JP2000212537A - ポリエステル化粧板用接着剤組成物 - Google Patents

ポリエステル化粧板用接着剤組成物

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JP2000212537A
JP2000212537A JP11017474A JP1747499A JP2000212537A JP 2000212537 A JP2000212537 A JP 2000212537A JP 11017474 A JP11017474 A JP 11017474A JP 1747499 A JP1747499 A JP 1747499A JP 2000212537 A JP2000212537 A JP 2000212537A
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resin
emulsion
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decorative
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Hirotoshi Noguchi
博敏 野口
Toshiaki Adaka
利明 阿高
Yoshiyasu Kuroyanagi
義康 黒柳
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Shoei Chemical Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホルムアルデヒドを放散させる材料を含有せ
ず、かつ紙間剥離が生じにくいポリエステル化粧板を与
えるポリエステル化粧板用接着剤組成物を提供する。 【解決手段】 本発明の接着剤組成物は、ポリエステル
化粧板の基材と化粧紙とを接着するために用いられ、ビ
ニル樹脂系エマルジョンおよび合成ゴム系ラテックスか
ら選択される少なくとも一種の乳濁液(a)と、アミド
基を有する水溶性樹脂(b)とからなり、上記乳濁液
(a)の固形分100重量部に対して上記水溶性樹脂
(b)の固形分1〜60重量部を含有することを特徴と
する。上記水溶性樹脂(b)はポリアクリルアミド樹脂
であることが好ましい。本発明の組成物を用いることに
よる効果は、上記化粧紙の厚さが30g/m2以上であ
る場合に顕著となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル化粧
板の基材と化粧紙とを接着するために用いられるポリエ
ステル化粧板用接着剤組成物に関し、さらに詳しくは、
ホルムアルデヒドを放散させる材料を含有せず、かつ紙
間剥離が生じにくいポリエステル化粧板が得られる接着
剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル化粧板は、通常は合板、M
DF(中比重ファイバーボード)などの木質基材または
珪カル板などの不燃板(以下、これらをまとめて「基
材」という。)の表面に化粧紙を接着し、この化粧紙の
表面にポリエステル塗装を施して製造され、例えば家具
部材、壁材などの建築部材として使用されている。この
化粧紙としては通常18〜100g/m2程度の厚さの
ものが用いられ、特に60g/m2以上の厚さのものが
好ましく使用される。従来、上記化粧紙と基材とを接着
するために用いる接着剤としては、酢酸ビニル樹脂エマ
ルジョンまたは合成ゴムラテックスなどの水性接着剤組
成物に、ユリア−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホ
ルムアルデヒド樹脂などのアミノ樹脂および増量剤など
を配合した接着剤組成物が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし近年、このよう
なアミノ樹脂を用いて製造された建築部材からのホルム
アルデヒドの放散が問題となっている。そこで、上記水
性接着剤組成物を単体で(すなわち、アミノ樹脂を配合
せずに)使用することが考えられる。ところが、上記水
性接着剤組成物を単体で使用すると、特に化粧紙の厚さ
が30g/m2程度以上と比較的厚い場合には、得られ
たポリエステル化粧板において化粧紙がその厚みの途中
で層状に剥離する、いわゆる「紙間剥離」の問題が生じ
る。これは、組成からアミノ樹脂を除いたことにより接
着剤組成物の化粧紙への浸透性が低下したためと推察さ
れる。
【0004】ホルムアルデヒドを放散せず、かつ紙間剥
離を起こしにくいポリエステル化粧板を製造するため
に、水性高分子イソシアネート系接着剤組成物を用いて
化粧紙を接着することも行われている。しかし、この接
着剤組成物は二液型であるため、硬化剤を混合する手間
