JP2000219784A - 自消性樹脂組成物 - Google Patents

自消性樹脂組成物

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JP2000219784A
JP2000219784A JP2484899A JP2484899A JP2000219784A JP 2000219784 A JP2000219784 A JP 2000219784A JP 2484899 A JP2484899 A JP 2484899A JP 2484899 A JP2484899 A JP 2484899A JP 2000219784 A JP2000219784 A JP 2000219784A
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ethylene
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Mitsugi Ishioka
貢 石岡
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Japan Polychem Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カーボンブラックを添加しなくても長期に渡
り耐候性を保持することが可能な自消性樹脂組成物を提
供。 【解決手段】 (A)ポリエチレン系樹脂50〜20重
量%、(B)アルミニウムおよび/またはマグネシウム
の水酸化物、あるいはこれらに炭酸マグネシウムを30
重量%以下添加した配合物50〜80重量%からなる樹
脂組成物100重量部に対して、(C)エチレンと4−
アクリロイルオキシ−2,2,6,6,テトラメチルピ
ペリジンとの共重合体1〜10重量部を配合することを
特徴とする自消性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電線被覆や管等の
押出成形体、家電容器や電線コネクタ等の射出成形体等
の分野に好適な機械特性、および難燃特性を有し、かつ
耐候性が著しく改良された自消性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電線ケーブル等に使用される樹脂
材料に対する難燃化の要求は著しく高まっている。熱可
塑性樹脂あるいはエラストマーの難燃化方法としては酸
化アンチモンとハロゲン化物とを配合する方法がある
が、この方法による自消性樹脂組成物は火炎時に有害ガ
スが発生する危険性が生じる。このことから、有害ガス
の発生が全くなく、かつ添加剤としての毒性も全く問題
のない水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムまたは
これらと炭酸マグネシウムとの配合物等の水和金属化合
物が着目されている。
【0003】熱可塑性樹脂あるいはエラストマーにこれ
ら水和金属化合物を配合して難燃性を付与させる方法は
すでに公知であり、また、その組成物に炭素微粉末を配
合することにより、さらに難燃性を向上させ得ることも
知られている(特開昭51−46341号公報)。
【0004】耐候性を改良する方法については、カーボ
ンブラックを添加する方法と光安定剤や紫外線吸収剤を
練り込み添加する方法が一般的である。しかしながら、
カーボンブラックを添加する方法は、自然色や黒色以外
に着色することが困難である。また、光安定剤や紫外線
吸収剤を練り込み添加する場合は、これらの添加剤が比
較的低分子量であるため、揮発したり、屋外に曝された
場合に雨水により洗いながされたりして消失してしまう
ため、長期にわたり耐候性を保持することが出来ないば
かりでなく、表面特性の面からも好ましいものではな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カー
ボンブラックを添加しなくても長期に渡り耐候性を保持
することが可能な自消性樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者は、無機難燃
剤の配合された重合体組成物の上記欠点を解決すべく詳
細に検討を行った結果、特定量のポリエチレン系樹脂と
無機難燃剤との組成物に、エチレンと4−アクリロイル
オキシ−2,2,6,6,テトラメチルピペリジンとの
共重合体を配合することによりこの課題が解決できるこ
とを見い出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、(A)ポリエチレン
系樹脂50〜20重量%、(B)アルミニウムおよび/
