JP2014128924A - グラビアオフセット印刷方法 - Google Patents

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康弘 千手
Tomoko Okamoto
朋子 岡本
Yoshinori Katayama
嘉則 片山
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Abstract

【課題】印刷不良の発生を好適に抑止できるグラビアオフセット印刷方法を提供する。
【解決手段】このグラビアオフセット印刷方法では、第2の細線部23に対してドクターブレード5を所定の傾斜角θ1をもって傾斜させている。これにより、ドクターブレード5を用いて凹部21(第2の細線部23)内に印刷ペーストPを充填する際、弾性変形したドクターブレード5の先端が凹部21内に過度に落ち込むことを抑制でき、凹部21内の印刷ペーストPがドクターブレード5によって過剰に掻き取られることを抑制できる。したがって、後続の工程で凹部21からブランケット6への印刷ペーストPの転移を適切に実行でき、印刷不良の発生を好適に抑止できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、グラビアオフセット印刷方法に関する。
タッチパネル等の各種電子部品に用いられる導電回路や電極等の配線パターンの形成には、パターンの線幅・厚さ・生産速度等に応じて、フレキソ印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷、グラビア印刷、グラビアオフセット印刷といった各種の印刷法が用いられている。これらの各種の印刷法の中でも、例えば数十μm程度の微細配線パターンの形成にはグラビアオフセット印刷が着目されている。
グラビアオフセット印刷では、所望の印刷パターンに対応する凹部が形成されたグラビア版と、表面がシリコーンゴムからなるブランケットとが用いられる(例えば特許文献1参照)。グラビアオフセット印刷の工程は、大きく分けて、グラビア版の凹部に印刷ペーストを充填するドクタリング工程と、凹部に充填された印刷ペーストをブランケットの表面に転移するオフ工程と、ブランケットに移った印刷ペーストを基板等に転写するセット工程とを備える。この印刷法によれば、凹部の形状によって印刷パターンの形状を自在に設定でき、また、ブランケットから基板への印刷ペーストの転写率も高いため、微細配線パターンを精度良く形成することが可能となっている。
特開2011−240570号公報 特開2012−183793号公報
上述したドクタリング工程では、一旦グラビア版の全面に印刷ペーストを塗付した後、ドクターブレードでグラビア版の表面の余分な印刷ペーストを掻き取ることで、凹部への印刷ペーストの充填を行っている。しかしながら、ドクターブレードでグラビア版を走査していく際、ドクターブレードの先端が弾性変形して凹部内に落ち込み、凹部内の印刷ペーストの一部が掻き取られてしまう場合があった。このような印刷ペーストの過剰な掻き取りが生じると、続くオフ工程での凹部からブランケットへの印刷ペーストの転移に不具合が生じ、印刷不良を生じさせる要因となる。
このような問題に対し、例えば特許文献2に記載のオフセット印刷方法では、凹部にドクターブレードの凹部への進入を規制するための障壁を設けている。しかしながら、この方法では、凹部の線幅が小さくなるほど障壁を設けることが困難になるという問題がある。また、凹部の障壁が設けられた部分には印刷ペーストを充填できないため、形成可能な微細配線パターンの形状が制限されることも考えられる。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、印刷不良の発生を好適に抑止できるグラビアオフセット印刷方法を提供することを目的とする。
上記課題の解決のため、本発明に係るグラビアオフセット印刷方法は、微細配線パターンを基板に印刷するグラビアオフセット印刷方法であって、印刷方向に延びる第1の細線部と印刷方向に直交する方向に延びる第2の細線部とを含むグラビア版上の凹部を配置し、ドクターブレードを用いて凹部に印刷ペーストを充填する際、第2の細線部に対してドクターブレードが所定の傾斜角をもって傾斜するように、ドクターブレードをグラビア版に対して圧接して走査させることを特徴としている。
