JP2000225754A - パラメータ処理装置及び印刷システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ユーザーによるパラメータ設定に対する禁則
処理をより合理的に行って操作性を向上する。 【解決手段】 プリンタドライバ１２は複数のプリンタ
に対応した共通プリンタドライバである。各プリンタ固
有の情報は固有ファイル２８に格納され、各プリンタ共
通の情報は共通ファイル３０に格納される。各ファイル
内にはイメージデータも格納される。禁則処理部２４
は、指定されたパラメータの組み合わせのみならずその
順番も考慮して禁則処理（禁則抵触の判定、アクション
の実行）を行う。従来よりも、きめ細かい禁則処理を実
現できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パラメータ設定処
理装置及び印刷システムに関し、特にプリンタドライバ
の構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的な印刷システムは、ネットワーク
を介して相互に接続されたクライアントマシン及びプリ
ンタ（プリントサーバー）で構成される。例えば、クラ
イアントマシン上のアプリケーションから印刷データ
（印刷指示）が送出されると、当該クライアントマシン
上に搭載されたプリンタドライバによって、その印刷デ
ータがページ記述言語（ＰＤＬ）によるデータに変換さ
れ、そのデータがプリンタに送信される。プリンタで
は、そのデータが解釈されて各ページのイメージが生成
され、最終的に各印刷用紙上にイメージが印刷される。

【０００３】クライアントマシン上では、ユーザーによ
り、多くの印刷属性（パラメータ）の設定を行う必要が
ある。例えば、印刷部数、印刷用紙サイズ、ソートの有
無、印刷形態（両面／片面）などの設定を行う必要があ
る。そして、設定された印刷属性に従って、プリンタド
ライバが印刷データの処理を行う。なお、複数のプリン
タが接続されている場合にはクライアントマシン上でプ
リンタの選択も必要である。

【０００４】複数のプリンタがクライアントマシンに接
続されているような場合、一般的には、各プリンタごと
に専用のドライバが設けられ、印刷指示が専用ドライバ
によって処理される。

【０００５】その一方、複数（複数機種）のプリンタに
対して共用できる共用プリンタドライバも実用化されて
いる。そのドライバにおいては、各プリンタごとにそれ
を管理するための情報（機器情報）がファイルとして管
理される。そして、使用するプリンタに応じて、それに
対応するファイルが参照され、必要な情報が取得され
る。そのようなファイルを構成するための規約として、
例えば、ＰＰＤ（PostScript Printer Description）が
知られている。ちなみに、機器情報としては、用紙に関
する情報、オプション装置に関する情報、プリンタが有
する機能、印刷属性設定の際の禁則条件、などのプリン
タの構成や機能に関する各種の情報があげられる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】上述のような印刷シス
テムにおいて、ユーザーによる印刷属性の設定は、印刷
属性設定画面上において項目を順次選択し、各項目に所
望のデータを入力することにより行われる。その場合、
禁則処理を行うモジュールにより、データの組み合わせ
内容が監視され、その組み合わせ内容が予め設定された
禁則条件に該当する場合にエラーメッセージなどが表示
される。従来においては、単にデータの組み合わせを判
定するだけで、データの入力順序あるいは項目の選択順
序に配慮したきめ細やかな禁則処理は行われていないと
いう問題があった。これはパラメータ設定処理を行う各
種のシステムにおいて同様である。

【０００７】ところで、上記の共用プリンタドライバを
利用したシステムにおいて、上述のように、各プリンタ
ごとに機器情報が記述されたファイルが共用プリンタド
ライバによって管理されるが、各プリンタ間においては
同じ内容の機器情報も多い。しかし、同じ内容の機器情
報であっても、各ファイルにおいて重複して格納されて
おり、それ故、記憶資源を効率的に利用できす、つまり
記憶装置の記憶容量が無駄に消費されてしまうという問
題があった。

【０００８】また、従来において、上記ファイルはテキ
ストデータのみを含むものであり、そのファイルを利用
して印刷属性の設定を行うための画面を構築する場合に
もテキスト情報のみしか利用できない。このため、画面
上に例えば各プリンタの外観イメージを表現したり、そ
のロゴイメージを表現したりすることはできなかった。

【０００９】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、ユーザーによるパラメータ設
定に対する禁則処理をより合理的に行って操作性を向上
することにある。