またはマグネシウムの水酸化物、あるいはこれらに炭酸
マグネシウムを30重量%以下添加した配合物50〜8
0重量%からなる樹脂組成物100重量部に対して、
(C)エチレンと4−アクリロイルオキシ−2,2,
6,6,テトラメチルピペリジンとの共重合体1〜10
重量部を配合することを特徴とする自消性樹脂組成物で
ある。
【0008】
【発明の実施形態】1.自消性樹脂組成物 本発明の自消性樹脂組成物は、下記の成分(A)〜成分
(C)の必須成分から構成されるものである。 (A)ポリエチレン系樹脂成分 本発明の自消性樹脂組成物を構成するポリエチレン系樹
脂としては、エチレン・α−オレフィン共重合体、エチ
レン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸メチ
ルエステル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重
合体等を挙げることができ、これらの中でも以下の〜
の物性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体
を用いることが好ましい。 (a)物性 MFR JIS−K7210による190℃、荷重2.16kg
でのMFR(メルトフローレート)は、0.1〜20g
/10分、好ましくは0.3〜10g/10分、より好
ましくは0.5〜5g/10分である。該MFRが上記
範囲を超えると、強度が低下し、機械的強度が低下す
る。また、該MFRが上記範囲未満であると、成形の際
に樹脂圧力が高くなり、成形加工性が悪くなる。
【0009】密度 JIS−K7112による密度は、0.880〜0.9
10g/cm、好ましくは0.880〜0.905g
/cm、より好ましくは0.880〜0.900g/
cmである。該密度が上記範囲を超えると、無機難燃
剤の配合が困難となり機械的強度が不良となる。また、
密度が上記範囲未満であると、製品の硬さが不十分とな
り、成形加工性も不良となる。
【0010】示差走査熱量測定法(DSC)によって
得られる融解ピーク補外融解終了温度(Tem) 示差走査熱量測定法(DSC)によって得られる微分融
解曲線に見られる融解ピークは1つであり、該融解ピー
クの補外融解終了温度(Tem)は50〜130℃、好
ましくは60〜120℃、特に好ましくは70〜115
℃の範囲である。
【0011】該補外融解終了温度(Tem)と密度
(D1)との関係 該補外融解終了温度(Tem)とエチレン・α−オレフ
ィン共重合体自体の密度(D1)との関係は、好ましく
はTem≦200D1−60、より好ましくはTem≦
343D1−194、最も好ましくはTem≦571D
1−404の関係式を満たすことが必要である。
【0012】上記微分融解曲線にピークがない場合は、
フィルムにしたときにベタつきが生じるので好ましくな
い。上記微分融解曲線のピークは、好ましくは1本であ
り、ピークが2つ以上の場合は、透明性、衝撃強度、引
張強度が不良となるので好ましくない。上記ピークの補
外融解終了温度(Tem)が上記範囲未満である場合
は、フィルムにしたときにブロッキングが生じ易くな
る。また、該温度が上記範囲を超えると、透明性、衝撃
強度、引張強度が不良となるので好ましくない。なお、
該ピークの融解温度以外において融解する成分が認めら
れる場合があるが、非常に融解挙動が緩やかであるもの
はピークとして認めない。
【0013】(b)エチレン−α−オレフィン共重合体
の製造 本発明に用いられるエチレン−α−オレフィン共重合体
は、種々の方法により製造することが出来るが、好まし
くは特開昭58−19309号、特開昭59−9529
2号、特開昭60−35005号、特開昭60−350
06号、特開昭60−35007号、特開昭60−35
008号、特開昭60−35009号、特開昭61−1
30314号、特開平3−163088号の各公報、ヨ
ーロッパ特許出願公開第420,436号明細書、米国
特許第5,055,438号明細書、および国際公開公
報WO91/04257号明細書等に記載されているよ
うなメタロセン触媒、メタロセン/アルモキサン触媒を
使用したり、または、例えば国際公開公報WO92/0
7123号明細書等に開示されている様なメタロセン化
合物と、以下に述べるメタロセン化合物と反応して安定
なイオンとなる化合物とからなる触媒を使用したりし
て、主成分のエチレンと従成分のα−オレフィンとを共
重合させることにより製造できる。
【0014】(i)触媒 上述のメタロセン触媒と反応して安定なイオンとなる化
合物とは、カチオンとアニオンのイオン対から形成され
るイオン性化合物または親電子性化合物であり、これら
は、メタロセン化合物と反応して安定なイオンとなって
