JP2000217303A - モ―タシャフトの取付構造 - Google Patents

モ―タシャフトの取付構造

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JP2000217303A
JP2000217303A JP11014286A JP1428699A JP2000217303A JP 2000217303 A JP2000217303 A JP 2000217303A JP 11014286 A JP11014286 A JP 11014286A JP 1428699 A JP1428699 A JP 1428699A JP 2000217303 A JP2000217303 A JP 2000217303A
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motor shaft
motor
cylindrical portion
rotor
cap
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JP11014286A
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English (en)
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Susumu Yamazaki
山崎  進
Takeo Sato
丈夫 佐藤
Makoto Endo
誠 遠藤
Kazuichi Nishikata
和一 西片
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Toshiba Home Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 モータシャフトを簡単かつ確実にハウジング
に固定するでことができるモータシャフトの取付構造を
提供する。 【解決手段】 含油軸受19とキャップ20とで挟着した止
め座金23に、モータシャフト8より径小な開口孔24と、
この開口孔24から放射状に延びるスリットを形成する。
そして、モータシャフト8を止め座金23の開口孔24に挿
入すると、スリットの間に形成する弾性係止片がモータ
シャフト8の挿入方向に撓んだ後、モータシャフト8に
形成する溝部8Aに達した時点で復帰し、これによりモ
ータシャフト8の先端に止め座金23を係止され、モータ
シャフト8が抜け止めされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組付作業に優れ、
回転時の騒音低減を図るモータシャフトの取付構造に関
する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来から各種電気機器
の冷却用として組み込まれる軸流ファンのモータ100
は、例えば、図13に示すように、モータベース101に設
けた筒部102の外周にコイル103を巻装した固定子104を
固定する一方、内部にマグネット105を有する回転子106
にモータシャフト107を圧入固定し、このモータシャフ
ト107を前記筒部102の内面に組み付けた軸受108に軸支
している。また、前記固定子104の下部に位置する前記
モータベース101の上方には、前記コイル103と電気的に
接続する回路基板109が組み込まれ、この回路基板109に
実装したホール素子(図示せず)などからの検知信号に
基いて前記コイル103に所定のタイミングで駆動電流を
流すことによって、回転子106に固定したファン110を回
転するように構成している。また、この種のモータ100
は、モータシャフト107の回転を安定化させるために、
モータシャフト107を軸受油を含浸させた燒結合金から
なる含油軸受108によってモータシャフト107を軸支した
構造が一般的である。
【0003】ところで、このようなモータ100は、前記
筒部102に軸支したモータシャフト107の抜けを防止する
ために、モータシャフト107の先端側に形成する溝部112
にバネ性を有するC字状のクリップリング111を嵌め入
れる。すなわち、モータシャフト107の組付時において
は、モータシャフト107を含油軸受108に挿入し、さら
に、含油軸受108から突出したモータシャフト107の溝部
112に前記クリップリング111を弾発的に係止するように
