JP2004101701A - 電子写真感光体、該感光体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】過酷な電界条件下において使用しても画像欠陥が発生しない良好な電子写真特性を有する電子写真感光体、該感光体を容易にかつ安価に安定して製造できる方法を提供する。
【解決手段】基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該基体がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、このアルミニウム基体をチタニウムの塩を含有する酸性水溶液で化成処理する工程、及び感光層を形成する工程を有する電子写真感光体製造工程において、この酸性水溶液がリン酸化合物を含有しかつ、酸性水溶液に含有されるリンとチタンの質量比が0.15から0.4の間の値をとることを特徴とする、電子写真感光体の製造方法。
およびこの方法により製造された感光層側の表面にアルミニウム、酸素およびチタニウムを含有する電子写真感光体用基体、並びに該感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置。
【選択図】 なし
【解決手段】基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該基体がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、このアルミニウム基体をチタニウムの塩を含有する酸性水溶液で化成処理する工程、及び感光層を形成する工程を有する電子写真感光体製造工程において、この酸性水溶液がリン酸化合物を含有しかつ、酸性水溶液に含有されるリンとチタンの質量比が0.15から0.4の間の値をとることを特徴とする、電子写真感光体の製造方法。
およびこの方法により製造された感光層側の表面にアルミニウム、酸素およびチタニウムを含有する電子写真感光体用基体、並びに該感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体、該感光体の製造方法、および該感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真感光体は、基本的には帯電および光を用いた露光により潜像を形成する感光層と、その感光層を設けるための支持体からなっている。
【0003】
電子写真感光体は適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気特性および光学的特性を備えていることが要求される。
【0004】
また、その画像に画像欠陥が無いことが要求される。
【0005】
さらに、いずれの環境においてもその特性が十分に保持され発揮されるような環境安定性を有していることが要求される。
【0006】
画像欠陥の代表的なものとしては、画像スジ、白地部分に出る黒点、黒字部分の白点、白地部分での地力ブリ、あるいはデジタル複写機やレーザープリンター等の単一波長の高光源を使用して露光を行う方式の場合に感光体の感光体の膜厚ムラ等の要因によって発生する干渉縞等が有る。
【0007】
従って、感光体を作製する場合にはこれらの画像欠陥が発生しないようにあらかじめ何らかの対策を施しておく必要がある。
【0008】
上記のような画像欠陥が発生する場合に大きな影響を与える要因として基体の表面の状態があげられる。
【0009】
感光体の基体は、通常そのままでは必ずしも感光体として最適な表面状態を有しておらず、そのため表面状態に起因する問題が発生することも多い。
【0010】
この間題を解決するために従来より、例えば特開昭54−12733号公報および特開昭57−62056号公報等に示されているようなアルミニウム基体の表面にクロメート処理を行い、クロメート化成皮膜を生成させる方法や、特開昭58−14841号公報および特開昭64−29852号公報等に示されているようなアルミニウム基体の表面にべーマイト皮膜を形成する方法、あるいは特開昭57−29051号公報に示されているようなアルミニウム基体の表面を高温により強制的に酸化させ酸化皮膜を形成する方法等の解決法が考えられてきた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばクロメート処理法に関してはあるる程度の性能の基体は得られるが、処理液がクロムを含有するため廃液の処理が非常に大変であり、また環境安全上好ましくない。
【0012】
ベーマイト処理に関しては、表面の結晶状態が必ずしも電子写真感光体の基体として適正とはいえず、電子写真特性に関しては或る程度の効果が得られるが、画像に関しては表面構造や形状が不適切なため十分な画質が得られない等、全ての特性を満足するようなものは得られていないのが現状である。
【0013】
これらの表面処理はその処理により基体表面に形成された皮膜が、基体表面から感光層へ部分的に電荷が注入してその特性や画像にムラを生じさせるのを防ぎ、特性や画像を良化させることを目的としている。
【0014】
この部分的な注入を防止して画像欠陥をなくすために使用されている手段の一例としてアルミニウムの基体の表面を陽極酸化処理して酸化アルミニウムの層を設ける方法がある(特開平2−7070号公報および特開平5−34964号公報など)。
【0015】
この方法は上記目的を達成するためには良い方法であるが、基体表面に膜厚ムラを生じないように均一に皮膜を形成するためには一定の膜厚以上、通常の形成条件においては5〜6μm程度以上の厚さにする必要がある。
【0016】
従って、実際に電荷注入防止層として必要である膜厚より厚く形成しなければならず、コストアップにつながっていた。
【0017】
従って、本発明の目的は、いかなる環境においても画像欠陥が発生せず、また、電位変動の少ない良好な電子写真特性を有する電子写真感光体、該感光体を容易にかつ安価に製造できる方法、および該感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することに有る。
【0018】
上記の問題を解決するために、電子写真感光体に使用されるアルミニウムまたはアルミニウム合金の基体の表面を化成処理すなわち酸またはアルカリ水溶液との反応によって化学的に処理して不溶性の皮膜を形成する処理方法の中でクロム酸を使用しない方法であるノンクロメート化成処理を行って、これによる化成皮膜を形成することがコストおよび環境への悪影響が極めて小さく、陽極酸化処理に比べ生産装置も簡便にでき、非常に有効な手段である事を見出した。
【0019】
しかし、この化成皮膜は処理方法の性質上、皮膜の膜厚を処理時間の延長や処理液の濃度を挙げるといったような通常行われる処理条件の変更によってもある一定膜厚以上厚くできないため、通常の電子写真感光体としての使用においては問題を生じないが一部の過酷な使用条件下におかれた場合に膜厚の薄さのために部分的に画像に欠陥が生じる事があった。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この点を解決するために検討を行なった結果、化成処理を行なうために使用する酸性水溶液中に含有させているリン酸とチタニウム化合物との比率をある範囲に設定した場合に化成処理皮膜の膜厚が厚くなり画像特性に良い結果を及ぼすことが分かった。より具体的にはすなわち上記酸性水溶液に含有されるリンとチタニウムの質量比を所定の値の範囲内におくように調整することによって達成することができることになった。
