JP2000231689A - 物理量伝送器および物理量の状態監視システム並びに電気絶縁用気体の圧力監視装置 - Google Patents

物理量伝送器および物理量の状態監視システム並びに電気絶縁用気体の圧力監視装置

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JP2000231689A
JP2000231689A JP11034395A JP3439599A JP2000231689A JP 2000231689 A JP2000231689 A JP 2000231689A JP 11034395 A JP11034395 A JP 11034395A JP 3439599 A JP3439599 A JP 3439599A JP 2000231689 A JP2000231689 A JP 2000231689A
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pressure
transmission signal
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signal
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Noboru Nakayama
登 中山
Shuya Ito
修也 伊藤
Shinichi Kitano
信一 北野
Seiichi Nakahara
誠一 中原
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Saginomiya Seisakusho Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湿度、温度、電気伝導度、流量あるいはガス
圧力などの物理量を検出して物理量伝送器から受信手段
に該物理量を伝送するとともに、各種状態を伝送するに
あたり、専用の信号線を増やさないで物理量や各種状態
を伝送できるようにする。 【解決手段】 第1物理量検出部101で第1物理量を
検出して第1信号変換器103から制御部105に入力
する。第2物理量検出部102で第2物理量を検出して
第2信号変換器104から制御部105に入力する。第
1物理量は例えばガス圧力、第2物理量は温度であり、
ガス圧力を温度で補償して温度補償圧力を4〜20mA
の伝送信号で伝送信号出力部から出力する。4〜20m
Aの伝送信号の範囲に、定常的に使用する範囲と定常的
に使用されない範囲を設定する。定常的に使用する範囲
で温度補償圧力を送出する。定常的に使用されない範囲
で、検出圧力(実圧)や物理量伝送器自体の異常検出信
号を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体の状態監視等
を行うために、測定対象となる物体の所定の物理量を検
出して、該物理量を別個に配設された受信器に伝送する
物理量伝送器および物理量の状態監視システム、並び
に、電力分野におけるガス絶縁開閉装置(以下、GI
S:Gas Insulated Switchgearという。)、ガス絶縁送
電線(以下、GIL:Gas Insulated transmission Lin
e という。)、ガス絶縁変圧器(Gas insulated transf
ormer )、あるいはキュービクル型のGIS(以下、C
−GISという。)等の、圧力容器内に密封された電気
絶縁用気体の圧力を監視する電気絶縁用気体の圧力監視
装置に関する。なお、以下の説明において、前記の電気
絶縁用気体が封入された電気機器を総称してGISと言
い、また、気体とガスとは同じ意味とする。
【0002】
【従来の技術】従来、ビルの空調などのために冷凍サイ
クルを利用した大型のヒートポンプ式チラー設備におい
て、冷却サイクル設備で各種センサにより水の温度や流
量あるいは水の圧力を各種センサで検出し、ローカルコ
ントローラにより、冷却サイクル設備から離れた場所に
配設されたプログラマブルコントローラ等に伝送し、こ
のプログラマブルコントローラの制御で、温度調節、流
量調節、圧力調節等を行っている。すなわち、ローカル
コントローラとプログラマブルコントローラとの信号の
受け渡しは、RS−485通信規格等によるディジタル
通信にて双方向に信号を受け渡すことができ、ローカル
コントローラからは当該ローカルコントローラに入力さ
れる検出信号などが送られ、プログラマブルコントロー
ラからは、制御信号等をローカルコントローラに送出し
ている。
【0003】しかし、ディジタル通信の場合は、伝送方
式(通信プロトコル)が合致していないと、相互に接続
できないという使いにくい一面がある。このため、簡易
計装と呼ばれる一つの設置用筐体内に取り付けられ、一
つの制御システムとして構成される場合には、ローカル
コントローラからの統一信号である4〜20[mA]伝
送信号を一方的にプログラマブルコントローラに送り出
すだけの場合(本願の発明もこれに属する。)が多い。
【0004】また、電力分野における前記GISを管理
するために、メカ式の衝撃圧力検出リレー(SPリレ
ー)に代わって、圧力センサを用いた圧力監視装置が導
入されるようになり、この圧力監視装置にも上記のよう
に統一信号である4〜20[mA]伝送信号を一方的に
ローカル監視装置などに送出する技術が提供されてい
る。なお、このような圧力監視装置は、GIS内の電気
絶縁用気体の圧力を圧力センサで検出し、この検出され
た圧力を温度センサで検出したガス温度に基づいて所定
温度(例えば20℃)における圧力である温度補償圧力
を求め、この温度補償圧力をローカル監視装置やC−G
ISの表示器等に出力するようにしている。また、圧力
監視装置では圧力異常などを検出し、その異常状態もロ
ーカル監視装置や表示器等に出力するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、各種産業
設備において、水の温度、流量、冷却サイクルの圧力、
電気絶縁用気体の圧力など各種の物理量、あるいは圧力
監視装置などで検出される異常状態等を、コントロー
ラ、監視装置あるいは表示器などの受信手段に伝送する
必要がある。しかしながら、これらの物理量や状態等を
出力するための専用の信号線を設けると、配線のために
用いる電線の本数が増加することとなり、配線間違いを
起こす可能性もあり、計装工事に多くの部材が必要とな
り施工工事の工程数も増加し、工事コストの増大を招く
という問題点がある。また、C−GISでは、装置内の
スペースが狭いことから圧力監視装置の表示を逐一点検
するのは困難であり、C−GISのフロントパネルに表
示器を設けることが多いが、このスペースの狭いC−G
ISでは、電線の本数を増加するのは困難である。
【0006】本発明は、伝送器や発信器あるいは圧力監
視装置などの物理量伝送器から、プログラマブルコント
ローラ、ローカル監視装置あるいは表示器等の受信手段
に、物理量や各種状態を伝送するにあたり、専用の信号
線を増やさないで物理量や各種状態を伝送できるように
することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
物理量伝送器は、物体に配設され、前記物体の状態を表
している複数の物理量の内、少なくとも1つの物理量を
検出し、検出された前記物理量の検出量に対応する伝送
信号を別個に配設された受信器に送出する物理量伝送器
において、前記物理量の所定範囲の検出量を、該所定範
囲に対応する所定の範囲の伝送信号に変換して送出する
第1の手段と、前記物理量の所定範囲の内、定常的に使
用される範囲に対応する範囲では、前記物理量の検出量
を、該定常的に使用される範囲に対応する所定の範囲の
伝送信号に変換して送出し、前記物理量の所定範囲の
内、定常的に使用されない範囲に対応する範囲では、前
記物体の状態または当該物理量伝送器の状態を伝送信号
に変換して送出する第2の手段と、を選択する選択手段
を備えたことを特徴とする。
【0008】上記のように構成された請求項1記載の物
理量伝送器によれば、第1の手段により、物理量の所定
の範囲の検出量を該所定範囲に対応する所定の範囲の伝
送信号に変換して送出することができる。また、第2の
手段により、物理量の所定範囲の内、定常的に使用され
る範囲に対応する範囲では、前記物理量の検出量を該定
常的に使用される範囲に対応する所定の範囲の伝送信号
に変換して送出することができ、物理量の所定範囲の
内、定常的に使用されない範囲に対応する範囲では物体
の状態または当該物理量伝送器の状態を伝送信号に変換
して送出することができる。すなわち、選択手段により
第1の手段と第2の手段を選択し、それぞれ、定常的に
使用される範囲の物理量、物体の状態または当該物理量
伝送器の状態を、1の伝送信号として送出することがで
きる。
【0009】本発明の請求項2記載の物理量伝送器は、
請求項1の構成を備え、前記物体の状態を表している複
数の物理量の内、第1物理量と第2物理量とを検出し、
前記第1の手段と前記第2の手段は、前記第1物理量
に、前記第2物理量に基づく所定の補正処理を施して伝
送信号を送出するものであって、前記第2の手段は、前
記定常的に使用されない範囲に対応する範囲では、前記
第2物理量の状態または当該物理量伝送器の状態を伝送
信号に変換して送出することを特徴とする。
【0010】上記のように構成された請求項2記載の物
理量伝送器によれば、請求項1と同様に、定常的に使用
される範囲の第1物理量、物体の状態または当該物理量
伝送器の状態を、1の伝送信号として送出することがで
き、さらに、第1物理量を第2物理量で補正処理された
ものとして、物体の状態を第2物理量としてぞれぞれ送
出できる。例えば、第1物理量を圧力、第2物理量を温
度として、圧力を温度補償した温度補償圧力を物理量と
して送出することができる。
【0011】本発明の請求項3記載の物理量伝送器は、
請求項1の構成を備え、前記物体の状態を表している複
数の物理量の内、第1物理量と第2物理量とを検出し、
前記第1の手段と前記第2の手段は、前記第1物理量
に、前記第2物理量に基づく所定の補正処理を施して伝
送信号を送出するものであって、定常的に使用されない
範囲に対応する範囲の下限値近傍では前記第1物理量の
状態を伝送信号に変換して送出し、定常的に使用されな
い範囲に対応する範囲の上限値近傍では前記第2物理量
の状態または当該物理量伝送器の状態を伝送信号に変換
して送出することを特徴とする。
【0012】上記のように構成された請求項3記載の物
理量伝送器によれば、請求項1と同様に、定常的に使用
される範囲の第1物理量、物体の状態または当該物理量
伝送器の状態を、1の伝送信号として送出することがで
き、さらに、第1物理量を第2物理量で補正処理された
ものとして送出することができ、第1物理量の状態と、
第2物理量の状態または当該物理量伝送器の状態を送出
することができる。
【0013】本発明の請求項4記載の物理量伝送器は、
請求項2または請求項3の構成を備え、前記第1物理量
が湿度、前記第2物理量が温度であることを特徴とす
る。
【0014】上記のように構成された請求項4記載の物
理量伝送器によれば、請求項2または請求項3と同様の
作用効果が得られるとともに、定常的には湿度、そうで
ない場合は、状態としての温度についての伝送を行え
る。
【0015】本発明の請求項5記載の物理量伝送器は、
請求項2または請求項3の構成を備え、前記第1物理量
が電気伝導度、前記第2物理量が温度であることを特徴
とする。
【0016】上記のように構成された請求項5記載の物
理量伝送器によれば、請求項2または請求項3と同様の
作用効果が得られるとともに、定常的には電気伝導度、
そうでない場合は、状態としての温度についての伝送を
行える。
【0017】本発明の請求項6記載の物理量伝送器は、
請求項2または請求項3の構成を備え、前記第1物理量
が圧力、前記第2物理量が温度であることを特徴とす
る。
【0018】上記のように構成された請求項6記載の物
理量伝送器によれば、請求項2または請求項3と同様の
作用効果が得られるとともに、定常的には圧力、そうで
ない場合は、状態としての温度についての伝送を行え
る。
【0019】本発明の請求項7記載の物理量伝送器は、
請求項2または請求項3の構成を備え、前記第1物理量
が流量、前記第2物理量が温度であることを特徴とす
る。
【0020】上記のように構成された請求項7記載の物
理量伝送器によれば、請求項2または請求項3と同様の
作用効果が得られるとともに、定常的には流量、そうで
ない場合は、状態としての温度についての伝送を行え
る。
【0021】本発明の請求項8記載の物理量伝送器は、
請求項1乃至請求項7の何れか1項の構成を備え、前記
伝送信号が、4〜20mAの電流信号であることを特徴
とする。
【0022】上記のように構成された請求項8記載の物
理量伝送器によれば、請求項1乃至請求項7の何れか1
項と同様の作用効果が得られるとともに、電流信号を標
準信号あるいは統一信号の規格で伝送することができ
る。
【0023】本発明の請求項9記載の物理量の状態監視
システムは、前記伝送信号を4〜20mAの電流範囲を
有する伝送信号として出力する請求項1乃至請求項7の
何れか1項に記載の物理量伝送器と、該物理量伝送器の
