JP2000221083A - フィルムセンサ - Google Patents

フィルムセンサ

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JP2000221083A
JP2000221083A JP11022726A JP2272699A JP2000221083A JP 2000221083 A JP2000221083 A JP 2000221083A JP 11022726 A JP11022726 A JP 11022726A JP 2272699 A JP2272699 A JP 2272699A JP 2000221083 A JP2000221083 A JP 2000221083A
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film sensor
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Ken Koyata
憲 小八田
Katsutoshi Sasaki
勝敏 佐々木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルムセンサに曲げが加わった状態で長時
間経過しても、正確にその曲げを検出する。 【解決手段】 検知部15の近傍において絶縁層14の
数カ所に開口部14bをそれぞれ設け、開口部14bを
隔てて対向し、かつ導電層12a,13aが形成されて
いないプラスチックフィルム12,13間を部分的に接
合することで、前記フィルム12,13の相対な滑りを
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムに作用す
る圧力を検知するフィルムセンサに関し、特に圧力検知
性能の改善を図るフィルムセンサに関する。
【0002】
【関連する背景技術】フィルムセンサは、圧力を検出す
るための圧力センサに使用されており、例えば図4に示
す扁平なフィルム電線11は、ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)等の柔軟な電気絶縁性の回路基板からな
るプラスチックフィルム12,13の間に絶縁層14
を、粘着剤を用いて接合した構造を有している。このと
き、プラスチックフィルム12,13は、一方の面に、
例えば導電性塗料を印刷した導電層12a,13aが形
成されており、導電層12a,13aは対向して配置さ
れている。一方、絶縁層14には、所定箇所に開口部1
4aが設けられており、この部分で導電層12a,13
aが絶縁層14の厚さ分の空間(空隙)を介して対向す
ることで、外部からフィルム電線11に作用する圧力を
検知する検知部15を構成している。
【0003】従って、フィルム電線11は、いずれか一
方の面側から開口部14aに圧力が作用すると、プラス
チックフィルム12,13の一方或いは双方が弾性的に
変形し、導電層12aと導電層13aとが開口部14a
の部分で電気的に導通することを利用して、図示しない
検出回路による圧力検出を可能としている。このような
フィルムセンサを湾曲させると、曲げの内径と外径の差
によってプラスチックフィルム12,13に歪みが生
じ、この歪みにより検知部15で導電層12aと導電層
13aが接触する。フィルムセンサでは、所定検知部1
5でこれを電気的に検知することで、曲げが加わったこ
とを検出していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記フィル
ムセンサでは、曲げが加わった状態で長時間経過する
と、検知部において導電層12a,13a間が離れて電
気的接触が解除されてしまう。この原因は、プラスチッ
クフィルム12,13間が絶縁層14を介して粘着剤で
接合されており、時間の経過にしたがってフィルム1
2,13の一方或いは両方が相対的に滑り、フィルムセ
ンサを湾曲させたことによる歪みが解消されるためであ
る。
【0005】従って、フィルムセンサを湾曲させた当初
は、曲げが加わったことを検出できても、その状態のま
ま長時間経つと曲げを検出できなくなる不具合を生じる
おそれがあった。そこで、このような曲げ検出に経時変
化が生じる原因となる粘着剤の滑りを防止するために、
例えばフィルムセンサ全体を、エポキシ系の熱硬化性接
着剤を使用して貼り合わせたり、又は絶縁層を介在させ
た両フィルムの全体を熱融着する方法が考えられるが、
製造コストが高価となり、経済的な不具合が生じるもの
であった。
【0006】本発明は、上述の不具合に鑑みてなされた
もので、フィルムセンサに曲げが加わった状態で長時間
経過しても、正確に曲げを検出できるフィルムセンサを
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、各フィルム上の導電層間の接触によっ
て前記フィルムに作用する圧力を検知するフィルムセン
サにおいては、所定箇所に設けられた第1の空隙を隔て
て対向配置される前記各フィルム上の導電層により構成
される検知部を有し、前記検知部の近傍で前記フィルム
間を固定する固定手段を備えるフィルムセンサが提供さ
れる。
【0008】すなわち、検知部の近傍において部分的に
フィルム間を接合することで、フィルムの相対な滑りを
防止して正確に曲げを検出する。また、前記固定手段で
は、前記検知部の近傍に第2の空隙を設け、前記第2の
空隙を隔てて対向する前記フィルム間を固定すること
で、フィルムの相対な滑りの防止を図ることが好まし
い。
【0009】また、前記固定手段では、前記検知部の近
傍の前記フィルム間に固定治具をかしめることで、フィ
ルムの相対な滑りの防止を図ることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に係るフィルムセンサの一
実施形態を図1乃至図3の図面に基づいて説明する。な
お、以下の図において、図4と同様の構成部分に関して
