JP2000211557A - 車両運転情報記憶装置 - Google Patents

車両運転情報記憶装置

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JP2000211557A
JP2000211557A JP11018146A JP1814699A JP2000211557A JP 2000211557 A JP2000211557 A JP 2000211557A JP 11018146 A JP11018146 A JP 11018146A JP 1814699 A JP1814699 A JP 1814699A JP 2000211557 A JP2000211557 A JP 2000211557A
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vehicle
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Shinsaku Sako
信作 佐光
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Suzuki Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両内外や運転者の状況変化を確実に同期さ
せて画像として保存することのできる車両運転情報記憶
装置を提供すること。 【解決手段】 車両1内で運転者の状況と車両内外の状
況を同時に撮影可能な位置に魚眼レンズ5を配備し、所
定周期毎に撮影を行って最新の画像を常に所定数jmaxだ
け画像記憶手段M1に記憶する。急制動や衝突等の運転
状況の激変が検出された後、jmax-x1(但し0<x1<jmax)の
動作回数だけ画像の更新を実行してから画像の更新動作
を停止することで、激変発生前のx1個の画像と激変発生
後のjmax-x1個の画像を画像記憶手段M1に保持する。画
像記憶手段M1に保存された画像を調べることで激変発
生前後の運転者および車両内外の状況変化を分析する。
分析に必要とされる状況を単一の魚眼レンズ5で撮影す
るので、運転者の状況変化と車両内外の状況変化を完全
に同期させて記憶することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両運転情報記憶
装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】交通事故の分析、安全運転教育、車両衝
突実験等に利用される車両運転情報記憶装置には、少な
くともとしては、運転者(またはダミー)の状況と車両内
外の状況を画像として記憶する機能が要求される。従来
の車両運転情報記憶装置は、これらの条件を満たす必要
上、図8に示されるように、車両100の走行方向で車
両外の状況を撮影するための第一のテレビカメラ101
と、運転者および車両内の状況を撮影するための第二の
テレビカメラ102とを備えるのが普通であり、各々の
テレビカメラ101,102で撮影された画像は夫々に
独立して機能するビデオレコーダ103,104に保存
されるようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第一,第二の
テレビカメラ101,102およびビデオレコーダ10
3,104としては相当に高速なものが要求されるの
で、装備が大掛かりとなってコスト高となる問題があ
る。また、ビデオレコーダ103,104は夫々に独立
して機能しているので、交通事故の分析や車両衝突実験
等に利用した場合、回収後直ちに巻き戻して同時に作動
させたとしても必ずしも夫々の画像が同期しているとい
った保証はなく、また、同期ズレが発生した場合にはそ
れを補正するのが難しい。
【0004】更に、交通事故の分析等に使用するような
場合には、第一,第二のテレビカメラ101,102およ
びビデオレコーダ103,104を車両内に常時設置し
ておく必要があり、複数のカメラとビデオレコーダとに
よってスペースが占有されるで、室内の居住性に悪影響
を及ぼす可能性があり、また、重量の増加によって車両
の加速能力や制動能力が劣化するといった可能性も生じ
る。
【0005】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、前記従来技術
の欠点を解消し、車両内外や運転者の状況を確実に同期
させて画像として保存することができ、また、車両内で
邪魔になったり不用意な重量増加を招くことなく、比較
的に安いコストで実施することのできる車両運転情報記
憶装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、運転者の状況
と車両内外の状況を同時に撮影可能な位置に配備された
広角レンズと、前記広角レンズで撮影された画像を1シ
ョット毎にデジタル信号として出力する信号出力手段
と、前記信号出力手段から出力されるデジタル信号を複
数ショット分記憶する容量を備え、前記信号出力手段か
ら出力されたデジタル信号を先入れ先出し方式により所
