JP2000225679A - オフセット印刷方法、装置及びそれにより製造する高精細パターン基板 - Google Patents

オフセット印刷方法、装置及びそれにより製造する高精細パターン基板

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JP2000225679A
JP2000225679A JP11028801A JP2880199A JP2000225679A JP 2000225679 A JP2000225679 A JP 2000225679A JP 11028801 A JP11028801 A JP 11028801A JP 2880199 A JP2880199 A JP 2880199A JP 2000225679 A JP2000225679 A JP 2000225679A
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Masako Midorikawa
理子 緑川
Nobuyuki Ishikawa
信行 石川
Kazunari Yonemoto
一成 米元
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブランケットに悪影響を与えるごみや埃を極
力排除し、 高精細なオフセット印刷を可能にする。 ま
た、その結果、 ブランケットの寿命を伸ばし、 ローコス
トな高精細オフセット印刷を可能にする。 【解決手段】 ブランケット113がごみや埃により汚
染されない様、防塵機構、具体的には除電機構121、
カバー120又はイオナイザー等を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえばプリント
配線基板や画像表示装置の部品等をパターニングする為
の、高精細なパターン印刷に適したオフセット印刷方
法、オフセット印刷装置及びそれにより印刷される高精
細パターンを搭載する基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、回路基板、液晶表示素子、画像形
成装置用等の素子及び配線を基板上に配置させた電子源
基板を作成する方法としては様々な方法が考えられ、そ
の一つとして素子電極、配線等を全てフォトリソグラフ
ィ法で作成する方法がある。
【0003】例えば微細パターンの配線を形成すると
き、フォトリソ法ではまず導電層を形成し、その上にレ
ジスト層を形成し、このレジスト層を露光、現像し、レ
ジスト層の無い部分の導電層をエッチングし、更に残っ
たレジスト層を剥離する。
【0004】一方、印刷法は大面積のパターンを形成す
るのに適しており、たとえば表面伝導型電子放出素子
は、その素子電極を印刷法で形成することによって、多
数の同素子を基板上に形成することができ、コスト的に
も有利である。
【0005】印刷法による素子電極の形成においては、
たとえば薄膜の形成に適しているオフセット印刷技術が
利用される。このオフセット印刷技術を回路基板に応用
した例としては特開平4−290295号公報に開示さ
れたものがある。当該公報に開示された回路基板は、印
刷時のパターン伸縮を原因とする電極ピッチ寸法のバラ
ツキによる接合不良をなくすために、回路部品に接続さ
れる複数の接合電極の角度を変化させたものである。そ
して当該特開平4−290295号公報には、電極パタ
ーンをオフセット印刷により形成することが記載されて
いる。
【0006】以下に、電極パターンやカラーフィルター
等を形成するための一般的なオフセット印刷装置及び印
刷方法について説明する。
【0007】図6は、印刷ステージ移動方式のオフセッ
ト印刷装置を示す図である。本図において、本体フレー
ム108上にあるブラン胴110は両側にギア111を
備えており、周囲にはブランケット113が装着してあ
る。また102は印刷ステージで、印刷時には凹版10
5あるいは被印刷物であるワーク(図示せず)を真空吸
着して固定搭載する。また印刷ステージ102はサーボ
モーターにより1軸方向に移動可能になっている。印刷
ステージ102は両側に2本のラックギア109を備え
ており、印刷ステージがブランケットの下まで移動した
場合は、ブラン胴のギアとステージのラックギアが精度
よくかみあって安定動作が可能になっている。また10
1はインキ107を供給するディスペンサ装置であり、
1軸移動して凹版105上にインキをライン状に供給す
る。117はドクターブレードである。
【0008】図7及び図8は一般的なオフセット印刷工
程を示す図である。図7(a)に於て、印刷ステージ1
02上には凹版105が真空吸着されており、ディスペ
