JP2000227672A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

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JP2000227672A
JP2000227672A JP34212099A JP34212099A JP2000227672A JP 2000227672 A JP2000227672 A JP 2000227672A JP 34212099 A JP34212099 A JP 34212099A JP 34212099 A JP34212099 A JP 34212099A JP 2000227672 A JP2000227672 A JP 2000227672A
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Koichi Suzuki
幸一 鈴木
Tomohiro Kimura
知裕 木村
Hideaki Nagasaka
秀昭 長坂
Masato Tanaka
正人 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久や環境に対する電位安定性及び画像安定
性に優れた電子写真感光体、該電子写真感光体を有する
プロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供するこ
と。 【解決手段】 本発明は、アルミニウム基体上に感光層
を有する電子写真感光体において、該基体の感光層側の
表面がアルミニウム元素、酸素元素及びチタニウム元
素、またはアルミニウム元素、酸素元素及びジルコニウ
ム元素を含有し、かつ該感光層がクロロガリウムフタロ
シアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンまたは特
定の結晶形を有するオキシチタニウムフタロシアニンを
含有することを特徴とする電子写真感光体、該電子写真
感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、該
電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子
写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体は、基本的には帯電及び
光を用いた露光により潜像を形成する感光層と、その感
光層を設ける基体からなっている。
【0003】当然のことながら、電子写真感光体には、
適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気特性及
び光学的特性を備えていることが要求される。
【0004】更に、低温低湿から高温高湿のいずれの環
境においても、その特性が十分に発揮されるような環境
安定性を有していることが要求される。
【0005】画像欠陥の代表的なものとしては、画像ス
ジ、白地部分の黒点、黒地部分の白点、白地部分の地カ
ブリ、更には、デジタル複写機やレーザービームプリン
ター等の単一波長を有する光源を使用して露光を行う装
置の場合には、基体の表面形状や感光体の膜厚ムラ等の
要因によって発生する干渉縞等がある。
【0006】従って、感光体を作製する場合、これらの
画像欠陥が発生しないようにあらかじめ何らかの対策を
施しておく必要がある。
【0007】上記のような画像欠陥が発生する場合に大
きな影響を与える要因として、基体の表面の状態が挙げ
られる。
【0008】成形後何らかの処理が施されていない基体
は、通常そのままでは必ずしも感光体として最適な表面
状態を有していない。そのため表面状態に起因する問題
が発生することも多い。
【0009】この問題を解決するために従来より、例え
ば特開昭54−12733号公報及び特開昭57−62
056号公報等に示されているような、アルミニウム基
体の表面にクロメート処理を行い、クロメート化成皮膜
を生成させる方法や特開昭58−14841号公報及び
特開昭64−29852号公報等に示されているよう
な、アルミニウム基体の表面にベーマイト皮膜を形成す
る方法、あるいは特開昭57−29051号公報に示さ
れているような、アルミニウム基体の表面を高温により
強制的に酸化し、酸化皮膜を形成する方法等の方法が考
えられてきた。
【0010】しかしながら、例えばクロメート処理法に
関してはある程度の性能の基体は得られるが、処理液が
クロムを含有するため廃液の処理が非常に困難であり、
また環境安全上好ましくない。
【0011】ベーマイト処理に関しては、表面の結晶状
態が必ずしも電子写真感光体の基体に適しているとはい
えず、電子写真特性に関してはある程度の効果が得られ
るが、画像に関しては表面構造や形状が不適切なため十
分な画質が得られない等、全ての特性を満足するような
ものは得られていないのが現状である。
【0012】これらの表面処理は、基体表面に形成され
た皮膜が、基体から感光層へ部分的に注入した電荷によ
って、電子写真特性や画像にムラを生じるのを防ぐこと
を目的としている。
【0013】この部分的な注入を防止して画像欠陥をな
くす方法として、アルミニウム基体の表面を陽極酸化処
理して酸化アルミニウムの層を設ける方法がある(特開
平2−7070号公報及び特開平5−34964号公報
等)。
【0014】この方法は、上記目的を解決するためには
良い方法であるが、基体表面に膜厚ムラを生じないよう
に均一に形成するためには、膜厚を一定以上、通常の形
成条件においては5〜6μm程度以上にする必要があ
る。従って、実際に電荷注入防止層として必要な膜厚よ
りもはるかに厚く形成しなければならず、コストアップ
につながっていた。
【0015】一方、感光層に用いる電荷発生材料として
は、現在レーザービームプリンター等に主として用いら
れている半導体レーザーがその発振波長が790±20
nmと比較的長波長のため、これらの長波長の光に十分
