JP2000227375A - 電気絶縁用気体の圧力監視装置および圧力監視システム - Google Patents

電気絶縁用気体の圧力監視装置および圧力監視システム

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JP2000227375A
JP2000227375A JP11027067A JP2706799A JP2000227375A JP 2000227375 A JP2000227375 A JP 2000227375A JP 11027067 A JP11027067 A JP 11027067A JP 2706799 A JP2706799 A JP 2706799A JP 2000227375 A JP2000227375 A JP 2000227375A
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pressure
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signal
gas
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JP11027067A
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English (en)
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Noboru Nakayama
登 中山
Seiichi Nakahara
誠一 中原
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Saginomiya Seisakusho Inc
Original Assignee
Saginomiya Seisakusho Inc
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Publication date
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  • Measuring Fluid Pressure (AREA)
  • Gas-Insulated Switchgears (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 GISにおいて早期のガス漏れ等を容易に確
認でき、管理をしやすくる。 【解決手段】 GIS2の圧力容器2Cの圧力導入管3
に、圧力継電器1を接続する。複数の圧力継電器1a、
1b、…に、それぞれ対応する表示器100a、100
b、…を接続する。表示器100a、100b、…をロ
ーカル監視装置200に接続する。圧力継電器1a、1
b、…において、表示部に温度補償圧力を表示するとと
もに、温度補償圧力に対応する4〜20mAの伝送信号
を対応する表示器100a、100b、…、およびロー
カル監視装置200に出力する。表示器100a、10
0b、…で4〜20mAの伝送信号により温度補償圧力
を表示する。圧力継電器1a、1b、…において表示部
に表示する温度補償圧力の表示値と出力する4〜20m
Aの伝送信号との少なくとも一方を較正する表示較正ト
リマを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電力分野に
おけるガス絶縁開閉装置(以下、GIS:Gas Insulate
d Switchgearという。)、ガス絶縁送電線(以下、GI
L:Gas Insulated transmission Line という。)及び
ガス絶縁変圧器(Gas insulated transformer )などの
圧力容器内で発生する地絡現象、短絡現象などの尖絡現
象、あるいは異常通電などを検出する電気絶縁用気体の
圧力監視装置および特にキュービクル型のGIS(以
下、C−GISという。)に適した電気絶縁用気体の圧
力監視システムに関する。以下の説明において、前記の
電気絶縁用気体が封入された電気機器を総称してGIS
と言い、また、気体とガスとは同じ意味とする。
【0002】
【従来の技術】従来、GISの尖絡事故等を検出するた
めにメカ式の衝撃圧力検出リレー(SPリレー)が使用
されていたが、このメカ式のSPリレーは接点出力式で
作動してもGISの故障の度合いが不明であり、また、
故障GIS近傍のGISのSPリレーも作動すると、故
障GISを特定(標定)することに手間がかかった。な
お、以下の説明で衝撃圧力を「SP」ともいう。
【0003】しかし、電力を安定に供給するには、GI
S等において故障発生時の復旧対策が速やかに行われる
必要があり、圧力センサを用いた圧力監視装置が導入さ
れるようになった。このような圧力監視装置は、圧力セ
ンサで検出した圧力を温度センサで検出したガス温度に
基づいて所定温度(例えば20℃)における圧力である
温度補償圧力を求め、この温度補償圧力を表示器に表示
することで、定期点検時などに、目視によりガス圧力を
確認できるようになっている。
【0004】一方、1997年12月に「国際気候変動
枠組み条約第3回締結国会議(COP3)」いわゆる
「地球温暖化防止京都会議」が開催され、炭酸ガス、メ
タンガスを始め、電気絶縁用気体として広く使用されて
いる六フッ化硫黄(SF6 )などの温室効果ガスを規制
対象とし、削減の数値目標が議定された。六フッ化硫黄
ガスが世界的に(地球規模で)大量に使用されている現
状を考えると、新規のGIS、既存のGISを問わず、
六フッ化硫黄ガスの大気へのリーク(漏れ)を如何に少
なくするかを早急に検討する必要がある。
【0005】また、GISにおけるガス漏れは、突発的
な事故による緊急漏れに比べて、自然漏れが圧倒的に多
く、このような自然漏れに対する対策が有効なガス漏れ
対策となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、GISを管
理するにあたり、前記圧力監視装置の表示器によりガス
圧力を確認することでガス漏れを早期に発見することも
可能であるが、例えば、圧力監視装置を設置した時点
で、圧力容器に充填した電気絶縁用気体の初期封入圧力
に対応する温度補償圧力と表示器の表示値が異なってい
ると、早期のガス漏れを見逃す恐れがある。また、GI
Sは複数のガス区画に対応する複数の圧力監視装置で管
理されているが、上記のような表示値に誤差があると、
どのガス区画でガス漏れが発生しているかを確認するの
に手間がかかり、管理上、使い勝手が悪いという問題が
ある。
【0007】また、C−GISでは、装置内のスペース
が狭いことから圧力監視装置の表示器を逐一点検するの
は困難であり、装置のフロントパネルに表示器を設ける
ことが多いが、このような場合もフロントパネルの表示
器の表示値の誤差により、前記同様の問題がある。さら
に、圧力監視装置で検出した温度補償圧力のデータを、
ローカル監視装置、中央監視装置などのより上位の監視
装置により集中管理するような場合も同様に問題があ
る。
【0008】本発明は、GIS、あるいはC−GISの
管理上、使い勝手のよい電気絶縁用気体の圧力監視装置
および圧力監視システムを提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
電気絶縁用気体の圧力監視装置は、圧力容器内に密封さ
れた電気絶縁用気体の検出圧力と検出温度とに基づいて
所定の基準温度における圧力である温度補償圧力を算出
し、該温度補償圧力に基づいて前記電気絶縁用気体の圧
力を監視するとともに、該温度補償圧力を表示手段に表
示する電気絶縁用気体の圧力監視装置において、前記圧
力容器の圧力異常状態が検出されていないとき、前記表
示手段における温度補償圧力の表示値と該温度補償圧力
を外部に出力するための伝送信号の電流値との少なくと
も一方を較正する表示較正部を備えたことを特徴とす
る。
【0010】上記のように構成された請求項1記載の電
気絶縁用気体の圧力監視装置によれば、圧力監視装置の
設置時に表示較正部で表示手段における表示値を初期封
入圧力に較正することができる。また、複数の圧力監視
装置および圧力容器間での表示値のずれを無くすことが
できる。さらに、温度補償圧力の伝送信号の電流値も較
正されるので、C−GISのフロントパネル等につける
表示器の誤差も較正することができる。
【0011】本発明の請求項2記載の電気絶縁用気体の
圧力監視システムは、前記伝送信号を4〜20mAの電
流範囲を有する伝送信号として出力する請求項1の複数
の電気絶縁用気体の圧力監視装置と、該各電気絶縁用気
体の圧力監視装置にそれぞれ対応する複数の受信手段で
あって、対応する前記電気絶縁用気体の圧力監視装置か
らの前記伝送信号に対応する前記温度補償圧力を表示す
る表示手段を具備する複数の受信手段と、を備えたこと
を特徴とする。
【0012】上記のように構成された請求項2記載の電
気絶縁用気体の圧力監視システムによれば、請求項1と
同様に、早期のガス漏れを発見しやすくなり、また、ど
の圧力容器でガス漏れが発生しているかも容易に確認す
ることができ、さらに、受信手段をC−GISの表示器
に適用することができ、どのC−GISでガス漏れが発
生しているかも容易に確認することができる。
【0013】本発明の請求項3記載の電気絶縁用気体の
圧力監視システムは、前記伝送信号を4〜20mAの電
流範囲を有する伝送信号として出力する請求項1の複数
の電気絶縁用気体の圧力監視装置と、該各電気絶縁用気
体の圧力監視装置にそれぞれ対応する複数の受信手段で
あって、対応する前記電気絶縁用気体の圧力監視装置か
らの前記伝送信号に対応する前記温度補償圧力を表示す
る表示手段を具備する複数の第1の受信手段と、前記電
気絶縁用気体の圧力監視装置と前記第1の受信手段とに
環状に接続され、前記電気絶縁用気体の圧力監視装置か
らの前記伝送信号を受信する第2の受信手段と、を備え
たことを特徴とする。
【0014】上記のように構成された請求項3記載の電
気絶縁用気体の圧力監視システムによれば、請求項1と
同様に、早期のガス漏れを発見しやすくなり、また、ど
の圧力容器でガス漏れが発生しているかも容易に確認す
ることができ、さらに、第1の受信手段をC−GISの
表示器に適用することができる。また、第2の受信手段
をローカル監視装置等に適用でき、このローカル監視装
置においても、どのGISでガス漏れが発生しているか
も容易に確認することができる。
【0015】本発明の請求項4記載の電気絶縁用気体の
圧力監視システムは、請求項3の構成を備え、前記伝送
信号は、4〜20mAの電流範囲を有する伝送信号であ
り、前記第1の受信手段は、当該第1の受信手段に対応
する前記電気絶縁用気体の圧力監視装置における前記伝
送信号の出力端と、前記第2の受信手段の入力端とを共
通接続するための中継端子を備えていることを特徴とす
る。
【0016】上記のように構成された請求項4記載の電