定周期毎に更新して前記複数ショット分の最新の画像だ
けを記憶する最新画像記憶手段と、運転状況の激変を検
知する状況変化検知手段と、前記状況検知手段による運
転状況の激変検出後、前記複数ショットよりも小さな値
を最大値として予め設定された動作回数だけ前記先入れ
先出し方式による画像の更新を許容し、それ以降の画像
の更新を禁止する必要画像データ保存手段とを備えたこ
とを特徴とする構成により前記目的を達成した。
【0007】広角レンズで所定周期毎に撮影された画像
のうち、常に、最新の複数ショット分の画像、例えば、
jmaxショット分の画像が最新画像記憶手段に記憶され
る。より具体的に言えば、最新画像記憶手段は、広角レ
ンズで撮影された画像をjmaxショット分だけ記憶する容
量を備えており、最初のjmaxショット分の画像を記憶し
た後、それまでの画像を順次古い順に消去して新しい画
像を上書きしていくことによって常に最新のjmaxショッ
ト分の画像を記憶する。そして、状況変化検知手段によ
って運転状況の激変が検知されると、前記複数ショット
jmaxよりも小さな値を最大値として予め設定された動作
回数、例えば、jmax-x1回(但し、0<x1<jmax)の新しい画
像の上書き動作が許容された後、前記必要データ保存手
段によって、最新画像記憶手段に対する新しい画像の上
書き動作が禁止される。従って、最新画像記憶手段に
は、運転状況の激変が発生した時点を基準として、過去
x1回分の所定周期で撮影された画像と、その後のjmax-x
1回分の所定周期で撮影された画像とが保存されること
になる。
【0008】広角レンズによって運転者の状況と車両内
外の状況を同時に撮影するようにしているので、カメラ
やビデオレコーダ等を複数設置する必要がなく、装備の
小型化と低コスト化が達成され、しかも、室内の居住性
が確保される。また、単一の広角レンズによって運転者
の状況と車両内外の状況を同時に撮影するようにしたの
で、複数のカメラを併用する場合とは違い、車両内外の
画像の同期ズレが生じることは全くない(以上、請求項
1に対応)。
【0009】また、画像の更新周期が異なる第一,第二
の最新画像記憶手段を並列して備えることにより、撮影
周期の異なる2つの系列の画像を保存できるようにし
た。
【0010】画像の更新周期が短い最新画像記憶手段、
例えば、第一の最新画像記憶手段に記憶された画像を分
析すれば、運転状況の激変が発生した時点の直前直後の
運転者の状況と車両内外の状況変化を精密に知ることが
でき、また、画像の更新周期が長い最新画像記憶手段、
例えば、第二の最新画像記憶手段に記憶された画像を分
析すれば、運転状況の激変が発生した時点の前後の比較
的長い時間に亘って、運転者の状況と車両内外の状況の
変化を大まかに把握することができる。
【0011】運転状況の激変が発生した時点の前後の比
較的長い時間に亘って画像を記憶するための最新画像記
憶手段には撮影の周期を長くして画像を記憶するように
しているので、長時間に亘って画像を記録する場合であ
っても画像の記録に必要とされる記憶容量は比較的少な
くて済む。また、運転状況の激変が発生した時点の直前
直後の状況変化を精密に記憶するための最新画像記憶手
段には撮影の周期を短くして画像を記憶するようにして
いるので、瞬間的に発生する状況の変化も細かく分析す
ることができる。この最新画像記憶手段には短い周期で
画像が書き込まれることになるが、実際にこれを作動さ
せる時間は激変発生直後の極めて限られた時間だけでよ
いので、必要とされる記憶容量が増大するといった問題
は発生しない(以上、請求項2に対応)。
【0012】広角レンズの画角の範囲内に凸面鏡を配備
して広角レンズの死角となる領域の画像を撮影すること
により、撮影レンズの数を増やすことなく様々な部分の
状況を的確に撮影できるようにした。(以上、請求項3
に対応)
【0013】また、運転者や車両の状況を検出してデジ
タルデータとして出力する状況検出手段を設け、この状
況検出手段によって検出されたデータを画像の更新周期
に同期させて記憶することにより、様々な状況検出手段
によって検出されたデータを画像と共に同期ズレなく記
憶することができる(以上、請求項4に対応)。
【0014】状況変化検知手段を加速度センサによって
構成すれば、急制動や衝突または追突等により加速度が
激変した時点を挟んでその前後で生じた状況変化を知る
ことができるので、交通事故の分析、安全運転教育、車
両衝突実験等に役立つ(以上、請求項5に対応)。
【0015】更に、最新画像記憶手段,状況変化検知手
段,必要画像データ保存手段の各々に車両の機能部品(バ
ッテリ等)とは独立した作動電力バックアップ手段を配
備しておけば、衝突等で車両が大幅に損傷したような場
合であっても、状況激変発生後の画像データの取得や保
存および維持が可能となる(以上、請求項6に対応)。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の幾つかについて詳細に説明する。図5は、車両
試験工場等で行われる車両衝突実験で使用されるテスト
