JP2000227629A - 防水ケース - Google Patents

防水ケース

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JP2000227629A
JP2000227629A JP11028157A JP2815799A JP2000227629A JP 2000227629 A JP2000227629 A JP 2000227629A JP 11028157 A JP11028157 A JP 11028157A JP 2815799 A JP2815799 A JP 2815799A JP 2000227629 A JP2000227629 A JP 2000227629A
Authority
JP
Japan
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case
waterproof
opening
waterproof case
main body
Prior art date
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Pending
Application number
JP11028157A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Kamata
和雄 鎌田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省スペース,ローコストでありながら、信頼
性の高い調圧弁を備えた防水ケースを提供する。 【解決手段】 防水ケースを構成するケース本体48に
開口70を形成し、この開口70内にケース本体48外
に向かって突出される突起71を配置する。ケース本体
48の外側に層設されるエラストマー49の突起71に
当接する位置に、通気穴12を形成する。防水ケース内
の圧力が高まると、開口70を通してエラストマー49
の薄肉部74が押圧され、外側に膨らむように変形す
る。これにより、開口70と通気穴12とがつながり、
内包するガスが排出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水ケースに関
し、更に詳しくは、内部で膨張した空気や、収納物から
発生したガス等を排出できるようにした防水ケースに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】予め写真フイルムが装填された状態で販
売されているレンズ付きフイルムユニットは、取り扱い
が簡便で低価格なことから一般に広く利用されている。
このレンズ付きフイルムユニットは、撮影目的や用途に
応じて様々なバリエーションの製品が開発されており、
中には水中での撮影を可能にするために、水密構造にし
た防水ケースにレンズ付きフイルムユニットを収納し、
防水ケース外から撮影操作を行えるようにした防水型レ
ンズ付きフイルムユニットが各種販売されている。
【0003】ところで、上述した防水ケースは、周囲の
温度が上昇すると内部の空気が膨張して内圧が高くな
る。また、ストロボ装置を内蔵したレンズ付きフイルム
ユニットが収納されている場合には、ストロボ装置を構
成するコンデンサや電池から水素ガスが排出され、やは
り内圧が高くなる。このように防水ケース内の圧力が高
まると、防水ケース自体が変形して防水ケースとレンズ
付きフイルムユニットとのメカ的な連結が外れてしまう
という問題や、水素ガスによる写真フイルムのカブリ等
の問題が発生する。このような問題を解決するために、
一般的な防水ケースには、内圧を調節する機械的な調圧
機構が設けられている。また、ケース本体に開口を形成
し、この開口に気体は通すが液体は通さないという性質
を持った通気非通水性シートを貼付することで、防水ケ
ースの内圧を調節するようにした防水ケースも各種提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記調
圧機構は部品点数が多く高い加工精度が要求されるため
高価であり、また取付けスペースを必要とするため、レ
ンズ付きフイルムユニット用の小型でローコストな防水
ケースには用いることができなかった。また、通気非通
水性シートは強度が弱いため、外側から鋭利なものが突
き当たることにより破れてしまうことがあった。更に、
通気非通水性シートが破れないように保護するマスクを
設けたり貼付するための工程が増えるため、防水ケース