重合活性種を形成する。このうち、イオン性化合物は下
記式(I)で表される。 [Q]m+[Y]m−(mは1以上の整数) (I) 式中のQは、イオン性化合物のカチオン成分であり、例
えば、カルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、
アンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホ
ニウムカチオン、ホスホニウムカチオン等や、更には、
それ自身が還元され易い金属の陽イオンや有機金属の陽
イオン等が挙げられる。これらのカチオンは、特表平1
−501950号公報等に開示されているようなプロト
ンを与えることができるカチオンだけでなく、プロトン
を与えないカチオンでも良い。これらのカチオンの具体
例としては、トリフェニルカルボニウム、ジフェニルカ
ルボニウム、シクロヘプタトリエニウム、インデニウ
ム、トリエチルアンモニウム、トリプロピルアンモニウ
ム、トリブチルアンモニウム、N,N−ジメチルアンモ
ニウム、ジプロピルアンモニウム、ジシクロヘキシルア
ンモニウム、トリフェニルホスホニウム、トリメチルホ
スホニウム、トリ(ジメチルフェニル)ホスホニウム、
トリ(メチルフェニル)ホスホニウム、トリフェニルス
ルホニウム、トリフェニルオキソニウム、トリエチルオ
キソニウム、ピリリウム、また、銀イオン、金イオン、
白金イオン、パラジウムイオン、水銀イオン、フェロセ
ニウムイオン等が挙げられる。
【0015】一方、式中のYは、イオン性化合物のアニ
オン成分である。これは、メタロセン化合物と反応して
安定なアニオンとなる成分であって、有機ホウ素化合物
アニオン、有機アルミニウム化合物アニオン、有機ガリ
ウム化合物アニオン、有機リン化合物アニオン、有機ヒ
素化合物アニオン、有機アンチモン化合物アニオン等が
挙げられる。これらに該当するものとしては、具体的に
はテトラフェニルホウ素、テトラキス(3,4,5−ト
リフルオロフェニル)ホウ素、テトラキス(3,5−ジ
(トリフルオロメチル)フェニル)ホウ素、テトラキス
(3,5−(t−ブチル)フェニル)ホウ素、テトラキ
ス(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、テトラフェニル
アルミニウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロ
フェニル)アルミニウム、テトラキス(3,5−ジ(t
−ブチル)フェニル)アルミニウム、テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)アルミニウム、テトラフェニルガ
リウム、テトラキス(3,4,5−トリフルオロフェニ
ル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ(トリフルオロ
メチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(3,5−ジ
(t−ブチル)フェニル)ガリウム、テトラキス(ペン
タフルオロフェニル)ガリウム、テトラフェニルリン、
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)リン、テトラフ
ェニルヒ素、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ヒ
素、テトラフェニルアンチモン、テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)アンチモン、デカボレート、ウンデカ
ボレート、カルバドデカボレート、デカクロロデカボレ
ート等が挙げられる。
【0016】親電子性化合物としては、ルイス酸化合物
として知られているもののうち、メタロセン化合物と反
応して安定なイオンとなって重合活性種を形成するもの
が用いられ、種々のハロゲン化金属化合物や個体酸とし
て知られている金属酸化物等が挙げられる。これらに該
当するものとしては、具体的にはハロゲン化マグネシウ
ムやルイス酸性無機化合物等が例示される。
【0017】(ii)共重合 また、共重合されるα−オレフィンとしては、多くの場
合、炭素数3〜18のα−オレフィンが用いられる。具
体的には、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1
−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4−ジメ
チル−1−ペンテン等が挙げられるが、これらα−オレ
フィンの中で、好ましくは炭素数4〜12のもの、特に
