JP2000217929A - ニ―ドルレス混注管 - Google Patents

ニ―ドルレス混注管

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JP2000217929A JP11178074A JP17807499A JP2000217929A JP 2000217929 A JP2000217929 A JP 2000217929A JP 11178074 A JP11178074 A JP 11178074A JP 17807499 A JP17807499 A JP 17807499A JP 2000217929 A JP2000217929 A JP 2000217929A
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Yukihiro Nomura
幸弘 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリンジ等の刺し込みが容易であり、薬液等の
飛び跳ねが防止されかつ成形が簡単かつ容易であり経済
的であるニードルレス混注管の提供 【課題を解決する手段】図3に示されるように、本発明
のニードルレス混注管1において、該混注管1の側管4
には、ゴム部材10が内蔵されており、更に蓋5により
密閉されている。蓋5から延びる舌片6a,6b,6
c,6dの断面の形状は、下方に向かって厚みが厚くな
っている。そしてこの舌片で覆われた凹部内面の径は、
下方に向かって小さくなっている。ゴム部材10は、円
柱部材からなり、この中央部には同心円状に閉塞孔10
aを有すると共に、上面には中央部に同心円状に凹部1
1が形成されている。この凹部11は、円筒部分と円錐
部分とからなり、シリンジ等が容易に挿入しうる形状と
なっている。またこのゴム部材10は、底面の凹部空間
を大きく形成し、閉塞部を上方に位置させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニードルレス混注
管に関するもので、更に詳しくは側管に接続する操作者
が誤って手に針を刺すことがなく、またシリンジ等の抜
去時に薬液や血液等の飛び跳ねを防止し、困難なく容易
に接続操作が可能なニードルレス混注管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、患者に薬液や栄養液等を与える
際、静脈に挿入されたカテーテルにチューブを接続し、
このチューブへ薬液や栄養液等を供給するが、複数の薬
液を患者に供給する場合もしばしばあり、そのような場
合には、分岐管を有す混注管が使用される。従来この混
注管は分岐管の開口部にゴム部材を密栓し、このゴム部
材に穿刺針を突き刺してシリンジ等と接続し、薬液等を
注入する。また三方活栓を輸液本管と側管との合流部に
形成して薬液等の注入を行うものも知られている。また
ゴム栓キャップに、一文字、×字形等の切り込みを有す
る構造からなり、この切り込みに細い円管状のものを押
し込む、いわゆる無針の専用オス管を刺し込み、液を流
通させる製品が販売されている。
【0003】更に特開平8−206230号に開示され
ている如く、適宜形状のゴム部材で密栓した輸液用ニー
ドルレス混注管が知られ、このゴム部材には、十文字形
等の密着孔が設けられており、この密着孔にニードル乃
至シリンジを挿入することにより連通することが示され
ている。また別の例では、特開平10−192415号
公報には、分岐管を有する混注管において、分岐管に、
閉塞部を有するゴム状弾性体を有し、このゴム状弾性体
は分岐管内で支持部材で支持される如くされたものが記
載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如く混注管の分岐管の開口部にゴム部材を密栓したもの
にあっては、ゴム部材に穿刺針を突き刺すのにかなり強
い力が必要で、その結果操作者が誤って穿刺針を手に刺
してしまう恐れがあり問題であった。また三方活栓を使
用する場合には、三方活栓を閉栓している管路は外気に
曝されているので、雑菌による汚染が起こりやすいとい
う問題があった。またゴム栓キャップに、一文字、×字
形等の切り込みを有する構造のものは、使用に際し、専
用のオス管が必要となるばかりでなく、オス管の外径に
限度が生じ、特に現在市販されているシリンジのテーパ
ー部を有する太径のものは挿入が困難であり、仮に挿入
できるとしても切り込み部分に亀裂が生じる等の問題が
ある。
【0005】更に最近公開された特開平8−20623
0号に記載の混注管のゴム部材の場合には、側注管また
