JP2000204267A - 複合材料、その製造方法及び合成枕木 - Google Patents

複合材料、その製造方法及び合成枕木

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JP2000204267A
JP2000204267A JP11005365A JP536599A JP2000204267A JP 2000204267 A JP2000204267 A JP 2000204267A JP 11005365 A JP11005365 A JP 11005365A JP 536599 A JP536599 A JP 536599A JP 2000204267 A JP2000204267 A JP 2000204267A
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Ryuichi Matsuo
龍一 松尾
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断面積が大きくなっても断面中に補強繊維が
均一に配置されるとにより、物性のばらつきが極めて少
ない複合材料、その製造方法及びその複合材料を素材と
する合成枕木を提供する。 【解決手段】 複合材料が、長繊維(A)が結束用樹脂
(B)によって結束され、結束された長繊維(A)がマ
トリックス樹脂(C)によって結合されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複合材料、その製造
方法及び合成枕木に関する。
【0002】
【従来の技術】木材やコンクリート製品は建築資材、鉄
道資材等として従来から広く用いられてきた。しかしな
がら、木材は腐食や損傷に弱く、吸水によって物性が低
下し、耐久性にも劣るという欠点があり、将来の資源不
足によって供給安定性に問題があった。他方、コンクリ
ート製の資材は丈夫であり入手も容易であるが、重量が
極めて重いという欠点があり、施工性の他に防震性や防
音性にも問題があった。これらの問題に対処するため
に、例えば実公昭61−23042号公報には、熱硬化
性樹脂発泡体を一方向の長繊維で補強した複合材料が提
案されている。
【0003】上記複合材料は、強度、耐久性、軽量性等
に優れているが、繊維方向に対して垂直方向の断面が大
きくなると、その断面中に補強繊維を均一に配置するこ
とが難しくなり、複合材料の均一性が失われるために、
製品毎に物性がばらつくことがあった。さらに、上記複
合材料は、樹脂と繊維が混在しているために、例えば廃
棄物から樹脂と繊維とを分別して再利用することは非常
に困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑み、断面積が大きくなっても断面中に補強繊維が均
一に配置されるとにより、物性のばらつきが極めて少な
い複合材料、その製造方法及びその複合材料を素材とす
る合成枕木を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の複合材料は、長
繊維(A)が結束用樹脂(B)によって結束され、結束
された長繊維(A)がマトリックス樹脂(C)によって
結合された複合材料であって、前記長繊維(A)が複合
材料の長手方向に配向され、長繊維(A)と直交する断
面積中に占めるマトリックス樹脂(C)の割合が3%以
上であることを特徴とする。
【0006】以下、本発明について詳細に説明する。
【0007】本発明で用いられる長繊維(A)として
は、例えば、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維;ナイ
ロン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維等の有
機繊維など、少なくとも長手方向に補強可能な長繊維で
あれば、特に限定されない。また、上記長繊維(A)
は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されても
よい。
【0008】上記長繊維(A)の形態は、ロービング等
の1方向強化用、マット等の2方向強化用又はマットを
縫い合わせた3方向強化用のいずれであってもよい。