している。しかし、筒部102内側の狭い空間において、
モータシャフト100の先端側に形成する溝部112にクリッ
プリング111を横方向から嵌め入れる作業は、極めて煩
雑で手間がかかる作業であり、組付作業性に劣るもので
あった。また、モータシャフト107の先端側に形成する
溝部112にクリップリング111を嵌め入れるには、構造的
に筒部108の下面側を開口させる必要がある。このた
め、モータシャフト100の軸受108から漏れ出た軸受油が
軸受108から直接的に流失してしまい、モータシャフト1
00が早期に磨耗してモータシャフト100の動作も不安定
となるといった問題もある。
【0004】なお、高速回転が求められるモータ115に
おいては、図14に示すように、モータシャフト107の
スラスト方向の変位を抑えるようにしたピボット軸受構
造のモータ115も知られている。このようなピボット軸
受構造のモータ115は、筒部102の下面開口部をキャップ
116で塞ぎ、このキャップ116の内面にモータシャフト10
7の先端部を受け入れる凹部117を形成している。そし
て、キャップ116に形成した凹部117の底部にモータシャ
フト107の先端を突き当てるスラスト板118を設けてい
る。このようにピボット軸受構造のモータ115は、モー
タシャフト107の先端部がスラスト板118を摺接させてモ
ータシャフト107のスラスト方向の変位を抑えることか
ら、モータ115を安定的に回転することができるが、モ
ータ115は回転時にモータシャフト107の先端を常にスラ
スト板118に押接させる必要がある。このため、従来
は、モータ104の回転子106に磁気的な作用を与えてスラ
スト板118へと側に向かうような付勢力を付与してい
る。すなわち、図14に示すように、筒部102に軸支し
た回転子106のマグネット105の中心位置と筒部102の外
側に固着した固定子104の中心位置とを変位させて僅か
に回転子106のマグネット105の中心位置をスラスト板11
8側にずらして固定することによって、モータ104の回転
時に、回転子106には固定子104と磁気的に同一中心で回
転しようとする磁気的な力を作用させ、これによりモー
タシャフト107の先端が常にスラスト板118に摺接するよ
うに構成している。
【0005】こうしたピボット軸受構造のモータ115
は、筒部108の下面開口部がキャップ116で塞がれている
ため、前述したモータ100のように、筒部108からの軸受
油の流失を抑制することができるものの、モータ115は
回転時にモータシャフト107の先端を常にスラスト板118
に押接するように、回転子106と固定子104とを磁気的に
ずらして組付けることから、モータ115の回転時に電磁
音が発生し、騒音が大きくなるという問題がある。
【0006】そこで、本発明は、このような課題を解決
してモータシャフトの組付け作業を簡略化し、かつ、モ
ータの低騒音化を図るモータシャフトの取付構造を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のモータ
シャフトの取付構造は、モータを固定するモータベース
に筒部を形成し、この筒部の内部に組み付けた軸受部材
にモータシャフトを軸支したモータシャフトの取付構造
において、前記筒部の下部開口部を塞ぐキャップを設
け、このキャップと前記軸受部材との間にばね性を有す
る止め座金を挟着し、この止め座金に前記モータスシャ
フトの外径より径小な開口孔を形成するとともに、この
開口孔部から放射状に延びる複数のスリットを形成し、
この各スリットの間に前記モータシャフトの先端側に形
成する溝部に係止する複数の弾性係止片を設けたもので
ある。
【0008】上記構成により、モータシャフトの先端部
を止め座金の開口孔に挿入すると、スリットの間に形成
する弾性係止片がモータシャフトの通過に伴ってモータ
シャフトの挿入方向に沿って撓む。そして、弾性係止片
がモータシャフトの先端側に形成する溝部に達すると、
弾性係止片は弾性復元力によって復帰し、各弾性係止片
が溝部に係止される。こうして、モータシャフトを挿入
するでけでモータシャフトの先端に止め座金を組み付け
ることができる。
【0009】請求項2のモータシャフトの取付構造は、
前記請求項1記載のモータシャフトの取付構造におい
て、前記モータベースと前記筒部と前記キャップとを一
体形成したものであるから、各構成部品を一体化するこ