な感度を有するものが検討されている。
【0016】中でも、フタロシアニン顔料は、長波長の
光に対し優れた感度を有することから多くの研究がなさ
れている。
【0017】フタロシアニン顔料としては、例えば、無
金属フタロシアニン、銅フタロシアニン、アルミクロロ
フタロシアニン、オキシバナジルフタロシアニン、オキ
シチタニウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシ
アニン及びヒドロキシガリウムフタロシアニン等が挙げ
られる。これらの多くのフタロシアニン化合物は様々な
結晶形を有することが知られている。
【0018】長波長の光に対して特に高い感度を有する
クロロガリウムフタロシアニン及びヒドロキシガリウム
フタロシアニンに関しても多くの結晶形があり、クロロ
ガリウムフタロシアニンに関しては、特開平1−221
459号公報、特開平5−98181号公報、特開平5
−194523号公報、特開平5−247361号公
報、特開平6−73303号公報、特開平7−5389
1号公報及び特開平7−207171号公報等に開示さ
れている。また、ヒドロキシガリウムフタロシアニンに
関しては、特開平5−236007号公報、特開平5−
279591号公報、特開平6−93203号公報、特
開平6−279698号公報及び特開平7−53892
号公報等に開示されている。
【0019】オキシチタニウムフタロシアニンに関して
も多くの結晶形があり、例えば、特開昭61−2392
48号公報、特開昭62−67094号公報、特開平1
−17066号公報、特開平3−128973号公報及
び特開平3−54265号公報等に結晶形が異なるオキ
シチタニウムフタロシアニンが報告されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記フ
タロシアニン化合物は、アゾ顔料等に比較して耐久や環
境によって電位安定性や画像安定性に影響を受け易く、
また、残留電位の上昇等の基体や下引層に起因する問題
も生じ易い。そこで、これらの特性をより高いレベルで
満足する電子写真感光体が検討されている。
【0021】本発明の目的は、耐久や環境に対する電位
安定性及び画像安定性に優れた電子写真感光体を提供す
ることにある。
【0022】また、本発明の目的は、該電子写真感光体
を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供
することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、アルミ
ニウム基体上に感光層を有する電子写真感光体におい
て、該基体の感光層側の表面がアルミニウム元素、酸素
元素及びチタニウム元素、またはアルミニウム元素、酸
素元素及びジルコニウム元素を含有し、かつ該感光層
が、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン及びCuKα特性X線回折におけるブ
ラッグ角(2θ±0.2°)の以下のa乃至eのいずれ
かの位置に強いピークを有するオキシチタニウムフタロ
シアニンからなる群より選択されるフタロシアニン化合
物を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
【0024】 a.9.0°、14.2°、23.9°、及び27.1° b.9.5°、9.7°、15.0°、24.1°及び27.3° c.9.3°、10.6°、13.2°、15.1°及び26.3° d.7.6°、10.2°、22.5°、25.3°及び28.6° e.7.1°、10.4°、24.8°及び27.4° また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置である。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる基体は、アル
ミニウム基体の表面に特定の化成処理を施す、即ち、電
気的外力を用いることなく、基体と特定の金属元素を含
有する酸性水溶液との化学反応によって基体上に特定の
組成を有する不溶性の皮膜を形成することによって得る
ことができる。この方法は、優れた特性を有する電子写
真感光体を得ることができる、コスト及び環境への悪影
響を極めて小さくすることができる、陽極酸化処理に比
べ生産装置を簡便にすることができるという点で、非常
に有効な手段である。
【0026】本発明における化成処理とは、陽極酸化の
ように電気的外力を加えることなく、基体を特定の溶液
に接触させることにより、基体上に特定組成の皮膜を形
成する処理である。
【0027】本発明に用いる金属塩の金属は、チタニウ
ム及びジルコニウムである。
【0028】添加するチタニウムの塩及びジルコニウム
の塩はフッ素化合物であることが好ましい。チタニウム
の塩としてはチタニウムフッ化水素酸及びそのナトリウ
ム塩、カリウム塩、アンモニウム塩及び硫酸チタニウム
等が挙げられ、ジルコニウムの塩としてはジルコンフッ
化カリウム及びジルコニウム硫酸塩等が挙げられる。
【0029】酸性水溶液中の金属塩の濃度は、金属の量
で0.01g〜2g/リットルの範囲であることが好ま
しい。
【0030】また、酸性水溶液中のフッ素イオンの濃度
は、0〜10g/リットルの範囲であることが好まし
い。この範囲では基体表面のエッチング反応が適度に起
こり、均一な皮膜が生成し易い。
【0031】本発明の酸性水溶液のpHは、アンモニア
や水酸化ナトリウム等により、1.0〜5.5の範囲に
調整することが好ましい。
【0032】pH1.0未満ではエッチング反応が激し
く起こり、良好な皮膜を得にくく、pH5.5を超える
と皮膜の生成速度が低く、薄い皮膜しか得られにくいた
めに、本発明の顕著な効果が得られにくい。
【0033】本発明においては、反応が安定に行われる
という点で、酸性水溶液を30〜90℃に加温して用い
ることが好ましい。
【0034】基体を酸性水溶液に接触させる方法は、浸