【0009】本発明で用いられる結束用樹脂(B)は、
熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂のいずれであってもよ
く、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、
ポリブタジエン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹
脂等が挙げられ、これらの樹脂は単独で用いられてもよ
く、2種以上が併用されてもよい。
【0010】上記結束用樹脂(B)としては発泡性の樹
脂が好ましい。結束用樹脂(B)として発泡性樹脂を使
用することにより、得られる複合材料の軽量化や低コス
ト化を図ること可能となる。また、発泡作業の容易さや
耐衝撃性を考慮すると、発泡性の樹脂の中でも特にポリ
ウレタン樹脂がより好ましい。
【0011】上記発泡性の樹脂としては、一般に発泡剤
によって発泡させた樹脂が用いられる。発泡剤として
は、例えば、フロン、炭酸ガス、ペンタン等の物理型発
泡剤;アゾ化合物、重曹等の分解型発泡剤;イソシアネ
ートと水との反応で発生する炭酸ガス等の反応型発泡剤
などが挙げられる。ポリウレタン樹脂の場合、発泡剤と
してフロンを使用するとオゾン層を破壊する恐れがある
ので、イソシアネートと水との反応で発生する炭酸ガス
を使用することが好ましい。この場合は、発泡剤は予め
ポリウレタン樹脂と混合しておくことが好ましい。
【0012】上記結束用樹脂(B)によって結束された
長繊維(A)には、その物性を損なわない範囲で、各種
添加剤、補強繊維等が添加されてもよい。上記各種添加
剤としては、例えば、ガラスビーズ、珪砂、シリカビー
ズ、針状シリカ、フライアッシュ、タルク、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、雲母、マグネシア等の無機中
実充填剤;ガラスバルーン、シラスバルーン、フライア
ッシュバルーン、メサライト、パーライト、発泡ガラス
等の無機中空・多孔質充填剤;合成樹脂粉、ゴムチッ
プ、熱硬化性樹脂成形体の粉砕物、木屑等の有機中実充
填剤;熱硬化性樹脂中空体、熱可塑性樹脂中空体等の有
機中空充填剤;ガラス短繊維、炭素短繊維、ポリエステ
ル短繊維、ナイロン短繊維等の短繊維などが挙げられ、
これらは単独で用いられてもよく、2種以上が併用され
てもよい。
【0013】上記長繊維(A)を結束方法は、特に制限
はなく、複数本の長繊維(A)が複合材料の長手方向に
均一に配置されるように固定されておればよく、結束さ
れた長繊維(A)間に空隙があってもよい。結束された
長繊維(A)の断面形状は、特に制限はなく、円柱状、
角柱状等いずれの形状であってもよい。
【0014】本発明で用いられるマトリックス樹脂
(C)は、上記結束用樹脂(B)と同様のものが使用さ
れる。これらのマトリックス樹脂(C)は単独で用いら
れてもよく、2種以上が併用されてもよい。上記マトリ
ックス樹脂(C)としては発泡性の熱可塑性樹脂又は熱
硬化性樹脂が好ましい。上記熱硬化性樹脂としては、例
えば、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げ
られ、より好ましくは発泡性の熱硬化性樹脂である。
【0015】上記発泡性の熱硬化性樹脂としては、上記
結束用樹脂(B)と同様の理由により、ポリウレタン樹
脂の使用が好ましい。マトリックス樹脂(C)の発泡に
よって、結束された長繊維(A)間の空隙を容易に埋め
ることができるので、長繊維(A)間の接着性が一層向
上する。また、上記結束用樹脂(B)とマトリックス樹
脂(C)とは、同一の樹脂であっても異なっていてもよ
いが、同一の樹脂を使用することによって、結束された
長繊維(A)と結束用樹脂(B)との接着性がより一層
向上するので好ましい。
【0016】上記マトリックス樹脂(C)には、上記長
繊維(A)の場合と同様の各種添加剤、補強繊維等が添
加されてもよい。
【0017】本発明の複合材料は、上記結束された長繊
維(A)が該複合材料の長手方向に配向されていること
により、長手方向の補強効果が向上し、強度に優れたも
のとなる。上記複合材料の長繊維(A)と直交する断面
積中に占めるマトリックス樹脂(C)の割合は、少なく