とによって組付部品点数を削減でき、組付作業性を高め
ることができる。
【0010】請求項3のモータシャフトの取付構造は、
前記請求項1または2記載のモータシャフトの取付構造
において、前記モータは、磁性材料からなるモータシャ
フトと、このモータシャフトに固定される有体筒型のロ
ータの内面にマグネットを固着した回転子と、このロー
タの内面側に位置して前記筒部の外周面に固定される固
定子とで構成し、前記固定子と前記回転子とを、その磁
気中心がほぼ一致するよう組み付けるとともに、前記キ
ャップの内面に前記モータシャフトの先端と摺接するス
ラスト板を設け、このスラスト板の裏面側に前記モータ
シャフトを磁気的に吸着するマグネットを設けたもので
ある。
【0011】上記構成により、スラスト板の下面側に設
けたマグネットによって鉄などの磁性材料からなるモー
タシャフトがスラスト板に磁気的に吸引され、回転子と
固定子とを、その磁気中心が一致するように固定したと
しても、モータシャフトの先端側が常にスラスト板に押
し付けられる。
【0012】請求項4のモータシャフトの取付構造は、
前記請求項3記載のモータシャフトの取付構造におい
て、前記モータシャフトに複数の回転羽根を有するファ
ンを取り付けるとともに、前記回転羽根の回転による推
力によって前記モータシャフトを前記スラスト板に押圧
するように構成したものである。これにより、ファンの
回転時にモータシャフトの先端側をスラスト板に確実に
押し付けることが可能となる。
【0013】
【発明の実施形態】以下、本発明の軸流ファンの第1実
施例について図1〜図3を参照して説明する。同図にお
いて1はファンであり、円筒状のボス部2の周縁に複数
の回転羽根3を一体形成して構成されている。このファ
ン1を駆動するモータ4は、有体筒型のロータ5の内周
面に回転子マグネット6を固着した回転子7と、前記ロ
ータ5に圧入したモータシャフト8と、コイル9を巻装
した固定子10とで構成している。また、前記ファン1の
ボス部2の内周面に前記モータ4のロータ5が被嵌さ
れ、ファン1とモータ4とが一体的に組付固定されてい
る。前記ロータ5の下部には、ホール素子などの位置検
出素子や、ドライバ回路の各素子などを実装する回路基
板11が設けられ、この回路基板11と前記コイル9とが電
気的に接続されている。
【0014】12は前記モータ4及びファン1を固定する
ための合成樹脂等からなるハウジングであり、前記モー
タ4を取り付けるモータベース13と、前記回転羽根3を
囲繞する筒状のケーシング14とで構成され、このモータ
ベース13とケーシング14とを図示しない細い放射状のス
ポークで連結している。また、前記ケーシング14の前面
及び後面周縁には前記ハウジング12を固定するためのフ
ランジ部15が外側に向かって突設され、このフランジ部
15のコーナー部分に取付孔16が形成されている。また、
前記モータベース13の中央には筒部18を一体的に固着す
る円形状の開口孔17が形成され、前記筒部18の内面に前
記モータシャフト8を軸支するための燒結合金からなる
含油軸受19が組付けられている。
【0015】20は前記筒部18の下部から挿入して、該筒
部18の開口部18Aを塞ぐキャップである。このキャップ
20の上面には前記モータシャフト8の先端部を収容する
凹部21が形成され、その凹部21の底部に前記モータシャ
フト8の先端部を突き当てるスラスト板22が配置されて
いる。また、前記キャップ20と前記含油軸受19との間に
は前記モータシャフト8の先端側を保持する止め座金23
が挟着されている。この止め座金23は、ばね性を有する
金属製薄板からなり、図3で示すように中央部に前記モ
ータシャフト8の外径より径小で前記溝部8Aより径大
な円形の開口孔24を形成している。この開口孔24には、
複数のスリット25を放射状に延設され、これら各スリッ
ト25の間に前記モータシャフト8の先端側に形成する溝
部8Aに嵌める複数の弾性係止片26を形成している。
【0016】以上のように構成されるモータ4の組付け
作業について説明する。まず、筒部18の外周面に回路基
板11と固定子10とを組付けた後、筒部18の内周面に含油
軸受19を挿入する。この後、筒部18の下方側から止め座
金23を介在してキャップ20を圧入し、含油軸受19とキャ
ップ20との間に止め座金23を挟着保持するとともに、筒
部18の下面開口部をキャップ20によって塞ぐ。そして、
