JP2000226462A - オレフィン系樹脂発泡体 - Google Patents
オレフィン系樹脂発泡体Info
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塩化ビニル樹脂製等の表皮材と積層する際に
コロナ放電による処理を必要としない程、表面ぬれ性が
改善されたオレフィン系樹脂発泡体を提供する。 【解決手段】 ビニル芳香族化合物に基づくモノマー単
位を主体とする重合体ブロック(A1)と共役ジエン化
合物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロック
(A2)からなるブロック共重合体をエポキシ化したエ
ポキシ変性ブロック共重合体(A)0.5〜30重量部
およびオレフィン系樹脂(B)100重量部を含有する
ことを特徴とするオレフィン系樹脂発泡体。
コロナ放電による処理を必要としない程、表面ぬれ性が
改善されたオレフィン系樹脂発泡体を提供する。 【解決手段】 ビニル芳香族化合物に基づくモノマー単
位を主体とする重合体ブロック(A1)と共役ジエン化
合物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロック
(A2)からなるブロック共重合体をエポキシ化したエ
ポキシ変性ブロック共重合体(A)0.5〜30重量部
およびオレフィン系樹脂(B)100重量部を含有する
ことを特徴とするオレフィン系樹脂発泡体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ビニル樹脂製
等の表皮材と積層するのに適したオレフィン系樹脂発泡
体に関する。
等の表皮材と積層するのに適したオレフィン系樹脂発泡
体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、オレフィン系樹脂発泡体を塩化ビ
ニル樹脂製等の表皮材と積層して複合体とするには、一
般に接着剤が使用されている。しかし、オレフィン系樹
脂発泡体の中でも特にプロピレン系樹脂発泡体では極性
が極めて低く、樹脂発泡体に何らかの前処理を施さなけ
れば接着することが困難であった。そのため、前処理と
して、コロナ放電処理又は火炎処理等を施した後、樹脂
発泡体にウレタン系、ポリエステル系等の溶剤系接着剤
あるいはエマルジョン系の接着剤を塗布し、表皮材と貼
り合わせる方法が行われている。
ニル樹脂製等の表皮材と積層して複合体とするには、一
般に接着剤が使用されている。しかし、オレフィン系樹
脂発泡体の中でも特にプロピレン系樹脂発泡体では極性
が極めて低く、樹脂発泡体に何らかの前処理を施さなけ
れば接着することが困難であった。そのため、前処理と
して、コロナ放電処理又は火炎処理等を施した後、樹脂
発泡体にウレタン系、ポリエステル系等の溶剤系接着剤
あるいはエマルジョン系の接着剤を塗布し、表皮材と貼
り合わせる方法が行われている。
【0003】しかしながら、上記火炎処理では、樹脂発
泡体の表面の気泡破壊を起こすため、表皮材と積層して
複合体を製造する際に、表皮材に破れや切断が生じると
いう問題点があった。また、上記コロナ放電処理は、処
理環境(例えば、温度、湿度等)に大きく左右されるた
め、処理を施しても必ずしも表面ぬれ指数が向上すると
限らないという問題点があった。さらに、コロナ放電を
強くし過ぎると、気泡破壊が起こるという問題点もあっ
た。
泡体の表面の気泡破壊を起こすため、表皮材と積層して
複合体を製造する際に、表皮材に破れや切断が生じると
いう問題点があった。また、上記コロナ放電処理は、処
理環境(例えば、温度、湿度等)に大きく左右されるた
め、処理を施しても必ずしも表面ぬれ指数が向上すると
限らないという問題点があった。さらに、コロナ放電を
強くし過ぎると、気泡破壊が起こるという問題点もあっ
た。
【0004】また、プライマー処理やコロナ放電を施す
ことなく、オレフィン系樹脂発泡体の接着性を向上させ
る方法として、例えば、特開昭63−145344号公
報には、オレフィン系樹脂に石油樹脂を添加する方法が
開示されている。しかしながら、この方法では、押出成
形する際に石油樹脂が押出機内で滑剤の役割を果たすた
め、スリップ現象を起こして十分な混練性が得られず、
得られる樹脂発泡体が粗大気泡となることがあった。
ことなく、オレフィン系樹脂発泡体の接着性を向上させ
る方法として、例えば、特開昭63−145344号公
報には、オレフィン系樹脂に石油樹脂を添加する方法が
開示されている。しかしながら、この方法では、押出成
形する際に石油樹脂が押出機内で滑剤の役割を果たすた
め、スリップ現象を起こして十分な混練性が得られず、