なると長繊維(A)間の空隙が増加して接着性が不足
し、得られる複合材料の強度が低下するので3%以上に
限定される。
【0018】本発明の複合材料は、例えば、長繊維
(A)を結束用樹脂(B)で含浸して結束する第1の工
程、結束された長繊維(A)を長手方向に配向させた状
態で型内に配置する第2の工程、及び、上記型内にマト
リックス樹脂(C)を供給して結束された長繊維(A)
を結合する第3の工程からなる製造方法によって製造さ
れる。
【0019】第1の工程において、長繊維(A)を結束
用樹脂(B)で結束する。長繊維(A)を結束するため
に、例えば、長繊維(A)を結束用樹脂(B)によって
含浸した後で反応又は冷却させて、結束用樹脂(B)を
硬化させる方法が採用される。含浸方法としては、一般
に行なわれているように、長繊維(A)に結束用樹脂
(B)をふりかけて浸透させる方法;長繊維(A)を結
束用樹脂(B)浴中に浸漬する方法等が採用される。
【0020】上述の反応によって硬化する場合は、加熱
によって硬化を促進することができる。加熱方法として
は、ヒータ等による伝熱や輻射熱のいずれであってもよ
い。また、反応時間が長くなるが、硬化反応熱を利用し
て硬化させてもよい。上記第1の工程はバッチ式又は連
続式のいずれであってもよい。
【0021】第2の工程において結束した長繊維(A)
を型内に配置する。上記長繊維(A)の配向方向が、得
られる複合材料の長手方向となるように型内に配置す
る。長繊維(A)の配向方向と複合材料の長手方向とを
一致させることにより、長手方向の強度向上が図られ
る。
【0022】上記長繊維(A)の結束は、長繊維(A)
を型内に配置した後で結束用樹脂(B)を含浸させ、結
束用樹脂(B)を硬化させることにより行なってもよ
い。上記結束用樹脂(B)が発泡性の樹脂の場合は、発
泡操作を型内で行うことが好ましい。また、上記結束さ
れた長繊維(A)を複合材料の長手方向に沿って割裂し
たり切断することにより、さらに細分化した状態で使用
してもよい。
【0023】また、結束用樹脂(B)に結束された長繊
維(A)の代わりに、一方向に長繊維補強された別の複
合材料を繊維補強方向に割裂したり切断したものを使用
してもよく、結束用樹脂(B)によって結束された長繊
維(A)と、別の複合材料(D)を補強方向に割裂した
り切断したものとを併用してもよい。この場合、別の複
合材料(D)の補強方向と長繊維(A)とを一致させる
ことが好ましい。上記別の複合材料(D)としては、例
えば、積水化学社製「ネオランバーFFU」が挙げられ
る。
【0024】第3の工程において、結束した長繊維
(A)を配置した型内にマトリックス樹脂(C)を供給
して結束した長繊維(A)を結合する。上記型内にマト
リックス樹脂(C)を供給する方法としては、例えば、
長繊維(A)をマトリックス樹脂(C)で含浸する方
法;長繊維(A)にマトリックス樹脂(C)をふりかけ
て浸透させる方法;回転ドラムの中で長繊維(A)とマ
トリックス樹脂(C)とを混練する方法;長繊維(A)
にマトリックス樹脂(C)をスプレー散布する方法等が
挙げられる。
【0025】上記マトリックス樹脂(C)の形態として
は、例えば、溶融状、粉体又は溶剤に分散もしくは溶解
させた状態のいずれであってもよい。
【0026】上記マトリックス樹脂(C)によって結束
された長繊維(A)を結合する方法としては、例えば以
下の方法が挙げられる。 マトリックス樹脂(C)が溶融状の場合は、プレス型
内で圧力を加えて所定の形状に賦形した後室温に冷却し
て固化することにより、また、熱硬化性樹脂の場合は、
プレス型内で熱硬化反応によって固化することにより、
長繊維(A)を結合する。 マトリックス樹脂(C)が粉体の場合は、プレス型内
で加熱溶融させ圧力を加えて賦形又は熱硬化させた後、
冷却することによって長繊維(A)を結合する。 マトリックス樹脂(C)が溶剤に分散もしくは溶解し
た状態の場合は、プレス型内で加熱溶融させ圧力を加え
て賦形又は熱硬化させた後、冷却することによって長繊
維(A)を結合する。溶剤の乾燥前に結合させると結合
後の溶剤の乾燥速度が遅くなるため、溶剤乾燥後に結合
させることが好ましい。
【0027】上記マトリックス樹脂(C)の結合は、バ
ッチ式又は連続式のいずれの方法で行なってもよい。