筒部18にロータ5を組付けるために、ロータ5と一体化
したモータシャフト8を筒部18の上面側から含油軸受19
の内部に圧入する。この場合、モータシャフト8の先端
部は、モータシャフト8の外径より径小に形成された止
め座金23の開口孔24を通ってキャップ20の凹部21に至る
が、開口孔24には放射状に延びる複数のスリット25が形
成されているため、モータシャフト8の挿入時におい
て、開口孔24の周囲に形成する弾性係止片26がモータシ
ャフト8の通過に伴ってモータシャフト8の挿入方向に
沿って撓み、これら各弾性係止片26がモータシャフト8
の先端側に形成する溝部8Aに達すると、弾性係止片26
は弾性復元力によって復帰し、各弾性係止片26が溝部8
Aに係止される。こうしてモータシャフト8の先端側が
止め座金23によって保持され、かつ、モータシャフト8
が含油軸受19によって軸支される。このようにしてモー
タベース13の筒部18にモータシャフト8を組み付けるこ
とによって、図2の全体断面図で示すように、モータシ
ャフト8と一体的に固着したロータ5の内側に固定子10
が収容され、この固定子10とロータ5の回転子マグネッ
ト6とが僅かな隙間がおいて対向し、かつ、ロータ5に
一体的に組み付けたファン1の回転羽根3がハウジング
12のケーシング14の内側に収容される。そして、回路基
板11から固定子10に所定のタイミングで駆動電流を供給
することによって、モータ4が回転し、これによりモー
タ4のモータシャフト8に固着したロータ5とファン1
とが回転し、ハウジング12の前面側の空気がハウジング
12を通過してハウジング12の後方側に吹き出される。
【0017】以上のように、本実施例においては、筒部
18の内周面に圧入した含油軸受19と筒部18の下面開口部
を塞ぐキャップ20との間に止め座金23を挟着保持し、こ
の止め座金23にモータシャフト8の外径より径小に形成
された開口孔24を形成し、この開口孔24の周縁に放射状
のスリット25を形成することによって、含油軸受19にモ
ータシャフト8を挿入するだけでモータシャフト8が開
口孔24を通過するとき、開口孔24の周囲に形成する弾性
係止片26がモータシャフト8の通過に伴ってモータシャ
フト8の挿入方向に沿って撓み、これら各弾性係止片26
がモータシャフト8の先端側に形成する溝部8Aに達し
た段階で弾性係止片26が復帰する。このため、単にモー
タシャフト8を含油軸受19を圧入するだけでモータシャ
フト8の先端に止め座金23を係止することができ、極め
て簡単にモータシャフト8を組付けることができる。さ
らに、筒部18の下面側はキャップ20で塞がれるため、含
油軸受19から漏れ出た軸受油が外部に流出しにくくなる
ため、モータシャフト8の磨耗も抑えることができ、モ
ータ4の動作も長期に渡って安定的に維持することがで
きる。
【0018】図4は、本発明の第2実施例を示し、前記
第1実施例と同一機能を有する部分に同一符合を付し、
異なる部分についてのみ説明する。前記実施例では、モ
ータベース13の中央に開口孔17を形成し、この開口孔17
にモータシャフト8を軸支する筒部18を一体的に固着す
るとともに、この筒部18の開口部18Aを塞ぐキャップ20
を設けた例を示したが、本実施例では、モータベース13
の上面部に筒部18を一体形成し、この筒部18の底部にモ
ータシャフト8の先端部を収容する凹部30を形成してい
る。すなわち、本実施例では、筒部18の下部が開口しな
い構造であって、モータベース13が筒部18の下部を塞ぐ
キャップ20としての機能を有している。
【0019】以上のように構成される本実施例では、ま
ず、筒部18の上面側から止め座金23を挿入、この止め座
金23を凹部30の周縁に形成する段部31に載置する。この
後、筒部18の内部に含油軸受19を固定し、この含油軸受
19と段部31とで止め座金23を挟着保持している。そし
て、前記第1実施例と同様、筒部18の内部に固定した含
油軸受19にモータシャフト8を挿入し、このモータシャ
フト8を止め座金23の開口孔24に通すことによってモー
タシャフト8の先端側に形成する溝部8Aに止め座金23
の弾性係止片26を係止する。したがって、本実施例で
は、前記第1実施例と同様、単にモータシャフト8を含
油軸受19を圧入するだけでモータシャフト8の先端に止
め座金23を係止することができ、極めて簡単にモータシ