気絶縁用気体の圧力監視システムによれば、請求項3と
同様の作用効果が得られるとともに、第1の受信手段が
中継端子を備えているので、端子数を減らすことができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明の好適
な実施形態を説明する。図1は実施形態の圧力監視装置
としての圧力継電器(圧力スイッチ)1a、1b、1
c、…と、この圧力継電器1a、1b、1c、…をGI
L(ガス絶縁送電線)2に適用した圧力監視システムを
示す概要構成図である。GIL2内にはおよそ3万〜5
0万[V]の電圧で電流を流す送電線2Bが配設されて
おり、この送電線2Bはシーリングを兼ねた絶縁スペー
サ2Aによって支持されている。絶縁スペーサ2Aおよ
びGIL2により仕切られた空間はそれぞれ独立の圧力
容器2Cを形成しており、各圧力容器2C内には電気絶
縁用気体としてSF6 ガスが密封されている。
【0018】圧力継電器1a、1b、1c…は対応する
圧力容器2C毎に備えられており、圧力継電器1a、1
b、1c…と対応する圧力容器2Cは圧力導入管3で連
通されている。各圧力継電器1は、圧力導入管3を介し
て対応する圧力容器2C内のSF6 ガスの圧力と温度を
検出し、SF6 ガスのガス圧の状態に応じた高圧警報
(SP検出状態も含む)やガス漏れ警報等の発生状態を
表示するとともに各状態に応じた信号を出力信号線4を
介して電気機器回路操作部10に出力する。なお、電気
機器回路操作部10は圧力継電器1a、1b、1c…か
らの各種信号に応じて、GIL2を操作するための各種
操作信号を出力する。
【0019】また、圧力継電器1a、1b、1c…は、
出力信号線4を介して温度補償圧力に対応する4〜20
mAの直流伝送信号を対応する表示器100aまたは1
00bまたは100c等(第1の受信手段)に出力す
る。なお、後述説明するように各表示器100a、10
0b、100c…は4〜20mAの直流伝送信号を中継
する中継端子を備えており、圧力継電器1a、1b、1
c…からの4〜20mAの直流伝送信号は各表示器10
0a、100b、100cの中継端子を介してローカル
監視装置200(第2の受信手段)に出力される。ま
た、ローカル監視装置200には電気機器回路操作部1
0から接点系信号が入力される。ローカル監視装置20
0は表示器100a、100b、100cからの4〜2
0mAの直流伝送信号に基づいて各圧力容器2Cの温度
補償圧力の情報を収集し、中央監視装置300に伝送す
る。なお、圧力継電器1a、1b、1c…、表示器10
0a、100b、100c…の符号に付けた「a、b、
c」は複数の圧力継電器、複数の表示器を区別するため
のものであり、以下の説明および図1以外の図面では混
同の恐れがないので符号中の「a、b、c」を省略し、
「圧力継電器1」、「表示器100」として説明する。
【0020】図2は実施形態の圧力監視システムを適用
したC−GISシステムの斜視図、図3は同C−GIS
システムの概略を示すブロック図であり、C−GISシ
ステムは多数のC−GIS40を備えている。各C−G
IS40はケース内部に圧力容器2Cを収容するととも
にその圧力容器2Cに前記圧力継電器1が取り付けられ
ている。C−GIS40はコンパクトにできているので
ケース内部のスペースが狭くなっている。このため、圧
力継電器1の表示部によりガス圧力を点検するのは困難
であり、C−GIS40のフロントパネル40aの計器
取付パネル40bに前記第1の受信手段としての表示器
100が配設されている。そして、この表示器100の
表示によりガス圧力を容易に点検することができる。ま
た、このC−GISシステムは、表示器100を介して
出力される4〜20mAの直流伝送信号を受信する第2
の受信手段としての前記ローカル監視装置200および
前記中央監視装置300を備えている。
【0021】図4は圧力継電器1の取付状態を示す図で
ある。GIL2にはゲージ箱20が取り付けられてお
り、ゲージ箱20内には、圧力導入管3と圧力継電器1
が収納されている。圧力導入管3は、常時開放型の止め
弁3A、常時閉塞型の止め弁3BおよびT字管3Cで構
成されている。圧力継電器1は、取付板1Bによりゲー
ジ箱20に固定されており、圧力継電器1の下端部の接
続管部11がT字管3Cおよび止め弁3Aを介して圧力
容器2Cに接続されている。また、常時閉塞型の止め弁
3Bを介して較正手段としての基準圧力計として連成計
30が接続されている。なお、圧力継電器1を設置する
とき、止め弁3Bを開いて連成計30で初期封入圧力を
表示し、後述説明する較正部により圧力継電器1の表示
を較正する。なお、細密点検などの場合を除けば、一般
的には連成計30は、取り外されている。また、連成計
の代わりに圧力計であってもかまわないことはいうまで
もない。さらに、圧力継電器1の後述する12極の端子
台に接続された9本の出力信号線4は、ゲージ箱20の
電線管口20Aを経由して、表示器100と電気機器回
路操作部10に対して所定の布線が施される。
【0022】ここで、実施形態における各種警報および
これらの警報の判定基準とする各種設定値について説明
する。なお、この実施形態で判定対象とするガス圧力
は、圧力センサで検出されるSF6 ガスの実際の検出圧
力(実圧)と、この実圧をSF 6 ガスの検出温度に基づ
いて所定の温度(20℃)における圧力に換算した温度
補償圧力(補正圧力)の2種類であるが、SP検出と第
2高圧警報圧力検出用に検出圧力(実圧)を用い、その
他の圧力状態の検出用に温度補償圧力を用いる。なお、
以下の説明において、温度補償圧力と補正圧力とは同じ
意味とする。
【0023】まず、SF6 ガスの初期封入圧力PG を
0.50[MPa](メガパスカル)として、これより
高圧側に第1高圧警報圧力PH1が0.70[MPa]、
第2高圧警報圧力PH2が0.90[MPa]としてそれ
ぞれ設定され、温度補償圧力が第1高圧警報圧力PH1以
上になると第1高圧警報を出力し、実圧が第2高圧警報
圧力PH2以上になると第2高圧警報を出力する。この第
1高圧警報と第2高圧警報の出力は、後述する衝撃圧力
発生時の圧力上昇によって検出されるSP検出信号およ
び自己診断による異常検出信号とともに論理和が取ら
れ、この4種類の検出信号の論理和を1段の警報として
出力する。これにより高圧側1段の警報が一組の出力端
子から出力される。なお、SP検出のための圧力上昇値
は検出圧力(実圧)のタイムベース間の差分であり、こ
の圧力上昇値と比較するためのSP検出設定値PSP(圧
力幅の値)が略20[kPa]〜略0.2[kPa]の
範囲として設定されている。
【0024】また、初期封入圧力PG より低圧側におい
て、操作鎖錠圧力PL2が0.40[MPa]、この操作
鎖錠圧力PL2と初期封入圧力PG との中間でガス漏れ警
報圧力PL1が0.45[MPa]としてそれぞれ設定さ
れている。さらに初期封入圧力PG とガス漏れ警報圧力
PL1との間で、第1のガス圧点検圧力PM1が0.49
[MPa]、第2のガス圧点検圧力PM2が0.475
[MPa]としてそれぞれ設定されている。そして、温
度補償圧力がガス圧点検圧力PM1以下になると第1のガ
ス圧点検要求信号を出力し、ガス圧点検圧力PM2以下に
なると第2のガス圧点検要求信号を出力する。また、温
度補償圧力がガス漏れ警報圧力PL1以下になるとガス漏
れ警報信号を出力し、温度補償圧力が操作鎖錠圧力PL2
以下になると操作鎖錠信号を出力する。2種類のガス圧
点検圧力PM1、PM2による第1、第2のガス圧点検要求
信号とガス漏れ警報信号の3つは論理和が取られ、この
3種類の論理和を1段とし、操作鎖錠信号1段とで低圧
側の合計2段の信号が2組の出力端子から出力される。
【0025】なお、第1高圧警報圧力PH1、ガス漏れ警
報圧力PL1および操作鎖錠圧力PL2は後述のトリマによ
り設定された値であり、第2高圧警報圧力PH2、ガス圧
点検圧力PM1、PM2およびSP検出設定値PSPはROM
に予め記憶されている値、あるいはその値を調整してE
EPROMに記憶した値である。また、第2高圧警報圧
力PH2は実圧に対応して設定され、その他は、温度補償
圧力に対応して設定される。言うまでもないが、トリマ
により設定するか、ROMに予め記憶させるかは任意で
ある。例えば、すべてトリマによるか、すべてROMに
記憶させても作用は同じである。
【0026】図5は圧力継電器1の外観正面図、図6
(A) は同圧力継電器1の外観底面図(図5のA−A矢視
図)図6(B) は外観側面図(図5のB−B矢視図)であ
る。圧力継電器1は矩形の表ケース12と裏ケース13
を有し、表ケース12と裏ケース13の左側端面には端
子14に接続した出力信号線4を引き出せるように一部
切り欠き部となっている。また、表ケース12の左側一
部には端子14を覆うように端子カバー12aが設けら
れ、この端子カバー12aは、図6(A) に一点鎖線で示
したように開閉自在にされるとともに、その先端部が表
ケース12の端面との間で係止することで端子14の前
面に蓋をした状態で固定可能になっている。
【0027】表ケース12の前面に設けられた操作表示
パネル1Pには、検出圧力や検出温度やSP検出状態あ
るいは自己診断異常出力状態を表示するためのアルファ
ニューメリック表示をする数値表示部1D、数値表示部
1Dの表示内容を示す単位表示部の3つのLED15
a、15b、15gさらに、数値表示部1Dの表示内容
を切り替えるための表示切替スイッチ16が配設されて
いる。数値表示部1Dには通常は温度補償圧力(MPa
(at 20℃))が表示されており、この状態で、表
示切替スイッチ16を1回押下する毎に、検出圧力(実
圧:MPa)→検出温度(℃)の順番で表示し、再び温
度補償圧力の表示に戻る。その際、数値表示部1Dで温
度補償圧力を表示するときは表示値を点灯させて単位L
ED15aが点灯とされ、検出圧力(実圧)を表示する
ときは表示値を点灯させて単位LED15bが遅い点滅
とされ、検出温度の表示のときには表示値を点灯させて
単位LED15gが遅い点滅とされる。ここに、遅い点
滅とは0.5秒点灯/0.5行消灯のことである(以
下、「遅い点滅」という。)。なお、表示切替スイッチ
16を1回操作すると数値表示部1Dの7セグメント表
示器32a、LED32bおよびLED15a〜15g
の表示が明るくなり(以下、「強表示」という。)、3
0分が経過すると暗くなる(以下、「弱表示」とい
う。)。これにより、パワーセーブの機能が得られ、省
電力となる。
【0028】操作表示パネル1Pには、自己診断による
異常検出時に赤色で点滅される異常出力表示灯としての
LED15c、高圧警報時に点灯(または、0.25秒
点灯/0.25秒消灯の早い点滅(以下、「早い点滅」
という。))される高圧警報表示用のLED15d、ガ
ス漏れ警報時に赤色に点灯(または早い点滅)されるガ
ス漏れ警報表示用のLED15e、操作鎖錠出力時に赤
色に点灯(または早い点滅)される操作鎖錠信号表示用
のLED15fがそれぞれ配設されている。図28はガ