ンサ装置101でインキ107が凹版上にライン供給さ
れる。そして印刷ステージの移動につれてドクターブレ
ード117により凹版パターン部にインキが充填され
る。
【0009】さらにステージ102が移動すると、ステ
ージのラックギア(図示せず)とブラン胴のギア(図示
せず)とが精度よくかみ合って、安定した動作で、凹版
105の凹部に充填されたインキをブランケット上に受
理する(図7b)。
【0010】次いで、ステージ上の凹版を取り外してス
テージを印刷開始位置まで戻すとともに、ブラン胴も回
転初期位置まで戻す。そしてステージ上に被印刷物であ
るワーク106を真空吸着固定する(図8c)。
【0011】次いで、ステージが移動すると再度ステー
ジのラックギア(図示せず)とブラン胴のギア(図示せ
ず)とが精度よくかみ合って、安定した動作でワーク1
06上に凹版105の有するパターン状にインキ107
を転移する(図8d)。
【0012】以上により印刷工程が終了する。印刷イン
キ107は作製するパターンの機能によって適宜選択す
ることができる。即ち、記録用サーマルヘッド等の電極
パターンには主にAuレジネートペーストと呼ばれる有
機Au金属を含むインキを用い、また、液晶表示装置等
に用いられるカラーフィルターであればR、G、B各色
の顔料を分散したインキや有機色素を含んだインキ等が
用いられる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上に説明したような
印刷方法には、しかしながら以下の問題点がある。すな
わちオフセット印刷において、ブランケット113は、
印刷時に周辺のゴミや埃を吸着して、印刷物に悪影響を
及ぼす。 具体的には、 印刷形状の劣化や印刷抜け、ま
た、これらのゴミが版上に残って、ドクタリング時に巻
き込まれ、インキの充填不良やかき残りを発生させる。
【0014】さらに、これらのゴミがそのまま受理−転
移の印刷動作に巻き込まれ、ブランケット表面と版や基
板との間に挟まれ、印圧、版圧がかかる際に、その物理
的ストレスによってブランケットゴムの表面にマイクロ
クラックが発生する。これにより、ブランケット表面は
面精度が荒れ、高精度印刷に適さなくなる。
【0015】また、 このクラックを介してインキがブラ
ンケット内に染み込み、印刷汚れの直接的な原因となっ
たり、 またインキの溶剤成分がブランケット内に染み込
むことにより、ブランケット内が膨潤したり、 ブランケ
ット基布が溶剤を含むことによって、それらの物理的な
挙動が変化したり、ブランケットを構成する化合物と反
応して、ブランケットそのものを不可逆的に変質させた
りする。
【0016】特に、ブランケットにシリコーンブランケ
ットを使用する際には、シリコーンの性状のため、クラ
ックが発生しやすくなり、述べてきたような様々な悪影
響が発生しやすい。
【0017】さらに、このような場合ブランケットの受
ける影響はしばしば不可逆的であり、 ゴミのない状態で
印刷を行なったブランケットに比べ、ブランケットの寿
命が非常に短くなり、オフセット印刷プロセスを使用し
た生産コストにも影響すると言う問題があった。
【0018】ゴミにより発生するブランケット表面のク
ラックは、このような溶剤の浸透を、非常に短い時間で
促進するばかりでなく、 表面性状が不可逆的に悪化する
という点で、高精細・高精度印刷においては決定的な問
題となる。
【0019】また微細ゴミは、印刷動作に伴って発生す
る静電気によって一層ブランケットに吸着されやすくな
り、静電気がある程度以上発生する印刷環境において
は、空中に浮遊するパーティクルが特にブランケット表
面に集まる。
【0020】この静電気は、印刷動作に関わる部材の種
類や印刷スピード等により影響され発生しやすさが異な
るが、数kVを超えて発生した場合には、この静電気そ
のものが印刷中に周辺に電撃を与えるなどして危険であ
ったり、また印刷インキが導電性であり印刷パターンが
微細な場合は印刷形状等にも影響することがあり、静電
気そのものを除去する必要があった。
【0021】これまで、インキ溶剤の浸透により、ブラ
ンケットが経時変化を起こし、印刷に悪影響を及ぼすこ
とについては種々の研究があり、このような変化の原因
となる溶剤吸収の対策の例としては、特開平8−341
76号に開示されているように、ブランケットの裏側か
ら溶剤分を真空引きして、ブランケット内の溶剤を強制
的に取り去る方法などが挙げられる。
【0022】また、印刷時に付着したごみの除去に関し
ては、特開平8−90948号に開示されているよう
に、表面が繊維質で固く、下層にクッション層を配した
ごみ取りロールを、版面にこすり付けるようにしてごみ