はシリンジを無菌状態で接続、分離等の操作を行うこと
ができ、穿刺針のように誤って手に刺すようなことがな
い点で優れた効果を奏するものではあるが、シリンジ等
の刺し込みが今一つ容易でないという問題が考えられ
る。更に刺し込んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血
液等が飛び跳ねるという問題があり、また特開平10−
192415号公報に記載の閉塞部を有するゴム状弾性
体を有し、このゴム状弾性体は分岐管内で支持部材で支
持される如くされたものでは、その構造が複雑で経済的
でないという問題が考えられる。
【0006】そこで、本発明等は、これらの問題点につ
き種々検討した結果、シリンジ等の刺し込みが容易であ
り、かつ簡単な構造からなり経済的であるゴム部材の構
造を案出することができたもので、この知見に基づいて
本発明のニードルレス混注管が完成した。また上部凹部
の構造において、その一部を階段状テーパとすること及
び上方凹部と下方凹部との間の閉塞部が上方に位置する
ことにより、簡単な構造であるにもかかわらず刺し込ん
だシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等の飛び跳ねを
防止することができることを見出した。したがって、本
発明が解決しようとする第1の課題は、シリンジ等の刺
し込みが容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり経
済的であるゴム部材を有するニードルレス混注管を提供
するものである。また本発明が解決しようとする第2の
課題は、シリンジ等の刺し込みが容易であり、かつ成形
が簡単かつ容易であり経済的であるばかりでなく刺し込
んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等の飛び跳ね
を防止することができるゴム部材を有するニードルレス
混注管を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、以
下の各請求項に記載された発明によってそれぞれ達成さ
れる。
【0008】[請求項1]本管と側管とがT字形を有す
る混注管からなり、この側管に蓋を有し、この側管内に
は、弾性部材が充填されているニードルレス混注管にお
いて、該弾性部材は、本管と側管との流通を遮断してお
り、該弾性部材の中央部には閉塞孔を有し、またこの弾
性部材の上部には同心円状に円筒部分と円錐部分からな
る凹部を有すると共に、該円筒部分の内壁の一部は蓋の
舌片で覆われていることを特徴とするニードルレス混注
管。 [請求項2]弾性部材が上方凹部と下方凹部を有する断
面H形状からなる円筒形状であり、上方凹部と下方凹部
との間の閉塞部が上方に位置すると共に、上部の凹部
が、下部が狭くなる階段状テーパを有し、凹部上部の壁
がすり鉢状に傾斜しており、更に該傾斜部分の一部が蓋
の挿入孔の壁で覆われていることを特徴とする請求項1
に記載のニードルレス混注管。 [請求項3]弾性部材の上面に設けられた凹部の円筒部
分の側壁は、下方にテーパーを有することを特徴とする
請求項1又は請求項2に記載のニードルレス混注管。 [請求項4]弾性部材に設けられている閉塞孔が、V字
形、十字形、Y字形又は一文字形のいずれかであること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
ニードルレス混注管。 [請求項5]弾性部材の側面に凹部を有するか又は該側
面に凹部を有しかつ上面と下面の周囲に環状凸部を有す
ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
記載のニードルレス混注管。 [請求項6]弾性部材が蓋の内径よりも小さい径を有
し、かつ該弾性部材の側面に蓋の内径よりわずかに大き
い径を有する環状凸部を有するか又は該環状突起を有す
る側面および上面と下面の周囲に環状凸部を有すること
を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
ニードルレス混注管。
【0009】請求項1に記載されるように、本発明のニ
ードルレス混注管は、弾性部材が、本管と側管との流通
を遮断しており、該弾性部材の中央部には閉塞孔を有
し、またこの弾性部材の上部には同心円状に円筒部分と
円錐部分からなる凹部を有すると共に、該凹部の内壁の
一部は蓋の舌片で覆われていることを特徴とするもの
で、この凹部を有することによりシリンジ等を差し込む
際、位置合わせが容易であると共に、凹部の円筒部分の
