JP2000214198A - 磁界プロ―ブ校正機能を有する近傍磁界測定装置および電磁波発生源探査装置 - Google Patents

磁界プロ―ブ校正機能を有する近傍磁界測定装置および電磁波発生源探査装置

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JP2000214198A
JP2000214198A JP11016243A JP1624399A JP2000214198A JP 2000214198 A JP2000214198 A JP 2000214198A JP 11016243 A JP11016243 A JP 11016243A JP 1624399 A JP1624399 A JP 1624399A JP 2000214198 A JP2000214198 A JP 2000214198A
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卓 須賀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被測定装置の近傍磁界をxyz方向についてそ
れぞれ高精度に測定することのできる近傍磁界測定装置
を提供する。 【解決手段】磁界プローブ4を被測定対象の近傍で移動
させるための移動部19と、磁界検出部6と、磁界プロ
ーブ4の指向性が最大の方向を検出すべき磁界の方向に
向けるための校正をおこなう校正部とを有する。校正部
は、磁界プローブの向きを変化させるプローブ変位部2
7と、校正用磁界発生部5と、プローブ変位部の動作を
制御する制御部7とを備える。制御部7は、プローブ変
位部27を動作させて校正用磁界内で磁界プローブ4の
向きを変化させ、そのときの前記磁界検出部6の出力か
ら磁界プローブ4の指向性の向きを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器等から放
射される磁界を電子機器等の近傍で測定する近傍磁界測
定装置ならびに電子機器等から放射される電磁波の発生
源を特定するための電磁波発生源探査装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電子機器から放射される不要電磁波の測
定には、電波暗室等においてその電子機器の遠方電磁界
を測定する方法が主に用いられている。しかしながら、
遠方電磁界の情報だけでは、電磁波の発生源がその電子
機器のどこであるのかを特定することができないため、
不要電磁波を減少させる対策をたてようとすると、多大
な時間と費用を要する。そこで近年,電子機器近傍の電
磁界を測定することによって電磁波の発生源を特定する
ような電磁波発生源探査装置への要求が高まってきてい
る。
【0003】電子機器近傍の電磁界を測定するための近
傍電磁界測定装置としては、カナダのノーザンテレコム
社製のEMSCANや、ノイズ研究所のEPS−M1な
どが知られている。
【0004】ノーザンテレコム社製のEMSCANは、
被測定装置を搭載した測定盤の下に、x,y方向の磁界
を同時に検出する2次元磁界プローブをアレイ状に並
べ、被測定装置近傍の磁界強度分布を短時間で測定する
ことのできる装置である。
【0005】また、ノイズ研究所のEPS−M1は、1
本のアンテナプローブを走査することによって、被測定
装置近傍の磁界強度分布および電界強度分布を測定する
装置である。アンテナプローブには、x方向(y方向と
兼用)とz方向の2種類の1次元磁界プローブと1種類
の電界プローブが用意されており、自由に付け替えが可
能である。また、この測定装置は、測定装置自体が被測
定装置に近づくことによる磁界の攪乱を防止するため、
アンテナプローブのみを被測定装置に近づける構造を採
っている。
【0006】また、特開平7−225251号公報、特
開平8−68837号公報、特開平10−185974
号公報等にアンテナプローブをx,y方向や、x,y,
z方向に移動させて近傍磁界を測定する装置が開示され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】発明者らは、被測定装
置近傍の電磁界を直交座標系x,y,z方向の三次元成分
に分離して測定した測定結果を用い、被測定装置の電流
分布を逆算し、電磁波の発生源を特定する方法を見いだ
した。この方法では、電磁波の発生源の特定精度は、直
交座標系x,y,z方向の電磁界の測定精度に依存する。
そのため、高い精度で電磁波の発生源を特定するために
は、近傍電磁界を直交座標系x,y,z方向の三次元成分
に分離して、それぞれ精度よく測定する必要がある。
【0008】従来の電磁波発生源探査装置や近傍電磁界
測定装置等で用いられる電磁界プローブの指向性にはば
らつきがあるため、直交座標系x,y,z方向の電磁界を
精度よく測定するためには、電磁界プローブの向きを指
向性の高い方向に完全に一致させる必要がある。ここで
いう電磁界プローブの指向性とは、プローブ(アンテ
ナ)が検出できる電界および磁界の方向特性を意味し、
例えばプローブがループアンテナ1である場合には、図
1の円グラフのように指向性は8の字を描く。すなわ
ち、ループアンテナ1を一様磁界2の中で回転させた場
合、検出磁界強度は、ループで作られる面の法線方向で
最大となり、ループ面に水平な方向で最小となる。な
お、図1の円グラフは、真上から見たループアンテナ1
を中心として示したものである。したがって、ループア
ンテナ1の場合には、x、y、z方向の磁界を測定する
場合には、ループで作られる面の法線方向をそれぞれ
x、y、z方向に一致させる必要がある。測定したい電
磁界方向とプローブの最大検出方向がずれていると、各
方向の合成値を測定してしまうため、三次元方向に分離
した電磁界測定が行えない。
【0009】しかしながら、電磁界プローブは、製造工
程における形状ばらつきにより、その指向性にばらつき
を生じてしまうという問題がある。また、電磁界プロー
ブを装置に取り付ける際には、姿勢のばらつきが生じや
すい。そのため、指向性が最大の方向を、x、y、z方
向のうちの測定を所望する方向に、完全に一致させるの
は非常に難しい。また、高周波帯域における電磁界測定
になると波長が短くなるため、数mm程度のプローブ方向
のズレが測定結果に大きな影響を及ぼす。特に、電磁波
発生源を探査する場合、発生源の探査の精度を高くする
ために、電磁界プローブの指向性ばらつきを最小限に抑
えなければならない。
【0010】しかしながら、上述の従来の近傍電磁界測
定装置は、いずれも直交座標系x,y,z方向とプローブ
の最大指向性の方向とのずれ精度については問題として
いない。例えばノーザンテレコム社製のEMSCAN
は、xyの2次元磁界測定用プローブを測定盤の下にア
レイ状に並べたものであり、あくまで被測定装置近傍の
磁界強度を測定し、その分布を可視化する装置である。
このため、磁界ベクトルに関する情報は得られず、特
に、z方向についての磁界情報は得られない。また、複
数のプローブを配置したプローブアレイを用いるため、
各々のプローブの指向性やプローブの姿勢を完全に一致
させることは困難と思われるが、それを問題としていな
いため、これを是正するための機能は備えていない。ま