をからめ取る方式などがある。
【0023】さらに、被印刷物が帯電しやすい印刷シー
ト等の場合、静電気の影響で、印刷シートが蛇行を起こ
すことがあるが、これに関して特開平7−062286
号には、用いる印刷インキを水溶性光重合性化合物を含
む紫外線硬化型樹脂と40℃以上の融点をもつ湿潤剤と
スメクタイト系化合物とを含有するものを用いることに
よって静電気の発生を抑えることなどが開示されてい
る。
【0024】しかしながら、版面のごみを擦り取った
り、被印刷物の静電気を除去することによっても、印刷
動作に起因するブランケットの帯電は依然として発生
し、 また、 それによって直接的に印刷に与える影響や、
ブランケットの帯電によって副次的に発生するブランケ
ット汚れによる印刷不良、 そして、 このごみによってブ
ランケットが受ける悪影響については解決されていな
い。
【0025】したがって本発明の目的はこのような問題
点を解決するために、どのような環境下における印刷プ
ロセスであっても、 ブランケットに悪影響を与えるご
み、 ほこり類を極力排除し、 より高精細なオフセット印
刷を可能とすることである。 また、 その結果、 ブランケ
ットの寿命を伸ばし、 ローコストな高精細オフセット印
刷を可能とすることである。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ブランケッ
トにごみや埃を付着しにくくする手段を講じることによ
って達成された。
【0027】すなわち本発明のオフセット印刷装置は、
凹版にインキを供給するディスペンサ装置、該凹版上の
余分なインキをかきとるドクターブレードおよび該凹版
上のインキパターンを受理して、それを被印刷物に転移
するブランケットとを具備し、該ブランケットがゴミや
埃により汚染されるのを防ぐ防塵機構をさらに有するこ
とを特徴とする。
【0028】また、本発明のオフセット印刷方法は、凹
版にインキを供給し、該凹版上の余分なインキを除去し
た後、該凹版上のインキパターンをブランケットに受理
し、そして該ブランケット上のインキパターンを被印刷
物に転移する工程を含み、該ブランケットがゴミや埃に
より汚染されない様に防塵する工程をさらに含むことを
特徴とする。
【0029】さらに本発明の基板は、本発明のオフセッ
ト印刷装置または方法によって高精細パターンが印刷さ
れたものである。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を説明す
る。本発明のオフセット印刷装置及び方法においては、
ブランケットにゴミや埃が付かないよう防塵するが、こ
の防塵は、前記ブランケットおよびそれを支持するブラ
ン胴の除電であることが好ましい。この除電は、接触式
でも非接触式でも良い。すなわち、除電機構がブランケ
ットに接触する形式のものでも非接触式のものでも良
い。
【0031】印刷時にブランケットを除電することによ
って、静電気の影響でブランケットそのものが集塵する
ことを防ぎ、印刷雰囲気のゴミがブランケットへ及ぼす
影響を低減することができる。
【0032】本発明において接触式除電機構としては、
導電性ゴムローラーや、 金属性のローラー等も使用で
き、 また、 ブランケット表面が順次全面接触するような
導電性シートなどでもよい。いずれの場合も表面からの
発塵がなく、かつ、ブランケットの表面に物理的なダメ
ージを与えない程度に平滑なものであることが要求され
る。
【0033】また、 ブランケットに予め付着しているゴ
ミがあれば、接触時にこれを取り去ることが出来る除電
機構がさらに望ましい。ブランケットに予めゴミの付着
がある場合には、除電機構としてはその表面硬度がブラ
ンケット表面より柔らかいものを選び、ゴミの存在によ
って、ブランケットの表面が傷まないように配慮する必
要がある。ゴミの除去には、除電機構の表面にゴミの種
類に合わせて調整した粘着性を付与することが好まし
い。
【0034】ゴミの除去を兼ねた除電機構を使用する場
合には、除電機構の表面を洗浄する機構を取り付けてお
くと、ゴミが再びブランケットに付着するのを防ぐこと
ができ、連続印刷時には非常に有効である。すなわち洗
浄機構があれば、ゴミ付着防止機構自体の清浄性が保た
れるため、本発明の目的は一層完全に達成され好まし
い。洗浄機構としては、除電機構の汚れ具合や形状、材
質等によって、様々な機構が考えられるが、いかなる機
構によってもよい。
【0035】非接触式の除電機構としては、イオナイザ
ーを用い、ブランケット表面をブローすることが出来
る。ただし、印刷に使用するインキが特に乾燥性の良い
ものである場合には、ブランケットにインキ膜の受理さ
