JP2000225865A - 前輪変速装置 - Google Patents

前輪変速装置

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JP2000225865A
JP2000225865A JP11026916A JP2691699A JP2000225865A JP 2000225865 A JP2000225865 A JP 2000225865A JP 11026916 A JP11026916 A JP 11026916A JP 2691699 A JP2691699 A JP 2691699A JP 2000225865 A JP2000225865 A JP 2000225865A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 後輪へ伝達される動力を分岐して前輪へ伝達
可能にした作業車両に於いて、遊星ギヤ機構にて前輪変
速装置を構成するとともに前輪へ伝達される動力の変速
比を容易に変更できるようにする。 【解決手段】 フロントアクスルのセンタデフ直前位置
に変速ケース31を設けて車体に固設する。変速ケース
31内に遊星ギヤ機構35を配設し、入力軸32の前端
部に太陽ギヤ36を固設する。遊星ギヤ機構35のキャ
リヤ38と変速ケース31の蓋体34を連結棒43にて
連結すれば、キャリヤ38が変速ケース31に固定され
た状態となり、入力軸32が回転すれば遊星ギヤ37が
ピン39を中心に自転し、太陽ギヤ36と遊星ギヤの歯
数比に応じて入力軸32の回転速度が増減速されて出力
軸33へ伝達される。連結棒43を取り外して、キャリ
ヤ38を入力軸32と一体に回転させれば、キャリヤ3
8とともに遊星ギヤ37が太陽ギヤ36の周りを公転
し、入力軸32の回転速度は遊星ギヤ機構35により増
減速されることなく、入力軸32の回転が等速のまま出
力軸33へ伝達される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は前輪変速装置に関す
るものであり、特に、後輪へ伝達される動力を分岐して
前輪へ伝達可能に形成した作業車両に於ける前輪変速装
置に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】トラクタや田植機、芝
刈機等の作業車両では、後輪へ伝達される動力を分岐し
て前輪へ伝達し、二輪駆動と四輪駆動とを切換え可能に
形成するとともに、前輪の切れ角の変化によって車体の
旋回操作を検出し、車体の旋回時には後輪の周速度より
も前輪の周速度を一定の割合で増速することにより、車
体を小回り旋回させる前輪変速装置を備えたものが知ら
れている。
【0003】図1及び図2は作業車両の一例としてトラ
クタ10を示し、図1に示すように、通常はリヤホイー
ルフランジ11等の後輪取付部にホイール型後輪(タイ
ヤ付き車輪)12が装着されているが、圃場の状態や作
業内容によってはホイール型後輪12を取り外して、図
2に示すように、セミクローラ型後輪13を装着するこ
とがある。セミクローラ型後輪13のスプロケットホイ
ール14はホイール型後輪12より直径が小さいため、
リヤアクスルの回転数が同じであるときは、後輪の周速
度即ちクローラ15の駆動速度が低くなって、車体の走
行速度がホイール型後輪12の装着時よりも低下する。
【0004】一方、前輪変速装置によって前輪16へ伝
達される動力の回転速度は、ホイール型後輪12の装着
時とセミクローラ型後輪13の装着時とでは変わらない
ので、セミクローラ型後輪13を装着した場合、四輪駆
動にしたり前輪を増速作動すると、後輪の周速度即ちク
ローラ15の駆動速度に対して前輪16の周速度が大き
くなり過ぎ、機械部品の破損を招いたり走行不安定とな
って危険である。
【0005】このため、ホイール型後輪12の装着時と
セミクローラ型後輪13の装着時とでは、前輪変速装置
を調整または交換して、前輪へ伝達される動力の変速比
を変更しなくてはならない。しかし、ホイール型後輪1
2とセミクローラ型後輪13とを取り換える際に、前輪
変速装置全体を交換するのでは、予め複数の前輪変速装
置を保有しておかなくてはならず、在庫管理が煩雑にな