漬法及びスプレーによる噴霧法等いずれの方法でも良い
が、生産効率の点で浸漬法であることが好ましい。
【0035】化成処理後の基体は洗浄され、乾燥されて
から使用される。
【0036】本発明における基体表面の組成は、オージ
ェ電子線分光法によって測定し、基体の最表面から深さ
50Å(5×10-3μm)の範囲におけるものとする。
【0037】本発明においては、チタニウムまたはジル
コニウムの含有量が、アルミニウムの含有量に対して4
〜100atm%の範囲であることが好ましい。
【0038】基体表面に形成するチタニウムまたはジル
コニウムを含有する化成皮膜の総膜厚は1μm以下であ
ることが好ましく、更には50Å(5×10-3μm)以
上であることが好ましい。
【0039】膜厚が1μmを超えると電荷が逃げにくく
なり過ぎ、残留電位が上昇したり、ゴーストが発生し易
くなる。一方、5×10-3μm(50Å)に満たないと
本発明の顕著な効果を得にくくなる。
【0040】本発明においては、耐食性や塗膜の密着性
の点で、酸性水溶液が更にリン酸、リン酸塩、タンニン
またはタンニン酸を含有することが好ましい。
【0041】リン酸及びリン酸塩としては、リン酸また
はそのナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩やピロ
リン酸、トリポリリン酸、ヘキサメタリン酸及びそれら
のナトリウム塩やカリウム塩といったアルカリ金属塩の
縮合リン酸塩等が挙げられる。また、リン酸以外に、フ
ィチン酸、ニトロジエタノールエチレンホスホン酸、2
−ヒドロキシエチルメタアクリル−1−アシッドホスホ
ン酸、2−エチルヘキシルアシッドホスホン酸及びエタ
ン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸等の有機リ
ン酸化合物を使用することもできる。
【0042】酸性水溶液中のリン酸またはリン酸塩の濃
度は、リン酸イオンに換算して0.05〜50g/リッ
トルの範囲であることが好ましい。この範囲において
は、特に均一で良好な化成皮膜が得られ、また、処理液
の安定性も特に良好である。
【0043】タンニンまたはタンニン酸としては、ケプ
ラチョ、デプジト、支那産タンニン酸、トルコ産タンニ
ン酸、ハマメリタンニン酸、ケプリン酸、スマックタン
ニン、五倍子タンニン及びエラーグ酸タンニン等が挙げ
られる。
【0044】酸性水溶液中のタンニンまたはタンニン酸
の濃度は、0.1〜10g/リットルの範囲であること
が好ましい。
【0045】また、本発明においては、酸性水溶液が、
フッ酸、ホウフッ酸、ケイフッ酸及びそれらの塩を含有
することが好ましい。これらはアルミニウム基体の化成
処理を行う際に、基体表面をエッチングする機能を有す
るので、非常に均一な化成皮膜を得ることができる。
【0046】以上のことから、本発明の化成皮膜中には
リン及びフッ素が含有されていることが好ましい。
【0047】アルミニウム基体は、アルミニウムであれ
ば特に限定されるものではなく、純アルミニウム及びA
l−Mn系、Al−Mg系、Al−Cu系、Al−Si
系、Al−Mg−Si系及びAl−Cu−Si系等のア
ルミニウム合金が挙げられる。より具体的には、JIS
A 6063等の6000系アルミニウム合金やJI
S A 3003等の3000系アルミニウム合金等を
用いることができる。形状も特に限定されないが、ドラ
ム状であることが好ましい。
【0048】本発明に用いられるクロロガリウムフタロ
シアニンは下記式で示される構造を有する。
【0049】
【外1】 (式中、X1 ,X2 ,X3 及びX4 はClまたはBrを
示し、h,i,j及びkは0〜4の整数を示す。)
【0050】本発明においては、以下の(A)または
(B)で示される結晶形を有するクロロガリウムフタロ
シアニンであることが特に好ましい。
【0051】(A)CuKα特性X線回折におけるブラ
ッグ角(2θ±0.2°)の7.4°、16.6°、2
5.5°及び28.2°に強いピークを有するクロロガ
リウムフタロシアニン(図3。特開平5−98181号
公報に記載)。
【0052】(B)CuKα特性X線回折におけるブラ
ッグ角(2θ±0.2°)の8.7°〜9.2°、1
7.5°、24.0°、27.4°及び28.7°に強
いピークを有するクロロガリウムフタロシアニン(図
4。特開平5−98181号公報に記載)。
【0053】また、本発明に用いられるヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンは下記式で示される構造を有する。
【0054】
【外2】 (式中、X5 ,X6 ,X7 及びX8 はClまたはB
rを示し、l,m,n及びoは0〜4の整数を示す。)
【0055】本発明においては、以下の(C)乃至
(F)で示される結晶形を有するヒドロキシガリウムフ
タロシアニンであることが特に好ましい。
【0056】(C)CuKα特性X線回折におけるブラ
ッグ角(2θ±0.2°)の6.8°、15.8°及び
26.2°に強いピークを有するヒドロキシガリウムフ
タロシアニン(図5。特開平5−263007号公報に
記載)。
【0057】(D)CuKα特性X線回折におけるブラ
ッグ角(2θ±0.2°)の7.4°、9.9°、2
5.0°及び28.2°に強いピークを有するヒドロキ
シガリウムフタロシアニン(図6。特開平5−2630
07号公報に記載)。
【0058】(E)CuKα特性X線回折におけるブラ
ッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、16.3°、2
4.9°及び26.4°に強いピークを有するヒドロキ
シガリウムフタロシアニン(図7。特開平5−2630
07号公報に記載)。
【0059】(F)CuKα特性X線回折におけるブラ
ッグ角(2θ±0.2°)の6.9°、13.3°、1
6.5°及び26.7°に強いピークを有するヒドロキ