【0028】本発明の複合材料の表面の1部又は全体
が、長手方向に沿って別の長繊維(A 1)及び結束用樹脂
(B1)からなる別の複合材料(D)によって積層されて
もよい。本発明の複合材料は別の複合材料(D)によっ
て積層されることにより、外観や強度が向上する。ま
た、このような積層を行なう場合は、両方の複合材料の
補強方向が異なると、十分な補強効果が得られなくなる
ので、両方の複合材料の補強方向を一致させることが好
ましい。
【0029】上記別の長繊維(A1)としては上記長繊維
(A)と同様のものが、上記別の結束用樹脂(B1)とし
ては上記結束用樹脂(B)と同様のものが、それぞれ用
いられる。
【0030】上記別の複合材料(D)の積層方法として
は、従来公知の方法が採用され、例えば、接着剤によっ
て圧着する方法;型内に本発明の複合材料を入れた後、
その上に別の複合材料(D)を形成する方法;型内に別
の複合材料(D)を入れた後、その上に本発明の複合材
料を形成する方法等が挙げられる。
【0031】上記接着剤としては、例えば、エポキシ樹
脂系、ウレア樹脂系、ゴム系、ビニルエステル樹脂系、
アクリル樹脂系等のものが用いられる。接着性を向上さ
せるために、本発明の複合材料及び/又は別の複合材料
(D)の表面を研磨してもよい。
【0032】上記複合材料を、例えば、型内で柱状体に
成形することによって、鉄道用の合成枕木として使用す
ることができる。この合成枕木は、コンクリート製の枕
木に比べて軽量であり、防震性や防音性にも優れる。ま
た、木材製の枕木に比べて品質が一定である上に安定供
給が可能である。
【0033】(作用)本発明の複合材料は、結束樹脂
(B)により結束された長繊維(A)をマトリックス樹
脂(C)中に均一に配置することにより、複合材料中の
長繊維(A)の分布が均一となるので、製品間の物性の
ばらつきが少なくなる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、実施例を掲げて本発明を更
に詳しく説明する。
【0035】結束樹脂によって結束された長繊維(A−
1)の作製 ポリエーテルポリオール(OH価=480)100重量
部、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(N
CO%=31%)160重量部、ジブチル錫ジラウレー
ト0.15重量部、シリコーンオイル0.7重量部、及
び、水1.8重量部を混合して、熱硬化性発泡性ポリウ
レタン混合液を調製した。長繊維としてガラスロービン
グ(モノフィラメント径:12μm)を使用し、ガラス
ロービング100重量部に対し、上記熱硬化性発泡性ポ
リウレタン混合液110重量部をふりかけて含浸させた
後、長繊維の繊維方向を成形用金型の長手方向に合わせ
揃えて金型内に投入した。次いで、金型の温度を80℃
に保ち30分間発泡硬化させた後室温に冷却して、結束
樹脂によって結束された長繊維(A−1)(25mm厚
×200mm幅の成形体)を作製した。尚、この長繊維
の全断面積中に占める熱硬化性ポリウレタン発泡体の割
合は85%であった。
【0036】結束樹脂により結束された長繊維(A−
2)の作製 上記長繊維(A−1)を断面積4mm×10mm、長さ
450mmの割裂き片に加工し、結束樹脂によって結束
された長繊維(A−2)(成形体)を得た。
【0037】結束樹脂により結束された長繊維(A−
3)の作製 上記長繊維成形体(A−1)を長さ450mmに切断
し、厚み方向に繰返し曲げ疲労(3Hz、100万回、
スパン間距離350mm、厚み方向応力1100kgf
/cm2 )を加えた後、断面積4mm×10mm、長さ
450mmの割裂き片に加工し、結束樹脂によって結束
された長繊維(A−3)(成形体)を得た。
【0038】結束樹脂により結束された長繊維(A−
4)の作製 長繊維成形体(A−1)の製造において、ガラスロービ
ング100重量部に対し、上記熱硬化性発泡性ポリウレ
タン混合液100重量部をふりかけて含浸させたこと以
外は、上記長繊維成形体(A−1)と同様にして結束樹
脂によって結束された長繊維(A−4)(断面積4mm
×10mmの成形体)を作製した。
【0039】結束樹脂により結束された長繊維成形体
(A−5)の作製 長繊維(A−1)の製造において、ガラスロービング1