るとともに極めてコスト高となる。また、前輪変速装置
をすべて平ギヤ機構にて構成すると大型になるので、遊
星ギヤ機構にて小型にすることが考えられる。
【0006】そこで、後輪へ伝達される動力を分岐して
前輪へ伝達可能にした作業車両に於いて、遊星ギヤ機構
にて前輪変速装置を構成するとともに前輪へ伝達される
動力の変速比を容易に変更できるようにするために解決
すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの
課題を解決することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために提案されたものであり、車体前部に配置した
エンジンの回転動力を、車体後方へ向かって変速装置に
より適宜変速して伝達し、この変速された動力を後輪へ
伝達して駆動するとともに、前記変速装置により変速し
た動力を、車体下部の前後方向へ配設した動力伝達軸を
介して、車体前部のフロントアクスルに伝達する作業車
両に於いて、前記フロントアクスルに伝達される動力が
フロントアクスルのセンタデフへ入力される直前位置に
変速ケースを設けるとともに該変速ケースを車体に固設
し、該変速ケース内に遊星ギヤ機構を配設し、該遊星ギ
ヤ機構を構成する太陽ギヤ及び遊星ギヤを入れ換え可能
に形成するとともに、該遊星ギヤ機構のキャリヤと前記
変速ケースとを接離可能にして、前記前輪へ伝達される
動力の変速比を変更できるように構成した前輪変速装
置、及び、前記遊星ギヤ機構が配設された変速ケースを
直列に複数個接続して、前記前輪へ伝達される動力の変
速比を多数段階に変更できるように構成した前輪変速装
置、並びに、車体にホイール型後輪とセミクローラ型後
輪とを判別する手段または指定する手段を設け、該判別
手段の検出結果または指定手段の入力結果によりセミク
ローラ型後輪が装着されているときは、前記前輪へ伝達
される動力の変速比をホイール型後輪装着時よりも低速
に変更するアクチュエータを備えた前輪変速装置を提供
するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に従って詳述する。図1及び図2は作業車両の一例と
してトラクタ10を示し、エンジン17の動力はミッシ
ョンケース18内に収められた変速装置19を介してホ
イール式後輪12またはセミクローラ式後輪13へ伝達
される。車体の後部にはリンク機構20を介してロータ
リ作業機21が連結されており、エンジン17の動力を
前記変速装置19にて分岐し、PTO取出し部22から
ロータリ作業機21へ伝達している。
【0009】図3は走行系の動力伝達ブロック図であ
り、エンジン17の動力は変速装置19により回転方向
を変向或いは回転速度を変速された後にリヤアクスル2
3のセンタデフ24に入力され、リヤアクスル23の左
右両端部に固設したリヤホイールフランジ11,11が
回転する。従って、該リヤホイールフランジ11,11
に装着されたホイール型後輪12或いはセミクローラ型
後輪13が回転して車体が走行する。
【0010】一方、前記変速装置19では後輪12また
は13へ伝達される動力を分岐して前輪16へ伝達す
る。前輪16へ伝達される動力がフロントアクスル26
のセンタデフ27へ入力される直前位置に前輪変速装置
30を設け、該前輪変速装置30にて入力軸32の回転
速度を変速して或いは等速のまま出力軸33へ伝達し、
センタデフ27を介してフロントアクスル26の左右両
端部に固設したフロントホイールフランジ28,28が
回転する。
【0011】図4及び図5はホイール型後輪12を装着
した場合の前輪変速装置30の内部を示し、センタデフ
27の直前位置に変速ケース31を設けて該変速ケース
31を車体に固設してあり、該変速ケース31内の後方
(図4にて右方)に蓋体34をボルト締めし、この蓋体
34の中央部に前記入力軸32を貫通して回転自在に枢
着してある。また、変速ケース31内には遊星ギヤ機構
35を配設してあり、該遊星ギヤ機構35を構成する太
陽ギヤ36を前記入力軸32の前端部に固設するととも
に、複数個の遊星ギヤ37,37…を太陽ギヤ36の周
りに配設して、キャリヤ38にピン39にて枢着する。
【0012】前記遊星ギヤ37は後部ギヤ37aと前部