前記伝送信号を受信する第1の受信手段と、前記物理量
伝送器と前記第1の受信手段とに接続される第2の受信
手段と、を備え、前記第1の受信手段は、前記物理量伝
送器における前記伝送信号の出力端と前記第2の受信手
段の入力端とを共通接続するための中継端子を備えてお
り、前記物理量伝送器と前記第1の受信手段と前記第2
の受信手段とが、前記中継端子を介して環状に接続され
ることを特徴とする。
【0024】上記のように構成された請求項9記載の物
理量の状態監視システムによれば、請求項1と同様に、
物理量伝送器は定常的に使用される範囲の第1物理量、
物体の状態または当該物理量伝送器の状態を、1の伝送
信号として送出することができ、さらに、第1の受信手
段が中継端子を備えているので、端子数を減らすことが
できる。
【0025】本発明の請求項10記載の電気絶縁用気体
の圧力監視装置は、圧力容器内に密封された電気絶縁用
気体の検出圧力と検出温度とに基づいて所定の基準温度
における圧力である温度補償圧力を算出し、該温度補償
圧力を示す4〜20mAの電流範囲を有する温度補償圧
力伝送信号を送出する電気絶縁用気体の圧力監視装置に
おいて、前記検出圧力、前記温度補償圧力、または前記
検出温度に基づいて前記電気絶縁用気体の状態を監視
し、異常状態を検出する異常状態検出手段を備え、前記
異常状態を検出したとき、前記温度補償圧力伝送信号の
電流値を、該温度補償圧力伝送信号の電流範囲のうちの
一部の範囲にて、前記異常状態に対応して予め設定され
た所定の電流値として保持することにより、該異常状態
を送出することを特徴とする。
【0026】上記のように構成された請求項10記載の
電気絶縁用気体の圧力監視装置によれば、定常的には温
度補償圧力、そうでない場合は、異常状態を1の伝送信
号として出力することができ、異常状態を検出したと
き、温度補償圧力伝送信号の電流値により、検出された
異常状態を識別することができる。
【0027】本発明の請求項11記載の電気絶縁用気体
の圧力監視装置は、請求項10の構成を備え、複数の異
常状態の検出を行い、前記予め設定された所定の電流値
は、該複数の異常状態のそれぞれに対応する複数の電流
値として設定されていることを特徴とする。
【0028】上記のように構成された請求項11記載の
電気絶縁用気体の圧力監視装置によれば、請求項10と
同様な作用効果が得られるとともに、複数の異常状態を
識別することができる。
【0029】本発明の請求項12記載の電気絶縁用気体
の圧力監視装置は、請求項10または請求項11の構成
を備え、前記予め設定された所定の電流値は、前記温度
補償圧力の管理限界以外の範囲に対応する電流値に設定
されていることを特徴とする。
【0030】上記のように構成された請求項12記載の
電気絶縁用気体の圧力監視装置によれば、請求項10ま
たは請求項11と同様な作用効果が得られるとともに、
通常は使用されない温度補償圧力の管理限界以外の範囲
で異常状態を送出する。
【0031】本発明の請求項13記載の電気絶縁用気体
の圧力監視装置は、請求項10または請求項11の構成
を備え、前記複数の異常状態に対応する前記複数の電流
値は、前記温度補償圧力の高圧側の管理限界を越える範
囲に対応する電流値に設定されていることを特徴とす
る。
【0032】上記のように構成された請求項13記載の
電気絶縁用気体の圧力監視装置によれば、請求項10ま
たは請求項11と同様な作用効果が得られるとともに、
管理限界を越える範囲を異常状態の伝送に利用できる。
【0033】本発明の請求項14記載の電気絶縁用気体
の圧力監視装置は、請求項10または請求項11の構成
を備え、前記温度補償圧力の低圧側の管理限界未満の範
囲では、検出圧力に対応する電流値の伝送信号を送出す
ることを特徴とする。
【0034】上記のように構成された請求項14記載の
電気絶縁用気体の圧力監視装置によれば、請求項10ま
たは請求項11と同様な作用効果が得られるとともに、
検出圧力を把握することができる。
【0035】本発明の請求項15記載の電気絶縁用気体
の圧力監視装置は、請求項10または請求項11の構成
を備え、前記電気絶縁用気体の圧力と温度とを検出する
手段を自己診断する機能を備え、該自己診断時に、直前
のデータにより前記伝送信号の電流値を保持することを
特徴とする。
【0036】上記のように構成された請求項15記載の
電気絶縁用気体の圧力監視装置によれば、請求項10ま
たは請求項11と同様な作用効果が得られるとともに、
自己診断時に処理されたデータを伝送信号として送出し
ないので、受信器側は、検出された正しいデータのみを
受け取ることができる。
【0037】本発明の請求項16記載の電気絶縁用気体
の圧力監視装置は、請求項10または請求項11の構成
を備え、前記伝送信号を送出する伝送信号出力回路部と
出力端子台部とを接続する伝送信号線に、整流器又は全
波整流器を備えることを特徴とする。
【0038】上記のように構成された請求項16記載の
電気絶縁用気体の圧力監視装置によれば、請求項10ま
たは請求項11と同様な作用効果が得られるとともに、
整流器を備える場合は伝送信号線を逆接続したときの破
壊を防止することができ、全波整流器を備える場合は伝
送信号線を逆接続しても破壊することなく動作する。
【0039】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明の好適
な実施形態を説明する。図1は本発明の実施形態の物理
量伝送器1のブロック図であり、後述の各実施例におけ
る物理量伝送器1に対応している。第1物理量検出部1
01は、湿度、電気伝導度、圧力、流量などの第1物理
量を検出する回路であり、検出対象の物理量に応じたセ
ンサ等で構成されている。第2物理量検出部102は、
第2物理量の一例として温度を検出する回路であり、温
度センサ等で構成されている。第1信号変換器103お
よび第2信号変換器104はA/D変換器等を備えてお
り、第1信号変換器103は第1物理量検出部101か
らのアナログ信号をデジタル信号に変換して制御部10
5に入力し、第2信号変換器104は第2物理量検出部
102からのアナログ信号をデジタル信号に変換して制
御部105に入力する。操作部106は制御部105に
対して、表示の切換え指示等の各種操作入力を行う部分
であり、設定部107は制御部105に対して、検出さ
れた物理量の異常判定等を行うための所定の判定基準な
どを設定する部分である。
【0040】制御部105はマイクロコンピュータ等で
構成されており、当該物理量伝送器の全体の制御を行
う。例えば、表示部108で物理量を表示する表示の制
御や、検出された物理量に応じた判定処理に基づいて、
第1出力部109、第2出力部110等に所定の信号を
出力し、警報などの出力の制御を行う。なお、第1リレ
ースイッチ111は第1出力部109からの信号に基づ
いてリレーをオン/オフし、第2リレースイッチ112
は第2出力部110からの信号に基づいてリレーをオン
/オフしてそれぞれ警報を出力する。また、制御部10
5は、外部に出力すべき物理量を該物理量に対応する電
圧信号としてV/I変換器113に出力することで、伝
送信号出力部114を介して例えば4〜20mAの伝送
信号として出力する。なお、電源部115は外部のAC
電源100V等に接続され、例えば8V、12V等の内
部DC電源を供給する。なお、2線式伝送器の場合は図
の一点鎖線の部分は不要である。
【0041】図2は上記物理量伝送器1の制御の要部を
示すフローチャートである。先ず、ステップS51で初
期設定等の初期処理を行い、ステップS52で、検出さ
れる第1物理量相当の電圧のA/D変換処理を行い、ス
テップS53で、検出される第2物理量相当の電圧のA
/D変換処理を行う。次に、ステップS54で、後述説
明する各実施例に応じた所定の処理を行い、ステップS
55で伝送すべき出力データを演算する演算処理を行
う。そして、ステップS56で当該物理量伝送器の所定
箇所が正常であるか否かを判定(自己診断)し、正常で
あればステップS57に進み、正常でなければステップ
S58にすすむ。
【0042】ここで、この物理量伝送器は伝送信号出力
部114から4〜20mAの伝送信号を出力するが、例
えば図3に示したように、5.6〜18.4mAのよう
な定常的に使用する範囲が設定され、これ以外の例えば
4〜5.6mA、18.4〜20mAのような定常的に
使用されない範囲が設定されている。そして、定常的に
使用する範囲で、第1物理量、あるいはこの第1物理量
を第2物理量で補償(補正)した第1物理量を出力し、
定常的に使用されない範囲で、第2物理量あるいは当該
物理量伝送器の状態等を所定の信号として出力する。
【0043】すなわち、ステップS56で当該物理量伝
送器が正常であれば、ステップS57で、図3の実線部
分の定常的に使用する範囲でのデータを出力してステッ
プS52に戻る。また、ステップS56で当該物理量伝
送器が正常でなければ、ステップS58で、図3の破線
部分の定常的に使用しない範囲への所定データの出力処
理を行ってステップS52に戻る。この定常的に使用し
ない範囲へ出力するデータは、異常状態を出力する場
合、例えば複数の異常状態に応じた所定のとびとびのデ
ータとして出力する。
【0044】以上の物理量伝送器1において、制御部1
05はマイクロコンピュータ等で構成されており、第1
物理量の所定の範囲の検出量を、該所定範囲に対応する
所定の範囲すなわち4〜20mAの範囲の伝送信号に変
換して送出する処理(第1の手段)と、第1物理量の所
定の範囲の内、定常的に使用される範囲に対応する範囲
では第1物理量の検出量を、該定常的に使用される範囲
に対応する所定の範囲の伝送信号に変換して送出し、第
1物理量の所定の範囲の内、定常的に使用されない範囲
に対応する範囲では、物体の状態または当該物理量伝送
器1の状態を伝送信号に変換して送出する処理(第2の
手段)とを、それぞれ切換え選択するためには、例え
ば、マイクロコンピュータの入力ポートにスイッチ等を
設け、これいにより切換え手段を構成すればよい。
【0045】ここで、伝送信号を別個に設置された受信
器に送る場合、上記のようにノイズに強い4〜20mA
の電流信号が一般的であるが、4〜20mAの伝送信号
に限らず他の伝送信号でもよい。例えば、同じ箱体内で
別個に設置された受信器への伝送の場合など1〜5Vの
伝送信号を用いる場合もある。また、デジタル的なパル
ス出力として0〜1kHzの伝送信号を用いる場合もあ
る。図4および図5は図1の制御部105、V/I変換
器113および伝送信号出力部114に対応するブロッ
ク図であり、図4は1〜5Vの伝送信号を出力する場合
の構成を示し、図5は0〜1kHzの伝送信号を出力す
る場合の構成を示している。
【0046】図4(A) の制御部105′は、外部に出力
すべき物理量を、該物理量に対応する電圧信号としてV
/Vレベル変換器113′に出力し、1〜5V伝送信号
出力部114′を介して1〜5Vの伝送信号として出力
する。この1〜5Vの伝送信号は図4(B) の受信器10
0′の端子T4′に入力され、信号処理部100a′で
デジタルデータ処理などマイクロコンピュータの処理が
施され、例えば表示部に第1物理量等の表示を行う。そ
して、この場合、定常的に使用される範囲および定常的
に使用されない範囲は1〜5Vのうちの所定の電圧値に
よって設定される範囲である。なお、受信器100′の
端子T3′と端子T5′はぞれぞれ物理量伝送器側の電
源端子と0V端子に接続され、伝送信号線とともに3線
式になっている。
【0047】図5(A) の制御部105″は、外部に出力
すべき物理量を、該物理量に対応する電圧信号としてV
/F変換器113″に出力し、パルス信号出力部11
4″を介して0〜1kHzの伝送信号として出力する。
この0〜1kHzの伝送信号は図5(B) の受信器10
0″の端子T4″に入力され、F/V変換器100b″
で電圧信号に変換され、信号処理部100a″でデジタ
ルデータ処理などマイクロコンピュータの処理が施さ
れ、例えば表示部に第1物理量等の表示を行う。そし
て、この場合、定常的に使用される範囲および定常的に
使用されない範囲は0〜1kHzのうちの所定の周波数
によって設定される範囲である。なお、受信器100″
の端子T3″と端子T5″はぞれぞれ物理量伝送器側の
電源端子と0V端子に接続され、伝送信号線とともに3
線式になっている。
【0048】図6は物理量伝送器1を用いた物理量の状
態監視システムのブロック図である。図6(A) は第1の
受信手段としての第1の受信器(例えば表示器)100
を接続した例であり、第1の受信器100の端子T3は
物理量伝送器1の端子S+に接続され、物理量伝送器1
のS−端子は第1の受信器100の端子T4に接続され
ている。そして、第1の受信器100の端子T3から4
〜20mAの駆動電流が物理量伝送器1の端子S+に供
給され、物理量伝送器1の前記伝送信号出力部114
(図1参照)は、第1物理量、補正された第1物理量、
状態を示す信号などを4〜20mAの電流範囲を有する
直流伝送信号として端子S−から出力する。この4〜2
0mAの直流伝送信号は、第1の受信器100の端子T
4に入力される。そして、第1の受信器100では、端
子T4と端子T5(0V)の間に接続された入力抵抗R
の両端に発生した電圧(例えばRが100Ωの場合0.