シガリウムフタロシアニン(図8。特開平6−2796
98号公報に記載)。
【0060】本発明に用いられるオキシチタニウムフタ
ロシアニンは、下記式で示される構造を有する。
【0061】
【外3】 (式中、X9、X10、X11及びX12はClまたはBrを
示し、p、q、r及びsは、0〜4の整数を示す。)
【0062】そして、本発明に用いられるオキシチタニ
ウムフタロシアニンは、CuKα特性X線回折における
ブラッグ角(2θ±0.2°)として、以下の(a)乃
至(e) (a)9.0°、14.2°、23.9°及び27.1° (b)9.5°、9.7°、15.0°、24.1°及び27.3° (c)9.3°、10.6°、13.2°、15.1°及び26.3° (d)7.6°、10.2°、22.5°、25.3°及び28.6° (e)7.1°、10.4°、24.8°及び27.4° のいずれかの位置に強いピークを有する。
【0063】(a)の位置に強いピークを有するオキシ
チタニウムフタロシアニン(図9)は特開平3−128
973号公報に、(b)の位置に強いピークを有するオ
キシチタニウムフタロシアニン(図10)は特開平1−
17066号公報に、(c)の位置に強いピークを有す
るオキシチタニウムフタロシアニン(図11)は特開昭
62−67094号公報に、(d)の位置に強いピーク
を有するオキシチタニウムフタロシアニン(図12)は
特開昭61−239248号公報に、(e)の位置に強
いピークを有するオキシチタニウムフタロシアニン(図
13)は特開平3−54265号公報に記載されてい
る。
【0064】これらの中では、(a)の位置に強いピー
クを有するオキシチタニウムフタロシアニンが特に好ま
しい。
【0065】次に、本発明に用いる電子写真感光体の感
光層について説明する。
【0066】本発明の感光層の構成は、電荷発生材料と
電荷輸送材料の両方を同一の層に含有する単層型、及び
電荷発生材料を含有する電荷発生層と電荷輸送材料を含
有する電荷輸送層を有する積層型に大別されるが、後者
であることが好ましい。
【0067】以下、積層型の感光層を有する電子写真感
光体について説明する。
【0068】感光体の構成としては、基体上に電荷発生
層及び電荷輸送層をこの順に積層したものと、逆に電荷
輸送層及び電荷発生層の順に積層したものがあるが、前
者のものが好ましい。
【0069】電荷発生層は、電荷発生材料としての上述
のオキシチタニウムフタロシアニンをバインダー樹脂と
適当な溶剤と共に分散した分散液を塗布し、乾燥するこ
とによって形成する。
【0070】バインダー樹脂としては、例えば、ポリエ
ステル樹脂、アクリル樹脂、フェノキシ樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリスチレン樹脂及びポリアリレー
ト樹脂等が挙げられる。分散は、例えば、ガラスビー
ズ、スチールビーズ及びアルミナボール等の分散メデイ
アと共にペイントシェーカー、サンドミル及びボールミ
ル等のミリング装置や高圧液衝突分散装置等を用いて行
う。電荷発生層中のオキシチタニウムフタロシアニンと
バインダー樹脂の割合は、質量比で10:1〜1:5で
あることが好ましく、特には5:1〜1:2の範囲であ
ることが好ましい。また、電荷発生層の膜厚は、0.0
1〜5μmであることが好ましく、特には0.05〜1
μmの範囲であることが好ましい。
【0071】電荷輸送層は、電荷輸送材料とバインダー
樹脂を適当な溶剤に溶解した液を塗布し、乾燥すること
によって形成する。
【0072】電荷輸送材料としては、例えば、アリール
アミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物及
びピラゾリン化合物等が挙げられる。バインダー樹脂と
しては、例えば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセ
タール樹脂、ポリスチレン樹脂及びポリアリレート樹脂
等が挙げられる。また、電荷輸送層の膜厚は、5〜40
μmであることが好ましく、特には10〜30μmであ
ることが好ましい。
【0073】単層型の感光層は、上記電荷発生材料及び
電荷輸送材料を上記樹脂に分散及び溶解した溶液を塗布
し、乾燥することによって形成する。
【0074】感光層の膜厚は、好ましくは5〜40μ
m、より好ましくは10〜30μmである。
【0075】本発明においては、基体と感光層の間に、
バリヤー機能と接着機能を有する下引層を設けることが
できる。下引層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニ
トロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、ア
ルコール可溶ポリアミド、ポリウレタン及びゼラチン等
を溶解した溶液を塗布し、乾燥することによって形成す
る。
【0076】下引層の膜厚は、0.1〜3μmであるこ
とが好ましい。
【0077】また、本発明においては、感光層上に保護
層を設けても良い。
【0078】保護層を構成する材料としては、ポリエス
テル、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、
ポリプロピレン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ
サルホン、ポリアクリルエーテル、ポリアセタール、フ
ェノール、アクリル、シリコーン、エポキシ、ユリア、
アリル、アルキッド、ブチラール、フェノキシ、ホスフ
ァゼン、アクリル変性エポキシ、アクリル変性ウレタン
及びアクリル変性ポリエステル樹脂等が挙げられる。
【0079】保護層の膜厚は、0.2〜10μmである
ことが好ましい。
【0080】以上の各層には、クリーニング性や耐摩耗
性等の改善のために、ポリ四フッ化エチレン、ポリフッ
化ビニリデン、フッ素系グラフトポリマー、シリコーン
系グラフトポリマー、フッ素系ブロックポリマー、シリ