た、電流分布を逆算して電磁波の発生源位置を探査する
こともできない。ノイズ研究所のEPS−M1もxy方
向測定用プローブの姿勢はプローブ取り付け時に決ま
り、これを是正するための機能は備えていない。
【0011】また、特開平7−225251号公報、特
開平8−68837号公報、特開平10−185974
号公報に記載されている装置もプローブの姿勢を是正す
る機能は備えていない。
【0012】このように、従来の測定装置では、被測定
装置の近傍磁界をxyz方向に分離してそれぞれ高精度
に測定することはできない。したがって、xyz方向に
ついてそれぞれ測定した磁界情報に基づいて、高精度に
磁界発生源を特定することもできない。
【0013】本発明は、被測定装置の近傍磁界を予め定
めた方向について高精度に測定することのできる近傍磁
界測定装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば以下の近傍磁界測定装置が提供され
る。
【0015】すなわち、磁界プローブを保持する保持部
と、前記磁界プローブを被測定対象の近傍で移動させる
ための移動部と、前記磁界プローブの出力から磁界強度
を検出する磁界検出部と、前記磁界プローブの指向性が
最大の方向を検出すべき磁界の方向に向けるための校正
をおこなう校正部とを有し、前記校正部は、前記磁界プ
ローブの向きを変化させるために、前記保持部を変位さ
せるプローブ変位部と、前記予め定めた方向の校正用磁
界を発生する校正用磁界発生部と、前記プローブ変位部
の動作を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記
プローブ変位部を動作させて前記校正用磁界内で前記磁
界プローブの向きを変化させ、そのときの前記磁界検出
部の出力から前記磁界プローブの指向性の向きを検出す
ることを特徴とする近傍磁界測定装置である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について説
明する。
【0017】本実施の形態の近傍磁界測定装置は、プロ
ーブの最大検出方向をx、y、z方向に一致させるため
の校正機能を有し、校正後の磁界プローブによって近傍
磁界をxyz方向についてそれぞれ測定することができ
る。
【0018】(実施の形態1)まず、第1の実施の形態
の三次元近傍磁界測定装置について説明する。この三次
元近傍磁界測定装置は、プローブ付け替え作業以外のプ
ローブの校正から磁界測定までの全ての動作を全自動で
行うことのできる装置である。
【0019】本実施の形態の三次元近傍磁界測定装置
は、図2のように磁界プローブ4をxyz方向に移動さ
せるためのxyzスキャナ3と、xyzスキャナ3に接
続された電磁界検出器6と、制御用コンピュータ7とを
有している。制御用コンピュータ7には、表示装置9と
入力装置10が接続されている。
【0020】磁界プローブ4は、図4、図5のようにル
ープアンテナ1とプローブ軸25aと雌ねじ部25bと
からなる。ループアンテナ1の内部には、図14のよう
に導体線がループ状に配置されており、この導体線の両
端はプローブ軸25aの内部を通って、雌ねじ部25b
に近い位置でプローブ軸25aの外周面に引き出され、
この外周面に設けられた端子に接続されている。
【0021】xyzスキャナ3は、図3のように上面が
長方形の台座23を備え、この台座23の上面に、被測
定装置である電子回路基板22が搭載される。台座23
の上面の向かい合う二辺には、それぞれ、y方向プロー
ブ移動機構20が固定されている。y方向プローブ移動
機構20は、x方向プローブ移動機構19の端部をそれ
ぞれ支持している。y方向プローブ移動機構20には、
y方向に沿って溝20aが設けられ、この溝20aに沿
ってx方向プローブ移動機構19を移動させるための不
図示の駆動部が配置されている。また、x方向プローブ
移動機構19には、z方向プローブ移動機構21が搭載
されている。x方向プローブ移動機構19には、x方向
に沿って溝19aが設けられ、この溝19aに沿ってz
方向プローブ移動機構21を移動させるための不図示の
駆動部が配置されている。
【0022】z方向プローブ移動機構21は、プローブ
支持機構18が搭載されている。z方向プローブ移動機
構21には、z方向に沿って溝21aが設けられ、この
溝21aに沿ってプローブ支持機構18をz方向に移動
させる不図示の駆動部が配置されている。
【0023】プローブ支持機構18には、図5のよう
に、xy方向の磁界を測定する際に、磁界プローブ4の
プローブ軸25aをz軸に平行な方向に支持するための
コネクタ29aと、z方向の磁界を測定する際に、プロ
ーブ軸25aをy方向に平行な方向に支持するためのコ
ネクタ29bとが備えられている。コネクタ29a、2
9bはいずれも雄ねじ形状であり、磁界プローブ4の雌
ねじ部25bがねじ込まれる。プローブ4は、測定する
磁界の方向に応じてコネクタ29a、29bのいずれか
一方に取り付けられる。プローブ4の取り付け、付け替
えは、手動で行われる。
【0024】また、コネクタ29a、29bには、磁界
プローブ4をθ、φ、ψの3方向に変位させるために、
xy方向測定用プローブ方向変位機構27、z方向測定
用プローブ方向変位機構28がそれぞれ取り付けられて
いる。本実施の形態では、プローブ方向変位機構27、
28を用いて、磁界プローブ4の向きの校正を行う。
【0025】xyz方向プローブ移動機構19、20、
21は、可動範囲内の任意のxyz座標に磁界プローブ
4のループアンテナ1を移動させることができる。xy
z方向プローブ移動機構19、20、21は、制御用コ
ンピュータ7に接続され、その動作を制御される。
【0026】次に、プローブ支持機構18のプローブ方
向変位機構27、28の構成について図4を用いてさら
に説明する。
【0027】プローブ方向変位機構27、28は、磁界
プローブ4の向きを図4のθ、φ、ψの3方向について
変位させるための機構である。ここでは、xy方向測定
用のプローブ変位機構27について説明するが、図4の
ようにz方向測定用のプローブ変位機構28の構成も同
じ構成である。雄ねじ形状のコネクタ29aの端部に
は、ψ回転駆動源26aの回転軸がコネクタ29aの軸
方向と一致するように取り付けられている。ψ回転駆動
源26aは、θ軸400に固定されている。θ軸400
の端部は、θ軸400をz方向に対して傾斜させるため
のθ回転駆動源26bの回転軸に取り付けられている。
θ回転駆動源26bは、φ軸401に固定されている。
φ軸401は、φ軸401をz方向を中心に回転させる
φ回転駆動源26cの回転軸に取り付けられている。φ
回転駆動源26cは、プローブ支持機構18に固定され
ている。よって、θ回転駆動源26bを駆動することに
より、コネクタ29aの軸方向をz方向から任意の角度
θだけ傾けることができる。その状態でφ回転駆動源2
6cを駆動すると、コネクタ29aがθだけ傾いた状態
のままコネクタ29aをz軸を中心に任意の角度φだけ
回転させることができる。そしてψ回転駆動源26aを
駆動すると、コネクタ29aを自身の軸を中心に回転さ
せることができる。本実施の形態では、ψ方向およびφ