ャフト8を組付けることができるとともに、筒部18の下
面側はモータベース13によって塞がれ、含油軸受19から
漏れ出た軸受油が外部に流出しにくくなるため、含油軸
受19の磨耗を抑えてモータシャフト8の回転を長期に渡
って安定的に維持することができる。さらに、本実施例
では、モータベース13にモータシャフト8を軸支する筒
部18とこの筒部18の開口部を塞ぐキャップ20とを一体形
成することによって、組付部品点数を削減することがで
きるため、その組付作業をより一層、簡略化することが
できる。
【0020】図5及び図6は、本発明の第3実施例を示
し、前記各実施例と同一機能を有する部分に同一符合を
付し、異なる部分についてのみ説明する。本実施例で
は、モータシャフト8を鉄などの磁性材料によって形成
し、このモータシャフト8の先端側に半球状の湾曲部8
Bを形成している。また、筒部18の下部を塞ぐキャップ
20の凹部21には前記モータシャフト8の湾曲部8Bと摺
動するスラスト板35を配置し、さらに、スラスト板35の
下面側には前記モータシャフト8を磁気的に吸着するた
めのマグネット36を配置している。また、筒部18に軸支
する回転子7の回転子マグネット6と筒部18の外周面に
固定する固定子10とは、その磁気中心が相互に一致する
ように固定されている。また、本実施例のファン1の回
転羽根3は、図15に示す従来のファン110と逆方向に
傾斜させることによってファン1の回転によりハウジン
グ12の後面側から空気を吸引してハウジング12の前面側
に吹き出している。すなわち、従来のファン110は、フ
ァン110Aを回転させた場合、その空気の吹出し方向
は、ハウジング12の前面側から空気を吸引してハウジン
グ12の後面側に吹き出す構造が一般的であるが、本実施
例では、ファン1の回転によるハウジング12の後面側か
ら吸引した空気をハウジング12の前面側に吹き出させる
ように構成している。このようにハウジング12の前面側
に吹き出させるとファン1の推力Sによってモータシャ
フト8にはハウジング12の後方、すなわち、モータシャ
フト8の先端に形成する湾曲部8Bをスラスト板35に押
しつける方向の力Fが作用する。
【0021】以上のように、本実施例では、筒部18の下
面開口部を塞ぐキャップ20の内面側にモータシャフト8
の先端部に形成する湾曲部8Bと摺接させるスラスト板3
5を設けたことによって、含油軸受19とスラスト板35と
でモータシャフト8を安定的に支承保持することができ
る。しかも、スラスト板35の下面側には、マグネット36
が設けられ、このマグネット36によって鉄などの磁性材
料からなるモータシャフト8がスラスト板35に磁気的に
吸引されるため、モータシャフト8の先端側が常にスラ
スト板35に押し付けられる。さらに、ファン1の回転時
には、ハウジング12の後面側から空気を吸引してハウジ
ング12の前面側に吹き出すように構成したから、ファン
1の回転に伴う推力Sによってモータシャフト8をスラ
スト板35に押し付ける力Fが作用するため、回転子7と
固定子10とを、その磁気中心が一致するように固定した
としても、常にモータシャフト8がスラスト板35に押し
付けられ、モータ4回転時の磁気音を防止することがで
きる。
【0022】図7〜図10は本発明の第4実施例を示し、
前記各実施例と同一機能を有する部分に同一符合を付
し、異なる部分についてのみ説明する。
【0023】本実施例では、筒部18の下面開口部を塞ぐ
キャップ40を排油製の樹脂材料によって成形している。
このキャップ40は図9に示すように、外周面の上下縁に
横方向に突出する上下一対の突起部41,42が突設され、
この各突起部41,42の間に凹溝43を形成している。この
凹溝43の底部には波型の凹凸部44が形成され、また、上
側の突起部41の前面周縁にはテーパー状の傾斜面45が形
成されている。前記キャップ40を嵌め入れる筒部18の内
周面には、前記上側突起部41と嵌合する溝部47と下側突
起部42と嵌合する段差凹部48が形成され、この溝部47と
段差凹部48との間に前記キャップ40の凹溝43に嵌合する
環状凸部49が形成されている。
【0024】以上のように構成される本実施例では、筒
部18にキャップ40を装着する際、筒部18の内面にキャッ
プ40を押し入れることによって、キャップ40に形成する
突起部41,42が筒部18の溝部47と段差凹部48に嵌合する