コーン系ブロックポリマー及びシリコーン系オイル等の
潤滑剤を含有させても良い。
【0081】更に、耐候性を向上させる目的で、酸化防
止剤等の添加物を加えても良い。
【0082】また、保護層には抵抗制御の目的で、導電
性酸化スズ及び導電性酸化チタニウム等の導電性粉体を
分散しても良い。
【0083】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。
【0084】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位
の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービ
ーム走査露光等の露光手段(不図示)からの露光光4を
受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成
されていく。
【0085】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転
写手段6により順次転写されていく。
【0086】像転写を受けた転写材7は、感光体面から
分散されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けるこ
とにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウ
トされる。
【0087】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接
触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではな
い。
【0088】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリ
ッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカート
リッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写
真装置本体に対して着脱自在に構成しても良い。例え
ば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカ
ートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段
を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ1
1とすることができる。
【0089】また、露光光4は、電子写真装置が複写機
やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過
光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化し、こ
の信号に従って行われるレーザービームの走査、LED
アレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等により
照射される光である。
【0090】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及
びレーザー製版等電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0091】
【実施例】実施例1 基体として外径29.92mm、内径28.5mm、長
さ254mmの円筒状アルミニウムシリンダーを用意す
る。
【0092】有機リン酸としてフィチン酸及び金属の塩
としてチタニウムフッ化水素酸及びチタニウムフッ化ア
ンモニウムを含有する酸性水溶液(商品名:パルコート
3753、日本パーカライジング(株)製、pH3.
8)を40℃の温度に保ち、この水溶液中に上記のアル
ミニウムシリンダーを浸漬し、1分間化成処理を行った
後、純水で洗浄し、自然乾燥させた。化成皮膜の膜厚は
2×10-2μm(200Å)であった。
【0093】次に、電荷発生材料として(A)のクロロ
ガリウムフタロシアニン顔料10重量部、ポリビニルブ
チラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学工業(株)
製)10重量部及びシクロヘキサノン400重量部をサ
ンドミルで5時間分散した後、酢酸エチル400重量部
を加えて電荷発生層用の分散液を調合した。
【0094】この分散液を先に化成処理したアルミニウ
ムシリンダー上に浸漬塗布し、80℃で10分間加熱乾
燥することによって、膜厚が0.2μmの電荷発生層を
形成した。
【0095】次に、下記式で示されるトリアリールアミ
ン化合物10重量部及びポリカーボネート樹脂(重量平
均分子量46,000)50重量部を、モノクロルベン
ゼン50重量部とジクロロメタン20重量部の混合溶媒
に溶解した溶液を前記電荷発生層上に浸漬塗布し、11
0℃で1時間加熱乾燥することによって、膜厚が20μ
mの電荷輸送層を形成した。
【0096】
【外4】
【0097】化成処理、洗浄及び乾燥後の基体の表面を
最表面から基体の深さ方向にアルゴンイオンエッチング
を行いながら走査型オージェ電子分光分析装置を用いて
元素分析を行った。その結果、主な構成元素としてアル
ミニウム、チタニウム及び酸素が検出された。得られた
グラフを図2に示す。
【0098】本実施例においては、深さとスパッタ時間
との関係がSiO2 換算で、1.1×10-2μm/分
(110Å/分)であるが、この値は適宜変更すること
ができる。
【0099】表1に基体最表面及び表面から5×10-3
μm(50Å)の深さにおける元素の組成比をアルミニ
ウム元素の量を100としたときの元素比率として示
す。
【0100】この結果から、基体表面の化成皮膜は、ア
ルミニウムの酸化皮膜中にチタニウムが取り込まれてい
るものであることが分かる。また、分析の結果、その他
の含まれる元素として窒素、フッ素及びリン等が検出さ