【0021】
すなわち、該基体がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、このアルミニウム基体をチタニウムの塩を含有する酸性水溶液で化成処理する工程、及び感光層を形成する工程を有する電子写真感光体製造工程において、この酸性水溶液がリン酸化合物を含有しかつ、酸性水溶液に含有されるリンとチタニウムの質量比が0.15から0.4の間の値をとることを特徴とする、電子写真感光体の
製造方法である。
【0022】
又本発明は基体上に感光層を含有する電子写真感光体において、該基体がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、このアルミニウム基体をチタニウムの塩を含有する酸性水溶液で化成処理する工程、及び感光層を形成する工程を有する電子写真感光体製造工程において、この酸性水溶液がリン酸化合物を含有しかつ、酸性水溶液に含有されるリンとチタニウムの質量比(リン/チタニウム)が0.15から0.4の間の値をとる様にしたものを用いて化成処理した基体を用いたことを特徴とする電子写真感光体である。
【0023】
また、本発明は上記感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明はアルミニウムまたはアルミニウム合金による基体を化成処理する際に、この化成処理に使用する酸性水溶液中に含有されるリンとチタニウムの質量比を所定の比率になるように調整したものである。
【0025】
アルミニウム及びアルミニウム合金の基体を化成処理する場合、その生成の機構としては化成処理液中のチタニウムのフツ化物、リン酸化合物、及びアルミニウムを酸性の化成処理液につける事により溶け出したアルミニウム等がそれぞれ結合して生成したごく微小の粒子がアルミニウム基体の表面に積み重なって堆積しそれが乾燥して皮膜を形成するというものである。すなわち、この基体の表面で化成処理液との反応が起こり基体表面が酸により溶解されるとともに、溶解したアルミニウムとリン酸成分、チタニウム成分などが結合し更に酸化されることによって酸素が取り込まれた状態で微細粒子を形成するわけであるがこの粒子はいったん基体表面に堆積してもまた溶解され溶液中に溶け出すというような状態になっていると推測される、ここでこのリンとチタニウムを所定の質量比率にすることにより化成処理液と基体表面との反応が理想的に行なわれ。基体に堆積する量が多くなり結果として生成した皮膜の膜厚が厚くなるものと考えられる。
【0026】
本発明の化成処理に用いるリン酸またはリン酸塩の酸性水溶液には、リン酸またはそのナトリウム、カリウムおよびアンモニウム塩を基本成分として、それにピロリン酸、トリポリリン酸、へキサメタリン酸、およびそれらのナトリウム塩やカリウム塩といったアルカリ金属塩の縮合リン酸塩、またはフィチン酸、ニトロジエタノールエチレンホスホン酸、2−ヒドロオキシエチルメタアルキル−1−アシッドホスホン酸、2−エチルへキシルアシッドホスホン酸およびエタン−1−ヒドロオキシ−1,1−ジホスホン酸等の有機リン酸化合物を使用することも可能である。
【0027】
本発明におけるリン酸またはリン酸化合物の使用濃度としては、リン酸機イオンに換算して0.05〜50g/リットルの範囲が好ましく、この範囲においては均一で良好な化成皮膜が得られ、また処理液も安定性が良好である。
【0028】
又この液には、フッ酸及びそのアルカリ塩、またホウフッ酸、ケイフッ酸、チタニウムフッ化水素酸、ジルコニウムフッ化水素酸、及びそれらのアルカリ塩も必要に応じ添加される。
【0029】
これらはアルミニウムおよびアルミニウム合金基体の化成処理を行う際に表面のエッチングを行なうためのものである。
【0030】
本発明に用いる金属化合物はフッ素化合物であることが好ましく、チタニウムについてはチタニウムフッ化水素酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩および硫酸チタニウム等が使用される。
【0031】
溶液中の金属化合物の金属塩の添加量は、金属の量で0.01g〜2g/リットルの範囲が好ましい。
【0032】
また、溶液中のフッ素イオンの量は0〜10g/リットルの範囲が好ましく、この範囲では基体表面のエッチングが適度に起こり均一な皮膜が生成し易い。
【0033】
本発明の化成処理液は最終的にアンモニアや水酸化ナトリウムあるいは重炭酸アンモニウム等によりPHl.0〜5.5の範囲に調整することが望ましい。
【0034】
PHl.0未満ではエッチング反応が激しく良好な皮膜になりにくく、PH5.5を超えると皮膜の生成速度が低くなり薄い皮膜しか得られにくいため十分な感光体特性が得られにくい。
【0035】
以上のことから、本発明の化成皮膜中にはリンおよびフッ素が含有されていることが好ましい。
【0036】
本発明における化成処理の処理方法としては、この化成処理液を好ましくは30〜90℃に加温しておき、この液を基体表面に接触させる。
【0037】
接触させる方法としては浸潰法およびスプレーによる噴霧法等が用いられる。
【0038】
基体の化成処理後は基体は洗浄され乾燥されて使用される。
【0039】
基体表面のチタニウムの含有量は基体の最表面から深さ5nmの範囲においてオージェ電子分光法やESCA法等の分析方法によって測定して、アルミニウムの含有量に対して4〜100atm%の範囲が好ましい。
【0040】
基体表面に生成するチタニウムを含有する部分の化成皮膜の総膜厚は1μm以下が好ましく、更には5nm以上であることが好ましい。
【0041】
膜厚が1μmを超えると電荷が逃げにくくなりすぎ、残留電位が上昇したり、ゴーストが発生しやすくなる。一方、5nmに満たないと本発明の顕著な効果を得にくくなる。
【0042】
また、この基体表面の化成皮膜中にはリンおよびフッ素が含有されていることが好ましい。
【0043】
アルミニウム基体は、アルミニウムであれば特に限定されるものでなく、純アルミニウム及びAl−Mn系、Al−Mg系、Al−Cu系、Al−Si系、Al−Mg−Si系及びAl−Cu−Si系等のアルミニウム合金が挙げられる。より具体的には、JIS規格におけるA6063材等の6000系アルミニウム合金や、A3003材等の3000系アルミニウム合金、あるいはAl050材等の1000系アルミニウム合金等を用いることができる。
【0044】
形状も特に限定されないが、ドラム状であることが好ましい。
【0045】
本発明はアルミニウムまたはアルミニウム合金を一連の化成処理する際に前処理工程として酸またはアルカリあるいは酸とアルカリの両方を用いエッチング処理を行うことも有効である。
【0046】
このエッチング処理は基体の表面に存在する汚れや油分を取り除くと共に基体の表面に存在している酸化皮膜をいったん取り除き、エッチング後の化成処理による化成皮膜の生成を容易にしてその性能をさらに向上させる効果を持っている。さらにこのエッチング処理の他の効果としては次のことが考えられる。すなわちアルミニウムおよびアルミニウム合金中には添加物としてあるいは不純物として種々の金属が含有されており、これがアルミニウムと金属間化合物として共晶体を作りその微少な固まりが島状に点在している。
【0047】
この金属問化合物は当然のことながら基体表面にも存在しており、化成処理を行った場合にこの金属間化合物が存在する部分において化成皮膜の生成が十分に行われず皮膜の欠陥となり、画像特性に影響を与えることが考えられる。
