JP2000214132A - 電気泳動セル及びその製造方法 - Google Patents

電気泳動セル及びその製造方法

Info

Publication number
JP2000214132A
JP2000214132A JP11013032A JP1303299A JP2000214132A JP 2000214132 A JP2000214132 A JP 2000214132A JP 11013032 A JP11013032 A JP 11013032A JP 1303299 A JP1303299 A JP 1303299A JP 2000214132 A JP2000214132 A JP 2000214132A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gel
substrate
energy ray
groove
energy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11013032A
Other languages
English (en)
Inventor
Takanori Anazawa
孝典 穴澤
Atsushi Teramae
敦司 寺前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawamura Institute of Chemical Research
Original Assignee
Kawamura Institute of Chemical Research
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawamura Institute of Chemical Research filed Critical Kawamura Institute of Chemical Research
Priority to JP11013032A priority Critical patent/JP2000214132A/ja
Publication of JP2000214132A publication Critical patent/JP2000214132A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 取扱が容易で、小型化、軽量化、安価な製造
が可能で、しかも、試料の漏洩、分離能の低下、光学的
検出を行う場合のSN比の低下等がなく、高速で、安定
した運転が可能な微小電気泳動セルを提供すること。 【解決手段】 (1)基板、(2)該基板の表面に形成
された幅1〜1000μm、深さ1〜1000μmの
溝、(3)該溝に充填されたゲル、及び(4)ゲルが充
填された溝を有する基板の表面を覆う架橋ポリマーで構
成された塗膜、を有する電気泳動セル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、集積型DNA分析
装置;微小電気泳動装置;医療検査用、生化学用、環境
分析用、生物工学用などのバイオセンサーなどに使用さ
れる電気泳動セルに関する。
【0002】
【従来の技術】DNA、核酸、蛋白などの荷電化合物の
分離に用いられる電気泳動セルは、二枚のガラス板をス
ペーサーを介して平行に設置し、その間隙にゲル原料を
充填し、重合させてゲル層を形成していた。この方法で
は、微小スケールの分離用電気泳動セルを形成すること
が困難であり、測定には比較的多量のサンプルが必要で
あった。一方、キャピラリー電気泳動セルは、内径約1
00μm、長さ数十cmのキャピラリーにゲルを充填して
分離用セルとしたものであり、測定サンプル量の低減と
分離能の向上が計られたが、測定に数時間〜10時間を
要していた。
【0003】これらの欠点を改良する目的で、ゲル電気
泳動セルのミクロ化と複数の分離ゲル流路を一体成形す
る試みが成されており、米国特許第5,707,506
号明細書には、複数の細い溝が掘られたガラスやプラス
チック製の基板にカバーをネジ止めなどの方法で密着さ
せて、基板とカバーの間にキャピラリーを形成し、該キ
ャピラリー中にゲルを充填した電気泳動用セルが開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記米
国特許に記載の電気泳動用セルでは、カバーを完全に基
板に密着させることが困難であり、基板とカバーとの間
隙に結露が生じることによる試料の漏洩、分離能の低
下、光学的検出を行なう場合のSN比の低下等の不都合
が生じがちであった。この現象は、基板やカバーを薄く
した場合に、特に顕著となるため、その防止策として、
基板やカバーを厚くする必要があり、電気泳動セルの低
価格化を計る上での障害の一つとなっていた。また、構
造が複雑であることも低価格化の障害となっていた。
【0005】本発明が解決しようとする課題は、取扱が
容易で、小型化、軽量化、安価な製造が可能で、しか
も、試料の漏洩、分離能の低下、光学的検出を行なう場
合のSN比の低下等がなく、高速で、安定した運転が可
能な微小電気泳動セルを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決する方法について鋭意検討した結果、ゲルが充填
された溝を有する基板の表面を、架橋ポリマー、中でも
エネルギー線硬化架橋ポリマーで構成された塗膜で覆う
ことにより、安定した運転が可能な微小電気泳動セルを
安価に製造するできることを見出し、本発明を完成する
に至った。
【0007】即ち、本発明上記課題を解決するために、
(I)(1)基板、(2)該基板の表面に形成された幅
1〜1000μm、深さ1〜1000μmの溝、(3)
該溝に充填された、及び(4)ゲルが充填された溝を有
する基板の表面を覆う架橋ポリマーで構成された塗膜、
を有する電気泳動セルを提供する。
【0008】また、本発明は上記課題を解決するため
に、(II)(1)幅1〜1000μm、深さ1〜100
0μmの溝を有する基板の溝にゲル原料を充填する第1
工程、(2)ゲル原料をゲル化させてゲルとする第2工
程、(3)ゲルが充填された溝を有する基板の表面を、
ゲルと相溶しないエネルギー線硬化性化合物を含有する
エネルギー線硬化性組成物を塗布する第3工程、及び
(4)エネルギー線を照射することによって、塗布した
エネルギー線硬化性組成物を硬化させて塗膜を形成させ
る第4工程を有する上記(I)に記載した電気泳動セル
の製造方法(以下、本発明の第1の製造方法という。)
を提供する。
【0009】さらに本発明は上記課題を解決するため
に、 (III)(1)幅1〜1000μm、深さ1〜10
00μmの溝を有する基板の溝にゲル原料を充填する第
1工程、(2)ゲル原料が充填された溝を有する基板の
表面を、ゲル原料と相溶しないエネルギー線硬化性化合
物を含有するエネルギー線硬化性組成物を塗布する第2
工程、及び(3)エネルギー線を照射することによっ
て、ゲル原料をゲル化させると共に、塗布したエネルギ
ー線硬化性組成物を硬化させて塗膜を形成させる第3工
程を有する上記(I)に記載した電気泳動セルの製造方
法(以下、本発明の第2の製造方法という。)を提供す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の電気泳動セルに用いられ
る基板の形状は、特に限定されず、用途目的に応じた形
状を採りうる。例えば、フィルム状(シート状を含
む)、板状、塗膜状、スチック状、その他複雑な形状の