【００１０】本発明の他の目的は、単なるパラメータの
組み合わせのみを考慮して禁則処理を行うことによる制
約や不都合を解消することにある。

【００１１】本発明の他の目的は、各プリンタごとの機
器情報をファイルとして管理する場合に情報の能率的な
記憶を行うことにある。

【００１２】本発明の他の目的は、各プリンタごとの情
報をファイルとして管理する場合にテキスト以外のイメ
ージ情報も管理できるようにし、操作性を向上すること
にある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】（１）上記目的を達成す
るために、本発明は、パラメータを順次指定するための
入力手段と、パラメータの組み合わせが禁則に該当する
場合に禁則処理を行う手段であって、その禁則処理に当
たってパラメータの指定順序を考慮可能な禁則処理手段
と、を含むことを特徴とする。

【００１４】上記構成によれば、従来のように、指定さ
れたパラメータ（パラメータデータ）の組み合わせのみ
を考慮して禁則処理を行うのではなく、パラメータの指
定順列の一部又は全部を考慮して禁則処理を行えるの
で、従来より、状況に即してきめ細やかに禁則処理を行
ってユーザーの操作性を向上することができる。

【００１５】よって本発明によれば、例えば、パラメー
タａが設定された後にパラメータｂが設定された場合に
おける第１禁則処理と、パラメータｂが設定された後に
パラメータａが設定された場合の第２禁則処理と、を必
要に応じて異ならせることができる。

【００１６】なお、基本的には、ある時点で指定された
パラメータとそれ以前に指定された１又は複数のパラメ
ータの組み合わせ（すなわち順列も加味したパラメータ
の指定パターン）がいずれかの禁則条件に該当するか否
かが判定され、禁則条件に該当すれば所定のアクション
が実行される。その一方、禁則条件に該当しなければ、
当該パラメータの指定が有効となる。

【００１７】（２）望ましくは、前記禁則処理手段は、
パラメータの指定パターンが禁則に該当する場合に禁則
抵触を判定する判定手段と、前記禁則抵触が判定された
場合に前記指定パターンに応じたアクションを実行する
アクション実行手段と、を含む。

【００１８】もちろん、判定手段及びアクション実行手
段は単一の禁則処理モジュールとして構成することもで
きる。

【００１９】（３）望ましくは、前記判定手段は、現在
指定されたパラメータが対象パラメータに該当し、か
つ、それ以前に指定されたパラメータが禁止パラメータ
に該当する場合に、禁則抵触を判定する。

【００２０】上記構成によれば、現在指定されたパラメ
ータを手掛かりとして、それとの関係から、過去に指定
された１又は複数のパラメータが禁止条件に該当するか
否かが判断される。

【００２１】（４）望ましくは、禁則ごとに禁止データ
を記憶した記憶部を含み、前記禁止データは、前記対象
パラメータと、前記禁止パラメータと、禁則抵触が判定
された場合に実行されるアクションに関するデータと、
で構成され、前記禁止データを利用して禁則抵触の判定
とアクションの実行とが行われる。

【００２２】（５）望ましくは、前記判定手段は、ある
時点で指定されたパラメータが対象パラメータに該当
し、かつ、その後に指定されるパラメータが許可パラメ
ータ以外である場合に、禁則抵触を判定する。

【００２３】上記構成によれば、ある時点で指定された
パラメータを手掛かりとして、それとの関係から、その
後に指定されるパラメータが許可条件に該当するか否か
が判断される。ここで、許可条件に代えて禁止条件を記
述することもできる。

【００２４】（６）望ましくは、禁則ごとに許可データ
を記憶した記憶部を含み、前記許可データは、前記対象
パラメータと、前記許可パラメータと、禁則抵触が判定
された場合に実行されるアクションに関するデータと、
で構成され、前記許可データを利用して禁則抵触の判定
とアクションの実行とが行われる。

【００２５】（７）望ましくは、前記アクション実行手
段は、現在設定されたパラメータのキャンセル、現在設
定されたパラメータに代わる推奨パラメータの表示、現
在設定されたパラメータに代わる強制パラメータの設
定、の中の少なくとも１つの機能を有する。

【００２６】上記構成によれば、禁則条件に応じて、多
様なアクションの中から現状に相応しいアクションを自
動実行させることができ、ユーザーの便宜を図ることが
できる。