【0048】
従って、化成処理を行う前にこの金属間化合物の晶出物をあらかじめ前処理によって除去しておくことによって均一な欠陥の無い化成処理皮膜を基体表面に形成することができ、化成処理の効果を一層強力なものにでき、さらに優秀な画像特性の感光体を得る事ができる。
【0049】
本発明における前処理のエッチングに用いる酸としては通常アルミニウムの脱脂、エッチングに使用される酸、例えば硫酸、硝酸、フッ酸、塩酸等があげられる。これらの酸の中でアルミニウム酸化皮膜や金属間化合物を選択的に良く溶解し、アルミニウムの部分に関してはあまり溶解しない性質を持つ硫酸が酸としては適当である。
【0050】
また本発明における前処理のエッチングに用いるアルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が用いられる。これらのアルカリは単独または複数を組み合わせて用いられる。
【0051】
これらのアルカリの中では水酸化ナトリウムが最もエッチングカが強く使用に適している。
【0052】
アルカリでエッチングを行った場合に、基体に使用するアルミニウム合金の種類によってはスマットと呼ばれる粉状の残さが発生することがあるため、この場合はさらに酸に浸漬することによってこれを除去する必要がある。このスマット除去には硝酸、硫酸等が使用される。
【0053】
本発明における感光体基体の化成処理は、陽極酸化処理のように電気的外力を加える事無く、基体表面を好ましくはリン酸またはアルカリリン酸塩を含有する酸性水溶液に金属化合物の金属塩を溶解させた溶液、または好ましくはタンニンまたはタンニン酸を含有する酸性水溶液に金属化合物の金属塩を溶解させた溶液で処理するものである。
【0054】
本発明のエッチング前処理は上記の理由から、化成皮膜を形成する化成処理一般および陽極酸化処理やベーマイト処理のような酸化皮膜を形成する処理を用いた基体全てに対して有効である。
【0055】
次に、本発明に用いる電子写真感光体の感光層について説明する。
【0056】
本発明の感光層としての光導電層の構成は電荷発生物質と電荷輸送物質の両方を含有する単層型、または電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を導電性基体上に積層した積層型が有る。
【0057】
以下に積層型の感光体について説明する。
【0058】
積層型の感光体の構成としては、導電性基体上に電荷発生層および電荷輸送層をこの順に積層したものと逆に電荷輸送層および電荷発生層の順に積層したものが有る。
【0059】
積層型感光体の電荷輸送層は主鎖または側鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレンおよびフェナントレン等の構造を有する多環芳香族化合物;インドール、カルバゾール、オキサジアゾールおよびピラゾリン等の合壁素環化合物;ヒドラゾン化合物およびスチリル化合物等の電荷輸送物質を成膜性を有する樹脂に溶解させた塗工液を用いて形成される。
【0060】
このような成膜性を有する樹脂としてはポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステルおよびポリアリレートなどが挙げられる。電荷輸送層の厚さは好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。
【0061】
積層型感光体の電荷発生層はスーダンレッドおよびダイアンブルー等のアゾ顔料;ピレン、キノンおよびアントアントロン等のキノン顔料;キノシアニン顔料;ペリレン顔料;インディゴ顔料およびフタロシアニン顔料等の電荷発生物質をポリビニルプチラール、ポリスチレンおよびポリ酢酸ビニルおよびアクリル等の樹脂に分散させてこの分散液を塗工するか、前記顔料を基体表面に真空蒸着することによって形成する。
【0062】
このような電荷発生層の膜厚は好ましくは5μm以下、より好ましくは0.01〜3μmである。
【0063】
本発明においては基体と感光層の中間にバリヤー機能と接着機能を有する下引層を設けることができる。
【0064】
下引層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、アルコール可溶性ポリアミド、ポリウレタンおよびゼラチン等によって形成できる。
【0065】
下引層の膜厚は0.1〜3μmが好ましい。
【0066】
また本発明における感光層の表面に傷や摩耗などの機械的な損傷を防止する意味で保護層を設けることも可能である。
【0067】
保護層を構成する材料としては、例えばポリエステル、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリサルホン、ポリアクリルエーテル、ポリアセタール、フェノール、アクリル、シリコーン、エポキシ、ユリア、アリル、アルキッド、プチラールおよびフォスファゼン等の樹胎、またアクリル変性エポキシ、アクリル変性ウレタンおよびアクリル変性ポリエステル樹脂等の熱硬化型樹脂や光硬化型樹脂、および各種の電子線硬化型樹脂等が用いられる。保護層の膜厚としては0.2〜10μmが好ましい。
【0068】
以上の各層に用いられる樹脂中にはクリーニング性や耐摩耗性などの改善のためにポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系グラフトポリマー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系ブロックポリマー、シリコーン系ブロックポリマーおよびシリコーン系オイル潤滑剤を含有させてもよい。
【0069】
また、保護層の抵抗制御の目的で導電性酸化スズおよび導電性酸化チタニウム等の導電性粉体を分散させてもよい。
【0070】
さらに、耐候性を向上させる目的で酸化防止剤などの添加物を加えてもよい。
【0071】
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを設置した電子写真装置の概略構成を示す。
【0072】
図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を抽伸に矢印方向に所定の週速度で回転駆動される。
【0073】
感光体1は回転過程において一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光光4を受ける。
【0074】
こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
【0075】
形成された静電潜像は次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期して取り出され給紙された転写材7に転写手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は感光対面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0076】
像転写後の感光体1の表面はクリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。
【0077】
なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は前露光は必ずしも必要ではない。
