JP2000309062A - 複合材料、この複合材料を用いた合成枕木および複合材料の製造方法 - Google Patents
複合材料、この複合材料を用いた合成枕木および複合材料の製造方法Info
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- JP2000309062A JP2000309062A JP11119888A JP11988899A JP2000309062A JP 2000309062 A JP2000309062 A JP 2000309062A JP 11119888 A JP11119888 A JP 11119888A JP 11988899 A JP11988899 A JP 11988899A JP 2000309062 A JP2000309062 A JP 2000309062A
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Abstract
にみても層間の接着性に優れた長繊維と発泡樹脂と充填
材とを含む複合材料、この複合材料を用いた合成枕木、
および複合材料の製造方法を提供することを目的として
いる。 【解決手段】使用時に表面層となる第1層と、第1層の
直下の第2層と、第2層の直下の第3層の少なくとも3
つの層を備え、各層は、第1層の長繊維の含有量>第2
層の長繊維の含有量>第3層の長繊維の含有量、第1層
の充填材の含有量<第2層の充填材の含有量<第3層の
充填材の含有量、長手方向の垂直断面でみて第1層の厚
みt1が、全厚みTに対して T/40<t1≦T/
5、長手方向の垂直断面でみて第2層の厚みt2が、全
厚みTに対して T/40<t2≦T/5の条件を満足
し、全ての長繊維が長手方向に配向している構成とし
た。
Description
の複合材料を用いた合成枕木に関する。
物性的に天然木材と同等以上の性能を示す繊維強化され
た複合材料(熱硬化性発泡樹脂成形品)が建材、構造部
材、枕木、水回り板材等の構造体として使用されてい
る。
た芯層を表面層で挟んだサンドイッチ構造にすることよ
って圧縮強度や釘打ち性能を改善しようとした複合材料
が既に提案されている(特開平5−138797号公報
参照)。
下の充填材が分散された熱硬化性樹脂発泡体からなる軽
量で圧縮強さの大きい芯層の表面に、補強繊維が長手方
向に略平行に引き揃えられて並んで分散されている熱硬
化性樹脂発泡体からなる軽量で剛性および引張強さの大
きい表面層が積層されているので、木材と同等以上の軽
量なものでありながら、曲げ強さや圧縮強さに優れ、木
材と同様に釘を打ち込むことができると言うものであ
る。
と表面層との間に明確な界面が存在し、芯層と表面層と
の弾性率の差異により繰り返しの曲げ応力負荷等により
長手方向(表面層長繊維の配向方向)において表面層と
芯層との界面に歪みが生じ、界面での剥離という長期的
な層間接着性の信頼性に乏しいと言う問題がある。
事情に鑑みて、より曲げ強度の向上が望めるとともに、
長期的にみても層間の接着性に優れた複合材料、この複
合材料を用いた合成枕木、および複合材料の製造方法を
提供することを目的としている。
るために、本発明の請求項1の発明にかかる複合材料
(以下、「請求項1の複合材料」と記す)は、長手方向
に配向した長繊維(A)と発泡樹脂(B)と充填材
(C)とを含む材料からなる複合材料において、使用時
に表面層となる第1層と、第1層の直下の第2層と、第
2層の直下の第3層の少なくとも3つの層を備え、各層
は、第1層の長繊維(A)の含有量(VA1)>第2層
の長繊維(A)の含有量(VA2)>第3層の長繊維
(A)の含有量(VA2)、第1層の充填材(C)の含
有量(VC1)<第2層の充填材(C)の含有量(VC
2)<第3層の充填材(C)の含有量(VC3)、長手
方向の垂直断面でみて第1層の厚みt1が、全厚みTに
対して T/40<t1≦T/5、長手方向の垂直断面
でみて第2層の厚みt2が、全厚みTに対して T/4
0<t2≦T/5の条件を満足している構成とした。
(以下、「請求項2の複合材料」と記す)は、長手方向
に配向した長繊維(A)と発泡樹脂(B)と充填材