内壁の一部が蓋の舌片で覆われていることによりシリン
ジ等を挿入する際、舌片がゴム部材の円錐部分と協同し
て凹部を押し広げ、シリンジ等が閉塞孔に挿入されるの
を容易にするという優れた効果を奏するものである。
【0010】請求項2に記載されるように、弾性部材が
上方凹部と下方凹部を有する断面H形状からなる円筒形
状であり、上方凹部と下方凹部との間の閉塞部が上方に
位置すると共に、上部の凹部が、下部が狭くなる階段状
テーパを有し、凹部上部の壁がすり鉢状に傾斜してお
り、更に該傾斜部分の一部が蓋の挿入孔の壁で覆われて
いることにより、シリンジ等の刺し込みが容易であり、
かつ成形が簡単かつ容易であり経済的であるばかりでな
く刺し込んだシリンジ等を抜去する際、薬液や血液等の
飛び跳ねを防止することができる。
【0011】また請求項3に記載されるように、弾性部
材の上面に設けられた凹部の円筒部分の側壁は、下方に
テーパーを有することにより、シリンジ等の挿入がいっ
そう容易である。
【0012】また請求項4に記載されるように、弾性部
材に設けられている閉塞孔が、V字形、十字形、Y字形
又は一文字形のいずれかであることにより密閉が十分で
きると共にシリンジ等の挿入時には、凹部と協同して容
易に挿入することができる。
【0013】また請求項5に記載されるように、弾性部
材の側面に凹部を有するか又は該側面に凹部を有しかつ
上面と下面の周囲に環状凸部を有することにより、蓋の
側壁と弾性部材の凹部面および凸部面との間に気密孔又
は空間が形成される。これにより通常は、気密孔又は空
間で構成された気密室は、シリンジ等の挿入による非圧
縮性の弾性部材が変形した時の回避スペースを与えるの
で、シリンジ等の挿入の際、その気密孔が弾性部材によ
り圧縮され、弾性部材の逃げ道として作用する。また気
密室に封入される気体(空気)はその圧縮性のため挿入
されたシリンジの保持力を本来弾性部材が保有する反撥
弾性以上に増加させ、シリンジ等を交換する際などには
密閉孔を閉鎖する力を高める作用を有するものである。
したがって、シリンジ等の密閉孔の開口が極めて容易に
でき、必要以上の力を入れて挿入する必要はないという
優れた効果を奏するものである。
【0014】請求項6に記載されるように、弾性部材が
蓋の内径よりも小さい径を有し、かつ該弾性部材の側面
に蓋の内径よりわずかに大きい径を有する環状凸部を有
するか又は該環状突起を有する側面および上面と下面の
周囲に環状凸部を有することにより、気密孔又は空間が
形成され、この気密孔又は空間で構成された気密室によ
り請求項4に記載したと同様の優れた作用効果を奏する
ことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照して説明するが、本発明は、これに限定される
ものではない。
【0016】図1は、本発明のニードルレス混注管を示
す斜視図である。図2は、図1の平面図である。図3
は、図1のニードルレス混注管および内蔵されたゴム部
材を示す断面図である。図4は、本発明のニードルレス
混注管に内蔵される別のゴム部材の断面図である。図5
は、図4に示されるゴム部材の別の形態を示す断面図で
ある。図6は、本発明に用いる凸部を有する弾性部材の
形状を示す断面図である。図7は、本発明に用いる凸部
を有する弾性部材の形状の別の実施形態を示す断面図で
ある。図8は、本発明に用いる凸部を有する弾性部材の
形状の更に別の実施形態を示す断面図である。図9は、
本発明に用いる弾性部材の側壁に環状凹部を有する形状
の実施形態を示す断面図である。図10は、本発明に用
いる側壁に環状凸部を有する弾性部材を混注管に充填し
たところを示す断面図である。図11は、弾性部材を示
す断面図並びに斜視図である。図12は、図11の弾性
部材を混注管に充填したところを示す斜視図である。
【0017】図1及び図2において、ニードルレス混注
管1は、本管2と側管4とでT字形に構成されている。
しかしT字形にこだわる必要もなくY字形やト字形でも
よいことは明らかであるから、T字形とは、これらも含
む意味で用いている。本管2は、開口端3a及び3bを
有しており、これらには通常チューブが接続される。ま
た側管4には、ゴム部材10(図3参照)が内蔵されて
閉塞されており、更に蓋5が装着されている。蓋5は上
面に窪み8を有し、その中央部には同心円状に挿入孔5
1を有し、かつ該挿入孔51にはゴム部材10を覆うよ
うに下方に延びた舌片6a,6b,6c,6dを有す
る。この舌片6a,6b,6c,6dは、先端に向かっ
てテーパーを有しており、したがってこれらの間は溝9
が構成される。この舌片6a,6b,6c,6dは、シ