成型物などであり得るが、成形しやすさの面から、フィ
ルム状又は板状であることが好ましい。電気泳動物質の
検出を蛍光で行なう場合には、基板の厚みは薄い物が好
ましい。また、基板が更に別の支持体上に形成されたも
のであってもよい。この場合の支持体の素材は任意であ
り、例えば、ポリマー、ガラス、セラミック、金属、半
導体などであって良い。支持体の形状も任意であり、例
えば、板状、フィルム状、スチック状、紙、布、不織
布、多孔質体、射出成型品等であって良い。基板が塗膜
状である場合などには、支持体と一体化された状態で使
用して良い。複数の電気泳動セルを1つの基板上に形成
することも可能であるし、これらを切断して複数の電気
泳動セルとすることも可能である。
【0011】本発明の電気泳動セルは、小型のデバイス
に好適であり、ゲルが充填された溝の寸法は、幅が1μ
m以上であり、3μm以上が好ましく、5μm以上であ
ることがさらに好ましい。これより狭い幅の溝を有する
電気泳動セルでは、検出感度が低下する上、セル製造コ
ストの上昇を招くので好ましくない。溝の幅は、また、
1000μm以下であり、300μm以下が好ましく、
100μm以下であることがさらに好ましい。これより
広い幅の溝を有する電気泳動セルでは、本発明の効果が
小さくなるので好ましくない。溝の深さは1μm以上で
あり、10μm以上が好ましく、30μm以上であるこ
とがさらに好ましい。これより浅い溝を有する電気泳動
セルでは、検出感度が低下する上、セル製造コストの上
昇を招くので好ましくない。溝の深さはまた、1000
μm以下であり、300μm以下が好ましく、100μ
m以下であることがさらに好ましい。これより深い溝を
有する電気泳動セルでは本発明の効果が小さくなるので
好ましくない。溝の幅/深さ比は、0.2〜3の範囲が
好ましく、0.5〜2.0の範囲が特に好ましい。ゲル
充填溝の長さは任意であり、用途目的により決定できる
が、3mm〜10cmの範囲であることが好ましい。ゲル充
填溝は直線である必要はなく、任意の形状であってよい
が、直線であることが好ましい。同一基板上において、
ゲル充填溝に接続して他の機能部位、例えば、液体流
路、液溜め、反応槽、電極などが形成されていても良
い。液溜めと電極が同一基板上に形成されていることが
好ましい。電極は、カーボン、金属、導電性ポリマー等
の導電性物質の、真空蒸着、スパッタリング、印刷、塗
布、接着(融着を含む)、圧着、粘着、ネジ止め、クリ
ップ止めなどの任意の方法により形成することができ
る。
【0012】本発明の電気泳動セルに用いる基板の素材
には、特に制約はなく、例えば、ポリマー、ガラス、石
英、セラミック、シリコンの如き半導体、などが挙げら
れるが、これらの中でも、成形性及び生産性に優れたポ
リマーが特に好ましい。電気泳動物質の検出を蛍光で行
なう場合には、基板の素材として励起光を透過する材料
を用いることが好ましい。
【0013】基板に使用できるポリマーとしては、例え
ば、ポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、ポリス
チレン/マレイン酸共重合体、ポリスチレン/アクリロ
ニトリル共重合体の如きスチレン系ポリマー;ポルスル
ホン、ポリエーテルスルホンの如きポリスルホン系ポリ
マー;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリ
ルの如き(メタ)アクリル系ポリマー;ポリマレイミド
系ポリマー;ポリカーボネート系ポリマー;ポリエチレ
ン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン系ポリマー;
塩化ビニル、塩化ビニリデンの如き塩素含有ポリマー;
酢酸セルロース、メチルセルロースの如きセルロース系
ポリマー;ポリウレタン系ポリマー;ポリアミド系ポリ
マー;ポリイミド系ポリマー;ポリ−2,6−ジメチル
フェニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイドの
如きポリエーテル系又はポリチオエーテル系ポリマー;
ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレートの如きポ
リエステル系ポリマー;エポキシ樹脂;ウレア樹脂;フ
ェノール樹脂等を挙げることができる。基板に使用する
ポリマーは、単独重合体であっても、共重合体であって
も良い。また、基板に使用するポリマーは、熱可塑性ポ
リマーであっても、熱硬化性ポリマーであっても良い。
生産性の面から、基板に使用するポリマーは、熱可塑性
ポリマー又はエネルギー線硬化性の架橋重合体であるこ
とが好ましい。
【0014】また、本発明の電気泳動セルに使用する基
板は、ポリマーブレンドやポリマーアロイで構成されて
いても良いし、積層体であっても良い。さらに、本発明
の電気泳動セルに使用する基板中に、改質剤、着色剤等
の添加剤が混入されていても良い。
【0015】基板に含有させることができる改質剤とし
ては、例えば疎水化剤(撥水剤)として機能するシリコ
ンオイルやフッ素置換炭化水素などが挙げられる。ま
た、基板に含有させることができる着色剤としては、任
意の染料や顔料、紫外線吸収剤が挙げられる。
【0016】基板を構成するポリマーの水との接触角
(以下、「水との接触角」を「水接触角」と称する場合
がある。また、本発明で言う接触角は静止角をいう。)
には特に制約はないが、親水性でないポリマー、例え
ば、水接触角が45度を越えるポリマーであることが好
ましく、水接触角が60度以上のものであることがさら
に好ましい。水接触角が低いポリマーは、使用に際し
て、膨潤、寸法変化等の不都合が生じやすいので、好ま
しくない。ポリマーの水との接触角の上限は特に限定さ
れず、180度であって良いが、高すぎると、基板と架
橋ポリマー塗膜との良好な接着性を持たせるためのエネ
ルギー線硬化性化合物が制約されるため、基板を構成す
るポリマーの水との接触角は、100度以下であること
が好ましく、90度以下であることが更に好ましい。
【0017】ポリマーの水との接触角は、表面が平滑な
成形物での測定値であり、測定に用いる成形物は溶融成
形によるものが好ましい。溶融成形不能なポリマーは、
溶剤キャスト法やオンサイト重合によっても良いが、こ
の場合には気体と接触した側の表面で測定した値とす
る。
【0018】基板を、水接触角が45度を越えるような
非親水性素材で構成する場合には、基板に設けられた溝
の表面を親水化処理することが好ましい。親水化処理
は、溝部にのみになされていることが、ゲル素材の充填
が容易なため好ましいが、溝以外の基板表面、例えば、
溝周辺部や面全体に及んでも良い。
【0019】溝表面の親水化方法は任意である。基板を
構成する素材によっても採り得る方法は異なるが、例え
ば、プラズマ処理、プラズマ重合、コロナ放電処理、ス
ルホン化処理、親水性化合物による表面修飾、表面への
親水性化合物のグラフト重合、親水性ポリマーのコーテ
ィング等でありうる。あるいは、基板表面の親水化処理
は電子線エッチング法などの、表面に微細な凹凸を形成
させる物理的な親水化法であっても良い。プラズマ処理
やプラズマ重合は、酸素;アセトン、有機酸その他の酸
素含有化合物;アミン等の窒素含有化合物の存在下での
処理が好適である。常圧プラズマ処理も可能である。親
水化処理は、水接触角が45度以下になるよう実施する
ことが好ましい。
【0020】本発明の電気泳動セルの溝表面の親水化に
用いる親水性化合物又は親水性ポリマーの親水基として