がかかる、硬化剤混合時に発泡が起こる、混合後の接着
剤は経時増粘するため可視時間の制約がある、など作業
性が悪いという問題がある。また、イソシアネート系硬
化剤の取り扱いに注意を要する。
【0005】本発明の目的は、ホルムアルデヒドを放散
させる材料を含有せず、かつ紙間剥離が生じにくいポリ
エステル化粧板を与えるポリエステル化粧板用接着剤組
成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水性接着
剤組成物に所定の水溶性樹脂を適量配合した接着剤組成
物によれば、上記課題を解決できることを見出した。
【0007】すなわち、本発明の請求項1記載のポリエ
ステル化粧板用接着剤組成物は、ポリエステル化粧板の
基材と化粧紙とを接着するために用いられる接着剤組成
物であって、ビニル樹脂系エマルジョンおよび合成ゴム
系ラテックスから選択される少なくとも一種の乳濁液
(a)と、アミド基を有する水溶性樹脂(b)とからな
り、上記乳濁液(a)の固形分100重量部に対して上
記水溶性樹脂(b)の固形分1〜60重量部を含有する
ことを特徴とする。
【0008】(1)乳濁液(a)について 本発明の組成物における乳濁液(a)に用いられるビニ
ル樹脂系エマルジョンとしては、酢酸ビニル樹脂エマル
ジョン、エチレン−酢酸ビニル樹脂エマルジョン、エチ
レン−酢酸ビニル−塩化ビニル樹脂エマルジョン、酢酸
ビニル−アクリル樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマ
ルジョン、エチレン−アクリル樹脂エマルジョン、アク
リル−ウレタン樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマル
ジョン、塩化ビニリデン樹脂エマルジョンなどが例示さ
れる。また、合成ゴム系ラテックスとしては、スチレン
−ブタジエンラテックス、アクリル−スチレンラテック
ス、クロロプレンラテックスなどが例示される。また、
これらのエマルジョンまたはラテックスにカルボキシル
基、N−メチロール基、グリシジル基、アミノ基、アミ
ド基、水酸基などの官能基を導入した変性エマルジョン
または変性ラテックスを用いてもよい。これらから選択
される一種または二種以上を乳濁液(a)として使用す
ることができる。
【0009】乳濁液(a)の好ましい例としては、酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル等の酢酸ビニル系モノマー
から選択される一種または二種以上からなる酢酸ビニル
樹脂エマルジョン、またはこれらのモノマーと他のモノ
マーとを共重合させたエチレン−酢酸ビニル樹脂エマル
ジョン、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル樹脂エマル
ジョン、酢酸ビニル−アクリル樹脂エマルジョンなど
の、ポリ酢酸ビニル系エマルジョンが挙げられる。
【0010】上記「他のモノマー」としては、アクリル
酸エステル類、メタクリル酸エステル類、マレイン酸エ
ステル類、クロトン酸エステル類、イタコン酸エステル
類、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル
類、エチレン、プロピレン等のエチレン類、アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル、スチレン、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルジ
ビニルエーテル、グリシジルビニルエーテル等のグリシ
ジル基含有化合物、N−メチロールアクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミド等のメチロール基含有化
合物及びそれらの誘導体、アクリルアミド、メタクリル
アミド等のカルボン酸アミド、アクリル酸、メタクリル
酸等のカルボキシル基含有モノマーおよびその無水物、
ジビニルアジペート、ジビニルサクシネート、トリアリ
ルシアヌレート、ジアリルフマレート、トリアリルシト
レート、ジアリルマレート、ビニルバーサテート、その
ほか水酸基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、アミ
ド基含有モノマー、スルホン基含有モノマー、多ビニル
化合物等が挙げられる。
【0011】上記ポリ酢酸ビニル系エマルジョンは、ポ
リビニルアルコールを保護コロイドとしたエマルジョン
重合により得られたものであることが好ましい。なお、
保護コロイドとしてのポリビニルアルコールには、ケン
化度75〜99%、平均重合度100〜10,000の
ものが好ましく用いられる。また、ポリビニルアルコー