ギヤ37bが一体になっており、後部ギヤ37aが前記
入力軸32の太陽ギヤ36に噛合するとともに、前部ギ
ヤ37bが出力軸33に嵌着された出力ギヤ40に噛合
している。また、前記入力軸32には太陽ギヤ36の近
くにギヤ41が固設され、該ギヤ41と噛合するギヤ4
2がキャリヤ38の後端面部にボルト締めされている。
即ち、双方のギヤ41,42の噛合により前記入力軸3
2とキャリヤ38は常時一体に回転することになり、入
力軸32が回転すれば該キャリヤ38も回転し、遊星ギ
ヤ37はキャリヤ38とともに太陽ギヤ36の周りを公
転する。従って、前記入力軸32の回転速度は遊星ギヤ
機構35により増減速されることなく、入力軸32とキ
ャリヤ35と出力軸33とが一体に回転し、入力軸32
の回転が等速のまま出力軸33へ伝達される。斯くし
て、図1に示した前輪16とホイール型後輪12が同一
の周速度にて回転して四輪駆動となる。
【0013】図6及び図7はセミクローラ型後輪13を
装着した場合の前輪変速装置30の内部を示し、変速ケ
ース31の取り付け位置や遊星ギヤ機構35の構成は、
ホイール型後輪12の場合と同じである。しかし、キャ
リヤ38の後端面部に固着したギヤ42を取り外して、
連結棒43の一端をキャリヤ38の後端面部にボルト締
めするとともに、該連結棒43の他端を前記蓋体34へ
ボルト締めする。即ち、変速ケース31に固着した蓋体
34と遊星ギヤ機構35のキャリヤ38とが連結棒4
3,43…を介して連結され、キャリヤ38が固定され
て回転しない状態になる。従って、前記入力軸32が回
転すればピン39を中心に遊星ギヤ37が自転し、太陽
ギヤ36と噛合する後部ギヤ37aの歯数が太陽ギヤ3
6より大であるので、前記入力軸32の回転速度が減速
されて出力軸33へ伝達される。
【0014】このため、図4及び図5に示した前輪変速
装置30と図6及び図7に示した前輪変速装置30とで
は変速比が異なり、図6及び図7に示した前輪変速装置
30のほうが前輪へ伝達される動力が低速回転となる。
従って、図2に示した前輪16とセミクローラ型後輪1
3が同一の周速度(即ち前輪16の周速度とクローラ1
5の駆動速度が一致)で回転して四輪駆動となる。
【0015】このように、キャリヤ38にギヤ42をボ
ルト締めして入力軸32のギヤ41に噛合させた状態で
は変速比が等速となり、ギヤ42に代えて連結棒43に
てキャリヤ38と蓋体34をボルト締めした状態では、
前輪16へ伝達する動力が変速される。
【0016】また、新たなギヤ比の太陽ギヤ36と遊星
ギヤ37を装着することによって変速比を変更すること
もできる。本実施の形態では、太陽ギヤ36と噛合する
後部ギヤ37aの歯数が太陽ギヤ36より大であるの
で、前記入力軸32の回転速度が減速されて出力軸33
へ伝達されるが、入力軸32に設けた太陽ギヤ36を大
径にするとともに遊星ギヤの後部ギヤ37aの歯数を太
陽ギヤ36よりも小にすれば、前記入力軸32の回転速
度が増速されて出力軸33へ伝達される。
【0017】遊星ギヤ機構35を交換する場合は、変速
ケース31から蓋体34を一旦取り外し、入力軸32を
後方へ引き抜いてキャリヤ38の遊星ギヤ37を入れ換
えた後に、新たな太陽ギヤ36を設けた入力軸32を挿
入する。その際に、前記出力軸33や出力ギヤ40を取
り外す必要がない。従って、簡易且つ迅速に変速比の変
更を行うことができる。尚、前記遊星ギヤ37は後部ギ
ヤ37aと前部ギヤ37bとが一体に形成されている
が、これらを別体で形成して後部ギヤ37aのみを交換
するように構成してもよい。然るときは、遊星ギヤ37
の交換作業がより簡単となる。
【0018】斯くして、キャリヤ38と変速ケース31
を接続した状態では前輪16へ伝達する動力を増減速
し、キャリヤ38と変速ケース31を離反した状態では
前輪16へ等速で伝達することになり、遊星ギヤ機構3
5のキャリヤ38と変速ケース31とを接離することに
よって前輪16へ伝達する動力の変速比を変更すること
ができる。
【0019】図8及び図9はホイール型後輪12を装着
した場合の前輪変速装置30の内部を示す他の実施の形
態を示し、遊星ギヤ機構35のキャリヤ38と変速ケー
ス31とを接離する手段として、油圧式の多板式クラッ