は、例えば、ポリエチレングリコール基、水酸基、糖含
有基、アミド基、ピロリドン基等のノニオン性親水基;
カルボキシル基、スルホン基、燐酸基等のアニオン性親
水基、アミノ基、アンモニウム基、フォスフォニウム
基、スルホニウム基等のカチオン性親水基;アミノ酸含
有基や燐酸基/アンモニウムイオン基などの双性イオン
基等が挙げられる。勿論、これらの誘導体であって良
く、例えば、アミノ基、アミド基、アンモニウム基、ピ
ロリドン基のN置換体が挙げられる。これらの中でも、
電気浸透を抑制し分解能を上げることができる点で、親
水基はノニオン基であることが好ましく、電気浸透をコ
ントロールする為に、カチオン基を加えることも好まし
い。
【0021】親水性ポリマーを用いたコーティングとし
ては、例えば、親水性ポリマーの溶液を基板上に塗布す
る方法が挙げられる。使用できる可溶性ポリマーとして
は、例えば、ポリヒドロキシメチルメタクリレート、エ
チエン/ビニルアルコール共重合体、スルホン化セルロ
ース、スルホン化ポリスルホンなどを挙げることができ
るが、この他にも、分子中に親水基有する非常に多くの
ポリマーが使用できる。
【0022】親水性ポリマーが基板に化学結合していな
い場合には、親水性ポリマーの親水性が高すぎると、親
水性ポリマーが使用中に溶出しがちである。これを防止
するためには、親水性ポリマーが架橋ポリマーであるこ
とが好ましい。親水性の架橋ポリマーからなるコート層
を形成するには、リニアポリマーをコーティングした後
に後架橋させる方法、親水性の重合性化合物を含有する
架橋重合性組成物をコーティングした後に架橋重合させ
る方法、により実施することができる。
【0023】親水性化合物による表面修飾の方法として
は、例えば、濃硫酸、発煙硫酸、過硫酸塩などによるス
ルホン化;硝酸、発煙硝酸などによるニトロ化とその還
元や置換反応によるアンモニウム基、アミノ基、アミド
基、水酸基、カルボキシル基などの導入;ブロム化とそ
の置換反応によるアンモニウム基、アミノ基、アミド
基、水酸基、カルボキシル基などの導入;アジド等を用
いた光化学反応、などが挙げられる。
【0024】表面への親水性化合物のグラフト重合の方
法としては、基板のコロナ処理、プラズマ処理、放射線
処理などの後、親水性の重合性化合物と接触させる方
法;光励起の界面グラフト重合法、などが挙げられる。
【0025】基板に設けられた溝には、ゲルが充填され
ている。ゲルの種類は任意であり、電気泳動媒体として
使用されるゲルであってよく、例えば、アクリルアミド
系ゲル、アガロース系ゲル、などが挙げられる。
【0026】ゲルが充填された溝を有する基板上に設け
られる架橋ポリマー塗膜を構成するポリマーとしては、
例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの熱硬化性樹
脂の他、後述する本発明の製造方法で使用するエネルギ
ー線硬化性樹脂、などが挙げられる。
【0027】架橋ポリマー塗膜は、硬化して架橋ポリマ
ー塗膜となる架橋重合性化合物の塗工とオンサイト重合
により形成することができる。重合性化合物の塗工方法
としては、ゲル充填溝を有する基板の上に塗工できる任
意の塗工方法を用いることができ、例えば、スピンコー
ト法、ローラーコート法、流延法、ディッピング法、ス
プレー法、バーコーターやアプリケーターを用いる方
法、などが挙げられる。
【0028】架橋ポリマー塗膜は、ポリマーブレンドや
ポリマーアロイであっても良いし、複数層の積層体であ
っても良い。この場合、各層の素材は異なっていて良
い。架橋ポリマー塗膜の上に、任意の材質のカバーが積
層される場合には、該塗膜を接着剤として作用させるこ
ともできる。
【0029】電気泳動物質を蛍光で検出する方法を実施
する場合には、基板又は架橋ポリマー塗膜の少なくとも
一方を励起光を透過するものを選択すればよい。
【0030】架橋重合性化合物は、架橋重合して架橋ポ
リマー塗膜を形成できるものであれば任意であるが、重
合速度の速さから付加重合性化合物が好ましく、重合性
の炭素−炭素二重結合を有する化合物が好ましく、エネ
ルギー線硬化性化合物が好ましい。これらの架橋重合性
化合物の中でも、(メタ)アクリル系、マレイミド系、
ビニルエーテル系の重合性化合物が特に好ましい。
【0031】本発明の第1の製造方法は、(1)幅1〜
1000μm、深さ1〜1000μmの溝を有する基板
の溝にゲル原料を充填する第1工程、(2)ゲル原料を
ゲル化させてゲルとする第2工程、(3)ゲルが充填さ
れた溝を有する基板の表面に、ゲルと相溶しないエネル
ギー線硬化性化合物を含有するエネルギー線硬化性組成
物を塗布する第3工程、及び(4)エネルギー線を照射
することによって、塗布したエネルギー線硬化性組成物
を硬化させて塗膜を形成させる第4工程を有することを
特徴とする、上記した電気泳動セルの製造方法である。
【0032】基板に幅1〜1000μm、深さ1〜10
00μmの溝を形成する方法は任意であり、溝のない基
板を成形した後に溝を形成する方法、又は基板の成形と
同時に溝を形成する方法のいずれでも良い。前者の方法
として、例えば、半導体製基板やガラス製基板の場合な
どに好適なフォトリソグラフィーを利用したエッチング
法が挙げられ、後者の方法として、例えば、熱可塑性ポ
リマー製基板の場合に好適な射出成型法;溶剤可溶性ポ
リマー製基板の場合に好適なキャストレプリカ法;エネ
ルギー線重合性ポリマー製基板の場合に好適なフォトリ
ソグラフィー法が挙げられる。
【0033】基板の溝にゲル原料を充填する方法には特
に制約がなく、例えば、毛管力を利用して溝に流し込む
方法、X−Yアプリケーターにより注入する方法、ディ
ッピングその他の方法により基板全面に塗布した後、溝
以外の部分のゲル原料を掻き落とす方法、などが挙げら
れる。
【0034】本発明の第1の製造方法においては、ゲル
原料は溝中でゲル化させる。ゲル原料の種類、配合、ゲ
ル化方法は何ら制約はなく、電気泳動に使用できる任意
のものを採用することができる。そのようなゲル化方法
としては、例えば、ラジカル重合、アニオン重合、カチ
オン重合などの架橋重合法や、多価イオン、ラジカル発
生剤などの架橋剤、放射線などが挙げられる。また、架
橋重合法は、熱重合、エネルギー線重合、水や還元剤な
どの助剤との反応により重合活性種を発生させる架橋重
合などであって良い。これらの中でも、室温付近におい
て、水や還元剤などの助剤との反応により重合活性種を
発生させる架橋重合が好ましい。
【0035】室温における架橋重合法に好適なゲル原料
としては、アクリルアミドなどの単官能の付加重合性モ
ノマーとジアクリルアミドなどの多官能の付加重合性モ
ノマーの混合物に、室温で架橋重合を開始する重合開始
剤を添加することが好ましい。室温で架橋重合を開始す
る重合開始剤としては、例えば、ペルオキソ二燐酸アン
モニウムとN,N,N’,N’−テトラメチルエチレン
ジアミンの混合物、などが挙げられる。
【0036】本発明の第1の製造方法において、ゲル原
料のゲル化後に、ゲルが充填された溝を有する基板の表
面にエネルギー線硬化性化合物を含有するエネルギー線
硬化性組成物を塗布する。
【0037】本発明の製造方法で用いるエネルギー線硬
化性組成物に含まれるエネルギー線硬化性化合物は、エ
ネルギー線硬化性組成物の塗布から硬化まででの間にゲ
ルと相溶しないことが必要である。ゲルと相溶するとゲ
ルの特性が変化し、電気泳動分離に支障を来すことがあ
る。ゲルとの相溶を避けるためには、エネルギー線硬化
性化合物として、非水溶性のものを用いることが望まし