ルに加えて、ヒドロキシメチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース
誘導体や各種加工澱粉類、あるいはアニオン系、カチオ
ン系、あるいはノニオン系の各種界面活性剤を併用して
もよい。
【0012】上記ポリビニルアルコールとしては、無変
性のポリビニルアルコールの他に、カルボキシ変性、ス
ルホン酸変性、チオール変性、シラノール変性、カチオ
ン性基変性、ジアセトンアクリルアミド変性、アセトア
セチル化変性などの各種変性ポリビニルアルコールを使
用することができ、特に、アセトアセチル化ポリビニル
アルコールを保護コロイドとして得られたポリ酢酸ビニ
ル系エマルジョンを用いた場合には、耐水性の高い接着
剤組成物が得られるため好ましい。
【0013】本発明の乳濁液(a)として用いるポリ酢
酸ビニル系エマルジョンを、アセトアセチル化ポリビニ
ルアルコールを保護コロイドとしたエマルジョン重合に
より製造する場合、このアセトアセチル化ポリビニルア
ルコールのアセトアセチル化度は0.05〜20モル
%、より好ましくは0.05〜15モル%の範囲が適当
である。具体的な重合操作は、エマルジョン重合の開始
前、重合中、重合終了後のいずれかの時点において反応
器中にアセトアセチル化ポリビニルアルコールを添加す
る点以外は、一般的なエマルジョン重合方法にしたがっ
て行えばよい。なお、アセトアセチル化ポリビニルアル
コールの添加は、エマルジョン重合開始前または重合中
に行うことが好ましい。アセトアセチル化ポリビニルア
ルコールの添加量は、重合後に得られるポリ酢酸ビニル
系エマルジョンの固形分に対して0.1〜30重量%、
好ましくは0.2〜20重量%が適当である。
【0014】上記ポリ酢酸ビニル系エマルジョンの製造
に使用する重合開始剤としては、一般的に用いられてい
るラジカル重合開始剤、例えば、過硫酸アンモニウム、
過硫酸カリウムなどの過硫酸塩;過酸化水素、t−ブチ
ルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイドなどの過酸化物系重合開
始剤;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩
酸塩、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)などのアゾ系重合開始剤などが挙げられる。
【0015】なお、上記ポリ酢酸ビニル系エマルジョン
はシード重合によって得られたものでもよく、たとえば
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョンなどのポリ
酢酸ビニル系エマルジョン粒子をシードとして、上記酢
酸ビニル系モノマーまたはこれと上記他のモノマーとを
周囲に重合させたシード重合物などを用いることができ
る。
【0016】(2)水溶性樹脂(b)について 本発明の組成物における水溶性樹脂(b)は、アミド基
を有するものであって、ポリアクリルアミド樹脂、ポリ
アミドエポキシ樹脂などが例示される。ポリアクリルア
ミド樹脂の市販品としては、荒川化学工業株式会社製の
商品名「ポリストロン117」、住友化学工業株式会社
製の商品名「スミレーズレジンA−215」、昭和高分
子株式会社製の商品名「コーダム15H」、播磨化成工
業株式会社製の商品名「ハーマイドB−15」、星光化
学工業株式会社製の商品名「スターガムA−15」など
があり、ポリアミドエポキシ樹脂の市販品としては住友
化学工業株式会社製の商品名「スミレーズレジン65
0」および「スミレーズレジン675」、荒川化学工業
株式会社製の商品名「アラフィックス100」、昭和高
分子株式会社製の商品名「ポリフィックス301」、播
磨化成工業株式会社製の商品名「ハーマイドPY−55
0」などがある。本発明においては、請求項2記載のよ
うに、ポリアクリルアミド樹脂を用いることが好まし
い。
【0017】(3)配合比について 本発明の接着剤組成物においては、乳濁液(a)と水溶
性樹脂(b)との配合比を、乳濁液(a)の固形分10
0重量部に対して水溶性樹脂(b)1〜60重量部(よ
り好ましくは3〜50重量部、さらに好ましくは5〜4
0重量部)の範囲とする。水溶性樹脂(b)の配合比が
1重量部未満では、接着剤組成物の化粧紙への浸透性が
不足するため、紙間剥離防止効果が充分に発揮されな
い。一方、水溶性樹脂(b)の配合比が60重量部を超
えると、基材と化粧紙との接着性や耐水性が不十分とな
り、また接着剤組成物の浸透性が高くなりすぎて化粧紙
の表面(ポリエステル塗装が行われる側)にまで滲み出
し、これによりポリエステル化粧板の意匠性が損なわれ
る恐れがある。
【0018】(4)その他成分について 本発明の接着剤組成物は、上記必須成分以外に、乳濁液