れた状態 [図1(b)から図2(c)に相当する状態]
ではブローを止めるなどの調節を行なう。あるいは、 図
4(b)に示したように、 イオナイザー124が発生す
るイオン雰囲気にブランケット113が常に曝さらされ
るようにブランケット近辺をカバー120で覆い、イオ
ン雰囲気とする。
【0036】一方、本発明において防塵は、除電の他に
も、前記ブランケットをカバーで周囲雰囲気から遮断す
ることにより行うこともできる。周辺雰囲気とブランケ
ットを隔離することによって、ブランケット周辺のゴミ
や埃を抑制する事ができ、ブランケットへのそれらの影
響を低減することが出来る。カバーは、印刷環境に応じ
て必要な場合設置するものであって、 どのようなもので
も良いが、カバーそのものが帯電しにくい素材であれば
さらに好ましい。カバーによる防塵と除電による防塵は
併用しても良く、この場合さらに防塵効果が高まる。
【0037】本発明において使用するブランケットの表
面ゴムとしては、 シリコーンゴムの他、 一般的なあらゆ
る種類のゴムが使用できる。凹版は一般的なものが用い
られ、金属版やガラス版など、必要な精度でパターニン
グのされうるものであれば、何でも良い。同様に、被印
刷物であるワークも、青板ガラス、シリカガラス、その
他各種ガラス、各種ガラス上に数百Åから数μmのコー
ティングを施したもの、あるいは、樹脂、ウエハー、 金
属等、 何でも良い。
【0038】本発明のオフセット印刷法及び装置におい
ては、ブランケットを防塵するため、ゴミに起因するブ
ランケットの劣化が最低限に抑えられる。このため、一
枚のブランケットをこれまでより長期にわたって使用で
き、一回のブランケット巻き操作に対する印刷回数を増
やすことができる。その結果、ローコスト印刷が可能と
なる。
【0039】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体
的に説明する。実施例1 −接触式防塵 図1〜2は、本実施例のオフセット印刷装置を用いて印
刷した様子を模式的に表す側面図である。図5は、本実
施例で用いたオフセット印刷装置を示す模式的上面図で
ある。
【0040】図中の101はインキディスペンサー、1
02は印刷ステージ、105は凹版、106はワーク、
107はインキ、108は本体フレーム、110はブラ
ン胴、113はブランケット、117はドクターブレー
ド、120はカバー、121は導電性ゴムローラーを表
す。
【0041】図1(a)は、ディスペンサー101で凹
版105上に供給したインキ107を、ステージ102
が矢印の方向に移動することによってドクターブレード
117でスキージしている様子を示す。ドクターブレー
ド117で余剰のインキ107がかきとられ、凹版10
5のパターン部分にインキ107が充填されていく。
【0042】図1(b)は、そのままステージ102が
移動して、凹版105内のインキがブランケット113
に受理された様子を示す。
【0043】その後、ステージ102上の凹版105を
取り除き、ステージ102を元の位置に戻した後、ワー
ク106をステージ102に載せた状態が図2(c)で
ある。ステージ102は、再び図中の矢印に示された方
向に移動して、ブランケットが受理したインキ膜がワー
ク106に転移して印刷が終了する[図2(d)]。
【0044】本実施例ではこのとき、印刷装置の各部位
が図2(c)の状態にあって、ブラン胴が転移動作に入
る際に、これまでフリーな状態に置かれていた導電性ゴ
ムローラー121を矢印のように移動させて、ブランケ
ット113表面に接する位置に移動した。上述の図2
(c)〜(d)のように、ステージ102が矢印の方向
に移動することによってブランケット上にあったインキ
膜はステージ102上にあるワーク106の表面に転移
し、印刷が行われるがその際に、インキをワークに移し
たブランケット表面はそのまま次に導電性ゴムローラー
121に接して、これまでの印刷動作中にゴム表面に溜
まった静電気および微細なごみを導電性ゴムローラー1
21にわたして、ブランケットは電気的にフリーな状態
を取り戻す。
【0045】こうして印刷が終了した時点で、ブランケ
ットは電気的には印刷開始前と同等以上の状態となり、
繰返し印刷の最中も静電気の影響を受けない。
【0046】本実施例においてブランケット113は、
一般的なシリコーンブランケットを用い、その表面エネ
ルギーは20dyne/cm、表面粗さはRzで0.5
μmであった。凹版105は、350×350×3mm
の青板ガラスに深さ20μm、縦横350×150μm
の凹部を、縦横ピッチ700×400μmで250×6
00個並べたものを用いた。ワーク106は、350×