方向の回転角は最大360゜、θ方向は、z方向を中心
に最大±180°回転させることができる構成とした。
【0028】プローブ方向変位機構27、28のψ、
θ、φ回転駆動源26a、26b、26cは、制御用コ
ンピュータ7に接続され、回転駆動を制御される。
【0029】一方、台座23の上面の隅には、被測定装
置の磁界測定の妨げにならないような位置に校正用磁界
発生装置5が配置されている。この校正用磁界発生装置
5は、磁界プローブ4の向きの校正に用いる校正用磁界
を発生させる装置である。
【0030】校正用磁界発生装置5の構造は、図7に示
すように、それぞれ駆動用の電源33を備えた水平方向
基準アンテナ31と垂直方向基準アンテナ32の2つの
基準アンテナとを有している。これらは、それぞれxy
平面に平行なxy基板701およびyz平面に平行なy
z基板702上に形成されている。垂直方向基準アンテ
ナ32は、xz平面に平行なxz基板上に形成する構成
にすることもできる。ここでは基準アンテナ32、33
として、図8のように、マイクロストリップライン35
を用いており、一端には周波数可変の交流電源33が、
他端には終端抵抗34が接続されている。電源33から
このマイクロストリップライン35に電流を流すことに
よって、マイクロストリップライン25の回りに電流の
流れる方向に対し時計周りの磁界が発生させる。磁界プ
ローブ4の向きの校正は、この磁界を用いて行う。
【0031】基準アンテナ31、32の電源33は、制
御用コンピュータ7に接続されており、オンオフ動作お
よび周波数を制御用コンピュータ7により制御される。
【0032】また、磁界プローブ4の外周面の端子は、
プローブ支持機構18の内部を通る信号ケーブル24の
端子と接続され、この信号ケーブル24を介して電磁界
検出器6に接続されている。ループアンテナ1内の導体
線には、磁界プローブ4の主平面を横切る方向の交番磁
界Hにより、電圧E E=μ・ω・S・H が励起される。ただし、μは透磁率である。ωは、交番
磁界の周波数をfによって、ω=2πfと表される。電
磁界検出器6は、ループアンテナ1内の導体線に励起さ
れた電圧Eを検出する。電磁界検出器6の検出結果15
は、逐次、制御用コンピュータ7に受け渡され、メモリ
8に格納される。
【0033】ここで、磁界プローブ4の校正原理につい
て説明する。
【0034】図13のようにx方向に一様に発生してい
る磁界の中で、垂直に立てた磁界プローブ4(ループア
ンテナ1)を回転させると、理論的には図14のような
磁界強度分布が得られ、ループ面の鉛直方向ベクトルが
x方向と直交する角度(0°)で磁界強度が最小(null
点)になり、ループ面の鉛直方向ベクトルがx方向と平
行になる角度(±90°)で磁界強度が最大になる。し
かしながら、実際には、ループアンテナ1自体にゆがみ
が存在していたり、雄ねじのコネクタ29aに磁界プロ
ーブ4の雌ねじ部25aをねじ込む際に姿勢がばらつき
が生じることなどにより、null点や最大点を検出できる
角度がちょうど0°や90°になるとは限らないが、こ
の最大点やnull点を利用して磁界プローブ4の向き
(φ、θ、ψ)を校正することができる。
【0035】特に、図14の曲線からもわかるように、
磁界強度が最小となるnull点はその左右で磁界強度の変
化が大きいため、null点を用いて校正することで、精度
良く校正を行うことができる。校正後のプローブ4の向
きで、被測定装置の磁界の測定を行うことによって、一
方向の磁界成分を精度良く分離して検出することができ
る。
【0036】つぎに、本実施の形態の三次元近傍磁界測
定装置の動作について、図15〜図17に示すフローチ
ャートを用いて説明する。制御用コンピュータ7のメモ
リ8には、図15〜図17のフローチャートに示した内
容のプログラムが予め格納されている。制御用コンピュ
ータ7のCPUは、メモリ8からこのプログラムを読み
込んで実行することにより、各部を動作させる。
【0037】ユーザ(オペレータ)が、三次元近傍磁界
測定装置を立ち上げると、まず制御用コンピュータ7
は、0点座標の情報をxyzスキャナ3のプローブ移動
機構19、20、21に出力する(ステップ150
0)。これにより、プローブ移動機構19、20、21
は、受け取った0点の座標に磁界プローブ4を移動させ
る。
【0038】次にユーザが、入力装置10より近磁界測
定開始の命令を入力すると、制御用コンピュータは、ま
ず初期値を入力するようにユーザに促す表示を表示装置
9に表示させ、ユーザからの初期値の入力を待つ。そし
て、表示装置9に表示された指示に従い、ユーザが近傍
磁界の測定範囲(電子回路基板22のサイズ)やプロー
ブ4の走査ピッチ、電子回路基板22の駆動周波数など
の初期値情報を入力装置10から入力すると、制御用コ
ンピュータ7はこれをメモリ8に格納する(ステップ1
501)。
【0039】次に制御用コンピュータ7は、被測定装置
である電子回路基板22を台座23上に搭載するようユ
ーザに促す表示を表示装置9に表示させる(ステップ1
502)。この表示を受けてユーザは、電子回路基板2
2を台座23に搭載する。さらに、磁界プローブ4をx
y方向の磁界測定用のコネクタ29aに取り付けるよう
ユーザに促す表示を表示装置9に表示させ(ステップ1
503)、準備完了の命令がユーザから入力装置10に
入力されるのを待つ(ステップ1504)。ユーザは、
表示に従い、磁界プローブ4の雌ねじ部25bを雄ねじ
形状のコネクタ29aにねじ込んで取り付け、信号ケー
ブル24の端子を磁界プローブ4の端子に接続する。取
り付けが終了したならば、ユーザは表示に従い、準備完
了を示す命令を入力装置10から入力する。
【0040】準備完了を受付けると、制御用コンピュー
タ7は、x方向の磁界測定およびy方向の磁界測定のた
めに磁界プローブ4の向きの校正を行う(ステップ15
05)。
【0041】以下、このステップ1505について、図
16のフローチャートを用いて詳しく説明する。
【0042】まず、制御用コンピュータ7は、プローブ
校正装置内の水平磁界発生基準アンテナ31の電源33
を動作させ、ユーザからの初期値として入力された周波
数の交流電流を出力させる。これにより、基準アンテナ
31のマイクロストリップライン35から校正用磁界を
発生させる(ステップ1602)。次に、制御用コンピ
ュータ7は、水平磁界発生基準アンテナ31の直上の座
標情報をxyzスキャナ3のプローブ移動機構19、2
0、21に送信する(ステップ1603)。これを受け
て、プローブ移動機構19、20、21は、図13のよ
うに磁界プローブ4を水平磁界発生基準アンテナ31の
直上の座標(校正位置)まで移動する。校正位置におけ
る基準アンテナ31の校正磁界の方向は、x方向に平行
である。
【0043】次に制御用コンピュータ7は、電磁界検出
器6に指示を出し、その校正位置での磁界プローブ4の
磁界強度を、磁界プローブ4の現状の向きのまま測定さ
せる。測定結果は、制御用コンピュータ7が受け取り、
メモリ8に格納する。次に制御用コンピュータ7は、プ
ローブ方向変位機構27のφ回転駆動源26cに指示を
出し、磁界プローブ4のプローブ回転角φを指示した方
向に1°ずつ180゜まで回転させ、1゜ごとに電磁界
検出器6に磁界プローブ4の磁界強度を測定させる。こ