ス漏れ警報時の表示例であり、この例では温度補償圧力
が0.42MPaで警報が発せられている状態である。
なお初期封入圧力は例えば0.50MPaである。
【0029】なお、操作表示パネル1Pの操作部として
は表示切替スイッチ16しか配設されておらず、一方、
各種設定値の設定には表ケース12の内部のスイッチ等
を操作するようになっている。また、表ケース12は端
子カバー12a内に収容された図示しないネジにより裏
ケース13に締め付けられ固着されているため、通常状
態においては、図示しないネジを意図的に外し、表ケー
ス12をあけない限りは、監視者は表示切替スイッチ1
6のみを操作することしかできず、各種設定値の変更は
できないように構成されている。これにより、操作ミス
が発生する心配がなく、使い勝手のよい構成となってい
る。
【0030】裏ケース13の下面には、圧力温度検出部
17が配設されるとともに、この圧力温度検出部17の
下部に前記圧力導入管3に接続可能な接続管部11が取
り付けられている。
【0031】図7は圧力温度検出部17の断面図であ
り、圧力温度検出部17は、接続管部11が取り付けら
れたキャップ部17aと、ヘッダ部17bと、キャップ
部17a及びヘッダ部17bにより形成される間隙内に
配置され、接続管部11からのSF6 ガスの圧力を伝達
するとともに、金属ダイヤフラム17dを保護するため
のカバー部17cと、カバー部17cから伝達された圧
力に応じて変形する金属ダイヤフラム17dおよびセン
サチップ17eと、センサチップ17eの出力端子が接
続された中継基板17fと、を備えている。なお、中継
基板17fには検出圧力および検出温度に対応する出力
信号を取り出すためのフラットケーブル171が接続さ
れている。
【0032】図8は圧力継電器1の表ケース12を外し
た状態を示す正面図であり、内部には図示しないマイク
ロコンピュータやアナログ回路を搭載した回路基板31
が配設されている。回路基板31には、前記数値表示部
1Dを構成する3桁の7セグメント表示器32aとマイ
ナス記号を表示する矩形のLED32b、前記各種表示
用のLED15a〜15g、表示切替スイッチ16が配
設され、その他に、SP検出出力状態、自己診断異常出
力状態をマニュアル操作で復帰するための復帰スイッチ
33、前記各種設定値の設定操作を行うための設定切替
スイッチ34、第1高圧警報圧力を設定するトリマ3
5、ガス漏れ警報圧力を設定するトリマ36および操作
鎖錠圧力を設定するトリマ37が配設されている。ま
た、表示切替スイッチ16の下部には、後述の表示較正
部45を構成する表示較正トリマ45aが配設されてい
る。なお、この実施形態では、復帰スイッチ33の操作
によるマニュアル復帰はSP検出出力状態と自己診断異
常出力状態のときとし、後述する第1の高圧警報出力時
と第2の高圧警報出力時は圧力の正常回復により自動復
帰するようにしているが、この第1の高圧警報出力時
と、第2の高圧警報出力時にも待機状態にして、マニュ
アル復帰とすることは容易に可能である。
【0033】以上の構成により、数値表示部1Dの表示
内容は、設定切換スイッチ34を1回押下する毎に、例
えば第2高圧警報圧力PH2(実圧力:MPa)→SP検
出用設定値PSP(kPa/100ms)→第1ガス圧点
検圧力PM1(MPa(at20℃)→第2ガス圧点検圧
力PM2(MPa(at 20℃)→初期封入圧力PG
(MPa(at 20℃))→第1高圧警報圧力PH1
(MPa(at 20℃))→ガス漏れ警報圧力PL1
(MPa(at 20℃))→操作鎖錠圧力PL2(MP
a(at 20℃))などの順番で表示し、再び第2高
圧警報設定値PH2の表示に戻る。なお、設定切換スイッ
チ34を操作すると数値表示部1Dの7セグメント表示
器32a、LED32bおよびLED15a〜15gの
表示が強表示となり、30分が経過すると弱表示とな
る。これにより、パワーセーブの機能が得られ、省電力
となる。なお、トリマ35〜37で設定する設定値以外
の設定値については、その設定値の表示中に設定切替ス
イッチ34を5秒以上押すことで設定値の変更モードに
なり、表示切替スイッチ16、復帰スイッチ33および
設定切替スイッチ34が「ENTキー」、「upキー」
および「downキー」に割り当てられ、これらを操作
することで設定値を更新できるようになっている。
【0034】また、上記設定値の変更モードにおいて、
表示較正トリマ45aを左右に回動調整することによ
り、温度補償圧力の表示値が−0.03MPa〜+0.
03MPaの範囲で変化し、表示値の較正が可能とな
る。また、この該温度補償圧力を外部に出力するための
前記4〜20mAの直流伝送信号の電流値も−0.03
MPa〜+0.03MPaに対応する範囲で変化し、こ
の直流伝送信号に基づく表示器100およびローカル監
視装置200における温度補償圧力も較正される。
【0035】図9は圧力継電器1の概要構成ブロック図
である。圧力継電器1は、前記LEDやスイッチ等の各
要素の他に、パワーオンリセット機能に加えて電源電圧
(+5V)が所定値(CMOS−iCは機能している)
まで低下すると電圧低下検出信号を出力するパワーオン
リセット回路41と、後述のコントロール部48が処理
プログラムに従わずに暴走状態に陥ったことを検出して
第2順位のリセットを行うためのウオッチドッグタイマ
信号SWDT を出力するウオッチドッグタイマ42と、前
記センサチップ17eに形成された圧力センサ25が出
力する原圧力検出信号SPOを電圧信号である原圧力電圧
信号SVPO に変換して出力する圧力/電圧変換器(P/
V変換器)43と、前記センサチップ17eに形成され
た温度センサ26が出力する原温度検出信号STOを電圧
信号である原温度電圧信号SVTOに変換して出力する温
度/電圧変換器(T/V変換器)44とを備えている。
また、前記表示較正トリマ45aを備えた表示較正部4
5と、前記トリマ35を含む高圧警報設定部35′と、
前記トリマ36を含むガス漏れ警報設定部36′と、前
記トリマ37を含む操作鎖錠設定部37′とを備えてい
る。
【0036】また、電圧低下時にデータを退避してデー
タの喪失を防止するとともに、ROMの固定設定値やそ
の変更値あるいはトリマによる設定値を格納し、パワー
オンリセット時に設定値等のデータを参照するためのE
EPROM46と、カレンダ時計47と、該圧力継電器
1全体を制御するコントロール部48と、7セグメント
表示器32a、LED32b、LED15a〜15gの
駆動を制御する駆動桁選択回路49Aと、LED駆動回
路49Bおよび駆動桁選択回路49Aに表示電圧を+1
2Vと+8Vに切替えて印加する表示電圧切替部49C
とを備えている。なお、この表示電圧切替部49Cによ
る表示電圧の切替えは、コントロール部48からの制御
信号により切替制御され、前記パワーセーブの機能が得
られる。
【0037】また、後述するリレースイッチを駆動する
ための出力部の異常時あるいはコントロール部48の暴
走時に電源供給を切断することによりGIS回りの安全
性を確保するためのヒューズ素子溶断部51と、高圧警
報制御信号SHEに基づいて高圧警報リレースイッチ56
を駆動するための高圧警報出力信号SCHE を出力する高
圧警報出力部52と、ガス漏れ警報制御信号SLEに基づ
いてガス漏れ警報リレースイッチ58を駆動するための
ガス漏れ警報出力信号SCLE を出力するガス漏れ警報出
力部54と、操作鎖錠出力制御信号SLCに基づいて操作
鎖錠リレースイッチ59を駆動するための操作鎖錠出力
信号SCLC を出力する操作鎖錠信号出力部55と、表示
器100に4〜20mAの直流伝送信号(アナログ信
号)を伝送するためのアナログ信号伝送部53とを備え
ている。
【0038】さらに、外部の直流電源の電圧を所定の内
部電源電圧の+12Vに降圧する絶縁型DC/DCコン
バータ61と、絶縁型DC/DCコンバータ61の出力
電圧(+12V)を+5Vに降圧する電源iC62と、
同じく+12Vを+8Vに降圧する電源iC63と、図
示しない外部の直流電源あるいは対応する電気機器回路
操作部10、対応する表示器100と結線するための前
記端子14を搭載した端子台64とを備えている。な
お、端子台64から表示器100への接続と、表示器1
00からローカル監視装置200への接続については後
述説明する。
【0039】また、回路電圧+12Vは表示やリレー駆
動に使用し、+8Vは表示やアナログ回路に使用し、+
5Vはマイクロコンピュータなどのディジタル回路に使
用する。
【0040】コントロール部48はマイクロコンピュー
タ等で構成されており、コントロール部48全体を制御
するための制御ユニット48aと、各種演算を行うため
の演算ユニット48bと、各種比較を行うための比較ユ
ニット48cと、比較ユニット48cにおける比較結果
に基づいて各種判断を行う判断ユニット48dと、SP
検出を割込み処理で実行するための例えば10msec の
割込み信号を発生するタイマユニット48eと、入力さ
れたアナログ信号のアナログ/ディジタル変換を行うA
/D変換器48fと、各種データを一時的に記憶するR
AMで構成された記憶ユニット48gと、制御プログラ
ムおよび各種データを記憶しているROMで構成された
記憶ユニット48hとを備えている。なお、制御ユニッ
ト48a、演算ユニット48b、比較ユニット48cお
よび判断ユニット48dなどの機能は、マイクロコンピ
ュータを構成するCPUとこのCPUが実行する後述の
制御プログラムにより実現されている。また、割込み信
号を発生するタイミングは、交流の1サイクルの周期以
内(例えば、4msec 〜20msec 以内)で、好適に選
ばれることは言うまでもない。
【0041】コントロール部48は、駆動桁選択回路4
9A、LED駆動回路49Bおよび表示電圧切替部49
Cの制御、ヒューズ素子溶断部51の制御を行うととも
に、各種判定の結果に応じて、高圧警報出力部52に対
して高圧警報制御信号SHEを、ガス漏れ警報出力部54
に対してガス漏れ警報制御信号SLEを、操作鎖錠信号出
力部55に対して操作鎖錠出力制御信号SLCをそれぞれ
出力する。なお、高圧警報制御信号SHEは2つの高圧警
報の他に自己診断異常時およびSP検出時にも出力され
る。すなわち、4種類の警報の論理和となる。このよう
に4つの論理和出力としているが、優先順位は、自己診
断異常出力、SP検出出力、第2高圧警報出力、第1高
圧警報出力の順であり、このことは後述するフローチャ
ートにより明らかである。
【0042】また、ガス漏れ警報制御信号SLEはガス漏
れ警報時と第1および第2のガス圧点検要求時に出力さ
れる。すなわち3つの警報の論理和となる。さらに、コ
ントロール部48は、温度補償圧力に対応する温度補償
圧力電圧信号SVCP0をアナログ信号伝送部53に出力す
る。
【0043】図10はヒューズ素子溶断部51、高圧警
報出力部52、ガス漏れ警報出力部54、操作鎖錠信号
出力部55、高圧警報リレースイッチ56、ガス漏れ警
報リレースイッチ58および操作鎖錠リレースイッチ5