4〜2V、あるいはRが250Ωの場合1〜5V)に、
信号処理部100aでA/D変換、デジタルデータ処理
などマイクロコンピュータの処理が施され、例えば表示
部に第1物理量等の表示を行う。
【0049】第1の受信器100は中継端子T6を備え
ている。図6(B) は第1の受信器と第2の受信手段とし
ての第2の受信器(例えばローカル監視装置)200を
接続した例である。第1の受信器100の端子T3は物
理量伝送器1の端子S+に接続され、物理量伝送器1の
S−端子は第1の受信器100の中継端子T6に接続さ
れている。この中継端子T6は第2の受信器200の端
子IN+に接続され、この端子IN+と対をなす端子I
N−は第1の受信器100の端子T4に接続されてい
る。
【0050】以上の構成により、図6(A) の場合と同様
に第1の受信器100の端子T3から4〜20mAの駆
動電流が物理量伝送器1の端子S+に供給され、物理量
伝送器1(伝送信号出力部114)は、第1物理量、補
正された第1物理量、状態を示す信号などを4〜20m
Aの電流範囲を有する直流伝送信号として端子S−から
出力する。この4〜20mAの直流伝送信号は第1の受
信器100の中継端子T6を介して第2の受信器200
に出力される。この時点では、第1の受信器100は4
〜20mAの直流伝送信号を何も利用していない。ただ
し、前述のように4〜20mAの駆動源は表示器100
であり、端子T3から圧力継電器1の端子S+に対して
電源を供給している。すなわち、表示器100の端子T
3が環状のループのスタートとなっている。
【0051】第2の受信器200の端子IN+に4〜2
0mAの直流伝送信号が入力されると、入力抵抗R′が
250Ωであると入力端IN+と出力端IN−との間に
1〜5Vの電圧が生じる。すなわち、4〜20mA電流
は、1〜5V電圧にI/V変換され、この1〜5Vの電
圧信号は、信号処理部200aでA/D変換、デジタル
データ処理などコンピュータの処理が施され、例えば表
示部に第1物理量等の表示を行う。
【0052】また、第2の受信器200の端子IN−よ
り送出される4〜20mA電流信号は、第1の受信器1
00の端子T4に入力され、端子T4と端子T5(0
V)の間に接続された入力抵抗Rを通って、環状の流れ
を1回り(ループ)する。第1の受信器100では、図
6(A) と同様の処理が行なわれる。
【0053】図7は物理量伝送器1の第1実施例の要部
ブロック回路図であり、図1の第1物理量検出部10
1、第2物理量検出部102、第1信号変換器103お
よび第2信号変換器104に対応する回路を示してい
る。この第1実施例では第1物理量が湿度であり、第2
物理量が温度であり、相対湿度が補正された第1物理量
に対応する。発振器121は略1kHzの正弦波あるい
はパルス波を発振出力する回路であり、この発振出力は
制御部105の制御で切換えられる切換スイッチ122
を介して湿度検出素子123と固定抵抗124に選択的
に供給される。
【0054】切換スイッチ122は制御部の制御で1秒
毎に切り換えられる。なお、この切換スイッチ122の
切換えは、湿度検出素子123側を3秒、固定抵抗12
4側が1秒としてもよい。切換スイッチ122が湿度検
出素子123側のとき検出対象の相対湿度Ha(%R
H)に対応する電圧信号が湿度検出素子123と温度検
出素子125との接続点から出力され、この相対湿度H
aに対応する電圧信号が整流部126に入力される。ま
た、切換スイッチ122が固定抵抗124側のとき検出
対象の例えば周囲温度Ta(℃)に対応する電圧信号が
得られ整流部126に入力される。そして、整流部12
6で整流された信号が信号変換器127でA/D変換さ
れ、前記制御部105に入力される。
【0055】第1実施例の物理量伝送器1は、例えば図
8に示したように、5.6〜18.4mAのような定常
的に使用する範囲が設定され、これ以外の4〜5.6m
A、18.4〜20mAのような定常的に使用されない
範囲が設定されている。そして、相対湿度20%RH〜
100%RHを定常的に使用する範囲の5.6〜18.
4mAに対応させて検出された相対湿度Haの伝送信号
として出力する。なお、この相対湿度Haの値から上記
直流伝送信号Iへの変換は次式による。 I=0.16×(Ha−10)+4
【0056】また、制御部105は、例えば伝送信号出
力部114の自己診断等を行ったり、温度の上限および
下限の監視を行い、異常が出された場合の異常検出信
号、温度の下限警報や上限警報などを示す状態信号を、
4〜5.6mA、18.4〜20mAのような定常的に
使用されない範囲で出力する。この状態信号は、異常検
出信号、温度下限警報信号、温度上限警報信号など、出
力の内容に応じた予め設定された電流値の信号であり、
図6に示した第1の受信器100や第2の受信器200
は、この状態信号に応じて例えば図9(A) のように状態
をLEDで表示する。なお、図9(A) は温度下限警報信
号が出力されて「低温」を表示している。
【0057】図10は物理量伝送器1の第2実施例の要
部ブロック回路図であり、図1の第1物理量検出部10
1、第2物理量検出部102、第1信号変換器103お
よび第2信号変換器104に対応する回路を示してい
る。この第2実施例では第1物理量が測定対象溶液の電
気伝導度であり、第2物理量が温度(液温)であり、電
気伝導度を25℃に温度補償したものが補正された第1
物理量に対応する。
【0058】発振器131は略1kHzの正弦波あるい
はパルス波を発振出力し、固定抵抗132を介してセル
(電極)133に発振波が供給される。セル133は測
定対象溶液に浸されており、セル133と固定抵抗13
2の接続点から溶液の電気伝導度に対応する電圧信号が
得られ、整流部134に入力される。整流部134で整
流された電圧信号は信号変換器135でA/D変換さ
れ、前記制御部105に入力される。また、サーミスタ
等の液温センサ136には固定抵抗137を介して所定
の電圧が印加され、液温センサ136と固定抵抗137
の接続点から溶液の液温に対応する電圧信号が出力さ
れ、この電圧信号は信号変換器138でA/D変換さ
れ、前記制御部105に入力される。
【0059】第2実施例の物理量伝送器1は、例えば図
11に示したように、4〜18.55mAのような定常
的に使用する範囲が設定され、これ以外の18.55〜
20mAのような定常的に使用されない範囲が設定され
ている。そして、制御部105は検出された電気伝導度
を検出された温度に基づいて25℃における電気伝導度
である温度補償電気伝導度σ25に変換し、温度補償電気
伝導度σ25:0〜200μs/cmを定常的に使用する
範囲の4〜18.55mAに対応させて出力する。な
お、この温度補償電気伝導度σ25の値から上記直流伝送
信号Iへの変換は次式による。 I=0.07273×σ25+4
【0060】また、制御部105は、前述同様の自己診
断等による異常検出信号、温度の下限警報や上限警報な
どを示す状態信号を18.55〜20mAの定常的に使
用されない範囲で出力する。また、この状態信号は前述
同様に出力の内容に応じた予め設定された電流値の信号
であり、第1の受信器100や第2の受信器200で状
態信号に応じて例えば図9(B) のように状態をLEDで
表示する。図9(B) は温度の上限警報信号が出力されて
「高音」を表示している。なお、この第2実施例では電
気伝導度により溶液のきれいさを管理するものであり、
電気伝導度の0〜200μs/cmを定常的に使用する
範囲として4〜18.55mAに設定し、上限近傍の1
8.55〜20mAを定常的に使用されない範囲とし
て、上記警報等を出力するようにしている。
【0061】第3実施例は、例えば特開平8−1844
号公報に開示されているような流量計に適用したもので
あり、図6に示した物理量伝送器1において所定の流量
センサで検出した流量のデータを4〜20mAの直流伝
送信号とし、図6に示した第1の受信器100や第2の
受信器200に出力する。この第3実施例の物理量伝送
器1は、例えば図12に示したように、4〜18.55
mAのような定常的に使用する範囲が設定され、これ以
外の18.55〜20mAの定常的に使用されない範囲
が設定されている。そして、制御部105は検出された
流量Q(L/min)の0〜定格流量値の信号を定常的
に使用する範囲の4〜18.55mAに対応させて出力
する。また、制御部105は、前述同様の自己診断等に
よる異常検出信号、温度の下限警報や上限警報などを示
す状態信号を18.55〜20mAの定常的に使用され
ない範囲で出力する。また、この状態信号は前述同様に
出力の内容に応じた予め設定された電流値の信号であ
り、第1の受信器100や第2の受信器200で状態信
号に応じて例えば図9(C) のように状態をLEDで表示
する。図9(C) は異常検出信号が出力されて「異常」を
表示している。なお、この第3実施例では流量が0すな
わち流れがない状態の流量も一つの流量であるので、流
量の下限値0〜定格流量値(L/min)を定常的に使
用する範囲として4〜18.55mAに設定し、上限近
傍の18.55〜20mAを定常的に使用されない範囲
として、上記警報等を出力するようにしている。
【0062】次に、第4実施例として電気絶縁用気体の
圧力監視装置について説明する。図13は実施形態の圧
力監視装置としての圧力継電器(圧力スイッチ)1a、
1b、1c、…と、この圧力継電器1a、1b、1c、
…をGIL(ガス絶縁送電線)2に適用した圧力監視シ
ステムを示す概要構成図である。なお、圧力継電器1
a、1b、1c、…は物理量伝送器でもある。GIL2
内にはおよそ3万〜50万[V]の電圧で電流を流す送
電線2Bが配設されており、この送電線2Bはシーリン
グを兼ねた絶縁スペーサ2Aによって支持されている。
絶縁スペーサ2AおよびGIL2により仕切られた空間
はそれぞれ独立の圧力容器2Cを形成しており、各圧力
容器2C内には電気絶縁用気体としてSF6 ガスが密封
されている。
【0063】圧力継電器1a、1b、1c…は対応する
圧力容器2C毎に備えられており、圧力継電器1a、1
b、1c…と対応する圧力容器2Cは圧力導入管3で連
通されている。各圧力継電器1は、圧力導入管3を介し
て対応する圧力容器2C内のSF6 ガスの圧力と温度を
検出し、SF6 ガスのガス圧の状態に応じた高圧警報
(SP検出状態も含む)やガス漏れ警報等の発生状態を
表示するとともに各状態に応じた信号を出力信号線4を
介して電気機器回路操作部10に出力する。なお、電気
機器回路操作部10は圧力継電器1a、1b、1c…か
らの各種信号に応じて、GIL2を操作するための各種
操作信号を出力する。
【0064】また、圧力継電器1a、1b、1c…は、
出力信号線4を介して温度補償圧力に対応する4〜20
mAの直流伝送信号を対応する表示器100aまたは1
00bまたは100c等に出力する。なお、後述説明す
るように各表示器100a、100b、100c…は4
〜20mAの直流伝送信号を中継する中継端子を備えて
おり、圧力継電器1a、1b、1c…からの4〜20m
Aの直流伝送信号は各表示器100a、100b、10
0cの中継端子を介してローカル監視装置200に出力
される。なお、また、ローカル監視装置200には電気
機器回路操作部10から接点系信号が入力される。ロー
カル監視装置200は表示器100a、100b、10
0cからの4〜20mAの直流伝送信号に基づいて各圧
力容器2Cの温度補償圧力の情報を収集し、中央監視装
置300に伝送する。なお、圧力継電器1a、1b、1
c…、表示器100a、100b、100c…の符号に
付けた「a、b、c」は複数の圧力継電器、複数の表示
器を区別するためのものであり、以下の説明および図1
3以外の図面では混同の恐れがないので符号中の「a、
b、c」を省略し、「圧力継電器1」、「表示器10
0」として説明する。また、表示器100は前掲の図6
に示した第1の受信器100に対応し、また、ローカル
監視装置200は第2の受信器に対応しており、混同の
おそれがないので、同符号を使用している。
【0065】図14は実施形態の圧力監視システムを適
用したC−GISシステムの斜視図、図15は同C−G
ISシステムの概略を示すブロック図であり、C−GI
Sシステムは多数のC−GIS40を備えている。各C