(C)とを含む材料からなる複合材料において、表面層
となる第1層、この第1層によって外側から囲繞される
第2層、および、この第2層によって囲繞される第3層
の少なくとも3層からなり、各層は、第1層の長繊維
(A)の含有量(VA1)>第2層の長繊維(A)の含
有量(VA2)>第3層の長繊維(A)の含有量(VA
2)、第1層の充填材(C)の含有量(VC1)<第2
層の充填材(C)の含有量(VC2)<第3層の充填材
(C)の含有量(VC3)、長手方向の垂直断面でみて
厚み方向の第1層の厚みの合計tfが、全厚みTに対し
て T/20<tf≦2T/5、長手方向の垂直断面で
みて厚み方向の第2層の厚みの合計tcが、全厚みTに
対して T/20<tc≦2T/5の条件を満足してい
る構成とした。
(以下、「請求項3の複合材料」と記す)は、請求項1
または請求項2の複合材料において、第1層は、長繊維
(A)が10体積%以上40体積%以下、充填材(C)
が0体積%以上20体積%以下含まれていて、第3層
は、充填材(C)が20体積%以上70体積%以下含ま
れている構成とした。
は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の複合材
料を用いるようにした。
の製造方法(以下、「請求項5の製造方法」と記す)
は、請求項1または請求項2の複合材料を得るにあた
り、得ようとする複合材料の各層を構成する長繊維
(A)となる長尺の長繊維原料を複数の小長繊維原料群
に分けて引き揃えつつ、筒状をした成形用型の入口方向
に進行させるとともに、これら小長繊維原料群の進行途
中で、各小長繊維原料群の上方から、少なくとも充填材
(C)を小長繊維群に各層の充填材量に応じて振りかけ
る充填材供給工程と、これら小長繊維原料群の進行途中
で、各小長繊維原料群の上方から、少なくとも発泡性樹
脂液を各層の発泡樹脂に対応する液量振りかける発泡性
樹脂液供給工程と、振りかけられた発泡性樹脂液を各小
長繊維原料群を構成する繊維と繊維との間に含浸させる
含浸工程とを経たのち、発泡性樹脂液が含浸した各小長
繊維原料群を、得ようとする複合材料の層構成順になる
ように収束させて成形型内に導き、あるいは、発泡性樹
脂液が含浸した小長繊維原料群のうち、最内層または最
裏面層より1つ表面側の層を形成する小長繊維原料群の
上にさらに最内層または最裏面層となる充填材(C)と
発泡性樹脂液とからなる最内層形成用混合物または最裏
面層形成用混合物を供給し発泡性樹脂液が含浸した各小
長繊維原料群と最内層形成用混合物または最裏面層形成
用混合物とを得ようとする成形体の層構成順になるよう
に収束させて成形型内に導き、成形型内で加熱硬化また
は加熱溶融させて成形型内の断面形状に成形するように
した。
繊維としての機能を有していれば、その形状が限定され
ず、たとえば、モノフィラメント,フィブリル(髭状の
繊維が突き出た物)化繊維素,織り糸等が挙げられ、そ
の材質は、ガラス,炭素,合成樹脂などの有機物等が挙
げられ、ガラスあるいは炭素が補強硬化が大きく好適で
ある。
泡を有する硬質ポリウレタン樹脂、ウレタン樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等に微小
中空体を混入するインタクチックフォーム、低発泡倍率
で独立気泡となる発泡フェノール樹脂、発泡エポキシ樹
脂、発泡ユリア樹脂、発泡メタクリル樹脂等が挙げら
れ、これらの中でも、特にポリウレタンフォームが比較
的高い機械強度を有し、発泡時に独立気泡を形成するた
めに非吸水性に優れると言う特徴があり好適に使用され
る。
岩石粉粒体、ガラス粒粉、珪酸カルシウム、セメントコ
ンクリート粉砕物、珪砂等の無定型粒体、セリサイト、
ウォラストナイト等の無機短繊維粉体、バーミキュライ
ト、パーライト、膨張頁岩、フライアッシュの中空粉等
の気泡を有する無機粉体、炭酸カルシウム、フライアッ
シュ等の粒径の比較的小なる無機粉体などが挙げられ
る。また、樹脂チップや木粉等の有機系粉粒体でも構わ
ない。
3つの層を少なくとも備えていていれば、4層以上でも
構わない。また、請求項1の複合材料においては、長手
方向の垂直断面でみて第1層の厚みt1が、全厚みTに