リンジ等の挿入時にゴム部材10の凹部11の円錐部分
7を押し広げる前段階として凹部11の円筒部分12
(図3参照)を押し広げる作用を有するもので、これに
よりシリンジ等が円錐部分及び閉塞孔10aを容易にか
つ完全に挿入される。
【0018】図3及び図4において、ニードルレス混注
管1の側管4には、ゴム部材10が内蔵されており、更
に蓋5により密閉されている。蓋5から延びる舌片6
a,6b,6c,6dの断面の形状は、下方に向かって
厚みが厚くなっており、これによりゴム部材の凹部の円
筒部分は、下方にテーパーが形成される。したがって、
この舌片で覆われた凹部内面の径は、下方に向かって小
さくなっているので、シリンジ等の挿入時、該凹部11
の円筒部分12を容易に押し広げることができる。
【0019】一方、ゴム部材10は、図4に示される如
く、円柱部材からなり、この中央部には同心円状に閉塞
孔10aを有すると共に、上面には中央部に同心円状に
凹部が形成されている。この凹部11は、円筒部分と円
錐部分とからなり、シリンジ等が容易に挿入しうる形状
となっている。またこの円筒部分の内壁は垂直に形成さ
れてもよいが、内壁は下方にテーパーを有する方が、シ
リンジ等の挿入に際し、位置決めが簡単にできる点で好
ましい(請求項2)。
【0020】更にこのゴム部材10は、好ましくは側面
ないし底面に凹部又は凸部を形成するのがよい。この凹
部形状としては、図4に示されるような断面三角形状1
3や図5に示される如き碗形状14が好ましいが、これ
らに限定されるものではない(請求項4)。閉塞孔10
aの長さは、h2 =h0 −h1 により決まるが、その目
的用途により適宜決定し得るものである。
【0021】本発明において、更に弾性部材に凹部又は
凸部を設けた構成の実施形態を挙げると、図6のa,b
に示されるように、それぞれ弾性部材10の側壁10b
の周囲に断面半円形状の環状突起15a、15bが設け
られている。この弾性部材10を混注管の側管4に充填
し蓋5を設けたところを図10に示すが、この際、側管
4と蓋5の内壁と弾性部材10の側壁との間に気密室1
9a,19bが形成される。この気密室19a,19b
は、断面半円形状の環状突起15a、15bの径が、側
管の内壁の径よりもわずかに大きい径を有することによ
り気密が保たれる。また図7のa,bにおいては、それ
ぞれ弾性部材10の側壁10bの周囲に断面半円形状の
環状突起15a、15bが設けられると共に、更にこの
弾性部材10の上面及び下面の周囲には、断面半円形状
の環状突起16a、16bを有している。更に図8の
a,bにおいては、それぞれ弾性部材10の側壁10b
の周囲に断面方形状の環状突起17a、17bが設けら
れると共に、更にこの弾性部材10の上面及び下面の周
囲には、断面半円形状の環状突起16a、16bを有し
ている。
【0022】図6乃至図8に示される環状突起15a、
15b、16a、16b、17a、17bの断面形状
は、これらに限定されるものではなく、断面が半楕円
形、三角形、半五角形、半六角形等の任意の形状でもよ
い。これらの環状突起15a、15b、16a、16
b、17a、17bは、側管4に充填された時には、シ
ールリップとして作用し、側管4に設けられた蓋5の側
面との間に形成される気密孔が気密室となる。この気密
室の作用は前述の通りである。
【0023】図9のa,bにおいては、それぞれ弾性部
材10の側壁には、その周囲に沿って断面半円形状の環
状凹部18a,18bが設けられている。また図9の
c,dにおいては、それぞれ弾性部材10の側壁には、
その周囲に沿って断面半円形状の環状凹部18a,18
bが設けられていると共に、更にこの弾性部材10の上
面及び下面の周囲には、断面半円形状の環状突起16
a、16bを有している。本発明においては、この凹部
18a又は18bは、蓋5の側壁との間に気密孔乃至気
密室が形成されて、凸部による気密室と同様の優れた作
用効果を奏するものである。またこの断面半円形状の環
状凹部18a,18bに代えて、半楕円形、三角形、半
五角形、半六角形等の任意の形状を用いてもよい。
【0024】図11a,bにおいて、弾性部材10は、
断面H形状を有しており、閉塞孔10aを有する閉塞部
11eを堺に上方凹部11と碗形状の下方凹部14を有
している。上方凹部11は、上部の凹部11cと下部の
凹部11dからなり、上方凹部11の側壁は、階段状テ
ーパ11aを有すると共に上部の凹部側壁11bは、鉢
状に傾斜しており、このような上方凹部11が階段状テ
ーパ11aを有することにより、シリンジ等の刺し込み