い。
【0038】本発明の製造方法で用いるエネルギー線硬
化性化合物は、ゲルと相溶しないこと以外には特に制約
はないが、付加重合性のものが重合速度が速いため好ま
しい。エネルギー線硬化性化合物は、ラジカル重合性、
アニオン重合性、カチオン重合性等任意のものであって
よい。エネルギー線硬化性化合物は、重合開始剤の非存
在下で重合するものに限らず、重合開始剤の存在下での
みエネルギー線により重合するものも使用することがで
きる。
【0039】そのようなエネルギー線硬化性化合物とし
ては、重合性の炭素−炭素二重結合を有する物が好まし
く、中でも、反応性の高い(メタ)アクリル系化合物や
ビニルエーテル類、また光重合開始剤の不存在下でも硬
化するマレイミド系化合物が好ましい。
【0040】エネルギー線硬化性化合物として使用でき
る(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、エチ
ル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレ
ート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレ
ート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペ
ンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキ
シエチル(メタ)アクリレート、3−メタクリロキシプ
ロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン、トリフロ
ロエチル(メタ)アクリレート、テトラフロロプロピル
(メタ)アクリレート、オクタフロロペンチル(メタ)
アクリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アク
リレート、メチル−2−クロロアクリレート、3−クロ
ロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、の
如き単官能モノマー;ジエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アク
リレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリ
レート、2,2’−ビス(4−(メタ)アクリロイルオ
キシポリエチレンオキシフェニル)プロパン、2,2’
−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリプロピレ
ンオキシフェニル)プロパンの如き2官能モノマー;ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリ
メチロールエタントリ(メタ)アクリレートの如き3官
能モノマー;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アク
リレートの如き4官能モノマー;ジペンタエリスリトー
ルヘキサ(メタ)アクリレートの如き6官能モノマー、
などが挙げられる。これらの化合物は、単独で用いるこ
ともでき、2種類以上を混合して用いることもできる。
【0041】また、エネルギー線硬化性化合物として、
重合性オリゴマー(プレポリマーとの呼ばれる)も用い
ることもでき、例えば、重量平均分子量が500〜50
000のものが挙げられる。そのようなオリゴマーして
は、例えば、エポキシ樹脂の(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリエーテル樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、
ポリブタジエン樹脂の(メタ)アクリル酸エステル、分
子末端に(メタ)アクリロイル基を有するポリウレタン
樹脂などを挙げられる。これらのオリゴマーは、単独で
使用することもでき、2種類以上のものを混合して使用
することもでき、あるいは、モノマーと混合して使用す
ることもできる。疎水性を増すなどの目的で、単官能の
(メタ)アクリル系モノマーを混合することも可能であ
る。
【0042】マレイミド系のモノマーとしては、例え
ば、マレイミド;N−メチルマレイミド、N−エチルマ
レイミド、N−ブチルマレイミド、N−ドデシルマレイ
ミド、などのN−アルキルマレイミド;N−シクロヘキ
シルマレイミドなどのN−脂環族マレイミド;N−ベン
ジルマレイミド;N−フェニルマレイミド、N−(アル
キルフェニル)マレイミド、N−ジアルコキシフェニル
マレイミド、N−(2−クロロフェニル)マレイミド、
2,3−ジクロロ−N−(2,6−ジエチルフェニル)
マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2−エチル−6
−メチルフェニル)マレイミドなどのN−(置換又は非
置換フェニル)マレイミド;N−ベンジル−2,3−ジ
クロロマレイミド、N−(4’−フルオロフェニル)−
2,3−ジクロロマレイミドなどのハロゲン含有マレイ
ミド;ヒドロキシフェニルマレイミドなどの水酸基含有
マレイミド;N−(4−カルボキシ−3−ヒドロキシフ
ェニル)マレイミドなどのカルボキシ基含有マレイミ
ド;N−メトキシフェニルマレイミドなどのアルコキシ
基含有マレイミド;N−[3−(ジエチルアミノ)プロ
ピル]マレイミド等のアミノ基含有マレイミド;N−
(1−ピレニル)マレイミドなどの多環芳香族マレイミ
ド;N−(ジメチルアミノ−4−メチル−3−クマリニ
ル)マレイミド、N−(4−アニリノ−1−ナフチル)
マレイミドなどの複素環含有マレイミド;ビオチンマレ
イミド、ペルオキシダーゼマレイミド、ホスファターゼ
マレイミドなどの生化学物質含有マレイミド;4,4’
−メチレンビス(N−フェニルマレイミド)、2,3−
ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)マレイ
ミド、1,2−ビスマレイミドエタン、1,6−ビスマ
レイミドヘキサン、トリエチレングリコールビスマレイ
ミド、N,N’−m−フェニレンジマレイミド、m−ト
リレンジマレイミド、N,N’−1,4−フェニレンジ
マレイミド、N,N’−ジフェニルメタンジマレイミ
ド、N,N’−ジフェニルエーテルジマレイミド、N,
N’−ジフェニルスルホンジマレイミド、1,4−ビス
(マレイミドエチル)−1,4−ジアゾニアビシクロ−
[2,2,2]オクタンジクロリド、4,4’−イソプ
ロピリデンジフェニル=ジシアナート・N,N’−(メ
チレンジ−p−フェニレン)ジマレイミドなどの2官能
マレイミド;N−(9−アクリジニル)マレイミドの如
きマレイミド基とマレイミド基以外の重合性官能基とを
有するマレイミド、などを挙げられる。これらのマレイ
ミド系のモノマーは単独で使用することも、2種類以上
を混合して使用こともできる。また、マレイミド系のモ
ノマーは、ビニルモノマー、ビニルエーテル類、アクリ
ル系モノマー等の重合性炭素・炭素二重結合を有する化
合物と共重合させることもできる。
【0043】エネルギー線硬化性化合物は上記エネルギ
ー線硬化性化合物の混合物であり得る。エネルギー線硬
化性化合物の硬化物が架橋重合体となるためには、エネ
ルギー線硬化性化合物は多官能のモノマー及び/又はオ
リゴマーを含有することが好ましい。
【0044】エネルギー線硬化性組成物は、必須成分と
してエネルギー線硬化性化合物を含有し、必要に応じて
