JP2000213723A - 廃棄物処理プラントの運転制御方法及び運転制御装置 - Google Patents

廃棄物処理プラントの運転制御方法及び運転制御装置

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JP2000213723A
JP2000213723A JP11011469A JP1146999A JP2000213723A JP 2000213723 A JP2000213723 A JP 2000213723A JP 11011469 A JP11011469 A JP 11011469A JP 1146999 A JP1146999 A JP 1146999A JP 2000213723 A JP2000213723 A JP 2000213723A
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Japan
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exhaust gas
concentration
oxygen concentration
gas oxygen
waste gas
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Masahide Nomura
政英 野村
Yoshio Sato
美雄 佐藤
Tadayoshi Saito
忠良 斎藤
Yoshinari Hori
嘉成 堀
Joji Honda
穣二 本田
Yasushi Shimizu
靖 清水
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】廃棄物を焼却処理するプラントにおいて、投入
される廃棄物の性状が変動しても、安定な燃焼状態を維
持し、有害物質の排出量を抑制する。 【解決手段】廃棄物焼却プラントの排ガス成分を測定
し、排ガス成分の内未燃物質である一酸化炭素濃度,ダ
イオキシン前駆物質濃度、あるいはダイオキシン類濃度
と排ガス酸素濃度の相関関係式を求め、一酸化炭素濃
度,ダイオキシン前駆物質濃度、あるいはダイオキシン
類濃度が最小になる排ガス酸素濃度を目標値にして燃焼
用空気量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物を焼却処理
する廃棄物処理プラントの運転制御方法および運転制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】廃棄物を焼却処理するプラントでは、有
害物質の排出を抑制することが求められている。特にダ
イオキシン類は猛毒であり、排出量の抑制が強く求めら
れている。ただし、このダイオキシン類は炉内を高温に
保つことによって熱分解し、排出が抑制される性質があ
る。
【0003】高温状態を維持するためには、基本的に完
全燃焼状態を維持する必要がある。しかし、廃棄物の焼
却では、焼却炉に投入される廃棄物の組成や含水率が一
定ではなく、焼却炉の燃焼特性が複雑に変化するので、
完全燃焼状態を維持するのが難しい。
【0004】そのため、例えば、特開平6−117618 号公
報(従来技術1)に述べられているように、ごみ発熱量
を推定し、排ガス酸素濃度の目標値を補正して、排ガス
酸素濃度が目標値になるように燃焼空気量を制御する方
法がある。
【0005】また、特開平10−267245号公報(従来技術
2)に述べられているように、ダイオキシン類前駆体の
濃度と排ガス酸素濃度の相互関係からダイオキシン類前
駆体の濃度が最小となる排ガス酸素濃度を推定して2次
燃焼空気量を調整する制御方法がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術1では、
ごみ発熱量を推定し、排ガス酸素濃度の目標値を補正し
て、排ガス酸素濃度が目標値になるように燃焼空気量を
制御している。しかし、焼却炉に投入される廃棄物は発
熱量だけではその性状を把握することが難しく、また、
発熱量の推定精度にも限界があり、完全燃焼状態を維持
するのが難しい。すなわち、廃棄物の組成や含水率が変
化し、廃棄物の性状が変化すると、焼却炉の燃焼特性が
複雑に変化するので、未燃物質の濃度が最小となる排ガ
ス酸素濃度をごみ発熱量のみで推定するのが難しく、完
全燃焼状態を維持するのが難しかった。
【0007】また、前記従来技術2では、ダイオキシン
類前駆体の濃度と排ガス酸素濃度の相互関係からダイオ