とともに、筒部18の環状凸部49がキャップ40の凹溝43に
嵌合し、こうしてキャップ40が筒部18に固定される。ま
た、キャップ40の凹溝43に形成する波型の凹凸部44が筒
部18の環状凸部49を圧接し、凹溝43と環状凸部49との隙
間が迷路状となるとともに、キャップ40に形成する凹凸
部44を筒部18の環状凸部49に圧接することによって、含
油軸受19から漏れ出る軸受油をキャップ40の凹凸部44で
多段階に渡って確実にシールすることができる。これに
より、モータシャフト8の磨耗を抑えてモータ4の動作
を長期に渡って安定的に保つことができる。なお、本実
施例では、キャップ40側に筒部18に突き当てる凹凸部44
を形成した例を示したが、図10に示すように、筒部18の
環状凸部49に凹凸部44を一体形成し、この凹凸部44をキ
ャップ40の凹溝43に突き当てるようにしても、軸受19か
ら漏れ出る軸受油をキャップ40の凹凸部44で多段階に渡
って確実にシールすることができる。
【0025】図11及び図12は本発明の第5実施例を
示し、前記各実施例と同一機能を有する部分に同一符合
を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0026】本実施例では、ハウジング12に回路基板11
と電気的に接続される複数本のリード線50の保持するリ
ード線保持部51を形成している。このリード線保持部51
は、図12に示すように、モータベース13とケーシング14
とを連結するスポーク52に形成されるリード線収納部53
と、このリード線収納部53と連続してケーシング14のフ
ランジ部15に形成される抜け止め部54と備えている。そ
して、前記リード線収納部53はスポーク52と平行するよ
うにスポーク52の途中から一体形成した収納凹部55によ
って構成し、一方、抜け止め部54はフランジ部15の外縁
で開口する切欠溝56によって構成している。この抜け止
め部54の切欠溝56は、前記リード線50の太さとほぼ同じ
溝幅に形成され、かつ、前記リード線50を屈曲して引き
出すようにほぼ半円状に形成されている。
【0027】そして、回路基板11から導出したリード線
50をスポーク52に形成する収納凹部55に収納した後、曲
面状に形成した切欠溝56に通してハウジング12の外部に
引き出している。こうして、収納凹部55の内部に収めた
リード線50を半円状の切欠溝56に挿入することによっ
て、リード線50が蛇行状に案内されて抜け止めされる。
このように、回路基板11に接続したリード線50を半円状
の切欠溝56に挿入して屈曲させることによって、仮に回
路基板11に接続したリード線50に張力を加えてもリード
線50を確実に抜け止め保持することができる。すなわ
ち、従来の軸流ファンは、図16及び図17に示すよう
に、ハウジング120に形成する抜け止め部121は直線的に
形成した切欠溝122によって構成され、この切欠溝122を
リード線123より細く形成することによって、切欠溝122
にリード線123を圧入保持していた。このため、切欠溝1
22とリード線123との嵌め合いが緩いと、切欠溝122から
リード線123が簡単に抜け出てしまう。しかも、この種
の軸流ファンはリード線123の太さは種々異なり、単に
切欠溝122にリード線123を圧入して保持する構成では、
リード線123の太さに応じて切欠溝122の溝幅を形成する
必要があり、ハウジング120の共通化を図れない。この
ため、前記従来のような直線的な切欠溝122によってリ
ード線123を保持する場合、複数本のリード線123を結束
させて切欠溝122から抜け止めにくくする等の対処して
いたが、この場合、リード線123の結束作業が伴うこと
から組付作業も煩雑なものとなる。これに対して本実施
例では、湾曲した半円状の切欠溝56にリード線50を挿入
し、このリード線50を屈曲させて案内することによっ
て、仮に切欠溝56とリード線50との嵌め合いが緩い場合
であっても、切欠溝56からリード線50が抜けにくくなる
ため、リード線50の太さに応じて切欠溝56を形成する必
要がなく、ハウジング12を共通化することができる。ま
た、複数(本実施例では3本)のリード線50を結束して
切欠溝56からリード線50を抜けにくくする必要もないか
ら、組付作業も簡略化することができる。
【0028】以上のように本実施例では、回路基板11に
接続したリード線50を半円状に湾曲させた切欠溝56に挿