このグラビアオフセット印刷方法では、第2の細線部に対してドクターブレードを所定の傾斜角をもって傾斜させている。これにより、ドクターブレードを用いて凹部内に印刷ペーストを充填する際、弾性変形したドクターブレードの先端が凹部内に過度に落ち込むことを抑制でき、凹部内の印刷ペーストがドクターブレードによって過剰に掻き取られることを抑制できる。したがって、後続の工程で凹部からブランケットへの印刷ペーストの転移を適切に実行でき、印刷不良の発生を好適に抑止できる。
また、第2の細線部を印刷方向に直交する方向に対して所定の傾斜角をもって配置し、ドクターブレードを印刷方向に直交する方向に一致させて配置することが好ましい。この方法では、グラビア版上の凹部の配置を調整することによって、簡単な構成でドクターブレードと第2の細線部との間に傾斜角を設けることができる。
また、凹部に充填された印刷ペーストをブランケットに転移させる際、第2の細線部に対してブランケットの軸方向が所定の傾斜角をもって傾斜するように、ブランケットをグラビア版に圧接して回転させることが好ましい。これにより、ブランケットをグラビア版に圧接する際、ブランケットが凹部内に過度に落ち込むことを抑制でき、凹部内の印刷ペーストをブランケットに適切に転移させることができる。したがって、印刷不良の発生を一層効果的に抑止できる。
また、第2の細線部を印刷方向に直交する方向に対して所定の傾斜角をもって配置し、ブランケットの軸方向を印刷方向に直交する方向に一致させて配置することが好ましい。この方法では、グラビア版上の凹部の配置を調整することによって、簡単な構成でブランケットの軸方向と第2の細線部との間に傾斜角を設けることができる。
また、上記所定の傾斜角が5°〜45°であることが好ましい。これにより、第1の細線部及び第2の細線部に対する凹部へのドクターブレードの落ち込み又はブランケットの落ち込みをいずれも効果的に抑制できる。
本発明に係るグラビアオフセット印刷方法によれば、印刷不良の発生を好適に抑止できる。
本発明に係るグラビアオフセット印刷方法の一実施形態を適用してなる印刷装置の主要な構成を示す斜視図である。 図1に示した印刷装置に用いて形成する微細配線パターンの一例を示す平面図である。 図2に示したグラビア版に配置される凹部の一例を示す平面図である。 図1に示した印刷装置を用いて実施されるドクタリング工程を示す斜視図である。 図4の工程に後続して実施されるオフ工程を示す斜視図である。 図5の工程に後続して実施されるセット工程を示す斜視図である。 ドクターブレードによる凹部内の印刷ペーストの過剰な掻き取りの様子を示す図である。 図4に示したドクタリング工程における凹部とドクターブレードとの配置関係を示す図である。 ブランケットの凹部内への過剰な落ち込みの様子を示す図である。 図5に示したオフ工程における凹部とブランケットとの配置関係を示す図である。 本発明の効果確認試験結果を示す図である。 実施例及び比較例におけるブランケット上での印刷ペーストの形成結果を示す図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係るグラビアオフセット印刷方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係るグラビアオフセット印刷方法の一実施形態を適用してなる印刷装置の主要な構成を示す斜視図である。図1に示すように、印刷装置1は、グラビア版11が載置される第1のステージ2と、被印刷物である基板12が載置される第2のステージ3と、第1のステージ2及び第2のステージ3を所定の方向に直線状に往復動させる搬送部4と、グラビア版11に圧接可能に設けられたドクターブレード5と、グラビア版11及び基板12に圧接可能に設けられたブランケット6と、を含んで構成されている。
この印刷装置1は、例えばタッチパネルに用いられる透明導電フィルム等の基板12に、グラビアオフセット印刷によって微細配線パターンを形成する装置として構成されている。基板12に形成する微細配線パターンとしては、例えば電極部と配線部とを有し、タッチパネルの表示領域の縁部に沿って形成される、いわゆるベゼルパターン13が挙げられる。
ベゼルパターン13は、透明電極と接続される細線の集合体であり、例えば図2に示すように、所定の方向に延びる第1の細線パターン14と、第1の細線パターン14と略直交する方向に第1の細線パターン14の一端部から延びる第2の細線パターン15とからなる一対の略L字状の配線パターン16,16を有している。第2の細線パターン15の先端部には、第1の細線パターン14と反対側に延びる複数の細線によって電極パターン17が形成されており、一対の略L字状の配線パターン16,16は、電極パターン17,17同士が所定の間隔をもって対向し、かつ第1の細線パターン14,14同士が略平行となるように配置されている。第1の細線パターン14及び第2の細線パターン15の線幅は、例えば10μm〜100μmとなっている。また、電極パターン17は、例えば幅200μm×長さ2000μm程度の略長方形状の領域に形成されている。