【００２７】（８）上記目的を達成するために、本発明
は、複数のプリンタが共通プリンタドライバに接続され
た印刷システムにおいて、前記各プリンタ固有の情報を
もった複数の固有ファイルを格納した第１記憶部と、前
記各プリンタ共通の情報をもった共通ファイルを格納し
た第２記憶部と、を備え、前記共通プリンタドライバ
は、参照すべき情報に応じて、前記複数の固有ファイル
及び前記共通ファイルの中から参照先を判定する参照先
判定手段を含み、前記各プリンタ間で共通の情報が共有
されたことを特徴とする。

【００２８】上記構成によれば、複数のプリンタに関し
て個々の情報を管理する場合に、各プリンタ共通の情報
を共通ファイルに格納して共用できるので、記憶資源を
効率的に利用できる。

【００２９】（９）上記目的を達成するために、本発明
は、複数のプリンタが共通プリンタドライバに接続され
た印刷システムにおいて、前記各プリンタに関する情報
として、テキスト情報及びイメージ情報をもった複合フ
ァイルを格納した記憶部を含み、前記共通プリンタドラ
イバは、前記複合ファイルから前記各プリンタに対応す
るイメージ情報を取得して、当該イメージ情報を画面表
示可能であることを特徴とする。

【００３０】上記構成によれば、プリンタ情報として、
テキスト情報のみならずイメージ情報も共有できるの
で、共通プリンタドライバを使用する場合においても、
各プリンタ固有又は共通のイメージを表示可能である。
なお、共通のイメージは共通ファイル内に格納するのが
望ましい。

【００３１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。

【００３２】図１には、本発明に係る印刷システムの好
適な実施形態が示されており、図１はその全体構成を示
すブロック図である。この印刷システムは、ネットワー
ク１６に接続されたクライアントマシン８と、複数のプ
リンタと、で構成される。

【００３３】クライアントマシン８は、汎用コンピュー
タなどで構成されるものである。クライアントマシン８
は、アプリケーション１０、プリンタドライバ１２及び
記憶装置１４などを有する。ここで、アプリケーション
１０は、印刷指示を発行するソフトウエアであり、プリ
ンタドライバ１２は、その印刷指示を処理していずれか
のプリンタに印刷データを出力するソフトウエアであ
る。本実施形態において、プリンタドライバ１２はそれ
単独で複数のプリンタをサポートしており、それはいわ
ゆる共用プリンタドライバである。

【００３４】このプリンタドライバ１２について詳述す
る。プリンタドライバ１２が各プリンタに対応した処理
を実現するため、記憶装置１４内には、各プリンタごと
に固有ファイル２８が格納されており、また、その記憶
装置１４内には、各プリンタに共用される共通ファイル
３０が格納されている。ここで、記憶装置１４は、例え
ばＲＯＭやハードディスクなどで構成される。従来シス
テムにおいても、共用プリンタドライバが使用される場
合、各プリンタごとにプリンタ特有の情報を管理するた
めのファイルが格納されていたが、本実施形態において
は、各プリンタ間において共有可能な情報が共通ファイ
ル３０として管理されており、このような構成により記
憶資源の効率的な利用が可能になっている。ここで、各
ファイル２８，３０には、テキストデータのみならずイ
メージデータも格納されており、この点も従来システム
と異なっている。各ファイルの構造については後に詳述
する。

【００３５】プリンタドライバ１２において、印刷処理
部２０は、アプリケーション１０から出力される印刷指
示を処理して特定のプリンタにデータを出力するもので
ある。具体的には、印刷指示に従って、例えばページ記
述言語（ＰＤＬ）で記述されたファイルを生成して出力
する手段である。この場合、必要に応じてファイルアク
セスモジュール２６を介して固有ファイル２８及び共通
ファイル３０が参照される。すなわち、印刷処理部２０
は、各ファイル２８，３０に格納された情報に基づいて
印刷指示の処理を実行する。ファイルアクセスモジュー
ル２６は、参照される情報の種別に応じて、それが格納
されているファイルを特定する機能を有しており、具体
的には、参照される情報が共通データである場合には、
参照先として共通ファイル３０を判定している。