好ましくは炭素数4〜8のものが望ましい。このα−オ
レフィンは、多くの場合、上記のものを1種選んで用い
られるが、所望に応じて2種以上を同時に併用すること
もできる。また該α−オレフィンをエチレンと共重合さ
せる場合には、該α−オレフィン2〜50重量%、好ま
しくは3〜35重量%、特に好ましくは5〜25重量%
と、エチレン50〜98重量%、好ましくは75〜97
重量%、特に好ましくは75〜95重量%とを共重合さ
せるのが望ましい。
【0018】また、共重合の方法としては、気相法、ス
ラリー法、溶液法、高圧イオン重合法等を挙げることが
できる。これらの中では、溶液法および高圧イオン重合
法が好ましく、本発明の効果を更に大きく発揮すること
ができる高圧イオン重合体が特に好ましい。この高圧イ
オン重合法とは、特開昭56−18607号、特開昭5
8−225106号の各公報に記載されている方法であ
り、具体的には、圧力が100kg/cm以上、好ま
しくは300〜2,000kg/cm、温度が125
℃以上、好ましくは130〜250℃、特に好ましくは
150〜200℃の反応条件下にて行われるエチレン系
重合体の製造方法である。
【0019】(B)アルミニウムおよび/またはマグネ
シウムの水酸化物、あるいはこれらに炭酸マグネシウム
を30重量%以下添加した水和金属化合物成分 本発明に用いられる上記成分(B)の水和金属化合物と
しては、水酸化アルミニウムおよび/または水酸化マグ
ネシウム、あるいは、これらに炭酸マグネシウムを30
重量%以下、好ましくは5〜20重量%添加した配合物
である。該水和金属化合物の平均粒径は、0.2〜2μ
mが好ましく、特に好ましくは0.5〜1μmのものが
分散性が良く、所望により表面処理を行ってもよい。こ
れらの中でも水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム
が効果的であり、特に水酸化マグネシウムが実用性能の
点で最適である。炭酸マグネシウムを30重量%を超え
て添加すると、難燃効果が得られなくなる点で問題が生
じ易くなる。
【0020】(C)エチレンと4−アクリロイルオキシ
−2,2,6,6,テトラメチルピペリジン共重合体成
分 本発明に用いられる(C)エチレンと4−アクリロイル
オキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの
共重合体は、エチレンと4−アクリロイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジンを高圧ラジカル重
合法にて重合して得られる。たとえば、特許第2695
975号に記載の方法で重合して得られる。
【0021】さらに、該共重合体は、以下の〜の物
性を満足するものを用いることが好ましい。 MFR 該共重合体のMFR(JIS K7210に記載の測定
法による)は、0.1〜200g/10分が好ましく、
より好ましくは0.5〜20g/10分、特に好ましく
は1〜5g/10分である。MFRが0.1g/10分
未満であるとポリエチレン系樹脂等とのなじみが悪く、
ブレンド使用した場合、肌荒れやブツ等で被覆電線にし
た場合の外観悪化の原因になる。また、MFRが200
g/10分を超えると分子量が大なる共重合体と言えど
も、拡散透失によるブリード、ブルーム現象が生起した
り、ポリエチレン系樹脂等とブレンドした場合、ブレン
ド物の強度低下の原因となる。
【0022】4−アクリロイルオキシ−2,2,6,
6,テトラメチルピペリジン含有量 該共重合体中の4−アクリロイルオキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジンの濃度(濃度は公知の窒素
分析にて決定するものであるが)は、エチレンと4−ア
クリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジンとの和に対して4−アクリロイルオキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジンが10重量%未
満、好ましくは0.1〜8重量%、より好ましくは1〜
6重量%である。4−アクリロイルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン濃度が0.1重量%未
満の場合は、ポリエチレン系樹脂等にブレンドして使用
する際に、高含量のブレンドが必要であり、また少量ブ
レンドの場合は、長期耐候性能が得難い。4−アクリロ
イルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン
濃度が、10重量%を超える場合は、適正耐候性能を得