車両1に本発明の車両運転情報記憶装置を搭載した場合
の一実施形態について示す概念図であり、テスト車両1
についてはルーフ2およびフロントガラス3とボンネッ
ト4の外形についてのみ簡単に示している。
【0017】本実施形態の車両運転情報記憶装置10
は、広角レンズの一種である魚眼レンズ5と、該レンズ
5で撮影された画像をデジタル信号として出力する信号
出力手段としての機能を有するCCDカメラボディ6、耐
衝撃性のケーシング14の中に第一,第二の最新画像記
憶手段を構成するメモリM1,M2や必要画像データ保存
手段となるCPU7等を内蔵した主制御部8(図1参照)、
および、状況変化検知手段としての慣性センサ9によっ
て構成され、更に、主制御部8には、車両試験工場内に
敷設されたイーサネットまたはIrDA等の車内LAN11が
接続され、該LAN11を介して運転者12(この場合はダ
ミー)やテスト車両1に関連する各種情報、例えば、運
転者12に作用する衝撃値や車速およびアクセル開度な
らびにハンドル切れ角やウインカ/ライトの点灯状況等
が検出されるようになっている。
【0018】魚眼レンズ5は実質的に180°の画角を
有し、運転者12およびテスト車両1の内外の状況を同
時に撮影できるようにルーフ2の裏側に取り付けられ、
更に、進行方向仰角側の領域の撮影にも有利なように、
ルーフ2の裏面に対してある程度の角度を持って取り付
けられている。また、魚眼レンズ5の画角の範囲内に位
置するテスト車両1のダッシュボード上には、魚眼レン
ズ5に対向するかたちで凸面鏡13が固設され、この凸
面鏡13を介し、て運転者12の表情等が実質的にその
正面側から撮影されるようになっている。
【0019】また、図6に示すように、テスト車両1の
ダッシュボード上に魚眼レンズ5およびCCDカメラボデ
ィ6を取り付けるようにしてもよい。この場合、進行方
向負角側の領域、つまり、ボンネット4の前方視界が多
少悪くなるが、運転者12の表情等が直接撮影できるよ
うになるというメリットがある。また、路上を走行する
一般車両に対して図6のような実施形態を適用する場合
には、魚眼レンズ5が太陽光の直射を受けると実際に撮
影を必要とされる領域の露出が相対的にアンダーとなっ
て露出不足を生じる可能性もあるので、直射光を遮る遮
光板(フード)またはNDフィルタ(減光フィルタ)等の撮影
補助部材15を魚眼レンズ5の周辺に装備し、一般車両
内の画像が露出アンダーとならないようにすることが望
ましい。無論、CCDカメラボディ6側のCCDのラチチュー
ドが十分に広ければ問題はない。
【0020】図1は車両運転情報記憶装置10の主制御
部8の構成について示すブロック図である。CCDカメラ
ボディ6は、前述した通り、魚眼レンズ5で撮影された
画像をデジタル信号として出力する信号出力手段として
の機能を有し、魚眼レンズ5で撮影された画像のデジタ
ルデータを低速画像用バッファ16および高速画像用バ
ッファ17の各々に繰り返し上書きして高速で書き込
む。低速画像用バッファ16および高速画像用バッファ
17のメモリ容量は最低1ショット分の画像データを記
憶できればよく、低速画像用バッファ16および高速画
像用バッファ17の各々には常に魚眼レンズ5で撮影さ
れた最新の1ショット分の画像のみがリフレッシュして
記憶される。
【0021】また、各種情報記憶バッファ18には、運
転者12やテスト車両1に関連する各種の最新情報がLA
N11を介して繰り返し高速で上書きして書き込まれ
る。各種情報記憶バッファ18のメモリ容量は最新の各
種情報、例えば、運転者12に作用する衝撃値や車速お
よびアクセル開度ならびにハンドル切れ角やウインカ/
ライト等の情報が1セット分だけ記憶できればよく、各
種情報記憶バッファ18には常に運転者12やテスト車
両1に関連する最新の情報が1セット分だけ記憶され
る。
【0022】なお、CCDカメラボディ6およびLAN11か
らバッファ16,17,18へのデータの書き込み周期
は、バッファ16,17,18からメモリM2,M1,M3へ
の書き込み周期に比べて短くなるように設定しておくこ
とが望ましい。
【0023】状況変化検知手段としての慣性センサ9
は、該センサ9に作用している加速度が急激に変化した
場合、例えば、テスト車両1に急制動がかけられたり衝
突が発生したような場合に、CPU7に対して運転状況激
変信号を出力する。
【0024】必要画像データ保存手段としてのCPU7の
処理動作については、後にフローチャートを参照して詳
述する。
【0025】第一の最新画像記憶手段を構成するメモリ
M1、および、第二の最新画像記憶手段を構成するメモ
リM2、ならびに、状況検出手段としてのLAN11からの
データを記憶するメモリM3の各々は、高速書き込みが
可能なデータ保存用記憶媒体Mの記憶領域の一部を占有
して設けられ、この実施形態では、メモリM1にjmax=10
00ショット分の画像を、また、メモリM2にはimax=9000
ショット分の画像を、そして、メモリM3には、メモリM
2の画像記憶数に合わせてimax=9000セット分の各種情
報を記憶できる程度の記憶容量が割り当てられている。
