JPH08281978A - 光熱記録装置 - Google Patents

光熱記録装置

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JPH08281978A
JPH08281978A JP11666595A JP11666595A JPH08281978A JP H08281978 A JPH08281978 A JP H08281978A JP 11666595 A JP11666595 A JP 11666595A JP 11666595 A JP11666595 A JP 11666595A JP H08281978 A JPH08281978 A JP H08281978A
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light
heat generating
light receiving
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heat
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JP11666595A
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Hidekazu Akutsu
英一 圷
Hiroaki Sato
博昭 佐藤
Yasushi Oki
靖 大木
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のサ−マルヘッド以上の高解像度化とレ
−ザ−ヒ−トモ−ド熱印字記録以上の高速化が可能で、
かつ優れた圧接特性を持ち、蓄熱性を排除した高信頼性
の光熱記録装置を得る。 【構成】 画像情報に応じて光を照射する露光手段9
と、少なくとも発熱部材6と光によって低抵抗化する光
導電部材5を含む受光発熱素子1と、前記受光発熱素子
にバイアス電圧を印加する駆動電源8とを有し、前記露
光手段9から照射した光を前記受光発熱素子1で熱に変
換し画像記録を行う光熱記録装置において、前記受光発
熱素子1は、箔型金属支持体2上に電気絶縁被覆層3を
介して並置状に第1の導電部材4、光導電部材5、発熱
部材6、第2の導電部材7を設けて構成され、前記受光
発熱素子1の上面側より露光手段9からの光が照射され
ることにより、高解像度の画像再現及び高品質な印字記
録を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光に変換された画像信
号を熱に変換して印字記録を行う光熱記録装置に関し、
特に、高解像度の画像再現及び高品質な印字記録が得ら
れる受光発熱素子部分の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】熱を用いた代表的な印字技術としては、
サ−マルヘッドを用いた印字技術、レ−ザ−ヒ−トモ−
ド熱印字記録技術、光熱記録技術が存在する。サ−マル
ヘッドを用いた印字技術は、例えば、井上信弘“高解像
度熱転写印字ヘッド”Japan Hardcopy’88論文集P250
等に示されるように、種々の構造のものが提案されてい
る。
【0003】サ−マルヘッドを用いた印字方法につい
て、図5を参照しながら説明する。一般的には紙幅対応
サイズのサ−マルヘッド30内に、1ドットに対応する
発熱部を連続的または離散的に1ラインに対応する複数
のドット分形成し、各発熱部に個別の電極を配線してい
る。そして、駆動電源31により印加する電圧によって
各発熱部を駆動用IC(図示せず)により選択的に通電
させると同時に、サ−マルヘッド30を熱溶融性のイン
クフィルム13および記録紙14に圧接させ、1ライン
ずつ印字を行うものである。従って、各発熱部および配
線間隔を微細化すれば解像度を上げることが可能である
が、各発熱部に接続される個別の電極と駆動用ICとは
ボンディングワイヤで接続されるため、正確な接続を行
うにためには配線間にある程度の間隔が必要であり、6
00DPI以上の解像度を実現するのは駆動用ICの実
装技術からまたコスト的に困難であった。
【0004】また、このようなサ−マルヘッドでは、発
熱部が高温化することによる微細パタ−ンの変形を防止
するために、基板として耐熱性に優れたセラミック等を