−GIS40はケース内部に圧力容器2Cを収容すると
ともにその圧力容器2Cに前記圧力継電器1が取り付け
られている。C−GIS40はコンパクトにできている
のでケース内部のスペースが狭くなっている。このた
め、圧力継電器1の表示部によりガス圧力を点検するの
は困難であり、C−GIS40のフロントパネル40a
の計器取付パネル40bに前記第1の受信手段としての
表示器100が配設されている。そして、この表示器1
00の表示によりガス圧力を容易に点検することができ
る。また、このC−GISシステムは、表示器100を
介して出力される4〜20mAの直流伝送信号を受信す
る第2の受信手段としての前記ローカル監視装置200
および前記中央監視装置300を備えている。
【0066】図16は圧力継電器1の取付状態を示す図
である。GIL2にはゲージ箱20が取り付けられてお
り、ゲージ箱20内には、圧力導入管3と圧力継電器1
が収納されている。圧力導入管3は、常時開放型の止め
弁3A、常時閉塞型の止め弁3BおよびT字管3Cで構
成されている。圧力継電器1は、取付板1Bによりゲー
ジ箱20に固定されており、圧力継電器1の下端部の接
続管部11がT字管3Cおよび止め弁3Aを介して圧力
容器2Cに接続されている。また、常時閉塞型の止め弁
3Bを介して較正手段としての基準圧力計として連成計
30が接続されている。なお、圧力継電器1を設置する
とき、止め弁3Bを開いて連成計30で初期封入圧力を
表示し、後述説明する較正部により圧力継電器1の表示
を較正する。なお、細密点検などの場合を除けば、一般
的には連成計30は、取り外されている。また、連成計
の代わりに圧力計であってもかまわないことはいうまで
もない。さらに、圧力継電器1の後述する12極の端子
台に接続された9本の出力信号線4は、ゲージ箱20の
電線管口20Aを経由して、表示器100と電気機器回
路操作部10に対して所定の布線が施される。
【0067】ここで、実施形態における各種警報および
これらの警報の判定基準とする各種設定値について説明
する。なお、この実施形態で判定対象とするガス圧力
は、圧力センサで検出されるSF6 ガスの実際の検出圧
力(実圧)と、この実圧をSF 6 ガスの検出温度に基づ
いて所定の温度(20℃)における圧力に換算した温度
補償圧力(補正圧力)の2種類であるが、SP検出と第
2高圧警報圧力検出用に検出圧力(実圧)を用い、その
他の圧力状態の検出用に温度補償圧力を用いる。なお、
以下の説明において、温度補償圧力と補正圧力とは同じ
意味とする。
【0068】まず、SF6 ガスの初期封入圧力PG を
0.50[MPa](メガパスカル)として、これより
高圧側に第1高圧警報圧力PH1が0.65[MPa]、
第2高圧警報圧力PH2が0.90[MPa]としてそれ
ぞれ設定され、温度補償圧力が第1高圧警報圧力PH1以
上になると第1高圧警報を出力し、実圧が第2高圧警報
圧力PH2以上になると第2高圧警報を出力する。この第
1高圧警報と第2高圧警報の出力は、後述する衝撃圧力
発生時の圧力上昇によって検出されるSP検出信号およ
び自己診断による異常検出信号とともに論理和が取ら
れ、この4種類の検出信号の論理和を1段の警報として
出力する。これにより高圧側1段の警報が一組の出力端
子から出力される。なお、GISの尖絡事故等による衝
撃圧力(「SP」ともいう。)を検出するSP検出処理
も行い、このSP検出のための圧力上昇値と比較するS
P検出設定値(圧力幅の値)も所定の範囲として設定さ
れている。
【0069】また、初期封入圧力PG より低圧側におい
て、操作鎖錠圧力PL2が0.40[MPa]、この操作
鎖錠圧力PL2と初期封入圧力PG との中間でガス漏れ警
報圧力PL1が0.45[MPa]としてそれぞれ設定さ
れている。さらに初期封入圧力PG とガス漏れ警報圧力
PL1との間で、第1のガス圧点検圧力PM1が0.49
[MPa]、第2のガス圧点検圧力PM2が0.475
[MPa]としてそれぞれ設定されている。そして、温
度補償圧力がガス圧点検圧力PM1以下になると第1のガ
ス圧点検要求信号を出力し、ガス圧点検圧力PM2以下に
なると第2のガス圧点検要求信号を出力する。また、温
度補償圧力がガス漏れ警報圧力PL1以下になるとガス漏
れ警報信号を出力し、温度補償圧力が操作鎖錠圧力PL2
以下になると操作鎖錠信号を出力する。2種類のガス圧
点検圧力PM1、PM2による第1、第2のガス圧点検要求
信号とガス漏れ警報信号の3つは論理和が取られ、この
3種類の論理和を1段とし、操作鎖錠信号1段とで低圧
側の合計2段の信号が2組の出力端子から出力される。
【0070】なお、第1高圧警報圧力PH1、ガス漏れ警
報圧力PL1および操作鎖錠圧力PL2は後述のトリマによ
り設定された値であり、第2高圧警報圧力PH2、ガス圧
点検圧力PM1、PM2およびSP検出設定値PSPはROM
に予め記憶されている値、あるいはその値を調整してE
EPROMに記憶した値である。また、第2高圧警報圧
力PH2は実圧に対応して設定され、その他は、温度補償
圧力に対応して設定される。言うまでもないが、トリマ
により設定するか、ROMに予め記憶させるかは任意で
ある。例えば、すべてトリマによるか、すべてROMに
記憶させても作用は同じである。
【0071】図17は圧力継電器1の外観正面図、図1
8(A) は同圧力継電器1の外観底面図(図17のA−A
矢視図)図18(B) は外観側面図(図17のB−B矢視
図)である。圧力継電器1は矩形の表ケース12と裏ケ
ース13を有し、表ケース12と裏ケース13の左側端
面には端子14に接続した出力信号線4を引き出せるよ
うに一部切り欠き部となっている。また、表ケース12
の左側一部には端子14を覆うように端子カバー12a
が設けられ、この端子カバー12aは、図18(A) に一
点鎖線で示したように開閉自在にされるとともに、その
先端部が表ケース12の端面との間で係止することで端
子14の前面に蓋をした状態で固定可能になっている。
【0072】表ケース12の前面に設けられた操作表示
パネル1Pには、検出圧力や検出温度やSP検出状態あ
るいは自己診断異常出力状態を表示するためのアルファ
ニューメリック表示をする数値表示部1D、数値表示部
1Dの表示内容を示す単位表示部の3つのLED15
a、15b、15gさらに、数値表示部1Dの表示内容
を切り替えるための表示切替スイッチ16が配設されて
いる。数値表示部1Dには通常は温度補償圧力(MPa
(at 20℃))が表示されており、この状態で、表
示切替スイッチ16を1回押下する毎に、検出圧力(実
圧:MPa)→検出温度(℃)の順番で表示し、再び温
度補償圧力の表示に戻る。その際、数値表示部1Dで温
度補償圧力を表示するときは表示値を点灯させて単位L
ED15aが点灯とされ、検出圧力(実圧)を表示する
ときは表示値を点灯させて単位LED15bが遅い点滅
とされ、検出温度の表示のときには表示値を点灯させて
単位LED15gが遅い点滅とされる。ここに、遅い点
滅とは0.5秒点灯/0.5行消灯のことである(以
下、「遅い点滅」という。)。なお、表示切替スイッチ
16を1回操作すると数値表示部1Dの7セグメント表
示器32a、LED32bおよびLED15a〜15g
の表示が明るくなり(以下、「強表示」という。)、3
0分が経過すると暗くなる(以下、「弱表示」とい
う。)。これにより、パワーセーブの機能が得られ、省
電力となる。
【0073】操作表示パネル1Pには、自己診断による
異常検出時に赤色で点滅される異常出力表示灯としての
LED15c、高圧警報時に点灯(または、0.25秒
点灯/0.25秒消灯の早い点滅(以下、「早い点滅」
という。))される高圧警報表示用のLED15d、ガ
ス漏れ警報時に赤色に点灯(または早い点滅)されるガ
ス漏れ警報表示用のLED15e、操作鎖錠出力時に赤
色に点灯(または早い点滅)される操作鎖錠信号表示用
のLED15fがそれぞれ配設されている。
【0074】なお、操作表示パネル1Pの操作部として
は表示切替スイッチ16しか配設されておらず、一方、
各種設定値の設定には表ケース12の内部のスイッチ等
を操作するようになっている。また、表ケース12は端
子カバー12a内に収容された図示しないネジにより裏
ケース13に締め付けられ固着されているため、通常状
態においては、図示しないネジを意図的に外し、表ケー
ス12をあけない限りは、監視者は表示切替スイッチ1
6のみを操作することしかできず、各種設定値の変更は
できないように構成されている。これにより、操作ミス
が発生する心配がなく、使い勝手のよい構成となってい
る。
【0075】裏ケース13の下面には、圧力温度検出部
17が配設されるとともに、この圧力温度検出部17の
下部に前記圧力導入管3に接続可能な接続管部11が取
り付けられている。
【0076】図19は圧力温度検出部17の断面図であ
り、圧力温度検出部17は、接続管部11が取り付けら
れたキャップ部17aと、ヘッダ部17bと、キャップ
部17a及びヘッダ部17bにより形成される間隙内に
配置され、接続管部11からのSF6 ガスの圧力を伝達
するとともに、金属ダイヤフラム17dを保護するため
のカバー部17cと、カバー部17cから伝達された圧
力に応じて変形する金属ダイヤフラム17dおよびセン
サチップ17eと、センサチップ17eの出力端子が接
続された中継基板17fと、を備えている。なお、中継
基板17fには検出圧力および検出温度に対応する出力
信号を取り出すためのフラットケーブル171が接続さ
れている。
【0077】図20は圧力継電器1の表ケース12を外
した状態を示す正面図であり、内部には図示しないマイ
クロコンピュータやアナログ回路を搭載した回路基板3
1が配設されている。回路基板31には、前記数値表示
部1Dを構成する3桁の7セグメント表示器32aとマ
イナス記号を表示する矩形のLED32b、前記各種表
示用のLED15a〜15g、表示切替スイッチ16が
配設され、その他に、SP検出出力状態、自己診断異常
出力状態をマニュアル操作で復帰するための復帰スイッ
チ33、前記各種設定値の設定操作を行うための設定切
替スイッチ34、第1高圧警報圧力を設定するトリマ3
5、ガス漏れ警報圧力を設定するトリマ36および操作
鎖錠圧力を設定するトリマ37が配設されている。ま
た、表示切替スイッチ16の下部には、後述の表示較正
部45を構成する表示較正トリマ45aが配設されてい
る。なお、この実施形態では、復帰スイッチ33の操作
によるマニュアル復帰はSP検出出力状態と自己診断異
常出力状態のときとし、後述する第1の高圧警報出力時
と第2の高圧警報出力時は圧力の正常回復により自動復
帰するようにしているが、この第1の高圧警報出力時
と、第2の高圧警報出力時にも待機状態にして、マニュ
アル復帰とすることは容易に可能である。
【0078】以上の構成により、数値表示部1Dの表示
内容は、設定切換スイッチ34を1回押下する毎に、例
えば第2高圧警報圧力PH2(実圧力:MPa)→SP検
出用設定値PSP(kPa/100ms)→第1ガス圧点
検圧力PM1(MPa(at20℃)→第2ガス圧点検圧
力PM2(MPa(at 20℃)→初期封入圧力PG
(MPa(at 20℃))→第1高圧警報圧力PH1
(MPa(at 20℃))→ガス漏れ警報圧力PL1
(MPa(at 20℃))→操作鎖錠圧力PL2(MP
a(at 20℃))などの順番で表示し、再び第2高
圧警報設定値PH2の表示に戻る。なお、設定切換スイッ
チ34を操作すると数値表示部1Dの7セグメント表示
器32a、LED32bおよびLED15a〜15gの
表示が強表示となり、30分が経過すると弱表示とな
る。これにより、パワーセーブの機能が得られ、省電力
となる。なお、トリマ35〜37で設定する設定値以外
の設定値については、その設定値の表示中に設定切替ス
イッチ34を5秒以上押すことで設定値の変更モードに
なり、表示切替スイッチ16、復帰スイッチ33および
設定切替スイッチ34が「ENTキー」、「upキー」
および「downキー」に割り当てられ、これらを操作
することで設定値を更新できるようになっている。
【0079】また、上記設定値の変更モードにおいて、
表示較正トリマ45aを左右に回動調整することによ
り、温度補償圧力の表示値が−0.03MPa〜+0.