の測定で得られたデータは、すべて制御用コンピュータ
のメモリ8に格納する。次に制御用コンピュータ7は、
メモリ8に格納したデータから、磁界強度が最小(nul
l)となるときの回転角φを検出する(ステップ160
4)。磁界強度が最小(null)となるときの回転角φ
は、校正用の磁界がx方向に平行であるため、ループア
ンテナ1の主平面をx方向に平行になる向き(法線方向
がy方向と平行になる向き)となる。
【0044】つぎに、制御用コンピュータ7は、検出し
た回転角φの角度情報をφ回転駆動源26cに指示し、
磁界強度が最小(null)となるときの回転角φに磁界プ
ローブ4を向かせる。また、制御用コンピュータ7は、
水平方向基準アンテナ31の電源33に電源供給の停止
を指示する(ステップ1606)。
【0045】以上で磁界プローブ4の回転角φの校正が
終了する。この校正により、ループアンテナ1の主平面
の法線方向がy方向に平行に向き、y方向の磁界のみを
最大に検出できる方向を向く。ここで磁界プローブ4の
プローブ軸25aが精度良くz軸に平行にコネクタ29
aに取り付けられているならば、プローブ軸回転角ψを
90゜回転させることにより、ループアンテナ1の主平
面の法線方向をx方向に平行に向けることができ、x、
y方向の磁界をそれぞれ測定できるため、校正は終了で
ある。しかしながら、実際にはループアンテナ1自体の
ゆがみや、コネクタ29aへの取り付け時の姿勢のばら
つきなどがあるため、プローブ軸25aはz軸に対して
傾いており、前記状態からプローブ軸回転角ψを90゜
回転させてもループアンテナ1の主平面の法線方向をx
方向に平行に向けることはできない。そこで、プローブ
軸25aとz軸との間の角度θを校正してやる必要があ
る。なお、ここでは、プローブ軸25aの傾きθのばら
つきは、プローブ4およびコネクタ29aの製造時のス
ペックにより±10°以内に抑えられているとして校正
を行う。
【0046】制御用コンピュータ7は、まず磁界プロー
ブ4のループアンテナ1の主平面の法線方向がy方向に
平行な状態(ステップ1605の状態)でプローブ軸傾
き角θを校正する。そのために、垂直磁界発生基準アン
テナ32の電源33を動作させ、マイクロストリップラ
イン35に交流電流を供給し、校正用磁界を発生させる
(ステップ1608)。次に制御用コンピュータ7は、
垂直磁界発生基準アンテナ32のマイクロストリップラ
イン35の真横の座標情報をプローブ移動機構19、2
0、21に出力し、磁界プローブ4を垂直磁界発生基準
アンテナ32の直横の校正位置に移動させる(ステップ
1609)。この校正位置における基準アンテナ32の
磁界はz方向に平行である。
【0047】次に制御用コンピュータ7は、電磁界検出
器6に指示を出し、その校正位置での磁界プローブ4の
磁界強度を測定させ、その測定結果を取り込んで、メモ
リ8に格納する(ステップ1609)。さらに、制御用
コンピュータ7は、プローブ方向変位機構27のθ回転
駆動源26cに指示を出し、磁界プローブ4の軸方向と
z軸とのなす角θを1°ずつ±10°まで変化させ、1
゜ごとに磁界プローブ4の磁界強度を電磁界検出器6に
より測定させる。得られたデータはすべてメモリ8に格
納する。制御用コンピュータ7は、得られた磁界強度と
傾きθとの関係から磁界強度が最小(null)となるとき
のプローブ軸傾き角θを検出する(ステップ161
0)。
【0048】制御用コンピュータ7は、ステップ161
0で検出した傾き角θの情報をプローブ方向変位機構2
7のθ回転駆動源26cに出力し、傾き角θを磁界強度
が最小(null)となる角度に設定する(ステップ161
1)。これにより、ループアンテナ1の主平面がy方向
向き(主平面の法線方向がx方向に平行)の状態で、磁
界プローブ4のプローブ軸傾き角θを最小にすることが
できる。
【0049】つぎに、磁界プローブ4のループアンテナ
1の主平面をx方向向き(主平面の法線方向がy方向に
平行)の状態で、傾き角θをさらに校正する。
【0050】ステップ1611のループアンテナ1の向
きは、y方向向き(主平面の法線方向がx方向に平行)
であるため、制御用コンピュータ7は、プローブ方向変
位構27のψ回転駆動機構26aに90゜の回転を指示
し、ループアンテナ1をx方向向きにさせる(ステップ
1613) 次に制御用コンピュータ7は、電磁界検出器6に指示を
出し、その位置での磁界プローブ4の磁界強度を測定さ
せ、その測定結果を取り込んで、メモリ8に格納する。
さらに、制御用コンピュータ7は、プローブ方向変位機
構27のθ回転駆動源26cに指示を出し、磁界プロー
ブ4の軸方向とz軸とのなす角θを1°ずつ±10°ま
で変化させ、1゜ごとに磁界プローブ4の磁界強度を電
磁界検出器6により測定させる。得られたデータはすべ
てメモリ8に格納する。制御用コンピュータ7は、得ら
れた磁界強度と傾きθとの関係から磁界強度が最小(n
ull)となるときのプローブ軸傾き角θを検出する
(ステップ1614)。
【0051】制御用コンピュータ7は、ステップ161
4で検出した傾き角θの情報をプローブ方向変位機構2
7のθ回転駆動源26cに出力し、傾き角θを磁界強度
が最小(null)となる角度に設定する(ステップ1
615)。これにより、ループアンテナ1の主平面がx
方向向き(主平面の法線方向がy方向に平行)の状態
で、磁界プローブ4のプローブ軸傾き角θを最小にする
ことができる。
【0052】以上で、磁界プローブ4の向きの校正は終
了であるが、ステップ1615の磁界プローブ4の姿勢
は、ループアンテナ1の主平面がy方向に向いたy方向
磁界の測定のための向きであるため、制御用コンピュー
タ7は、ψ回転駆動源26aに90゜回転の指示を出
し、磁界プローブ4を主平面がx方向に向いた状態に戻
す(ステップ1616)。さらに、この後の被測定装置
の磁界測定に影響を与えないように垂直磁界発生基準ア
ンテナ32の電源33に電源供給の停止を指示する。
【0053】以上のステップ1602〜1617によ
り、x、y方向の磁界の測定のための磁界プローブ4の
向きの校正は終了し、図15のステップ1506に進
み、被測定装置である電気回路基板22の磁界をx、y
の2方向に分離して測定する。
【0054】まず、制御用コンピュータ7は、被測定装
置である電子回路基板22を動作させるようにユーザに
促す表示を表示装置9に表示させ、ユーザが電子回路基
板22の電源を投入し、準備完了の命令を入力装置10
に入力するのを待つ(ステップ1506)。
【0055】準備完了の命令が入力されたならば、制御
用コンピュータ7は、まずx方向の磁界測定を開始す
る。具体的には、ステップ1501で入力された初期値
(測定範囲、測定ピッチ等)に従って、プローブ移動機
構19、20、21に動作を指示し、電子回路基板22
の近傍の指定された測定平面上で磁界プローブ4を走査
させる。この走査中に、電磁界検出器6により、前記測
定平面上のx方向磁界の強度を測定させる。このとき測
定データはすべてメモリ8に格納する(ステップ150
7)。このとき磁界プローブ4はx方向向きであるた
め、電子回路基板22の近傍磁界のx方向の磁界分布デ
ータを得ることができる。
【0056】つぎに、y方向の磁界を測定するために、