キシン類前駆体の濃度が最小となる排ガス酸素濃度を推
定して2次燃焼空気量を調整している。しかし、ダイオ
キシン類前駆体の濃度が最小となる排ガス酸素濃度を目
標値にして2次燃焼空気量を調整している訳ではなく、
ファジィ制御により排ガス酸素濃度を制御している。こ
のため、必ずしも排ガス酸素濃度が最小値に制御され
ず、完全燃焼状態を維持するのは難しい。
【0008】本発明の目的は、廃棄物の組成や含水率が
変化し、廃棄物の性状が変化して焼却炉の燃焼特性が複
雑に変化しても、完全燃焼を維持し、特に、未燃物質の
内猛毒なダイオキシン類の排出量を抑制できる焼却プラ
ント運転制御方法及び運転制御装置を提供することであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、廃棄物焼却プラントの排ガス成分を測定
し、排ガス成分の内未燃物質濃度と排ガス酸素濃度の相
関関係式を求め、未燃物質濃度が最小になる排ガス酸素
濃度を目標値にして燃焼用空気量を制御することを特徴
とする。未燃物質濃度としては例えばダイオキシン前駆
物質濃度,一酸化炭素濃度,ダイオキシン類濃度があ
る。ダイオキシン前駆物質濃度あるいは一酸化炭素濃度
とダイオキシン類濃度は、例えば、特開平10−153591号
公報に述べられているように、相関があることが知られ
ており、ダイオキシン前駆物質あるいは一酸化炭素濃度
の排出を抑制すれば、猛毒であるダイオキシン類の排出
量を抑制できる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
する。
【0011】先ず、廃棄物焼却処理プラントとして、図
2に示すストーカ式焼却炉を持つプラントについて説明
する。
【0012】一般家庭から出されるごみ(廃棄物)は、
ごみ収集車700によって集められる。集められたごみ
は、ごみピット614へ一旦貯蔵される。
【0013】ごみピット614のごみ10は、クレーン
612で焼却炉ホッパ610へ運ばれる。
【0014】その後、ごみは焼却炉ホッパ610から給
塵機630によりストーカ上に運ばれる。ストーカは前
段の乾燥ストーカ626と後段の燃焼ストーカ628a
及び後燃焼ストーカ628bに分かれている。乾燥スト
ーカ626では、主に投入ごみの水分を蒸発させる。燃
焼ストーカ628aでは、乾燥したごみを燃焼させ、後
燃焼ストーカ628bでは、燃焼ストーカ628aで燃
え残ったごみを燃焼させる。燃焼後の灰は、灰ピット6
38に一旦堆積した後で、埋め立て処理される。
【0015】ごみの乾燥状態は、乾燥ストーカ626の
移送速度で、また、燃焼量は燃焼ストーカ628a及び
後燃焼ストーカ628bの移送速度で制御している。
【0016】乾燥ストーカ626には下部から乾燥用空
気が吹き込まれ、燃焼ストーカ628a及び後燃焼ストーカ
628bには下部から、それぞれ燃焼用空気及び後燃焼
用空気が吹き込まれるようになっている。これらの空気
は1次燃焼空気と呼ばれ、1次空気送風ファン620に
より送り込まれるが、その途中に、燃焼ガスの一部ある
いは蒸気(図には示していない)と熱交換して昇温する
エアヒータ622が設置されている。
【0017】乾燥ストーカ626,燃焼ストーカ628
a及び後燃焼ストーカ628bへの1次燃焼空気量は、
1次空気送風ファン620とそれぞれのストーカへの配
分量を調節する1次空気ダンパ624の開度によって制
御される。
【0018】ストーカ626,628a,628bの上
部の燃焼ガスは、未燃分が多く含まれており、この未燃
分を燃焼させるために2次燃焼空気が2次空気ノズル6
54,656から吹き込まれる。この2次燃焼空気は、
2次空気送風ファン650により送り込まれ、2次空気
ダンパ652によりその流量が制御される。
【0019】炉から排出される燃焼ガスは、ガス冷却装
置633で冷却用媒体例えばスプレ水により冷却された
後、排ガス処理装置632によってダストや有害物質を
ある程度除去した後で煙突634から排出される。炉か
ら排出される燃焼ガスを冷却するのは、燃焼により熱分
解されたダイオキシンが再結合するのを防止し、排ガス
処理装置が高温の燃焼ガスに曝されダメージを受けない
ようにすると共に大気に高温のガスを排出しないように
することが目的である。
【0020】燃焼ガスの一部は、煙突より放出される前
にガス分析装置110へ送られてCO(一酸化炭素),
2 (酸素),NOx(窒素酸化物),ダイオキシン前
駆物質,ダイオキシン類等の濃度を随時オンラインで測
