JP2000220435A - 頭上弁式内燃機関 - Google Patents
頭上弁式内燃機関Info
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- F02B75/16—Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
- F02B75/18—Multi-cylinder engines
- F02B75/22—Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
Abstract
り、内燃機関の大型化を招くことなく、ブリーザー室を
配置することができる頭上弁式内燃機関を提供するこ
と。 【解決手段】 頭上弁式内燃機関1は、シリンダ3に形
成されたシリンダボアと、シリンダヘッド4に位置する
とともにシリンダ中心線方向から見てシリンダボアの側
方に位置する回転自在なカム軸10と、シリンダボアの
側方に位置してカム軸10を回転駆動するチェーンを収
容するチェーン室12と、カム軸10の下方であってか
つチェーン室12の一側方においてシリンダボアと並列
となるように位置するブリーザー室13とを備えてい
る。
Description
伝動部材により回転駆動されるカム軸がシリンダヘッド
に位置する頭上弁式内燃機関のブリーザー室の配置に関
するものである。
ザー室の配置に関する技術として、特開昭58−939
14号公報に記載されたものがある。この従来技術で
は、カム軸がシリンダヘッドに回転自在に支持された頭
上弁式のV型2気筒内燃機関において、ブリーザー室
が、V字状に配置された二つのシリンダのオフセットに
より生じた空間に配置されていて、シリンダに形成され
たシリンダボアとカム軸駆動用チェーンを収容したチェ
ーン室との間に形成されている。また、ブリーザー室お
よびチェーン室は、クランクケース、シリンダおよびシ
リンダヘッドに渡って形成されている。
術において、ブリーザー室は、V型内燃機関に特有なシ
リンダ配置により既に形成されている空間を利用して配
置されることになるため、ブリーザー室を配置するため
の新たな空間をつくり出す必要がないものである。しか
しながら、チェーン室に対して、シリンダボアおよびブ
リーザー室が、直列となるように配置されているため、
V型または水平対向以外のシリンダ配列の内燃機関に、
三者のこの配置を適用しようとすると、チェーン室とシ
リンダボアとの間に、ブリーザー室を配置するための新
たな空間をつくり出す必要があり、内燃機関が大型化す
ることになる。
関はもちろん、それら以外のシリンダ配列の頭上弁式内
燃機関においても、既に形成されている空間を利用する
ことにより、内燃機関の大型化を招くことなく、必要な
容積を有するブリーザー室を配置することができる頭上
弁式内燃機関を提供することを課題とする。
項1記載の発明は、シリンダに形成されたシリンダボア
と、シリンダヘッドに位置するとともに前記シリンダ中
心線方向から見て前記シリンダボアの側方に位置する回
転自在なカム軸と、前記シリンダボアの側方に位置して
前記カム軸を回転駆動する伝動部材を収容する収容室
と、前記カム軸の下方であってかつ前記収容室の一側方
において前記シリンダボアと並列となるように位置する
ブリーザー室とを備えた頭上弁式内燃機関である。
シリンダヘッドに位置する回転自在なカム軸が、シリン
ダ中心線方向から見てシリンダボアの側方に位置してい
るため、カム軸の下方であってシリンダの側方には空間
が形成されている。しかも、ブリーザー室は、カム軸を
回転駆動する伝動部材を収容する収容室の、シリンダボ
アが位置する側と同じ側に、該シリンダボアと並列の状
態で位置している。そのため、カム軸の下方に形成され
た既存の前記空間を利用してブリーザー室が配置される
ので、ブリーザー室を配置するために、新たな空間をつ
くり出す必要はない。その結果、内燃機関の大型化を招
くことなく、必要な容積を有するブリーザー室を配置す
ることができる。