用いているため、弾性が低く記録媒体との均一な圧接状
態を得ることが困難であり、また、蓄熱性が大きいため
実用的な印字が効率よく行われないため、高品質な印字
記録を得ることができないという問題点があった。
【0005】一方、レ−ザ−ヒ−トモ−ド熱印字記録技
術は、入江満他“レ−ザ熱転写の記録特性(III)−カ
ラ−記録特性−“Japan Hardcopy’91論文集P236等で
開示されている。レ−ザ−ヒ−トモ−ド熱印字記録技術
による印字方法について、図6を参照しながら説明す
る。この方法は、レ−ザ−光源35から1ドット相当の
レ−ザ−光を透明圧接板36を介してインクフィルム3
7に直接照射し、インクフィルム37自体が光エネルギ
−を吸収、発熱することにより溶融し、この溶融したイ
ンクを記録紙38などに転写して記録を行う。この方法
によれば、レ−ザ−光のビ−ム径を絞ることによって6
00DPI以上の高解像度を実現できるが、サ−マルヘ
ッドのように1ライン単位で印字する場合と違って、1
ドットずつ光源が移動して印字を行うため印字速度が非
常に遅く、実用的な印字技術として採用するのが困難で
あった。
【0006】また、光熱記録技術は、サ−マルヘッドの
解像度の問題、レ−ザ−ヒ−トモ−ドの印字速度の問題
の解決策として提案されている。図7に特開平1−29
9056公報に開示される光熱記録技術の例を示す。図
において感熱記録装置は、電極4′、光導電部材5′、
発熱部材6′をヘッドの長手方向に平行に、一部重なり
合うように透明基板40上に形成し、電極4′間に駆動
電源8′を接続しており、露光手段9′は印字するドッ
トのアドレスを行うと同時に、画像情報に応じた光を光
導電部材5′に照射する。光によって抵抗値が大幅に低
下した光導電部材5′に、駆動電源8′の印加する電圧
による電流が流れ、同電流によって発熱部材6′が発熱
し、この発熱部分をインクフィルム13および記録紙1
4に圧接させて1ドットの印字記録を行い、1ラインの
印字終了後に紙送りを行い次のラインの印字を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の光熱記録装置に
おいては、レ−ザ−ヒ−トモ−ド熱印字記録技術と同様
に600DPI以上の高解像度を実現することが可能で
あるが、インクフィルム13と印字記録部(発熱部材
6′)との接触部分において保護層が介在しないために
耐久性が低く、高信頼性が得られないという問題点があ
った。さらに、透明基板(支持体)40が必須であり、
その凸部分(発熱部材6′)上においては各層(光導電
部材5′)が重なり合うような構成なので、層間に段差
が生じやすく、インクフィルム13との接触部分での均
一な圧接状態が得にくくなり、印字ドットのばらつきが
生じる可能性があるという問題点があった。また、透明
基板40としては、従来のサ−マルヘッドと同様に弾性
が低い部材(例えば、石英基板、ガラス基板)を使用し
ているので、記録媒体側との均一な圧接が行いにくく、
また蓄熱性が大きいために熱伝達の効率が低下したり、
温度のイニシャライズ時間が長いため連続的に印字を行
うと速度が低下するという問題点があった。
【0008】本発明は上記実情に鑑みてなされたもの
で、従来のサ−マルヘッド以上の高解像度化とレ−ザ−
ヒ−トモ−ド熱印字記録以上の高速化が可能で、かつ優
れた圧接特性を持ち、蓄熱性を排除した高信頼性の光熱
記録装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明は、画像情報に応じて光を照射する露光
手段と、少なくとも発熱部材と光によって低抵抗化する
光導電部材を含む受光発熱素子と、前記受光発熱素子に
バイアス電圧を印加する駆動電源とを有し、前記露光手
段から照射した光を前記受光発熱素子で熱に変換し画像
記録を行う光熱記録装置において、次の構成を含むこと
を特徴としている。前記受光発熱素子は、箔型金属支持
体上に電気絶縁被覆層を介して並置状に第1の導電部
材、光導電部材、発熱部材、第2の導電部材を設けて構
成され、前記受光発熱素子の上面側より露光手段からの
光が照射される。
【0010】
【作用】本発明の光熱記録装置によれば、受光発熱素子
の記録媒体との接触部分の保護層として、電気絶縁被覆
層を介して金属箔状の支持体を用いたので、従来と比較
