1〜5μmの厚さで構
成し、光電変換層30dは、CdS、アモルファスシリ
コン等を厚さ1〜20μmの厚さでを形成する。透明電極
30bは透明導電材料Ag、ITO、SnO2から形成
する。これらの、電極30c、透明電極30b、光電変
換層30dは、それぞれ1ライン分一体化して構成され
る。
【0038】基体30aは透明ガラス材より構成され、この
基体30a及び透明電極30bを経由して画像信号情報
を持つレーザビーム7bが光電変換層30dに照射され
る。電極30b、30c間にはあらかじめ電圧が加えら
れており、レーザビーム7bの照射量により光電変換層
30dの抵抗値が変化し、図7(B)中、当該部位にお
いて電流は垂直方向に流れ発熱する。この熱を電極30
c、保護層30eを介してインクリボン1に伝達し、イ
ンクを加熱して記録紙4に転写する。本実施の形態に係
るサーマルヘッドによれば、インクリボン1を介して記
録紙4と接触する面は平面上に構成できるため熱伝達経
路には隙間が無く、従って消費電力の無駄のない、熱分
布のぼけの少ない効果が有り、良好な印刷を行うことが
出来る。
【0039】なお、基体30aは、第2の実施の形態におい
て図4を参照して説明したように、保持体3eに接合し
てサーマルヘッド30を構成し、図5に示すように、レ
ーザ発光装置7とサーマルヘッド3の相対位置関係を一
定に保持してユニット化して使用することが好ましい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、光導電性材料による発
熱抵抗体を連続にした製造の容易なライン状のサーマル
ヘッドにより、光ビームスポットの幅の設定で画素数の
変化に対応した解像度の印刷状態が容易に得られるた
め、入力画像の画素密度変換に伴う画質劣化を防ぐこと
が出来、高画質な印刷を行うことが出来る。また、本発
明によれば、透明ガラスと、パターン形状の簡単な電極
と光熱変換層の構成により光制御の出来る凸状サーマル
ヘッドを容易に製造できるからるから、高画質で安価な
感熱及び熱転写印刷装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱転写プリンタの第1の実施形態を示
す概略構成図である。
【図2】本発明の熱転写プリンタのサーマルヘッドの構
成と印刷の原理を示す図である。
【図3】本発明の熱転写プリンタのサーマルヘッドの発
熱部分の動作を示す例の説明図である。
【図4】本発明の熱転写プリンタの第2の実施の形態に
係るサーマルヘッド及びその周辺の構成を示す概略構成
図である。
【図5】本発明の熱転写プリンタの第2の実施の形態の
サーマルヘッドとレーザビーム走査手段を一体的にユニ
ット化した態様を示す概念図である。
【図6】本発明の熱転写プリンタのサーマルヘッドの変
形例の概略構成とその温度分布を示す図である。
【図7】本発明の熱転写プリンタの第3の実施の形態に
係るサーマルヘッドの構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 インクリボン 1a 基材 1b インク 2 プラテンローラ 3 サーマルヘッド 3a 基体 3b 電極 3c 発熱部 3d 保護層 3e 保持体 3f 開口 3g ネジ穴 3h ネジ 4 記録紙 5 供給ローラ 6 巻き取りローラ 7 レーザ発光装置 7a レーザスポット 7b レーザビーム 8 補正レンズ 9 反射鏡 10 画像信号入力装置 11 機構系制御装置 12 光量制御装置 14 供給電源部 15 筐体 16 レーザ光源 17 補正レンズ 18 ポリゴンミラー 19 集束レンズ 20 集束レンズ 21 薄膜ガラス 30 サーマルヘッド 30a 基体 30b 透明電極 30c 電極 30d 光電変換層 30e 保護層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄膜フィルム上に熱転写インクが塗布され
    たインクリボンと記録媒体とをプラテンローラとサーマ
    ルヘッドとの間に挟持して該サーマルヘッドにより該イ
    ンクリボンを加熱して該熱転写インクを該記録媒体に転
    写して記録を行う熱転写プリンタにおいて、 該サーマルヘッドは、 透明基板上に形成され副走査方向に1画素分の幅を有し
    主走査方向には1ライン分の長さを有する連続した光導
    電性材料と、 該透明基板上に該光導電性材料の両側縁に沿って設けら
    れ該光導電性材料に所定の電圧を印加する一対の電極
    と、 該光導電性材料と該一対の電極を被覆する保護層とを具
    備し、 該サーマルヘッドの該透明基板を介して該光導電性材料
    上を所定形状の光ビームスポットにより走査する光ビー
    ム走査手段を設けたことを特徴とする熱転写プリンタ。
  2. 【請求項2】薄膜フィルム上に熱転写インクが塗布され
    たインクリボンと記録媒体とをプラテンローラとサーマ
    ルヘッドとの間に挟持して該サーマルヘッドにより該イ
    ンクリボンを加熱して該熱転写インクを該記録媒体に転
    写して記録を行う熱転写プリンタにおいて、 該サーマルヘッドは、 透明基板上に形成され主走査方向に1ライン分の長さを
    有する連続した第1の透明電極と、 該透明電極上に積層形成され副走査方向に1画素分の幅
    を有し主走査方向には1ライン分の長さを有する連続し
    た光導電性材料と、 該光導電性材料上に積層形成され主走査方向に1ライン
    分の長さを有する連続した第2の電極と、 該第1の電極と該光導電性材料と該第2の電極とを被覆
    する保護層とを具備し、 該サーマルヘッドの該透明基板及び該第1の透明電極を
    介して該光導電性材料上を所定形状の光ビームスポット
    により走査する光ビーム走査手段を設けたことを特徴と
    する熱転写プリンタ。
  3. 【請求項3】該サーマルヘッドと該光ビーム走査手段と
    を一体的に構成しユニット化したことを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の熱転写プリンタ。
  4. 【請求項4】該光ビーム走査手段は、該所定形状の光ビ
    ームスポットの主走査方向の幅を実効的に可変する光ビ
    ームスポット形状可変手段を有することを特徴とする請
    求項1乃至請求項3記載のいずれか一の熱転写プリン
    タ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113370692A (zh) * 2021-06-15 2021-09-10 北京京东振世信息技术有限公司 打印方法、装置、介质和电子设备

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