JP2000218710A - 繊維強化樹脂成形品及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化樹脂成形品及びその製造方法

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JP2000218710A
JP2000218710A JP11020200A JP2020099A JP2000218710A JP 2000218710 A JP2000218710 A JP 2000218710A JP 11020200 A JP11020200 A JP 11020200A JP 2020099 A JP2020099 A JP 2020099A JP 2000218710 A JP2000218710 A JP 2000218710A
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continuous reinforcing
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Yasuhiro Saito
康宏 斉藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長手方向だけでなく、長手方向軸の周方向の強
度が著しく強化され、曲げ弾性率に優れた繊維強化樹脂
成形品及びその製造方法を提供する。 【解決手段】熱硬化性樹脂中に多数の長尺繊維及び繊維
製長尺マットの少なくとも一方からなる強化繊維が長手
方向に沿って配設された繊維強化樹脂帯状体上に、その
長手方向の軸の周方向の少なくとも一部に連続強化材が
螺旋状に巻回され、該連続強化材が前記帯状体に接着さ
れている─維強化樹脂成形品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化樹脂成形
品及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、木材に替えて建材等の構造材とし
て使用し得る機械的に優れた長繊維補強発泡体が種々提
案されており、例えば、特公昭48─30137号公報
に記載された方法により、長繊維が成形体の長手方向に
向って配向していると共に、発泡した樹脂の中に均等に
分散している状態のものが製造されている。
【0003】しかし、このような長繊維補強発泡体は、
長繊維により長手方向のみが強化されたものであるので
異方性が著しく、長手方向と直行する方向に対する強度
が不十分であるという問題点があった。又、特公昭48
─30137号公報には、成形品の表面に、紙、フィル
ム、不織布等の表面被覆材を成形体表面に存在させるよ
うにすることが記載されている。しかし、このような表
面被覆材だけでは、長手方向を強化する補強繊維に比べ
て長手方向と直行する方向に対する強度がはるかに弱く
て不十分であるという問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来の問題点を解消し、長手方向だけでなく、長手方
向軸の周方向の強度が著しく強化され、曲げ弾性率に優
れた繊維強化樹脂成形品及びその製造方法を提供するこ
とを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に記載の
発明(本発明1)は、熱硬化性樹脂中に多数の長尺繊維
及び繊維製長尺マットの少なくとも一方からなる強化繊
維が長手方向に沿って配設された繊維強化樹脂帯状体上
に、その長手方向の軸の周方向の少なくとも一部に連続
強化材が螺旋状に巻回され、該連続強化材が前記帯状体
に接着されている繊維強化樹脂成形品である。
【0006】本願の請求項2に記載の発明(本発明2)
は、前記帯状体中に固体の充填材が分散されている本発
明1に記載の繊維強化樹脂成形品である。
【0007】本願の請求項3に記載の発明(本発明3)
は、多数の長尺繊維及び繊維製長尺マットの少なくとも
一方からなる強化繊維を長手方向に進行させるともに熱
硬化性樹脂液を含浸させて繊維強化樹脂帯状体形成材を
形成する工程と、前記強化繊維上に、その長手方向の軸
の周方向の少なくとも一部に連続強化材を螺旋状に巻回
する工程と、前記帯状体形成材を硬化させる工程とから
なる繊維強化樹脂成形品の製造方法である。
【0008】本願の請求項4に記載の発明(本発明4)
は、前記帯状体形成材中に固体の充填材が分散されてい
る本発明3に記載の繊維強化樹脂成形品の製造方法であ
る。
【0009】本願の請求項5に記載の発明(本発明5)