チ45を使用している。キャリヤ38の後端面部に多板
クラッチのドラム46がボルト締めされており、該ドラ
ム46の後部側に摩擦板m1と摩擦板m2を交互に配設
し、該ドラム46の前部側に摩擦板m3と摩擦板m4を交
互に配設してある。
【0020】前記摩擦板m1の一端部はドラム46の内
周に係合し、摩擦板m2の一端部は蓋体34に係合して
いる。また、摩擦板m3の一端部はドラム46の内周に
係合し、摩擦板m4の一端部は前記入力軸32に固設し
たギヤ41に係合している。そして、前記摩擦板m1
摩擦板m3はスライダ47によって連結され、双方が同
時に前後動できる。いま、多板クラッチ45に油圧が作
動しないときは、ばね48の付勢によって前記摩擦板m
1と摩擦板m2とが圧接された状態となり、ドラム46と
蓋体34が連結される。即ち、前記キャリヤ38が変速
ケース31に固定されて回転しない状態となる。
【0021】ここで、同図に示した遊星ギヤ機構35は
太陽ギヤ36を大径にするとともに遊星ギヤの後部ギヤ
37aの歯数を太陽ギヤ36よりも小にしてある。従っ
て、前記入力軸32が回転すればピン39を中心に遊星
ギヤ37が自転し、太陽ギヤ36と噛合する後部ギヤ3
7aの歯数が太陽ギヤ36より小であるので、前記入力
軸32の回転速度が増速されて出力軸33へ伝達され
る。斯くして、図1に示した前輪16の周速度がホイー
ル型後輪12の周速度より高速回転することになる。
【0022】これに対して、多板クラッチ45に油圧が
作動したときは、ピストン49が前方(図中左方向)へ
移動して前記摩擦板m3と摩擦板m4とが圧接された状態
となり、ドラム46とギヤ41が連結される。これと同
時に、スライダ47を介して前記摩擦板m1も前方へ引
かれ、ばね48の付勢に攻して前記摩擦板m1と摩擦板
2とが離間した状態となり、ドラム46と蓋体34と
の連結が解除される。即ち、前記ドラム46及びキャリ
ヤ38が入力軸32と一体に回転し、入力軸32の回転
が等速のまま出力軸33へ伝達される。斯くして、図1
に示した前輪16とホイール型後輪12が同一の周速度
にて回転して四輪駆動となる。
【0023】このように、遊星ギヤ機構35のキャリヤ
38と変速ケース31とを接離する手段として油圧式の
多板式クラッチ45を使用した場合は、多板クラッチ4
5に油圧が作動したときは前輪16とホイール型後輪1
2が同一の周速度にて回転する四輪駆動となり、多板ク
ラッチ45に油圧が作動しないときは前輪16の周速度
がホイール型後輪12の周速度より高速回転する四輪駆
動となる。従って、圃場での直進時には多板クラッチ4
5に油圧を作動させて等速四輪駆動にし、前輪の切れ角
の変化によって車体の旋回操作を検出したときは、多板
クラッチ45の油圧作動を停止して後輪の周速度よりも
前輪の周速度を一定の割合で増速することにより、車体
を小回り旋回させることができる。
【0024】尚、図示は省略するが、前記各摩擦板m1
乃至m4とばね48、ピストン49等の配置を変えて、
多板クラッチ45に油圧を作動させないときに等速四輪
駆動にし、前輪の切れ角の変化によって車体の旋回操作
を検出したときは、多板クラッチ45に油圧を作動させ
て前輪の周速度を増速するように構成することもでき
る。また、入力軸32に設けた太陽ギヤ36を小径にす
るとともに遊星ギヤの後部ギヤ37aの歯数を太陽ギヤ
36よりも大にすれば、前記入力軸32の回転速度が減
速されて出力軸33へ伝達される。従って、図2に示し
たセミクローラ型後輪13を装着した場合であっても、
前輪16の周速度を低下させてクローラ15の駆動速度
を同一にし、四輪駆動走行させることができる。然ると
きは、油圧作動にて前輪16の周速度を増速するように
切り換えることができ、車体を小回り旋回させることが
可能となる。
【0025】図10は請求項2記載の発明の一実施の形
態を示し、前記フロントアクスル26のセンタデフ27
の直前位置に、前記遊星ギヤ機構35が配設された変速
ケース31を直列に複数個接続して前輪変速装置30を
構成している。前述したように、油圧式の多板式クラッ
チ45を使用した遊星ギヤ機構35であれば、前輪16
へ伝達される動力の変速比を油圧作動にて高低2段に切
り換えることができ、前記変速ケース31,31を直列