【0078】
本発明においては上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9等の構成要素のうち複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。
【0079】
例えば、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0080】
また、画像露光光4は電子写真装置が複写機やプリンターである場合には原稿からの反射光や透過光、あるいはセンサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号にしたがって行われるレーザービ−ムの走査、LEDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
【0081】
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならずレーザービームプリンター、LEDプリンター、CRTプリンター,LEDプリンター、液晶プリンターおよびレーザー製版等電子写真応用分野にも広く用いることができる。
【0082】
(実施例1)
外径29.92mm、内径28.5mm、長さ254mmの円筒状アルミニウムシリンダーを用意して感光体用基体とする。
【0083】
このシリンダーを界面活性剤にて脱胎洗浄した後、60℃に加熱した20%硫酸に3分間揺動させながら浸潰しエッチング処理を行った。
【0084】
次に有機リン酸としてフィチン酸および金属としてチタニウムを含有するノンクロメート化成処理液(商品名:パルコート3753、日本パーカライジング株式会社製)の成分比を変化させるためにフィチン酸の量を減少させ、リン(P)とチタニウム(Ti)の比率(P/Ti)を0.13から0.40まで約0.05刻みにふったものを用意した。
【0085】
次に、ここれらの処理剤を純水にて6%に希釈したあと重炭酸アンモニウムの10%水溶液にてPHの値を3.8に調整して化成処理液とし、40℃に加熱したものに、前記アルミニウム基体を揺動させながら2分間浸潰して化成処理を行なった後、純粋で洗浄して自然乾燥させた。
【0086】
次にオキシチタニウムフタロシアニン顔料4質量部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学工業株式会社製)2質量部およびシクロヘキサノン34質量部からなる混合液をサンドミルで8時間分散した後テトラヒドロフラン60質量部を加え電荷発生層用の分散液を調合した。
【0087】
この分散液を先に化成処理したアルミニウムシリンダー上に浸溝塗布し、90℃の雰囲気中で10分間乾燥して膜厚0.2μの電荷発生層を形成した。
【0088】
次に、下記構造式で示されるトリアリールアミン化合物50質量部およびビスフェノールZ型ボリカーボネート樹脂50質量部をモノクロルベンゼン400質量部に溶解した溶液を前記電荷発生層上に浸潰塗布し、110℃の雰囲気中で1時間加熱乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成し電子写真感光体を作製した。
【外1】
【0089】
比較のためにパルコート3753の市販品そのままの組成のものについてもどうように6%に希釈してPH3.8に調整して基体の化成処理を行なった後、自然乾燥し、これに感光体を塗工した。
【0090】
使用した各々の化成処理液におけるリン(P)とチタニウム(Ti)の含有量は及びリンとチタニウムの比率(P/Ti)は表1のとうりである。
【0091】
また、この時に生成した化成皮膜の膜厚を測定した値も表1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
NO.1のP/Ti比率を約0.13に設定したものについては化成皮膜が異常成長し表面が非常に荒れて皮膜が白濁した状態であったため正確な膜厚を測定することが不可能であった。
【0094】
また、NO.8のP/Ti比率が約0.5のものはパルコート3753市販品をそのまま用いたものである。
【0095】
から分かる様にリンとチタニウムの比率(P/Ti)の値が0.15から0.4の間の値をとるものは化成皮膜の膜厚が通常品のものと比較して約2倍以上となっており、リンの比率を下げたことにより化成皮膜の厚膜化が可能となったことが分かる。
【0096】
次に前記の感光体について、市販の反転現像方式のレーザービームプリンターを使用して、暗部電位を−600Vから−900Vまで変化させながら反転現像を行なってべタ自画像を出し、比較を行なった。その結果を表2に示す。
【0097】
【表2】
【0098】
これから分かる様に、P/Ti比が0.15から0.4の間においては、感光体上の表面電荷が大きい、すなわち感光体にかかる電界強度が大きくなっても画像欠陥が現れない。
【0099】
次に、実施例1〜3で使用した化成処理後の基体の表面を最表面から基体の深さ方向にアルゴンイオンエッチングを行いながら走査型オージェ電子分光分析装置を用いて元素分析を行ったところ、主な構成元素として、アルミニウム、チタニウムおよび酸素が検出された。
【0100】
表3に元素組成の一例としてNO.2からNO.7の基体最表面および表面から深さ5nmの部分のアルミニウムの原子数を100とした時の各元素の比率を表3に示す。
【0101】
【表3】
【0102】
この結果からこれらの基体表面の化成皮膜はアルミニウムの酸化皮膜中にチタニウムが取り込まれているものであることがわかる。
【0103】
また分析の結果その他の含まれる元素として窒素、フッ素およびリン等が検出された。
【0104】
これらの元素は化成処理を行う際に処理液中のリン酸やフッ素化合物に含まれていた物が化成皮膜のの中に取り込まれたものと考えられる。
【0105】
更に、これらの基体表面には炭素が含有されているがこれは化成処理液中に含まれるフィチン酸によるものと、空気中に存在している油分等が付着したものであると考えられる。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば高電界状況下等過酷な条件の下で使用しても画像欠陥が発生しない良好な電子写真特性を有する電子写真感光体および該感光体を容易にかつ安価に安定して製造できる方法が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の例を示す図である。
【図2】本発明の電子写真感光体が有するアルミニウム基体表面を構成する元素の組成比を示す図である。
【図3】比較として、従来の市販されている組成の処理剤により処理を行なった基体の表面を構成する元素の組成比を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真感光体、該感光体の製造方法、および該感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真感光体は、基本的には帯電および光を用いた露光により潜像を形成する感光層と、その感光層を設けるための支持体からなっている。
【0003】
電子写真感光体は適用される電子写真プロセスに応じた感度、電気特性および光学的特性を備えていることが要求される。
【0004】
また、その画像に画像欠陥が無いことが要求される。
【0005】