は、前記連続強化材の巻状物を、前記強化繊維上の長手
方向の軸の外周に配置するとともに、該軸周りを周回さ
せるようにして、その連続強化材を前記強化繊維上の長
手方向の軸の周方向に巻回する本発明3又は本発明4に
記載の繊維強化樹脂成形品の製造方法である。
【0010】本発明において、長尺繊維としては、無機
又は有機の繊維から形成されたものであれば何でもよ
く、例えば、その形態としては、モノフィラメント、マ
ルチフィラメント、糸状物、紐状物等が挙げられ、繊維
としては、ガラス繊維、合成繊維、天然繊維等が挙げら
れる。本発明において、繊維製長尺マットとしては、短
繊維や前記の繊維を長尺マット状に加工したもの等が挙
げられる。本発明において、連続強化材としては、無機
又は有機の連続繊維をその繊維が長手方向に連続するよ
うに織ったり編んだりした帯状物や紐状物、モノフィラ
メント、マルチフィラメント、無機又は有機の連続した
高強度テープ等が挙げられる。
【0011】本発明において、熱硬化性樹脂としては、
例えば、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂等が使
用される。本発明において使用される熱硬化性樹脂液
は、上記熱硬化性樹脂を形成する前の未硬化化状態の原
料であって、発泡性でも非発泡性でもかまわない。熱硬
化性樹脂液中には、反応触媒が含まれており、更には、
増量剤としての固体の無機充填材や製品自身の切削屑、
難燃材、可塑剤、着色剤、架橋剤、安定剤、発泡剤、ガ
ラス短繊維等が混入されていても構わない。
【0012】本発明において使用される固体の充填材と
しては、例えば、珪砂、珪石砂、フライアッシュ、ウワ
ラストナイト、クロマイトサイト、シラスバルーン、ガ
ラスバルーン、メサライト等の無機充填材、繊維強化樹
脂成形品の切削粉や粉砕品等が挙げられる。
【0013】固体の充填材の混入量としては、体積比で
熱硬化性樹脂液100に対して100以下が好ましい。
100を超えると熱硬化性樹脂液の粘度が上がりすぎ、
含浸が困難になり製品の品質にばらつきが生じ易い。熱
硬化性樹脂液の粘度は、固体の充填材を混入する場合に
はその充填材を含んだ状態で、含まない場合は液単独
で、25℃にて100〜30,000cpsが好まし
い。100cpsより小さいと樹脂物性が弱くなり、3
0,000cpsを超えると繊維中への含浸が難しくな
り製品の品質にばらつきが生じ易い。
【0014】本発明において、繊維強化樹脂帯状芯材中
の熱硬化性樹脂とその中の長手方向に沿って配設される
強化繊維との比率は、重量比で樹脂100に対して20
〜400が好ましい。20未満であると、強化繊維中に
樹脂液を保持しにくく、400を超えると、強化繊維中
に樹脂液が十分に含浸できず、得られる製品の品質にば
らつきを生じ易い。
【0015】本発明において、繊維強化樹脂帯状芯材中
に配設される強化繊維と、強化繊維の周りに巻回される
連続強化材との比率は、重量比で、強化繊維100に対
して、5〜300が好ましい。5より少ないと、製品の
長手方向軸の周りの強度の寄与せず、300を超えると
樹脂液を付着させるのが難しくなり得られる製品の品質
にばらつきを生じてしまう。
【0016】強化繊維上の長手方向の軸の周方向への連
続強化材の螺旋状巻回の方向は、一方向であっても二方
向以上であっても構わないし、連続強化材は単数であっ
も複数であっても構わない。螺旋のピッチは、一定でも
よいし、一定でなくても構わない。
【0017】多数の長尺繊維及び繊維製長尺マットから
なる強化繊維への熱硬化性樹脂液の含浸は、連続的に長
手方向に進行する強化繊維上に、熱硬化性樹脂液をふり
かけた後、進行方向と直交方向に往復運動する板や、ロ
ールを接触させるようにしてもよいし、又、強化繊維を
熱硬化性樹脂液の充填された含浸槽中に浸漬通過させる
ようにしてもよい。
【0018】強化繊維の周りに連続強化材を螺旋状に巻
回するのは、強化繊維に熱硬化性樹脂液を含浸させる前
であってもよいし後であってもよい。強化繊維の周りに
連続強化材を螺旋状に巻回する際の巻付け強さは、熱硬
化性樹脂液が非発泡性の場合や連続強化材が伸縮性のあ
るものである場合には特に限定されないが、熱硬化性樹
脂液が発泡性で且つ連続的に同じ断面形状の製品を成形
する場合や、連続強化材が非伸縮性のもので且つ断面形
状にへこんだ部分がある製品を成形する場合には、所望
する製品の断面形状が連続的に得られるように余裕を持
たせて巻き付ける必要がある。
【0019】
【作用】本発明1の繊維強化樹脂成形品は、熱硬化性樹
脂中に多数の長尺繊維及び繊維製長尺マットの少なくと