が容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり経済的で
あるばかりでなく刺し込んだシリンジ等を抜去する際、
薬液や血液等の飛び跳ねを防止することができる。
【0025】本発明では、弾性部材10は、断面H形状
を有しているが、上方凹部11と下方凹部14の間にあ
る閉塞部11eの厚みは、上方凹部11と下方凹部14
との深さと密接な関係があるが、したがって、閉塞部1
1eの厚みは、0.3〜3mmの間で決定される。その
厚みが0.3mmより薄い場合には、薬液又は血液等の
染み出しやすくなりエアーの吸い込みやすさが増してく
るので好ましくない。また3mmを越えた厚みでは、シ
リンジ等のテーパー先端部の挿入がしずらくなり、閉塞
孔10aのスリットの形成において、スリットが入りず
らくなってくる。したがって、閉塞部11eの厚みの決
定は、シリンジ、シャントジョイント等の挿入部材の種
類、医療用具等の用途の種類によって0.3〜3mmの
間で適宜試験しながら、その厚みを決定することができ
る。
【0026】図12は、図11の弾性部材10を混注管
1に充填したもので、この際、用いられる蓋5は、挿入
孔51の側壁52が弾性部材10の一部を覆うような構
造となっている。これにより弾性部材10を確実に混注
管1に固定することができると共に、シリンジ等のテー
パー先端部の挿入ガイドの役目を有している。
【0027】本発明に用いられるゴム部材10に設けら
れる閉塞孔10aは、V字形、十字形、Y字形又は一文
字形のいずれかであることが好ましく、更に好ましくは
V字形、十字形、Y字形である(請求項3)。ゴム部材
10の材質としては、シリコーンゴム、天然ゴム(例え
ば純化天然ゴム)、ポリウレタン、軟質ポリ塩化ビニ
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、
アクリロニトリル−ブタジエン系共重合体等が挙げられ
る。好ましくは純化天然ゴム又はポリイソプレンが好ま
しい。
【0028】本発明のニードルレス混注管1は、輸液側
注管またはシリンジを接続するが、このシリンジの先端
は、このままか又は好ましくはテーパーを有する筒状管
を設けたものを使用する方がよい。このテーパー部の先
端は、丸みを帯びた形状がよい。本発明のニードルレス
混注管1は、適宜の用途に使用されるが、一例を挙げれ
ば、輸液・輸血セット、血液回路、バッグ類の蓋、薬液
ビンの蓋、検査器具等に用いられる。
【0029】
【発明の効果】本発明のニードルレス混注管は、弾性部
材が、本管と側管との流通を遮断しており、該弾性部材
の中央部には閉塞孔を有し、またこの弾性部材の上部に
は同心円状に円筒部分と円錐部分からなる凹部を有する
と共に、該凹部の内壁の一部は蓋の舌片で覆われている
ことにより、シリンジ等を閉塞孔に挿入するのが容易で
あり、かつ成形が簡単かつ容易であり経済的であるとい
う優れた効果を奏するものである。また本発明のニード
ルレス混注管は、上方凹部と下方凹部を有する断面H形
状からなる円筒形状であり、上部の凹部が、下部が狭く
なる階段状テーパを有し、凹部上部の壁がすり鉢状に傾
斜している弾性部材を用いることにより、シリンジ等の
刺し込みが容易であり、かつ成形が簡単かつ容易であり
経済的であるばかりでなく刺し込んだシリンジ等を抜去
する際、薬液や血液等の飛び跳ねを防止することができ
る。
【0030】また、本発明のニードルレス混注管は、弾
性部材の側面に凹部を有するか又は該側面に凹部を有し
かつ上面と下面の周囲に環状凸部を有するか又は弾性部
材が蓋の内径よりも小さい径を有し、かつ該弾性部材の
側面に蓋の内径よりわずかに大きい径を有する環状凸部
を有するか又は該環状突起を有する側面および上面と下
面の周囲に環状凸部を有することにより、気密孔又は空
間が形成され、この気密孔又は空間で構成された気密室
により、蓋の側壁と弾性部材の凹部面および凸部面との
間に気密孔又は空間が形成される。したがって、シリン
ジ等の密閉孔の開口が極めて容易にでき、必要以上の力
を入れて挿入する必要はないという優れた効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のニードルレス混注管を示す斜視図であ
る。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1のニードルレス混注管および内蔵されたゴ
ム部材を示す断面図である。
【図4】本発明のニードルレス混注管に内蔵される別の
ゴム部材の断面図である。
【図5】図4に示されるゴム部材の別の形態を示す断面
図である。