その他の成分を含有させることができる。その他の成分
としては、例えば、光重合開始剤、溶剤、増粘剤、改質
剤、着色剤、などが挙げられる。
【0045】光重合開始剤は、本発明で使用するエネル
ギー線に対して活性であり、エネルギー線硬化性化合物
を重合させることが可能なものであれば、特に制限はな
く、例えば、ラジカル重合開始剤、アニオン重合開始
剤、カチオン重合開始剤であって良い。そのような光重
合開始剤としては、例えば、p−tert−ブチルトリクロ
ロアセトフェノン、2,2′−ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オンの如きアセトフェノン類;ベンゾフェノ
ン、4、4′−ビスジメチルアミノベンゾフェノン、2
−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、
2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサ
ントンの如きケトン類;ベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイ
ンイソブチルエーテルの如きベンゾインエーテル類;ベ
ンジルジメチルケタール、ヒドロキシシクロヘキシルフ
ェニルケトンの如きベンジルケタール類;N−アジドス
ルフォニルフェニルマレイミドなどのアジドやマレイミ
ドなどが挙げられる。
【0046】光重合開始剤は、エネルギー線硬化性組成
物に溶解あるいは分散した状態で用いることができる
が、エネルギー線硬化性組成物に溶解するものであるこ
とが好ましい。エネルギー線硬化性組成物中の光重合開
始剤濃度は、0.01〜20重量%の範囲が好ましく、
0.5〜10重量%の範囲が特に好ましい。
【0047】エネルギー線硬化性組成物に使用すること
ができる溶剤としては、エネルギー線硬化性組成物を溶
解でき、基板を侵さず、溝を充填しているゲルと混和し
ないものであれば、如何なるものであってよいが、塗布
後の物体を乾燥させる必要性から、揮発性の溶剤が好ま
しい。そのような溶剤としては、例えば、ジエチルエー
テルの如きエーテル類;ヘキサン、トルエンの如き炭化
水素;ジクロロメタン、ジクロロエタンの如き塩素系溶
剤;フッ素塩素系溶剤、などが挙げられる。エネルギー
線硬化性化合物としてオリゴマーを使用する場合には、
塗工時の粘度を低下させるために溶剤を添加することが
好ましい。
【0048】エネルギー線硬化性組成物に使用すること
ができる増粘剤としては、例えば、エネルギー線硬化性
組成物に可溶でゲルに不溶なリニアポリマーが挙げられ
る。
【0049】エネルギー線硬化性組成物に使用すること
ができる改質剤としては、例えば、撥水剤として機能す
るシリコンオイルやフッ素置換炭化水素などが挙げられ
る。
【0050】エネルギー線硬化性組成物に含有させるこ
とができる着色剤としては、任意の染料や顔料、蛍光色
素が挙げられる。
【0051】エネルギー線硬化性組成物を塗工賦形する
方法には特に制限はない。塗工方法としては、例えば、
コーター、スプレー、浸漬等による塗布;ノズルからの
押し出しなどの方法が挙げられる。また、スクリーン印
刷、インクジェット式などの印刷、アプリケータなどに
よるパターニング法により、基板上の必要部位にのみ塗
布することも可能である。
【0052】また、エネルギー線硬化性組成物の未硬化
の塗工物の上に、任意の素材から成るカバーを積層する
ことも可能である。この場合、塗膜は基板とカバーの接
着剤として作用する。カバーを積層させる場合には、エ
ネルギー線硬化性組成物の基材への塗布は、エネルギー
線硬化性組成物を塗布したカバーを基材に密着させる方
法を採ることもできる。カバーの材質は、基材の素材と
して掲げた材料が使用でき、基材の材質と同じ材質であ
っても、異なる材質であってもよい。
【0053】エネルギー線硬化性組成物の未硬化の塗工
物は、エネルギー線を照射することにより硬化させる。
エネルギー線としては、エネルギー線硬化性組成物を硬
化させることが可能なものであれば任意であり、紫外
線、可視光線、赤外線などの光線;電子線;イオンビー
ム;エックス線、ガンマ線等の電離放射線が挙げられる
が、取り扱い性や硬化速度の面から紫外線及び可視光が
好ましく、紫外線が特に好ましい。重合開始剤が不要で
あることから、電子線も好ましい。硬化速度を速め、硬
化を完全に行なう目的で、エネルギー線の照射を低酸素
濃度雰囲気で行なうことが好ましい。低酸素濃度雰囲気
としては、窒素気流中、二酸化炭素気流中、アルゴン気
流中、真空又は減圧雰囲気が好ましい。
【0054】本発明の第1の製造方法は、エネルギー線
硬化性組成物をゲル原料のゲル化を行なった後にエネル
ギー線硬化性組成物を塗布するため、後述する本発明の
第2の製造方法に比べて、塗布時における溝中のゲルの
変形やゲルとエネルギー線硬化性組成物の混合が生じに
くいので、エネルギー線硬化性組成物の組成や粘度の自
由度が高く、また塗布方法の選択の自由度が高いという
特徴がある。
【0055】本発明の第2の製造方法は、(1)幅1〜
1000μm、深さ1〜1000μmの溝を有する基板
の溝にゲル原料を充填する第1工程、(2)ゲル原料が
充填された溝を有する基板の表面を、ゲル原料と相溶し
ないエネルギー線硬化性化合物を含有するエネルギー線
硬化性組成物を塗布する第2工程、及び(3)エネルギ
ー線を照射することによって、ゲル原料をゲル化させる
と共に、塗布したエネルギー線硬化性組成物を硬化させ
て塗膜を形成させる第3工程を有することを特徴とする
本発明の電気泳動セルの製造方法である。
【0056】本発明の第2の製造方法において、ゲル原
料はエネルギー線の照射によりゲル化することが必要で
ある。これは、ゲル原料に含有されるゲル化物質として
エネルギー線によりゲル化可能な架橋重合性化合物を使
用すること、及びエネルギー線としてゲル原料をゲル化
させ得るエネルギー線を使用すること、によって実施す
ることができる。
【0057】ゲル原料に使用するエネルギー線によりゲ
ル化可能な架橋重合性化合物としては、エネルギー線重
合開始剤の非存在下でエネルギー線照射によりゲル化す
るものだけでなく、エネルギー線重合開始剤の存在下で
のみエネルギー線照射によりゲル化するものも使用でき
る。
【0058】エネルギー線照射によりゲル化可能な架橋
重合性化合物としては、例えば、アクリルアミド系モノ
マーを挙げることができる。アクリルアミド系モノマー
は、通常、アクリルアミド又はその置換体の単官能モノ
マーと、ビスアクリルアミドなどの多官能モノマーとを
混合して使用される。
【0059】エネルギー線重合開始剤としては、水溶性
の光重合開始剤が使用でき、例えば、4−(2−ヒドロ
キシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−ウロ
ピリ)ケトン、N−(4−カルボキシ−3−ヒドロキシ
フェニル)マレイミドが挙げられる。
【0060】電気泳動物質の検出を蛍光で行なう場合に
は、ゲルによる励起光の吸収を避けるため、光重合開始
剤を使用せず、エネルギー線として短波長紫外線、電子
線、イオンビーム、又は電離放射線を使用することが好
ましい。
【0061】本発明の第2の製造方法においては、ゲル
原料が充填された溝を有する基板の表面にエネルギー線
硬化性組成物を塗布する。エネルギー線硬化性組成物、
その塗布方法、及びその硬化方法は、塗布から硬化まで
の間に、エネルギー線硬化性組成物に含有されるエネル