03MPaの範囲で変化し、表示値の較正が可能とな
る。また、この該温度補償圧力を外部に出力するための
前記4〜20mAの直流伝送信号の電流値も−0.03
MPa〜+0.03MPaに対応する範囲で変化し、こ
の直流伝送信号に基づく表示器100およびローカル監
視装置200における温度補償圧力も較正される。
【0080】図21は圧力継電器1の概要構成ブロック
図である。圧力継電器1は、前記LEDやスイッチ等の
各要素の他に、パワーオンリセット機能に加えて電源電
圧(+5V)が所定値(CMOS−iCは機能してい
る)まで低下すると電圧低下検出信号を出力するパワー
オンリセット回路41と、後述のコントロール部48が
処理プログラムに従わずに暴走状態に陥ったことを検出
して第2順位のリセットを行うためのウオッチドッグタ
イマ信号SWDT を出力するウオッチドッグタイマ42
と、前記センサチップ17eに形成された圧力センサ2
5が出力する原圧力検出信号SPOを電圧信号である原圧
力電圧信号SVPO に変換して出力する圧力/電圧変換器
(P/V変換器)43と、前記センサチップ17eに形
成された温度センサ26が出力する原温度検出信号STO
を電圧信号である原温度電圧信号SVTO に変換して出力
する温度/電圧変換器(T/V変換器)44とを備えて
いる。また、前記表示較正トリマ45aを備えた表示較
正部45と、前記トリマ35を含む高圧警報設定部3
5′と、前記トリマ36を含むガス漏れ警報設定部3
6′と、前記トリマ37を含む操作鎖錠設定部37′と
を備えている。
【0081】また、電圧低下時にデータを退避してデー
タの喪失を防止するとともに、ROMの固定設定値やそ
の変更値あるいはトリマによる設定値を格納し、パワー
オンリセット時に設定値等のデータを参照するためのE
EPROM46と、カレンダ時計47と、該圧力継電器
1全体を制御するコントロール部48と、7セグメント
表示器32a、LED32b、LED15a〜15gの
駆動を制御する駆動桁選択回路49Aと、LED駆動回
路49Bおよび駆動桁選択回路49Aに表示電圧を+1
2Vと+8Vに切替えて印加する表示電圧切替部49C
とを備えている。なお、この表示電圧切替部49Cによ
る表示電圧の切替えは、コントロール部48からの制御
信号により切替制御され、前記パワーセーブの機能が得
られる。
【0082】また、後述するリレースイッチを駆動する
ための出力部の異常時あるいはコントロール部48の暴
走時に電源供給を切断することによりGIS回りの安全
性を確保するためのヒューズ素子溶断部51と、高圧警
報制御信号SHEに基づいて高圧警報リレースイッチ56
を駆動するための高圧警報出力信号SCHE を出力する高
圧警報出力部52と、ガス漏れ警報制御信号SLEに基づ
いてガス漏れ警報リレースイッチ58を駆動するための
ガス漏れ警報出力信号SCLE を出力するガス漏れ警報出
力部54と、操作鎖錠出力制御信号SLCに基づいて操作
鎖錠リレースイッチ59を駆動するための操作鎖錠出力
信号SCLC を出力する操作鎖錠信号出力部55と、表示
器100に4〜20mAの直流伝送信号(アナログ信
号)を伝送するためのアナログ信号伝送部53とを備え
ている。
【0083】さらに、外部の直流電源の電圧を所定の内
部電源電圧の+12Vに降圧する絶縁型DC/DCコン
バータ61と、絶縁型DC/DCコンバータ61の出力
電圧(+12V)を+5Vに降圧する電源iC62と、
同じく+12Vを+8Vに降圧する電源iC63と、図
示しない外部の直流電源あるいは対応する電気機器回路
操作部10、対応する表示器100と結線するための前
記端子14を搭載した端子台64とを備えている。な
お、端子台64から表示器100への接続と、表示器1
00からローカル監視装置200への接続については後
述説明する。
【0084】また、回路電圧+12Vは表示やリレー駆
動に使用し、+8Vは表示やアナログ回路に使用し、+
5Vはマイクロコンピュータなどのディジタル回路に使
用する。
【0085】コントロール部48はマイクロコンピュー
タ等で構成されており、コントロール部48全体を制御
するための制御ユニット48aと、各種演算を行うため
の演算ユニット48bと、各種比較を行うための比較ユ
ニット48cと、比較ユニット48cにおける比較結果
に基づいて各種判断を行う判断ユニット48dと、SP
検出を割込み処理で実行するための例えば10msec の
割込み信号を発生するタイマユニット48eと、入力さ
れたアナログ信号のアナログ/ディジタル変換を行うA
/D変換器48fと、各種データを一時的に記憶するR
AMで構成された記憶ユニット48gと、制御プログラ
ムおよび各種データを記憶しているROMで構成された
記憶ユニット48hとを備えている。なお、制御ユニッ
ト48a、演算ユニット48b、比較ユニット48cお
よび判断ユニット48dなどの機能は、マイクロコンピ
ュータを構成するCPUとこのCPUが実行する後述の
制御プログラムにより実現されている。また、割込み信
号を発生するタイミングは、交流の1サイクルの周期以
内(例えば、4msec 〜20msec 以内)で、好適に選
ばれることは言うまでもない。
【0086】コントロール部48は、駆動桁選択回路4
9A、LED駆動回路49Bおよび表示電圧切替部49
Cの制御、ヒューズ素子溶断部51の制御を行うととも
に、各種判定の結果に応じて、高圧警報出力部52に対
して高圧警報制御信号SHEを、ガス漏れ警報出力部54
に対してガス漏れ警報制御信号SLEを、操作鎖錠信号出
力部55に対して操作鎖錠出力制御信号SLCをそれぞれ
出力する。なお、高圧警報制御信号SHEは2つの高圧警
報の他に自己診断異常時およびSP検出時にも出力され
る。すなわち、4種類の警報の論理和となる。このよう
に4つの論理和出力としているが、優先順位は、自己診
断異常出力、SP検出出力、第2高圧警報出力、第1高
圧警報出力の順であり、このことは後述するフローチャ
ートにより明らかである。
【0087】また、ガス漏れ警報制御信号SLEはガス漏
れ警報時と第1および第2のガス圧点検要求時に出力さ
れる。すなわち3つの警報の論理和となる。さらに、コ
ントロール部48は、温度補償圧力に対応する温度補償
圧力電圧信号SVCP0をアナログ信号伝送部53に出力す
る。
【0088】高圧警報出力部52、ガス漏れ警報出力部
54および操作鎖錠信号出力部55は、ヒューズ素子溶
断部51からの供給電流をトランジスタスイッチでリレ
ーに供給する駆動回路として構成されている。高圧警報
リレースイッチ56は、そのリレーコイルは常時(正常
時)オン(通電状態)となっており、高圧警報出力部5
2から高圧警報出力信号SCHE (直流電流)が出力され
るとリレーコイルはオフとなり、端子台64の端子H3
と端子C3の両端子間が閉成され、これにより高圧警報
出力となる。また、ガス漏れ警報リレースイッチ58
も、そのリレーコイルは常時(正常時)オンとなってお
り、ガス漏れ警報出力部54からガス漏れ警報出力信号
SCLE が出力されるとリレーコイルはオフとなり、端子
台64の端子L1と端子C1の両端子間が閉成され、こ
れによりガス漏れ警報出力となる。なお、ガス漏れ警報
リレースイッチ58がオンのときは、端子台64の端子
H1と端子C1の両端子間が閉成される。操作鎖錠リレ
ースイッチ59は、そのリレーコイルは常時(正常時)
オフ(非通電状態)となっており、操作鎖錠信号出力部
55から操作鎖錠出力信号SCLC が出力されるとリレー
コイルはオンとなり、端子台64の端子L2と端子C2
の両端子間が閉成され、これにより操作鎖錠出力とな
る。
【0089】以上のように、高圧警報出力とガス漏れ警
報出力は、それぞれバック接点で出力されるようになっ
ているので、例えばリレーコイルが断線したり、高圧警
報出力部52やガス漏れ警報出力部54において、高圧
警報出力信号SCHE やガス漏れ警報出力信号SCLE を出
力するための出力制御用のトランジスタスイッチがショ
ートしたときなど、警報出力と同様な状態になるので、
フェールセーフの効果が得られる。なお、ガス圧低下側
は、第1の点検要求、第2の点検要求、ガス漏れ警報と
3つの出力があって、ガス封入の処理が施されるので、
操作鎖錠出力はメーク接点としている。また、C−GI
Sなどにおいては操作鎖錠出力は使用されない場合もあ
る。なお、高圧警報リレースイッチ56、ガス漏れ警報
リレースイッチ58、操作鎖錠リレースイッチ59の各
々の接点は金貼り接点であり、2極双投形式の接点を並
列接続して端子に出力するので、高い信頼性が得られ
る。
【0090】アナログ信号伝送部53は、光結合器53
a、V/I変換器53b、伝送信号出力部53cおよび
全波整流器53dで構成されている。光結合器53a
は、コントロール部48とV/I変換器53bとを電気
的に絶縁した状態で、コントロール部48から出力され
る温度補償圧力電圧信号SVCP0をV/I変換器53bに
伝送し、V/I変換器53bは温度補償圧力電圧信号S
VCP0を温度補償圧力電流信号SACP に変換して伝送信号
出力部53cに出力する。一方、4〜20mAの駆動電
流が表示器100から端子台64の端子S+を介して供
給されており、伝送信号出力部53cは、補正された第
1物理量として温度補償圧力電流信号SACP を4〜20
mAのうちの後述説明する定常的に使用する範囲で出力
する。また、定常的に使用されない範囲で、実圧(検出
圧力)、自己診断異常出力、第2高圧警報出力あるいは
SP検出出力に対応する電流信号を出力する。これらの
電流信号は全波整流器53dに出力される。そして全波
整流器53dで整流された温度補償圧力伝送信号STAC
P、自己診断異常出力、第2高圧警報出力あるいはSP
検出出力が端子台64の端子S−から表示器100に出
力される。
【0091】なお、S+端子には表示器100から4〜
20mAの駆動電流が供給されるが、全波整流器53d
により、S+端子とS−端子に逆接続されても回路が破
壊されることなく動作する。なお、全波整流器を用いな
い場合は、ダイオード等の整流器を接続すれば、逆接続
されても回路が破壊されることがない。
【0092】図22はP/V変換器43とT/V変換器
44の詳細を示すブロック図であり、P/V変換器43
の前段には、時定数略2[msec ]のローパスフィルタ
を構成する抵抗R1 およびコンデンサC1 が設けられ、
T/V変換器44の前段には、時定数略20[msec ]
のローパスフィルタを構成する抵抗R2 及びコンデンサ
C2 が設けられている。
【0093】P/V変換器43は、計測下限から計測上
限までの計測幅である−0.101〜1.000[MP
a]に相当する原圧力検出信号SPOを、0.500〜
4.500[V]の電圧を有する原圧力電圧信号SVPO
(最小分解能:1.35[kPa/digit])に変
換してコントロール部48の第1A/D変換端子AD0
に出力する第1圧力アンプ43aと、この第1圧力アン
プ43aが出力する原圧力電圧信号SVPO を4倍に増幅
することにより0.500〜4.500[V]の電圧を
有する増幅原圧力電圧信号SVP1 (最小分解能:0.3
36[kPa/digit])に変換してコントロール
部48の第2A/D変換端子AD1 に出力する第2圧力
アンプ43bとを備えている。そして、第2圧力アンプ
43bにはトリマ43cで設定される基準電圧が与えら
れる。なお、コントロール部48の出力端子JCPから
の信号により、自己診断信号出力手段JCP’を駆動制
御し、第1圧力アンプ43aに自己診断信号を入力する
よう構成されている。以下の説明、図面において、第1
圧力アンプは圧力AMP、第2圧力アンプはSPAMP
と記述している箇所もある。
【0094】ここで、第2圧力アンプ43bは、検出温
度−20〜60[℃]の範囲において、SF6 ガスの初
期封入圧力PG (0.50[MPa])を含むような例
えば0.362〜0.637[MPa]の範囲の検出圧
力を増幅するように、基準電圧が与えられている。すな
わち、この第2圧力アンプ43bによる検出圧力の増幅
範囲は、SF6 ガスの初期封入圧力PG に応じて好適に
選ばれ、基準電圧をトリマ43cで調整することにより
設定される。したがって、第1圧力アンプ43aの出力
である原圧力電圧信号SVPO 信号を変換してちょうど4
倍に増幅すると、第1圧力アンプ43aの1[digi
t]の変化に対して、第2圧力アンプ43bは、4[d