れた。これらの元素は化成処理を行う際に用いた酸性水
溶液中のリン酸やフッ素化合物に含まれていた物が化成
皮膜の中に取り込まれたものと考えられる。
【0101】次に、得られた電子写真感光体を常温常湿
(23℃、50%Rh)、高温高湿(33℃、80%R
h)及び低温低湿(15℃、10%Rh)の各環境に4
8時間放置した後、市販の反転現像方式のレーザービー
ムプリンターに設置し、各環境下でベタ白画像を出力し
た。光源の波長は780nmで、光量は0.35μj/
cm2 であり、初期の暗部電位(Vd)を−700V付
近にした。
【0102】初期における暗部電位(Vd)と明部電位
を測定し、画質を目視にて評価した。結果を表2に示
す。更に、画像出し耐久試験を5000枚行い、暗部電
位と明部電位の初期からの変動量(ΔVd、ΔVl)と
画質を評価した。結果を表3に示す。なお、表中、変動
量の値が負であることは、電位の絶対値が減少したこと
を示し、正であることは電位の絶対値が増加したことを
示す。
【0103】実施例2 電荷発生材料として(B)のクロロガリウムフタロシア
ニンを用いた他は、実施例1と同様にして電子写真感光
体を作成し、評価を行った。結果を表2及び表3に示
す。
【0104】実施例3 電荷発生材料として(C)のヒドロキシガリウムフタロ
シアニンを用いた他は、実施例1と同様にして電子写真
感光体を作成し、評価を行った。結果を表2及び表3に
示す。
【0105】実施例4 電荷発生材料として(D)のヒドロキシガリウムフタロ
シアニンを用いた他は、実施例1と同様にして電子写真
感光体を作成し、評価を行った。結果を表2及び表3に
示す。
【0106】実施例5 電荷発生材料として(E)のヒドロキシガリウムフタロ
シアニンを用いた他は、実施例1と同様にして電子写真
感光体を作成し、評価を行った。結果を表2及び表3に
示す。
【0107】実施例6 電荷発生材料として(F)のヒドロキシガリウムフタロ
シアニンを用いた他は、実施例1と同様にして電子写真
感光体を作成し、評価を行った。結果を表2及び表3に
示す。
【0108】実施例7 化成処理用酸性水溶液として、タンニン酸、アンモニウ
ム塩及び金属の塩としてジルコニウムフッ化物及びジル
コニウム硫酸塩を含有する液(商品名:パルコート37
56、日本パーカライジング(株)製、pH3.2)を
用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作
製し、評価した。結果を表1乃至表3に示す。なお、化
成皮膜の膜厚は1.5×10-2μm(150Å)であっ
た。
【0109】実施例8 化成処理用酸性水溶液として、フィチン酸を含有し、金
属の塩としてジルコンフッ化水素酸及びジルコンフッ化
アンモニウムを含有する液(商品名:パルコート375
3T、日本パーカライジング(株)製、pH3.5)を
用いた以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作
製し、評価した。結果を表1乃至表3に示す。なお、化
成皮膜の膜厚は1.8×10-2μm(180Å)であっ
た。
【0110】実施例9 化成処理用酸性水溶液として、リン酸及び金属の塩とし
てフッ化ジルコニウム及びジルコンフッ化水素酸ナトリ
ウムを含有する液(商品名:アルサーフ301N−1、
日本ペイント(株)製、pH4.0)を用いた以外は実
施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価し
た。結果を表1乃至表3に示す。なお、化成皮膜の膜厚
は3×10-2μm(300Å)であった。
【0111】比較例1 化成処理を行わなかった以外は実施例1と同様にして電
子写真感光体を作成し、評価した。結果を表2及び表3
に示す。
【0112】比較例2 本発明の酸性水溶液に代えて、チタニウム及びジルコニ
ウムを含有しないリン酸クロム系の化成処理液(商品
名:アルクロム3701、日本パーカライジング(株)
製)の液温を30℃に保った状態のものに1分間浸漬し
て化成処理を行い、シリンダー表面にクロメート系の化
成皮膜を形成した。
【0113】このアルミニウムシリンダーを用いた以外
は実施例1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価
した。結果を表2及び表3に示す。
【0114】比較例3 濃度0.3%のアンモニア水を用意し、これを95℃に
加熱した。
【0115】この熱したアンモニア水に実施例1で用い
た化成処理前のアルミニウムシリンダーを5分間浸漬し
て表面処理を行った後、乾燥してシリンダー表面にベー
マイト皮膜を形成した。
【0116】本発明の化成処理済アルミニウムシリンダ
ーに代えて、このアルミニウムシリンダーを用いた以外
は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価
した。結果を表2及び表3に示す。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【0119】
【表3】
【0120】実施例10 電荷発生材料として(a)の位置に強いピークを有する
オキシチタニウムフタロシアニンを用いた他は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行っ
た。結果を表4及び表5に示す。
【0121】実施例11 電荷発生材料として(b)の位置に強いピークを有する
オキシチタニウムフタロシアニンを用いた他は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行っ
た。結果を表4及び表5に示す。
【0122】実施例12 電荷発生材料として(c)の位置に強いピークを有する
オキシチタニウムフタロシアニンを用いた他は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行っ
た。結果を表4及び表5に示す。