ギー線硬化性化合物がゲル原料と相溶しないことが必要
であること以外は、本発明の第1の製造方法と同様であ
り、本発明の第1の製造方法おいてエネルギー線硬化性
組成物として使用することができるものと同じエネルギ
ー線硬化性組成物を使用することができる。
【0062】エネルギー線硬化性組成物が塗布された基
板に、エネルギー線を照射し、エネルギー線硬化性組成
物の塗膜とゲル原料を同時に重合・ゲル化させる。
【0063】これら以外については、本発明の第1の製
造方法と同じである。エネルギー線硬化性組成物の未硬
化の塗工物の上に、任意の素材から成るカバーを積層す
ることができること、そして、この場合には、エネルギ
ー線硬化性組成物の基材への塗布方法として、エネルギ
ー線硬化性組成物を塗布したカバーを基材に密着させる
方法を採ることができることも本発明の第1の製造方法
と同じである。
【0064】本発明の第2の製造方法は、本発明の第1
の製造方法と比較して、スループットが大きく、生産性
が高いという特徴がある。
【0065】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の範囲
に限定されるものではない。なお、以下の実施例におい
て、「部」及び「%」は、特に断りがない限り、各々
「重量部」及び「重量%」を表わす。
【0066】<実施例1> [電気泳動セルの作製] (基板材料の作製)アクリル樹脂(旭化成工業株式会社
製の「デルペット670N」)製の厚さ3mmの板から長
辺120mm、短辺100mmの長方形の板を切り出し、基
板の材料とした。
【0067】(溝形成材料の調製)平均分子量約200
0の3官能ウレタンアクリレートオリゴマー(大日本イ
ンキ化学工業株式会社製の「V−4263」)30部、
エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレー
ト(第一工業株式会社製の「BPE−4」)70部、及
び紫外線重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン(チバガイギー社製の「イルガキュア
ー184」)2部を混合した紫外線硬化性の溝形成材料
を調製した。
【0068】(ゲル原料の調製)アクリルアミド38
%、ビスアクリルアミド2%の混合水溶液(和光純薬工
業株式会社製「電気泳動用40%アクリルアミド水溶
液」)125部、5倍濃度トリス硼酸緩衝液(和光純薬
工業株式会社製の「5倍濃度TBEバッファー」)20
0部、重合開始剤として30%ペルオキソ二硫酸アンモ
ニウム水溶液(和光純薬工業株式会社製)20部、重合
開始助剤としてN,N,N’,N’−テトラメチルエチ
レンジアミン(和光純薬工業株式会社製)1.2部、蛍
光染色剤として2.5μg/mL臭化エチジウム水溶液
(和光純薬工業株式会社製)1部、及び6M(360.
3g/L)尿素水溶液(和光純薬工業株式会社製)65
2.8部を混合することにより、ゲル原料を調製した。
【0069】(エネルギー線硬化性組成物の調製)エネ
ルギー線硬化性化合物としてエチレンオキサイド変性ビ
スフェノールAジアクリレート(第一工業株式会社製
「BPE−4」)100部、及び紫外線重合開始剤とし
て1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ
ガイギー社製「イルガキュアー184」)2部を混合し
たエネルギー線硬化性組成物(I)を調製した。
【0070】(基板の作製)基板材料であるアクリル樹
脂板の片面全面に、溝形成材料を厚さ50μmのバーコ
ーターを用いて塗布した後、溝となるべき部分をフォト
マスキングして、窒素雰囲気中で10mW/cm2 の紫外
線を30秒間照射した。紫外線照射装置はウシオ電機株
式会社製のマルチライト200型露光装置用光源ユニッ
トを用いた。得られたものは、フォトマスキング部は未
硬化であり、照射部は硬化していた。照射後、イソプロ
パノールにて未硬化部を洗浄除去し、基板全体に先ほど
と同じ紫外線を60秒間照射してエッジ部の硬化度を増
した後、図1に示した形状の幅94μm、深さ49μ
m、長さ100mmの溝(2)を8本有する基板(1)を
得た。
【0071】(充填ゲルの形成)基板(1)の溝が形成
された面に、基板の一方の長辺の端から35mmまでの範
囲で、かつ一方の短辺の端から15〜105mmの範囲
(3)に、溝の中も含めて粘着性の塗装用マスキングテ
ープを貼り、また、他方の長辺の側面にも溝からゲル原
料が流出しないように塗装用マスキングテープを貼っ
た。
【0072】ゲル原料を、武蔵エンジニアリング株式会
社製ショットマスター2型アプリケーターを用いて、ゲ
ル原料の液面が基板の溝以外の部分と同じ高さになるよ
うに基板の溝に充填し、保湿箱中で25℃で1時間保つ
ことによりゲル原料をゲル化させて、溝に充填されたゲ
ル(4)を形成した。
【0073】(電気泳動セルの作製)ゲルが充填された
溝を有する基板面に、エネルギー線硬化性組成物(I)
を厚さ125μmのバーコーターを用いて、基板の下部
6.5cm及び基板の両端の範囲に塗布し、先ほどと同じ
照射装置により窒素雰囲気中で10mW/cm2 の紫外線
を基板全面に10秒間照射して半硬化させ、マスキング
テープを除去した後、再度60秒間照射することにより
硬化塗膜(5)を形成し、塗膜(5)に覆われた部分の
溝にのみゲル(4)が充填された、図1に示した形状の
電気泳動セルを作製した。
【0074】(電気泳動測定)作製した電気泳動セルの
ゲル上端部(6)に、DNA試料として、シグマ社製の
「φX174・DNA・マーカー・HaeIII・ダイ
ジェスト」のnumバッファー希釈液0.1μLを置
き、1分間放置することにより試料の一部をゲルに吸収
させた後、余剰分をトリス硼酸緩衝液(和光純薬工業株
式会社製「TBEバッファー」)にて洗浄除去した。ア
トー株式会社製の垂直スラブ型電気泳動装置のガラス製
セルに代えて、この電気泳動セルをセットした後、電気
泳動緩衝液としてトリス硼酸緩衝液(和光純薬工業株式
会社製「TBEバッファー」)を用い、駆動電圧100
Vにて15分間電気泳動を行った。
【0075】電気泳動終了後、電気泳動セルを装置から
取り外し、蛍光顕微鏡(オリンパス製)を用い、その基
板側から530nm励起側フィルター、560〜580
nm蒸着ミラーを使用して励起光を照射し、塗膜側から
ゲルが充填された溝部(4)を590nm受光側フィル
ターを使用して観察したところ、試料は6帯に分離され
ていることが確認された。
【0076】<実施例2> (電気泳動セルの作製)実施例1において、エネルギー
線硬化性組成物(I)に代えて、N−エチルマレイミド
(東京化成工業株式会社製)40部及びヘキサンジオー
ルジアクリレート(日本化薬株式会社製「カヤラッドH
DDA」)60部を混合したエネルギー線硬化性組成物
(II)を用いた以外は、実施例1と同様にして、電気泳
動セルを作製した。
【0077】(電気泳動測定)実施例1と同様のDNA
の電気泳動分析を行い、実施例1と同様の結果を得た。
【0078】<実施例3> (電気泳動セルの作製)実施例1において、実施例1
で用いたゲル原料に代えて、アクリルアミド38%、ビ
スアクリルアミド2%の混合水溶液(和光純薬工業株式
会社製「電気泳動用40%アクリルアミド水溶液」)1
25部、5倍濃度トリス硼酸緩衝液(和光純薬工業株式
会社製の「5倍濃度TBEバッファー」)200部、蛍
光染色剤として2.5μg/mL臭化エチジウム水溶液
(和光純薬工業株式会社製)1部、及び6M(360.