定している。ダイオキシン前駆物質として、クロロフェ
ノールやクロロベンゼンなどがあり、例えば特開平9−2
43601 号公報に述べられているように、レーザーイオン
化質量分析装置で計測できる。
【0021】また、ストーカ626,628a,628
b上部で2箇所、排ガス処理装置632の入口に1個
所、煙突634の入口に1箇所、ガス温度センサ64
0,642,644,646が設置してあり、燃焼ガス
温度を測定している。
【0022】次に、本発明の制御装置1000の基本構
成について、図1により説明する。制御部500は、ご
み処理量目標値に従って、給塵機630の速度,乾燥ス
トーカ626,燃焼ストーカ628a及び後燃焼ストー
カ628bの速度を制御する。また、乾燥ストーカ62
6,燃焼ストーカ628a及び後燃焼ストーカ628bの1
次燃焼空気量及びこれらの配分率を制御すると共に、2
次空気ノズル654,656の2次燃焼空気量を制御す
る。炉出口ガス温度T1,T2が制限値を超えた場合ス
プレー水により制御される。更に、排ガス処理装置63
2の入口ガス温度T3をスプレー水により制御する。
【0023】上記1次燃焼空気量及び2次燃焼空気量
は、排ガス酸素濃度が目標値になるように制御する。
【0024】なお、図1においては、制御部500の制
御量(炉出口ガス温度T1,T2,排ガス処理装置入口
ガス温度T3)をまとめて662で表わし、排ガス成分
(CO(一酸化炭素),O2 (酸素),NOx(窒素酸
化物),ダイオキシン前駆物質,ダイオキシン類等の濃
度)を115で表わしている。また、操作量(給塵機速
度,乾燥ストーカ速度,燃焼ストーカ速度,後燃焼スト
ーカ速度,乾燥空気流量,燃焼空気流量,後燃焼空気流
量,乾燥部と燃焼部への空気配分率,1次燃焼空気温
度,2次燃焼空気流量,2次燃焼空気温度,スプレー水
流量)は、510で表わしている。
【0025】次に、排ガス酸素濃度の目標値について説
明する。
【0026】オンラインで測定した排ガス成分データ1
15は、排ガス成分データベース100に記憶される。
【0027】一方、排ガス成分の相関関係式作成部20
0では、排ガス成分データベース100から排ガス酸素
濃度及びダイオキシン前駆物質濃度を取り出し、これら
の相関関係式を逐次計算する。
【0028】排ガス酸素濃度の目標値設定部300は、
上記相関関係式を用いて、ダイオキシン前駆物質濃度が
最小となる排ガス酸素濃度を求め、この値を排ガス酸素
濃度目標値として設定する。
【0029】制御部500は、設定された排ガス酸素濃
度目標値と計測した排ガス酸素濃度に基づいて、1次燃
焼空気量及び2次燃焼空気量を制御する。例えば、排ガ
ス酸素濃度が目標値より大きい場合は、1次燃焼空気量
あるいは/及び2次燃焼空気量を減少させ、排ガス酸素
濃度が目標値より小さい場合は、1次燃焼空気量あるい
は/及び2次燃焼空気量を増加させる。
【0030】次に、図1に示した各機能を詳細に説明す
る。
【0031】(1)排ガス成分データベース100 排ガス成分(少なくとも一酸化炭素濃度CO,排ガス酸
素濃度O2 ,窒素酸化物濃度NOx,ダイオキシン前駆
物質DX,ダイオキシン濃度DXNのうち1つ以上を含
む成分)の測定結果を記憶する。蓄積データは、図3に
示すようにモニタ画面に表示して確認することができ
る。
【0032】(2)排ガス成分の相関関係式作成部20
0 排ガス成分データベース100から排ガス酸素濃度及び
ダイオキシン前駆物質(例えばクロロフェノール)濃度
を取り出し、これら成分の相関関係式を逐次作成する。
【0033】相関関係式は、例えば式(1)の形で表わ
される。
【0034】
【数1】 DX=αc0+αc1×O2 +αc2×O2 2 …(1) ここで、DXはダイオキシン前駆物質濃度[ng/Nm
3]、O2は排ガス酸素濃度[%]を表わす。αc1,αc2
は回帰係数であり、αc0はバイアス項である。ダイオキ
シン前駆物質が式(1)に示すように、2次式で近似で
きる理由について述べる。すなわち、廃棄物に対して、
空気量が少ない場合、未燃物質濃度が多くなり、ダイオ
キシン前駆物質濃度が増加する。このとき、排ガス酸素
濃度が少なくなる。また、廃棄物に対して、空気量が多
い場合、燃焼ガス温度が低下し、未燃物質濃度が多くな
り、ダイオキシン前駆物質濃度が増加する。このとき、
排ガス酸素濃度は多くなる。
【0035】上記相関関係式により、ダイオキシン前駆
物質濃度と排ガス酸素濃度との関係が明らかになる。図
4に示すように、この相関関係式はごみ(廃棄物)の性