9の詳細を示す図である。高圧警報出力部52、ガス漏
れ警報出力部54および操作鎖錠信号出力部55は、ヒ
ューズ素子溶断部51からの供給電流をトランジスタス
イッチでリレーに供給する駆動回路として構成されてい
る。なお、この駆動回路は同一構造であるので高圧警報
出力部52のみ詳細に図示している。
【0044】高圧警報リレースイッチ56は、そのリレ
ーコイルは常時(正常時)オン(通電状態)となってお
り、高圧警報出力部52から高圧警報出力信号SCHE
(直流電流)が出力されるとリレーコイルはオフとな
り、端子台64の端子H3と端子C3の両端子間が閉成
され、これにより高圧警報出力となる。また、ガス漏れ
警報リレースイッチ58も、そのリレーコイルは常時
(正常時)オンとなっており、ガス漏れ警報出力部54
からガス漏れ警報出力信号SCLE が出力されるとリレー
コイルはオフとなり、端子台64の端子L1と端子C1
の両端子間が閉成され、これによりガス漏れ警報出力と
なる。なお、ガス漏れ警報リレースイッチ58がオンの
ときは、端子台64の端子H1と端子C1の両端子間が
閉成される。操作鎖錠リレースイッチ59は、そのリレ
ーコイルは常時(正常時)オフ(非通電状態)となって
おり、操作鎖錠信号出力部55から操作鎖錠出力信号S
CLC が出力されるとリレーコイルはオンとなり、端子台
64の端子L2と端子C2の両端子間が閉成され、これ
により操作鎖錠出力となる。
【0045】以上のように、高圧警報出力とガス漏れ警
報出力は、それぞれバック接点で出力されるようになっ
ているので、例えばリレーコイルが断線したり、高圧警
報出力部52やガス漏れ警報出力部54において、高圧
警報出力信号SCHE やガス漏れ警報出力信号SCLE を出
力するための出力制御用のトランジスタスイッチがショ
ートしたときなど、警報出力と同様な状態になるので、
フェールセーフの効果が得られる。なお、ガス圧低下側
は、第1の点検要求、第2の点検要求、ガス漏れ警報と
3つの出力があって、ガス封入の処理が施されるので、
操作鎖錠出力はメーク接点としている。また、C−GI
Sなどにおいては操作鎖錠出力は使用されない場合もあ
る。なお、高圧警報リレースイッチ56、ガス漏れ警報
リレースイッチ58、操作鎖錠リレースイッチ59の各
々の接点は金貼り接点であり、2極双投形式の接点を並
列接続して端子に出力するので、高い信頼性が得られ
る。
【0046】アナログ信号伝送部53は、光結合器53
a、V/I変換器53b、伝送信号出力部53cおよび
全波整流器53dで構成されている。光結合器53a
は、コントロール部48とV/I変換器53bとを電気
的に絶縁した状態で、コントロール部48から出力され
る温度補償圧力電圧信号SVCP0をV/I変換器53bに
伝送し、V/I変換器53bは温度補償圧力電圧信号S
VCP0を温度補償圧力電流信号SACP に変換して伝送信号
出力部53cに出力する。一方、4〜20mAの駆動電
流が表示器100から端子台64の端子S+を介して供
給されており、伝送信号出力部53cは、温度補償圧力
電流信号SACP を4〜20mAの電流範囲を有する温度
補償圧力伝送信号STACPとして全波整流器53dに出力
する。そして全波整流器53dで整流された温度補償圧
力伝送信号STACPが端子台64の端子S−から表示器1
00に出力される。
【0047】図11はP/V変換器43とT/V変換器
44の詳細を示すブロック図であり、P/V変換器43
の前段には、時定数略2[msec ]のローパスフィルタ
を構成する抵抗R1 およびコンデンサC1 が設けられ、
T/V変換器44の前段には、時定数略20[msec ]
のローパスフィルタを構成する抵抗R2 及びコンデンサ
C2 が設けられている。
【0048】P/V変換器43は、計測下限から計測上
限までの計測幅である−0.101〜1.000[MP
a]に相当する原圧力検出信号SPOを、0.500〜
4.500[V]の電圧を有する原圧力電圧信号SVPO
(最小分解能:1.35[kPa/digit])に変
換してコントロール部48の第1A/D変換端子AD0
に出力する第1圧力アンプ43aと、この第1圧力アン
プ43aが出力する原圧力電圧信号SVPO を4倍に増幅
することにより0.500〜4.500[V]の電圧を
有する増幅原圧力電圧信号SVP1 (最小分解能:0.3
36[kPa/digit])に変換してコントロール
部48の第2A/D変換端子AD1 に出力する第2圧力
アンプ43bとを備えている。そして、第2圧力アンプ
43bにはトリマ43cで設定される基準電圧が与えら
れる。なお、コントロール部48の出力端子JCPから
の信号により、自己診断信号出力手段JCP’を駆動制
御し、第1圧力アンプ43aに自己診断信号を入力する
よう構成されている。以下の説明、図面において、第1
圧力アンプは圧力AMP、第2圧力アンプはSPAMP
と記述している箇所もある。
【0049】ここで、第2圧力アンプ43bは、検出温
度−20〜60[℃]の範囲において、SF6 ガスの初
期封入圧力PG (0.50[MPa])を含むような例
えば0.362〜0.637[MPa]の範囲の検出圧
力を増幅するように、基準電圧が与えられている。すな
わち、この第2圧力アンプ43bによる検出圧力の増幅
範囲は、SF6 ガスの初期封入圧力PG に応じて好適に
選ばれ、基準電圧をトリマ43cで調整することにより
設定される。したがって、第1圧力アンプ43aの出力
である原圧力電圧信号SVPO 信号を変換してちょうど4
倍に増幅すると、第1圧力アンプ43aの1[digi
t]の変化に対して、第2圧力アンプ43bは、4[d
igit]変化することを意味する。そこで、原圧力電
圧信号SVPO および増幅原圧力電圧信号SVP1 の2つの
信号の変化分(2つの圧力上昇値)を確認してSP検出
を行うことで、より信頼性の高い確実なSP検出を行
う。
【0050】T/V変換器44は、例えば−20〜60
[℃]に相当する原温度検出信号STOを0.500〜
4.500[V]の電圧を有する原温度電圧信号SVTO
に変換してコントロール部48の第3A/D変換端子A
D4に出力する温度アンプ44aを備えている。また、
T/V変換器44は、コントロール部48の出力端子J
CTからの信号により、自己診断信号出力手段JCT’
を駆動制御し、温度アンプ44aに自己診断信号を入力
するように構成されている。
【0051】図12は実施形態の圧力監視システムの配
線状態を示す第1実施例の配線図である。表示器100
は、端子台110、入力抵抗R、A/D変換器120、
マイコン130、7セグメントの表示部140を備えて
いる。ローカル監視装置200は、端子台210、各圧
力継電器1および対応する表示器100に対応する入力
抵抗R′およびA/D変換器220、コンピュータ23
0、7セグメントの表示部240を備えている。
【0052】圧力継電器1の端子DC−、DC+と、表
示器100の端子T1、T2は、DC電源100Vに並
列に接続されている。表示器100の端子T3は圧力継
電器1の端子S+に接続され、圧力継電器1のS−端子
は表示器100の中継端子T6に接続されている。この
中継端子T6はローカル監視装置200の端子IN1+
に接続され、この端子IN1+と対をなす端子IN1−
は表示器100の端子T4に接続されている。なお、ロ
ーカル監視装置200の端子IN2+と端子IN2−の
対、〜、端子INn+と端子INn−の対は、それぞれ
2台目の表示器、〜、n台目の表示器に、端子IN1+
と端子IN1−の対が1台目の表示器100の中継端子
T6および端子T4に接続されているのと同様に接続さ
れている。また、圧力継電器1の端子H3、C3、L
1、C1、H1、L2、C2(図9参照)は電気機器回
路操作部10に接続されている。
【0053】以上の構成により、圧力継電器1の端子S
−から温度補償圧力の4〜20mAの直流伝送信号が表
示器100の中継端子T6を介してローカル監視装置2
00に出力される。この時点では、表示器100は4〜
20mAの直流伝送信号を何も利用していない。ただ
し、前述のように4〜20mAの駆動源は表示器100
であり、端子T3から圧力継電器1の端子S+に対して
電源を供給している。すなわち、表示器100の端子T
3が環状のループのスタートとなっている。
【0054】ローカル監視装置200の端子IN1+に
4〜20mAの直流伝送信号が入力されると、入力抵抗
R′が250Ωであると入力端IN1+と出力端IN1
−との間に1〜5Vの電圧が生じる。すなわち、4〜2
0mA電流は、1〜5V電圧にI/V変換され、この1
〜5Vの電圧信号はA/D変換器220でA/D変換さ
れてデジタルデータとなり、このデジタルデータはコン
ピュータ230で処理されて表示部240に温度補償圧
力が表示される。
【0055】また、ローカル監視装置200の端子IN
1−より送出される4〜20mA電流信号は、表示器1
00の端子T4に入力され、端子T4と端子T5(0
V)の間に接続された入力抵抗Rを通って、環状の流れ
を1回り(ループ)する。表示器100では、この入力
抵抗Rの両端に発生した電圧(例えば0.4〜2V、1
〜5Vなど)がA/D変換器120でA/D変換されて
デジタルデータとなり、このデジタルデータに基づいて
マイクロコンピュータ130で処理をして表示部140
に温度補償圧力が表示される。
【0056】図13は実施形態の圧力監視システムの配
線状態を示す第2実施例の配線図である。なお、この図
13の第2実施例においては圧力継電器1′は前記圧力
継電器1とは構成が異なっている。ただし、この第2実
施例における圧力継電器1′も、較正手段である表示較
正トリマを備えた表示較正部、温度補償圧力等を表示す
る表示部を備えていることは前記圧力継電器1と同様で
ある。(なお、連成計(圧力計)30は、較正時にのみ
取り付けるのが一般的である。)
【0057】また、圧力継電器1′は、前記圧力継電器
1と同様に、圧力センサ25′と、圧力センサ25′が
出力する原圧力検出信号を原圧力電圧信号に変換して出
力する圧力/電圧変換器(P/V)43′と、温度セン
サ26′と、温度センサ26′が出力する原温度検出信
号を原温度電圧信号に変換して出力する温度/電圧変換
器(T/V)44′と、高圧警報リレースイッチ56′
と、自己診断異常時、SP検出時、第2高圧警報時、第
1高圧警報時に高圧警報リレースイッチ56′を駆動す
るための高圧警報出力信号を出力する高圧警報出力部5
2′と、低圧警報リレースイッチ58′と、ガス漏れ警
報時と第1および第2のガス圧点検要求時に低圧警報リ
レースイッチ58′を駆動するための低圧警報出力信号
を出力する低圧警報出力部54′を備えている。また、
圧力/電圧変換器43′の出力と温度/電圧変換器4
4′の出力から温度補償圧力の演算を行うとともに、表
示較正部の表示較正トリマの設定量に応じて温度補償圧
力の較正処理等を行うマイクロコンピュータ48′、マ
イクロコンピュータ48′から出力される温度補償圧力