3g/L)尿素水溶液(和光純薬工業株式会社製)65
2.8部を混合することにより調製したゲル原料を用い
たこと、エネルギー線硬化性組成物(I)に代えて、
エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレー
ト(第一工業株式会社製「BPE−4」)のみからなる
エネルギー線硬化性組成物(III) を用いたこと、ゲ
ル原料を基板に充填した後、ゲルの硬化を行なうことな
く、エネルギー線硬化性組成物(III) を基板に塗布し
たこと、さらに、エネルギー線として、アイエレクト
ロンビーム社製ラボ機により、加速電圧175kv、線
量10μradの電子線を窒素雰囲気中で照射し、エネ
ルギー線硬化性組成物(III)の塗膜を硬化させると同
時にゲル原料をゲル化させたこと、以外は実施例1と同
様にして電気泳動セルを作製した。
【0079】(電気泳動測定)実施例1と同様のDNA
の電気泳動分析を行い、実施例1と同様の結果を得た。
【0080】<実施例4> (電気泳動セルの作製)実施例1において、溝を有する
基板に酸素プラズマ処理を施した後、ゲル原料を充填し
た以外は、実施例1と同様にして、電気泳動セルを作製
した。
【0081】なお、酸素プラズマ処理は、酸素圧力1.
3kPa、励起電力100wで5分間の処理を行った。
基板の溝以外の部分の水との接触角(溝部分は細すぎて
接触角は測定不能であるが、溝以外の部分と同じと考え
られる)は、処理前が68度、処理後は41度であっ
た。
【0082】(電気泳動測定)実施例1と同様のDNA
の電気泳動分析を行い、実施例1とほぼ同様の結果を得
た。但し、本測定では、溝の壁面に対する遺伝子の吸着
量の正確な比較は行っていない。
【0083】<比較例1> (電気泳動セルの作製)アトー株式会社製の垂直スラブ
型電気泳動装置用電気泳動セルのガラス板の間に、実施
例1で用いたと同じゲル原料を充填してゲル化させ、単
独スラブ型の電気泳動セルを作製した。この電気泳動セ
ルは、2枚のガラス板の間に幅9cm、高さ8cm、厚さ1
mmのゲル層を有し、ゲル層の上辺にゲルの欠損部とし
て、幅6mm、高さ1.5cmの試料装填部が1cmおきに8
箇所形成されている。
【0084】(電気泳動測定)実施例1と同じ試料を用
い、試料1μLを試料装填部に注入したこと、ならびに
3分間放置して試料の全量をゲルに吸収させたこと以外
は実施例1と同様にして電気泳動分析を行った結果、泳
動時間15分では分離は不完全であった。泳動時間を3
時間に延長した結果、試料は実施例1と同じ6帯に分離
された。
【0085】
【発明の効果】本発明の電気泳動セルは、ゲルが充填さ
れた溝を有する基板と、その表面を覆う塗膜が一体化し
ているので、取扱が容易で、小型化、軽量化が可能であ
る。また、本発明の電気泳動セルは、ゲルが充填された
溝を有する基板を覆うカバーが薄い塗膜から構成されて
いるので、放熱性に優れるため、高速の電気泳動が可能
である。さらに、本発明の電気泳動セルは、ゲルが充填
された溝を有する基板を覆うカバーが無溶剤で塗工でき
る架橋ポリマーで構成されているため、基板が溶剤可溶
性のポリマーで構成されている場合であっても基板を犯
すことがなく、また、ゲルを汚染することもない。さら
にまた、本発明の電気泳動セルの製造方法によれば、電
気泳動セルの製造が容易で、生産性が高く、溶剤が不要
であるため、製造環境も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作製した電気泳動セルの形状を示す部
分断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 溝 3 塗膜及びゲルの欠損範囲(マスキングテープ貼付範
囲) 4 溝に充填されたゲル 5 塗膜 6 ゲルの上端部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年2月4日(1999.2.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】即ち、本発明上記課題を解決するために、
(I)(1)基板、(2)該基板の表面に形成された幅
1〜1000μm、深さ1〜1000μmの溝、(3)
該溝に充填されたゲル、及び(4)ゲルが充填された溝
を有する基板の表面を覆う架橋ポリマーで構成された塗
膜、を有する電気泳動セルを提供する。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)基板、(2)該基板の表面に形成
    された幅1〜1000μm、深さ1〜1000μmの
    溝、(3)該溝に充填された、及び(4)ゲルが充填さ
    れた溝を有する基板の表面を覆う架橋ポリマーで構成さ
    れた塗膜、を有することを特徴とする電気泳動セル。
  2. 【請求項2】 (1)幅1〜1000μm、深さ1〜1
    000μmの溝を有する基板の溝にゲル原料を充填する
    第1工程、(2)ゲル原料をゲル化させてゲルとする第
    2工程、(3)ゲルが充填された溝を有する基板の表面
    を、ゲルと相溶しないエネルギー線硬化性化合物を含有
    するエネルギー線硬化性組成物を塗布する第3工程、及
    び(4)エネルギー線を照射することによって、塗布し
    たエネルギー線硬化性組成物を硬化させて塗膜を形成さ
    せる第4工程を有することを特徴とする請求項1に記載
    した電気泳動セルの製造方法。
  3. 【請求項3】 ゲル原料又はゲルと相溶しないエネルギ
    ー線硬化性化合物が、(メタ)アクリロイル基又はマレ
    イミド基を有するエネルギー線硬化性化合物である請求
    項2記載の電気泳動セルの製造方法。
  4. 【請求項4】 基板が熱可塑性ポリマーから成る基板で
    ある請求項2又は3記載の電気泳動セルの製造方法。
  5. 【請求項5】 エネルギー線が紫外線である請求項2、
    3又は4記載の電気泳動セルの製造方法。
  6. 【請求項6】 (1)幅1〜1000μm、深さ1〜1
    000μmの溝を有する基板の溝にゲル原料を充填する
    第1工程、(2)ゲル原料が充填された溝を有する基板
    の表面を、ゲル原料と相溶しないエネルギー線硬化性化
    合物を含有するエネルギー線硬化性組成物を塗布する第
    2工程、及び(3)エネルギー線を照射することによっ
    て、ゲル原料をゲル化させると共に、塗布したエネルギ
    ー線硬化性組成物を硬化させて塗膜を形成させる第3工
    程を有することを特徴とする請求項1に記載した電気泳
    動セルの製造方法。
  7. 【請求項7】 ゲル原料又はゲルと相溶しないエネルギ
    ー線硬化性化合物が、(メタ)アクリロイル基又はマレ
    イミド基を有するエネルギー線硬化性化合物である請求
    項6記載の電気泳動セルの製造方法。
  8. 【請求項8】 基板が熱可塑性ポリマーから成る基板で
    ある請求項6又は7記載の電気泳動セルの製造方法。
  9. 【請求項9】 エネルギー線が紫外線である請求項6、
    7又は8記載の電気泳動セルの製造方法。
JP11013032A 1999-01-21 1999-01-21 電気泳動セル及びその製造方法 Pending JP2000214132A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11013032A JP2000214132A (ja) 1999-01-21 1999-01-21 電気泳動セル及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11013032A JP2000214132A (ja) 1999-01-21 1999-01-21 電気泳動セル及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000214132A true JP2000214132A (ja) 2000-08-04

Family