本出願発明の一実施形態について説明する。本出願発明
の実施形態である頭上弁式内燃機関1は、頭上弁式4バ
ルブの単気筒4サイクル水冷式内燃機関1である。図1
は、そのシリンダヘッド4、シリンダ3およびクランク
ケース2の概略縦断側面図であって、シリンダヘッド4
については、図2のI−I線の断面を、またシリンダ3
およびクランクケース2については、クランクケース2
内にクランク軸18と平行に配置されるバランサ軸の軸
線を通る鉛直面上に位置する図4のI−I線の断面を示
している。この内燃機関1は、鞍乗型車両などの車両に
搭載され、そのクランク軸18は、車両の前後方向を指
向している。なお、この実施形態の説明において、前後
左右は、車両における前後左右を意味するものとする。
3、シリンダヘッド4およびシリンダヘッドカバー5
は、この順に重ねられ、それらが一体となるように組み
付けられている。そして、シリンダヘッドカバー5内に
は、吸気ロッカーアーム軸および排気ロッカーアーム軸
にそれぞれ揺動自在に支持された吸気ロッカーアーム6
および排気ロッカーアーム7が設けられている。これら
ロッカーアーム6,7は、バルブリフタ8(図2参照)
およびプッシュロッド9を介して、回転するカム軸10
に形成された吸気カムおよび排気カムにより揺動され
る。一方、シリンダヘッド4には二つの吸気弁および二
つの排気弁が取り付けられていて、該吸気弁および排気
弁が、前記各ロッカーアーム6,7の揺動に応じて、吸
気口および排気口をそれぞれ開閉するようになってい
る。
ッド4およびシリンダ3に渡って、カム軸10を囲むカ
ム室11が形成され、シリンダヘッド4、シリンダ3お
よびクランクケース2に渡って、伝動部材に相当するチ
ェーン14を収容する収容室であるチェーン室12が形
成され、シリンダ3およびクランクケース2に渡って、
ブリーザー室13が形成されている。これらの室の詳細
は後述する。
3にはシリンダボア15が形成されており、その中にピ
ストン16が摺動自在に嵌合されている。該ピストン1
6はコネクティングロッド17を介してクランク軸18
に連結されている。
置されている。該カム軸10は、図1および図3に図示
されるように、吸気カムおよび排気カムが形成されてい
る部分(以下、「カム形成部分」という)を挟んだその
両軸端側で、軸受を介して前方および後方カムホルダ1
9,20により回転自在に保持されている。そして、各
カムホルダ19,20は、シリンダ3上面と同一平面上
に位置する、シリンダ3に形成された2本の支柱21の
上面に載置され、前記支柱21にそれぞれ螺合するボル
トにより固定されている。
カム軸10の前端部には、カムスプロケット22が固着
されている。該カムスプロケット22には、クランク軸
18の前端部に固着されたドライブスプロケットとの間
に、カム軸10を回転駆動する伝動部材であるチェーン
14が掛け渡されていて、クランク軸18の回転がカム
軸10に伝達されるようになっている。なお、カム軸1
0の前端面には、直径方向の溝が形成され、その溝に冷
却水ポンプ23の軸に形成された突部が嵌合されて、冷
却水ポンプ23がカム軸10により駆動されるようにな
っている。
10は、シリンダヘッド4に位置するとともに、シリン
ダ3の中心線C(この中心線は、シリンダボア15の中
心線でもある。)方向から見て、シリンダボア15の右
側方に位置している。したがって、図2に図示されるよ
うに、カム軸10の下方であってシリンダ3の側方には
空間が形成されている。
ブリーザー室13について説明する。図1および図2に
図示されるように、シリンダヘッド4には、シリンダ3
寄りが開口している凹部が形成されていて、該凹部に、
カム軸10、両カムホルダ19,20およびカムスプロ
ケット22が収容されている。そして、この凹部は、カ
ム軸10のカム形成部分および両カムホルダ19,20
を収容するシリンダヘッド側カム室11aと、カムスプ
ロケット22およびチェーン14を収容するシリンダヘ
ッド側チェーン室12aとを構成している。