00重量部に対し、上記熱硬化性発泡性ポリウレタン混
合液120重量部をふりかけて含浸させたこと以外は、
長繊維(A−1)と同様にして結束樹脂によって結束さ
れた長繊維(A−5)(成形体)を得た。
【0040】(実施例1)結束樹脂によって結束された
長繊維(A−2)100重量部に、上記熱硬化性発泡性
ポリウレタン混合液5重量部をまんべんなくふりかけ、
長繊維(A−2)を長手方向に揃えながら熱硬化性発泡
性ポリウレタン混合液を分散させ、成形用の金型内に配
置した。次いで、この金型に5kgf/cm2 の圧力を
加え、80℃で30分間加熱して、熱硬化性発泡性ポリ
ウレタン混合液を発泡硬化させ、複合材料を得た。
【0041】(実施例2)結束樹脂によって結束された
長繊維(A−2)に代えて長繊維(A−3)を使用した
こと以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
【0042】(実施例3)結束樹脂によって結束された
長繊維(A−2)に代えて長繊維(A−4)を使用し、
長繊維(A−4)100重量部に対し、上記熱硬化性発
泡性ポリウレタン混合液を2重量部使用したこと以外
は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
【0043】(実施例4)実施例1で得られた複合材料
を長手方向と直交する断面が20mm×20mmとなる
ように加工し、その加工品100重量部の周囲に、結束
樹脂によって結束された長繊維(A−1)の作製で用い
られたものと同様の熱硬化性発泡性ポリウレタン混合液
を長繊維(A−1)と同じ割合で含浸させたガラスロー
ビング56重量部を長繊維の方向が一致するように配置
した。次いで、断面積25mm×25mmの成形用金型
に投入して、80℃で30分間発泡硬化させた後室温に
冷却して複合材料を得た。
【0044】(比較例1)結束樹脂によって結束された
長繊維(A−1)それ自体を複合材料として使用した。
【0045】(比較例2)結束樹脂によって結束された
長繊維(A−5)それ自体を複合材料として使用した。
【0046】(比較例3)結束樹脂によって結束された
長繊維(A−3)に繰り返し曲げ疲労を与えた直後のも
のを複合材料として使用した。
【0047】(比較例4)結束樹脂によって結束された
長繊維(A−2)100重量部に、ポリエーテルポリオ
ール(OH価=480)100重量部、ポリメチレンポ
リフェニレンポリイソシアネート(NCO%=31%)
125重量部、ジブチル錫ジラウレート0.15重量
部、及び、シリコーンオイル0.7重量部からなる熱硬
化性発泡性ポリウレタン混合液2.3重量部をふりかけ
たこと以外は、実施例1と同様にして複合材料を得た。
【0048】上記実施例及び比較例で得られた複合材料
に関して、下記(1)〜(4)の評価を行い、その結果
を表1に示した。
【0049】(1)バインダー樹脂(C)の割合(%) 複合材料から長繊維に直交する断面を切り出し、この断
面中に占めるバインダー樹脂(C)と長繊維(A)の割
合からバインダー樹脂(C)の割合(%)を算出した。 (2)曲げ強度 JIS Z 2101に準拠して、25mm×25mm
×400mmの試験片の曲げ強度を測定した。 (3)曲げ弾性率 JIS Z 2101に準拠して、25mm×25mm
×400mmの試験片の曲げ弾性率を測定した。 (4)ガラスロービングの分布状況 実施例3及び比較例1の複合材料から長繊維に直交する
断面を切り出し、断面におけるガラスロービングの分布
の均一性を目視観察した。
【0050】(実施例5)実施例1で得られた複合材料
に直径18mmの下孔を開けた後、レール用ネジ釘を首
下20mmまで打込んだ後、ネジ釘の引抜き強さを測定
したところ6600kgfであっった。
【0051】(比較例5)ぶな製並枕木について、実施
例5と同様にして引抜き強さを測定したところ4500
kgfであった。
【0052】
【表1】
【0053】実施例1〜4の複合材料は従来のもの(積
水化学社製「ネオランバーFFU」)と変わらぬ物性を
もつことが確認された。実施例2より、曲げ疲労試験後
の長繊維から作製した複合材料であっても、曲げ疲労試
験前と同程度の性能を得られることが判明した。実施例
3より、小断面積のものを積層することにより、均一な