igit]変化することを意味する。そこで、原圧力電
圧信号SVPO および増幅原圧力電圧信号SVP1 の2つの
信号の変化分(2つの圧力上昇値)を確認してSP検出
を行うことで、より信頼性の高い確実なSP検出を行
う。
【0095】T/V変換器44は、例えば−20〜60
[℃]に相当する原温度検出信号STOを0.500〜
4.500[V]の電圧を有する原温度電圧信号SVTO
に変換してコントロール部48の第3A/D変換端子A
D4に出力する温度アンプ44aを備えている。また、
T/V変換器44は、コントロール部48の出力端子J
CTからの信号により、自己診断信号出力手段JCT’
を駆動制御し、温度アンプ44aに自己診断信号を入力
するように構成されている。
【0096】図23は第4実施例の圧力継電器1を用い
た圧力監視システムの配線状態を示す配線図である。表
示器100は、端子台110、入力抵抗R、A/D変換
器120、マイコン130、7セグメントの表示部14
0を備えている。ローカル監視装置200は、端子台2
10、各圧力継電器1および対応する表示器100に対
応する入力抵抗R′およびA/D変換器220、コンピ
ュータ230、7セグメントの表示部240を備えてい
る。
【0097】圧力継電器1の端子DC−、DC+と、表
示器100の端子T1、T2は、DC電源100Vに並
列に接続されている。表示器100の端子T3は圧力継
電器1の端子S+に接続され、圧力継電器1のS−端子
は表示器100の中継端子T6に接続されている。この
中継端子T6はローカル監視装置200の端子IN1+
に接続され、この端子IN1+と対をなす端子IN1−
は表示器100の端子T4に接続されている。なお、ロ
ーカル監視装置200の端子IN2+と端子IN2−の
対、〜、端子INn+と端子INn−の対は、それぞれ
2台目の表示器、〜、n台目の表示器に、端子IN1+
と端子IN1−の対が1台目の表示器100の中継端子
T6および端子T4に接続されているのと同様に接続さ
れている。また、圧力継電器1の端子H3、C3、L
1、C1、H1、L2、C2(図11参照)は電気機器
回路操作部10に接続されている。
【0098】以上の構成により、圧力継電器1の端子S
−から温度補償圧力の4〜20mAの直流伝送信号が表
示器100の中継端子T6を介してローカル監視装置2
00に出力される。この時点では、表示器100は4〜
20mAの直流伝送信号を何も利用していない。ただ
し、前述のように4〜20mAの駆動源は表示器100
であり、端子T3から圧力継電器1の端子S+に対して
電源を供給している。すなわち、表示器100の端子T
3が環状のループのスタートとなっている。
【0099】ローカル監視装置200の端子IN1+に
4〜20mAの直流伝送信号が入力されると、入力抵抗
R′が250Ωであると入力端IN1+と出力端IN1
−との間に1〜5Vの電圧が生じる。すなわち、4〜2
0mA電流は、1〜5V電圧にI/V変換され、この1
〜5Vの電圧信号はA/D変換器220でA/D変換さ
れてデジタルデータとなり、このデジタルデータはコン
ピュータ230で処理されて表示部240に温度補償圧
力が表示される。
【0100】また、ローカル監視装置200の端子IN
1−より送出される4〜20mA電流信号は、表示器1
00の端子T4に入力され、端子T4と端子T5(0
V)の間に接続された入力抵抗Rを通って、環状の流れ
を1回り(ループ)する。表示器100では、この入力
抵抗Rの両端に発生した電圧(例えば0.4〜2V、1
〜5Vなど)がA/D変換器120でA/D変換されて
デジタルデータとなり、このデジタルデータに基づいて
マイクロコンピュータ130で処理をして表示部140
に温度補償圧力が表示される。
【0101】図24は第4実施例における4〜20mA
の直流伝送信号の定常的に使用する範囲と定常的に使用
されない範囲を説明する図である。この第4実施例で
は、温度補償圧力P20の0.20〜0.80MPaに対
応する8.376〜17.094mAの定常的に使用す
る範囲が設定され、これ以外で、温度補償圧力P20の−
0101〜0.20MPaに対応する4〜8.376m
Aおよび温度補償圧力P20の0.80〜1.00MPa
に対応する17.094〜20mAの定常的に使用され
ない範囲が設定されている。そして、温度補償圧力P20
を定常的に使用する範囲の8.376〜17.094m
Aに対応させて出力する。なお、この温度補償圧力P20
の値から上記直流伝送信号Iへの変換は次式による。 I=14.53×P20+5.47
【0102】また、温度補償圧力P20が0.20MPa
未満になると、検出圧力(実圧)Ptを定常的に使用さ
れない範囲の4〜8.376mAに対応させて出力す
る。この検出圧力Ptの値から上記直流伝送信号Iへの
変換は次式による。 I=14.53×Pt+5.47
【0103】さらに、自己診断による異常検出出力と、
第2高圧警報出力あるいはSP検出出力に対応する電流
信号を、定常的に使用されない範囲の17.094〜2
0mAの所定の電流値として出力する。異常検出出力は
0.95MPa相当の19.27mAの設定値として出
力し、第2高圧警報出力あるいはSP検出出力は0.9
0MPa相当の18.55mAの設定値として出力す
る。なお、温度補償圧力に対応する電流信号は、例え
ば、第1高圧警報圧力PH1(0.65MPa)では1
4.91mA、ガス漏れ警報圧力PL1(0.45MP
a)では12.01mA、操作鎖錠圧力PL2(0.40
MPa)では11.28mAとなる。また、これらの電
流信号は表示器100およびローカル監視装置200に
出力され、温度補償圧力の表示、実圧の表示、各種警報
出力の表示が行なわれる。
【0104】図25〜図30はコントロール部48のマ
イクロコンピュータを構成するCPUの制御プログラム
のフローチャートであり、図25、図26はメインルー
チン、図27〜図29はサブルーチンのフローチャー
ト、図30は割込み処理のフローチャートである。以
下、各フローチャートに基づいて動作を説明する。な
お、以下の説明および各フローチャートにおいて、制御
に用いられる各レジスタ、カウンタおよびフラグを下記
のラベルで表記し、各レジスタ、カウンタおよびフラグ
とそれらの記憶内容は特に断らない限り同一のラベルで
表す。また、各実施例共通のものは共通のラベルとし、
実施例特有の場合はその都度説明する。
【0105】P20:温度補償圧力のレジスタ PH1:第1高圧警報圧力の設定値のレジスタ PH2:第2高圧警報圧力(実圧)の設定値のレジスタ PL2:操作鎖錠圧力の設定値のレジスタ PL1:ガス漏れ警報圧力の設定値のレジスタ PM1:ガス圧点検圧力の第1の設定値のレジスタ PM2:ガス圧点検圧力の第2の設定値のレジスタ t:SF6 ガスの検出温度のレジスタ Pt:第1圧力アンプ43aの検出圧力(実圧)のレジ
スタ Pt′:第2圧力アンプ43bの検出圧力(実圧)のレ
ジスタ Pt1(n)〜Pt1(n−2):10msec 毎の第1
圧力アンプ43aの検出圧力のデータのレジスタ Pt′1(n)〜Pt′1(n−2):10msec 毎の
第2圧力アンプ43bの検出圧力のデータのレジスタ ΔSVP0:Pt1(n)とPt1(n−1)の差分のレ
ジスタ ΔSVP1:Pt′1(n)とPt′1(n−1)の差分
のレジスタ
【0106】パワーオンリセットによりCPUが図25
のメインルーチンの処理を開始すると、先ず、ステップ
S1で初期化処理−1を行う。この初期化処理−1で
は、記憶ユニット(RAM)48gをオールクリアする
とともに、EEPROM46のデータを参照し、データ
が全て「00h」(“h”は16進数を示す。)である
か「FFh」のときは、記憶ユニット(ROM)48h
の各種設定値を読み出して記憶ユニット48gおよびE
EPROM46に格納する。そして、初期化処理−1が
終了するとステップS2に進む。
【0107】一方、ウォッチドッグタイマにより、第2
順位のリセットがスタートすると、ステップS1′で初
期化処理−2を行う。この初期化処理−2では、記憶ユ
ニット(RAM)48gの一部クリアを行い、EEPR
OM46の設定値等は保持する。そして初期化処理−2
が終了するとステップS2に進む。
【0108】ステップS2では、表示電圧切替部49C
を切替制御して表示部を強表示(明るい表示)にし、ス
テップS3で表示部を30分後に弱表示(暗い表示)と
するように所定の処理を行い、ステップS4で表示部
を、0.5秒オン、0.5秒オフの遅い点滅で5秒間表
示部の全表示素子を一斉点滅させるように処理をしてス
テップS5に進む。ステップS5では、タイマユニット
48eを起動するとともに割込み許可とする。なお、こ
のタイマユニット48eで計時する時間は10msec で
ある。
【0109】次に、ステップS6でA/D変換器48f
からガス温度tのデータを読み込み、ステップS7でガ
ス温度tが例えば−30℃〜70℃の範囲内であるか否
かを判定する。−30℃〜70℃の範囲内でなければ、
ステップS8で自己診断異常信号の出力処理を行って待
機状態とする(Wait)。これにより、ガス温度が異
常な場合に警報が発せられるとともに復旧後のキー入力
等があるまで待機する。この時、表示部の表示は「弱表
示」から「強表示」に切替られ、マニュアル復帰、ある
いは自動復帰するまで「強表示」の状態を続ける。以後
において、何らかの出力がなされる時は、同様の処理が
なされるものとする。なお、復旧後のキー入力に対応す
る処理はメインルーチンに復帰する処理であり、詳細な
説明は省略する。また、−30℃〜70℃の範囲内であ
れば、ステップS9で検出圧力(実圧)Ptとガス温度
tに基づいて温度補償圧力P20を算出し、ステップS1
0に進む。なお、この温度補償圧力P20の算出は、例え
ば、SF6 ガスの定モル容積におけるガス圧力を温度の
関数で表した定モル容積曲線(あるいは近似直線)等に
よってガス温度tに基づいて検出圧力Ptを温度補償圧
力P20に換算する。
【0110】次に、ステップS10で、現在RAMに格
納されている表示較正トリマ45aに応じた補正量P
G′を現在RAMに格納されている温度補償圧力P20に
加算してレジスタP20に格納することにより温度補償圧
力P20の較正を行う。次に、ステップS11で、数値表
示部1Dに温度補償圧力P20を表示し、ステップS12
に進む。ステップS12では、後述の割込み処理により
得られた圧力データから圧力上昇値を算出し、この圧力
上昇値とSP検出設定値PSPとの比較により圧力の異常
上昇を検出して、異常上昇が検出されると、現在の第
1、第2高圧警報信号および異常検出信号とともに論理
和を取ってその結果を高圧警報制御信号SHEとして高圧
警報出力部52に出力しする等のSP検出処理−M(メ
インルーチンの処理)を行う。そして、図26のステッ
プS13に進む。
【0111】ステップS13では、温度補償圧力P20が
第1高圧警報圧力PH1以上であるか否かを判定し、PH1
以上でなければ、第1高圧警報信号をオフとしてステッ
プS14に進む。PH1以上であれば第1高圧警報信号を
オンとし、現在の第2高圧警報信号、SP検出信号およ
び異常検出信号とともに論理和を取ってその結果を高圧
警報制御信号SHEとして高圧警報出力部52に出力し、
ステップS14に進む。
【0112】ステップS14では、温度補償圧力P20が
第2のガス圧点検圧力PM2以下であるか否かを判定し、
PM2以下でなければ第2のガス圧力点検要求信号をオフ
としてステップS15に進み、PM2以下であれば第2の
ガス圧点検要求信号をオンとし、現在の第1のガス圧点
検要求信号およびガス漏れ警報信号とともに論理和を取
ってその結果をガス漏れ警報制御信号SLEとしてガス漏
れ警報出力部54に出力し、ステップS15に進む。
【0113】ステップS15では、温度補償圧力P20が
ガス漏れ警報圧力PL1以下であるか否かを判定し、PL1
以下でなければガス漏れ警報信号をオフとしてステップ
S16に進み、PL1以下であれば、ガス漏れ警報信号を
オンとし、現在の第1および第2のガス圧点検要求信号
とともに論理和を取ってその結果をガス漏れ警報制御信
号SLEとしてガス漏れ警報出力部54に出力し、ステッ
プS16に進む。
【0114】ステップS16では、温度補償圧力P20が
操作鎖錠圧力PL2以下であるか否かを判定し、PL2以下
でなければ操作鎖錠出力制御信号SLCをオフにしてステ