【図6】本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状を
示す断面図である。
【図7】本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状の
別の実施形態を示す断面図である。
【図8】本発明に用いる凸部を有する弾性部材の形状の
更に別の実施形態を示す断面図である。
【図9】本発明に用いる弾性部材の側壁に環状凹部を有
する形状の実施形態を示す断面図である。
【図10】本発明に用いる側壁に環状凸部を有する弾性
部材を混注管に充填したところを示す断面図である。
【図11】本発明に用いられる弾性部材を示す断面図並
びに斜視図である。
【図12】図11の弾性部材を混注管に充填したところ
を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 混注管 2 本管 3 本管開口端(3a,3b) 4 側管 5 蓋 6 舌片(6a,6b,6c,6d) 7 円錐部分 8 くぼみ 9 溝 10 ゴム部材 10a 閉塞孔 11 凹部(ゴム部材の上方凹部) 11a 階段状テーパ 11b 傾斜部 11c 上部凹部 11d 下部凹部 11e 閉塞部 12 円筒部 13 断面三角形状 14 下方凹部(碗形状) 15 断面円形状凸部(15a,15b) 16 断面円形状凸部(16a,16b) 17 断面方形状凸部(17a,17b) 18 断面円形状凹部(18a,18b) 19 気密室(19a,19b) 51 挿入孔(蓋の) 52 挿入孔壁(蓋の)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北林 昭子 埼玉県浦和市元町2丁目24番11号 ハナコ メディカル株式会社内 (72)発明者 野村 幸弘 埼玉県三郷市戸ヶ崎3124番地 株式会社植 竹製作所内 (72)発明者 藤田 敬二 埼玉県三郷市戸ヶ崎3124番地 株式会社植 竹製作所内 (72)発明者 山崎 典男 東京都葛飾区室町2丁目8番4号 日進株 式会社内 Fターム(参考) 4C066 AA07 BB02 CC01 CC08 CC09 DD01 FF01 JJ04 LL08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】本管と側管とがT字形を有する混注管から
    なり、この側管に蓋を有し、この側管内には、弾性部材
    が充填されているニードルレス混注管において、該弾性
    部材は、本管と側管との流通を遮断しており、該弾性部
    材の中央部には閉塞孔を有し、またこの弾性部材の上部
    には同心円状に円筒部分と円錐部分からなる凹部を有す
    ると共に、該円筒部分の内壁の一部は蓋の舌片で覆われ
    ていることを特徴とするニードルレス混注管。
  2. 【請求項2】弾性部材が上方凹部と下方凹部を有する断
    面H形状からなる円筒形状であり、上方凹部と下方凹部
    との間の閉塞部が上方に位置すると共に、上部の凹部
    が、下部が狭くなる階段状テーパを有し、凹部上部の壁
    がすり鉢状に傾斜しており、更に該傾斜部分の一部が蓋
    の挿入孔の壁で覆われていることを特徴とする請求項1
    に記載のニードルレス混注管。
  3. 【請求項3】弾性部材の上面に設けられた凹部の円筒部
    分の側壁は、下方にテーパーを有することを特徴とする
    請求項1又は請求項2に記載のニードルレス混注管。
  4. 【請求項4】弾性部材に設けられている閉塞孔が、V字
    形、十字形、Y字形又は一文字形のいずれかであること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の
    ニードルレス混注管。
  5. 【請求項5】弾性部材の側面に凹部を有するか又は該側
    面に凹部を有しかつ上面と下面の周囲に環状凸部を有す
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに
    記載のニードルレス混注管。
  6. 【請求項6】弾性部材が蓋の内径よりも小さい径を有
    し、かつ該弾性部材の側面に蓋の内径よりわずかに大き
    い径を有する環状凸部を有するか又は該環状突起を有す
    る側面および上面と下面の周囲に環状凸部を有すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の
    ニードルレス混注管。
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