接続した場合は、前後で夫々高低2段ずつ即ち合計4段
の変速比にて切り換えることができる。また、図11に
示すように、変速ケース31内に複数の遊星ギヤ機構3
5,35と多板クラッチ45,45を配設してもよい。
【0026】図10及び図11どちらの構成であって
も、例えば、ホイール型後輪12の装着時は、入力軸3
2の回転を等速で出力軸33に伝達して等速四輪駆動に
したり、或いは、何れか一方の遊星ギヤ機構35にて出
力軸33を増速回転して小回り旋回させることができ
る。また、セミクローラ型後輪13の装着時は他方の遊
星ギヤ機構35にて出力軸33を減速回転して等速四輪
駆動にする。この外、必要に応じて出力軸33の回転の
増速比若しくは減速比を変え、中間の変速比に設定する
ことも可能である。
【0027】図12は請求項3記載の発明の一実施の形
態を示し、同図(a)に示すように、後輪取付部である
リヤホイールフランジ11に、ホイール型後輪12とセ
ミクローラ型後輪13とを判別する手段としてプッシュ
式スイッチ50を設ける。そして、該プッシュ式スイッ
チ50のオンオフ信号を制御手段であるコントローラ5
1へ入力し、コントローラ51から前記多板クラッチ4
5の電磁弁52へ制御信号を出力する。
【0028】即ち、同図(b)に示すように、リヤホイ
ールフランジ11にホイール型後輪12を装着したとき
はホイール12aによってプッシュ式スイッチ50が押
圧され、該プッシュ式スイッチ50がオンとなる。然る
ときは、コントローラ51ではホイール型後輪12が装
着されていると判断し、圃場での直進時は等速四輪駆動
となるようにアクチュエータである電磁弁52へ指令信
号を出力し、圃場での旋回時は前輪16の周速度を増速
するように電磁弁52へ制御信号を出力する。
【0029】一方、同図(c)に示すように、リヤホイ
ールフランジ11にセミクローラ型後輪13を装着した
ときはスプロケットホイール14がプッシュ式スイッチ
50に接触しないため、該プッシュ式スイッチ50がオ
フとなる。然るときは、コントローラ51ではセミクロ
ーラ型後輪13が装着されていると判断し、圃場での直
進時は前輪16の周速度を低下してクローラ15の駆動
速度に対応できるように、アクチュエータである電磁弁
52へ低速に変更する指令信号を出力する。
【0030】尚、ホイール型後輪12を装着したホイー
ル型トラクタであるか、或いは、セミクローラ型後輪1
3を装着したセミクローラ型トラクタであるかは、前述
したプッシュ式スイッチ50にて判別するほか、図示は
省略するが、ホイール型後輪12を装着したか、或い
は、セミクローラ型後輪13を装着したかを指定する手
段として例えばスイッチを設け、該スイッチを切り換え
てホイール型トラクタとセミクローラ型トラクタを指定
するように構成してもよい。
【0031】斯くして、ホイール型トラクタであるか、
セミクローラ型トラクタであるかの判別または指定がコ
ントローラ51にて自動的に認識され、夫々の仕様に応
じて前輪変速装置30を制御することによって、操作性
及び安全性を向上することができる。
【0032】尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない
限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該
改変されたものに及ぶことは当然である。
【0033】
【発明の効果】本発明は上記一実施の形態に詳述したよ
うに、請求項1記載の発明は、車体下部に配設した前輪
変速装置を遊星ギヤ機構にて構成したことにより、平ギ
ヤ機構にて構成するよりも小型化されて地上高を大きく
確保できる。従って、凹凸の激しい作業場であっても、
前記前輪変速装置が地表面に接触する虞がない。そし
て、該遊星ギヤ機構の太陽ギヤと遊星ギヤの組合せを入
れ換えるとともに、キャリヤと変速ケースを接離するこ
とにより、変速比を変更することが可能となった。従っ
て、後輪の形態をホイール式からセミクローラ式に変更
した場合であっても、出荷後の追加作業で前輪の周速度
を簡単に変更することができ、前輪変速装置の汎用性が
向上する。
【0034】請求項2記載の発明は、前記遊星ギヤが配