も一方からなる強化繊維が長手方向に沿って配設された
繊維強化樹脂帯状体上に、その長手方向の軸の周方向の
少なくとも一部に連続強化材が螺旋状に巻回され、該連
続強化材が前記帯状体に接着されていることにより、そ
の長手方向が強化繊維により強化されていると共に、長
手方向の軸の周方向も巻回された連続強化材により強化
されており、更に、この連続強化材は、長手方向に沿っ
て配設された強化繊維間を、その長手方向に直交する方
向に固定することになるので、実際の使用環境下での長
手方向の剪断強度、つまり長手方向の曲げに対する破断
強度が増加する。又、製品の表面に巻回された連続強化
材による跡形に基づく凹凸面が発現するので、この製品
に積層する外層部材のアンカー効果による密着力を発現
させることができる。
【0020】本発明2の繊維強化樹脂成形品は、前記帯
状体中に固体の充填材が分散されていることにより、弾
性率の物性が向上する。特に製品が板状体である場合に
は、幅方向の曲げ弾性率も向上する。
【0021】本発明3の繊維強化樹脂成形品の製造方法
は、多数の長尺繊維及び繊維製長尺マットの少なくとも
一方からなる強化繊維を長手方向に進行させるともに熱
硬化性樹脂液を含浸させて繊維強化樹脂帯状体形成材を
形成する工程と、前記強化繊維上に、その長手方向の軸
の周方向の少なくとも一部に連続強化材を螺旋状に巻回
する工程と、前記帯状体形成材を硬化させる工程とから
なることにより、本発明の繊維強化樹脂成形品を連続的
に生産性よく製造することができる。
【0022】本発明4の繊維強化樹脂成形品の製造方法
は、前記帯状体形成材中に固体の充填材が分散されてい
ることにより、本発明2の繊維強化樹脂成形品を連続的
に生産性よく製造することができる。
【0023】本発明5の繊維強化樹脂成形品の製造方法
は、前記連続強化材の巻状物を、前記強化繊維上の長手
方向の軸の外周に配置するとともに、該軸周りを周回さ
せるようにして、その連続強化材を前記強化繊維上の長
手方向の軸の周方向に巻回することにより、本発明の繊
維強化樹脂成形品を連続的に一層生産性よく製造するこ
とができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は、本発明の繊維強化樹脂成
形品の一例を示す斜視図である。この繊維強化樹脂成形
品1は、繊維強化樹脂帯状体11と連続強化材12から
なる。繊維強化樹脂帯状体11は、硬質ウレタン樹脂か
らなる熱硬化性樹脂111中に、多数の長尺ガラス繊維
からなる強化繊維112が長手方向に沿って配列すると
ともに均等に分散した状態にて埋設され硬化された構造
となっている。
【0025】繊維強化樹脂帯状体11上には、その長手
方向軸の周方向の全部に沿って、ガラス繊維のモノフィ
ラメントからなる連続強化材12が螺旋状に巻回され、
該連続強化材12が帯状体11の熱硬化性樹脂111に
接着されている。
【0026】図2は、本発明の繊維強化樹脂成形品の別
の例を示す斜視図である。この繊維強化樹脂成形品2
は、繊維強化樹脂帯状体21と連続強化材22,23か
らなる。繊維強化樹脂帯状体21は、硬質ウレタン樹脂
からなる熱硬化性樹脂211中に、チョップドガラス繊
維からなる繊維製長尺マット212が長手方向に沿って
埋設されている構造となっている。
【0027】繊維強化樹脂帯状体21上には、その長手
方向の軸の周方向の全部に沿って、ガラス繊維のモノフ
ィラメントからなる第1の連続強化材22が螺旋状に巻
回されるとともに、同一の材料からなる第2の連続強化
材23が、第1の連続強化材22とは逆の傾斜をなすよ
うに巻回され、第1の連続強化材22及び第2の連続強
化材23が帯状体21の熱硬化性樹脂211に接着され
ている。
【0028】図3は、本発明の繊維強化樹脂成形品の更
に別の例を示す斜視図である。この繊維強化樹脂成形品
3は、繊維強化樹脂帯状体31と連続強化材32からな
る。繊維強化樹脂帯状体31は、図1に示すものと同じ
であるので、対応する図番を付してその詳細な説明は省
略する。繊維強化樹脂帯状体31上には、その長手方向
軸の周方向の全部に沿って、、ガラス繊維のマルチフィ
ラメントからなる連続強化材32が巻回され、連続強化
材32は帯状体31の熱硬化性樹脂311に接着されて
いる。
【0029】図4は、本発明の繊維強化樹脂成形品の更
に別の例を示す斜視図である。この繊維強化樹脂成形品
4では、硬質ウレタン樹脂からなる熱硬化性樹脂411
中に、更に固体の充填材43が均一に分散するように配
設されていること以外は、図1に示すものと同じであ
る。