入して屈曲させることによって、切欠溝56からリード線
50が抜けにくくなる。このため、リード線50に張力が加
わったとしても、回路基板11とリード線50との接続部分
に無理な力が加わらずリード線50の断線を防止すること
ができるとともに、切欠溝122とリード線123との嵌め合
いが多少緩い場合であっても、切欠溝122からのリード
線123の抜けが規制されるため、リード線50の太さに応
じて切欠溝56を形成する必要がなく、ハウジング12を共
通化することができる。また、複数のリード線50を結束
して切欠溝56からリード線50を抜けにくくする必要もな
いから、組付作業も簡略化することができる。
【0029】以上、本発明の一実施例を詳述したが、本
発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の
要旨の範囲内で種々変形実施が可能である。例えば、フ
ァンやハウジングの形状あるいはリード線といったモー
タの基本的構造などは前記実施例に限定されるものでは
なく、適宜選定すればよいものである。また、本発明の
第5実施例において、リード線を保持する切欠溝の形状
を半円状に形成し例を示した、切欠溝の形状としては湾
曲凹部と湾曲凸部が連続したS字状あるいは湾曲凹部と
湾曲凸部が複数連続した蛇行状に形成してもよく、要す
るに、リード線を屈曲させる形状であればよい。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明のモータシャフトの取付
構造によれば、モータを固定するモータベースに筒部を
形成し、この筒部の内部に組み付けた軸受部材にモータ
シャフトを軸支したモータシャフトの取付構造におい
て、前記筒部の下部開口部を塞ぐキャップを設け、この
キャップと前記軸受部材との間にばね性を有する止め座
金を挟着し、この止め座金に前記モータスシャフトの外
径より径小な開口孔を形成するとともに、この開口孔部
から放射状に延びる複数のスリットを形成し、この各ス
リットの間に前記モータシャフトの先端側に形成する溝
部に係止する複数の弾性係止片を設けたものであるか
ら、モータシャフトを軸受を圧入するだけでモータシャ
フトの先端に止め座金を係止することができ、極めて簡
単にモータシャフトを組付けることができる。
【0031】請求項2のモータシャフトの取付構造によ
れば、前記請求項1記載のモータシャフトの取付構造に
おいて、前記モータベースと前記筒部と前記キャップと
を一体形成したものであるから、組付部品点数を削減す
ることができ、その組付作業をより一層、簡略化するこ
とができる。
【0032】請求項3のモータシャフトの取付構造によ
れば、前記請求項1または2記載のモータシャフトの取
付構造において、前記モータは、磁性材料からなるモー
タシャフトと、このモータシャフトに固定される有体筒
型のロータの内面にマグネットを固着した回転子と、こ
のロータの内面側に位置して前記筒部の外周面に固定さ
れる固定子とで構成し、前記固定子と前記回転子とを、
その磁気中心がほぼ一致するよう組み付けるとともに、
前記キャップの内面に前記モータシャフトの先端と摺接
するスラスト板を設け、このスラスト板の裏面側に前記
モータシャフトを磁気的に吸着するマグネットを設けた
ものであるから、回転子と固定子の磁気中心を一致させ
ることで、モータ回転時の磁気音の発生を防止すること
ができる。
【0033】請求項4のモータシャフトの取付構造によ
れば、前記請求項3記載のモータシャフトの取付構造に
おいて、前記モータシャフトに複数の回転羽根を有する
ファンを取り付けるとともに、前記回転羽根の回転によ
る推力によって前記モータシャフトを前記スラスト板に
押圧するように構成したものであるから、ファンの回転
時にモータシャフトの先端側をスラスト板に確実に押し
付けた状態で回転させることができ、モータシャフトの
動作を安定的に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すモータの全体断面図
である。
【図2】同上ファンの平面図である。
【図3】同上止め座金の平面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示すモータの全体断面図
である。
【図5】本発明の第3実施例を示すモータの全体断面図
である。
【図6】同上ファンの正面図である。
【図7】本発明の第4実施例を示すモータシャフト付近