対して T/40<t1≦T/5、長手方向の垂直断面
でみて第2層の厚みt2が、全厚みTに対して T/4
0<t2≦T/5の条件を満足していることが必須であ
るが、その理由は、第1層の厚みt1および第2層の厚
みt2がT/40以下であると、曲げ特性が低下し、t
1およびt2がT/5を越えると長繊維(A)の全体に
占める割合が多く、経済性の点で不適であるためであ
る。
手方向の垂直断面でみて厚み方向の第1層の厚みの合計
tfが、全厚みTに対して T/20<tf≦2T/
5、長手方向の垂直断面でみて厚み方向の第2層の厚み
の合計tcが、全厚みTに対して T/20<tc≦2
T/5の条件を満足していることが必須であるが、その
理由は、第1層の合計の厚みtfおよび第2層の合計の
厚みtcがT/20以下であると、曲げ特性が低下し、
tfおよびtcが2T/5を越えると長繊維(A)の全
体に占める割合が多く、経済性の点で不適であるためで
ある。
ては、各層が、第1層の長繊維(A)の含有量(VA
1)>第2層の長繊維(A)の含有量(VA2)>第3
層の長繊維(A)の含有量(VA2)、第1層の充填材
(C)の含有量(VC1)<第2層の充填材(C)の含
有量(VC2)<第3層の充填材(C)の含有量(VC
3)ことも必須であるが、その理由は、このようにする
ことによって、各層間の弾性率が大きく変化せずに長繊
維(A)の配向方向に沿った曲げ荷重において、層間の
歪みを低減できるからである。なお、各層の弾性率につ
いては、第1層>第2層>第3層が好ましく、請求項4
のように枕木として用いる場合には、第1層の弾性率が
6000MPa以上、第2層の弾性率が1000MPa
以上、第3層の弾性率が300MPa以上とすることが
より好ましい。
2の複合材料においては、請求項3の複合材料におい
て、第1層が10体積%以上40体積%以下の長繊維
(A)と0体積%以上20体積%以下の充填材(C)を
含むこと、および、第3層が20体積%以上70体積%
以下の充填材(C)を含むことが好ましいが、その理由
は、第1層中の長繊維(A)の含有量が10体積%未満
であると、発泡樹脂の密度等に関わらず長繊維補強によ
る弾性率増強効果が得難く、40体積%を越えると重と
の分散不良が生じ、補強効果を悪化させる恐れがあり、
第3層中の充填材の含有量が20体積%未満であると、
第3層の経済性、圧縮性の向上が見込め難く、70体積
%を越えると、樹脂との分散不良が生じ、補強効果を悪
化させる恐れがあるためである。
を考慮すると、請求項5および請求項6の製造方法のよ
うに、連続的に製造することが好ましいが、バッチ式で
製造しても構わない。請求項5の製造方法において、充
填材供給工程と、発泡樹脂液供給工程とは、いずれを先
に行っても構わないし、同時に行うようにしても構わな
い。すなわち、予め充填材を発泡性樹脂液に混合してお
くことによって同時に供給を行うことができる。また、
充填材供給工程で少量の発泡性樹脂液に充填材を予め混
合した状態で振りかけたのち、さらに発泡性樹脂液を別
途振りかけるようにしても構わない。請求項5の製造方
法において、収束するとは、厚み方向のみに層状に重な
るように収束させる場合、あるいは、内層を外側の層で
順次囲繞するように収束させる場合を含む。
造する方法としては、たとえば、長手方向を取り巻く4
面の内1面を開放した成形型に対し、長繊維原料に発泡
性樹脂液を分散混合した、または、長繊維原料に充填材
と発泡性樹脂液を分散混合した混合物、あるいは、充填
材と発泡性樹脂液を分散混合した混合物を用いで、少な
くとも第1層となる予備成形体a、第2層となる予備成
形体b、第3層となる予備成形体cを順次積層した積層
体で成形型内にセットし、発泡性樹脂液が発泡硬化する
前に、成形型の開放した面を閉塞したのち、発泡性樹脂
を加熱発泡硬化させる方法が挙げられる。
方法としては、たとえば、上記と同様に予備成形体a,
b,cをそれぞれ予備成形して得た2つの積層体を成形
型内で、予備成形体c同士が接するように重ね合わせた
状態で成形型内にセットし、発泡性樹脂液が発泡硬化す
る前に、成形型の開放した面を閉塞したのち、発泡性樹
脂を加熱発泡硬化させる方法が挙げられる。