【0030】図5は、本発明の繊維強化樹脂成形品の更
に別の例を示す斜視図である。この繊維強化樹脂成形品
5では、一端部以外の部分が、繊維強化樹脂帯状体51
上に、その長手方向軸の周方向の一部に沿って、ガラス
繊維のフィラメントからなる連続強化材52が螺旋状に
巻回されており、一端部53はやや大径とされており、
この部分は硬質ウレタン樹脂からなる熱硬化性樹脂53
1中に、多数の長尺ガラス繊維からなる強化繊維532
が長手方向に沿って配列するとともに均等に分散した状
態にて埋設され硬化されている。この部分には連続強化
材は巻回されていない。その他の構造は図1に示すもの
と同じである。
【0031】以下、図1に示す繊維強化樹脂成形品1の
製造方法を、図6を参照して説明する。
【0032】硬化炉6の入口手前には、帯状体形成材1
1′がその中を走行可能とされた円筒状の形状をなし、
その周方向(図中、矢印B方向)に回転可能とされた巻
回装置7が支持体8に支持されるようにして配設されて
いる。巻回装置7上には、連続強化材12の巻回物を装
着できるようになっている。複数の連続強化材を用いる
必要がある場合には、適宜、複数の連続強化材の巻回物
を装着できるようになったものを用いる。回転装置7上
に、ガラス繊維のフィラメントからなる連続強化材12
の巻回物9を装着する。
【0033】多数の長尺ガラス繊維からなる強化繊維1
11を長手方向(図中、矢印A方向)に進行させるとも
に、硬質ウレタン樹脂液を含浸させて繊維強化樹脂帯状
体形成材11′を形成しつつ、巻回装置7内を経て、硬
化炉6に導入するように走行させる。そして、硬化炉6
に入る手前にて、連続強化材12の巻回物9を巻回装置
を回転させることにより、その連続強化材12を帯状体
形成材11′上の長手方向軸の周方向に沿って連続強化
材12を螺旋状に巻回していく。このとき、帯状体形成
材11′中の熱硬化性樹脂液が連続強化材12に付着し
た状態となる。
【0034】その後、これらの材料を硬化炉6内に導入
して帯状体形成材11′の熱硬化性樹脂を硬化させる。
これより、熱硬化性樹脂が硬化して、図1に示すような
硬質ウレタン樹脂からなる熱硬化性樹脂111中に、多
数の長尺ガラス繊維からなる強化繊維112が長手方向
に沿って配列するとともに均等に分散した状態にて埋設
された構造の繊維強化樹脂帯状体11が形成される。
又、繊維強化樹脂帯状体11上に巻回された連続強化材
12は付着した熱硬化性樹脂111を介して帯状体11
は接着される。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。実施例1 図6を参照して説明した方法に準じて、図1に示すよう
な構造の繊維強化樹脂成形品1を製造した。まず、多数
の長尺ガラス繊維からなる強化繊維111を長手方向に
進行させつつ、その上に触媒と発泡剤の水を含んだウレ
タン樹脂液をふりかけ、進行方向と直交方向に往復運動
する含浸板により摩擦することより強化繊維111中に
ウレタン樹脂液を含浸させて、繊維強化樹脂帯状体形成
材11′を形成した。
【0036】この帯状体形成材11′上に、硬化炉6に
入る手前にて、連続強化材12の巻回物9を巻回装置7
を回転させることにより、その連続強化材12を帯状体
形成材11′上の長手方向軸の周方向に沿って連続強化
材12を螺旋状に巻回した。これを硬化炉6内に導入し
て帯状体形成材11′の熱硬化性樹脂を硬化させて、長
手方向に配列された繊維強化樹脂帯状体11上に、その
長手方向軸の周方向に沿って連続強化材12を均一なピ
ッチで螺旋状に巻回し、連続強化材12を前記帯状体1
1に接着した状態にて硬化した、厚み30mm×幅20
0mm、比重0.5の繊維強化樹脂成形体1を得た。
【0037】尚、製品中の材料の割合は、熱硬化性樹脂
100重量部に対して、長手方向に配列される強化繊維
90重量部、長手方向軸の周方向に配列される連続強化
材10重量部とした。得られた製品について、長手方向
の縦曲げ弾性率及び長手方向に直交する幅方向の横曲げ
弾性率を測定した。その結果を表1に示した。尚、曲げ
弾性率は、JIS K 6902に準じて測定した。
【0038】実施例2 触媒と発泡剤の水の他に3号珪砂を均一に分散させたウ
レタン樹脂液を用いて、図4に示すような、硬質ウレタ
ン樹脂からなる熱硬化性樹脂411中に、更に固体の充
填材43が均一に分散するように配設されている繊維強
化樹脂成形品4を得た。尚、3号珪砂は、ウレタン樹脂
液100重量部に対して、50重量部となるように添加
した。得られた製品について、実施例1と同様に曲げ弾
性率を測定した。その結果を併せて表1に示した。