るのに、極少量ブレンドとなり均一分散になりがたい。
【0023】2.配合割合 本発明では、上記必須成分の配合割合は、成分(A)と
成分(B)についてはこの両成分の合計量に対して成分
(A)が50〜20重量%、好ましくは40〜20重量
%および成分(B)が50〜80重量%、好ましくは6
0〜80重量%である。また、成分(C)については成
分(A)と成分(B)の合計量100重量部に対して、
成分(C)が1〜10重量部、好ましくは2〜7重量部
である。成分(A)、成分(B)及び成分(C)の配合
割合がこの範囲からはずれると、難燃性と耐候性のバラ
ンスがとれなくなる。
【0024】3.任意の配合成分 なお、本発明の自消性樹脂組成物には、上記必須成分の
他に、任意の付加的成分を本発明の効果を損なわない範
囲で配合することができる。付加的成分としては、例え
ば、酸化防止剤、銅害防止剤、中和剤、紫外線吸収剤、
着色剤、架橋剤、無機充填剤等がある。特に付加的成分
として、飽和または不飽和の脂肪酸(例えば、ステアリ
ン酸、オレイン酸、エルシン酸、ベヘニン酸等)の金属
塩(例えば、K、Na、Mg、Zn、Pb等の塩)を
(A)成分および(B)成分の合計量100重量部に対
して0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重
量部配合したものは、組成物の性質をあまり変化させず
に難燃性がさらに向上したものとなって好ましい。
【0025】4.組成物の製造 本発明の自消性樹脂組成物の製造は、上記必須成分およ
び所望により付加的成分を配合し、通常の混練法、例え
ば、2軸押出機、ロール、バンバリーミキサー等によっ
て混練して行われる。なお、配合順序は任意である。中
でも、全成分をドライブレンドで混合した後に混練する
方法が好適である。また、成分(C)の配合は、これを
成分(A)に混練したマスターバッチを予め製造し、こ
のものを成分(A)と成分(B)との混練物に配合する
方法、成分(A)と成分(B)を混練したものと成分
(C)とをドライブレンドして混練する方法がよい。成
形は、上記で製造された組成物をペレットとしたものを
用いるのが一般的であるが、マスターバッチ法や、ドラ
イブレンド法では配合後、または配合しつつ成形するこ
ともできる。
【0026】
【実施例】以下に示す実施例及び比較例によって、本発
明を更に具体的に説明する。なお、実施例、比較例に用
いた評価方法及び試料は、以下の通りである。 1.評価方法 (1)酸素指数:3mm厚シートを用い、JIS K7
201に準拠して下記の基準で判定した。 ○:27以上 △:24以上、27未満 ×:24未満 (2)耐候性:JIS C3005の破断点引張伸び試
験を参考にし、ダンベル打ち抜き試料片をサンシャイン
ウェザーメーター(槽内ブラックパネル温度63℃、J
IS B7753)で照射し、照射後の破断点引張伸び
を測定し(JISC3005)、原点(照射前)の破断
点伸び率に対して、百分率で破断点伸び残存率が50%
になった時間を耐候性劣化の寿命とした。なお、破断点
伸びおよび破断点伸び残存率は、次式により求めたもの
である。
【0027】
【数1】 評価の判定は下記の基準で行った。 ○:5000時間以上 △:2000時間以上5000時間未満 ×:2000時間未満
【0028】2.試料 A成分(ポリエチレン系樹脂) M1:エチレン−α−オレフィン共重合体 α−オレフィン:ヘキセン−1 MFR:2.2g/10分 密 度:0.899g/cm Tem:100℃ 200D1−60:119.8℃ M2:エチレン−α−オレフィン共重合体 α−オレフィン:ブテン−1 MFR:2.9g/10分 密 度:0.910g/cm Tem:110℃ 200D1−60:122℃ M3:エチレン−α−オレフィン共重合体 α−オレフィン:ヘキセン−1 MFR:1.1g/10分 密 度:0.890g/cm Tem:97℃ 200D1−60:118℃ EVA:エチレン−酢酸ビニル共重合体 酢酸ビニル含有量:15wt% MFR:0.5g/10分 EMA:エチレン−アクリル酸メチル共重合体 アクリル酸メチル含有量:15wt% MFR:0.5g/10分
【0029】B成分(水和金属化合物) B1:Mg(OH)、協和化学社製 キスマー5A B2:Al(OH)、平均粒径0.2μm、表面未処
理品の水酸化アルミニウム
【0030】C成分(エチレン系共重合体) C1:エチレン・4−アクリロイルオキシ−2,2,
6,6,テトラメチルピペリジン共重合体(日本ポリケ
ム製) MFR:3g/10分 4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6,テトラメチ