300×3mmの青板ガラスを用いた。インキ107
は、有機金属から成るPtレジネートペースト(エヌ・
イー・ケムキャット株式会社製、エム・オー・ペースト
のE−3100)をBCA溶剤にて希釈して用いた。
【0047】さらに本実施例においては、印刷環境があ
まり清浄ではなかったため、ブランケットの周辺環境を
良好に保つ目的でカバー120を設置した。このカバー
は0.2mm厚の塩化ビニルシートであった。
【0048】除電機構である導電性ゴムローラー121
としては、カーボレスMIMOSALTグレード(宮川
ローラー株式会社製)を用いた。この導電性ゴムローラ
ーは、除電すると共にブランケット表面にそれまでに付
着したごみを除去するものであるが、装置内にこの導電
性ローラーを洗浄する機構が備わっていればよりごみ除
去に効果的である。
【0049】そのような装置の概略を図3に示す。図3
(a)は、図1(a)に相当する図であり、図3(b)
は、図2(c)に相当する図である。 導電性ローラー1
21またはその他のごみ取りローラーが、ブランケット
に接触していない工程を使って、導電性ローラー121
の表面を洗浄する機構を備えた装置を説明する。
【0050】本装置においては、 ローラー121はブラ
ンケットから外れている際に、 ローラー洗浄槽122に
入って回転して汚れを落とし、エアナイフ123により
表面の液体を飛ばして、再び図2(c)から(e)に表
したようなブランケット上のごみ取り及び除電操作を行
なう。
【0051】以上述べてきた方法で印刷を行ない、同じ
ブランケットを用いて連続的に30回印刷した。このブ
ランケットをそのまま印刷機に設置しておき、二日後に
も同様に連続して30回印刷を行なった。
【0052】その結果、表1に示すように、初めに印刷
した印刷物も二日後に印刷した印刷物にも、ほぼ同程度
の印刷パターンが得られた。また、 印刷後のブランケッ
トを外して観察すると、 ブランケット表面の平滑性はほ
ぼ新品時と同様であり、また、表面に付着した微細なゴ
ミの量もほとんど変化がなかった。
【0053】
【表1】
【0054】実施例2−非接触式防塵 図4(a)は、実施例1と同様の印刷機において、ブラ
ンケットの静電気除去機構としてイオナイザー124を
設置した印刷機の概略を示した側面図である。印刷時は
イオナイザー124を作動させ、弱くブランケット11
3表面をブローする。
【0055】本実施例では、インキ107は実施例1と
同様のインキを使用した。このインキは比較的乾燥しや
すいため、ブランケット上にインキ膜の存在する間は、
ブランケットがブローされないようにイオナイザー12
4のオンオフで調節を行なった。
【0056】このような状態で、実施例1同様に、連続
印刷を30回行なった。また、同様にして、二日後にも
30回印刷した。結果を表1に示す。二日後の印刷にお
いても、印刷形状は一回目同様に良好なものであった。
また、印刷後のブランケットを外して観察すると、ごみ
の付着は殆どなく、また付着ごみ周辺のブランケット表
面層のクラックも見られなかった。
【0057】比較例 図6及び図7〜8に示すような従来の印刷機を用い、か
つ実施例1と同様の、インキ、凹版、ブランケット、ワ
ークを用いてオフセット印刷を行なった。印刷を連続的
に30回行なった後、ブランケットをそのままの状態に
して、二日間放置し、同様の印刷をさらに30回行なっ
た。結果を表1に示す。
【0058】初めの印刷時には、非常に良好な印刷形状
であったが、連続印刷10回目をこえると転移不良等の
欠陥が見られはじめた。30回目には、印刷パターンの
周辺に印刷時に発生したと思われるインキ片が付着して
おり、またゴミを巻き込んだことが原因と思われるドク
タリング不良によるライン欠陥が見られた。二日後の印
刷では、所々に転移不良が見られ、形状も、良好とは言
えなかった。
【0059】このブランケット113をブラン胴110
より外して観察すると、表面は荒れていて、ごみやクラ
ックも多く、新しいブランケットの状態とはかけ離れた
ものになっていた。
【0060】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のオフセット
印刷装置では、従来のオフセット印刷装置に比較して、
ブランケット上にごみが余り付着しないため、印刷不良
を軽減することができる。また、このようにごみの付着
を防止することによって、ブランケットを長時間良好な
状態に保つことができる。
【0061】本発明では印刷動作中に発生するブランケ
ットの静電気を除去することによって、 静電気によりブ
ランケットに集まるごみが低減し、 印刷結果が向上す