さらに、いずれの環境においてもその特性が十分に保持され発揮されるような環境安定性を有していることが要求される。
【0006】
画像欠陥の代表的なものとしては、画像スジ、白地部分に出る黒点、黒字部分の白点、白地部分での地力ブリ、あるいはデジタル複写機やレーザープリンター等の単一波長の高光源を使用して露光を行う方式の場合に感光体の感光体の膜厚ムラ等の要因によって発生する干渉縞等が有る。
【0007】
従って、感光体を作製する場合にはこれらの画像欠陥が発生しないようにあらかじめ何らかの対策を施しておく必要がある。
【0008】
上記のような画像欠陥が発生する場合に大きな影響を与える要因として基体の表面の状態があげられる。
【0009】
感光体の基体は、通常そのままでは必ずしも感光体として最適な表面状態を有しておらず、そのため表面状態に起因する問題が発生することも多い。
【0010】
この間題を解決するために従来より、例えば特開昭54−12733号公報および特開昭57−62056号公報等に示されているようなアルミニウム基体の表面にクロメート処理を行い、クロメート化成皮膜を生成させる方法や、特開昭58−14841号公報および特開昭64−29852号公報等に示されているようなアルミニウム基体の表面にべーマイト皮膜を形成する方法、あるいは特開昭57−29051号公報に示されているようなアルミニウム基体の表面を高温により強制的に酸化させ酸化皮膜を形成する方法等の解決法が考えられてきた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、例えばクロメート処理法に関してはあるる程度の性能の基体は得られるが、処理液がクロムを含有するため廃液の処理が非常に大変であり、また環境安全上好ましくない。
【0012】
ベーマイト処理に関しては、表面の結晶状態が必ずしも電子写真感光体の基体として適正とはいえず、電子写真特性に関しては或る程度の効果が得られるが、画像に関しては表面構造や形状が不適切なため十分な画質が得られない等、全ての特性を満足するようなものは得られていないのが現状である。
【0013】
これらの表面処理はその処理により基体表面に形成された皮膜が、基体表面から感光層へ部分的に電荷が注入してその特性や画像にムラを生じさせるのを防ぎ、特性や画像を良化させることを目的としている。
【0014】
この部分的な注入を防止して画像欠陥をなくすために使用されている手段の一例としてアルミニウムの基体の表面を陽極酸化処理して酸化アルミニウムの層を設ける方法がある(特開平2−7070号公報および特開平5−34964号公報など)。
【0015】
この方法は上記目的を達成するためには良い方法であるが、基体表面に膜厚ムラを生じないように均一に皮膜を形成するためには一定の膜厚以上、通常の形成条件においては5〜6μm程度以上の厚さにする必要がある。
【0016】
従って、実際に電荷注入防止層として必要である膜厚より厚く形成しなければならず、コストアップにつながっていた。
【0017】
従って、本発明の目的は、いかなる環境においても画像欠陥が発生せず、また、電位変動の少ない良好な電子写真特性を有する電子写真感光体、該感光体を容易にかつ安価に製造できる方法、および該感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することに有る。
【0018】
上記の問題を解決するために、電子写真感光体に使用されるアルミニウムまたはアルミニウム合金の基体の表面を化成処理すなわち酸またはアルカリ水溶液との反応によって化学的に処理して不溶性の皮膜を形成する処理方法の中でクロム酸を使用しない方法であるノンクロメート化成処理を行って、これによる化成皮膜を形成することがコストおよび環境への悪影響が極めて小さく、陽極酸化処理に比べ生産装置も簡便にでき、非常に有効な手段である事を見出した。
【0019】
しかし、この化成皮膜は処理方法の性質上、皮膜の膜厚を処理時間の延長や処理液の濃度を挙げるといったような通常行われる処理条件の変更によってもある一定膜厚以上厚くできないため、通常の電子写真感光体としての使用においては問題を生じないが一部の過酷な使用条件下におかれた場合に膜厚の薄さのために部分的に画像に欠陥が生じる事があった。
【0020】
【課題を解決するための手段】
この点を解決するために検討を行なった結果、化成処理を行なうために使用する酸性水溶液中に含有させているリン酸とチタニウム化合物との比率をある範囲に設定した場合に化成処理皮膜の膜厚が厚くなり画像特性に良い結果を及ぼすことが分かった。より具体的にはすなわち上記酸性水溶液に含有されるリンとチタニウムの質量比を所定の値の範囲内におくように調整することによって達成することができることになった。
【0021】
すなわち、該基体がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、このアルミニウム基体をチタニウムの塩を含有する酸性水溶液で化成処理する工程、及び感光層を形成する工程を有する電子写真感光体製造工程において、この酸性水溶液がリン酸化合物を含有しかつ、酸性水溶液に含有されるリンとチタニウムの質量比が0.15から0.4の間の値をとることを特徴とする、電子写真感光体の
製造方法である。
【0022】
又本発明は基体上に感光層を含有する電子写真感光体において、該基体がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、このアルミニウム基体をチタニウムの塩を含有する酸性水溶液で化成処理する工程、及び感光層を形成する工程を有する電子写真感光体製造工程において、この酸性水溶液がリン酸化合物を含有しかつ、酸性水溶液に含有されるリンとチタニウムの質量比(リン/チタニウム)が0.15から0.4の間の値をとる様にしたものを用いて化成処理した基体を用いたことを特徴とする電子写真感光体である。
【0023】
また、本発明は上記感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明はアルミニウムまたはアルミニウム合金による基体を化成処理する際に、この化成処理に使用する酸性水溶液中に含有されるリンとチタニウムの質量比を所定の比率になるように調整したものである。
【0025】
アルミニウム及びアルミニウム合金の基体を化成処理する場合、その生成の機構としては化成処理液中のチタニウムのフツ化物、リン酸化合物、及びアルミニウムを酸性の化成処理液につける事により溶け出したアルミニウム等がそれぞれ結合して生成したごく微小の粒子がアルミニウム基体の表面に積み重なって堆積しそれが乾燥して皮膜を形成するというものである。すなわち、この基体の表面で化成処理液との反応が起こり基体表面が酸により溶解されるとともに、溶解したアルミニウムとリン酸成分、チタニウム成分などが結合し更に酸化されることによって酸素が取り込まれた状態で微細粒子を形成するわけであるがこの粒子はいったん基体表面に堆積してもまた溶解され溶液中に溶け出すというような状態になっていると推測される、ここでこのリンとチタニウムを所定の質量比率にすることにより化成処理液と基体表面との反応が理想的に行なわれ。基体に堆積する量が多くなり結果として生成した皮膜の膜厚が厚くなるものと考えられる。
【0026】