ψ回転駆動源26aに90゜の回転を指示し、磁界プロ
ーブ4のループアンテナ1の主平面の方向にy方向向き
に変更する。ステップ1507と同様に上記測定平面上
におけるy方向の磁界測定を行う(ステップ150
9)。これにより、電位回路基板22の近傍磁界のy方
向の磁界分布データを得ることができる。
【0057】上述のステップによりx,y方向の近傍磁
界測定が終わると、z方向の磁界測定のために、制御用
コンピュータ7は、磁界プローブ4をコネクタ29aか
ら取り外し、z方向測定用プローブ方向変位機構28の
コネクタ29bに付け替えるようにユーザに促す表示、
ならびに、電子回路基板22の動作を止めるように促す
表示を表示装置9に表示させる。そして、準備完了の命
令がユーザから入力されるのを待つ(ステップ151
0、1511)。ユーザは、この表示に従って、x,y
方向測定用のプローブ方向変位機構27のコネクタ29
aに付いていた磁界プローブ4を、z方向測定用のプロ
ーブ方向変位機構28のコネクタ29bに付け替える。
磁界プローブ4は、図5のようにコネクタ29bにプロ
ーブ4の軸方向がy方向にほぼ平行になるように取り付
けられる。また、電子回路基板22を非動作状態にし
て、準備完了の命令を入力する。
【0058】このように、本実施の形態では、予め2本
の磁界プローブをコネクタ29a,29aに固定してお
くのではなく、1本の磁界プローブ4を付け替えてx、
y、zの測定を行う校正にしている。その理由は、複数
の磁界プローブ4を用いることでプローブ間の形状誤差
に起因する測定誤差が生じるのを防止し、x、y、z方
向の磁界測定を高精度に行うためである。
【0059】ユーザから準備完了の命令が入力されたな
らば、制御用コンピュータ7は、ステップ1512に進
み、z方向の磁界測定のためにプローブの姿勢の校正を
行う。ステップ1512の詳細について図17を用いて
説明する。図17のz方向の磁界測定のための磁界プロ
ーブ4の姿勢校正のステップは、図16で説明したもの
とほぼ同様であるのでここでは簡単に説明する。図17
の校正のステップで図16と異なるのは、最初に垂直方
向基準アンテナ32から発生されるz方向の磁界を用い
て磁界プローブ4の回転角φを校正し、その後、水平方
向基準アンテナ31を用いてθを校正するという点であ
る。
【0060】まず、図17のステップ1702〜170
6により、プローブ回転角φの校正を行う。まず、垂直
方向基準アンテナ32から校正用磁界を発生させ、磁界
プローブ4を基準アンテナ32の真横の校正位置に移動
させる。この校正位置では、校正磁界はz軸に平行であ
る。そして、磁界プローブ4をφ回転駆動源26cによ
りφ方向に回転させながら磁界を測定し、測定磁界強度
が最小になる磁界プローブ4の向き(回転角φ)を検出
し、その向きに磁界プローブ4を向ける。これにより、
ループアンテナ1の主平面は、法線方向がy方向と平行
になる。
【0061】つぎに、このループアンテナ1の向きで、
プローブ軸傾き角θの校正をステップ1708〜171
1によって行う。この校正には、水平方向基準アンテナ
31の発生するx軸方向に平行な校正磁界を用いる。磁
界プローブ4を水平基準アンテナ31の真上に移動さ
せ、θ回転駆動源26bにより±10゜の範囲で傾き角
θを変化させながら磁界強度を測定する。そして、磁界
強度が最小となる傾き角θを検出し、この傾き角θに磁
界プローブ4を傾斜させる。これにより、ループアンテ
ナ1の主平面がy方向向きのときの傾き角θを最小にす
ることができる。
【0062】つぎに、ループアンテナ1の主平面がz方
向向きのときの傾き角θを最小にする校正をステップ1
713〜1716によって行う。まず、ψ回転駆動源2
6aによりプローブ軸回転角ψを90゜回転させ、ルー
プアンテナ1の主平面をz方向向き(主平面の法線方向
をz軸に平行)にする。そして、水平方向基準アンテナ
31の発生するx軸方向に平行な校正磁界を用い、水平
基準アンテナ31の真上で、磁界プローブ4をθ回転駆
動源26bにより±10゜の範囲で傾き角θを変化させ
ながら磁界強度を測定する。そして、磁界強度が最小と
なる傾き角θを検出し、この傾き角θに磁界プローブ4
を傾斜させる。これにより、ループアンテナ1の主平面
がz方向向きのときの傾き角θを最小にすることができ
る。
【0063】これにより、磁界プローブ4のプローブ軸
25aの軸方向をy方向に平行に校正できるとともに、
ループアンテナの主平面方向をz方向の磁界を最も強く
検出できる向きに向けることができる。これにより、図
15のステップ1512のz方向の磁界測定のための磁
界プローブ4の向きの校正が終了する。
【0064】校正が終了した磁界プローブによって、電
子回路基板22の近傍磁界のz方向磁界を測定するため
に、制御用コンピュータ7は、ステップ1513で電子
回路基板22の電源を投入するようにユーザに促す表示
を表示装置9の表示させ、準備完了の命令が入力装置1
0に入力されたならば、ステップ1514に進む。ステ
ップ1514では、制御用コンピュータ7は、ステップ
1501で入力された初期値(測定範囲、測定ピッチ
等)に従って、xyzスキャナ3のプローブ移動機構1
9、20、21を動作させ、磁界プローブ4を電位回路
基板22の近傍の前記測定平面上で走査させながら、磁
界検出器6により、測定平面上におけるz方向磁界を電
子回路基板22の近傍磁界のz方向磁界を測定させる。
このとき測定データはすべてメモリ8に格納される。
【0065】制御用コンピュータ7は、ステップ150
7、1509、1514でそれぞれ取り込んだx方向磁
界、y方向磁界、z方向磁界の磁界強度分布をそれぞれ
表示装置9に表示する(ステップ1515)。
【0066】本実施の形態の三次元近傍磁界測定装置
は、磁界プローブ4の向きを図4のφ、ψ、θの各方向
に独立に回転させることのできる機構を備え、この機構
を用いて磁界プローブ4のループアンテナ1の主平面
を、x方向磁界、y方向磁界、z方向磁界がそれぞれ最
大の強度で検出できる向きに向かせる校正を行うことが
できる。このように校正を行った上で、磁界測定を行う
ため、x方向磁界、y方向磁界、z方向磁界それぞれ分
離して高精度に測定できる。また、上記校正は、実際に
磁界強度を検出しながら行うため、磁界プローブ4の形
状にねじれ等が存在しループアンテナ1の主平面がねじ
れている場合であっても、ループアンテナ1の指向性が
最大の方向を測定すべき磁界の方向に正確に向けること
ができる。
【0067】したがって、第1の実施の形態の三次元近
傍磁界測定装置は、被測定装置の近傍磁界を3方向に分
離してそれぞれ精度よく測定できる。これにより、3方
向の磁界それぞれの磁界強度分布を精度よく得ることが
できる。また、この3方向の磁界を用いることにより、
被測定装置の磁界発生源の特定を高精度に行うことを可
能にする。
【0068】また、第1の実施の形態の三次元近傍磁界
測定装置は、1本の磁界プローブ4の先端のループアン
テナ1のみが電子回路基板22の近傍に達し、プローブ
支持機構18やプローブ移動機構19、20、21は電
子回路基板22の近傍には位置しない。したがって、電
子回路基板22の近傍磁界が、本装置によって攪乱され