ップS17に進み、PL2以下であれば操作鎖錠信号出力
部55に対して操作鎖錠出力制御信号SLCを出力して操
作鎖錠リレースイッチ59をオンにしてステップS17
に進む。
【0115】次に、ステップS17で図27の光結合器
に対するP20のデジタル出力処理を行い、ステップS1
8で、温度補償圧力P20が第1のガス圧点検圧力PM1以
下であるか否かを判定し、PM1以下でなければステップ
S19に進み、PM1以下であれば第1のガス圧点検要求
信号をオンとし、現在の第2のガス圧点検要求信号およ
びガス漏れ警報信号とともに論理和を取ってその結果を
ガス漏れ警報制御信号SLEとしてガス漏れ警報出力部5
4に出力し、ステップS19に進む。なお、詳細は省略
するが、上記ステップS18の第1のガス圧点検圧力P
M1との比較判定は、1日の所定時刻に行なわれる処理で
ある。
【0116】ステップS19では、復帰スイッチ33が
押されたか否かを判定し、押されていなければステップ
S21に進み、押されていれば、ステップS20で待機
状態(Wait)を解除して、第1のガス圧点検要求信
号を正常な状態に復帰させ、ステップS21に進む。ス
テップS21では図28および図29のキー入力処理を
行い、ステップS22に進む。ステップS22では、時
刻が10分の奇数倍のとき、P/V変換器43の自己診
断信号出力手段JCP′(図22)に所定の信号を印加
し、SVP0の増し分がδSVP0か否か、SVP1の
増し分がδSVP1か否かの判定により、異常が検出さ
れれば異常検出出力を行うなどの、P/V変換器異常診
断異常処理を行う。次に、ステップS23で、時刻が1
0分の偶数倍であれば、T/V変換器44の自己診断信
号出力手段JCT’(図22)に所定の信号を印加し、
SVT0の増し分がδSVT0か否かの判定により、異
常が検出されれば異常検出出力を行うなどの、T/V変
換器異常診断異常処理を行う。そして、図25のステッ
プS6に戻る。
【0117】図27の光結合器に対するP20のデジタル
出力処理では、ステップS41で、SP検出出力は出力
中であるか否かを判定し、出力中でなければステップS
43に進み、出力中であれば、ステップS42で0.9
0MPa相当のデータを光結合器53aに出力し、ステ
ップS43に進む。これにより、18.55mAの伝送
信号が出力される。ステップS43では、第2高圧警報
は出力中であるか否かを判定し、出力中でなければステ
ップS45に進み、出力中であれば、ステップS44で
0.90MPa相当のデータを光結合器53aに出力
し、ステップS45に進む。これにより、18.55m
Aの伝送信号が出力される。ステップS45では、自己
診断による異常信号を出力中であるか否かを判定し、出
力中でなければステップS47に進み、出力中であれ
ば、ステップS46で0.95MPa相当のデータを光
結合器53aに出力し、ステップS47に進む。これに
より、19.27mAの伝送信号が出力される。
【0118】ステップS47では温度補償圧力P20が
0.2MPa〜0.80MPaの範囲内であるか否かを
判定し、範囲外であればステップS48で、検出圧力
(実圧)Ptのデータを光結合器53aにデジタル出力
して元のルーチンに復帰する。これにより、4〜8.3
76mAの範囲で検出圧力Ptの伝送信号が出力され
る。また、ステップS47で温度補償圧力P20が0.2
MPa〜0.80MPaの範囲内であれば、ステップS
49で、温度補償圧力P20のデータを光結合器53aに
デジタル出力して元のルーチンに復帰する。これによ
り、8.376〜17.094mAの範囲で温度補償圧
力P20の伝送信号が出力される。
【0119】図28および図29のキー入力処理では、
ステップS31で設定切替スイッチ34が押されたか否
かを判定し、押されていなければ図29のステップS3
9に進み、押されていれば、ステップS32で、表示電
圧切替部49Cを切替制御して表示部を強表示(明るい
表示)にするとともに、表示部を30分後に弱表示とす
るように所定の処理を行い、ステップS33に進む。
【0120】ステップS33では、メモリ中の設定値を
数値表示部1Dに表示するとともに、単位表示LEDと
出力表示LEDを表示し、0.5秒オン、0.5秒オフ
の遅い点滅とする。次に、ステップS34で、設定切替
スイッチ34が5秒以上押されているか否かを判定し、
5秒以上押されていなければ図29のステップS39に
進み、5秒以上押されていれば、ステップS35で、表
示切替スイッチ16を「ENTキー」に、復帰スイッチ
33を「upキー」に、設定切替スイッチ34を「do
wnキー」にそれぞれ割り当て、設定値の変更処理等を
行って変更を可能とする。次に、ステップS36では、
前記トリマ35、36、37の状態から対応する各設定
値(PH1、PL1、PL2)を読み取って設定する。
【0121】次に、ステップS37で表示較正トリマ4
5aの操作量を読み込み、ステップS38で、読み込ん
だ操作量をA/D変換し、そのデータを−0.03〜+
0.03MPaの範囲になる補正量PG′とし、この補
正量PG′をRAMに格納し、図29のステップS39
に進む。
【0122】ステップS39では、表示切替スイッチ1
6が押されたか否かを判定し、押されていなければステ
ップS306に進み、押されていれば、ステップS30
1で、表示電圧切替部49Cを切替制御して表示部を強
表示(明るい表示)にするとともに、表示部を30分後
に弱表示とするように所定の処理を行い、ステップS3
02に進む。ステップS302では、表示部を0.5秒
オン、0.5秒オフの遅い点滅で、5秒間表示部の全表
示素子を一斉点滅させるように処理をし、ステップS3
03で数値表示部1Dに検出圧力Ptを点灯表示すると
ともに、LED15bを遅い点滅にさせて実圧の表示と
し、ステップS304に進む。ステップS304では、
表示切替スイッチ16が押されたか否かを判定し、押さ
れていなければステップS306に進み、押されていれ
ば、ステップS305で数値表示部1Dに検出温度tを
点灯表示するとともに、LED15gを遅い点滅にさせ
て温度の単位表示とし、ステップS306で、数値表示
部1Dの表示を温度補償圧力P20の表示に戻し、単位
表示LED15aを点灯表示し、メインルーチンに復帰
する。なお、記述は省略したが、ステップS303など
の状態で、表示切替スイッチ16が10秒以上押下され
ないと自動的にステップS306の温度補償圧力P20
(補正圧力)の表示に戻る処理がなされる。
【0123】図30の10msec タイマ割込み処理は、
タイマユニット48eからの10msec 毎の割込み信号
により処理が開始され、ステップS61でタイマユニッ
ト48eを次回の割込みのために再スタートさせ、ステ
ップS62で第2圧力アンプ43bからの出力をA/D
変換器48fで10ビットに変換した検出圧力(実圧)
Pt′を読み込み、ステップS63で第1圧力アンプ4
3aからの出力をA/D変換器48fで10ビットに変
換した検出圧力(実圧)Ptを読み込み、ステップS6
4で、第1圧力アンプの検出圧力Ptが例えば−0.1
01MPa〜1.000MPaの範囲内であるか否かを
判定し、範囲外であればステップS65で、自己診断異
常信号の出力処理を行って待機状態とする(Wai
t)。これにより、検出圧力が異常な場合に警報が発せ
られるとともに復旧後のキー入力等があるまで待機す
る。
【0124】ステップS64で検出圧力Ptが範囲内で
あれば、ステップS66で、Pt′1(n)−Pt′1
(n−1)を算出してレジスタΔSVP1に格納し、ステ
ップS67で、Pt1(n)−Pt1(n−1)を算出
してレジスタΔSVP0に格納する。次に、ステップS6
8で、ΔSVP1がΔSVP0×4と(ΔSVP0+1)×4の
範囲内であるか否かを判定し、範囲外であればステップ
S601に進み、範囲内であれば、ステップS69で、
読み込んだ検出圧力Pt、Pt′を記憶ユニット48g
に格納されている前回までの所定サンプリング数の検出
圧力Pt、Pt′とともに記憶ユニット48gに順次格
納し、ステップS601に進む。
【0125】ステップS601では、タイマの計時終了
に伴う所定のタイミングにより、圧力データを格納する
とともに、メインルーチンのSP検出処理−MでのSP
検出の処理を許可するフラグをセットする等のSP検出
処理を行う。次に、ステップS602で、検出圧力Pt
が第2高圧警報圧力PH2以上であるか否かを判定し、P
H2以上でなければ、第2高圧警報信号をオフとして元の
ルーチンに復帰し、PH2以上であれば第2高圧警報信号
をオンとし、現在の第1高圧警報信号、SP検出信号お
よび異常検出信号とともに論理和を取ってその結果を高
圧警報制御信号SHEとして高圧警報出力部52に出力
し、元のルーチンに復帰する。
【0126】
【発明の効果】本発明の請求項1によれば、選択手段に
より第1の手段と第2の手段を選択し、それぞれ、定常
的に使用される範囲の物理量、物体の状態または当該物
理量伝送器の状態を、1の伝送信号として送出すること
ができる。したがって、伝送器や発信器や圧力監視装置
などの物理量伝送器から、プログラマブルコントロー
ラ、ローカル監視装置あるいは表示器等の受信手段に、
物理量や各種状態を伝送するにあたり、専用の信号線を
増やさないで物理量や各種状態を伝送することができ
る。
【0127】本発明の請求項2によれば、請求項1と同
様の効果を得ることができる。さらに、定常的には第1
物理量を第2物理量で補正処理されたものとして送出で
き、そうでない場合は物体の状態あるいは状態としての
第2物理量をぞれぞれ送出でき、例えば、定常的には第
1物理量を圧力、第2物理量を温度として、圧力を温度
補償した温度補償圧力を物理量として送出することがで
きる。
【0128】本発明の請求項3によれば、請求項1と同
様の効果を得ることができる。さらに、定常的には第1
物理量を第2物理量で補正処理されたものとして送出す
ることができ、下限値近傍では第1物理量の状態を、上
限値近傍では第2物理量の状態または当該物理量伝送器
の状態を送出することができる。
【0129】本発明の請求項4によれば、請求項2また
は請求項3と同様の効果が得られるとともに、定常的に
は湿度、そうでない場合は状態としての温度についての
伝送を行える。
【0130】本発明の請求項5によれば、請求項2また
は請求項3と同様の効果が得られるとともに、定常的に
は電気伝導度、そうでない場合は状態としての温度につ
いての伝送を行える。
【0131】本発明の請求項6記載の物理量伝送器によ
れば、請求項2または請求項3と同様の効果が得られる
とともに、定常的には圧力、そうでない場合は状態とし
ての温度についての伝送を行える。
【0132】本発明の請求項7によれば、請求項2また
は請求項3と同様の効果が得られるとともに、定常的に
は流量、そうでない場合は状態としての温度についての
伝送を行える。
【0133】本発明の請求項8によれば、請求項1乃至
請求項7の何れか1項と同様の効果が得られるととも
に、電流信号の標準信号あるいは統一信号の規格で伝送
することができる。
【0134】本発明の請求項9によれば、請求項1と同
様の効果が得られる。さらに、第1の受信手段が中継端
子を備えているので、端子数を減らすことができ、布線
作業にコストがかからないので、経済的効果が得られ
る。
【0135】本発明の請求項10によれば、定常的には
温度補償圧力、そうでない場合は異常状態を1の伝送信
号として出力することができ、異常状態を検出したと
き、温度補償圧力伝送信号の電流値により、検出された
異常状態を識別することができる。
【0136】本発明の請求項11によれば、請求項10
と同様な効果が得られるとともに、複数の異常状態を識
別することができる。
【0137】本発明の請求項12によれば、請求項10
または請求項11と同様な効果が得られるとともに、通
常は使用しない温度補償圧力の管理限界以外の範囲で異
常状態を送出する。
【0138】本発明の請求項13によれば、請求項10
または請求項11と同様な効果が得られるとともに、管
理限界を越える範囲を異常状態の伝送に利用できる。
【0139】本発明の請求項14によれば、請求項10
または請求項11と同様な効果が得られるとともに、検
出圧力を把握することができる。
【0140】本発明の請求項15によれば、請求項10
または請求項11と同様な効果が得られるとともに、自