のデータに基づいて、第1の受信手段である表示器10
0′に温度補償圧力の4〜20mAの直流伝送信号を伝
送するための補正圧伝送出力部71を備えている。
【0058】また、圧力継電器1′は、圧力センサ2
5′の出力に基づいてローカル監視装置200′に実圧
の4〜20mAの直流伝送信号を伝送するための圧力伝
送出力部72、温度センサ26′の出力に基づいてロー
カル監視装置200′に温度の4〜20mAの直流伝送
信号を伝送するための温度伝送出力部73、外部の直流
電源の電圧を所定の内部電源電圧の+12Vに降圧する
絶縁型DC/DCコンバータ61′、図示しない外部の
直流電源あるいは対応する電気機器回路操作部10′、
対応する表示器100′と結線するための端子を搭載し
た端子台64′を備えている。
【0059】高圧警報リレースイッチ56′は、高圧警
報出力部52から高圧警報出力信号が出力されるとオフ
となり、端子台64′の端子H3の端子COMの両端子
間が閉成され、これにより高圧警報出力となる。また、
低圧警報リレースイッチ58′は、低圧警報出力部5
4′から低圧警報出力信号が出力されるとオフとなり、
端子台64′の端子L1と端子COMの両端子間が閉成
され、これにより低圧警報出力となる。なお、バック接
点を利用した前記2つのリレースイッチにより、センサ
の劣化時、種々の異常時にも、フェールセーフの効果が
得られる。
【0060】圧力継電器1′の端子DC−、DC+と、
表示器100′の端子T1、T2は、DC電源100V
にそれぞれ接続されている。表示器100′の端子T3
は圧力継電器1′の端子S+に接続され、圧力継電器
1′のS−端子は表示器100′の中継端子T6に接続
されている。この中継端子T6はローカル監視装置20
0′のIN1+端子に接続され、このIN1+端子と対
をなすIN1−端子は表示器100′のT4端子に接続
されている。また、圧力継電器1′の端子H3、CO
M、L1は電気機器回路操作部10′に接続されてい
る。また、ローカル監視装置200′の端子IN2+は
圧力継電器1′の端子P+に接続され、圧力継電器1′
の端子P−はローカル監視装置200′の端子IN2−
に接続されている。また、ローカル監視装置200′の
端子IN3+は圧力継電器1′の端子T+に接続され、
圧力継電器1′の端子T−はローカル監視装置200′
の端子IN3−に接続されている。なお、圧力継電器
1′の端子S+と補正圧伝送出力部71との間、端子P
+と圧力伝送出力部72との間、および、端子T+と温
度伝送出力部73との間には、それぞれダイオードD
1、D2、D3が接続されている。
【0061】以上の構成により、表示器100′の端子
T3から4〜20mAの駆動電流が出力され、圧力継電
器1′の端子S+およびダイオードD1を介して補正圧
伝送出力部71に供給される。補正圧伝送出力71は、
温度補償圧力の4〜20mAの直流伝送信号を出力し、
端子S−から表示器100′に伝送する。この直流伝送
信号は、表示器100′の中継端子T6を介してローカ
ル監視装置200′に出力される。この時点では、表示
器100′は4〜20mAの直流伝送信号を何も利用し
ていない。ただし、4〜20mAの駆動源は表示器10
0′であり、端子T3から圧力継電器1の端子S+に対
して電源を供給している。すなわち、表示器100′の
端子T3が環状のループのスタートとなっている。
【0062】ローカル監視装置200′の端子IN1+
に4〜20mAの直流伝送信号が入力されると、ローカ
ル監視装置200′の入力部では1〜5Vの電圧にI/
V変換され、この1〜5Vの電圧信号に基づいて第1実
施例同様に表示部240に温度補償圧力が表示される。
また、ローカル監視装置200′の出力端IN1−より
送出される4〜20mA電流信号は、表示器100′の
端子T4に入力され、環状の流れを1回り(ループ)す
る。表示器100′では端子T4に入力された4〜20
mA電流信号により、表示部に温度補償圧力が表示され
る。
【0063】なお、ローカル監視装置200′の端子I
N2+から4〜20mAの駆動電流が出力され、圧力継
電器1′の端子P+およびダイオードD2を介して圧力
伝送出力部72に供給される。圧力伝送出力72は、実
圧の4〜20mAの直流伝送信号を出力し、端子P−か
らローカル監視装置200′の端子IN2−に入力され
る。また、ローカル監視装置200′の端子IN3+か
ら4〜20mAの駆動電流が出力され、圧力継電器1′
の端子T+およびダイオードD3を介して温度伝送出力
部73に供給される。温度伝送出力73は、検出温度の
4〜20mAの直流伝送信号を出力し、端子T−からロ
ーカル監視装置200′の端子IN3−に入力される。
図を省略したが、4〜20mAの駆動電流は、一般的に
は、「第1の受信器」から出力される。圧力伝送信号と
温度伝送信号とは、ローカル監視装置200′が「第1
の受信器」として4〜20mA駆動電流を出力してい
る。このため、IN2+→P+→P−→IN2−、IN
3+→T+→T−→IN3−とループする。第1実施例
のローカル監視装置200では、温度補償圧力伝送信号
が、IN2+→IN2−、IN3+→IN3−、〜、I
Nn+→INn−とループすることと異なっている。こ
れは、4〜20mAの駆動電流源を備えるか備えないか
により、ループの接続の仕方が異なるからである。
【0064】図14〜図18、図20〜図27はコント
ロール部48のマイクロコンピュータを構成するCPU
の制御プログラムのフローチャートであり、図14、図
15はメインルーチン、図18は割込み処理のフローチ
ャートである。以下、各フローチャートに基づいて動作
を説明する。なお、以下の説明および各フローチャート
において、制御に用いられる各レジスタ、カウンタおよ
びフラグを下記のラベルで表記し、各レジスタ、カウン
タおよびフラグとそれらの記憶内容は特に断らない限り
同一のラベルで表す。また、各実施例共通のものは共通
のラベルとし、実施例特有の場合はその都度説明する。
【0065】P20:温度補償圧力のレジスタ PG :SF6 ガスの初期封入圧力の設定値のレジスタ PH1:第1高圧警報圧力の設定値のレジスタ PH2:第2高圧警報圧力(実圧)の設定値のレジスタ PL2:操作鎖錠圧力の設定値のレジスタ PL1:ガス漏れ警報圧力の設定値のレジスタ PM1:ガス圧点検圧力の第1の設定値のレジスタ PM2:ガス圧点検圧力の第2の設定値のレジスタ t:SF6 ガスの検出温度のレジスタ Pt:第1圧力アンプ43aの検出圧力(実圧)のレジ
スタ Pt′:第2圧力アンプ43bの検出圧力(実圧)のレ
ジスタ Pt1(n)〜Pt1(n−2):10msec 毎の第1
圧力アンプ43aの検出圧力のデータのレジスタ Pt′1(n)〜Pt′1(n−2):10msec 毎の
第2圧力アンプ43bの検出圧力のデータのレジスタ Pt′2(n)〜Pt′2(n−2):100msec 毎
の第2圧力アンプ43bの検出圧力のデータのレジスタ Pt′3(n)〜Pt′3(n−2):1sec 毎の第2
圧力アンプ43bの検出圧力のデータのレジスタ Pt′4(n)〜Pt′4(n−2):10sec 毎の第
2圧力アンプ43bの検出圧力のデータのレジスタ ΔSVP0:Pt1(n)とPt1(n−1)の差分の
レジスタ ΔSVP1:Pt′1(n)とPt′1(n−1)の差
分のレジスタ ct1:10msec を計時するカウンタ ct2:緊急監視モード時のカウンタ SPF:緊急監視モードを設定するフラグ j2:緊急監視モードになった時の初期の検出圧力のデ
ータを退避うするレジスタ s2:急な異常上昇(200msec )についての処理を
許可するフラグ s3:ゆっくりした異常上昇(2sec )についての処理
を許可するフラグ s4:非常にゆっくりした異常上昇(20sec )につい
ての処理を許可するフラグ
【0066】パワーオンリセットによりCPUが図14
のメインルーチンの処理を開始すると、先ず、ステップ
S1で初期化処理−1を行う。この初期化処理−1で
は、記憶ユニット(RAM)48gをオールクリアする
とともに、EEPROM46のデータを参照し、データ
が全て「00h」(“h”は16進数を示す。)である
か「FFh」のときは、記憶ユニット(ROM)48h
の各種設定値を読み出して記憶ユニット48gおよびE
EPROM46に格納する。そして、初期化処理−1が
終了するとステップS2に進む。
【0067】一方、ウォッチドッグタイマにより、第2
順位のリセットがスタートすると、ステップS1′で初
期化処理−2を行う。この初期化処理−2では、記憶ユ
ニット(RAM)48gの一部クリアを行い、EEPR
OM46の設定値等は保持する。そして初期化処理−2
が終了するとステップS2に進む。
【0068】ステップS2では、表示電圧切替部49C
を切替制御して表示部を強表示(明るい表示)にし、ス
テップS3で表示部を30分後に弱表示(暗い表示)と
するように所定の処理を行い、ステップS4で表示部
を、0.5秒オン、0.5秒オフの遅い点滅で5秒間表
示部の全表示素子を一斉点滅させるように処理をしてス
テップS5に進む。ステップS5では、タイマユニット
48eを起動するとともに割込み許可とする。なお、こ
のタイマユニット48eで計時する時間は10msec で
ある。
【0069】次に、ステップS6でA/D変換器48f
からガス温度tのデータを読み込み、ステップS7でガ
ス温度tが例えば−30℃〜70℃の範囲内であるか否
かを判定する。−30℃〜70℃の範囲内でなければ、
ステップS8で自己診断異常信号の出力処理を行って待
機状態とする(Wait)。これにより、ガス温度が異
常な場合に警報が発せられるとともに復旧後のキー入力
等があるまで待機する。この時、表示部の表示は「弱表
示」から「強表示」に切替られ、マニュアル復帰、ある
いは自動復帰するまで「強表示」の状態を続ける。以後
において、何らかの出力がなされる時は、同様の処理が
なされるものとする。なお、復旧後のキー入力に対応す
る処理はメインルーチンに復帰する処理であり、詳細な
説明は省略する。また、−30℃〜70℃の範囲内であ
れば、ステップS9で検出圧力(実圧)Ptとガス温度
tに基づいて温度補償圧力P20を算出し、ステップS
10に進む。なお、この温度補償圧力P20の算出は、
例えば、SF6 ガスの定モル容積におけるガス圧力を温
度の関数で表した定モル容積曲線(あるいは近似直線)
等によってガス温度tに基づいて検出圧力Ptを温度補
償圧力P20に換算する。
【0070】次に、ステップS10で、現在RAMに格
納されている表示較正トリマ45aに応じた補正量P
G′を現在RAMに格納されている温度補償圧力P20
に加算してレジスタP20に格納することにより温度補
償圧力P20の較正を行う。次に、ステップS11で、
数値表示部1Dに温度補償圧力P20を表示し、ステッ
プS12で図20および図21のSP検出処理−Mを行
って、図15のステップS13に進む。
【0071】ステップS13では、温度補償圧力P20
が第1高圧警報圧力PH1以上であるか否かを判定し、P