のコストが高くなるという問題もあった。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためのも
ので、省スペース,ローコストでありながら、信頼性の
高い調圧弁を備えた防水ケースを提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明の防水ケースは、ケース本体に形成された
開口と、ケース本体外に向けて突出するように開口内に
配置された突起と、この突起に当接して塞がれるように
エラストマーに形成された通気穴とから調圧弁を構成
し、ケース本体の内圧により該開口を通して通気穴の周
囲を変形させ、開口と通気穴とを連結することにより、
ケース本体内のガスを排出するようにしたものである。
また、突起をケース本体と一体に形成した場合には、エ
ラストマーの2色成形後に突起とエラストマーとの接合
を剥がすようにしたものである。
【0007】更に、ケース本体に形成された開口と、ケ
ース本体外に向けて突出するように開口内に配置された
突起と、ゴム等の柔軟な材質で形成されて開口内に圧入
されるとともに、突起に当接して塞がれる位置に通気穴
が形成された弁部材とからなる調圧弁を設け、ケース本
体の内圧により該開口を通して通気穴の周囲を変形さ
せ、開口と通気穴とを連結することによりケース本体内
のガスを排出するようにしたものである。
【0008】また、突起は、ケース本体あるいは収納物
に設けるようにしたものである。更に、通気穴の周囲の
肉厚を薄くして、内圧により変形しやすくしたものであ
る。また、調圧弁をケース本体の上面に設けて、ガスの
排出を行いやすくしたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の防水ケースを使
用した防水型レンズ付きフイルムユニット2の外観形状
を示す斜視図である。防水型レンズ付きフイルムユニッ
ト2は、ユニット本体3と、このユニット本体3を収納
する防水ケース4とから構成されている。防水ケース4
の前面中央部には、ユニット本体3の撮影レンズ5と対
物側ファインダ窓6とを外部に露呈させるための透明部
である前面露呈部7が設けられいる。前面露呈部7の側
方には、シャッタレバー13が揺動自在に取り付けら
れ、また、ストロボ光を被写体に向けて放射するための
透明部であるストロボ露呈部8と、ストロボ充電を行う
際に押圧操作される充電操作部9とが設けられている。
防水ケース4の上面には、撮影済みの写真フイルムを巻
き上げるための巻上げダイヤル10が回動自在に取り付
けられ、残り撮影枚数を表示するカウンタ窓を外部に露
呈させる透明部である上面露呈部11と、通気穴12を
含む調圧弁69とが設けられている。
【0010】防水型レンズ付きフイルムユニット2の分
解図である図2に示すように、ユニット本体3は、前面
に撮影レンズ5,対物側ファインダ窓6,シャッタレバ
ー用開口14,ストロボ発光部15,押圧部16が形成
されており、上面には巻上げ用開口17、カウンタ窓1
8が設けられている。また、背面には、接眼側ファイン
ダ窓19(図3参照)が設けられている。
【0011】ユニット本体3は、図3に分解して示すよ
うに、未使用の写真フイルムカートリッジ21が装填さ
れるカートリッジ室22及びフイルム室23が一体に形
成された本体基部24と、この本体基部24の前面側に
取り付けられ、撮影レンズ5、ファインダ光学系25,
シャッタ機構26,フイルム巻止め機構,フイルムカウ
ンタ機構等が組み込まれた露光ユニット27と、ストロ
ボ発光部15を含むストロボユニット28と、本体基部
24の前面側と背面側とを覆う前カバー29及び後カバ
ー30とから構成されている。
【0012】本体基部24のカートリッジ室22の上部
には、カートリッジ本体32のスプール33に係合する
巻上げノブ34が回動自在に組み付けられている。この
巻上げノブ34の上面には、防水ケース4に取り付けら
れた巻上げダイヤル10が係合する係合穴35が形成さ
れており、この係合穴35は、前カバー29に形成され
た開口17を介して外部に露呈される。露光ユニット2
7のシャッタ機構26は、前カバー29の前面に形成さ
れたシャッタレバー用開口14によって外部に露呈され
る。
【0013】ストロボユニット28は、メインコンデン
サ37等の各種電気部品が取り付けられてストロボ回路
が形成されたプリント基板38と、放電管やリフレク
タ,拡散板等からなるストロボ発光部15と、ストロボ