己診断時に処理されたデータを伝送信号として送出しな
いので、受信器側は、検出された正しいデータのみを受
け取ることができる。
【0141】本発明の請求項16によれば、請求項10
または請求項11と同様な効果が得られるとともに、整
流器を備える場合は伝送信号線を逆接続したときの破壊
を防止することができ、全波整流器を備える場合は伝送
信号線を逆接続しても破壊することなく動作する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の物理量伝送器のブロック図
である。
【図2】同物理量伝送器の制御の要部を示すフローチャ
ートである。
【図3】同物理量伝送器における4〜20mAの直流伝
送信号の定常的に使用する範囲と定常的に使用されない
範囲を説明する図である。
【図4】同物理量伝送器で1〜5Vの伝送信号を出力す
る場合の構成を示すブロック図である。
【図5】同物理量伝送器で0〜1kHzの伝送信号を出
力する場合の構成を示すブロック図である。
【図6】同物理量伝送器を用いた物理量の状態監視シス
テムのブロック図である。
【図7】第1実施例の物理量伝送器の要部ブロック回路
図である。
【図8】第1実施例の物理量伝送器における4〜20m
Aの直流伝送信号の定常的に使用する範囲と定常的に使
用されない範囲を説明する図である。
【図9】第1〜3実施例における表示例を示す図であ
る。
【図10】第2実施例の物理量伝送器の要部ブロック回
路図である。
【図11】第2実施例の物理量伝送器における4〜20
mAの直流伝送信号の定常的に使用する範囲と定常的に
使用されない範囲を説明する図である。
【図12】第3実施例の物理量伝送器における4〜20
mAの直流伝送信号の定常的に使用する範囲と定常的に
使用されない範囲を説明する図である。
【図13】第4実施例の圧力監視装置および圧力監視シ
ステムを示す概要構成図である。
【図14】第4実施例の圧力監視システムを適用したC
−GISシステムの斜視図である。
【図15】同C−GISシステムの概略を示すブロック
図である。
【図16】第4実施例における圧力継電器の取付状態を
示す図である。
【図17】第4実施例における圧力継電器の外観正面図
である。
【図18】第4実施例における圧力継電器の外観底面図
および外観側面図である。
【図19】第4実施例における圧力温度検出部の断面図
である。
【図20】第4実施例における圧力継電器の表ケースを
外した状態を示す正面図である。
【図21】第4実施例における圧力継電器の概要構成ブ
ロック図である。
【図22】第4実施例におけるP/V変換器とT/V変
換器の詳細を示すブロック図である。
【図23】第4実施例の圧力監視システムの配線状態を
示す実施例の配線図である。
【図24】第4実施例における4〜20mAの直流伝送
信号の定常的に使用する範囲と定常的に使用されない範
囲を説明する図である。
【図25】第4実施例における制御プログラムのメイン
ルーチンのフローチャートの一部である。
【図26】第4実施例における制御プログラムのメイン
ルーチンのフローチャートの他の一部である。
【図27】第4実施例における光結合器に対するP20の
デジタル出力処理のフローチャートである。
【図28】第4実施例における制御プログラムのキー入
力処理のフローチャートの一部である。
【図29】第4実施例における制御プログラムのキー入
力処理のフローチャートの他の一部である。
【図30】第4実施例における制御プログラムの割込み
処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 物理量伝送器(圧力継電器、圧力監視装置) 2C 圧力容器(GIS) 3 圧力導入管 4 出力信号線 11 接続管部 12 表ケース 13 裏ケース 14 端子 15a 温度補償圧力の単位表示用LED 15b 実圧の単位表示用LED 15c 異常出力表示用のLED 15d 高圧警報表示用のLED 15e ガス漏れ警報表示用のLED 15f 操作鎖錠信号表示用のLED 15g 温度の単位表示用LED T6 中継端子 30 連成計(基準圧力計) 45 表示較正部 45a 表示較正トリマ 48 コントロール部(マイクロコンピュータ) 52 高圧警報出力部 53 アナログ信号伝送部 54 ガス漏れ警報出力部 55 操作鎖錠信号出力部 64 端子台 100 表示器(第1の受信手段) 101 第1物理量検出部 102 第2物理量検出部 105 制御部 114 伝送信号出力部 200 ローカル監視装置(第2の受信手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02B 13/025 H02B 13/06 N 5G017 (72)発明者 北野 信一 埼玉県所沢市青葉台1311 株式会社鷺宮製 作所所沢事業所内 (72)発明者 中原 誠一 埼玉県狭山市笹井535 株式会社鷺宮製作 所狭山事業所内 Fターム(参考) 2F030 CA04 CB01 CC11 CE09 CE22 2F055 AA11 BB03 FF31 FF34 GG03 2F073 AA01 AA02 AA03 AA04 AB01 BB04 BC01 CC03 CC08 CC14 CD02 CD03 CD04 CD11 CD28 DD02 FF17 FG01 FG04 GG01 GG04 GG07 2G015 AA03 AA09 BA06 2G036 AA23 BA13 BA15 BA30 BA32 BA34 BA35 BA36 BA37 BA38 BA40 BA41 BB20 BB22 CA06 CA08 CA10 5G017 DD12

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体に配設され、前記物体の状態を表し
    ている複数の物理量の内、少なくとも1つの物理量を検
    出し、検出された前記物理量の検出量に対応する伝送信
    号を別個に配設された受信器に送出する物理量伝送器に
    おいて、 前記物理量の所定範囲の検出量を、該所定範囲に対応す
    る所定の範囲の伝送信号に変換して送出する第1の手段
    と、 前記物理量の所定範囲の内、定常的に使用される範囲に
    対応する範囲では、前記物理量の検出量を、該定常的に
    使用される範囲に対応する所定の範囲の伝送信号に変換
    して送出し、前記物理量の所定範囲の内、定常的に使用
    されない範囲に対応する範囲では、前記物体の状態また
    は当該物理量伝送器の状態を伝送信号に変換して送出す
    る第2の手段と、を選択する選択手段を備えたことを特
    徴とする物理量伝送器。
  2. 【請求項2】 前記物体の状態を表している複数の物理
    量の内、第1物理量と第2物理量とを検出し、前記第1
    の手段と前記第2の手段は、前記第1物理量に、前記第
    2物理量に基づく所定の補正処理を施して伝送信号を送
    出するものであって、 前記第2の手段は、前記定常的に使用されない範囲に対
    応する範囲では、前記第2物理量の状態または当該物理
    量伝送器の状態を伝送信号に変換して送出することを特
    徴とする請求項1記載の物理量伝送器。
  3. 【請求項3】 前記物体の状態を表している複数の物理
    量の内、第1物理量と第2物理量とを検出し、前記第1
    の手段と前記第2の手段は、前記第1物理量に、前記第
    2物理量に基づく所定の補正処理を施して伝送信号を送
    出するものであって、 定常的に使用されない範囲に対応する範囲の下限値近傍
    では前記第1物理量の状態を伝送信号に変換して送出
    し、定常的に使用されない範囲に対応する範囲の上限値
    近傍では前記第2物理量の状態または当該物理量伝送器
    の状態を伝送信号に変換して送出することを特徴とする
    請求項1記載の物理量伝送器。
  4. 【請求項4】 前記第1物理量が湿度、前記第2物理量
    が温度であることを特徴とする請求項2または請求項3
    記載の物理量伝送器。
  5. 【請求項5】 前記第1物理量が電気伝導度、前記第2
    物理量が温度であることを特徴とする請求項2または請
    求項3記載の物理量伝送器。
  6. 【請求項6】 前記第1物理量が圧力、前記第2物理量
    が温度であることを特徴とする請求項2または請求項3
    記載の物理量伝送器。
  7. 【請求項7】 前記第1物理量が流量、前記第2物理量
    が温度であることを特徴とする請求項2または請求項3
    記載の物理量伝送器。
  8. 【請求項8】 前記伝送信号が、4〜20mAの電流信
    号であることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れ
    か1項に記載の物理量伝送器。
  9. 【請求項9】 前記伝送信号を4〜20mAの電流範囲
    を有する伝送信号として出力する請求項1乃至請求項7
    の何れか1項に記載の物理量伝送器と、 該物理量伝送器の前記伝送信号を受信する第1の受信手
    段と、 前記物理量伝送器と前記第1の受信手段とに接続される
    第2の受信手段と、を備え、 前記第1の受信手段は、前記物理量伝送器における前記
    伝送信号の出力端と前記第2の受信手段の入力端とを共
    通接続するための中継端子を備えており、 前記物理量伝送器と前記第1の受信手段と前記第2の受
    信手段とが、前記中継端子を介して環状に接続されるこ
    とを特徴とする物理量の状態監視システム。
  10. 【請求項10】 圧力容器内に密封された電気絶縁用気
    体の検出圧力と検出温度とに基づいて所定の基準温度に
    おける圧力である温度補償圧力を算出し、該温度補償圧
    力を示す4〜20mAの電流範囲を有する温度補償圧力
    伝送信号を送出する電気絶縁用気体の圧力監視装置にお
    いて、 前記検出圧力、前記温度補償圧力、または前記検出温度
    に基づいて前記電気絶縁用気体の状態を監視し、異常状
    態を検出する異常状態検出手段を備え、 前記異常状態を検出したとき、前記温度補償圧力伝送信
    号の電流値を、該温度補償圧力伝送信号の電流範囲のう
    ちの一部の範囲にて、前記異常状態に対応して予め設定
    された所定の電流値として保持することにより、 該異常状態を送出することを特徴とする電気絶縁用気体
    の圧力監視装置。
  11. 【請求項11】 複数の異常状態の検出を行い、前記予
    め設定された所定の電流値は、該複数の異常状態のそれ
    ぞれに対応する複数の電流値として設定されていること
    を特徴とする請求項10記載の電気絶縁用気体の圧力監
    視装置。
  12. 【請求項12】 前記予め設定された所定の電流値は、
    前記温度補償圧力の管理限界以外の範囲に対応する電流
    値に設定されていることを特徴とする請求項10または
    請求項11記載の電気絶縁用気体の圧力監視装置。
  13. 【請求項13】 前記複数の異常状態に対応する前記複
    数の電流値は、前記温度補償圧力の高圧側の管理限界を
    越える範囲に対応する電流値に設定されていることを特
    徴とする請求項10または請求項11記載の電気絶縁用
    気体の圧力監視装置。
  14. 【請求項14】 前記温度補償圧力の低圧側の管理限界
    未満の範囲では、検出圧力に対応する電流値の伝送信号
    を送出することを特徴とする請求項10または請求項1
    1記載の電気絶縁用気体の圧力監視装置。
  15. 【請求項15】 前記電気絶縁用気体の圧力と温度とを
    検出する手段を自己診断する機能を備え、該自己診断時
    に、直前のデータにより前記伝送信号の電流値を保持す
    ることを特徴とする請求項10または請求項11記載の
    電気絶縁用気体の圧力監視装置。
  16. 【請求項16】 前記伝送信号を送出する伝送信号出力
    回路部と出力端子台部とを接続する伝送信号線に、整流
    器又は全波整流器を備えることを特徴とする請求項10
    または請求項11記載の電気絶縁用気体の圧力監視装
    置。
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