H1以上でなければ、第1高圧警報信号をオフとしてステ
ップS14に進む。PH1以上であれば第1高圧警報信号
をオンとし、現在の第2高圧警報信号、SP検出信号お
よび異常検出信号とともに論理和を取ってその結果を高
圧警報制御信号SHEとして高圧警報出力部52に出力
し、ステップS14に進む。
【0072】ステップS14では、温度補償圧力P20
が第2のガス圧点検圧力PM2以下であるか否かを判定
し、PM2以下でなければ第2のガス圧力点検要求信号を
オフとしてステップS15に進み、PM2以下であれば第
2のガス圧点検要求信号をオンとし、現在の第1のガス
圧点検要求信号およびガス漏れ警報信号とともに論理和
を取ってその結果をガス漏れ警報制御信号SLEとしてガ
ス漏れ警報出力部54に出力し、ステップS15に進
む。
【0073】ステップS15では、温度補償圧力P20
がガス漏れ警報圧力PL1以下であるか否かを判定し、P
L1以下でなければガス漏れ警報信号をオフとしてステッ
プS16に進み、PL1以下であれば、ガス漏れ警報信号
をオンとし、現在の第1および第2のガス圧点検要求信
号とともに論理和を取ってその結果をガス漏れ警報制御
信号SLEとしてガス漏れ警報出力部54に出力し、ステ
ップS16に進む。
【0074】ステップS16では、温度補償圧力P20
が操作鎖錠圧力PL2以下であるか否かを判定し、PL2以
下でなければ操作鎖錠出力制御信号SLCをオフにしてス
テップS17に進み、PL2以下であれば操作鎖錠信号出
力部55に対して操作鎖錠出力制御信号SLCを出力して
操作鎖錠リレースイッチ59をオンにしてステップS1
7に進む。
【0075】次に、ステップS17で、アナログ信号伝
送部53の光結合器53aに対する温度補償圧力P20
のディジタルデータを出力する処理を行い、ステップS
18で、温度補償圧力P20が第1のガス圧点検圧力P
M1以下であるか否かを判定し、PM1以下でなければステ
ップS19に進み、PM1以下であれば第1のガス圧点検
要求信号をオンとし、現在の第2のガス圧点検要求信号
およびガス漏れ警報信号とともに論理和を取ってその結
果をガス漏れ警報制御信号SLEとしてガス漏れ警報出力
部54に出力し、ステップS19に進む。なお、詳細は
省略するが、上記ステップS18の第1のガス圧点検圧
力PM1との比較判定は、1日の所定時刻に行なわれる処
理である。
【0076】ステップS19では、復帰スイッチ33が
押されたか否かを判定し、押されていなければステップ
S21に進み、押されていれば、ステップS20で待機
状態(Wait)を解除して、第1のガス圧点検要求信
号を正常な状態に復帰させ、ステップS21に進む。ス
テップS21では図16および図17のキー入力処理を
行い、ステップS22で図24のP/V変換器異常診断
処理を行い、ステップS23で図25のT/V変換器異
常診断処理を行う。そして、図14のステップS6に戻
る。
【0077】図16のキー入力処理では、ステップS3
1で設定切替スイッチ34が押されたか否かを判定し、
押されていなければ図17のステップS39に進み、押
されていれば、ステップS32で、表示電圧切替部49
Cを切替制御して表示部を強表示(明るい表示)にする
とともに、表示部を30分後に弱表示とするように所定
の処理を行い、ステップS33に進む。
【0078】ステップS33では、メモリ中の設定値を
数値表示部1Dに表示するとともに、単位表示LEDと
出力表示LEDを表示し、0.5秒オン、0.5秒オフ
の遅い点滅とする。次に、ステップS34で、設定切替
スイッチ34が5秒以上押されているか否かを判定し、
5秒以上押されていなければ図17のステップS39に
進み、5秒以上押されていれば、ステップS35で、表
示切替スイッチ16を「ENTキー」に、復帰スイッチ
33を「upキー」に、設定切替スイッチ34を「do
wnキー」にそれぞれ割り当て、設定値の変更処理等を
行って変更を可能とする。次に、ステップS36では、
前記トリマ35、36、37の状態から対応する各設定
値(PH1、PL1、PL2)を読み取って設定する。
【0079】次に、ステップS37で表示較正トリマ4
5aの操作量を読み込み、ステップS38で、読み込ん
だ操作量をA/D変換し、そのデータを−0.03〜+
0.03MPaの範囲になる補正量PG′とし、この補
正量PG′をRAMに格納し、図17のステップS39
に進む。
【0080】ステップS39では、表示切替スイッチ1
6が押されたか否かを判定し、押されていなければステ
ップS306に進み、押されていれば、ステップS30
1で、表示電圧切替部49Cを切替制御して表示部を強
表示(明るい表示)にするとともに、表示部を30分後
に弱表示とするように所定の処理を行い、ステップS3
02に進む。ステップS302では、表示部を0.5秒
オン、0.5秒オフの遅い点滅で、5秒間表示部の全表
示素子を一斉点滅させるように処理をし、ステップS3
03で数値表示部1Dに検出圧力Ptを点灯表示すると
ともに、LED15bを遅い点滅にさせて実圧の表示と
し、ステップS304に進む。ステップS304では、
表示切替スイッチ16が押されたか否かを判定し、押さ
れていなければステップS306に進み、押されていれ
ば、ステップS305で数値表示部1Dに検出温度tを
点灯表示するとともに、LED15gを遅い点滅にさせ
て温度の単位表示とし、ステップS306で、数値表示
部1Dの表示を温度補償圧力P20の表示に戻し、単位
表示LED15aを点灯表示し、メインルーチンに復帰
する。なお、記述は省略したが、ステップS303など
の状態で、表示切替スイッチ16が10秒以上押下され
ないと自動的にステップS306の温度補償圧力P20
(補正圧力)の表示に戻る処理がなされる。
【0081】図18の10msec タイマ割込み処理は、
タイマユニット48eからの10msec 毎の割込み信号
により処理が開始され、ステップS61でタイマユニッ
ト48eを次回の割込みのために再スタートさせ、ステ
ップS62で第2圧力アンプ43bからの出力をA/D
変換器48fで10ビットに変換した検出圧力(実圧)
Pt′を読み込み、ステップS63で第1圧力アンプ4
3aからの出力をA/D変換器48fで10ビットに変
換した検出圧力(実圧)Ptを読み込み、ステップS6
4で、第1圧力アンプの検出圧力Ptが例えば−0.1
01MPa〜1.000MPaの範囲内であるか否かを
判定し、範囲外であればステップS65で、自己診断異
常信号の出力処理を行って待機状態とする(Wai
t)。これにより、検出圧力が異常な場合に警報が発せ
られるとともに復旧後のキー入力等があるまで待機す
る。
【0082】ステップS64で検出圧力Ptが範囲内で
あれば、ステップS66で、Pt′1(n)−Pt′1
(n−1)を算出してレジスタΔSVP1に格納し、ス
テップS67で、Pt1(n)−Pt1(n−1)を算
出してレジスタΔSVP0に格納する。次に、ステップ
S68で、ΔSVP1がΔSVP0×4と(ΔSVP0
+1)×4の範囲内であるか否かを判定し、範囲外であ
ればステップS601に進み、範囲内であれば、ステッ
プS69で、読み込んだ検出圧力Pt、Pt′を記憶ユ
ニット48gに格納されている前回までの所定サンプリ
ング数の検出圧力Pt、Pt′とともに記憶ユニット4
8gに順次格納し、ステップS601に進む。
【0083】ここで、記憶ユニット48gにおける検出
圧力Pt、Pt′の記憶領域は図19のメモリマップの
ようになっている。Pt1(n)〜Pt1(n−2)は
10msec 毎のデータで、Pt′1(n)〜Pt′1
(n−2)も10msec 毎のデータであり、Pt′2
(n)〜Pt′2(n−2)は100msec 毎のデー
タ、Pt′3(n)〜Pt′3(n−2)は1sec 毎の
データ、Pt′4(n)〜Pt′4(n−2)は10se
c 毎のデータである。そして、(n)が最新のデータ、
(n−1)がその次に新しいデータ、(n−2)が最も
古いデータとして順次格納される。
【0084】次に、図18のステップS601では図2
2および図23の「SP検出処理」を行い、この処理が
終了すると、ステップS602で、検出圧力Ptが第2
高圧警報圧力PH2以上であるか否かを判定し、PH2以上
でなければ、第2高圧警報信号をオフとして元のルーチ
ンに復帰し、PH2以上であれば第2高圧警報信号をオン
とし、現在の第1高圧警報信号、SP検出信号および異
常検出信号とともに論理和を取ってその結果を高圧警報
制御信号SHEとして高圧警報出力部52に出力し、元の
ルーチンに復帰する。
【0085】図20および図21の「SP検出処理−
M」では、ステップS81、ステップS82、ステップ
S83(図21)で、それぞれ、フラグs2、フラグs
3、フラグs4がセットされているか否か判定し、いず
れのフラグもセットされていなければ元のルーチンに復
帰する。そして、フラグs2がセットされていればステ
ップS84、85の処理を行い、フラグs3がセットさ
れていればステップS86、87の処理を行い、フラグ
s4がセットされていればステップS88、89(図2
1)の処理を行う。
【0086】図20のステップS84では、Pt′2
(n)−Pt′2(n−2)で圧力上昇値(200mse
c 間の差分)を算出し、この圧力上昇値がSP検出設定
値PSPより小さければステップS85に進むが、圧力上
昇値がSP検出設定値PSPより大きければ200msec
のタイムベースでの急な異常上昇が検出されたことにな
るので、現在の第1、第2高圧警報信号および異常検出
信号とともに論理和を取ってその結果を高圧警報制御信
号SHEとして高圧警報出力部52に出力し(高圧警報信
号の出力処理)、図29(B) に示したように、数値表示
部1Dに、メモリに格納されている圧力上昇率と「SP
2」を交互に点滅する。そして、フラグs2をリセット
してステップS85に進む。なお、上記点滅表示する圧
力上昇率は、(SP検出設定値PSP/200msec )を
100msec に換算した値であり、メモリに予め格納さ
れている値である。ステップS85では、Pt′2
(n)−Pt′2(n−1)が所定値以上(例えば2d
igit以上)なら、フラグSPFに“1”をセット
し、カウンタct2に“10”をセットし、さらにレジ
スタj2にPt′2(n−1)を格納し、元のルーチン
に復帰する。
【0087】ステップS86では、Pt′3(n)−P
t′3(n−2)で圧力上昇値(2sec 間の差分)を算
出し、この圧力上昇値がSP検出設定値PSPより小さけ
ればステップS87に進むが、圧力上昇値がSP検出設
定値PSPより大きければ2sec のタイムベースでのゆっ
くりした異常上昇が検出されたことになるので、現在の
第1、第2高圧警報信号および異常検出信号とともに論
理和を取ってその結果を高圧警報制御信号SHEとして高
圧警報出力部52に出力し(高圧警報信号の出力処
理)、図29(C) に示したように、数値表示部1Dにメ
モリに格納されている圧力上昇率と「SP3」を交互に