得られる樹脂発泡体が粗大気泡となることがあった。
【0005】他にもオレフィン樹脂発泡体の表面ぬれ性
を改善する方法として、特開平9−59414号公報に
は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
を添加する方法が開示されている。しかしながら、この
方法ではコロナ放電による処理が必要であった。
を改善する方法として、特開平9−59414号公報に
は、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体
を添加する方法が開示されている。しかしながら、この
方法ではコロナ放電による処理が必要であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、その目的は、コロナ放電
による処理を必要としない程、表面ぬれ性が改善された
オレフィン系樹脂発泡体を提供することにある。
に鑑みてなされたものであり、その目的は、コロナ放電
による処理を必要としない程、表面ぬれ性が改善された
オレフィン系樹脂発泡体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記の問題
点を解決するために鋭意検討を行った結果、オレフィン
系樹脂発泡体の表面ぬれ性を、コロナ放電による処理を
必要としない程度まで改善する方法として、オレフィン
系樹脂100重量部に対し、ビニル芳香族化合物に基づ
くモノマー単位を主体とする重合体ブロック(A1)と
共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主体とする重
合体ブロック(A2)からなるブロック共重合体をエポ
キシ化したエポキシ変性ブロック共重合体(A)を0.
5〜30重量部添加する方法を見出だし、本発明を完成
するに至った。
点を解決するために鋭意検討を行った結果、オレフィン
系樹脂発泡体の表面ぬれ性を、コロナ放電による処理を
必要としない程度まで改善する方法として、オレフィン
系樹脂100重量部に対し、ビニル芳香族化合物に基づ
くモノマー単位を主体とする重合体ブロック(A1)と
共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主体とする重
合体ブロック(A2)からなるブロック共重合体をエポ
キシ化したエポキシ変性ブロック共重合体(A)を0.
5〜30重量部添加する方法を見出だし、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、「ビニル芳香族化合
物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロック
(A1)と共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主
体とする重合体ブロック(A2)からなるブロック共重
合体をエポキシ化したエポキシ変性ブロック共重合体
(A)0.5〜30重量部およびオレフィン系樹脂
(B)100重量部を含有することを特徴とするオレフ
ィン系樹脂発泡体。」である。
物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロック
(A1)と共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主
体とする重合体ブロック(A2)からなるブロック共重
合体をエポキシ化したエポキシ変性ブロック共重合体
(A)0.5〜30重量部およびオレフィン系樹脂
(B)100重量部を含有することを特徴とするオレフ
ィン系樹脂発泡体。」である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のオレフィン系樹脂発泡体
は、オレフィン系樹脂及びビニル芳香族化合物に基づく
モノマー単位を主体とする重合体ブロック(A1)と共
役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主体とする重合
体ブロック(A2)からなるブロック共重合体をエポキ
シ化したエポキシ変性ブロック共重合体(A)を含有す
ることを特徴とするものである。
は、オレフィン系樹脂及びビニル芳香族化合物に基づく
モノマー単位を主体とする重合体ブロック(A1)と共
役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主体とする重合
体ブロック(A2)からなるブロック共重合体をエポキ
シ化したエポキシ変性ブロック共重合体(A)を含有す
ることを特徴とするものである。