本発明の化成処理に用いるリン酸またはリン酸塩の酸性水溶液には、リン酸またはそのナトリウム、カリウムおよびアンモニウム塩を基本成分として、それにピロリン酸、トリポリリン酸、へキサメタリン酸、およびそれらのナトリウム塩やカリウム塩といったアルカリ金属塩の縮合リン酸塩、またはフィチン酸、ニトロジエタノールエチレンホスホン酸、2−ヒドロオキシエチルメタアルキル−1−アシッドホスホン酸、2−エチルへキシルアシッドホスホン酸およびエタン−1−ヒドロオキシ−1,1−ジホスホン酸等の有機リン酸化合物を使用することも可能である。
【0027】
本発明におけるリン酸またはリン酸化合物の使用濃度としては、リン酸機イオンに換算して0.05〜50g/リットルの範囲が好ましく、この範囲においては均一で良好な化成皮膜が得られ、また処理液も安定性が良好である。
【0028】
又この液には、フッ酸及びそのアルカリ塩、またホウフッ酸、ケイフッ酸、チタニウムフッ化水素酸、ジルコニウムフッ化水素酸、及びそれらのアルカリ塩も必要に応じ添加される。
【0029】
これらはアルミニウムおよびアルミニウム合金基体の化成処理を行う際に表面のエッチングを行なうためのものである。
【0030】
本発明に用いる金属化合物はフッ素化合物であることが好ましく、チタニウムについてはチタニウムフッ化水素酸およびそのナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩および硫酸チタニウム等が使用される。
【0031】
溶液中の金属化合物の金属塩の添加量は、金属の量で0.01g〜2g/リットルの範囲が好ましい。
【0032】
また、溶液中のフッ素イオンの量は0〜10g/リットルの範囲が好ましく、この範囲では基体表面のエッチングが適度に起こり均一な皮膜が生成し易い。
【0033】
本発明の化成処理液は最終的にアンモニアや水酸化ナトリウムあるいは重炭酸アンモニウム等によりPHl.0〜5.5の範囲に調整することが望ましい。
【0034】
PHl.0未満ではエッチング反応が激しく良好な皮膜になりにくく、PH5.5を超えると皮膜の生成速度が低くなり薄い皮膜しか得られにくいため十分な感光体特性が得られにくい。
【0035】
以上のことから、本発明の化成皮膜中にはリンおよびフッ素が含有されていることが好ましい。
【0036】
本発明における化成処理の処理方法としては、この化成処理液を好ましくは30〜90℃に加温しておき、この液を基体表面に接触させる。
【0037】
接触させる方法としては浸潰法およびスプレーによる噴霧法等が用いられる。
【0038】
基体の化成処理後は基体は洗浄され乾燥されて使用される。
【0039】
基体表面のチタニウムの含有量は基体の最表面から深さ5nmの範囲においてオージェ電子分光法やESCA法等の分析方法によって測定して、アルミニウムの含有量に対して4〜100atm%の範囲が好ましい。
【0040】
基体表面に生成するチタニウムを含有する部分の化成皮膜の総膜厚は1μm以下が好ましく、更には5nm以上であることが好ましい。
【0041】
膜厚が1μmを超えると電荷が逃げにくくなりすぎ、残留電位が上昇したり、ゴーストが発生しやすくなる。一方、5nmに満たないと本発明の顕著な効果を得にくくなる。
【0042】
また、この基体表面の化成皮膜中にはリンおよびフッ素が含有されていることが好ましい。
【0043】
アルミニウム基体は、アルミニウムであれば特に限定されるものでなく、純アルミニウム及びAl−Mn系、Al−Mg系、Al−Cu系、Al−Si系、Al−Mg−Si系及びAl−Cu−Si系等のアルミニウム合金が挙げられる。より具体的には、JIS規格におけるA6063材等の6000系アルミニウム合金や、A3003材等の3000系アルミニウム合金、あるいはAl050材等の1000系アルミニウム合金等を用いることができる。
【0044】
形状も特に限定されないが、ドラム状であることが好ましい。
【0045】
本発明はアルミニウムまたはアルミニウム合金を一連の化成処理する際に前処理工程として酸またはアルカリあるいは酸とアルカリの両方を用いエッチング処理を行うことも有効である。
【0046】
このエッチング処理は基体の表面に存在する汚れや油分を取り除くと共に基体の表面に存在している酸化皮膜をいったん取り除き、エッチング後の化成処理による化成皮膜の生成を容易にしてその性能をさらに向上させる効果を持っている。さらにこのエッチング処理の他の効果としては次のことが考えられる。すなわちアルミニウムおよびアルミニウム合金中には添加物としてあるいは不純物として種々の金属が含有されており、これがアルミニウムと金属間化合物として共晶体を作りその微少な固まりが島状に点在している。
【0047】
この金属問化合物は当然のことながら基体表面にも存在しており、化成処理を行った場合にこの金属間化合物が存在する部分において化成皮膜の生成が十分に行われず皮膜の欠陥となり、画像特性に影響を与えることが考えられる。
【0048】
従って、化成処理を行う前にこの金属間化合物の晶出物をあらかじめ前処理によって除去しておくことによって均一な欠陥の無い化成処理皮膜を基体表面に形成することができ、化成処理の効果を一層強力なものにでき、さらに優秀な画像特性の感光体を得る事ができる。
【0049】
本発明における前処理のエッチングに用いる酸としては通常アルミニウムの脱脂、エッチングに使用される酸、例えば硫酸、硝酸、フッ酸、塩酸等があげられる。これらの酸の中でアルミニウム酸化皮膜や金属間化合物を選択的に良く溶解し、アルミニウムの部分に関してはあまり溶解しない性質を持つ硫酸が酸としては適当である。
【0050】
また本発明における前処理のエッチングに用いるアルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等が用いられる。これらのアルカリは単独または複数を組み合わせて用いられる。
【0051】
これらのアルカリの中では水酸化ナトリウムが最もエッチングカが強く使用に適している。
【0052】
アルカリでエッチングを行った場合に、基体に使用するアルミニウム合金の種類によってはスマットと呼ばれる粉状の残さが発生することがあるため、この場合はさらに酸に浸漬することによってこれを除去する必要がある。このスマット除去には硝酸、硫酸等が使用される。
【0053】
本発明における感光体基体の化成処理は、陽極酸化処理のように電気的外力を加える事無く、基体表面を好ましくはリン酸またはアルカリリン酸塩を含有する酸性水溶液に金属化合物の金属塩を溶解させた溶液、または好ましくはタンニンまたはタンニン酸を含有する酸性水溶液に金属化合物の金属塩を溶解させた溶液で処理するものである。
【0054】
本発明のエッチング前処理は上記の理由から、化成皮膜を形成する化成処理一般および陽極酸化処理やベーマイト処理のような酸化皮膜を形成する処理を用いた基体全てに対して有効である。
【0055】
次に、本発明に用いる電子写真感光体の感光層について説明する。
【0056】
本発明の感光層としての光導電層の構成は電荷発生物質と電荷輸送物質の両方を含有する単層型、または電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を導電性基体上に積層した積層型が有る。
【0057】
以下に積層型の感光体について説明する。
【0058】
積層型の感光体の構成としては、導電性基体上に電荷発生層および電荷輸送層をこの順に積層したものと逆に電荷輸送層および電荷発生層の順に積層したものが有る。
【0059】