微細配線パターンの形成に用いる印刷ペーストP(図4参照)は、例えば導電性粉末、樹脂、溶剤等の混合物を3本ロール等で撹拌することによって得られる。導電性粉末には、例えばAg、Au、Pt、Cu、Alといった各種の金属が用いられる。金属は、単体であっても合金であってもよい。また、導電性粉末の粒子に異なる金属を被覆したものを用いてもよい。粒子の形状は、球状、デンドライト状、フレーク状といった各種の形状であってよい。
樹脂には、例えば熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等の各種の樹脂が用いられる。熱硬化性樹脂としては、例えばメラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。紫外線硬化型樹脂としては、例えば(メタ)アクリロイル基を有するアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、及びこれらとモノマーとの混合物が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、例えばポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロース樹脂、アクリル樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
溶剤には、印刷工程における印刷ペーストPの乾燥を防止するため、例えば沸点が240℃以上の高沸点溶剤を含有させることが好ましい。かかる高沸点溶剤としては、例えばジアミルベンゼン、トリアミルベンゼン、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノアセテート、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコール、テトラエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
グラビア版11は、例えばソーダライムガラスやノンアルカリガラス等によって板状に形成されている。このグラビア版11には、図3に示すように、ベゼルパターン13に対応する描画用の凹部21が形成されている。凹部21は、エッチング等を用いて形成され、グラビア版11上に例えばマトリクス状に配列されている。各凹部21は、第1の細線パターン14に対応する第1の細線部22と、第2の細線パターン15に対応する第2の細線部23とからなる一対の略L字状の細線部24,24を有している。第2の細線部23の先端部には、電極パターン17に対応する電極領域部25が形成されており、一対の略L字状の細線部24,24は、電極領域部25,25同士が所定の間隔をもって対向し、かつ第1の細線部22,22同士が略平行となるように配置されている。
第1の細線部22及び第2の細線部23の線幅は、第1の細線パターン14及び第2の細線パターン15の線幅に略一致し、例えば10μm〜100μmとなっている。また、電極領域部25の形成領域は、電極パターン17の形成領域に略一致し、例えば幅200μm×長さ2000μm程度の略長方形状の領域に形成されている。以上のような凹部21は、第1の細線部22が印刷方向である搬送部4の搬送方向(以下「MD(Machine Direction)方向」と記す)に延び、かつ第2の細線部23が搬送部4の搬送方向に直交する方向(以下「TD(Transverse Direction)方向」と記す)に延びるように形成され、さらに、TD方向に対して鋭角の傾斜角θをもって傾斜した状態となっている。
ドクターブレード5は、図1に示すように、第1のステージ2がドクターブレード5の配置位置を通過する際に、先端のブレード部分がグラビア版11の表面に圧接するように第1のステージ2の搬送路の上方に配置されている。これにより、グラビア版11の表面全体に塗布された印刷ペーストPが掻き取られ、グラビア版11の凹部21内に印刷ペーストPが充填される。
ブランケット6は、例えば円筒状のシリンダの表面にゴム等を巻いて構成され、軸周りに回転可能となっている。このブランケット6は、搬送部4の上方に配置され、リニアサーボモータ等の駆動手段によって、第1のステージ2上のグラビア版11或いは第2のステージ3上の基板12に対して圧接可能な進出位置と、これらのグラビア版11及び基板12から離間する退避位置との間で駆動するようになっている。