【0010】本発明で用いられるオレフィン系樹脂とし
ては、例えば、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体、ブテン−プロピレン共重合体、エチレン−ブ
テン−プロピレン共重合体等のプロピレン系樹脂;低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重
合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等のエチレン系樹脂などが挙げられ、プロ
ピレン系樹脂とエチレン系樹脂との混合物であってもよ
い。
ては、例えば、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン
共重合体、ブテン−プロピレン共重合体、エチレン−ブ
テン−プロピレン共重合体等のプロピレン系樹脂;低密
度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレン、エチレン−ブテン共重
合体、エチレン−オクテン共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体等のエチレン系樹脂などが挙げられ、プロ
ピレン系樹脂とエチレン系樹脂との混合物であってもよ
い。
【0011】上記オレフィン系樹脂として、プロピレン
系樹脂とエチレン系樹脂との混合物が用いられる場合
は、混合物中のプロピレン系樹脂の割合は50〜80重
量%が好ましく、より好ましくは60〜80重量%であ
る。
系樹脂とエチレン系樹脂との混合物が用いられる場合
は、混合物中のプロピレン系樹脂の割合は50〜80重
量%が好ましく、より好ましくは60〜80重量%であ
る。
【0012】本発明で用いられるエポキシ変性ブロック
共重合体(A)は、ビニル芳香族化合物に基づくモノマ
ー単位を主体とする重合体ブロック(A1)と共役ジエ
ン化合物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロ
ック(A2)からなるブロック共重合体をエポキシ化し
たものであり、ビニル芳香族化合物に基づくモノマー単
位を主体とする重合体ブロック(A1)は、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン又はこれらの
混合物からなるスチレン系重合体化合物からなることを
特徴とし、共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主
体とする重合体ブロック(A2)はブタジエン、イソプ
レン、またはこれらの混合物からなることを特徴とす
る。尚、共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主体
とする重合体ブロック(A2)の二重結合は水添されて
いてもよい。
共重合体(A)は、ビニル芳香族化合物に基づくモノマ
ー単位を主体とする重合体ブロック(A1)と共役ジエ
ン化合物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロ
ック(A2)からなるブロック共重合体をエポキシ化し
たものであり、ビニル芳香族化合物に基づくモノマー単
位を主体とする重合体ブロック(A1)は、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン又はこれらの
混合物からなるスチレン系重合体化合物からなることを
特徴とし、共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主
体とする重合体ブロック(A2)はブタジエン、イソプ
レン、またはこれらの混合物からなることを特徴とす
る。尚、共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を主体
とする重合体ブロック(A2)の二重結合は水添されて
いてもよい。
【0013】本発明で用いられるエポキシ変性ブロック
共重合体(A)を構成する重合体ブロック(A1)と重
合体ブロック(A2)との重量比は5/95〜70/3
0の範囲が好ましく、10/90〜50/50の範囲が
特に好ましい。
共重合体(A)を構成する重合体ブロック(A1)と重
合体ブロック(A2)との重量比は5/95〜70/3
0の範囲が好ましく、10/90〜50/50の範囲が
特に好ましい。
【0014】本発明で用いられるエポキシ変性ブロック
共重合体(A)の数平均分子量は5千〜60万が好まし
く、より好ましくは5万〜15万である。さらに、MF