して耐久性を備えることができ信頼性が向上する。ま
た、支持体以外の各部材を並置状に設けることにより、
また、層間の段差が生じた場合でも記録紙やインクフィ
ルムとの圧接部分は反対側の平滑金属側面であるため、
記録媒体との圧接状態が均一になり、高品質な印字記録
が得られる。さらに、箔型金属支持体は、保護層として
機能するため、形状の自由度が高く局所加圧しやすく、
記録媒体との接触部分においてより均一な圧接状態を得
ることができる。また、比熱が小さいので熱伝達の効率
が向上し、蓄熱性が低く放熱性が良好であるため温度の
イニシャライズ時間が短くなるので、連続的に印字を行
っても良好な画質再現が可能となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る光熱記録装置の一実施例
について、図1(a)、(b)、(c)を参照しながら
説明する。図1(a)は本発明の光熱記録装置の一実施
例を用いた印字モデル図、(b)は(a)における受光
発熱素子と記録媒体の接触部分の断面図、(c)は
(a)の受光発熱素子の平面図である。
【0012】本発明の光熱記録装置は、受光発熱素子1
と駆動電源8と露光手段9とで構成されている。受光発
熱素子1は、箔型金属支持体2上に電気絶縁被覆層3を
積層し、さらにその上に第1の導電部材4、光導電部材
5、発熱部材6、第2の導電部材7を設けている。第1
の導電部材4、光導電部材5、発熱部材6、第2の導電
部材7は、電気絶縁被覆層3上に並置状に形成されてい
る。箔型金属支持体2は、金属板より薄く形成すること
で、支持板として利用できるとともに、ある程度の弾性
を有する金属部材を意味しており、厚さは金属材料によ
り相違する。また、蓄熱を防止するため、放熱性の高い
材料で形成されている。
【0013】駆動電源8は、第1、2の導電部材間にバ
イアス電圧を印加するものであり、露光手段は、画像信
号を光照射により出力するものである。露光手段9は、
レ−ザ−光源10、ポリゴンミラ−11、モ−タ−12
から構成され、画像情報に応じた1ドット相当の光をレ
−ザ−光源10からポリゴンミラ−11に照射し、モ−
タ−12によりポリゴンミラ−11を回転させること
で、光導電部材5上に光を走査させる。
【0014】露光手段9から光導電部材5に画像情報に
応じた光が照射されると、光導電部材5の光照射部分が
光に応じて低抵抗化し、駆動電源8の印加する電圧によ
って第1の導電部材4、光導電部材5、発熱部材6、第
2の導電部材7間に電流が流れ、この電流によって発熱
部材6で発生した熱が箔型金属支持体表面に伝達され熱
像を形成し、この発熱部分をインクフィルム13および
記録紙14に圧接し、インクフィルム13中のインクを
熱像に忠実に溶融、転写させて1ドットの印字を行い、
光走査により1ラインの印字が終了した時点で紙送りを
して次のラインの印字を行う。本実施例では受光発熱素
子のサイズは、光走査方向が紙幅対応のライン型とした
が、紙幅よりも小さいシリアル型においても同様の効果
が得られる。
【0015】次に、各構成要素について詳細に説明す
る。箔型金属支持体2は、層厚みの範囲が5μmから1
50μmの金属層で形成されている。層の厚みが5μm
より薄いと受光発熱素子自体の剛性が低くなりすぎ、印
字時の耐久性や搬送に問題を生じ、また層の厚みが15
0μmよりも厚いと剛性が強くなるためプラテンロ−ル
16と印字記録部との圧接状態が不均一になりやすく、
また熱像の拡散による像のぼけや効率低減という問題が
発生する。熱伝導度については、5.0Kcal/m・hr・
℃以上が好ましく、これより低い熱伝導度であると、発
熱部材で発生した熱の印字記録部表面への伝達、および
印字後の放熱が効率よく行われない。耐熱性については
500度C以上の材料が好ましい。具体的材料として
は、各種金属材例えばNi,Ti,Ta,Mo,W,A
u,Pt,Fe,Zn,In,SUS材、上記金属を含
む合金や混合物などが好ましい。
【0016】光導電部材5は、画像信号に応じて照射さ
れる光に対し光導電性を示す材料より構成され、照射面
の体積固有抵抗値が非照射面より3倍以上の導電性を与
える特性であり、好ましくは20倍以上の導電性を与え
る特性がより好ましい。かつ耐熱性は200度C以上、
より好ましくは250度C以上の特性を有する材料がよ
い。