ブランケット6の表面6aのゴムは、印刷ペーストPの離型性や転移性を考慮して選択することが好ましく、例えばシリコーンゴムが用いられる。これにより、ブランケット6の表面6aの硬度が好適となり、印刷ペーストPをグラビア版11からブランケット6に転移する際、及び印刷ペーストPをブランケット6から基板12に転写する際のブランケット6の表面6aの変形を最適化できる。
続いて、上述した印刷装置1を用いたグラビアオフセット印刷の印刷工程について説明する。
この印刷装置1では、基板12に微細配線パターンを印刷する1回の印刷工程の中で、大きく分けて、グラビア版11の凹部21に印刷ペーストPを充填するドクタリング工程と、凹部21に充填された印刷ペーストPをブランケット6の表面6aに転移するオフ工程と、ブランケット6に移った印刷ペーストPを基板12に転写するセット工程とを実行する。印刷工程の開始の際、第1のステージ2上にグラビア版11を載置すると共に、カメラ等を用いて位置合わせを行いながら第2のステージ3上に基板12を載置する。また、グラビア版11の表面の全体に予め印刷ペーストPを塗布する。
ドクタリング工程では、図4に示すように、グラビア版11が載置された第1のステージ2がブランケット6側に所定の速度で搬送され、ドクターブレード5の下を通過する。これにより、ドクターブレード5がグラビア版11の表面に圧接され、グラビア版11の表面の印刷ペーストPがブレード部分で掻き取られる。第1のステージ2がドクターブレード5を通過し終えると、グラビア版11の凹部21内に印刷ペーストPが充填された状態となる。
オフ工程では、ブランケット6が圧接位置に進出し、図5に示すように、第1のステージ2がブランケット6の下方を通過する。これにより、グラビア版11における凹部21内の印刷ペーストPがブランケット6の表面6aに転移し、ブランケット6の表面6aには、凹部21から離型した印刷ペーストPによってベゼルパターン13が描画される。このオフ工程では、印刷ペーストPがブランケット6の表面6aに転移する際、印刷ペーストP中の溶剤がブランケット6の表面6aに十分吸収されることが好ましい。これにより、続くセット工程において、ブランケット6から基板12への印刷ペーストPの転写精度を担保できる。
セット工程では、ブランケット6が退避位置に移動し、第1のステージ2が初期位置に戻ると共に、第2のステージ3がブランケット6よりもドクターブレード5側に搬送される。次に、ブランケット6が再び圧接位置に進出し、図6に示すように、第2のステージ3がブランケット6の下方を通過する。これにより、ブランケット6の表面6aのベゼルパターン13が基板12に転写され、印刷工程が完了する。
続いて、上述したドクタリング工程及びオフ工程について更に詳細に説明する。
ドクタリング工程で用いるドクターブレード5は、例えば図7(a)に示すように、グラビア版11に対向する先端部において、印刷ペーストPを掻き取るためのブレード部5aと、ブレード部5aに対して当板の役割を果たす当板部5bとを有している。かかるドクターブレード5では、ブレード部5aが完全な剛体ではないため、ドクタリング工程にてグラビア版11の表面に圧接される際、ブレード部5aの材質及び長さに依存して先端部にしなりが生じる場合がある。このようなブレード部5aのしなりが生じると、ドクターブレード5が凹部21上を通過するときにブレード部5aが凹部21内に部分的に落ち込み、図7(b)に示すように、凹部21内の印刷ペーストPが過度に掻き取られてしまうおそれがあった。このようなしなりの発生を抑制するには、ブレード部5aの長さを短くすることも考えられる。しかしながら、グラビア版11へのダメージ及びドクターブレード5の消耗を考慮すると、ブレード部5aの一定の長さを確保しておく必要がある。
これに対し、本実施形態のドクタリング工程では、TD方向に延びる第2の細線部23に対してドクターブレード5が所定の傾斜角θ1をもって傾斜するように、ドクターブレード5をグラビア版11に対して配置している。より具体的には、このドクタリング工程では、例えば図8に示すように、ドクターブレード5をTD方向に一致させて配置する一方で、第2の細線部23がTD方向に対して傾斜角θ1で傾斜するように凹部21を傾斜させてグラビア版11上に形成している。このような傾斜角θ1を持たせることにより、このドクタリング工程では、ドクターブレード5をグラビア版11に対して圧接して走査させる際に、弾性変形したドクターブレード5の先端が凹部21(第2の細線部23)内に過度に落ち込むことを抑制でき、凹部21内の印刷ペーストPがドクターブレード5によって過剰に掻き取られることを抑制できる。したがって、後続のオフ工程で凹部21からブランケット6への印刷ペーストPの転移を高い転移率で実施でき、セット工程での印刷不良の発生を好適に抑止できる。なお、上記傾斜角θ1は、5°〜45°の範囲で適宜設定可能である。