回路にストロボ充電を行わせる充電スイッチと、ストロ
ボ発光のタイミングを得るためのシンクロスイッチ42
と、ストロボ回路の電源となる乾電池39等から構成さ
れている。充電スイッチは、弾性を有する金属接片40
と、プリント基板38に設けられた導通部41とからな
る。金属接片40は、前カバー29の押圧部16の背後
に配置されており、押圧部16が押圧されると屈曲して
導通部41に接触する。これにより充電スイッチがオン
し、ストロボ回路においてストロボ充電が開始される。
ストロボ充電の完了後に撮影を行うと、シャッタ機構2
6によりシンクロスイッチ42がオンされ、ストロボ発
光部15からストロボ光が被写体に向けて放射される。
【0014】なお、上記ストロボユニットに使用されて
いるメインコンデンサ37及び乾電池39は、径年変化
によって水素ガスを放出することが知られている。放出
された水素ガスは、写真フイルムにカブリを発生させる
場合がある。
【0015】防水ケース4は、ユニット本体3の前面、
上面、底面、両側面を覆う前ケース部材44と、この前
ケース部材44を塞ぐように、ユニット本体3の背後か
ら前ケース部材44に組み付けられる後ケース部材45
と、前ケース部材44と後ケース部材45との結合部を
水密にするパッキン46とから構成されている。
【0016】防水型レンズ付きフイルムユニット2の要
部断面図である図4に示すように、前ケース部材44
は、透明なプラスチックで形成されたケース本体48
と、このケース本体48の表面に2色成形によって層設
されるエラストマー49とから構成されている。エラス
トマー49は、ゴム状弾性を有する高分子物質からな
り、防水ケース4の防水と滑り止めとを行う。エラスト
マー49の前面は、ケース本体48の前面露呈部7を露
呈させるような形状とされており、上面は上面露呈部1
1を露呈させるような形状とされている。前ケース部材
44の背面側には、ユニット本体3を収納するための開
口部44aが形成されている。
【0017】また、前ケース部材44の前面には、シャ
ッタレバー13が揺動自在に取り付けられる円柱形状の
ボス51が前面側に向かって立設されている。このボス
51には、前ケース部材44の内部に貫通する穴52が
形成されており、この穴52の先端部分には小径のOリ
ング53が収められる。このOリング53は、ボス51
の穴52から水やゴミ等が防水ケース4内に侵入するの
を防止する。
【0018】シャッタレバー13は略楔形状とされてお
り、その背面側には、ボス51の穴52に挿入されてシ
ャッタレバー13の揺動中心となる軸55が形成されて
いる。この軸55の先端部には、ボス51の穴52に挿
入された後に、前ケース部材44内においてレリーズレ
バー56が取り付けられる。このレリーズレバー56
は、前ケース部材44内にユニット本体3が収められた
際に、シャッタレバー用開口14に入り込んでシャッタ
機構26に係合する。これにより、シャッタレバー13
を揺動操作すると、ユニット本体3内のシャッタ機構2
6が作動する。また、ボス51の外周には、捩じりバネ
57が組み付けられる。この捩じりバネ57は、シャッ
タレバー13を図中時計方向に付勢して常に初期位置に
復帰させる。
【0019】また、前ケース部材44の上面には、巻上
げノブ10が回動自在に取り付けられるボス59が立設
されている。巻上げダイヤル10は、円板形状の操作部
10aと、この操作部10aの下面に形成された駆動軸
10bとからなる。駆動軸10bは、ボス59の穴60
と前カバー29の巻上げ用開口17とを介して巻上げノ
ブ34の係合穴35に係合する。これにより、巻上げダ
イヤル10をフイルム巻上げ方向に回転操作すると、ユ
ニット本体3の巻上げノブ34が同方向に回転し、撮影
済みの写真フイルムがカートリッジ本体32内に巻き上
げられる。なお、ボス59には、穴60と駆動軸10b
との間を防水するOリング61が収められる。
【0020】前ケース部材44の前面に設けられている
充電操作部9は、ケース本体48のユニット本体3の押
圧部16に対面する位置に開口44bが形成され、この
開口44bの上をエラストマー49で覆った形態とされ
ている。そのため、弾性変形可能なエラストマー49を
介して、防水ケース4の外側から押圧部16を押圧する
ことができる。
【0021】後ケース部材45は、透明なプラスチック
で形成されており、接眼側ファインダ窓19が外部から
観察できるようになっている。後ケース部材45の前面