【００３６】ＧＵＩ（グラフィック・ユーザー・インタ
ーフェイス）処理部２２は、ユーザーによる印刷属性
（パラメータ）の設定の際に表示すべき画面の形成と、
ユーザーによって入力されたデータの処理とを行なう手
段である。アプリケーション１０からＧＵＩ処理部２２
に表示指示が送られると、ＧＵＩ処理部２２は、その表
示指示にしたがって所定の表示を実行し、その後、ユー
ザー操作に対応して画面の切り換えや禁則処理にしたが
った制御を実行する。

【００３７】なお、印刷属性としてのパラメータの設定
は、例えばパラメータ設定画面上において、キーボード
やマウスなどの操作により、所定の項目を選択あるいは
指定することによって行われる。すなわち、これが入力
手段に相当する。

【００３８】禁則処理部２４は、印刷属性の設定に当た
って、それが禁則条件に該当する場合に、禁則処理を実
行する手段である。すなわち、禁則処理部２４は、禁則
判定機能とそれに対応したアクション実行機能とを有し
ている。本実施形態においては、後に説明するように、
各禁則条件を定義するために、禁止データ及び許可デー
タが利用されており、それらのデータはその性質に応じ
て固有ファイル２８または共通ファイル３０に格納され
ている。禁則処理部２４は、ファイルアクセスモジュー
ル２６を介して共通ファイル３０及び固有ファイル２８
に格納された禁止データ群及び許可データ群を参照す
る。その際、上述のようにファイルアクセスモジュール
２６は、参照すべきデータがいずれのファイル内に格納
されているかの判定を行っている。本実施形態において
は、禁則処理の条件として、従来のようにパラメータ
（パラメータデータ）の単なる組み合わせのみならず、
パラメータの指定順序（指定順列）が考慮されており、
このため、状況に即して、きめ細かい禁則処理を実現可
能である。これについては後に詳述する。

【００３９】図２には、図１に示した固有ファイル２８
の具体的な構成例が示されている。上述のように、この
固有ファイル２８は、各プリンタあるいはその種別ごと
に設けられ、個々のプリンタ固有の情報を格納したファ
イルである。その固有ファイル２８において、「参照共
通ファイル名」は、対応するプリンタに関する共通デー
タを格納した共通ファイル３０を特定するための情報で
ある。ファイルアクセスモジュール２６は、印刷実行す
るプリンタに対応した固有ファイル２８にアクセスした
場合において、参照すべき情報が共通データであれば、
その参照共通ファイル名で特定される共通ファイル３０
に対して当該情報の参照を行なう。図２において、「禁
止データ」及び「許可データ」は、対応するプリンタ固
有の禁則条件を定義したデータであり、これについては
後に図４及び図５を用いて説明する。「イメージ条件デ
ータ」は、複数のイメージを組み合わせて画面上に表示
する場合におけるイメージの組み合わせ条件などを記述
したデータである。このイメージ条件データは上述した
ＧＵＩ処理部２２によって参照される。「用紙データ」
は、対応するプリンタで使用可能な用紙に関する各種の
情報が記述されたデータである。「イメージデータ」は
対応するプリンタに関する様々なイメージ情報であり、
例えば、そのイメージデータとして、装置外観のイメー
ジデータ、バージョンを表すイメージデータ、ロゴを表
すイメージデータなどをあげることができる。すなわ
ち、本実施形態においては、従来システムとは異なり、
各プリンタに関するイメージデータも、固有ファイル２
８内に格納可能であり、これによって各プリンタごとに
それ固有のイメージを表示してユーザーの操作性を従来
より向上可能である。「その他のプリンタ固有データ」
は、上述した情報以外の情報に相当するものである。

【００４０】図３には、図１に示した共通ファイル３０
の具体的な構成例が示されている。その共通ファイル３
０は、基本的に図２に示した固有ファイル２８と同様の
構成を有している。ただし、共通ファイル３０には固有
ファイル２８が有していた「参照共通ファイル名」の情
報は不要であるため格納されていない。共通ファイル３
０には、各プリンタに共通のデータが格納されており、
これによって同じデータの重複した記憶を回避して、記
憶装置１４における記憶領域を有効利用可能である。ま
た、このような構成を採用することにより、例えば印刷
システムに新しいプリンタを接続する場合においても、
若干の修正のみにより当該プリンタをサポートできると
いう利点がある。