【0123】実施例13 電荷発生材料として(d)の位置に強いピークを有する
オキシチタニウムフタロシアニンを用いた他は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行っ
た。結果を表4及び表5に示す。
【0124】実施例14 電荷発生材料として(e)の位置に強いピークを有する
オキシチタニウムフタロシアニンを用いた他は、実施例
1と同様にして電子写真感光体を作成し、評価を行っ
た。結果を表4及び表5に示す。
【0125】実施例15 化成処理用酸性水溶液として、タンニン酸、アンモニウ
ム塩及び金属の塩としてジルコニウムフッ化物及びジル
コニウム硫酸塩を含有する液(商品名:パルコート37
56、日本パーカライジング(株)製、pH3.2)を
用いた以外は実施例10と同様にして電子写真感光体を
作製し、評価した。結果を表4及び表5に示す。なお、
化成皮膜の膜厚は1.5×10-2μm(150Å)であ
った。
【0126】実施例16 化成処理用酸性水溶液として、フィチン酸を含有し、金
属の塩としてジルコンフッ化水素酸及びジルコンフッ化
アンモニウムを含有する液(商品名:パルコート375
3T、日本パーカライジング(株)製、pH3.5)を
用いた以外は実施例10と同様にして電子写真感光体を
作製し、評価した。結果を表4及び表5に示す。なお、
化成皮膜の膜厚は1.8×10-2μm(180Å)であ
った。
【0127】実施例17 化成処理用酸性水溶液として、リン酸及び金属の塩とし
てフッ化ジルコニウム及びジルコンフッ化水素酸ナトリ
ウムを含有する液(商品名:アルサーフ301N−
1、、日本ペイント(株)製、pH4.0)を用いた以
外は実施例10と同様にして電子写真感光体を作製し、
評価した。結果を表4及び表5に示す。なお、化成皮膜
の膜厚は3×10-2μm(300Å)であった。
【0128】比較例4 化成処理を行わなかった以外は実施例12と同様にして
電子写真感光体を作成し、評価した。結果を表4及び表
5に示す。
【0129】比較例5 本発明の酸性水溶液に代えて、チタニウム及びジルコニ
ウムを含有しないリン酸クロム系の化成処理液(商品
名:アルクロム3701、日本パーカライジング(株)
製)の液温を30℃に保った状態のものに1分間浸漬し
て化成処理を行い、シリンダー表面にクロメート系の化
成皮膜を形成した。
【0130】このアルミニウムシリンダーを用いた以外
は実施例12と同様にして電子写真感光体を作製し、評
価した。結果を表4及び表5に示す。
【0131】比較例6 濃度0.3%のアンモニア水を用意し、これを95℃に
加熱した。
【0132】この熱したアンモニア水に実施例1で用い
た化成処理前のアルミニウムシリンダーを5分間浸漬し
て表面処理を行った後、乾燥してシリンダー表面にベー
マイト皮膜を形成した。
【0133】本発明の化成処理済アルミニウムシリンダ
ーに代えて、このアルミニウムシリンダーを用いた以外
は実施例12と同様にして電子写真感光体を作製し、評
価した。結果を表4及び表5に示す。
【0134】
【表4】
【0135】
【表5】
【0136】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、耐久や
環境に対する電位安定性及び画像安定性に優れた電子写
真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリ
ッジ及び電子写真装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【図2】本発明の電子写真感光体が有するアルミニウム
基体表面を構成する元素の組成比を示す図である。
【図3】(A)のクロロガリウムフタロシアニンのX線
回折図である。
【図4】(B)のクロロガリウムフタロシアニンのX線
回折図である。
【図5】(C)のヒドロキシガリウムフタロシアニンの
X線回折図である。
【図6】(D)のヒドロキシガリウムフタロシアニンの
X線回折図である。
【図7】(E)のヒドロキシガリウムフタロシアニンの
X線回折図である。
【図8】(F)のヒドロキシガリウムフタロシアニンの
X線回折図である。
【図9】(a)の位置に強いピークを有するオキシチタ
ニウムフタロシアニンのX線回折図である。
【図10】(b)の位置に強いピークを有するオキシチ
タニウムフタロシアニンのX線回折図である。
【図11】(c)の位置に強いピークを有するオキシチ
タニウムフタロシアニンのX線回折図である。
【図12】(d)の位置に強いピークを有するオキシチ
タニウムフタロシアニンのX線回折図である。
【図13】(e)の位置に強いピークを有するオキシチ
タニウムフタロシアニンのX線回折図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長坂 秀昭 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 田中 正人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム基体上に感光層を有する電
    子写真感光体において、該基体の感光層側の表面がアル
    ミニウム元素、酸素元素及びチタニウム元素、またはア
    ルミニウム元素、酸素元素及びジルコニウム元素を含有
    し、かつ該感光層が、クロロガリウムフタロシアニン、
    ヒドロキシガリウムフタロシアニン及びCuKα特性X
    線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の以下の
    a乃至eのいずれかの位置に強いピークを有するオキシ
    チタニウムフタロシアニンからなる群より選択されるフ
    タロシアニン化合物を含有することを特徴とする電子写