状により回帰係数及びバイアス項が異なり、ダイオキシ
ン前駆物質濃度が最小となる排ガス酸素濃度も異なる。
【0036】回帰係数及びバイアス項は、実機データと
相関関係式との差が最小になるように最小二乗法、ある
いは逐次最小二乗法を用いて決定する。詳細な計算方法
は、最小二乗法の場合、例えば「共立出版株式会社」1
994年10月5日発行「パソコン統計解析ハンドブッ
クII多変量解析編」,2頁〜3頁に記載されている。あ
るいは、逐次最小二乗法の場合、「計測自動制御学会」
平成5年7月31日発行「ユーザのためのシステム同定
理論」,21頁〜57頁に記載されている。
【0037】求めた回帰係数及びバイアス項は、メモリ
ーに格納・保存される。
【0038】図5に相関関係式作成の処理フローを示
す。
【0039】(3)排ガス酸素濃度の目標値設定部30
0排ガス酸素濃度の目標値設定部300は、上記相関関
係式を用いて、ダイオキシン前駆物質濃度が最小となる
排ガス酸素濃度を求め、この値を排ガス酸素濃度目標値
として設定する。
【0040】相関関係式は、式(2)に変形される。
【0041】
【数2】
【0042】式(2)からダイオキシン前駆物質濃度が
最小となる排ガス酸素濃度は、式(3)で表わされるこ
とが分かる。
【0043】
【数3】
【0044】式(3)で表わされる排ガス酸素濃度の値
−1/2×αc1/αc2を排ガス酸素濃度の目標値に設定
する。
【0045】排ガス酸素濃度の目標値は、図6に示すよ
うに排ガス酸素濃度及びダイオキシン前駆物質濃度との
関係と共にモニタ画面に表示し、確認することができ
る。このとき、現在の排ガス酸素濃度及びダイオキシン
前駆物質濃度の状態をモニタ画面に表示し、これらの濃
度の現在の状態を確認することができる。
【0046】(4)制御部500 設定された排ガス酸素濃度目標値と計測した排ガス酸素
濃度に基づいて、1次燃焼空気量及び2次燃焼空気量を
制御する。
【0047】以上のように本発明によれば、廃棄物の性
状の変化に適応して、ダイオキシン前駆物質が最小とな
る排ガス酸素濃度が分かり、排ガス酸素濃度の目標値を
設定できる。ダイオキシン前駆物質濃度とダイオキシン
類濃度は、先に述べたように、相関があることが知られ
ており、ダイオキシン類の排出量を最小に抑制できる。
【0048】また、一酸化炭素濃度とダイオキシン類濃
度も相関があることが知られており、一酸化炭素の排出
量を抑制するように焼却炉を制御することで、結果的に
ダイオキシン類の排出量を抑制できる。この場合、排ガ
ス成分データベース100から排ガス酸素濃度及び一酸
化炭素濃度を取り出し、これらの相関関係式を作成す
る。
【0049】相関関係式は、式(4)の形で表わされ
る。
【0050】
【数4】 CO=βc0+βc1×O2 +βc2×O2 2 …(4) ここで、COは一酸化炭素濃度[ppm]、O2は排ガス酸
素濃度[%]を表わす。βc1,βc2は回帰係数であり、
βc0はバイアス項である。
【0051】式(4)を変形すると一酸化炭素濃度が最
小となる排ガス酸素濃度は、式(5)で表わされることが
分かる。
【0052】
【数5】
【0053】式(5)で表わされる排ガス酸素濃度の値
−1/2×βc1/βc2を排ガス酸素濃度の目標値に設定
し、設定された排ガス酸素濃度目標値と計測した排ガス
酸素濃度に基づいて、1次燃焼空気量あるいは/及び2
次燃焼空気量を制御する。
【0054】これにより、廃棄物の性状の変化に適応し
て、一酸化炭素濃度が最小となる排ガス酸素濃度が分か
り、排ガス酸素濃度の目標値を設定でき、一酸化炭素濃
度の排出量を最小に抑制できる。一酸化炭素濃度とダイ
オキシン類濃度は、先に述べたように、相関があること
が知られており、ダイオキシン類の排出量を最小に抑制
できる。
【0055】また、本発明の実施例では、未燃物質の濃
度としてダイオキシン前駆物質の濃度を使用するように
しているが、ダイオキシン類の濃度を使用するようにし
ても良い。
【0056】また、本発明の実施例では、ダイオキシン
前駆物質としてクロロフェノールを使用するようにして
いるが、クロロベンゼンを使用するようにしても良い。
【0057】また、本発明の実施例では、ダイオキシン
前駆物質の計測装置として、レーザーイオン化質量分析
装置を使用するようにしたが、コロナ放電イオン化質量
分析装置を使用するようにしても良い。
【0058】また、本発明の実施例では、ダイオキシン
前駆物質と排ガス酸素濃度との相関関係式をオンライン