【００４１】なお、図１に示した実施形態では、共通フ
ァイル３０が１つのみ示されていたが、もちろん複数の
プリンタが部分的共通性をもって複数のグループに区分
されるような場合、各グループごとに共通ファイル３０
を設けてもよい。

【００４２】図４及び図５には、図２及び図３に示した
禁止データ及び許可データの具体的な構成例が示されて
いる。

【００４３】図４において、禁止データは、「対象選択
肢」２００、「アクション」２０１、「エラーメッセー
ジ」２０２、「禁止条件リスト」２０３、「禁則解除設
定リスト」２０４で構成される。ここで、対象選択肢２
００は、現在選択（指定）されたパラメータを表すもの
である。この対象選択肢２００は、禁則処理に当たっ
て、検索キーとしても機能する部分である。アクション
２０１は、この禁止データが定める禁則条件が満足され
た場合に、自動的に実行されるアクションの内容あるい
はアクションの種別を表している。

【００４４】本実施形態においては、アクションとし
て、「ユーザー選択を許可せずに元に戻す第１アクショ
ン（Error）」、「ユーザーに対して選択を元に戻すか
禁則解除設定リストに記述されている設定値を採用する
かを尋ねる第２アクション（Warning）」、「強制的に
禁則解除設定リストに記述されている設定値を採用する
第３アクション（Change）」などが用意されている。す
なわち、禁則が生じた状況や経緯に応じて、適切なアク
ションを実行させることにより、ユーザーに対する便宜
を図ることができると共に、その操作性を著しく向上可
能である。もちろん、上述したアクションの例は一例で
あって、これ以外にも各種のアクションを採用可能であ
る。

【００４５】図４において、エラーメッセージ２０２
は、禁則に抵触すると判定された場合に、画面に表示さ
れるメッセージ内容を表している。禁止条件リスト２０
３は、１または複数のパラメータが記述されるリストで
あり、現在選択されているパラメータが対象選択肢２０
０である場合に、禁止条件リスト２０３に記述された１
または複数のパラメータが既に選択されていると、禁則
に抵触すると判定される。すなわち、対象選択肢２００
が現時点の選択パラメータを表すのに対し、禁止条件リ
スト２０３は、禁止条件として、それ以前に選択されて
設定が有効となった所定の１または複数のパラメータを
表している。

【００４６】図５に示す許可データは、禁止データと同
様の構成を有し、すなわち「対象選択肢」２０５、「ア
クション」２０６、「エラーメッセージ」２０７、「許
可選択肢リスト」２０８、「禁則解除設定リスト」２０
９で構成される。ここで、許可選択肢リスト２０８は、
１または複数のパラメータが記述されるリストでありあ
る時点で対象選択肢２０５が選択されている状態におい
て、それ以後に選択されるパラメータが許可選択肢リス
ト２０８に記述されているものである場合に、当該パラ
メータの選択が許可される。換言すれば、その許可選択
肢リスト２０８にあげられていないパラメータの選択が
行われると、アクション２０６に記述されたアクション
の内容が実行されることになる。そして、その場合に、
必要に応じてエラーメッセージ２０７が表示され、さら
に、必要に応じて、禁則解除設定リスト２０９に記述さ
れたパラメータによる強制設定などが行われる。

【００４７】図１に示した禁則処理部２４は、あるパラ
メータが選択されたタイミングで、印刷を行わせる対象
プリンタに関連する全禁止データの中から、当該パラメ
ータを対象選択肢２００として含み、かつ、それ以前に
設定された１又は複数のパラメータが禁止条件リスト２
０３に記述されている禁止データを検索する。そして、
その検索で特定の禁止データがヒットすれば、そこに記
述されているアクションを実行する。その場合、必要に
応じて、エラーメッセージ２０２が表示され、更に、禁
則解除設定リスト２０４に記述されたパラメータが強制
置換などに利用される。その一方、禁止データがヒット
しなければ、いずれの禁則にも抵触しないと判定され、
選択されたパラメータの選択が完了し、その選択が有効
となる。

【００４８】なお、複数の禁止データがヒットした場合
には、例えばアクションの種別に応じて重み付けを行
い、すなちわ所定の優先度にしたがっていずれかのアク
ションを実行させるようにすればよい。