【0039】比較例 連続強化材12の巻回を行わなかったこと以外は実施例
と同様にして、その繊維強化樹脂帯状体のみからなる繊
維強化樹脂成形品を得た。得られた製品について、実施
例1と同様に曲げ弾性率を測定した。その結果を表1に
併せて示した。
【0040】
【表1】
【0041】表1からも明らかなように、本発明の実施
例1,2の場合には、いずれも、横曲げ弾性率が著しく
向上している。又、実施例2の固体の充填材が分散され
たものは、特に横曲げ弾性率が高い。
【0042】
【発明の効果】本発明の繊維強化樹脂成形品は、上記の
ようにされているので、長手方向だけでなく、長手方向
軸の周方向の強度が著しく強化され、曲げ弾性率に優れ
ている。
【0043】本発明の繊維強化樹脂成形品の製造方法
は、上記のようにされているので、本発明の繊維強化樹
脂成形品を連続的に生産性よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の繊維強化樹脂成形品の一例を示す斜視
図である。
【図2】本発明の繊維強化樹脂成形品の別の例を示す斜
視図である。
【図3】本発明の繊維強化樹脂成形品の更に別の例を示
す斜視図である。
【図4】本発明の繊維強化樹脂成形品の更に別の例を示
す斜視図である。
【図5】本発明の繊維強化樹脂成形品の更に別の例を示
す斜視図である。
【図6】本発明の繊維強化樹脂成形品の製造方法の一例
を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1,2,3,4,5 繊維強化樹脂成形品 11,21,31,41,51 繊維強化樹脂帯状体 12,22,32,42,52 連続強化材 53 固体の充填材 111,211,311,411,511 熱硬化性樹
脂 112,212,312,412,512 強化繊維

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂中に多数の長尺繊維及び繊
    維製長尺マットの少なくとも一方からなる強化繊維が長
    手方向に沿って配設された繊維強化樹脂帯状体上に、そ
    の長手方向の軸の周方向の少なくとも一部に連続強化材
    が螺旋状に巻回され、該連続強化材が前記帯状体に接着
    されていることを特徴とする繊維強化樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 前記帯状体中に固体の充填材が分散され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化樹脂
    成形品。
  3. 【請求項3】 多数の長尺繊維及び繊維製長尺マットの
    少なくとも一方からなる強化繊維を長手方向に進行させ
    るともに熱硬化性樹脂液を含浸させて繊維強化樹脂帯状
    体形成材を形成する工程と、前記強化繊維上に、その長
    手方向の軸の周方向の少なくとも一部に連続強化材を螺
    旋状に巻回する工程と、前記帯状体形成材を硬化させる
    工程とからなることを特徴とする繊維強化樹脂成形品の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記帯状体形成材中に固体の充填材が分
    散されていることを特徴とする請求項3に記載の繊維強
    化樹脂成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記連続強化材の巻状物を、前記強化繊
    維上の長手方向の軸の外周に配置するとともに、該軸周
    りを周回させるようにして、その連続強化材を前記強化
    繊維上の長手方向の軸の周方向に巻回することを特徴と
    する請求項3又は請求項4に記載の繊維強化樹脂成形品
    の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009154476A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Nippon Kansen Kogyo Kk 繊維集積ロッドと、その製造方法

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JP2009154476A (ja) * 2007-12-27 2009-07-16 Nippon Kansen Kogyo Kk 繊維集積ロッドと、その製造方法

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