(a)中の樹脂または水溶性樹脂(b)に含まれる官能
基と反応しうる架橋剤として、エポキシ樹脂、アミノ系
樹脂、酸無水物、グリオキザール樹脂、ポリエチレンイ
ミン樹脂などを含有することができる。これらの架橋剤
の使用により、接着力の向上、硬化時間の短縮などの効
果が得られる。架橋剤の添加量は特に限定されないが、
通常は上記必須成分の固形分100重量部に対して架橋
剤の有効成分が0.1〜30重量部(より好ましくは
0.5〜15重量部)となる量を用いることが好まし
い。
【0019】また、増量剤、隠蔽剤などとして、小麦
粉、米粉、コーンスターチ、木粉などの有機質粉末およ
び/または炭酸カルシウム、タルク、クレー、水酸化ア
ルミニウム、ホワイトカーボンなどの無機質粉末を配合
してもよい。本発明の接着剤組成物には、接着性能など
を損なわない範囲内でさらに他の成分を配合してもよ
く、たとえば亜硫酸塩、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩、
チオ亜硫酸塩などの亜硫酸塩類またはこれとエチレンジ
アミン四酢酸(またはその塩)からなる安定化剤;消泡
剤、防腐剤、香料、増粘剤などを使用可能である。
【0020】本発明の接着剤組成物は、乳濁液(a)と
水溶性樹脂(b)とが予め混合された一液型接着剤組成
物として製造、保管および使用を行ってもよく、また乳
濁液(a)と水溶性樹脂(b)とを使用時に混合する二
液型接着剤組成物として製造、保管および使用を行って
もよい。通常は、化粧板製造時の作業性に優れることか
ら、一液型とすることが好ましい。製造時または使用時
に各成分を混合する際には、スクリュー式縦型ミキサ
ー、横型ニーダーなどを用いて組成物が均一になるまで
攪拌すればよい。
【0021】(5)ポリエステル化粧板について 本発明の接着剤組成物により化粧紙が接着される基材と
しては、合板、MDF(中比重ファイバーボード)、パ
ーティクルボードなどの木質基材、または珪カル板、パ
ルプセメント板などの不燃板などが例示される。また、
本発明の接着剤組成物により接着される化粧紙の厚さは
特に限定されないが、通常は18〜100g/m2の範
囲であり、請求項3記載のように30g/m2以上であ
ることが好ましく、40g/m2以上であることがより
好ましく、60g/m2以上であることがさらに好まし
い。このような化粧紙を用いて製造されたポリエステル
化粧板においては、この化粧紙と基板との接着に本発明
の接着剤組成物を用いたことによる紙間剥離防止効果が
顕著に現れるためである。
【0022】この接着剤組成物を用いてポリエステル化
粧板を製造する場合には、たとえば、本発明の接着剤組
成物をスプレッダーなどの塗布機を用いて基材に塗布
し、その上から化粧紙を載せてホットプレスにより接着
し、その後、接着された化粧紙の表面にポリエステル塗
装を行えばよい。なお、接着剤の塗布量、塗布方法、接
着方法、ポリエステル塗装方法などの製造条件は、従来
の接着剤を用いてポリエステル化粧板を製造する場合と
同様とすればよい。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、実施例及び比較例により本
発明をさらに具体的に説明する。
【0024】(1)接着剤組成物の調製 (接着剤組成物1)カルボキシ変性スチレン−ブタジエ
ン合成ゴムラテックス(旭化成工業株式会社製、商品名
「A−7610」、固形分濃度49重量%)100重量
部(固形分換算で49重量部)に対して、ポリアクリル
アミド樹脂水溶液(荒川化学工業株式会社製、商品名
「ポリストロン117」、固形分濃度15重量%)20
部(固形分換算で3重量部)を混合して中間混合物Aを
得た。さらに、この中間混合物A100重量部(有姿)
に対して、小麦粉50重量部、水40重量部、および架
橋剤としての水溶性エポキシ樹脂(坂本薬品工業株式会
社製、商品名「SR−GLG」)4重量部を添加混合し
て接着剤組成物1を得た。
【0025】(接着剤組成物2)組成物1に用いたカル
ボキシ変性スチレン−ブタジエン合成ゴムラテックス1
00重量部(固形分換算で49重量部)に対して、ポリ
アミドエポキシ樹脂水溶液(住友化学工業株式会社製、
商品名「スミレーズレジン675」、固形分濃度25重
量%)20部(固形分換算で5重量部)を混合した。さ
らに、この混合物100重量部(有姿)に対して、小麦
粉50重量部、水40重量部、および実施例1で用いた
水溶性エポキシ樹脂4重量部を添加混合して、接着剤組
成物2を得た。
【0026】(接着剤組成物3)組成物1を調製する途
中で得られた中間混合物A100重量部(有姿)に対し
て、ホワイトカーボン50重量部、水5重量部、および
実施例1で用いた水溶性エポキシ樹脂4重量部を添加混