側の外周には、前ケース部材44の開口部44aの外周
に形成された突条63とパッキン46とが嵌合される凹
部64が全周にわたって形成されている。この凹部64
の幅は、前ケース部材44の突条63とパッキン46と
を合わせた厚みよりも若干狭く形成されているため、パ
ッキン46が凹部64内で潰れて凹部64の内壁面に密
着し、前ケース部材44と後ケース部材45との間を確
実に防水する。
【0022】また、後ケース部材45の前面側の両側辺
には、被係止穴66がそれぞれ形成された被係止片67
が2個ずつ設けられている。これらの被係止片67は、
前ケース部材44の側面内壁に形成された係止爪(図示
せず)に係合される。これにより、後ケース部材45は
前ケース部材44にしっかりと取り付けられ、防水ケー
ス4の防水性が向上する。
【0023】図1及び図2に示すように、前ケース部材
44の上面には、防水ケース4内の圧力を調節する調圧
弁69が設けられている。この調圧弁69は、図2のA
矢視図である図5(A)に示すように、ケース本体48
に形成された円形の開口70と、この開口70の中央に
配置されて上方に向けて突出された突起71と、この突
起71を支持する2個のリブ72,73と、図5のB−
B断面である同図(B)に示すように、突起71に対面
するようにエラストマー49に形成された通気穴12と
から構成されている。通気穴12の周囲には、開口70
と同程度の範囲で肉厚が薄くされた薄肉部74が設けら
れている。
【0024】上記調圧弁69は、通常時には気圧や水圧
によって薄肉部74が防水ケース4内に向けて押圧され
るため、通気穴12の周囲と突起71とが当接して通気
穴12が塞がれている。これにより、防水ケース4内の
防水が維持される。また、逆に防水ケース4内の圧力が
高まると、図6(A)、及びC−C断面である同図
(B)に示すように、開口70を通してエラストマー4
9の薄肉部74が押圧され、通気穴12の周囲が外側に
向かって変形する。これにより、開口70と通気穴12
とがつながるため、防水ケース4内の膨張した空気や、
乾電池39及びコンデンサ37から放出された水素ガス
が通気穴12から排出される。なお、調圧弁69が防水
ケース4の上面に設けられているのは、水素ガスや温度
の高い空気を排出しやすくするためである。
【0025】上記前ケース部材44は、例えば、インサ
ート式,回転式,可動側スライド式等の2色成形方法に
よって、最初に透明なプラスチックでケース本体48が
形成され、その後ケース本体48の表面にエラストマー
49が層設される。そのため、2色成形直後の調圧弁6
9は、図7(A)の断面D−Dである同図(B)に太線
で示すように、ケース本体48の突起71及びリブ7
2,73と、エラストマー49の薄肉部74とが接合し
ている。この状態では、調圧弁69としての機能が得ら
れないため、本実施形態の防水ケース4ではエラストマ
ー49の2色成形後に、ケース本体48の内側から開口
70を通してエラストマー49を押圧し、薄肉部74を
ケース本体48から剥離する工程が必要となる。
【0026】なお、防水ケース4の製造ラインに、ケー
ス本体48とエラストマー49との部分的な剥離工程を
設けた場合でも、機械的な調圧機構の組み込みや通気非
通水シートの貼付よりも作業時間が少なく、複雑な装置
等も必要としないため、防水ケース4の製造コストを減
少させることができる。また、2色成形では、ケース本
体48の内壁面の成形に使用される金型がエラストマー
49の成形の際にも使用されるため、金型のコストアッ
プは僅かなものとなり、レンズ付きフイルムユニットの
ような低価格な製品にも容易に使用することができる。
【0027】次に、上記防水型レンズ付きフイルムユニ
ット2の作用について説明する。ユーザーは、図1に示
す防水型レンズ付きフイルムユニット2を構えた状態
で、透明なプラスチックで形成された後ケース部材45
を介して接眼側ファインダ窓19を覗き、撮影範囲を確
認する。防水型レンズ付きフイルムユニット2は、前ケ
ース部材44のほぼ全域がエラストマー49で覆われて
いるため滑りにくく、また、持った時に柔らかい感触が
得られるため、防水機能以外での商品アピール効果を得
ることもできる。更に、エラストマー49がクッション
の役目も果たすため、防水型レンズ付きフイルムユニッ
ト2の耐衝撃性等も向上する。
【0028】また、被写体の輝度が低い場合には、充電
操作部9を介してユニット本体3の押圧部16を押圧
し、金属接片40を導通部41に接触させる。これによ