R(メルトフローレート)の値は、0.5〜30(g/
10分)が好ましく、より好ましくは4〜10(g/1
0分)である。上記MFRはASTM D1238によ
って測定される値である。
共重合体(A)の数平均分子量は5千〜60万が好まし
く、より好ましくは5万〜15万である。さらに、MF
R(メルトフローレート)の値は、0.5〜30(g/
10分)が好ましく、より好ましくは4〜10(g/1
0分)である。上記MFRはASTM D1238によ
って測定される値である。
【0015】上記エポキシ変性ブロック共重合体(A)
の使用量は、少ないと得られる樹脂発泡体の表面ぬれ性
やコロナ処理時の特性が低下し、多過ぎると得られる樹
脂発泡体の成形性、機械的物性が損なわれる。よって、
前記オレフィン系樹脂100重量部に対する、エポキシ
変性ブロック共重合体(A)の適当な使用量は0.5〜
30重量部で、好ましくは15〜20重量部である。
の使用量は、少ないと得られる樹脂発泡体の表面ぬれ性
やコロナ処理時の特性が低下し、多過ぎると得られる樹
脂発泡体の成形性、機械的物性が損なわれる。よって、
前記オレフィン系樹脂100重量部に対する、エポキシ
変性ブロック共重合体(A)の適当な使用量は0.5〜
30重量部で、好ましくは15〜20重量部である。
【0016】本発明では、上記オレフィン系樹脂、エポ
キシ変性ブロック共重合体(A)、発泡剤ならびにその
他の添加物を、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミ
キサー等を用いて、発泡剤の分解温度より低い温度で溶
融混練し発泡性シートを成形した後、この発泡性シート
にα線、β線、γ線、電子線、中性子線等の電離性放射
線を照射して架橋を行わせる。次いで、架橋された発泡
性シートを、加熱、発泡させることにより発泡体が得ら
れる。上記加熱方法としては、熱風、電気ヒーター、塩
浴等が挙げられ、これらの方法は併用されてもよい。
キシ変性ブロック共重合体(A)、発泡剤ならびにその
他の添加物を、単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミ
キサー等を用いて、発泡剤の分解温度より低い温度で溶
融混練し発泡性シートを成形した後、この発泡性シート
にα線、β線、γ線、電子線、中性子線等の電離性放射
線を照射して架橋を行わせる。次いで、架橋された発泡
性シートを、加熱、発泡させることにより発泡体が得ら
れる。上記加熱方法としては、熱風、電気ヒーター、塩
浴等が挙げられ、これらの方法は併用されてもよい。
【0017】上記電離性放射線を照射して架橋を行う代
わりに、上記オレフィン系樹脂に予め過酸化物等を加え
化学架橋方法によって架橋を行ってもよい。
わりに、上記オレフィン系樹脂に予め過酸化物等を加え
化学架橋方法によって架橋を行ってもよい。
【0018】上記発泡剤としては、特に制限はなく、例
えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレ
ン等の熱分解型発泡剤が用いられる。上記発泡剤の使用
量は、前記オレフィン系樹脂100重量部に対して3〜
20重量部が好ましい。
えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレ
ン等の熱分解型発泡剤が用いられる。上記発泡剤の使用
量は、前記オレフィン系樹脂100重量部に対して3〜
20重量部が好ましい。
【0019】上記オレフィン系樹脂には、必要に応じ
て、架橋剤、老化防止剤、顔料等が添加されてもよい。
て、架橋剤、老化防止剤、顔料等が添加されてもよい。
【0020】上記架橋剤としては、例えば、ジビニルベ
ンゼン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート等の多官能性モノマーが挙げられ、
その使用量は、前記オレフィン系樹脂100重量部に対
して2〜5重量部が好ましい。
ンゼン、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパン
トリメタクリレート等の多官能性モノマーが挙げられ、
その使用量は、前記オレフィン系樹脂100重量部に対
して2〜5重量部が好ましい。
【0021】上記樹脂発泡体と表皮材(例えば、軟質塩
化ビニル樹脂シート、不織布等)との複合体は、接着剤
を塗布し、熱ラミネーター機等で表皮材を貼り合わせる
ことにより得られる。貼り合わせに使用される接着剤と
しては、ウレタン系、ポリエステル系等の溶剤系接着剤
あるいはエマルジョン系接着剤が好適に用いられる。
化ビニル樹脂シート、不織布等)との複合体は、接着剤