カム軸10は、このシリンダヘッド側カム室11a内で
回転自在に支持されていることになる。また、このシリ
ンダヘッド側カム室11aは、前述のように、カム軸1
0が、リンダヘッド4において、シリンダ中心線C方向
から見て、シリンダボア15の右側方に位置しているこ
とから、シリンダヘッド4に形成されている燃焼室24
の右側方に位置している。なお、バルブリフタ8は、シ
リンダヘッド側カム室11aの上壁に摺動自在に支持さ
れている(図2参照)。
3には、シリンダヘッド側カム室11aのシリンダ3寄
り開口と整合する位置においてシリンダヘッド4寄りが
開口している凹部からなるシリンダ側カム室11bが形
成され、またリンダヘッド側チェーン室12aのシリン
ダ3寄り開口と整合する位置においてシリンダヘッド4
寄りが開口し、他方でクランクケース2寄りが開口して
いる貫通穴からなるシリンダ側チェーン室12bが形成
されている。
支柱21が形成されている。また、図3および図4に図
示されるように、シリンダ側チェーン室12bは、シリ
ンダ中心線C方向から見て、カム軸10と直交する方向
に長い略長方形状の断面を有し、かつシリンダボア15
の前側方に位置していて、その中で、カムスプロケット
22とドライブスプロケットとの間に掛け渡されたチェ
ーン14が走行できるようになっている。
び図4に図示されるように、クランクケース2寄りが開
口している凹部からなるシリンダ側ブリーザー室13b
が形成されている。該シリンダ側ブリーザー室13b
は、シリンダ側カム室11bのチェーン室12寄りの直
下にあって、その上壁がシリンダ側カム室11bの下壁
となっており、しかもシリンダ側カム室11bと略同じ
左右方向の幅を有している。
チェーン室12bのクランクケース2寄り開口と整合す
る位置においてシリンダ3寄りが開口し、他方でクラン
ク軸18のドライブスプロケット寄りが開口している貫
通穴からなるクランクケース側チェーン室12cが形成
され、またシリンダ側ブリーザー室13bのクランクケ
ース2寄り開口と整合する位置においてシリンダ3寄り
が開口している凹部からなるクランクケース側ブリーザ
ー室13cが形成されている。
びブリーザー室13について説明する。図3および図4
に図示されるように、ブリーザー室13は、カム軸10
の下方にであって、シリンダボア15の右側方で、かつ
チェーン室12の後側方に位置している。したがって、
ブリーザー室13は、カム室11内で回転自在に支持さ
れるカム軸10が、シリンダ中心線C方向から見てシリ
ンダボア15の側方に位置していることに基づいて形成
された前記空間の一部を占めている。
リンダボア15の前側方、換言するとシリンダボア15
はチェーン室12の後側方に位置していることから、結
局、ブリーザー室13およびシリンダボア15は、チェ
ーン室12の後側方で並列した状態で位置することにな
る。
能を考慮して適宜設定されるが、カム軸10を収容する
カム室11の下方の後方であるブリーザー室13の後側
方には空間が残っているため、この空間を利用して、ブ
リーザー室13の容積を大きくとることも可能である。
3cの右寄りの前壁には、その下壁の近傍にブリーザー
入口25が形成されている。図1に図示されるように、
ブリーザー室13の前壁は、チェーン室12の後壁とも
なっているが、その前壁の一部は、チェーン室12の後
壁を形成することなく、クランク軸18に固着されたド
ライブスプロケットが配置された側のクランクケース2
内に直に露出している。そして、ブリーザー入口25の
形成位置近傍のクランクケース側ブリーザー室13cの
前壁は、このチェーン室12の後壁とならない部分であ
るため、ブリーザー入口25は、ドライブスプロケット
が配置された側のクランクケース2内に開口している。
ブリーザー室13bの後壁の上寄りに設けられた孔に挿
入されたパイプにより形成されている。そして、ブリー
ザー出口26は、このパイプに接続されるチューブ(図
示されず)を介して吸気系のエアクリーナ(図示され