【0017】具体的材料としては、例えば、結晶シリコ
ン、ポリ結晶シリコン、微結晶シリコン、非晶質シリコ
ン、及びそれらの複数の材料の混合または他物質の添加
やド−ピングを行ったもの、酸化亜鉛、硫化カドミウ
ム、フタロシアニン系色材、ペリレン系色材などの材
料、およびそれへの他物質の添加やド−ピングを行った
ものなどがある。
【0018】発熱部材6は、部材内の通電によりジュ−
ル熱を発生する電熱現象を生じる材料により構成された
部材であり、耐熱性が150度C以上より好ましくは3
00度C以上であり、体積固有抵抗値が10-2から10
6Ω・cmの範囲のものが良好である。また部材の厚み
は0.1μmから40μmの範囲の厚みを有するものが
良好である。
【0019】具体的材料としては、各種セラミックス材
の単体または、耐熱性樹脂と導電性や絶縁性フィラ−の
1種または数種の混合/複合材または各種セラミックス
材と金属材の混合/複合材などが用いられる。具体的に
使用される耐熱性樹脂としては、ポリイミド樹脂、ポリ
アラミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミドアミド樹
脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、
ポリ‐P‐キシリレン樹脂など、またはそれらの誘導体
を含む材料よりなり、導電性フィラ−および導電材とし
ては、C,Ni,Au,Ag,Fe,Al,Ti,P
d,Ta,Cu,Co,Cr,Pt,Mo,Ru,W,
Inなどの無機材料系、及びVO2,RuO2,TaN,
SiC,ZrO2,InO,Ta2N,ZrN,NbN,
VN,TiB2,ZrB2,HfB2,TaB2,Mo
2,CrB2,B2C,MoB,ZrC,VC,TiC
など、及びそれらの化合物や混合物が用いられる。
【0020】抵抗値制御や結着のために用いられる絶縁
材料は、前記耐熱性樹脂と各種セラミックス材(アルミ
ナ、ジルコニア、珪素化合物、マグネシュウム化合物
等)より構成されているものが好ましい。
【0021】第1の導電部材4、第2の導電部材7とし
ては、体積固有抵抗値が102Ω・cm以下の導電性を
有するもので、厚みは5μm以下が良好であり一般的に
金属材料の薄膜が良好である。具体的材料として、C,
Ni,Au,Ag,Fe,Al,Ti,Pd,Ta,C
u,Co,Cr,Pt,Mo,Ru,W,Inなどの無
機材料系、及びVO2,RuO2,TaN,SiC,Zr
2,InO,Ta2N,ZrN,NbN,VN,TiB
2,ZrB2,HfB2,TaB2,MoB2,CrB2,B
2C,MoB,ZrC,VC,TiCなどが用いられ
る。
【0022】電気絶縁被覆層3は、耐熱性が150度C
以上で好ましくは300度C以上であり、体積固有抵抗
値は108Ω・cm以上、層厚みが0.1〜10μmの
範囲であるものが良好であり、より好ましくは1μm程
度が良い。層厚みが0.1μmより薄いと、電気絶縁特
性が不十分となり、また10μmより厚いと熱伝達疎外
や蓄熱の影, を受けやすくなり、高解像度を達成するこ
とが困難になり、エネルギ−効率が低下するからであ
る。
【0023】具体的材料として、例えばポリアラミド、
ポリエステル、ポリイミド、ポリスルホン等からなる合
成樹脂フィルム等が用いられ、好ましくは耐熱性を有す
るものが良い。また酸化珪素およびその化合物、窒化珪
素及びその化合物、アルミナおよびその化合物、酸化チ
タンや窒化チタンや炭化チタンおよびそれらの化合物、
タンタルセラミックスおよびそれらの化合物、その他の
セラミックスおよびその化合物や複数の物の混合でもよ
り効果がある。
【0024】露光手段9としては、レ−ザ−走査系、L
EDヘッド系、アナログスリット露光系、液晶シャッタ
−アレイ系、OFT系、VFIB系、などの光を用いた
画像信号入力系を用いることができる。特に、レ−ザ−
走査系は、入力画素を容易に小サイズ(例えば数μmオ
−ダ−)まで絞ることが可能であり、高解像度の入力系
として優れた性能を有している。従って、黒白ドットの
大きさで中間調を制御するマンセン構造中間調再現法に
よる印字記録を行なう場合、1ドットの大きさを小さく
することができ、高精度の多値階調のハ−フト−ン再現
が容易に得られる。
【0025】駆動電源8としては、直流電源やパルス電