り、ストロボユニット28においてストロボ充電が開始
される。撮影範囲とストロボ充電完了の確認後、シャッ
タレバー13を押下すると、シャッタレバー13に取り
付けられたレリーズレバー56が開口14内で回動し、
ユニット本体3のシャッタ機構26にシャッタレリーズ
を行わせる。また、シャッタ機構26はシンクロスイッ
チ42をオンさせて、シャッタレリーズと同時にストロ
ボ露呈部8を介して被写体にストロボ光を照射する。こ
れにより、防水ケース4の前面露呈部7と撮影レンズ5
とを透過した被写体光が写真フイルムに露光される。
【0029】撮影後には、巻上げダイヤル10をフイル
ム巻上げ方向に回転操作して、撮影済み写真フイルムの
巻き上げと、次の撮影のためのシャッタチャージとを行
う。巻上げダイヤル10がフイルム巻上げ方向に回転操
作されると、巻上げダイヤル10に係合された巻上げノ
ブ34が同方向に回転し、この巻上げノブ34に連結さ
れたスプール33がカートリッジ本体32内に撮影済み
の写真フイルムを巻き上げる。1コマ分の写真フイルム
の巻き上げが完了するとフイルム巻止め機構が作動し
て、巻上げノブ34及び巻上げダイヤル10の回転がロ
ックされる。
【0030】なお、店頭等に展示されている際や、気温
の高い場所で防水型レンズ付きフイルムユニット2が使
用されると、防水ケース4へのユニット本体3の収納時
に一緒に封入された空気が熱せられて膨張してしまう。
また、ストロボユニット28を構成するメインコンデン
サ37や乾電池39からは、水素ガスが放出される。防
水ケース4内の気体が増えると、ケース本体48の開口
70を介してエラストマー49の薄肉部74が押圧され
る。すると、図6(B)に示すように、薄肉部74が外
側に向けて膨らむように変形し、開口70と通気穴12
とがつながり、膨張した空気や水素ガスが防水ケース4
から排出される。これにより、水素ガスによって写真フ
イルムにカブリが発生したり、防水ケース4が破損して
しまうことはない。
【0031】なお、上記実施形態では、ケース本体48
の外側に層設されたエラストマー49の弾力性を利用し
て調圧弁69を形成したが、ケース本体の外側にエラス
トマーを層設しない防水ケースにも同様のローコストな
調圧弁を設けることができる。以下に、エラストマー層
のない防水ケースに調圧弁設けた本発明の第2の実施形
態について説明する。なお、上記第1の実施形態で説明
したものと同じ部品については、同符合を用いて詳しい
説明は省略する。
【0032】図8(A)は、防水ケースに設けられた調
圧弁80をケース内から見た様子を示し、同図(B)は
同図(A)のE−E断面を示す。本発明の第2の実施形
態では、透明なプラスチックで形成されたケース本体8
1に円形の凹部82を形成し、この凹部82内に開口8
3を形成している。開口83の中央には、上方に向けて
突出された突起84を配置し、4本のリブ85a〜85
dによって突起84を支持している。
【0033】凹部82内には、凹部82の内径よりも直
径が若干大きくされた弁部材87が圧入される。弁部材
87は、ゴムやエラストマー等の柔軟な材料で形成され
ており、中央部に通気穴88が形成されている。通気穴
88の周囲は、肉厚が薄くされた薄肉部89とされてい
る。この弁部材87の圧入時には、通気穴88が突起8
4に当接するようにする。上記構成によれば、防水ケー
ス内の圧力が高まると開口83を介して弁部材87の薄
肉部89が押圧され、外側に膨らむように変形する。こ
れにより、開口83と通気穴88とがつながり、防水ケ
ース内の膨張した空気や水素ガスが放出される。このよ
うに、弁部材87を別部品として形成すると、ケース本
体81に弁部材87を圧入する工程が必要となるが、ケ
ース本体にエラストマー層を形成したものよりもローコ
ストに防水ケースを製造することができる。
【0034】また、上記各実施形態では、ケース本体に
設けられた突起によって通気穴を塞いでいるが、防水ケ
ース内に収納した収納物に通気穴を塞ぐ突起を設けても
よい。以下に、収納物に構成部品を設けた本発明の第3
の実施形態について説明する。なお、上記各実施形態で
説明したものと同じ部品については、同符合を用いて詳
しい説明は省略する。
【0035】図9(A)は、防水ケースに設けられた調
圧弁91をケース内から見た様子を示し、同図(B)は
同図(A)のF−F断面を示す。本発明の第3の実施形
態では、透明なプラスチックで形成されたケース本体9
2に円形の開口93を形成し、ケース本体92の外側に