積層型感光体の電荷輸送層は主鎖または側鎖にビフェニレン、アントラセン、ピレンおよびフェナントレン等の構造を有する多環芳香族化合物;インドール、カルバゾール、オキサジアゾールおよびピラゾリン等の合壁素環化合物;ヒドラゾン化合物およびスチリル化合物等の電荷輸送物質を成膜性を有する樹脂に溶解させた塗工液を用いて形成される。
【0060】
このような成膜性を有する樹脂としてはポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリメタクリル酸エステルおよびポリアリレートなどが挙げられる。電荷輸送層の厚さは好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜30μmである。
【0061】
積層型感光体の電荷発生層はスーダンレッドおよびダイアンブルー等のアゾ顔料;ピレン、キノンおよびアントアントロン等のキノン顔料;キノシアニン顔料;ペリレン顔料;インディゴ顔料およびフタロシアニン顔料等の電荷発生物質をポリビニルプチラール、ポリスチレンおよびポリ酢酸ビニルおよびアクリル等の樹脂に分散させてこの分散液を塗工するか、前記顔料を基体表面に真空蒸着することによって形成する。
【0062】
このような電荷発生層の膜厚は好ましくは5μm以下、より好ましくは0.01〜3μmである。
【0063】
本発明においては基体と感光層の中間にバリヤー機能と接着機能を有する下引層を設けることができる。
【0064】
下引層はカゼイン、ポリビニルアルコール、ニトロセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、アルコール可溶性ポリアミド、ポリウレタンおよびゼラチン等によって形成できる。
【0065】
下引層の膜厚は0.1〜3μmが好ましい。
【0066】
また本発明における感光層の表面に傷や摩耗などの機械的な損傷を防止する意味で保護層を設けることも可能である。
【0067】
保護層を構成する材料としては、例えばポリエステル、ポリアクリレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリプロピレン、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリサルホン、ポリアクリルエーテル、ポリアセタール、フェノール、アクリル、シリコーン、エポキシ、ユリア、アリル、アルキッド、プチラールおよびフォスファゼン等の樹胎、またアクリル変性エポキシ、アクリル変性ウレタンおよびアクリル変性ポリエステル樹脂等の熱硬化型樹脂や光硬化型樹脂、および各種の電子線硬化型樹脂等が用いられる。保護層の膜厚としては0.2〜10μmが好ましい。
【0068】
以上の各層に用いられる樹脂中にはクリーニング性や耐摩耗性などの改善のためにポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系グラフトポリマー、シリコーン系グラフトポリマー、フッ素系ブロックポリマー、シリコーン系ブロックポリマーおよびシリコーン系オイル潤滑剤を含有させてもよい。
【0069】
また、保護層の抵抗制御の目的で導電性酸化スズおよび導電性酸化チタニウム等の導電性粉体を分散させてもよい。
【0070】
さらに、耐候性を向上させる目的で酸化防止剤などの添加物を加えてもよい。
【0071】
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを設置した電子写真装置の概略構成を示す。
【0072】
図において、1はドラム状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を抽伸に矢印方向に所定の週速度で回転駆動される。
【0073】
感光体1は回転過程において一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いでスリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光光4を受ける。
【0074】
こうして感光体1の周面に静電潜像が順次形成されていく。
【0075】
形成された静電潜像は次いで現像手段5によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は不図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体1の回転と同期して取り出され給紙された転写材7に転写手段6により順次転写されていく。像転写を受けた転写材7は感光対面から分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。
【0076】
像転写後の感光体1の表面はクリーニング手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。
【0077】
なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は前露光は必ずしも必要ではない。
【0078】
本発明においては上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9等の構成要素のうち複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。
【0079】
例えば、一次帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段9の少なくとも1つを感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ11とすることができる。
【0080】
また、画像露光光4は電子写真装置が複写機やプリンターである場合には原稿からの反射光や透過光、あるいはセンサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号にしたがって行われるレーザービ−ムの走査、LEDアレイの駆動および液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
【0081】
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用するのみならずレーザービームプリンター、LEDプリンター、CRTプリンター,LEDプリンター、液晶プリンターおよびレーザー製版等電子写真応用分野にも広く用いることができる。
【0082】
(実施例1)
外径29.92mm、内径28.5mm、長さ254mmの円筒状アルミニウムシリンダーを用意して感光体用基体とする。
【0083】
このシリンダーを界面活性剤にて脱胎洗浄した後、60℃に加熱した20%硫酸に3分間揺動させながら浸潰しエッチング処理を行った。
【0084】
次に有機リン酸としてフィチン酸および金属としてチタニウムを含有するノンクロメート化成処理液(商品名:パルコート3753、日本パーカライジング株式会社製)の成分比を変化させるためにフィチン酸の量を減少させ、リン(P)とチタニウム(Ti)の比率(P/Ti)を0.13から0.40まで約0.05刻みにふったものを用意した。
【0085】
次に、ここれらの処理剤を純水にて6%に希釈したあと重炭酸アンモニウムの10%水溶液にてPHの値を3.8に調整して化成処理液とし、40℃に加熱したものに、前記アルミニウム基体を揺動させながら2分間浸潰して化成処理を行なった後、純粋で洗浄して自然乾燥させた。
【0086】