また、オフ工程において、ブランケット6の軸方向が第2の細線部23の延在方向と一致している場合、図9に示すように、ブランケット6がグラビア版11上に圧接されることによって、ブランケット6の一部が、凹部21内に過剰に落ち込むことがあった。このようなブランケット6の過剰な落ち込みが生じると、凹部21内の印刷ペーストPに対して過度に圧力がかかることや、印刷ペーストPが凹部21の壁面に当たることに起因して、印刷ペーストPが抜けにくくなるおそれがあった。このため、ブランケット6への印刷ペーストPの転移率が十分に得られず、ブランケット6上に形成される画線形状が劣化するおそれがあった。
これに対し、本実施形態のオフ工程では、TD方向に延びる第2の細線部23に対してブランケット6の軸方向が所定の傾斜角θ2をもって傾斜するように、ブランケット6をグラビア版11に対して配置している。より具体的には、このオフ工程では、例えば図10に示すように、ブランケット6の軸方向をTD方向に一致させて配置する一方で、第2の細線部23をTD方向に対して傾斜角θ2で傾斜するようにグラビア版11上に形成している。このような傾斜角θ2を持たせることにより、このオフ工程では、ブランケット6が凹部21(第2の細線部23)内に過度に落ち込むことを抑制でき、凹部21内の印刷ペーストPをブランケット6に高い転移率で転移させることができる。したがって、後続のセット工程での印刷不良の発生を一層効果的に抑止できる。なお、上記傾斜角θ2は、ドクタリング工程と同様に、5°〜45°の範囲で適宜設定可能である。
上述のように、本実施形態ではドクターブレード5及びブランケット6の配置をTD方向と一致させ、グラビア版11上の凹部21をTD方向に対して傾斜角θで傾斜させている。したがって、本実施形態では、ドクタリング工程における傾斜角θ1とオフ工程における傾斜角θ2とはいずれも傾斜角θと等しくなるように設けられる。また、この場合、ドクターブレード5やブランケット6といった印刷装置1側の構成を変更せず、グラビア版11上の凹部21の配置の調整だけで、簡単な構成でドクタリング工程及びオフ工程のいずれにおいても傾斜角θを形成できる。
続いて、本発明の効果確認試験について説明する。この効果確認試験では、凹部とドクターブレードとの傾斜角θ1及び凹部とブランケットの軸方向との傾斜角θ2を変更しながらグラビアオフセット印刷を実施し、ドクタリング工程については、凹部への印刷ペーストの充填率を評価し、オフ工程については、ブランケットへの印刷ペーストの転移率及びブランケット上の印刷ペーストの画線形状を評価した。ここで、凹部の線幅は約30μmとした。
具体的には、ドクタリング工程について、傾斜角θ1を、0°(比較例)、5°(実施例1)、10°(実施例2)、25°(実施例3)、45°(実施例4)とし、各場合における凹部への印刷ペーストの充填率を評価した。
また、オフ工程について、ドクタリング工程での傾斜角θ1を10°とし、オフ工程での傾斜角θ2を、0°(比較例)、5°(実施例1)、10°(実施例2)、25°(実施例3)、45°(実施例4)とし、各場合におけるブランケットへの印刷ペーストの転移率及びブランケット上の印刷ペーストの画線形状を評価した。ブランケット上の印刷ペーストの画線形状の評価は、顕微鏡による観察で行い、評価基準は以下のとおりとした。
A:細線の直線性に特に優れ、断線箇所なし
B:細線の直線性に優れ、断線箇所なし
C:細線の直線性に劣り、断線箇所なし
D:細線の直線性に劣り、断線箇所あり
図11は、その試験結果を示す図である。図11(a)に示すように、ドクタリング工程において、比較例では凹部への印刷ペーストの充填率が50%にとどまったのに対し、実施例1では印刷ペーストの充填率が70%、実施例2〜4では80%に向上していた。また、図11(b)に示すように、オフ工程において、比較例ではブランケットへの印刷ペーストの転移率が25%〜30%にとどまったのに対し、実施例1〜4では、いずれもブランケットへの印刷ペーストの転移率が40%〜45%に向上していた。また、比較例では、ブランケット上の印刷ペーストの画線形状の直線性が低く、断線箇所が見られたのに対し、実施例1〜4では傾斜角θ2が大きくなる程直線性が向上し、いずれも断線箇所は見られなかった。