源が好ましく、受光発熱素子が光照射を受けない時は、
大きな電流を流さず両導電部材間の電位を保持し、受光
発熱素子が光照射を受けると、光照射部において光導電
部材の抵抗値が大幅に低下するために両導電部材間に大
きな電流を流し、エネルギ−の注入を行う機能を持って
いる。
【0026】図2は、受光発熱素子の他の実施例を示す
もので、圧接効率を向上させるために、印字記録部の記
録媒体に接する側を凸形状に形成している。図2(a)
は箔型金属支持体を凸形状に形成した上に各部材を設け
た例、(b)は箔型金属支持体のみを凸形状に形成した
例であり、この他にも発熱部近傍が凸形状に構成された
ものであれば、特に制限されない。これらの形状の受光
発熱素子は、発生した熱像を記録媒体に対して有効に伝
達でき、また圧接荷重が有効に働くために熱像による印
字記録の画質欠陥が生じにくく、高解像度の画質再現を
可能にし、ハ−フト−ン再現においても精度向上を実現
できる。
【0027】図3は、受光発熱素子の他の実施例を示す
もので、保護膜20及び剛体フレ−ム21を設けてい
る。図3(a)は受光発熱素子の補強例の断面図、
(b)は(a)の平面図である。すなわち、受光発熱素
子1には、箔型金属支持体2の保護のために、保護膜2
0として絶縁性の薄膜を設けている。具体的材料として
は、例えばポリアラミド、ポリエステル、ポリイミド、
ポリスルホン等からなる合成樹脂フィルム等、または各
種セラミックスの薄膜などである。また、第1の導電部
材4、第2の導電部材7上には、剛体フレ−ム21を設
けて補強している。この剛体フレ−ムを設けると、印字
時に加えられるある程度の圧接圧力に対しても十分な強
度を備えることができる。材料としては剛体であれば適
宜使用でき、露光手段9から光導電部材5へ照射される
光を遮らないように開口部22を形成する。
【0028】続いて、受光発熱素子1の具体的な作製方
法について説明する。 (具体例1)箔型金属支持体2として厚さ15μmのS
US304箔を用意し、この表面に酸化珪素を高周波ス
パッタリング法により0.3μm厚に形成し電気絶縁被
覆層3とした。次に、この基板を加熱して基板温度25
0度Cでシランガスを真空系へ導入しながらグロ−放電
を行うプラズマCVD着膜法により、厚さ2.3μmの
アモルファスシリコン膜を得た。次に、このアモルファ
スシリコン膜にArレ−ザ−光を用いてアニ−リング処
理を行いポリシリコンの光導電部材5を得た。次に、S
iO2/Taの混合焼結のタ−ゲットを用いて、基板温
度300度CでRFスパッタ法により、2.1μm厚の
発熱部材6を光導電部材5と平行に形成した。次に、光
導電部材5、発熱部材6を挟むように基板温度300度
CでMo部材をスパッタ薄膜形成法により0.3μm厚
に着膜し、第1の導電部材4と第2の導電部材7を形成
した。次に、保護膜20として箔型金属支持体2上にS
iO2を2μm厚に着膜して、受光発熱素子1を完成さ
せた。
【0029】この受光発熱素子1を用いて、図1(a)
に示すような構成で印字記録を行った。この時、露光手
段9は、発振波長780nm、出力60mW、800D
PI相当の光スポット径のレ−ザ−ダイオ−ドを用い、
レ−ザ−光源10から照射した光をポリゴンミラ−11
により光走査し、インクフィルム13および記録紙14
に圧接された受光発熱素子1にレ−ザ−光25を照射し
た。そのとき、ゴム硬度40のプラテンロ−ル16を用
いて受光発熱素子1とインクフィルム13および記録紙
14を250g/cmの圧力条件で圧接させ、第1の導
電部材4および第2の導電部材7間に20VのDCを印
加した。
【0030】印字結果は、その記録紙上にシアン色の光
学濃度1.3の画像を得ることができ、印字ミス率(規
定ドット径の40%以下の不良印字ドットの発生率)は
1%以下であり、十分な印字を行えた。また印字時のプ
ロセス速度は25mm/sと高速であった。尚、この時
の発熱、印字後の箔型金属支持体2表面の温度特性を図
4の実線で示した。使用したSUS304材の熱伝導度
は15Kcal/m・hr・℃であった。図中の実線において
表面温度は、印字時の最高温度に達した後、急速に環境
温度まで低下しており、放熱性が非常に良好であるため
に温度のイニシャライズ時間が短いことが分かる。一
方、実施例1のSUS304材の代わりに25μm厚の