点滅する。そして、フラグs3をリセットしてステップ
S87に進む。なお、上記点滅表示する圧力上昇率は、
(SP検出設定値PSP/2sec )を100msec に換算
した値であり、メモリに予め格納されている値である。
ステップS87では、Pt′3(n)−Pt′3(n−
1)が所定値以上(例えば2digit以上)なら、フ
ラグSPFに“1”をセットし、カウンタct2に“1
00”をセットし、さらにレジスタj2にPt′3(n
−1)を格納し、元のルーチンに復帰する。
【0088】図21のステップS88では、Pt′4
(n)−Pt′4(n−2)で圧力上昇値(20sec 間
の差分)を算出し、この圧力上昇値がSP検出設定値P
SPより小さければステップS89に進むが、圧力上昇値
がSP検出設定値PSPより大きければ20sec のタイム
ベースでの非常にゆっくりした異常上昇が検出されたこ
とになるので、現在の第1、第2高圧警報信号および異
常検出信号とともに論理和を取ってその結果を高圧警報
制御信号SHEとして高圧警報出力部52に出力し(高圧
警報信号の出力処理)、図29(D) に示したように、数
値表示部1Dにメモリに格納されている圧力上昇率と
「SP4」を交互に点滅する。そして、フラグs4をリ
セットしてステップS89に進む。なお、上記点滅表示
する圧力上昇率は、(SP検出設定値PSP/20sec )
を100msec に換算した値であり、メモリに予め格納
されている値である。ステップS89では、Pt′4
(n)−Pt′4(n−1)が所定値以上(例えば2d
igit以上)なら、フラグSPFに“1”をセット
し、カウンタct2に“1000”をセットし、さらに
レジスタj2にPt′4(n−1)を格納し、元のルー
チンに復帰する。
【0089】上記ステップS85、87、89の処理
は、Pt′2(n)−Pt′2(n−1)等の差分デー
タが所定値以上の時に通常監視モード(SPF=0)か
ら緊急監視モード(SPF=1)に切り換える処理であ
り、この緊急監視モードにより、次に説明する「SP検
出処理」(図18の割込み処理におけるサブルーチン)
において、10msec 毎にPt′1(n)−j2の値を
見ることが可能であり、(Pt′1(n)−j2)/c
t2により圧力上昇率を演算できる。なお、SP検出処
理からわかるように、10msec 毎に監視するととも
に、ct2の値が3000(30秒)を越えてもPSPよ
りも大きくならなければ、SPF←0として緊急監視モ
ードを解除し、通常監視モードに戻る。
【0090】図22の「SP検出処理」では、先ず、ス
テップS71でカウンタct1をインクリメントし、ス
テップS72で「ct1=1000」であるか否かを判
定し、「ct1=1000」でなければステップS74
に進み、「ct1=1000」であればステップS73
でct1をリセットして図23のステップS79に進
む。ステップS74では、「SPF=1」であるか否か
を判定し、「SPF=1」でなければ図23のステップ
S79に進み、「SPF=1」であれば、ステップS7
5でカウンタct2をインクリメントしてステップS7
6に進む。
【0091】ステップS76では、Pt′1(n)−j
2の値がPSPより小さければステップS77に進むが、
Pt′1(n)−j2の値がPSPより大きければ高圧警
報処理を行い、(Pt′1(n)−j2)/ct2より
圧力上昇率を算出し、図29(E) に示したように、数値
表示部1Dに圧力上昇率と「SP」とを交互に点滅し、
SPFをリセットしてステップS77に進む。ステップ
S77では、「ct2=3000」であるか否かすなわ
ち30秒になったか否かを判定し、「ct2=300
0」でなければ図23のステップS79に進み、「ct
2=3000」であればステップS78でSPFをリセ
ットして図23のステップS79に進む。この処理によ
り、30秒間だけ10msec 毎に圧力上昇率を監視する
ような緊急監視モードの処理が行われる。
【0092】図23のステップS79では、Pt′1
(n)−Pt′1(n−2)で圧力上昇値(20msec
間の差分)を算出し、この圧力上昇値がSP検出設定値
PSPより大きければ20msec のタイムベースでの瞬時
の異常上昇が検出されたことになるので、現在の第1、
第2高圧警報信号および異常検出信号とともに論理和を
取ってその結果を高圧警報制御信号SHEとして高圧警報
出力部52に出力し(高圧警報信号の出力処理)、図2
9(A) に示したように、数値表示部1Dにメモリに格納
されている圧力上昇率と「SP1」を交互に点滅し、ス
テップS701に進む。
【0093】次に、ステップS701で、ct1は10
の倍数であるか否かを判定し、10の倍数でなければ元
のルーチンに復帰し、10の倍数であればステップS7
02で、フラグs2をセットし、Pt′2(n−1)を
Pt′2(n−2)に格納し、Pt′2(n)をPt′
2(n−1)に格納し、Pt′1(n)をPt′2
(n)に格納し、ステップS703に進む。これによ
り、100msec 毎に200msec のタイムベースのデ
ータを格納するとともに、急な異常上昇(200msec
)についての処理を許可するフラグs2がセットされ
る。
【0094】ステップS703では、ct1は100の
倍数であるか否かを判定し、100の倍数でなければ元
のルーチンに復帰し、100の倍数であればステップS
704で、フラグs3をセットし、Pt′3(n−1)
をPt′3(n−2)に格納し、Pt′3(n)をP
t′3(n−1)に格納し、Pt′1(n)をPt′3
(n)に格納し、ステップS705に進む。これによ
り、1sec 毎に2sec のタイムベースのデータを格納す
るとともに、ゆっくりした異常上昇(2sec )について
の処理を許可するフラグs3がセットされる。
【0095】ステップS705では、ct1は0である
か否かを判定し、0でなければ元のルーチンに復帰し、
0であればステップS706で、フラグs4をセット
し、Pt′4(n−1)をPt′4(n−2)に格納
し、Pt′4(n)をPt′4(n−1)に格納し、P
t′1(n)をPt′4(n)に格納し、元のルーチン
に復帰する。これにより、10sec 毎に20sec のタイ
ムベースのデータを格納するとともに、非常にゆっくり
した異常上昇(20sec )についての処理を許可するフ
ラグs4がセットされる。
【0096】そして、上記各フラグs2、s3、s4に
基づいて図20および図21の「SP検出処理−M」の
ルーチンで、「急な異常上昇」、「ゆっくりした異常上
昇」および「非常にゆっくりした異常上昇」の各SP検
出処理が行われる。
【0097】以上の処理により、図30に示したように
きめの細かなSP検出処理が行われる。なお、図30
(A) は20msec のタイムベースの処理、図30(B) は
200msec のタイムベースの処理、図30(C) は2se
c のタイムベースの処理、図30(D) は20sec のタイ
ムベースの処理である。20msec のタイムベースでの
「瞬時の異常上昇」の検出処理は、割込み処理のサブル
ーチンである「SP検出処理」のステップS79で10
msec 毎に行われ、メインルーチンのサブルーチンであ
る「SP検出処理−M」において、200msec のタイ
ムベースでの「急な異常上昇」の検出処理が100mse
c 毎に、2sec のタイムベースでの「ゆっくりした異常
上昇」の検出処理が1sec 毎に、さらに、20sec のタ
イムベースでの「非常にゆっくりした異常上昇」の検出
処理が10sec 毎にそれぞれ行われる。すなわち、各タ
イムベースの半分のタイミングで検出処理が行われてお
り、きめ細かなSP検出を行うことができる。さらに、
200msec 、2sec 、20sec のタイムベースでの検
出処理をメインルーチンで行うので、割込み処理を短時
間で終了することができ、他の処理を余裕を持って実行
でき、各機能の信頼性が高まる。さらに、前記コラム
「0091」で説明した緊急監視モードと合わせて、信
頼性の高いSP検出ができる。
【0098】図24のP/V変換器異常診断処理では、
ステップS41で、時刻が10分の奇数倍であるかを判
定して、奇数倍でなければ元のルーチンに復帰し、奇数
倍であれば、ステップS42でP/V変換器43の自己
診断信号出力手段JCP′(図11)に所定の信号を印
加し、ステップS43でSVP0をA/D変換し、ステ
ップS44で増し分はδSVP0か否か判定する。δS
VP0でなければステップS45で、自己診断異常の出
力処理を行って、待機状態とする(Wait)。増し分
がδSVP0であればステップS46でSVP1をA/
D変換し、ステップS47で増し分はδSVP1か否か
判定する。δSVP1でなければステップS48で、自
己診断異常の出力処理を行って、待機状態とし(Wai
t)、増し分がδSVP0であれば元のルーチンに復帰
する。
【0099】図25のT/V変換器異常診断処理では、
ステップS51で、時刻が10分の偶数倍であるかを判
定して、偶数倍でなければ元のルーチンに復帰し、偶数
倍であれば、ステップS52でT/V変換器44の自己
診断信号出力手段JCT’(図11)に所定の信号を印
加し、ステップS53でSVT0をA/D変換し、ステ
ップS54で増し分はδSVT0か否か判定する。δS
VT0でなければステップS55で、自己診断異常の出
力処理を行って、待機状態とする(Wait)。増し分
がδSVT0であれば、ステップS56で、PH1、PL
1、PL2、を設定するトリマと表示較正トリマ45aの
4つのトリマの読み込み量をA/D変換する。次にステ
ップS57で、A/D変換の結果は所定の範囲内である
か否かを判定し、所定の範囲内でなければ、ステップS
58で自己診断異常の出力処理を行って、待機状態とし
(Wait)、所定の範囲内であればステップS59
で、A/D変換の結果が「PH1>PG >PL1>PL2」で
あるか否か判定し、「PH1>PG >PL1>PL2」であれ
ば元のルーチンに復帰し、「PH1>PG >PL1>PL2」
でなければ、ステップS501で、ROM内のPH1、P
L1、PL2を所定のRAMに格納して復帰時のために仮の
設定とし、ステップS502で自己診断異常の出力処理
を行って、待機状態(Wait)とする。なお、仮の設
定に用いるPH1、PL1、PL2のデータはROMに予め記
憶されている。
【0100】P/V変換器43、T/V変換器44の圧
力アンプ、温度アンプ、SPアンプが異常のときは、例
えば図31(A) に示したように、数値表示部1Dに、
「E−A」と、検出圧力または検出温度または「SP」
が交互に点滅される。また、圧力センサや温度センサの
センサ異常のときは、図31(B) に示したように、数値
表示部1Dに、「E−S」と、検出圧力または検出温度
が交互に点滅される。なお、コントローラ48が異常の
ときには図31(C) に示したように、数値表示部1D
に。「E−c」と「CPU」が交互に点滅される。
【0101】図26はリレーコイルがオフのときの自己
診断処理のフローチャートであり、ステップS201