で求めているが、測定した排ガス成分データベースを用
いて、ダイオキシン前駆物質と排ガス酸素濃度との相関
関係式と季節,月,日,曜日との相関関係を求め、この
相関関係により季節,月,日,曜日により求めた相関関
係式を使用するようにしても良い。
【0059】また、本発明の実施例では、排ガス酸素濃
度と未燃物質の濃度との相関関係式を求め、この相関関
係式に基づいて未燃物質の濃度が最小となる排ガス酸素
濃度を求め、これを排ガス酸素濃度の目標値に設定し
て、燃焼空気量を制御するようにしているが、排ガス酸
素濃度の代わりに空気比を使用するようにしても良い。
なお、空気比λは、次式で表わされる。
【0060】
【数6】
【0061】ここで、λは空気比[−]、O2 は排ガス
酸素濃度[%]を表わす。
【0062】また、本発明の実施例では、排ガス酸素濃
度と未燃物質の濃度との相関関係式を求め、この相関関
係式に基づいて未燃物質の濃度が最小となる排ガス酸素
濃度を求め、これを排ガス酸素濃度の目標値に設定し
て、燃焼空気量を制御するようにしているが、相関関係
式に基づいて排ガス酸素濃度及びダイオキシン前駆物質
濃度との関係をモニタ画面に表示すると共に、現在の排
ガス酸素濃度及びダイオキシン前駆物質濃度の状態をモ
ニタ画面に表示するようにしても良い。
【0063】また、本発明の実施例では、排ガス酸素濃
度と未燃物質の濃度との相関関係式を求め、この相関関
係式に基づいて未燃物質の濃度が最小となる排ガス酸素
濃度を求め、これを排ガス酸素濃度の目標値に設定し
て、燃焼空気量を制御するようにしているが、相関関係
式に基づいて排ガス酸素濃度及びダイオキシン前駆物質
濃度との関係をモニタ画面に表示すると共に、現在の排
ガス酸素濃度及びダイオキシン前駆物質濃度の状態をモ
ニタ画面に表示し、これらの濃度の現在の状態を確認し
て、オペレータが排ガス酸素濃度の目標値を決定するよ
うにしても良い。また、本発明の実施例では、廃棄物焼
却プラントの排ガス成分をオンラインで測定し、排ガス
成分の内未燃物質の濃度と排ガス酸素濃度の相関関係式
を求める場合、過渡状態のデータを使用しているが、定
常状態のデータを切り出し、この定常状態のデータを使
用するようにしても良い。定常状態のデータを切り出す
場合、定常状態のデータかどうかの判定は、規定時間内
のデータの分散が規定の範囲内に入っていることを確認
することによりでき、規定時間内の平均値を定常状態の
データとする。複数の切り出した定常状態のデータに基
づいて、排ガス成分の内未燃物質の濃度と排ガス酸素濃
度の相関関係式を求める。
【0064】また、本発明の実施例では、未燃物質の濃
度と排ガス酸素濃度の相関関係式を2次式で近似してい
るが、3次式以上の高次の式あるいは相関関係式を近似
できる式であればどのような式を使用しても良い。
【0065】
【発明の効果】焼却炉に投入される廃棄物の性状が変化
しても、それに応じた排ガス酸素濃度の目標値を設定で
きるので、安定な燃焼を維持することができる。その結
果、一酸化炭素,ダイオキシン前駆物質,ダイオキシン
類等の有害物質の排出量を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本的機能構成を表す図。
【図2】本発明の実施形態例が対象とするごみ焼却プラ
ントの構成図。
【図3】排ガス成分データベースの内容表示例を表す
図。
【図4】廃棄物性状による相関関係式の差異を表す図。
【図5】相関関係式作成の処理フローを示す図。
【図6】排ガス酸素濃度の目標値の表示例を表わす図。
【符号の説明】
10…収集ごみ、100…ごみ質データベース、110
…ガス分析装置、115…ガス分析結果、200…排ガス
成分相関関係式作成部、300…排ガス酸素濃度目標値
設定部、500…制御部、510…プラント制御信号
値、600…焼却プラント、610…ホッパ、612…
クレーン、614…ごみピット、620…1次空気送風
ファン、622…エアヒータ、624…1次空気分配ダ
ンパ、626…乾燥ストーカ、628a…燃焼ストーカ、
628b…後燃焼ストーカ、630…押出し機、632
…排ガス処理装置、633…ガス冷却装置、634…煙
突、640〜646…ガス温度センサ、650…2次空
気送風ファン、652…2次空気ダンパ、654…2次
空気ノズルa、656…2次空気ノズルb、660…排
出ガス、662…プラントプロセスデータ、700…ご