次にオキシチタニウムフタロシアニン顔料4質量部、ポリビニルブチラール樹脂(商品名:BX−1、積水化学工業株式会社製)2質量部およびシクロヘキサノン34質量部からなる混合液をサンドミルで8時間分散した後テトラヒドロフラン60質量部を加え電荷発生層用の分散液を調合した。
【0087】
この分散液を先に化成処理したアルミニウムシリンダー上に浸溝塗布し、90℃の雰囲気中で10分間乾燥して膜厚0.2μの電荷発生層を形成した。
【0088】
次に、下記構造式で示されるトリアリールアミン化合物50質量部およびビスフェノールZ型ボリカーボネート樹脂50質量部をモノクロルベンゼン400質量部に溶解した溶液を前記電荷発生層上に浸潰塗布し、110℃の雰囲気中で1時間加熱乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成し電子写真感光体を作製した。
【外1】
【0089】
比較のためにパルコート3753の市販品そのままの組成のものについてもどうように6%に希釈してPH3.8に調整して基体の化成処理を行なった後、自然乾燥し、これに感光体を塗工した。
【0090】
使用した各々の化成処理液におけるリン(P)とチタニウム(Ti)の含有量は及びリンとチタニウムの比率(P/Ti)は表1のとうりである。
【0091】
また、この時に生成した化成皮膜の膜厚を測定した値も表1に示す。
【0092】
【表1】
【0093】
NO.1のP/Ti比率を約0.13に設定したものについては化成皮膜が異常成長し表面が非常に荒れて皮膜が白濁した状態であったため正確な膜厚を測定することが不可能であった。
【0094】
また、NO.8のP/Ti比率が約0.5のものはパルコート3753市販品をそのまま用いたものである。
【0095】
から分かる様にリンとチタニウムの比率(P/Ti)の値が0.15から0.4の間の値をとるものは化成皮膜の膜厚が通常品のものと比較して約2倍以上となっており、リンの比率を下げたことにより化成皮膜の厚膜化が可能となったことが分かる。
【0096】
次に前記の感光体について、市販の反転現像方式のレーザービームプリンターを使用して、暗部電位を−600Vから−900Vまで変化させながら反転現像を行なってべタ自画像を出し、比較を行なった。その結果を表2に示す。
【0097】
【表2】
【0098】
これから分かる様に、P/Ti比が0.15から0.4の間においては、感光体上の表面電荷が大きい、すなわち感光体にかかる電界強度が大きくなっても画像欠陥が現れない。
【0099】
次に、実施例1〜3で使用した化成処理後の基体の表面を最表面から基体の深さ方向にアルゴンイオンエッチングを行いながら走査型オージェ電子分光分析装置を用いて元素分析を行ったところ、主な構成元素として、アルミニウム、チタニウムおよび酸素が検出された。
【0100】
表3に元素組成の一例としてNO.2からNO.7の基体最表面および表面から深さ5nmの部分のアルミニウムの原子数を100とした時の各元素の比率を表3に示す。
【0101】
【表3】
【0102】
この結果からこれらの基体表面の化成皮膜はアルミニウムの酸化皮膜中にチタニウムが取り込まれているものであることがわかる。
【0103】
また分析の結果その他の含まれる元素として窒素、フッ素およびリン等が検出された。
【0104】
これらの元素は化成処理を行う際に処理液中のリン酸やフッ素化合物に含まれていた物が化成皮膜のの中に取り込まれたものと考えられる。
【0105】
更に、これらの基体表面には炭素が含有されているがこれは化成処理液中に含まれるフィチン酸によるものと、空気中に存在している油分等が付着したものであると考えられる。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば高電界状況下等過酷な条件の下で使用しても画像欠陥が発生しない良好な電子写真特性を有する電子写真感光体および該感光体を容易にかつ安価に安定して製造できる方法が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを有する電子写真装置の例を示す図である。
【図2】本発明の電子写真感光体が有するアルミニウム基体表面を構成する元素の組成比を示す図である。
【図3】比較として、従来の市販されている組成の処理剤により処理を行なった基体の表面を構成する元素の組成比を示す図である。
Claims (12)
- 基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該基体がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、このアルミニウム基体をチタニウムの塩及びリン酸化合物を含有する酸性水溶液で化成処理する工程、及び感光層を形成する工程を有する電子写真感光体製造工程において、この酸性水溶液に含有されるチタニウムに対するリンの質量比が0.15から0.4の間の値をとることを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
- チタニウムの塩がフッ素化合物である請求項1記載の電子写真感光体製造方法。
- 酸性水溶液のPHが1.0〜5.5である請求項1または2記載の電子写真感光体の製造方法。
- 酸性水溶液が更にフッ酸、ホウフッ酸、ケイフッ酸及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも一つの化合物を含有する請求項1ないし3のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
- 金属化合物をリン酸またはリン酸塩を含有する酸性水溶液に溶解した溶液で化成処理する請求項1ないし4記載の電子写真感光体製造方法。
- リン酸及びリン酸塩が有機リン酸化合物である請求項5記載の電子写真感光体製造方法。
- 有機リン酸化合物がフィチン酸である請求項6記載の電子写真感光体の製造方法。
- 基体上に感光層を有する電子写真感光体において、該基体がアルミニウムまたはアルミニウム合金であり、このアルミニウム基体をチタニウムの塩及びリン酸化合物を含有する酸性水溶液で化成処理する工程、及び感光層を形成する工程を有する電子写真感光体製造工程において該酸性水溶液に含有されるチタニウムの質量に対するリンの質量比が0.15から0.4の間の値をとるように調整されているものを使用して製造したことを特徴とする電子写真感光体。
- 基体の感光層側の表面のチタニウムの含有量が、アルミニウムの含有量に対して4〜100atm%の範囲にある請求項8記載の電子写真感光体。
- 基体の感光層側の表面がリンおよびフッ素を含有する請求項8または9記載の電子写真感光体。
- 請求項8ないし10のいずれかに記載の電子写真感光体、および帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくとも一つの手段を一帯に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項8ないし10のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、像露光手段、現像手段、および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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