を塗布し、熱ラミネーター機等で表皮材を貼り合わせる
ことにより得られる。貼り合わせに使用される接着剤と
しては、ウレタン系、ポリエステル系等の溶剤系接着剤
あるいはエマルジョン系接着剤が好適に用いられる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】実施例1〜2、比較例1〜2 表1に示す量の、ポリプロピレンa(MI=2、融点=
148℃)、ポリエチレンa(MI=2、融点=120
℃)、エポキシ変性ブロック共重合体〔ダイセル化学
(株)製「エポフレンドA1020」、MFR=10
(190℃、2.16kg)〕、アゾジカルボンアミド
(発泡剤)及びジビニルベンゼン(架橋剤)を、単軸押
出機に供給して、発泡剤の分解温度より低い温度で混練
して厚さ1mmの発泡性シートを得た。次いで、この発
泡性シートに、3Mradの電子線を照射した後、28
0℃に温度調節された熱風炉に入れ、厚さ2.5mm、
発泡倍率25倍の樹脂発泡体を得た。
148℃)、ポリエチレンa(MI=2、融点=120
℃)、エポキシ変性ブロック共重合体〔ダイセル化学
(株)製「エポフレンドA1020」、MFR=10
(190℃、2.16kg)〕、アゾジカルボンアミド
(発泡剤)及びジビニルベンゼン(架橋剤)を、単軸押
出機に供給して、発泡剤の分解温度より低い温度で混練
して厚さ1mmの発泡性シートを得た。次いで、この発
泡性シートに、3Mradの電子線を照射した後、28
0℃に温度調節された熱風炉に入れ、厚さ2.5mm、
発泡倍率25倍の樹脂発泡体を得た。
【0024】実施例3及び比較例3 表1に示す量の、ポリプロピレンb(MI=8、融点=
150℃)、ポリエチレンb(MI=8、融点=120
℃)、エポキシ変性ブロック共重合体〔ダイセル化学
(株)製「エポフレンドA1020」、MFR=10
(190℃、2.16kg)〕、アゾジカルボンアミド
(発泡剤)及びジビニルベンゼン(架橋剤)を単軸押出
機に供給したこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ
2.5mm、発泡倍率25倍の樹脂発泡体を得た。
150℃)、ポリエチレンb(MI=8、融点=120
℃)、エポキシ変性ブロック共重合体〔ダイセル化学
(株)製「エポフレンドA1020」、MFR=10
(190℃、2.16kg)〕、アゾジカルボンアミド
(発泡剤)及びジビニルベンゼン(架橋剤)を単軸押出
機に供給したこと以外は、実施例1と同様にして、厚さ
2.5mm、発泡倍率25倍の樹脂発泡体を得た。
【0025】実施例及び比較例で得られた樹脂発泡体に
ついて、以下の項目の性能評価を行った。その結果を表
1に示す。
ついて、以下の項目の性能評価を行った。その結果を表
1に示す。
【0026】(1)真空成形性:樹脂発泡体について真
空成形を行い、真空成形に用いるカップの深さ(H)と
口径(D)から、カップ成形指数(=H/D)を求め
た。 (2)ぬれ指数:未処理の状態と電圧200V、引張り
速度30m/分のコロナ放電処理後にぬれ指数の測定を
行った。 (3)複合体の剥離試験:樹脂発泡体の表面に、ウレタ
ン系接着剤を塗布量40g/m2 となるように塗布し、
0.6mm厚の表皮材(塩化ビニル樹脂100重量部に
対してABS樹脂40重量部を混合した)を、熱ラミネ
ーター機を用いて貼り合わせ複合体を得た。この複合体
を25mm幅に切断して試料とし、この試料について、
テンシロンを用いて引張速度250mm/分で表皮材の
180度剥離試験を行い、剥離の状況を観察した。
空成形を行い、真空成形に用いるカップの深さ(H)と
口径(D)から、カップ成形指数(=H/D)を求め
た。 (2)ぬれ指数:未処理の状態と電圧200V、引張り
速度30m/分のコロナ放電処理後にぬれ指数の測定を
行った。 (3)複合体の剥離試験:樹脂発泡体の表面に、ウレタ
ン系接着剤を塗布量40g/m2 となるように塗布し、
0.6mm厚の表皮材(塩化ビニル樹脂100重量部に
対してABS樹脂40重量部を混合した)を、熱ラミネ
ーター機を用いて貼り合わせ複合体を得た。この複合体
を25mm幅に切断して試料とし、この試料について、
テンシロンを用いて引張速度250mm/分で表皮材の
180度剥離試験を行い、剥離の状況を観察した。
【0027】
【表1】 表1から分かるように、比較例1は、コロナ放電未処理
の状態でぬれ指数が小さい一方、カップ成形指数は高い
数値を示すが、剥離試験で材質破壊する部分と表皮材が
剥離する部分とが認められた。また、比較例2及び3
は、エポキシ変性ブロック共重合体の添加によってぬれ
性が改善され、さらに剥離試験で材質破壊を示したが、