る。さらに、導電性のインキで印刷する場合にも、ブラ
ンケットの静電気による印刷形状への影響がなくなる。
またさらに、 集まったごみを巻き込むことによって発生
するブランケット表面の微細なクラック等の欠陥が大幅
に低減し、その結果、ブランケットの寿命を伸ばすこと
が出来る。
【0062】これらの機構を施した本発明のオフセット
印刷装置を用いることにより、 高精細印刷が長時間安定
的に行なうことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例におけるオフセット印刷装置、
およびこれを用いたオフセット印刷工程の側面図であ
る。
【図2】 第1の実施例におけるオフセット印刷装置、
およびこれを用いたオフセット印刷工程の側面図であ
る。
【図3】 第1の実施例におけるオフセット印刷装置、
およびこれを用いたオフセット印刷工程であり、ブラン
ケットゴミ付着防止機構にその洗浄機構および乾燥機構
を備えた装置の側面図である。
【図4】 第2の実施例におけるオフセット印刷装置の
側面図であり、イオナイザーとブラン胴との関係を示
す。
【図5】 第1の実施例におけるオフセット印刷装置を
示す平面図である。
【図6】 従来例のオフセット印刷装置を示す平面図で
ある。
【図7】 従来のオフセット印刷工程の例を示す側面図
である。
【図8】 従来のオフセット印刷工程の例を示す側面図
である。
【符号の説明】
101:インキ供給ディスペンサー、102:印刷ステ
ージ、105:凹版、106:ワーク、107:イン
キ、108:本体フレーム、109:ラックギア、11
0:ブラン胴、111:ギア、112:印刷パターン
部、113:ブランケット、117:ドクターブレー
ド、120:カバー、121:導電性ゴムローラー、1
22:ローラー洗浄槽、123:エアナイフ、124:
イオナイザー。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹版にインキを供給するディスペンサ装
    置、該凹版上の余分なインキをかきとるドクターブレー
    ドおよび該凹版上のインキパターンを受理して、それを
    被印刷物に転移するブランケットとを具備するオフセッ
    ト印刷装置であって、該ブランケットがゴミや埃により
    汚染されるのを防ぐ防塵機構をさらに有することを特徴
    とするオフセット印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記防塵機構が、前記ブランケットおよ
    びこれを支持するブラン胴に対する除電機構であること
    を特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷装置。
  3. 【請求項3】 前記除電機構が、接触式の除電機構であ
    ることを特徴とする請求項2に記載のオフセット印刷装
    置。
  4. 【請求項4】 前記除電機構が、非接触式の除電機構で
    あることを特徴とする請求項2に記載のオフセット印刷
    装置。
  5. 【請求項5】 前記防塵機構が、前記ブランケットを周
    囲雰囲気から遮断するカバーである請求項1に記載のオ
    フセット印刷装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のオフセ
    ット印刷装置によって高精細パターンが印刷された基
    板。
  7. 【請求項7】 凹版にインキを供給し、該凹版上の余分
    なインキを除去した後、該凹版上のインキパターンをブ
    ランケットに受理し、そして該ブランケット上のインキ
    パターンを被印刷物に転移する工程を含むオフセット印
    刷方法であって、該ブランケットがゴミや埃により汚染
    されない様に防塵する工程をさらに含むことを特徴とす
    るオフセット印刷方法。
  8. 【請求項8】 前記防塵が、前記ブランケットおよびそ
    れを支持するブラン胴の除電であることを特徴とする請
    求項7に記載のオフセット印刷方法。
  9. 【請求項9】 前記除電が、接触式の除電であることを
    特徴とする請求項8に記載のオフセット印刷方法。
  10. 【請求項10】 前記除電が、非接触式の除電であるこ
    とを特徴とする請求項8に記載のオフセット印刷方法。
  11. 【請求項11】 前記防塵を、前記ブランケットをカバ
    ーで周囲雰囲気から遮断することにより行う請求項7に
    記載のオフセット印刷方法。
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