は、説明の都合上、同一符号を付記する。図1は、本発
明に係るフィルムセンサの第1実施例の構造を示す断面
図である。図において、検知部15は、絶縁層14の所
定箇所に設けられた本発明の第1の空隙を構成する開口
部14aと、開口部14aを隔てて対向配置される各フ
ィルム上の導電層とから構成されている。
【0011】この検知部15の近傍の絶縁層14には、
本発明の第2の空隙を構成する開口部14bが設けら
れ、この開口部14bを隔てて対向するフィルム12,
13間を接合させて固定することで、本発明の固定手段
が構成されている。すなわち、本実施例では、検知部1
5周囲の近傍において、絶縁層14の数カ所に開口部1
4bを設け、各開口部14bでフィルム12,13同士
を、例えば超音波溶接等の手段で熱融着することで、フ
ィルム12,13の滑りを阻止する。
【0012】なお、この熱融着する箇所には、導電層1
2a,13aが形成されていないように、予め導電層1
2a,13aの形状を設定しておく必要がある。このよ
うに、本実施例では、検知部の近傍において絶縁層の数
カ所に開口部をそれぞれ設け、開口部を隔てて対向し、
かつ導電層が形成されていないフィルム間を部分的に固
定することで、粘着剤に起因したフィルムの相対な滑り
を防止して、フィルムセンサに曲げが加わった状態で長
時間経過しても、正確にその曲げを検出できる。
【0013】次に、図2及び図3に示した第2及び第3
実施例について説明する。図2及び図3においては、検
知部15の近傍のフィルム12,13間に固定治具1
6,17をかしめることで、本発明の固定手段が構成さ
れている。すなわち、図2に示した第2実施例では、検
知部15周囲の近傍において、数カ所のフィルム12,
13同士に鳩目16をかしめることで、フィルム12,
13の滑りを阻止する。また、図3に示した第3実施例
では、検知部15周囲の近傍において、数カ所のフィル
ム12,13同士に針金17をかしめることで、フィル
ム12,13の滑りを阻止する。
【0014】なお、これら実施例においても、鳩目16
や針金17をかしめる箇所のフィルム12,13には、
導電層12a,13aが形成されていないように、予め
導電層12a,13aの形状を設定しておく必要があ
る。このように、第2及び第3実施例では、検知部の近
傍で、かつ導電層が形成されていないフィルム間を数個
の固定治具によって部分的に固定することで、粘着剤に
起因したフィルムの相対な滑りを防止して、フィルムセ
ンサに曲げが加わった状態で長時間経過しても、正確に
その曲げを検出できる。
【0015】従って、本発明では、上記実施例に示した
ごとく、検知部周囲の近傍の数カ所にプラスチックフィ
ルムの滑りを阻止する固定手段を設けており、上述のよ
うなフィルムセンサが湾曲された際に、その曲げ検出に
おける経時変化を防止することができる。本発明は、こ
れら実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を
逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。例え
ば、本発明の固定治具は、実施例の鳩目や針金に限ら
ず、種々の固定治具によって実現が可能である。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、所定
箇所に設けられた第1の空隙を隔てて対向配置される各
フィルム上の導電層により構成される検知部を有し、前
記導電層間の接触によって前記フィルムに作用する圧力
を検知するフィルムセンサであって、前記検知部の近傍
で前記フィルム間を固定する固定手段を備えたので、フ
ィルムセンサに曲げが加わった状態で長時間経過して
も、正確に曲げを検出できる。
【0017】請求項2において、前記固定手段では、前
記検知部の近傍に第2の空隙を設け、前記第2の空隙を
隔てて対向する前記フィルム間を固定することで、フィ
ルムの相対的な滑りを防止して、フィルムセンサに曲げ
が加わった状態で長時間経過しても、正確に曲げを検出
できる。また、請求項3において、前記固定手段では、
前記検知部の近傍の前記フィルム間に固定治具をかしめ
ることで、フィルムの相対的な滑りを防止して、フィル
ムセンサに曲げが加わった状態で長時間経過しても、正
確に曲げを検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフィルムセンサの第1実施例の構
造を示す断面図である。
【図2】同じく、第2実施例の構造を示す断面図であ
る。
【図3】同じく、第3実施例の構造を示す断面図であ
る。
【図4】従来のフィルム電線の構造を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
11 フィルム電線 12 プラスチックフィルム 12a,13a 導電層 14 絶縁層 14a 開口部 15 検知部 16 鳩目 17 針金

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定箇所に設けられた第1の空隙を隔て
    て対向配置される各フィルム上の導電層により構成され
    る検知部を有し、前記導電層間の接触によって前記フィ
    ルムに作用する圧力を検知するフィルムセンサであっ
    て、前記検知部の近傍で前記フィルム間を固定する固定
    手段を備えたことを特徴とするフィルムセンサ。
  2. 【請求項2】 前記固定手段では、前記検知部の近傍に
    第2の空隙を設け、前記第2の空隙を隔てて対向する前
    記フィルム間を固定することを特徴とする請求項1に記
    載のフィルムセンサ。
  3. 【請求項3】 前記固定手段では、前記検知部の近傍の
    前記フィルム間に固定治具をかしめることを特徴とする
    請求項1に記載のフィルムセンサ。
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