合して、接着剤組成物3を得た。
【0027】(接着剤組成物4)変性酢酸ビニル樹脂エ
マルジョン(松栄化学工業株式会社製、商品名「インス
ターボンドKH−1080」、固形分濃度50重量%)
100重量部(固形分換算で50重量部)に対して、組
成物1の調製に用いたポリアクリルアミド樹脂水溶液1
00重量部(固形分換算で15重量部)を添加混合し
て、接着剤組成物4を得た。
【0028】(接着剤組成物5)変性酢酸ビニル樹脂エ
マルジョン(松栄化学工業株式会社製、商品名「インス
ターボンドKH−1037」、固形分濃度40重量%)
100重量部(固形分換算で40重量部)に対して、組
成物1の調製に用いたポリアクリルアミド樹脂水溶液2
0重量部(固形分換算で3重量部)を添加混合して、接
着剤組成物5を得た。
【0029】(接着剤組成物6)ポリアクリルアミド樹
脂を添加しなかった点以外は組成物1の調製と同様にし
て、比較例としての接着剤組成物6を得た。
【0030】(接着剤組成物7、8)組成物4の調製に
使用した変性酢酸ビニル樹脂エマルジョンを接着剤組成
物7とし、組成物5の調製に使用した変性酢酸ビニル樹
脂エマルジョンを接着剤組成物8とする。これらの組成
物は比較例であって、それぞれ組成物4および組成物5
からポリアクリルアミド樹脂を除いたものに相当する。
【0031】(接着剤組成物9)酢酸ビニル樹脂エマル
ジョン(松栄化学工業株式会社製、商品名「インスター
ボンドKV−646」、固形分濃度42重量%)100
重量部に対し、ユリア−メラミン共縮合樹脂水溶液(松
栄化学工業株式会社製、商品名「エスレジンSA−2
2」、固形分濃度52重量%)および小麦粉25部を添
加混合して、比較例としての接着剤組成物9を得た。こ
の組成物は、水性接着剤組成物にアミノ樹脂および増量
剤を配合した従来の接着剤組成物に相当する。
【0032】(接着剤組成物10)接着剤組成物4の調
製において、ポリアクリルアミド樹脂に代えてポリビニ
ルアルコール水溶液(ポリビニルアルコールのケン化度
88%、重量平均分子量1,700、固形分濃度15重
量%)100重量部(固形分換算で15重量部)を添加
混合し、他の点は組成物4の調製と同様にして、接着剤
組成物10を得た。
【0033】(2)性能評価 (実験例1)接着剤組成物1〜10を用いて以下の条件
により化粧紙を接着し、次いでポリエステル塗料を塗装
して、ポリエステル化粧板1〜10を作成した。
【0034】[接着条件] 基 材;2.3mm厚のラワン合板 化粧紙;90g/m2印刷紙 接着剤塗布量;85g/m2(有姿) 接着条件;温度100℃、圧力0.6MPaで50秒間
の加熱圧着 養 生;温度23℃で1日間
【0035】[塗装条件] 塗料配合;ポリエステル樹脂/硬化剤=100/1(有
姿) 塗布量;270g/m2 乾 燥;赤外線ドライヤーにより9分間
【0036】得られたポリエステル化粧板に対して下記
〜の試験を行った。その結果を表1に示す。 日本農林規格(JAS)2類浸せき剥離試験 75mm角の試験片を70±3℃の温水中に2時間浸せ
きした後、60±3℃で3時間乾燥し、接着層の剥離長
さを測定する。接着層の剥離しない部分の長さがそれぞ
れの側面において50mm以上の場合を合格、50mm
未満の場合を不合格とする。なお、表1、表2において
は合格を○、不合格を×で表した。
【0037】JAS 平面引張り試験 50mm角の試験片の中央に、シアノアクリレート系接
着剤を用いて20mm角の鉄製治具を接着し、周囲に基
材合板に達する深さの切り込みを入れた後、平面引張り
試験を行い、最大荷重を測定する。
【0038】JIS 付着性試験 JIS K 5400の碁盤目テープ法により付着性
(紙間剥離防止性能)を評価した。評価結果は下記の5
段階で表した。 評価点数10;切り傷一本毎が細かくて両面が滑らかで
あり、切り傷の交点にも正方形の一目一目にも剥がれが
ない。 評価点数8;切り傷の交点に僅かな剥がれがあるが、正
方形の一目一目には剥がれがなく、欠損部の面積は全正
方形面積の5%以内。 評価点数6;切り傷の両面と交点に剥がれがあって、欠
損部の面積は全正方形面積の1〜15%。 評価点数4;切り傷による剥がれの幅が広く、欠損部の
面積は全正方形面積の15〜35%。 評価点数2;切り傷による剥がれの幅は評価点数4の場
合よりも広く、欠損部の面積は全正方形面積の35〜6
5%。 評価点数0;欠損部の面積が全正方形面積の65%以
上。
【0039】JAS ホルムアルデヒド放散量試験 150mm×50mmの試験片を10枚ずつ作成し、デ
シケーター法によりホルムアルデヒド放散量(mg/リッ
トル)を測定した。なお、各ポリエステル化粧板の基材と
して用いた合板のホルムアルデヒド放散量は0.1mg
/リットルである。
【0040】
【表1】
【0041】(実験例2)本発明の接着剤組成物4およ