    真感光体。 a.9.0°、14.2°、23.9°、及び27.1° b.9.5°、9.7°、15.0°、24.1°及び27.3° c.9.3°、10.6°、13.2°、15.1°及び26.3° d.7.6°、10.2°、22.5°、25.3°及び28.6° e.7.1°、10.4°、24.8°及び27.4°
  2. 【請求項2】 感光層がクロロガリウムフタロシアニン
    を含有する請求項1記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 感光層がヒドロキシガリウムフタロシア
    ニンを含有する請求項1記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 感光層がオキシチタニウムフタロシアニ
    ンを含有する請求項1記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 クロロガリウムフタロシアニンがCuK
    α特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)
    の7.4°、16.6°、25.5°及び28.2°に
    強いピークを有する請求項1または2記載の電子写真感
    光体。
  6. 【請求項6】 クロロガリウムフタロシアニンがCuK
    α特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)
    の8.7°〜9.2°、17.5°、24.0°、2
    7.4°及び28.7°に強いピークを有する請求項1
    または2記載の電子写真感光体。
  7. 【請求項7】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンが、
    CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.
    2°)の6.8°、15.8°及び26.2°に強いピ
    ークを有する請求項1または3記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンが、
    CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.
    2°)の7.4°、9.9°、25.0°及び28.2
    °に強いピークを有する請求項1または3記載の電子写
    真感光体。
  9. 【請求項9】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンがC
    uKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2
    °)の7.5°、16.3°、24.9°及び26.4
    °に強いピークを有する請求項1または3記載の電子写
    真感光体。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシガリウムフタロシアニンが
    CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.
    2°)の6.9°、13.3°、16.5°及び26.
    7°に強いピークを有する請求項1または3記載の電子
    写真感光体。
  11. 【請求項11】 オキシチタニウムフタロシアニンがa
    の位置に強いピークを有する請求項1または4記載の電
    子写真装置。
  12. 【請求項12】 オキシチタニウムフタロシアニンがb
    の位置に強いピークを有する請求項1または4記載の電
    子写真装置。
  13. 【請求項13】 オキシチタニウムフタロシアニンがc
    の位置に強いピークを有する請求項1または4記載の電
    子写真装置。
  14. 【請求項14】 オキシチタニウムフタロシアニンがd
    の位置に強いピークを有する請求項1または4記載の電
    子写真装置。
  15. 【請求項15】 オキシチタニウムフタロシアニンがe
    の位置に強いピークを有する請求項1または4記載の電
    子写真装置。
  16. 【請求項16】 基体の感光層側の表面のチタニウム元
    素またはジルコニウム元素の含有量がアルミニウム元素
    の含有量に対して4〜100atm%の範囲である請求
    項1乃至15のいずれかに記載の電子写真感光体。
  17. 【請求項17】 基体の感光層側の表面が更にリン元素
    を含有する請求項1乃至16のいずれかに記載の電子写
    真感光体。
  18. 【請求項18】 基体の感光層側の表面が更にフッ素元
    素を含有する請求項1乃至17のいずれかに記載の電子
    写真感光体。
  19. 【請求項19】 基体の感光層側の表面が化成処理によ
    って形成された皮膜である請求項1乃至18のいずれか
    に記載の電子写真感光体。
  20. 【請求項20】 皮膜が1μm以下の膜厚を有する請求
    項19記載の電子写真感光体。
  21. 【請求項21】 請求項1乃至20のいずれかに記載の
    電子写真感光体、及び帯電手段、現像手段及びクリーニ
    ング手段からなる群より選択される少なくともひとつの
    手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であ
    ることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  22. 【請求項22】 請求項1乃至20のいずれかに記載の
    電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段及び転
    写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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