図12は、実施例及び比較例におけるブランケット上での印刷ペーストの形成結果を示す図である。比較例(傾斜角θ1=10°、傾斜角θ2=0°)では、図12(a)に示すように、画線部分の中央付近に複数のピンホールが観察されたのに対し、実施例(傾斜角θ1=10°、傾斜角θ2=10°)では、図12(b)に示すように、画線部分にピンホールは観察されず、良好な画線形状となっていることが確認できた。
以上の結果から、ドクタリング工程及びオフ工程において傾斜角θ1及び傾斜角θ2を設けることで、良好な充填率及び画線形状が得られることがわかった。傾斜角θ1及び傾斜角θ2の範囲について、画線形状の向上の観点からは傾斜角θ1及び傾斜角θ2が大きいことが好ましく、基板上の微細配線パターンの形成密度の向上という観点等からは傾斜角θ1及び傾斜角θ2が小さいことが好ましい。したがって、これらの両立を考慮し、傾斜角θ1及び傾斜角θ2は5°〜45°の範囲とすることが好ましい。
本発明は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、凹部21(第2の細線部23)とドクターブレード5及びブランケット6の軸方向との間に傾斜角を設けるために、グラビア版11上の凹部21の配置パターンをTD方向に対して傾斜角θだけ傾斜させることにより、傾斜角θ1及び傾斜角θ2をいずれも傾斜角θと等しくなるように設けたが、傾斜角を設ける方法はこれに限定されるものではない。例えば、ドクターブレード5及びブランケット6の軸方向をTD方向に対して傾斜角θをもつように傾斜させてもよい。また、凹部21をグラビア版11に対して傾斜させる代わりに、凹部21がTD方向に対して傾斜角θをもつようにグラビア版11を第1のステージ2に対して傾斜して載置してもよい。これらの方法によっても、凹部21とドクターブレード5及びブランケット6の軸方向との間に傾斜角が設けられる。また、傾斜角θ1及び傾斜角θ2を異なる大きさとしてもよい。
また、微細配線パターンは、タッチパネル用のものに限られず、電子ペーパー、太陽電池といった電子部品の導電回路、電極、絶縁層の形成にも適用できる。その他、上記実施形態では、平版のグラビア版と平板状の基板を用いた枚葉方式を例示したが、本発明では、平版のグラビア版に代えてロール版のグラビア版を用いてもよいし、或いは平板状の基板に代えて長尺シート状の基板を用いてもよい。生産性の観点からは、ロール版のグラビア版と平板状の基板又は長尺シート状の基板とを用いた連続方式を用いることが好適である。
5…ドクターブレード、6…ブランケット、11…グラビア版、12…基板、21…凹部、22…第1の細線部、23…第2の細線部、P…印刷ペースト、θ,θ1,θ2…傾斜角。

Claims (5)

  1. 微細配線パターンを基板に印刷するグラビアオフセット印刷方法であって、
    印刷方向に延びる第1の細線部と前記印刷方向に直交する方向に延びる第2の細線部とを含むグラビア版上の凹部を配置し、
    ドクターブレードを用いて前記凹部に印刷ペーストを充填する際、前記第2の細線部に対して前記ドクターブレードが所定の傾斜角をもって傾斜するように、前記ドクターブレードを前記グラビア版に対して圧接して走査させることを特徴とするグラビアオフセット印刷方法。
  2. 前記第2の細線部を前記印刷方向に直交する方向に対して前記所定の傾斜角をもって配置し、
    前記ドクターブレードを前記印刷方向に直交する方向に一致させて配置することを特徴とする請求項1記載のグラビアオフセット印刷方法。
  3. 前記凹部に充填された前記印刷ペーストをブランケットに転移させる際、前記第2の細線部に対して前記ブランケットの軸方向が所定の傾斜角をもって傾斜するように、前記ブランケットを前記グラビア版に圧接して回転させることを特徴とする請求項1又は2記載のグラビアオフセット印刷方法。
  4. 前記第2の細線部を前記印刷方向に直交する方向に対して前記所定の傾斜角をもって配置し、
    前記ブランケットの軸方向を前記印刷方向に直交する方向に一致させて配置することを特徴とする請求項3記載のグラビアオフセット印刷方法。
  5. 前記所定の傾斜角が5°〜45°であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載のグラビアオフセット印刷方法。
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