構造を持つ大断面積のものが容易に得られることが判明
した。実施例5より、本発明の複合材料は合成枕木とし
て十分に使用できることが判明した。
【0054】
【発明の効果】本発明の複合材料及びその製造方法は、
上述の構成であり、結束樹脂(B)により結束された長
繊維(A)をマトリックス樹脂(C)中に均一に配置す
ることにより、複合材料中の長繊維(A)の分布が均一
となるので、製品間の物性のばらつきが少なくなる。ま
た、本発明の複合材料は鉄道用枕木として好適に使用可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 17/04 B32B 17/04 Z 27/04 27/04 Z 27/12 27/12 C08J 9/236 CFF C08J 9/236 CFF E01B 3/44 E01B 3/44 Fターム(参考) 4F074 AA78 AC34 BA34 BC05 CC04Y DA50 4F100 AG00 AK01A AK01B AK01C AK01D AK51 BA02 BA04 BA08 BA10B BA10D BA22 DC21 DD31 DG04A DG04C DJ01A DJ01B DJ01C DJ01D EA021 EC18A EC182 EG002 EJ822 EJ952 GB31 JB12B JB12D JK20 JL00 JL03 4J002 AA02W BB03X BB03Y BB04X BB12X BG04X BL01X CC03W CC03X CD00W CD00X CF00Y CF01X CF21W CF21X CK01W CK01X CK02W CK02X CL00Y CM04W CM04X FA04Y FD010 GT00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長繊維(A)が結束用樹脂(B)によっ
    て結束され、結束された長繊維(A)がマトリックス樹
    脂(C)によって結合された複合材料であって、前記長
    繊維(A)が複合材料の長手方向に配向され、長繊維
    (A)と直交する断面積中に占めるマトリックス樹脂
    (C)の割合が3%以上であることを特徴とする複合材
    料。
  2. 【請求項2】 上記結束用樹脂(B)及びマトリックス
    樹脂(C)の少なくともいずれか一方が発泡樹脂である
    ことを特徴とする請求項1記載の複合材料。
  3. 【請求項3】 上記マトリックス樹脂(C)が熱硬化性
    樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の複合
    材料。
  4. 【請求項4】 長繊維(A)を結束用樹脂(B)で含浸
    して結束する第1の工程、結束された長繊維(A)を長
    手方向に配向させた状態で型内に配置する第2の工程、
    及び、上記型内にマトリックス樹脂(C)を供給して結
    束された長繊維(A)を結合する第3の工程からなるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の複
    合材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の複
    合材料の表面の1部又は全体が、長手方向に沿って別の
    長繊維(A1)及び結束用樹脂(B1)からなる別の複合材
    料(D)によって被覆されることを特徴とする複合材
    料。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれか1項又は請求項
    5に記載の複合材料からなることを特徴とする合成枕
    木。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の複合材料の製造方法によ
    って製造された複合材料からなる合成枕木。
JP11005365A 1999-01-12 1999-01-12 複合材料、その製造方法及び合成枕木 Pending JP2000204267A (ja)

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