設された変速ケースを直列に複数個接続することによ
り、必要に応じて前輪の周速度を多数段階に変速するこ
とができる。
【0035】請求項3記載の発明は、後輪取付部にホイ
ール型後輪とセミクローラ型後輪とを判別する手段を設
けたので、該判別手段によってセミクローラ型後輪が装
着されていると判断したときは、前輪の周速度を低下す
るように前輪変速装置の変速比を自動制御することが可
能となり、操作性及び安全性の向上に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一実施の形態を示すものである。
【図1】ホイール型後輪を装着したトラクタの側面図。
【図2】セミクローラ型後輪を装着したトラクタの側面
図。
【図3】走行系の動力伝達ブロック図。
【図4】ホイール型後輪を装着した場合の前輪変速装置
の内部を示す縦断側面図。
【図5】図4のA―A線断面図。
【図6】セミクローラ型後輪を装着した場合の前輪変速
装置の内部を示す縦断側面図。
【図7】図6のB―B線断面図。
【図8】ホイール型後輪を装着した場合の他の実施の形
態を示し、前輪変速装置の内部を示す縦断側面図。
【図9】図8の構成を模式的に表わした解説図。
【図10】請求項2記載の発明の一実施の形態を示し、
走行系の動力伝達ブロック図。
【図11】請求項2記載の発明の他の実施の形態を示
し、前輪変速装置の解説図。
【図12】請求項3記載の発明の一実施の形態を示し、
(a)は全体の解説図。(b)はホイール型後輪を装着
したときのリヤホイールフランジの解説図。(c)はセ
ミクローラ型後輪を装着したときのリヤホイールフラン
ジの解説図。
【符号の説明】
10 トラクタ 11 リヤホイールフランジ 12 ホイール型後輪 13 セミクローラ型後輪 16 前輪 19 変速装置 26 フロントアクスル 27 センタデフ 30 前輪変速装置 31 変速ケース 32 入力軸 33 出力軸 34 蓋体 35 遊星ギヤ機構 36 太陽ギヤ 37 遊星ギヤ 38 キャリヤ 40 出力ギヤ 43 連結棒 45 多板クラッチ 50 プッシュ式スイッチ 51 コントローラ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体前部に配置したエンジンの回転動力
    を、車体後方へ向かって変速装置により適宜変速して伝
    達し、この変速された動力を後輪へ伝達して駆動すると
    ともに、前記変速装置により変速した動力を、車体下部
    の前後方向へ配設した動力伝達軸を介して、車体前部の
    フロントアクスルに伝達する作業車両に於いて、前記フ
    ロントアクスルに伝達される動力がフロントアクスルの
    センタデフへ入力される直前位置に変速ケースを設ける
    とともに該変速ケースを車体に固設し、該変速ケース内
    に遊星ギヤ機構を配設し、該遊星ギヤ機構を構成する太
    陽ギヤ及び遊星ギヤを入れ換え可能に形成するととも
    に、該遊星ギヤ機構のキャリヤと前記変速ケースとを接
    離可能にして、前記前輪へ伝達される動力の変速比を変
    更できるように構成したことを特徴とする前輪変速装
    置。
  2. 【請求項2】 前記遊星ギヤ機構が配設された変速ケー
    スを直列に複数個接続して、前記前輪へ伝達される動力
    の変速比を多数段階に変更できるように構成した請求項
    1記載の前輪変速装置。
  3. 【請求項3】 車体にホイール型後輪とセミクローラ型
    後輪とを判別する手段または指定する手段を設け、該判
    別手段の検出結果または指定手段の入力結果によりセミ
    クローラ型後輪が装着されているときは、前記前輪へ伝
    達される動力の変速比をホイール型後輪装着時よりも低
    速に変更するアクチュエータを備えた請求項1又は2記
    載の前輪変速装置。
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CN112963507A (zh) * 2021-02-09 2021-06-15 益阳富佳科技有限公司 一种新型变速箱

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