【００４９】ちなみに、許可データに関しても上述同様
の処理が実行される。すなわち、ある時点でパラメータ
（以下、先選択パラメータ）が選択され、それ以後にパ
ラメータ（以下、後選択パラメータ）が選択された場
合、印刷を行わせるプリンタに関連する全許可データの
中から、先選択パラメータを対象選択肢２０５として含
み、かつ、後選択パラメータが許可選択肢リスト２０８
に記述されていない許可データが検索され、いずれかの
許可データがヒットした場合、上述同様の禁則処理が実
行される。

【００５０】本実施形態によれば、上記禁止データによ
る禁則抵触の判定及び上記許可データによる禁則抵触の
判定のいずれの場合においても、パラメータの単なる組
み合わせだけでなくその指定順序も考慮される。よっ
て、禁則抵触の判定及びアクションの実行に多様性をも
たせることができる。

【００５１】図６には、クライアントマシン８上におけ
る画面表示例が示されている。図示のように、印刷属性
の設定画面内には、必要に応じて印刷先であるプリンタ
の外観イメージなどが表示される。この場合に、図２及
び図３に示したイメージデータが利用されるが、本実施
形態においては、イメージ条件データにしたがって複数
のイメージを組み合わせて画面表示することが可能であ
る。例えば、プリンタ本体イメージに対して出力ビンや
用紙トレイの部分イメージを合成したプリンタ全体の合
成イメージを画面表示可能である。イメージの合成自体
は従来の印刷システムにおいても行われているが、本実
施形態においては、そのようなイメージ合成の前提とし
て、共通イメージデータについては共通ファイル３０内
に格納させておくことができるという利点がある。した
がって、例えば印刷システムに新しいプリンタを追加し
たような場合においても、既存イメージにはない新しい
イメージのみを記憶装置１４内に格納させればよい。

【００５２】次に、図７〜図１２を用いて禁則処理の具
体例について説明する。

【００５３】いま、印刷属性の設定画面上において、カ
ラーモードの選択肢として「白黒」及び「カラー」の２
種類があり、印刷モードの選択肢として「速度優先」及
び「画質優先」の２種類があるものとする。また、図７
に示すような禁止データが既に設定されているものとす
る。図８に示すように、カラーモードとして白黒が設定
され、印刷モードとして速度優先が設定されている状態
から、その印刷モードを画質優先に変更する場合、図７
に示す禁止データに記述される禁則に抵触する。この場
合、図７の符号２０１で示すようにErrorの処理が実行
され、具体的には、カラーモードは白黒のまま変更され
ずに、印刷モードの変更操作をキャンセルする処理が自
動実行される。すなわち、図７に示す禁止データにした
がって、図９に示すようなエラーメッセージが表示され
る。このような場合、ユーザーによる画質優先の設定は
常に強制的に排除されることになる。

【００５４】その一方、上記と同様の前提の下、図１０
に示すように禁止データが記述されているものとする。
図１１に示すように、カラーモードがカラーと設定さ
れ、印刷モードが画質優先と設定されている状態から、
カラーモードを白黒に変更する場合には、図１０に示し
た禁止データにしたがって禁則に抵触することになる。
しかし、この場合には、図１０の符号２０１で示すよう
に、アクションがWarningであるため、図１２に示すよ
うな表示がなされる。すなわち、この場合には、ユーザ
ーに対して推奨パラメータの内容が表示されることにな
る。ここで、ユーザーがＯＫをクリックすれば、設定パ
ラメータの内容として推奨パラメータが設定されること
になり、キャンセルがクリックされれば、元の設定内容
がそのまま維持されることになる。

【００５５】上述した禁則処理の具体例はもちろん一例
であって、これ以外に各種の禁則条件を設定可能であ
る。ちなみに、上述のような本実施形態特有の禁則処理
は印刷システムには限られず、パラメータ設定を行なう
各種のシステムに適用可能である。

【００５６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ユーザーによるパラメータ設定に対する禁則処理をより
合理的に行って操作性を向上できる。また、本発明によ
れば、記憶装置を効率的に利用でき、更に共通プリンタ
ドライバを利用する場合においても各プリンタ固有のイ
メージを表示できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る印刷システムの好適な実施形態
を示すブロック図である。