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は本発明にかか
る複合材料の1つの実施の形態をあらわしている。
手方向に配向した長繊維(A)と発泡樹脂(B)と充填
材(C)とを含む材料からなり、表面層としての第1層
11と、中間層としての第2層12と、芯層としての第
3層13の3つの層から形成されている。各層は、長繊
維(A)の含有量が、第1層11の長繊維(A)の含有
量(VA1)>第2層12の長繊維(A)の含有量(V
A2)>第3層13の長繊維(A)の含有量(VA2)
の条件を満足し、充填材(C)の含有量が、第1層11
の充填材の含有量(VC1)がOで、かつ、0<第2層
の充填材(C)の含有量(VC2)<第3層の充填材の
含有量(VC3)の条件を満足するようになっている。
0体積%以上40体積%以下の割合で、充填材が0体積
%以上20体積%以下含まれているとともに、、第3層
に充填材が20体積%以上70体積%以下の割合で含ま
れている。また、各層の厚みは、長手方向の垂直断面で
みて厚み方向(図1の矢印方向)の第1層11の厚みの
合計tfが、全厚みTに対して T/20<tf≦2T
/5の条件を満足し、第2層12の厚みの合計tcが、
全厚みTに対して T/20<tc≦2T/5の条件を
満足している。
向の最上面および最下面ともに長繊維(A)が多く配合
されているので、曲げの方向が厚み方向に垂直な2方向
に対して、耐久性の高いものとなる。しかも、各層間の
弾性率が大きく変化せずに、長繊維(A)に沿った曲げ
荷重において層間の歪みを低減する効果を有する。した
がって、長期的な層間接着性の信頼性が高く、合成枕木
として有効に使用することができる。
を参照しつつ詳しく説明する。図2は、複合材料1を製
造する製造装置を模式的にあらわしている。
つの第1層用原料ライン2a,2aと、2つの第2層用
原料供給ライン2b,2bと、1つの第3層用原料供給
ライン2cと、成形用型(成形用通路)3と、引取り機
4とを備えている。第3層用原料供給ライン2cは、5
つのラインの中央に設けられ、成形用型3後方に設けら
れた引取り機の引取り力によって長繊維原料81が第3
層13用の小長繊維原料群82として引き揃えられなが
ら、成形用型3を通って引取り機4方向へ進行するよう
になっているとともに、充填材供給装置5と、樹脂液供
給装置6と、含浸装置7とを備えている。
料供給ライン2cを上下方向から挟むように設けられ、
長繊維原料81が、それそれ第2層12の厚み方向の上
側部分あるいは下側部分用の小長繊維原料群83,83
として引き揃えられながら、第3層用の小長繊維原料群
82と同様に成形用型3を通って引取り機4方向へ進行
するようになっているとともに、充填材供給装置5と、
樹脂液供給装置6と、含浸装置7とを備えている。
ラインの最上部、他方が各ラインの最下部に位置するよ
うに配置され、長繊維原料81が、それぞれ第1層11
の厚み方向の上側部分あるいは下側部分用の小長繊維原
料群84,84として引き揃えられながら、第3層用の
小長繊維原料群82と同様に成形用型3を通って引取り
機4方向へ進行するようになっているとともに、樹脂液
供給装置6と、含浸装置7とを備えている。
樹脂液と混合した状態でそれぞれ設定された量で引き揃
えられた小長繊維原料群83(84)の上方から振りか
けるようになっている。樹脂液供給装置6は、原料タン
ク(図示せず)の原料を吐出機61内で混合して発泡性
樹脂液62としてそれぞれ設定された量で引き揃えられ
た小長繊維原料群82(83,84)の上方から振りか
けるようになっている。
含浸台(図示せず)とを備え、発泡性樹脂液62が供給
された小長繊維原料群82(83,84)を含浸板71
と含浸台との間で挟み込むとともに含浸板71をスライ
ドさせて、含浸板71と含浸台との間で小長繊維原料群
82(83,84)を揉み、小長繊維原料群82(8
3,84)を構成する各繊維と繊維との間に発泡性樹脂
液および充填材を均等に含浸および分散させるようにな
っている。
に回転駆動する4つの無端ベルト31(図では2つしか
あらわれていない)を組み合わせて断面矩形の筒状に形