Al23(熱伝導度2.0Kcal/m・hr・℃)を使用し
た受光発熱素子で同様の温度特性を測定した結果を図4
の破線に示した。SUS304材と比較して、イニシャ
ライズ時間が長く、連続的に印字を行うためには印字速
度を低下させる必要があることが分かる。
【0031】(具体例2)箔型金属支持体2として厚さ
10μmのNi箔を用意し、この表面にSiO2をスパ
ッタリング法により0.5μm厚に着膜し電気絶縁被覆
層3とした。次に、この基板を加熱して基板温度270
度Cでシランガスを真空系へ導入しながらグロ−放電を
行うプラズマCVD着膜法により、1.3μm厚のアモ
ルファスシリコンの光導電部材5を得た。次に、この光
導電部材5と平行に3μm厚のポリイミド樹脂を塗布・
乾燥し、次に330度Cの熱硬化工程後、発熱部材6を
得た。次に、この光導電部材5と発熱部材6の2つの部
材を挟むようにして、高周波スパッタリング法によりN
i/Al合金材を0.8μm厚に着膜し、第1の導電部
材4および第2の導電部材7を形成した。次に、箔型金
属支持体上に厚さ0.5μmのポリイミドをスピン塗布
法により形成し、乾燥、熱硬化後1.2μm厚の保護膜
20とし、受光発熱素子1を完成させた。
【0032】この受光発熱素子1を用いて、図1(a)
に示すような構成で印字記録を行った。この時、露光手
段9は、発振波長780nm、出力50mW、800D
PI相当の光スポット径のレ−ザ−ダイオ−ドを用い、
実施例1と同様にレ−ザ−光25を照射した。そのと
き、ゴム硬度55のプラテンロ−ル16を用いて受光発
熱素子1とインクフィルム13および記録紙14を40
0g/cmの圧力条件で圧接させ、第1の導電部材4お
よび第2の導電部材7間に20VのDCを印加した。
【0033】印字結果は、その記録紙上にシアン色の光
学濃度1.5の画像を得ることができ、十分な印字を行
えたが、印字ミス率は10%以下であった。また、印字
時のプロセス速度は40mm/sであった。次に、受光
発熱素子の耐久評価として2K枚の連続印字を行った
が、受光発熱素子には問題を生じることはなかった。
【0034】上記具体例2との比較を行なうため、箔型
金属支持体2の厚みが230μmである以外は具体例2
と同様の受光発熱素子1を作成して、具体例2と同様の
印字を行った。その結果、印字ドット乱れが発生し、印
字ミス率が75%となった。
【0035】(具体例3)箔型金属支持体2として厚さ
50μmのタングステン材を用意し、この表面に窒化珪
素を高周波スパッタリング法により1.0μm厚に着膜
し電気絶縁被覆層3とした。次に、基板温度250度C
でシランガスを真空系に導入しながらグロ−放電を行う
プラズマCVD着膜法によりアモルファス‐シリコン膜
を作成しつつ、エキシマレ−ザ−光を用いてこの部材の
成膜工程途中で多重のアニ−リング処理を行い、1.6
μm厚のポリ結晶シリコンの光導電部材5を得た。次
に、SiO2 /Taの混合焼結のタ−ゲットを用いて、
基板温度300度CでRFスパッタ法により、1.6μ
m厚の発熱部材6を光導電部材5と平行に形成した。次
に、光導電部材5、発熱部材6を挟むように基板温度3
00度CでTa部材を厚さ0.6μmにRFスパッタ薄
膜形成法により着膜し、第1の導電部材4と第2の導電
部材7を形成した。次に、箔型金属支持体と反対側に強
固な剛体フレ−ム21を形成し受光発熱素子1を完成さ
せた。
【0036】この受光発熱素子1を用いて、図1(a)
に示すような構成で印字記録を行った。この時、露光手
段9は、発振波長800nm、出力40mW、1000
DPI相当の光スポット径のレ−ザ−ダイオ−ドを用
い、実施例1、2と同様にレ−ザ−光25を照射した。
そのとき、ゴム硬度55のプラテンロ−ル16を用いて
受光発熱素子1とインクフィルム13および記録紙14
を300g/cmの圧力条件で圧接させ、第1の導電部
材4および第2の導電部材7間に39VのDCを印加し
た。
【0037】印字結果は、その記録紙上に黒色の光学濃
度1.3の画像を得ることができ、また印字ミス率は1
%以下であり、十分な印字を行えた。また、印字時のプ
ロセス速度は45mm/sと高速であった。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように本発明の光熱記録装置
によれば、受光発熱素子の印字記録部に電気絶縁被覆膜