ID=11821799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11013032A Pending JP2000214132A (ja) 1999-01-21 1999-01-21 電気泳動セル及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000214132A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000248076A (ja) * 1999-03-04 2000-09-12 Kawamura Inst Of Chem Res 微小ケミカルデバイスの製造方法
JP2000297157A (ja) * 1999-04-15 2000-10-24 Kawamura Inst Of Chem Res 微小ケミカルデバイス
US6733648B2 (en) * 2001-12-18 2004-05-11 Hitachi, Ltd. Electrophoresis chip
JP2007501409A (ja) * 2003-05-28 2007-01-25 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ 電気泳動用担体
WO2011158520A1 (ja) * 2010-06-18 2011-12-22 シャープ株式会社 電気泳動用反応器具の製造方法、電気泳動用反応器具の製造装置、ゲル固定用基材、電気泳動用反応器具及び電気泳動用キット
JP2012002738A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Sharp Corp ゲル固定用基材、電気泳動用反応器具、電気泳動用反応器具の製造方法及び電気泳動用キット
JP2012002739A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Sharp Corp 電気泳動用反応器具の製造方法及び電気泳動用反応器具の製造装置
JP2012002801A (ja) * 2011-05-12 2012-01-05 Sharp Corp ゲル固定用基材、電気泳動用反応器具、電気泳動用反応器具の製造方法及び電気泳動用キット
WO2013133083A1 (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 シャープ株式会社 電気泳動用ゲルの製造方法および電気泳動用ゲルの製造装置
JP2015114150A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 株式会社島津製作所 電気泳動分離方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000248076A (ja) * 1999-03-04 2000-09-12 Kawamura Inst Of Chem Res 微小ケミカルデバイスの製造方法
JP2000297157A (ja) * 1999-04-15 2000-10-24 Kawamura Inst Of Chem Res 微小ケミカルデバイス
US6733648B2 (en) * 2001-12-18 2004-05-11 Hitachi, Ltd. Electrophoresis chip
JP2007501409A (ja) * 2003-05-28 2007-01-25 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ 電気泳動用担体
JP4901475B2 (ja) * 2003-05-28 2012-03-21 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・アクチボラグ 電気泳動用担体
WO2011158520A1 (ja) * 2010-06-18 2011-12-22 シャープ株式会社 電気泳動用反応器具の製造方法、電気泳動用反応器具の製造装置、ゲル固定用基材、電気泳動用反応器具及び電気泳動用キット
JP2012002738A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Sharp Corp ゲル固定用基材、電気泳動用反応器具、電気泳動用反応器具の製造方法及び電気泳動用キット
JP2012002739A (ja) * 2010-06-18 2012-01-05 Sharp Corp 電気泳動用反応器具の製造方法及び電気泳動用反応器具の製造装置
JP2012002801A (ja) * 2011-05-12 2012-01-05 Sharp Corp ゲル固定用基材、電気泳動用反応器具、電気泳動用反応器具の製造方法及び電気泳動用キット
WO2013133083A1 (ja) * 2012-03-05 2013-09-12 シャープ株式会社 電気泳動用ゲルの製造方法および電気泳動用ゲルの製造装置
JPWO2013133083A1 (ja) * 2012-03-05 2015-07-30 シャープ株式会社 電気泳動用ゲルの製造方法および電気泳動用ゲルの製造装置
JP2015114150A (ja) * 2013-12-10 2015-06-22 株式会社島津製作所 電気泳動分離方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3856763B2 (ja) マイクロ流体素子の製造方法
US8012430B2 (en) Methods for producing microchannel chips, microchannel chips, methods for separating biomolecules using the microchannel chips, and electrophoretic apparatus having the microchannel chips
JP2000246092A (ja) マイクロケミカルデバイスの製造方法
JP4074713B2 (ja) 送液デバイス及びその製造方法
US6054034A (en) Acrylic microchannels and their use in electrophoretic applications
US20020053399A1 (en) Methods for fabricating enclosed microchannel structures
JP2000508763A (ja) アクリルミクロチャネル及び電気泳動用途におけるその使用
JP3777112B2 (ja) マイクロ流体デバイス及びその製造方法
EP1015878A1 (en) Methods for fabricating enclosed microchannel structures
JP2000042402A (ja) 液体輸送デバイス及びその製造方法
JP2000214132A (ja) 電気泳動セル及びその製造方法
JP2002102681A (ja) 加熱脱気機構を有する微小ケミカルデバイス
US6524517B1 (en) Methods for molding and grafting highly uniform polymer layers onto electronic microchips
JP2000288381A (ja) 微小ケミカルデバイスの製造法
JP2004061319A (ja) マイクロ流体デバイス及びその使用方法
JP2002370200A (ja) 微小バルブ機構の製造方法
JP2000248076A (ja) 微小ケミカルデバイスの製造方法
JP2001070784A (ja) バルブ機構を有する微小ケミカルデバイス
JP4480081B2 (ja) 物質の分離方法
JP2002005887A (ja) 親水性接液部を有する微小ケミカルデバイスの製造方法
JP2003136500A (ja) 樹脂ダイヤフラムを有するマイクロ流体デバイスの製造方法
JP2000246805A (ja) マイクロケミカルデバイスの製造法
JP2000297157A (ja) 微小ケミカルデバイス
JP2002018278A (ja) 親水性接液部を有する微小ケミカルデバイス及びその製造方法
JP2005249399A (ja) マイクロ流体素子及びその製造方法