カップ成形指数が低い数値であった。ここで材質破壊と
は、樹脂発泡体部分での破壊をいう。
の状態でぬれ指数が小さい一方、カップ成形指数は高い
数値を示すが、剥離試験で材質破壊する部分と表皮材が
剥離する部分とが認められた。また、比較例2及び3
は、エポキシ変性ブロック共重合体の添加によってぬれ
性が改善され、さらに剥離試験で材質破壊を示したが、
カップ成形指数が低い数値であった。ここで材質破壊と
は、樹脂発泡体部分での破壊をいう。
【0028】
【発明の効果】本発明のオレフィン系樹脂発泡体は、エ
ポキシ変性ブロック共重合体を添加することによってぬ
れ性が改善されており、コロナ放電による前処理が不要
である。また、本発明のオレフィン系樹脂発泡体に表皮
材をラミネートした複合体は真空成形やスタンピング成
形等で二次加工することにより、車両用内装材として好
適に使用することができる。
ポキシ変性ブロック共重合体を添加することによってぬ
れ性が改善されており、コロナ放電による前処理が不要
である。また、本発明のオレフィン系樹脂発泡体に表皮
材をラミネートした複合体は真空成形やスタンピング成
形等で二次加工することにより、車両用内装材として好
適に使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23:02
Claims (5)
- 【請求項1】ビニル芳香族化合物に基づくモノマー単位
を主体とする重合体ブロック(A1)と共役ジエン化合
物に基づくモノマー単位を主体とする重合体ブロック
(A2)からなるブロック共重合体をエポキシ化したエ
ポキシ変性ブロック共重合体(A)0.5〜30重量部
およびオレフィン系樹脂(B)100重量部を含有する
ことを特徴とするオレフィン系樹脂発泡体。 - 【請求項2】ビニル芳香族化合物に基づくモノマー単位
を主体とする重合体ブロック(A1)が、スチレン、α
−メチルスチレン、p−メチルスチレン又はこれらの混
合物からなるスチレン系重合体化合物からなることを特
徴とする請求項1記載のオレフィン系樹脂発泡体。 - 【請求項3】共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を
主体とする重合体ブロック(A2)が、ブタジエン、イ
ソプレン、又はこれらの混合物からなる共役ジエン化合
物重合体からなることを特徴とする請求項1〜2記載の
オレフィン系樹脂発泡体。 - 【請求項4】共役ジエン化合物に基づくモノマー単位を
主体とする重合体ブロック(A2)が、水素添加されて
おり、不飽和結合の含有量が30重量%以下であること
を特徴とする請求項1〜3記載のオレフィン系樹脂発泡
体。 - 【請求項5】エポキシ変性ブロック共重合体(A)を構
成する重合体ブロック(A1)と重合体ブロック(A
2)との重量比が5/95〜70/30の範囲にあり、
エポキシ当量が200〜5,000であることを特徴と
する請求項1〜4記載のオレフィン系樹脂発泡体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2626899A JP2000226462A (ja) | 1999-02-03 | 1999-02-03 | オレフィン系樹脂発泡体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2626899A JP2000226462A (ja) | 1999-02-03 | 1999-02-03 | オレフィン系樹脂発泡体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP (1) | JP2000226462A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004162049A (ja) * | 2002-10-22 | 2004-06-10 | Kuraray Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂組成物およびその用途 |
-
1999
- 1999-02-03 JP JP2626899A patent/JP2000226462A/ja active Pending
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JP2004162049A (ja) * | 2002-10-22 | 2004-06-10 | Kuraray Co Ltd | ポリオレフィン系樹脂組成物およびその用途 |
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