【図２】 固有ファイルの具体的な構成例を示す概念図
である。

【図３】 共通ファイルの具体的な構成例を示す概念図
である。

【図４】 禁止データの具体的な構成例を示す概念図で
ある。

【図５】 許可データの具体的な構成例を示す概念図で
ある。

【図６】 イメージを含むパラメータ設定画面の表示例
を示す図である。

【図７】 禁止データの一例を示す図である。

【図８】 パラメータ設定画面の一例を示す図である。

【図９】 アクションにしたがって表示されるダイアロ
グを示す図である。

【図１０】 禁止データの他の例を示す図である。

【図１１】 パラメータ設定画面の他の例を示す図であ
る。

【図１２】 アクションとして表示されるダイアログを
示す図である。

【符号の説明】

８ クライアントマシン、１０ アプリケーション、１
２ プリンタドライバ、１４ 記憶装置、１６ ネット
ワーク、２０ 印刷処理部、２２ ＧＵＩ処理部、２４
禁則処理部、２６ ファイルアクセスモジュール、２
８ 固有ファイル、３０ 共通ファイル。

Claims (9)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パラメータを順次指定するための入力手
   段と、 パラメータの組み合わせが禁則に該当する場合に禁則処
   理を行う手段であって、その禁則処理に当たってパラメ
   ータの指定順序を考慮可能な禁則処理手段と、 を含むことを特徴とするパラメータ処理装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の装置において、 前記禁則処理手段は、 パラメータの指定パターンが禁則に該当する場合に禁則
   抵触を判定する判定手段と、 前記禁則抵触が判定された場合に前記指定パターンに応
   じたアクションを実行するアクション実行手段と、 を含むことを特徴とするパラメータ処理装置。
3. 【請求項３】 請求項２記載の装置において、 前記判定手段は、現在指定されたパラメータが対象パラ
   メータに該当し、かつ、それ以前に指定されたパラメー
   タが禁止パラメータに該当する場合に、禁則抵触を判定
   することを特徴とするパラメータ処理装置。
4. 【請求項４】 請求項３記載の装置において、 禁則ごとに禁止データを記憶した記憶部を含み、 前記禁止データは、前記対象パラメータと、前記禁止パ
   ラメータと、禁則抵触が判定された場合に実行されるア
   クションに関するデータと、で構成され、 前記禁止データを利用して禁則抵触の判定とアクション
   の実行とが行われることを特徴とするパラメータ処理装
   置。
5. 【請求項５】 請求項２記載の装置において、 前記判定手段は、ある時点で指定されたパラメータが対
   象パラメータに該当し、かつ、その後に指定されるパラ
   メータが許可パラメータ以外である場合に、禁則抵触を
   判定することを特徴とするパラメータ処理装置。
6. 【請求項６】 請求項５記載の装置において、 禁則ごとに許可データを記憶した記憶部を含み、 前記許可データは、前記対象パラメータと、前記許可パ
   ラメータと、禁則抵触が判定された場合に実行されるア
   クションに関するデータと、で構成され、 前記許可データを利用して禁則抵触の判定とアクション
   の実行とが行われることを特徴とするパラメータ処理装
   置。
7. 【請求項７】 請求項２記載の装置において、 前記アクション実行手段は、 現在設定されたパラメータのキャンセル、 現在設定されたパラメータに代わる推奨パラメータの表
   示、 現在設定されたパラメータに代わる強制パラメータの設
   定、 の中の少なくとも１つの機能を有することを特徴とする
   パラメータ処理装置。
8. 【請求項８】 複数のプリンタが共通プリンタドライバ
   に接続された印刷システムにおいて、 前記各プリンタ固有の情報をもった複数の固有ファイル
   を格納した第１記憶部と、 前記各プリンタ共通の情報をもった共通ファイルを格納
   した第２記憶部と、 を備え、 前記共通プリンタドライバは、参照すべき情報に応じ
   て、前記複数の固有ファイル及び前記共通ファイルの中
   から参照先を判定する参照先判定手段を含み、 前記各プリンタ間で共通の情報が共有されたことを特徴
   とする印刷システム。
9. 【請求項９】 複数のプリンタが共通プリンタドライバ
   に接続された印刷システムにおいて、 前記各プリンタに関する情報として、テキスト情報及び
   イメージ情報をもった複合ファイルを格納した記憶部を
   含み、 前記共通プリンタドライバは、前記複合ファイルから前
   記各プリンタに対応するイメージ情報を取得して、当該
   イメージ情報を画面表示可能であることを特徴とする印
   刷システム。