の拡大断面図である。
【図8】同上キャップの平面図である。
【図9】同上キャップの拡大断面図である。
【図10】同上凹凸部の変形例を示すモータシャフト付
近の拡大断面図である。
【図11】本発明の第5実施例を示すハウジングの背面
方向から見た斜視図である。
【図12】同上リード線保持部を拡大した要部の斜視図
である。
【図13】従来例を示すモータの全体断面図である。
【図14】同上ピボット軸受構造のモータを示す全体断
面図である。
【図15】同上ファンの正面図である。
【図16】従来のリード線保持部を示すハウジングの背
面方向から見た斜視図である。
【図17】同上リード線保持部を拡大した要部の斜視図
である。
【符号の説明】 1 ファン 2 ボス部 3 回転羽根 4 モータ 5 ロータ 7 回転子 8 モータシャフト 8A 溝部 10 固定子 11 回路基板 12 ハウジング 13 モータベース 14 ケーシング 17 開口孔 18 筒部 19 含油軸受 20,40 キャップ(閉塞部材) 21,30 凹部 22,35 スラスト板 23 止め座金 24 開口孔 25 スリット 26 弾性係止片 36 マグネット 44 凹凸部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 誠 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 西片 和一 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 Fターム(参考) 3H022 AA03 BA06 CA01 CA13 CA50 DA08 DA11 3H032 CA01 CA02 CA04 CA05 CA06 CA07 CA08 CA09 5H605 AA05 BB05 BB19 CC01 CC02 CC05 DD09 EA09 EB02 EB19 EB38 GG04 5H607 AA04 BB01 BB17 CC01 CC05 DD03 GG01 GG03 KK03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータを固定するモータベースに筒部を
    形成し、この筒部の内部に組み付けた軸受部材にモータ
    シャフトを軸支したモータシャフトの取付構造におい
    て、前記筒部の下部開口部を塞ぐキャップを設け、この
    キャップと前記軸受部材との間にばね性を有する止め座
    金を挟着し、この止め座金に前記モータスシャフトの外
    径より径小な開口孔を形成するとともに、この開口孔部
    から放射状に延びる複数のスリットを形成し、この各ス
    リットの間に前記モータシャフトの先端側に形成する溝
    部に係止する複数の弾性係止片を設けたことを特徴とす
    るモータシャフトの取付構造。
  2. 【請求項2】 前記モータベースと前記筒部と前記キャ
    ップとを一体形成したことを特徴とする請求項1記載の
    モータシャフトの取付構造。
  3. 【請求項3】 前記モータは、磁性材料からなるモータ
    シャフトと、このモータシャフトに固定される有体筒型
    のロータの内面にマグネットを固着した回転子と、この
    ロータの内面側に位置して前記筒部の外周面に固定され
    る固定子とで構成し、前記固定子と前記回転子とを、そ
    の磁気中心がほぼ一致するよう組み付けるとともに、前
    記キャップの内面に前記モータシャフトの先端と摺接す
    るスラスト板を設け、このスラスト板の裏面側に前記モ
    ータシャフトを磁気的に吸着するマグネットを設けたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のモータシャフト
    の取付構造。
  4. 【請求項4】 前記モータシャフトに複数の回転羽根を
    有するファンを取り付けるとともに、前記回転羽根の回
    転による推力によって前記モータシャフトを前記スラス
    ト板に押圧するように構成したことを特徴とする請求項
    3記載のモータシャフトの取付構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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