成されているとともに、図示していなが、加熱装置を備
え、成形用型3内へ連続して送り込まれる長繊維原料群
に含浸された発泡性樹脂液を発泡硬化させるとともに、
成形用型3の内面形状に成形するようになっている。
の長繊維原料を、第1層11の厚み方向の上側部分の補
強繊維となる小長繊維原料群84、第2層12の厚み方
向の上側部分の補強繊維となる小長繊維原料群83、第
3層13の補強繊維となる小長繊維原料群82、第2層
12の厚み方向の下側部分の補強繊維となる小長繊維原
料群83、第1層11の厚み方向の上側部分の補強繊維
となる小長繊維原料群84とにそれぞれ分けて引き揃え
ながら、成形用型3方向に進行させる。
4)に分かれた状態で成形用型3の手前で、それぞれの
層に応じた発泡性樹脂液および/または充填材を小長繊
維原料群82,83,84に上方から振りかけたのち、
含浸装置7で発泡性樹脂液および充填材を均等に含浸お
よび分散させる。つぎに、樹脂が含浸した各小長繊維原
料群82(83,84)を得ようとする複合材料の層構
成となるように収束させて成形用型3に入れ、成形用型
3内で発泡性樹脂液を発泡硬化させて、連続的に3層か
らなる複合材料1を製造するようになっている。
1を連続的に生産性よく製造することできる。また、最
も下側に長繊維(A)の割合が多く充填材を含まない第
1層用の小長繊維原料群82を配置したので、樹脂含浸
後の他の層の含浸束が一部落下などを起こすことなく確
実に成形用型に送りこまれる。すなわち、成形精度に優
れている。
法は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上
記の実施の形態の複合材料2では、第1層11には充填
材を供給しないようになっていたが、第1層には少量の
充填材を供給するようにしても構わない。また、上記の
複合材料では、最内層である第3層13にも長繊維
(A)が含まれていたが、最内層は充填材(C)と発泡
樹脂(B)のみからなる層としても構わない。このよう
な、充填材(C)と発泡樹脂(B)のみからなる層を最
内層に設けるようにするには、成形用型の手前で、第2
層12となる含浸工程が済んだ、発泡性樹脂液含浸済み
小長繊維原料群の上に、最内層の組成配合になった充填
材(C)と発泡性樹脂液との混合物を載せるように供給
したのち、各小長繊維原料群と最内層形成用混合物とを
得ようとする成形体の層構成順になるように収束させる
ようにすればよい。
る。
原料としてのガラスモノフィラメントストランド(17
μm)、発泡性 樹脂液としての熱硬化性ウレタン液
(ポリフェニルメタンジイソシアネート120重量部、
プロピレンオキサイド付加ポリエーテルポリオール10
0重量部、シリコーンオイル整泡剤1重量部、水1重量
部、ジブチル錫ラウリレート0.5重量部)、充填材と
しての珪砂3号を用い、図1に示すような表面層である
第1層と、中間層である第2層と、芯層である第3層の
3層からなる複合材料を得た。
上面側部分の厚みおよび下面側部分の厚みがそれぞれ2
0mm、合計厚みtfが40mm、幅が150mmで、体積比
を長繊維(A):発泡樹脂(B):充填材(C)=1
4:86(気泡率0.6):0とした。
部分の厚みおよび下面側部分の厚みがそれぞれ10mm、
合計厚みtcが20mmで、体積比を長繊維(A):発泡
樹脂(B):充填材(C)=5:70(気泡率0.
6):25とした。第3層は厚みが40mmで、体積比を
長繊維(A):発泡樹脂(B):充填材(C)=2:5
0(気泡率0.6):48とした。
ノフィラメントストランド(13μm)、実施例1と同
様の熱硬化性ウレタン液、充填材としてのガラス発泡体
(粒径3mm)を用い、バッチ式で表面層となる第1層、
中間層となる第2層、裏面層となる第3層の3層からな
る板状の複合材料を得た。なお、第1層は、その厚み方
向の複合材料上面側部分の厚みが20mm、幅が150mm
で、体積比を長繊維(A):発泡樹脂(B):充填材
(C)=12:88(気泡率0.5):0とした。
部分の厚みおよび下面側部分の厚みがそれぞれ10mm、
合計厚みtcが20mmで、体積比を長繊維(A):発泡
樹脂(B):充填材(C)=10:60(気泡率0.