ルピペリジン含有量:5重量%
【0031】実施例1 A成分のポリエチレン系樹脂、B成分の無機難燃剤、C
成分のエチレン・4−アクリロイルオキシ−2,2,
6,6,テトラメチルピペリジン共重合体として、それ
ぞれ、表1に示す化合物を表1に示す割合で配合し、さ
らに、難燃助剤として、ステアリン酸鉛を0.5重量
部、及び酸化防止剤として、4,4’−チオビス(3−
メチル−6−t−ブチルフェノール)を0.3重量部と
をドライブレンドさせた後、二軸混練機を使用して、下
記の二軸混練機標準条件にて混練して自消性樹脂組成物
を作成した。次に、得られた自消性樹脂組成物について
各厚みのプレスシートを作り、上記評価方法により酸素
指数及び耐候性を評価した。その結果を表1に示す。 [二軸混練標準条件] 機器:神戸製鋼製 NCM60 チャンバー温度:200℃ ローター回転数:500rpm 樹脂温度:200℃ 押出機スクリュー回転数:25rpm
【0032】実施例2〜11及び比較例1〜6 表1に示す各成分の配合割合とした以外は、実施例1と
同様にして自消性樹脂組成物を調整し、評価した。その
結果を表1に示す。
【0033】実施例12 表1に示す各成分の配合割合とし、さらに赤の着色剤M
B(大日本インキ工業(株)製 CCP RED)5重
量部を配合した以外は、実施例1と同様にして自消性樹
脂組成物を調整し、評価した。その結果を表1に示す。
【0034】実施例13 表1に示す各成分の配合割合とし、さらに白の着色剤M
B(大日本インキ工業(株)製 CCP WHITE)
5重量部を配合した以外は、実施例1と同様にして自消
性樹脂組成物を調整し、評価した。その結果を表1に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】本発明の自消性樹脂組成物は、ポリエチ
レン系樹脂に水和金属化合物を多量に配合した難燃性組
成物に、エチレン・4−アクリロイルオキシ−2,2,
6,6,テトラメチルピペリジン共重合体を特定量配合
することにより、難燃性、酸素指数、耐候性の性能が著
しく改善された組成物となしたものである。これによ
り、実用性能が一段と向上されるといった著しい効果が
奏される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 23/04 23:08)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリエチレン系樹脂50〜20重
    量%、(B)アルミニウムおよび/またはマグネシウム
    の水酸化物、あるいはこれらに炭酸マグネシウムを30
    重量%以下添加した配合物50〜80重量%からなる樹
    脂組成物100重量部に対して、(C)エチレンと4−
    アクリロイルオキシ−2,2,6,6,テトラメチルピ
    ペリジンとの共重合体1〜10重量部を配合することを
    特徴とする自消性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (A)ポリエチレン系樹脂が、下記の
    〜の物性を満足するエチレン−α−オレフィン共重合
    体である、請求項1記載の自消性樹脂組成物。 メルトフローレート:0.1〜20g/10分 密度(D1):0.880〜0.910g/cm 示差走査熱量測定法(DSC)によって得られる融解
    ピークの補外融解終了温度(Tem):50〜130℃ 該補外融解終了温度(Tem)と密度(D1)との関
    係式: Tem≦200D1−60
  3. 【請求項3】 (A)ポリエチレン系樹脂が、メタロセ
    ン触媒を用いて製造されたポリマーである、請求項1又
    は2記載の自消性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)ポリエチレン系樹脂が、エチレン
    と炭素数4〜8のα−オレフィンとの共重合体である、
    請求項1〜3記載の自消性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (B)成分がマグネシウムの水酸化物で
    ある、請求項1〜4記載の自消性樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003082987A1 (fr) * 2002-03-29 2003-10-09 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Composition polymere

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