で、リレーコイルをオフしバック接点をオン(メーク接
点をオフ)させるために、トランジスタの短絡故障を調
べるべく、端子outを“L”レベルとし、ステップS
202で端子inの信号レベルを読み込み、ステップS
203で端子inの信号レベルが“L”レベルであるか
否かを判別する。“L”レベルである場合には元のルー
チンに復帰し、“H”レベルである場合には、トランジ
スタの短絡故障として、ステップS204で端子saf
eを“H”レベルにし、ヒューズに電流を流して溶断す
る。そして、ステップS205で、図31(D) に示した
ように、数値表示部1Dに警報出力部が異常であること
を表す「E−o」と例えば「H−3」を交互に点滅する
とともに、LED15a〜15gの当該状態に対応する
LEDを点滅表示し、ステップS206で端子safe
を再び“L”レベルとして処理を終了する。なお、警報
出力部が異常であることを表す「E−o」は、高圧警報
出力が異常である場合には「H−3」の表示と交互に、
ガス漏れ警報出力が異常である場合には「L−1」の表
示と交互に、操作鎖錠出力が異常である場合には「L−
2」の表示と交互に点滅される。
【0102】図27はリレーコイルがオンのときの自己
診断処理のフローチャートであり、ステップS211
で、リレーコイルをオンしバック接点をオフ(メーク接
点をオン)させるために、トランジスタの短絡故障を調
べるべく、端子outを“H”レベルとし、ステップS
212で端子inの信号レベルを読み込み、ステップS
213で端子inの信号レベルが“H”レベルであるか
否かを判別する。“H”レベルである場合には元のルー
チンに復帰し、“L”レベルである場合には、トランジ
スタの短絡故障として、ステップS214で端子saf
eを“H”レベルにし、ヒューズに電流を流して溶断す
る。そして、ステップS215で、図31(D) に示した
ように、数値表示部1Dに警報出力部が異常であること
を表す「E−o」と例えば「H−3」を交互に点滅する
とともに、LED15a〜15gの当該状態に対応する
LEDを点滅表示し、ステップS216で端子safe
を再び“L”レベルとして処理を終了する。
【0103】なお、以上の実施形態では、較正用トリマ
の操作量に対応するデータPG′を較正前の温度補償圧
力P20に加算することにより較正を行うようにしたが、
例えば、データPG′を、補正前の温度補償圧力P20に
加算する量の重みとして使うなど乗算やその他の演算方
法でもよいことはいうまでもない。
【0104】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば、表示値を初
期封入圧力に較正することができるので、早期のガス漏
れを発見しやすくなる。また、複数の圧力監視装置間で
どの圧力容器でガス漏れが発生しているかも容易に確認
することができる。さらに、例えばC−GISなどのフ
ロントパネル等につける表示器の誤差も較正することが
でき、どのGISでガス漏れが発生しているかも容易に
確認することができる。
【0105】本発明の請求項2によれば、請求項1と同
様の効果を得ることができる。さらに、受信手段を例え
ばC−GISなどの表示器に適用することができ、どの
GISでガス漏れが発生しているかも容易に確認するこ
とができる。
【0106】本発明の請求項3によれば、請求項1と同
様の効果を得ることができる。さらに、第1の受信手段
を例えばC−GISなどの表示器に適用することがで
き、どのGISでガス漏れが発生しているかも容易に確
認することができる。また、第2の受信手段をローカル
監視装置等に適用でき、このローカル監視装置において
も、どのGISでガス漏れが発生しているかも容易に確
認することができる。
【0107】本発明の請求項4によれば、請求項3と同
様の作用効果が得られるとともに、第1の受信手段が中
継端子を備えているので、端子数を減らすことができ、
布線作業が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の圧力監視装置および圧力監
視システムを示す概要構成図である。
【図2】本発明の実施形態の圧力監視システムを適用し
たC−GISシステムの斜視図である。
【図3】同C−GISシステムの概略を示すブロック図
である。
【図4】本発明の実施形態における圧力継電器の取付状
態を示す図である。
【図5】本発明の実施形態における圧力継電器の外観正
面図である。
【図6】本発明の実施形態における圧力継電器の外観底
面図および外観側面図である。
【図7】本発明の実施形態における圧力温度検出部の断
面図である。
【図8】本発明の実施形態における圧力継電器の表ケー
スを外した状態を示す正面図である。
【図9】本発明の実施形態における圧力継電器の概要構
成ブロック図である。
【図10】本発明の実施形態におけるヒューズ素子溶断
部、高圧警報出力部、ガス漏れ警報出力部、操作鎖錠信
号出力部、高圧警報リレースイッチ、ガス漏れ警報リレ
ースイッチおよび操作鎖錠リレースイッチの詳細を示す
図である。
【図11】本発明の実施形態におけるP/V変換器とT
/V変換器の詳細を示すブロック図である。
【図12】本発明の実施形態の圧力監視システムの配線
状態を示す第1実施例の配線図である。
【図13】本発明の実施形態の圧力監視システムの配線
状態を示す第2実施例の配線図である。
【図14】本発明の実施形態における制御プログラムの
メインルーチンのフローチャートの一部である。
【図15】本発明の実施形態における制御プログラムの
メインルーチンのフローチャートの他の一部である。
【図16】本発明の実施形態における制御プログラムの
キー入力処理のフローチャートの一部である。
【図17】本発明の実施形態における制御プログラムの
キー入力処理のフローチャートの他の一部である。
【図18】本発明の実施形態における制御プログラムの
割込み処理のフローチャートである。
【図19】本発明の実施形態におけるメモリマップを示
す図である。
【図20】本発明の実施形態におけるSP検出処理−M
のフローチャートの一部である。
【図21】本発明の実施形態におけるSP検出処理−M
のフローチャートの他の一部である。
【図22】本発明の実施形態におけるSP検出処理のフ
ローチャートの一部である。
【図23】本発明の実施形態におけるSP検出処理のフ
ローチャートの一部である。
【図24】本発明の実施形態におけるP/V変換器異常
診断処理のフローチャートである。
【図25】本発明の実施形態におけるT/V変換器異常
診断処理のフローチャートである。
【図26】本発明の実施形態におけるリレーコイルがオ
フのときの自己診断処理のフローチャートである。
【図27】本発明の実施形態におけるリレーコイルがオ
ンのときの自己診断処理のフローチャートである。
【図28】本発明の実施形態における表示例を示す図で
ある。
【図29】本発明の実施形態におけるSP検出時の表示
例を示す図である。
【図30】本発明の実施形態におけるSP検出処理のタ
イミングを示す図である。
【図31】本発明の実施形態における各種異常時の表示
例を示す図である。
【符号の説明】
1 圧力継電器(圧力監視装置) 2C 圧力容器(GIS) 3 圧力導入管 4 出力信号線 11 接続管部 12 表ケース 13 裏ケース 14 端子 15a 温度補償圧力の単位表示用LED 15b 実圧の単位表示用LED 15c 異常出力表示用のLED 15d 高圧警報表示用のLED 15e ガス漏れ警報表示用のLED 15f 操作鎖錠信号表示用のLED 15g 温度の単位表示用LED T6 中継端子 30 連成計(基準圧力計) 45 表示較正部 45a 表示較正トリマ 48 コントロール部(マイクロコンピュータ) 52 高圧警報出力部 53 アナログ信号伝送部 54 ガス漏れ警報出力部 55 操作鎖錠信号出力部 64 端子台 100 表示器(第1の受信手段) 200 ローカル監視装置(第2の受信手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F055 AA11 BB20 CC02 DD01 EE40 FF02 FF28 FF31 FF45 GG03 GG31 GG32 GG43 GG45 HH03 HH05 5G017 DD12 EE04 5G365 DN06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力容器内に密封された電気絶縁用気体
    の検出圧力と検出温度とに基づいて所定の基準温度にお
    ける圧力である温度補償圧力を算出し、該温度補償圧力
    に基づいて前記電気絶縁用気体の圧力を監視するととも
    に、該温度補償圧力を表示手段に表示する電気絶縁用気
    体の圧力監視装置において、 前記圧力容器の圧力異常状態が検出されていないとき、
    前記表示手段における温度補償圧力の表示値と該温度補
    償圧力を外部に出力するための伝送信号の電流値との少
    なくとも一方を較正する表示較正部を備えたことを特徴
    とする電気絶縁用気体の圧力監視装置。
  2. 【請求項2】 前記伝送信号を4〜20mAの電流範囲
    を有する伝送信号として出力する請求項1の複数の電気
    絶縁用気体の圧力監視装置と、 該各電気絶縁用気体の圧力監視装置にそれぞれ対応する
    複数の受信手段であって、対応する前記電気絶縁用気体
    の圧力監視装置からの前記伝送信号に対応する前記温度
    補償圧力を表示する表示手段を具備する複数の受信手段
    と、を備えたことを特徴とする電気絶縁用気体の圧力監
    視システム。
  3. 【請求項3】 前記伝送信号を4〜20mAの電流範囲
    を有する伝送信号として出力する請求項1の複数の電気
    絶縁用気体の圧力監視装置と、 該各電気絶縁用気体の圧力監視装置にそれぞれ対応する
    複数の受信手段であって、対応する前記電気絶縁用気体
    の圧力監視装置からの前記伝送信号に対応する前記温度
    補償圧力を表示する表示手段を具備する複数の第1の受
    信手段と、 前記電気絶縁用気体の圧力監視装置と前記第1の受信手
    段とに環状に接続され、前記電気絶縁用気体の圧力監視
    装置からの前記伝送信号を受信する第2の受信手段と、
    を備えたことを特徴とする電気絶縁用気体の圧力監視シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記伝送信号は、4〜20mAの電流範
    囲を有する伝送信号であり、 前記第1の受信手段は、当該第1の受信手段に対応する
    前記電気絶縁用気体の圧力監視装置における前記伝送信
    号の出力端と、前記第2の受信手段の入力端とを共通接
    続するための中継端子を備えていることを特徴とする請
    求項3記載の電気絶縁用気体の圧力監視システム。
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