び比較例の接着剤組成物6につき、23g/m2および
60g/m2の化粧紙を用い、他の点は実験例1と同様
にしてポリエステル化粧板11〜14を作成した。この
化粧板に対して、実験例1と同様の試験を行った。その
結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】表1および表2に示すように、本発明の接
着剤組成物を用いて製造されたポリエステル化粧板1〜
12は、平面引張り試験および2類浸漬剥離試験の結果
から判るように常態における接着力および耐水接着力の
いずれにも優れ、付着性試験の結果から判るように紙間
剥離防止性も良好であった。また、これらの化粧板のホ
ルムアルデヒド放散量はいずれも0.5mg/リットルを大
きく下回り、JASにおけるF−1規格(平均値0.5
mg/リットル以下)を十分に満たしていた。
【0044】一方、接着剤組成物1、4、5からそれぞ
れポリアクリルアミドを除いた組成である接着剤組成物
6〜8により、90g/m2の化粧紙を接着して製造さ
れた化粧板6〜8は、いずれも紙間剥離防止性が不十分
であった。従来の接着剤組成物に相当する組成物9によ
り製造された化粧板9では、接着性および紙間剥離防止
性は良好であったが、アミノ樹脂を配合していることか
らホルムアルデヒド放散量が著しく多かった。そして、
アミド基を有する水溶性樹脂に代えてポリビニルアルコ
ールを添加した接着剤10により製造された化粧板10
では耐水性が低下し、しかも十分な紙間剥離防止効果は
得られなかった。また、表2に示すように、本発明の接
着剤組成物4と比較例の接着剤組成物6とを用いて化粧
紙の厚さが紙間剥離に及ぼす影響を比較すると、組成物
4では化粧紙の厚さによらず良好な紙間剥離防止性が得
られるのに対して、組成物6では化粧紙が厚くなると紙
間剥離防止性が急激に低下することが判る。
【0045】なお、本発明においては、前記具体的実施
例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の
範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の接着剤組
成物によると、アミノ系樹脂等のホルムアルデヒドを放
散させる材料を使用することなく、また使用する化粧紙
の厚さによらず、優れた常態・耐水接着性を有するとと
もに紙間剥離が防止されたポリエステル化粧板を製造す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒柳 義康 愛知県名古屋市熱田区六野1丁目3番18号 松栄化学工業株式会社名古屋工場内 Fターム(参考) 4F100 AK01G AK25G AK41C AN02G AP02A AT00A BA03 BA07 BA10A BA10C CA02C CB00 CC03C DG10B GB08 HB00B JA20B JB09G JK06 JM01G YY00B 4J040 CA081 CA082 CA151 CA152 DA051 DA052 DB041 DB042 DC051 DC052 DC071 DC072 DD051 DD052 DE011 DE012 DE021 DE022 DE031 DE032 DF011 DF012 DF021 DF022 DF061 DF062 DF071 DF072 DF101 DF102 DG011 DG012 DG021 EF001 EF002 GA02 GA03 GA05 GA07 GA08 GA11 GA12 GA13 GA22 GA25 JA03 JB05 LA11 MA08 MA09 NA13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル化粧板の基材と化粧紙とを
    接着するために用いられる接着剤組成物であって、 ビニル樹脂系エマルジョンおよび合成ゴム系ラテックス
    から選択される少なくとも一種の乳濁液(a)と、アミ
    ド基を有する水溶性樹脂(b)とからなり、上記乳濁液
    (a)の固形分100重量部に対して上記水溶性樹脂
    (b)の固形分1〜60重量部を含有することを特徴と
    するポリエステル化粧板用接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 上記水溶性樹脂(b)はポリアクリルア
    ミド樹脂である請求項1記載のポリエステル化粧板用接
    着剤組成物。
  3. 【請求項3】 上記化粧紙の厚さは30g/m2以上で
    ある請求項1または2記載のポリエステル化粧板用接着
    剤組成物。
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