と箔型金属支持体からなる保護層を設けたので、連続的
な印字に対しても耐久性を備えることができ、信頼性を
向上させることができる。また、光導電部材、発熱部
材、導電部材を重なることなく並置状に配置することに
より、また、層間の段差が生じた場合でも、発熱部が常
に安定して記録媒体に圧接され、高品質な印字記録を得
ることができる。
【0039】また、箔型金属支持体は、保護層として機
能するため、形状の自由度が高く局所加圧しやすく、印
字記録部で均一な圧接状態を得ることができ、平滑度が
低い普通紙に対しても高解像度の画質再現が得られる。
また、金属の熱的特性により、発生した熱を効率よく支
持体表面に伝達させることができるため、低出力の信号
入力手段を利用しても良好な印字が行える。さらに、蓄
熱を生じにくく放熱性が良好なため、イニシャライズに
要する時間が短縮され、連続的に高解像度の良好な画質
再現が可能となり、印字スピ−ドを高速化することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の光熱記録装置の一実施例を示
す印字モデル図であり、(b)は(a)の受光発熱素子
と記録媒体の接触部分の断面説明図、(c)(a)の受
光発熱素子の平面説明図である。
【図2】受光発熱素子の他の実施例を示すもので、
(a)は全体を凸形状に形成して印字記録部を凸形状と
した例の断面説明図、(b)は箔型金属支持体のみを凸
形状に形成して印字記録部を凸形状とした例の断面説明
図である。
【図3】受光発熱素子の他の実施例を示すもので、
(a)は断面説明図、(b)は平面説明図である。
【図4】具体例1の箔型金属支持体表面の温度特性を示
す特性図である。
【図5】従来のサ−マルヘッドの印字モデル図である。
【図6】従来のレ−ザ−ヒ−トモ−ド熱印字記録技術を
用いた印字モデル図である。
【図7】従来の光熱記録装置の構造を示す構成説明図で
ある。
【符号の説明】
1…受光発熱素子、 2…箔型金属支持体、 3…電気
絶縁被覆膜、 4…第1の導電部材、 5…光導電部
材、 6…発熱部材、 7…第2の導電部材、8…駆動
電源、 9…露光手段、 10…レ−ザ−光源、 11
…ポリゴンミラ−、 12…モ−タ−、 13…インク
フィルム、 14…記録紙、 16…プラテンロ−ル、
20…保護膜、 21…剛体フレ−ム、 22…開口
部、 25…レ−ザ−光、 30…サ−マルヘッド、
31…駆動電源、 35…レ−ザ−光源、 36…透明
圧接板、 37…インクフィルム、 38…記録紙、
40…透明基板、 1′…受光発熱素子、 4′…電
極、 5′…光導電部材、6′…発熱部材、 8′…駆
動電源、 9′…露光手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像情報に応じて光を照射する露光手段
    と、少なくとも発熱部材と光によって低抵抗化する光導
    電部材とを含む受光発熱素子と、前記受光発熱素子にバ
    イアス電圧を印加する駆動電源とを有し、前記露光手段
    から照射した光を前記受光発熱素子で熱に変換し画像記
    録を行う光熱記録装置において、 前記受光発熱素子は、箔型金属支持体上に電気絶縁被覆
    層を介して並置状に第1の導電部材、光導電部材、発熱
    部材、第2の導電部材を設けて構成され、前記受光発熱
    素子の上面側より露光手段からの光が照射されることを
    特徴とする光熱記録装置。
JP11666595A 1995-04-19 1995-04-19 光熱記録装置 Pending JPH08281978A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011020448A (ja) * 2009-07-14 2011-02-03 Palo Alto Research Center Inc 画像形成システム

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JP2011020448A (ja) * 2009-07-14 2011-02-03 Palo Alto Research Center Inc 画像形成システム

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