層設されるエラストマー94に肉厚の薄くされた薄肉部
95を形成し、その中央に通気穴96を設けている。防
水ケース内に収納されるユニット本体3の前カバー29
の上面には、ユニット本体3が防水ケース内に収められ
た際にエラストマー94の通気穴96に当接する突起9
7が形成されている。
【0036】これにより、防水ケース内の圧力が高まる
と開口93を通してエラストマー94の薄肉部95が押
圧されて外側に膨らむように変形し、通気穴96と開口
93とがつながり、防水ケース内のガスが排出される。
このようにユニット本体3に突起97を設けると、ケー
ス本体92の金型の形状をシンプルすることができるた
め、第1の実施形態の防水ケースよりもローコストに製
造することができる。
【0037】更に、上記第2の実施形態で用いた弁部材
と、第3の実施形態で用いた突起とを用いて調圧弁を構
成することもできる。以下に、弁部材と収納物の突起と
を用いた本発明の第4の実施形態について説明する。な
お、上記各実施形態で説明したものと同じ部品について
は、同符合を用いて詳しい説明は省略する。
【0038】図10(A)は、防水ケースに設けられた
調圧弁100をケース内から見た様子を示し、同図
(B)は同図(A)のG−G断面を示す。本発明の第4
の実施形態では、透明なプラスチックで形成されたケー
ス本体101に円形の開口102を形成し、この開口1
02内にゴムやエラストマー等の柔軟な材料で形成さ
れ、開口102の内径よりも直径が若干大きくされた弁
部材103が圧入される。弁部材103は、中央部に通
気穴104が形成され、その周囲は肉厚が薄くされた薄
肉部105とされている。
【0039】この調圧弁100を有する防水ケースにユ
ニット本体3を収めると、前ケース29の上面に設けら
れた突起106が開口102内に入り込み、弁部材10
3の薄肉部104の内面に当接して通気穴104を塞
ぐ。また、突起106の外周に放射状に複数個が設けら
れた支持突起107は、突起106と同様に開口102
内に入り込んで弁部材103に当接し、弁部材103の
位置決めを行う。
【0040】これにより、防水ケース内の圧力が高まる
と開口102を通して弁部材1043薄肉部105が押
圧され、薄肉部105は外側に膨らむように変形する。
すると、通気穴104と開口102とがつながり、防水
ケース内のガスが排出される。このように、別部品とさ
れた弁部材103と、ユニット本体3の突起106とで
調圧弁100を構成すると、よりローコストに防水ケー
スを製造することができる。また、弁部材103はユニ
ット本体3によって位置決めされるため、通気穴104
と突起106との位置ずれが発生することはない。
【0041】なお、上記各実施形態では、防水ケース内
にユニット本体が収納される防水型レンズ付きフイルム
ユニットを例に説明したが、ユニット本体の前カバーと
後カバーとに防水性能を付与した防水型レンズ付きフイ
ルムユニットにも本発明を実施することができる。この
場合には、前カバーと後カバーとがケース本体としての
役割をもち、写真フイルムカートリッジが収納されシャ
ッタ機構等の各種撮影機構が組み込まれる本体基部が収
納物となる。
【0042】そのため、前カバーと後カバーとに防水性
を付与した防水型レンズ付きフイルムユニットに上記第
1の実施形態を応用するには、前カバーまたは後カバー
に開口と突起とを形成し、これらの外側に層設されるエ
ラストマーに通気穴と薄肉部とを形成すればよい。
【0043】同様に、前カバーと後カバーとに防水性を
付与した防水型レンズ付きフイルムユニットに上記第2
の実施形態を応用するには、前カバーまたは後カバーに
開口と突起とを有する凹部を形成し、この凹部内にゴム
やエラストマーで形成された弁部材を圧入し、弁部材の
通気穴を前カバーまたは後カバーの突起で塞げばよい。
【0044】また、前カバーと後カバーとに防水性を付
与した防水型レンズ付きフイルムユニットに上記第3の
実施形態を応用するには、前カバーまたは後カバーに開
口を形成し、これらの外側に層設されるエラストマーに
通気穴と薄肉部とを形成し、本体基部に通気穴を塞ぐ突
起を形成すればよい。
【0045】更に、前カバーと後カバーとに防水性を付
与した防水型レンズ付きフイルムユニットに上記第4の
実施形態を応用するには、前カバーまたは後カバーに開
口を形成し、この開口内にゴムやエラストマーで形成さ
れた弁部材を圧入し、本体基部に弁部材の通気穴を塞ぐ
突起を形成すればよい。