5):30とした。第3層は厚みが80mmで、体積比を
長繊維(A):発泡樹脂(B):充填材(C)=8:4
0(気泡率0.6):52とした。
かった以外は、実施例1と同様にして表面層である実施
例1の第1層と芯層である実施例1の第3層とを備えた
2層構造の複合材料を得た。
かった以外は、実施例2と同様にして表面層である実施
例1の第1層と裏面層である実施例2の第3層とを備え
た2層構造の複合材料を得た。
た複合材料について、それぞれ曲げ試験と疲労試験を実
施し、その結果を表1に示した。なお、曲げ強度は、J
IS Z 2101の方法を用いて測定し、疲労試験
は、曲げ強度の60%となる荷重を3Hzの頻度で1000,0
00回加える試験を行い、回数を達成するまでに、破壊、
界面剥離したものを×、起こさなかったものを○で示し
た。
強度に優れ、層間剥離の問題もない優れた物性を示すこ
とがよくわかる。
に構成されているので、より曲げ強度の向上が望めると
ともに、長期的にみても層間の接着性に優れたものとな
る。したがって、合成枕木等に使用した場合、耐久性が
向上するとともに、安全性も高まる。
は、上記複合材料を連続的生産性よく製造することがで
きる。
その長手方向の垂直面で切断した断面図である。
製造装置の1例を模式的にあらわす模式図である。
Claims (5)
- 【請求項1】長手方向に配向した長繊維(A)と発泡樹
脂(B)と充填材(C)とを含む材料からなる複合材料
において、使用時に表面層となる第1層と、第1層の直
下の第2層と、第2層の直下の第3層の少なくとも3つ
の層を備え、各層は、第1層の長繊維(A)の含有量
(VA1)>第2層の長繊維(A)の含有量(VA2)
>第3層の長繊維(A)の含有量(VA2)、第1層の
充填材(C)の含有量(VC1)<第2層の充填材
(C)の含有量(VC2)<第3層の充填材(C)の含
有量(VC3)、長手方向の垂直断面でみて第1層の厚
みt1が、全厚みTに対して T/40<t1≦T/
5、長手方向の垂直断面でみて第2層の厚みt2が、全
厚みTに対して T/40<t2≦T/5の条件を満足
していることを特徴とする複合材料。 - 【請求項2】長手方向に配向した長繊維(A)と発泡樹
脂(B)と充填材(C)とを含む材料からなる複合材料
において、表面層となる第1層、この第1層によって外
側から囲繞される第2層、および、この第2層によって
囲繞される第3層の少なくとも3層からなり、各層は、
第1層の長繊維(A)の含有量(VA1)>第2層の長
繊維(A)の含有量(VA2)>第3層の長繊維(A)
の含有量(VA2)、第1層の充填材(C)の含有量
(VC1)<第2層の充填材(C)の含有量(VC2)
<第3層の充填材(C)の含有量(VC3)、長手方向
の垂直断面でみて厚み方向の第1層の厚みの合計tf
が、全厚みTに対して T/20<tf≦2T/5、長
手方向の垂直断面でみて厚み方向の第2層の厚みの合計
tcが、全厚みTに対して T/20<tc≦2T/5
の条件を満足していることを特徴とする複合材料。 - 【請求項3】第1層は、長繊維(A)が10体積%以上
40体積%以下、充填材(C)が0体積%以上20体積
%以下含まれていて、第3層は、充填材(C)が20体
積%以上70体積%以下含まれている請求項1または請
求項2に記載の複合材料。 - 【請求項4】請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載
の複合材料を用いてなる合成枕木。 - 【請求項5】請求項1または請求項2の複合材料を得る
にあたり、得ようとする複合材料の各層を構成する長繊
維(A)となる長尺の長繊維原料を複数の小長繊維原料
群に分けて引き揃えつつ、筒状をした成形用型の入口方
向に進行させるとともに、これら小長繊維原料群の進行
途中で、各小長繊維原料群の上方から、少なくとも充填
材(C)を小長繊維群に各層の充填材量に応じて振りか
ける充填材供給工程と、これら小長繊維原料群の進行途
中で、各小長繊維原料群の上方から、少なくとも発泡性
樹脂液を各層の発泡樹脂に対応する液量振りかける発泡
性樹脂液供給工程と、振りかけられた発泡性樹脂液を各
小長繊維原料群を構成する繊維と繊維との間に含浸させ
る含浸工程とを経たのち、発泡性樹脂液が含浸した各小
長繊維原料群を、得ようとする複合材料の層構成順にな
るように収束させて成形型内に導き、あるいは、発泡性
樹脂液が含浸した小長繊維原料群のうち、最内層または
最裏面層より1つ表面側の層を形成する小長繊維原料群
の上にさらに最内層または最裏面層となる充填材(C)
と発泡性樹脂液とからなる最内層形成用混合物または最
裏面層形成用混合物を供給し発泡性樹脂液が含浸した各
小長繊維原料群と最内層形成用混合物または最裏面層形
成用混合物とを得ようとする成形体の層構成順になるよ
うに収束させて成形型内に導き、成形型内で加熱硬化ま
たは加熱溶融させて成形型内の断面形状に成形すること
を特徴とする複合材料の製造方法。
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