るのを最小限に防止することができるという利点もあ
る。
【0069】(実施の形態2)次に、第2の実施の形態
の三次元近傍磁界測定装置について説明する。
【0070】上述の第1の実施の形態で説明した三次元
近傍磁界測定装置は、x,y方向の磁界測定からz方向
の磁界測定へ移る際に、制御用コンピュータ7による自
動制御を一時中断し、人の手で磁界プローブ4を付け替
える必要があった。また、プローブ4の付け替え後に
は、プローブ4の向きの校正をもう一度やり直す必要が
あった。そこで本実施の形態では、図6に示すようにプ
ローブ支持機構18の先端を、プローブ方向変位機構2
7ごと折り返すヒンジ機構30を設け、プローブ4を付
け替えることなくプローブ4の軸方向をz方向からy方
向に切り替える構成とした。これにより、同一のプロー
ブ4を付け替える動作なしに、x、y、zの磁界測定に
使用でき、しかも磁界プローブ4の向きの校正も1回で
済むため、測定にかかる時間を大幅に短縮できる。以
下、具体的に説明する。
【0071】図6のようにプローブ支持機構18の先端
には、部材601がヒンジ機構30によりプローブ支持
機構18に対して回転可能に取り付けられている。ヒン
ジ機構30は、回転駆動源を有し、この回転駆動源は制
御用コンピュータ7によって動作を制御されている。ヒ
ンジ機構30の回転動作により、部材601は、側面6
01aを、プローブ支持機構18aの先端面18aに接
触させた形態と、部材601を折り返して上面601b
を先端面18aに接触させた形態の2つの形態を採るこ
とができる。部材601の内部には、プローブ方向変位
機構27が図6のように配置されている。したがって、
ヒンジ機構30を動作させることにより、磁界プローブ
4をx、y方向磁界測定のための軸方向がz方向に平行
な姿勢から、z方向磁界測定のための軸方向がy方向に
平行な姿勢に変更できる。また、x、y方向磁界測定時
にプローブ4の向きを校正しておけば、部材601を折
り返してプローブ4をz方向の磁界測定の位置に変更し
た場合のプローブ4の向きの精度は、プローブ支持機構
18の先端面18aの面精度と、部材601の形状精度
とにより決まる。これらの面精度および形状精度は、製
造時の機械的な精度によって一定以上に維持できるた
め、部材601の折り返し後のプローブ4の向きの精度
を一定値以上に維持することは容易である。
【0072】プローブ支持機構18の先端部の校正以外
の他の部分の構成は、第1の実施の形態と同様であるの
で説明を省略する。
【0073】つぎに、本実施の形態の三次元近傍磁界測
定装置の動作について図18を用いて説明する。
【0074】図18のステップのうちステップ1500
〜1509は、第1の実施の形態の図15のステップ1
500〜1509と同じであるので説明を省略する。こ
れらのステップによって、x、y方向測定用の磁界プロ
ーブ4の構成と、近傍磁界のx方向磁界およびy方向磁
界の測定が終了する。このあと、第1の実施の形態であ
れば磁界プローブ4をユーザの手によって付け替える動
作が必要であるが、本実施の形態では、制御用コンピュ
ータ7がヒンジ機構30の回転駆動源に回転動作を指示
し、部材601をヒンジ機構30を中心に折り返させ
る。これにより、磁界プローブ4を、軸方向がy方向に
平行な位置、すなわちz方向磁界測定用の位置に転換す
ることができる。また、上述のように面18aの面精度
と部材601の形状精度とを高精度に形成しているた
め、部材601の折り返しによりプローブ4の主平面の
法線方向をz方向に精度よく向けることができる。した
がって、改めてプローブの向きを校正することなくステ
ップ1514に進み、第1の実施の形態と同様にz方向
の磁界を測定することができる。最後に、第1の実施の
形態と同様に、ステップ1515において制御用コンピ
ュータ7はこれまでの測定データを処理し、各方向成分
の磁界強度分布を表示装置に表示する。
【0075】なお、第2の実施の形態では、ステップ1
801において部材601を折り返した際に、部材60
1bの形状精度によって磁界プローブ4の向きを保証し
ているが、ステップ1801の後でステップ1514の
前に第1の実施の形態のステップ1511、1512を
おこないz方向測定用の磁界プローブの校正を再度行う
ようにすることもできる。再度校正を行うようにした場
合には、校正のための時間が必要であるが、ループアン
テナ1の指向性の最大方向をz方向に向ける精度をさら
に向上させることができるため、z方向の磁界の測定の
精度を向上させることができる。このように、z方向の
校正を再度行うようにした場合であっても、第2の実施
の形態の装置はプローブ4の付けかえのためにユーザの
手を煩わせないため、ステップ1511、1506の電
位回路基板22への電源供給を開始および停止動作を制
御用コンピュータ7が行うようにすることにより、図1
8のステップ1505以降を全自動でおこなうことが可
能である。
【0076】また、上述の第1および第2の実施の形態
では、校正動作を自動で行っているが、手動でも行える
ようにすることもできる。手動で校正を行えるようにす
るには、ステップ1505および1513の校正ステッ
プに入るところで、手動の校正モードか自動の校正モー
ドかをユーザが選択可能にする。手動の校正モードの場
合、以降のステップごとに制御用コンピュータ7は、常
に入力装置10からの入力待ち状態にし、ユーザから回
転ψや角度φや傾きθが入力されてからψ、φ、θ、回
転駆動源26a,26b,26cに指示を出し、プロー
ブ4の姿勢を変更する構成とする。また、その姿勢で検
出した磁界強度情報は、逐次、表示装置9に表示させる
ようにする。これにより、ユーザはその結果を見ながら
null点を検出して校正を行うことができる。ユーザによ
るψ、φ、θの角度の入力は直接、角度の値を入力する
構成の他、カーソルキーによって1°ステップで変化さ
せる構成にすることもできる。磁界測定に入ってからの
装置動作の流れは第1および第2の実施の形態と変わら
ないので説明を省略する。
【0077】このように、第2の実施の形態の三次元近
傍磁界測定装置も、ループアンテナ1の指向性が最大の
方向を測定すべき磁界の方向に正確に向けることができ
る。このため、被測定装置の近傍磁界を3方向に分離し
てそれぞれ精度よく測定できる。この3方向の磁界を用
いることにより、被測定装置の磁界発生源の特定を高精
度に行うことができる。
【0078】また、第1および第2の実施の形態では、
校正用磁界を発生させるアンテナとして図7、図8に示
した基準アンテナ31、32を備える構成であったが、
基準アンテナはこの構成に限定されるものではない。例
えば、図9に示すような終端抵抗934および電源93
3を接続したループアンテナ936を、基板701、7
02に配置してそれぞれ垂直方向基準アンテナ932、
水平方向基準アンテナ931にすることができる。ま
た、図10のような電源933を接続したモノポールア
ンテナ937を、基板701、702に配置してそれぞ
れ水平方向基準アンテナ1031、垂直方向基準アンテ
ナ1032にすることができる。さらに、図11のよう
に電源933を接続したダイポールアンテナ938を、
基板701、702に配置してそれぞれ水平方向基準ア