【0046】また、本発明の防水ケースは、防水型レン
ズ付きフイルムユニットの使用に限定されるものではな
く、その他の小型でローコストな製品の防水ケースにも
使用することができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の防水ケー
スは、部品点数と組立工数とが少なく、更に複雑な組立
工程が不用な調圧弁を設けたので、ローコストに採用す
ることができ、ケースの膨張や、内包するガスによる収
納物への悪影響を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防水ケースを使用した防水型レンズ付
きフイルムユニットの外観形状を示す斜視図である。
【図2】防水型レンズ付きフイルムユニットの構成を示
す分解斜視図である。
【図3】ユニット本体の構成を示す分解斜視図である。
【図4】防水型レンズ付きフイルムユニットの要部断面
図である。
【図5】第1の実施形態の調圧弁の正面及び要部断面図
である。
【図6】第1の実施形態の調圧弁のガス排出時の状態を
示す正面及び要部断面図である。
【図7】前ケース部材の成形直後の第1の実施形態の調
圧弁の状態を示す正面及び要部断面図である。
【図8】第2の実施形態の調圧弁の正面及び要部断面図
である。
【図9】第3の実施形態の調圧弁の正面及び要部断面図
である。
【図10】第4の実施形態の調圧弁の正面及び要部断面
図である。
【符号の説明】
2 防水型レンズ付きフイルムユニット 3 ユニット本体 4 防水ケース 12,88,96,104 通気穴 44 前ケース部材 48 ケース本体 49,94 エラストマー 69,80,91,100 調圧弁 70,83,93,102 開口 71,84,97,106 突起 74,89,95,105 薄肉部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース本体の表面に2色成形によってエ
    ラストマーが層設された防水ケースにおいて、 前記ケース本体に形成された開口と、ケース本体外に向
    けて突出するように開口内に配置された突起と、この突
    起に当接して塞がれるように前記エラストマーに形成さ
    れた通気穴とからなる調圧弁を設け、該ケース本体の内
    圧により開口を通して通気穴の周囲を変形させ、開口と
    通気穴とを連結することによりケース本体内のガスを排
    出することを特徴とする防水ケース。
  2. 【請求項2】 前記突起はケース本体に一体に設けられ
    ており、該エラストマーの2色成形後に、突起とエラス
    トマーとの接合が剥がされることを特徴する請求項1記
    載の防水ケース。
  3. 【請求項3】 ケース本体に形成された開口と、ケース
    本体外に向けて突出するように開口内に配置された突起
    と、ゴム等の柔軟な材質で形成されて開口内に圧入され
    るとともに、該突起に当接して塞がれる位置に通気穴が
    形成された弁部材とからなる調圧弁を設け、ケース本体
    の内圧により該開口を通して通気穴の周囲を変形させ、
    開口と通気穴とを連結することによりケース本体内のガ
    スを排出することを特徴とする防水ケース。
  4. 【請求項4】 前記突起は、ケース本体に一体に設けら
    れていることを特徴とする請求項3記載の防水ケース。
  5. 【請求項5】 前記突起は、ケース本体内に収納される
    収納物に設けられていることを特徴とする請求項1また
    は3記載の防水ケース。
  6. 【請求項6】 前記通気穴の周囲は、肉厚が薄くされて
    変形しやすくされていることを特徴とする請求項1ない
    し5いずれか記載の防水ケース。
  7. 【請求項7】 前記調圧弁をケース本体の上面に設けた
    ことを特徴とする請求項1ないし6いずれか記載の防水
    ケース。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109654271A (zh) * 2017-10-11 2019-04-19 奇瑞捷豹路虎汽车有限公司 用于动力系统总成的防水透气阀、动力系统总成及车辆
KR20210054291A (ko) * 2019-11-05 2021-05-13 주식회사 서브원 방수 하우징 세트

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