ず)のクリーンサイドに連通される。
は、バランサ27が配置されている。そして、バランサ
軸の一端が、ブリーザー室13の前壁を形成しているク
ランクケース2の仕切壁28の下方で、軸受を介して回
転自在に支持されている。
成されているので、次の効果を奏する。シリンダヘッド
4に位置して、カム室11内で回転自在に支持されるカ
ム軸10が、シリンダ中心線C方向から見てシリンダボ
ア15の右側方に位置しているため、カム軸10の下方
であってシリンダ3の右側方には空間が形成されてい
る。しかも、ブリーザー室13は、カム軸10を回転駆
動するチェーン14を収容するチェーン室12の、シリ
ンダボア15が位置する側と同じ側である後側方に、シ
リンダボア15と並列の状態で位置している。そのた
め、カム軸10の下方に形成された既存の前記空間を利
用してブリーザー室13が配置されるので、ブリーザー
室13を配置するために、新たな空間をつくり出す必要
はない。その結果、内燃機関1の大型化を招くことな
く、必要な容積を有するブリーザー室13を配置するこ
とができる。
室12の後壁を兼ねるように、両室12,13が隣接し
て配置されるため、両室12,13をコンパクトに配置
できる。
は、シリンダ側ブリーザー室13bの後壁、つまりシリ
ンダ3に設けられているが、ブリーザー出口が、シリン
ダヘッド4に設けられるようにすることもできる。すな
わち、ブリーザー室が、シリンダヘッド4、シリンダ3
およびクランクケース2に渡って形成されるようにし
て、そのブリーザー室のシリンダヘッド4側の部分に、
ブリーザー出口が設けられるようにしてもよい。
クランクケース側ブリーザー室13cの前壁に形成され
たが、ブリーザー入口が、クランク軸18のバランスウ
エイトおよびバランサ27が配置された側のクランクケ
ース2に開口するように、クランクケース側ブリーザー
室13cの後壁に形成され、クランクケース側ブリーザ
ー室13cの前壁には、ブリーザー室13内において分
離したオイルが、ドライブスプロケットが配置された側
のクランクケース2に戻るようにするための孔が形成さ
れてもよい。
ン14が使用されたが、伝動部材は、ベルトまたはギヤ
であってもよい。また、前記実施形態では、内燃機関1
は単気筒であったが、2気筒以上の多気筒の内燃機関で
あってもよく、またそのシリンダ配列もV型または水平
対向以外の配列であってよい。
関の、図2および図4のI−I線でのシリンダヘッド、
シリンダおよびクランクケースの概略縦断側面図であ
る。
ーおよびシリンダヘッドを取り除いたときの平面図であ
る。
ンダ、4…シリンダヘッド、5…シリンダヘッドカバ
ー、6…吸気ロッカーアーム、7…排気ロッカーアー
ム、8…バルブリフタ、9…プッシュロッド、10…カ
ム軸、11…カム室、11a…シリンダヘッド側カム
室、11b…シリンダ側カム室、12…チェーン室、1
2a…シリンダヘッド側チェーン室、12b…シリンダ
側チェーン室、12c…クランクケース側チェーン室、
13…ブリーザー室、13b…シリンダ側ブリーザー
室、13c…クランクケース側ブリーザー室、14…チ
ェーン、15…シリンダボア、16…ピストン、17…
コネクティングロッド、18…クランク軸、19,20
…カムホルダ、21…支柱、22…カムスプロケット、
23…冷却水ポンプ、24…燃焼室、25…ブリーザー
入口、26…ブリーザー出口、27…バランサ、28…
仕切壁。
Claims (1)
- 【請求項1】 シリンダに形成されたシリンダボアと、
シリンダヘッドに位置するとともに前記シリンダ中心線
方向から見て前記シリンダボアの側方に位置する回転自
在なカム軸と、前記シリンダボアの側方に位置して前記
カム軸を回転駆動する伝動部材を収容する収容室と、前
記カム軸の下方であってかつ前記収容室の一側方におい
て前記シリンダボアと並列となるように位置するブリー
ザー室とを備えたことを特徴とする頭上弁式内燃機関。
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