ンテナ1131、垂直方向基準アンテナ1132にする
ことができる。なお、図8〜図11の構成において、y
z基板702の代わりに、y方向プローブ移動機構20
の外壁を用いることもできる。
【0079】さらに、図12のように、水平方向基準ア
ンテナ31は、図8の構成と同様のマイクロストリップ
ラインとし、この横にループアンテナ936を用いた垂
直方向基準アンテナ932を配置する構成にすることが
できる。図12の構成は、xy基板701上に2つのア
ンテナを搭載できるため、校正用磁界発生装置5を立体
的にする必要がなく、一平面にすることができる。
【0080】また、上述の第1および第2の実施の形態
の装置では、磁界プローブ4のψ、φ、θ方向の回転の
ために、図4のようにプローブ方向変位機構27にψ、
φ、θのそれぞれの回転機構を設け、回転駆動源26
a,26b,26cにより動作を実現しているが、単体
機構で3種類の動作が可能なプローブ方向変位機構18
にすることも可能である。
【0081】なお、第1および第2の実施の形態の三次
元近傍磁界測定装置は、電子回路基板22の近傍の測定
平面上で測定したx方向磁界、y方向磁界、z方向磁界
の強度分布をそれぞれ表示装置10に表示のみする構成
であったが、制御用コンピュータ7にx方向磁界、y方
向磁界、z方向磁界強度を処理させ、電子回路基板22
の電磁波発生源の座標位置を特定させる機能を持たせる
ことも可能である。具体的には、制御用コンピュータ7
に、上述のように実測した近傍磁界分布から逆算して電
磁波の発生源を求める演算部を配置する。演算部の機能
は、制御用コンピュータ7内のCPUがメモリ8に格納
されたプログラムを実行することで実現する。演算部
は、被測定装置(電子回路基板22)内の互いに異なる
複数の位置に、電磁波発生源が存在すると仮定し、仮定
した各位置毎に予め定めた強度と位相の電磁波発生源が
存在すると仮想する。そして、被測定装置の近傍の複数
の測定点に、前記仮想した電磁波発生源によって生じる
と推定される近傍磁界の強度をそれぞれ算出する。
【0082】そして、算出された推定近傍磁界強度と、
その測定点で実際に磁界プローブ4によって測定した近
傍磁界強度との相関をとり、この相関からその実測の近
傍磁界強度と一致する磁界を発生する仮想電磁波発生源
の位置、強度および位相を特定する。これにより、被測
定装置の電磁波発生源を探査する。上記相関をとる方法
としては、算出した推定近傍磁界強度分布ベクトルと、
実測した近傍磁界強度分布ベクトルとの内積をとる方法
を用いることができる。算出した推定近傍磁界強度分布
ベクトルとは、算出した各測定点についての推定近傍磁
界強度分布を、測定点数に相当する次元を持ったベクト
ル強度として設定したものである。実測した近傍磁界強
度分布ベクトルとしては、実測した各測定点についての
実測近傍磁界強度分布を、測定点数に相当する次元を持
ったベクトル強度として設定したものである。そして、
上記内積演算により、前述の仮定した各位置での被測定
装置の電磁波発生源の存在確率をそれぞれ求め、該存在
確率を利用して電磁波発生源の位置を求めるようにする
ことができる。
【0083】このように電磁波発生源の位置を求める場
合においては、例えば実測したx方向磁界およびy方向
磁界のみを用い、これらと直交するz方向に被測定装置
内を流れる電流の位置を上記方法によって特定するよう
にすることにより、計算を簡略化することができる。こ
の場合、電磁波発生源としては、z方向の電流を仮定
し、仮定した電流から発生するx方向磁界、y方向磁界
を算出し、これらと実測したx方向磁界およびy方向磁
界との相関を求めるようにする。同様に、実測したx方
向およびz方向の磁界を用い、y方向の電流位置を特定
するようにすることも可能であるし、y方向およびz方
向の磁界を用い、x方向の電流位置を特定するようにす
ることも可能である。
【0084】また、上述の特定方法においては、測定点
は、例えば電子回路基板22等に平行なxy平面に平行
な測定面上に一定の間隔をあけて位置する点にすること
ができる。また、電子回路基板22に仮定する電磁波発
生源も、電子回路基板22内に設定したxy平面に平行
な面上にを流れる電流であると仮定することができる。
【0085】さらに、制御用コンピュータ7は、電子回
路基板22の電磁波発生源を探索する機能に加えて、探
索した電磁波発生源から、電位回路基板22の遠方位置
に生じる遠方電磁界強度を算出する機能をさらに備える
ことも可能である。
【0086】
【発明の効果】上述してきたように、本発明によれば、
被測定装置の近傍磁界をxyz方向についてそれぞれ高
精度に測定することのできる近傍磁界測定装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明および従来のループアンテナの指向性を
示す説明図。
【図2】本発明の第1の実施の形態の三次元近傍磁界測
定装置の全体構成を示すブロック図。
【図3】図1の三次元近傍磁界測定装置のxyzスキャ
ナ3の具体的な構成を示す斜視図。
【図4】図1の三次元近傍磁界測定装置のプローブ方向
変位機構27、28の構成を示す説明図。
【図5】プローブ方向変位機構27、28のコネクタ2
6a,26bの形状および向きを示す説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態の三次元近傍磁界測
定装置のプローブ支持機構18の構成を示す説明図。
【図7】図1の三次元近傍磁界測定装置の校正用磁界発
生装置5の構成を示す説明図。
【図8】図8の校正用磁界発生装置5の回路構成を示す
説明図。
【図9】図1の三次元近傍磁界発生装置に用いることの
できる校正用磁界発生装置の別の構成例を示す説明図。
【図10】図1の三次元近傍磁界発生装置に用いること
のできる校正用磁界発生装置の別の構成例を示す説明
図。
【図11】図1の三次元近傍磁界発生装置に用いること
のできる校正用磁界発生装置の別の構成例を示す説明
図。
【図12】図1の三次元近傍磁界発生装置に用いること
のできる校正用磁界発生装置の別の構成例を示す説明
図。
【図13】図5の校正用磁界発生装置の近傍磁界内に磁
界プローブ4を配置した状態を示す説明図。
【図14】図13において磁界プローブ4をψ方向に回
転させた場合に、検出される磁界強度を示すグラフ。
【図15】本発明の第1の実施の形態の三次元近傍磁界
発生装置が近傍磁界測定を行う場合の制御用コンピュー
タの動作を示すフローチャート。
【図16】図15のステップ1505の詳しい内容を示
すフローチャート。
【図17】図15のステップ1513の詳しい内容を示
すフローチャート。
【図18】本発明の第2の実施の形態の三次元近傍磁界
発生装置が近傍磁界測定を行う場合の制御用コンピュー
タの動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…ループアンテナ、2…一様磁界、3…xyzスキャ
ナ、4…磁界プローブ、5…校正用磁界発生装置、6…
電磁界検出器、7…制御用コンピュータ、8…メモリ、
9…表示装置、10…入力装置、15…磁界強度情報、
18…プローブ支持機構、19…x方向プローブ移動機
構、20…y方向プローブ移動機構、21…z方向プロ