み収集車、1000…制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 忠良 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 堀 嘉成 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 本田 穣二 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 (72)発明者 清水 靖 茨城県ひたちなか市大字市毛882番地 株 式会社日立製作所計測器事業部内 Fターム(参考) 3K062 AA01 AB01 AC01 BA02 CA08 CB06 CB08 DA01 DA21 DA22 DA23 DB06 DB08 DB09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃棄物を焼却処理するための焼却炉を有す
    るプラントの運転制御方法において、 該プラントで焼却される廃棄物の排ガス成分を計測し、
    計測した排ガス成分測定値を収録し、収録した測定値に
    より排ガス成分の内未燃物質濃度と排ガス酸素濃度ある
    いは空気比との相関関係式を求め、該相関関係式に基づ
    いて未燃物質濃度が最小となる排ガス酸素濃度あるいは
    空気比を求め、求めた値を目標値として、燃焼用空気量
    を制御することを特徴とする廃棄物処理プラントの運転
    制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の運転制御方法において、 排ガス成分の未燃物質濃度として、一酸化炭素濃度,ダ
    イオキシン前駆物質濃度,ダイオキシン類濃度の少なく
    とも1つを計測することを特徴とする廃棄物処理プラン
    トの運転制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載のダイオキシン前駆物質濃
    度として、クロロフェノール濃度,クロロベンゼン濃度
    の少なくとも1つを計測することを特徴とする廃棄物処
    理プラントの運転制御方法。
  4. 【請求項4】請求項1記載の運転制御方法において、 排ガス酸素濃度あるいは空気比と未燃物質濃度との関係
    をモニタ画面に表示すると共に、排ガス酸素濃度あるい
    は空気比の目標値をモニタ画面に表示することを特徴と
    する廃棄物処理プラントの運転制御方法。
  5. 【請求項5】請求項1記載の運転制御方法において、 排ガス酸素濃度あるいは空気比と未燃物質濃度との関係
    をモニタ画面に表示すると共に、排ガス酸素濃度あるい
    は空気比の目標値をモニタ画面に表示し、さらに現在の
    排ガス酸素濃度あるいは空気比と未燃物質濃度の状態を
    モニタ画面に表示することを特徴とする廃棄物処理プラ
    ントの運転制御方法。
  6. 【請求項6】廃棄物を焼却処理するための焼却炉を有す
    るプラントの運転制御装置において、 該プラントで焼却される廃棄物の排ガス成分の計測手段
    を具備し、計測した排ガス成分測定値を収録する手段を
    具備し、排ガス成分の内未燃物質濃度と排ガス酸素濃度
    あるいは空気比との相関関係式を求める手段を具備し、
    求めた相関関係式を用いて未燃物質濃度が最小となる排
    ガス酸素濃度あるいは空気比を求め、求めた排ガス酸素
    濃度あるいは空気比を排ガス酸素濃度あるいは空気比の
    目標値として設定する手段を具備し、この排ガス酸素濃
    度あるいは空気比を目標値として、燃焼用空気量を制御
    する手段を具備することを特徴とする廃棄物処理プラン
    トの運転制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004245572A (ja) * 2003-01-09 2004-09-02 John Zink Co Llc 焼却炉における百分率化学量論的オキシダントを測定および制御するための方法およびシステム

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JP2004245572A (ja) * 2003-01-09 2004-09-02 John Zink Co Llc 焼却炉における百分率化学量論的オキシダントを測定および制御するための方法およびシステム

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