ーブ移動機構、22…電子回路基板、23…台座、24
…信号ケーブル、25a…プローブ軸、25b…めねじ
部、26a…ψ回転駆動源、26b…θ回転駆動源、2
6c…φ回転駆動源、27…x,y方向測定用プローブ
方向変位機構、28…z方向測定用プローブ方向変位機
構、29a、29b…磁界プローブ取付用コネクタ、3
0…ヒンジ機構、31…水平方向基準アンテナ、32…
垂直方向基準アンテナ、33…電源、34…終端抵抗、
35…マイクロストリップライン、400…θ軸、40
1…φ軸、701…xy基板、702…yz基板、93
6…ループアンテナ、937…モノポールアンテナ、9
38…ダイポールアンテナ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須賀 卓 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 林 良彦 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 2G017 AA02 AA03 AD04 AD07 BA18

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁界プローブを保持する保持部と、前記磁
    界プローブを被測定対象の近傍で移動させるための移動
    部と、前記磁界プローブの出力から磁界強度を検出する
    磁界検出部と、前記磁界プローブの指向性が最大の方向
    を検出すべき磁界の方向に向けるための校正をおこなう
    校正部とを有し、 前記校正部は、前記磁界プローブの向きを変化させるた
    めに、前記保持部を変位させるプローブ変位部と、前記
    予め定めた方向の校正用磁界を発生する校正用磁界発生
    部と、前記プローブ変位部の動作を制御する制御部とを
    備え、 前記制御部は、前記プローブ変位部を変位させて前記校
    正用磁界内で前記磁界プローブの向きを変化させ、その
    ときの前記磁界検出部の出力から前記磁界プローブの指
    向性の向きを検出することを特徴とする近傍磁界測定装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の近傍磁界測定装置におい
    て、前記制御部は、前記磁界検出部の出力が最小になる
    ときの前記磁界プローブの向きを検出することにより、
    前記磁界プローブの指向性が最小の方向を前記校正用磁
    界の方向に一致させ、このときの前記磁界プローブの向
    きを基準にして、予め定めた角度だけ前記磁界プローブ
    を変位させることにより前記校正を行うことを特徴とす
    る近傍磁界測定装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、前記変位部は、少なく
    とも2方向について前記磁界プローブを変位させる機能
    を有し、前記制御部は、前記向きを基準にして、予め定
    めた直交する3方向を前記検出すべき磁界として前記校
    正を行うことを特徴とする近傍磁界測定装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、前記校正用磁界発生部
    は、予め定めた直交する2方向の校正用磁界を発生さ
    せ、前記制御部は、前記2方向の校正用磁界を用いて前
    記変位部の2つの変位方向についていずれも前記磁界検
    出部の出力が最小になる向きを求め、この向きを前記基
    準とすることを特徴とする近傍磁界発生装置。
  5. 【請求項5】請求項1または4に記載の近傍磁界測定装
    置において、前記プローブ変位部は、前記磁界プローブ
    を当該プローブの軸方向を中心として自転させる変位、
    前記磁界プローブを予め定めた軸を中心として回転させ
    る変位、および、前記磁界プローブの軸を前記予め定め
    た軸に対して傾斜させる変位を行うものであることを特
    徴とする近傍磁界測定装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の近傍磁界測定装置におい
    て、前記保持部は、前記磁界プローブの軸方向を直交す
    る二方向のうちの選択した一方向に向けて保持する構成
    であることを特徴とする近傍磁界測定装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の近傍磁界測定装置におい
    て、前記保持部は、前記磁界プローブを付け替えるため
    の2つのプローブ取り付け部を有することを特徴とする
    近傍磁界測定装置。
  8. 【請求項8】請求項6に記載の近傍磁界測定装置におい
    て、前記保持部は、前記磁界プローブを取り付けるため
    の一つのプローブ取り付け部と、前記プローブ取り付け
    部の向きを前記二方向のうちのいずれか一方に選択的に
    向かせる偏向部とを有することを特徴とする近傍磁界測
    定装置。
  9. 【請求項9】測定対象が発生する電磁波の発生源を探査
    する装置であって、 前記測定対象の近傍磁界の空間分布を測定する測定部
    と、測定された近傍磁界分布から逆算して前記電磁波の
    発生源を求める演算部とを備え、 前記測定部は、磁界プローブを保持する保持部と、前記
    磁界プローブを前記測定対象の近傍で移動させるための
    移動部と、前記磁界プローブの出力から磁界強度を検出
    する磁界検出部と、前記磁界プローブの指向性が最大の
    方向を検出すべき磁界の方向に向けるための校正をおこ
    なう校正部とを有し、 前記校正部は、前記磁界プローブの向きを変化させるた
    めに、前記保持部を変位させるプローブ変位部と、前記
    予め定めた方向の校正用磁界を発生する校正用磁界発生
    部と、前記プローブ変位部の動作を制御する制御部とを
    備え、 前記制御部は、前記プローブ変位部を動作させて前記校
    正用磁界内で前記磁界プローブの向きを変化させ、その
    ときの前記磁界検出部の出力から前記磁界プローブの指
    向性の向きを検出するものであることを特徴とする電磁
    波発生源探査装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記演算部は、前記
    測定対象内の互いに異なる複数の位置に電磁波発生源が
    存在すると仮定し、該仮定した各位置毎に予め定めた強
    度と位相の電磁波発生源が存在した場合に、前記測定部
    が近傍磁界を測定した測定点の各々に発生すると推定さ
    れる近傍磁界の分布をそれぞれ算出する近傍磁界算出手
    段と、 前記近傍磁界算出手段が算出した複数の近傍磁界分布の
    各々と、測定された近傍磁界分布との相関をそれぞれ求
    めることで、探査すべき発生源の位置、強度および位相
    を特定する発生源探査手段とを備えることを特徴とする
    電磁波発生源探査装置。
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