メモリM1は、運転状況の激変、要するに、急制動や衝
突等が発生した時点の直前直後における運転者12やテ
スト車両1の内外の瞬間的な状況変化を精密に分析する
ための画像を記憶するためのメモリであり、また、メモ
リM2は、運転状況の激変が発生した時点の前後の比較
的長い時間に亘って運転者12の状況変化およびテスト
車両1内外の状況変化を時系列に沿って大まかに把握す
るための画像を記憶するメモリである。メモリM1への
画像の書き込み周期はメモリM2への画像の書き込み周
期よりも短く(速く)設定されているので、メモリM1に
記憶された画像データを分析すれば、運転状況の激変が
発生した時点の直前直後に発生する急激な状況変化を精
密に分析することができる。また、メモリM2への画像
の書き込み周期は長めに設定されているので、運転状況
の激変が発生した時点の前後の比較的長い時間に亘って
画像を保存した場合でもフレーム数は比較的少なく、画
像全体の記憶容量はそれほど増大しない。
【0026】例えば、メモリM1に書き込む画像の書き
込み周期をT1=1/200秒とすればメモリM1には5秒ぶん
の画像(1000ショット)を保存することができ、また、メ
モリM2に書き込む画像の書き込み周期をT2=1/30秒とす
れば、メモリM2には5分ぶんの画像(9000ショット)を
保存することができる。必要とされるメモリの容量は、
メモリM1,M2を合わせ、画像のショット数にして高々1
0000ショット分である。仮に、1つのメモリだけを単純
に使用して書き込み周期1/200秒で5分ぶんの画像を保
存するとするなら60000ショット分の記憶容量が必要と
なるが、本実施形態では、書き込み周期の異なる2つの
メモリM1,M2を併用することで、全体としてメモリの
必要量を1/6程度に軽減することに成功した。
【0027】また、データ保存用記憶媒体Mには、運転
状況に激変が発生した時点を画像の書き込みタイミング
を利用して特定するポインタP1,P2の値を記憶するため
の記憶領域(図1参照)が設けられている。
【0028】前述したCPU7の駆動やバッファ16,1
7,18およびデータ保存用記憶媒体Mへの書き込み動作
に必要とされる電力は、通常、テスト車両1のバッテリ
Vccによって賄われるが、主制御部8とバッテリVccとの
間には電流の逆流を防止するダイオード19が介装さ
れ、更に、主制御部8とダイオード19との間には大容
量のキャパシタ20が並列的に接続されているので、も
し、テスト車両1に損傷が生じて主制御部8にバッテリ
Vccからの電力が供給されなくなった場合であっても、
バッテリVccに代わってキャパシタ20が暫くのあいだ
主制御部8に電力を供給することができる。キャパシタ
20は本実施形態における作動電力バックアップ手段で
ある。
【0029】図2乃至図3は主制御部8のCP7によって
実施される処理の概略を示すフローチャートであり、以
下、図2乃至図3を参照して必要画像データ保存手段と
してのCPU7の処理動作について説明する。
【0030】主制御部8に電源が投入されると、CPU7
は、まず、激変信号検出フラグFをリセットすると共に
(ステップS1)、メモリM1に対する画像データの書き込
み位置のアドレスを記憶する指標jとメモリM2に対する
画像データの書き込み位置のアドレスを記憶する指標i
の各々に初期値ゼロを設定し(ステップS2)、メモリM1
に対する画像データの書き込みタイミングを規制するタ
イマt1およびメモリM2に対する画像データの書き込み
タイミングを規制するタイマt2の各々をリセットして再
スタートさせる(ステップS3)。
【0031】次いで、CPU7は、激変信号検出フラグFが
セットされているか否かを判別するが(ステップS4)、電
源投入直後のこの段階では激変信号検出フラグFはセッ
トされていないのでステップS4の判別結果は偽となり、
CPU7は、次いで、タイマt1によって計測される経過時
間がメモリM1に対する画像データの書き込み周期T1(例
えば1/200秒)に達しているか否かを判別する(ステップS
6)。
【0032】タイマt1によって計測される経過時間が書
き込み周期T1に達していなければ、高速画像用バッファ
17に記憶されている画像データ、即ち、魚眼レンズ5
およびカメラボディ6によって撮影された最新の画像デ
ータを第一の最新画像記憶手段であるメモリM1に書き
込む必要はない。従って、CPU7は、画像の書き込みに必
要とされるステップS7乃至ステップS12の処理を非実行
としてステップS13の処理に移行し、再び、激変信号検
出フラグFがセットされているか否かを判別することに
なる。
【0033】電源投入直後のこの段階では激変信号検出
フラグFはセットされていないので、ステップS13の判別
結果は再び偽となり、CPU7は、次いで、タイマt2によ
って計測される経過時間がメモリM2に対する画像デー
タの書き込み周期T2(例えば1/30秒)に達しているか否か
を判別する(ステップS15)。
【0034】タイマt2によって計測される経過時間がメ
モリM2に対する画像データの書き込み周期T2に達して
いなければ、低速画像用バッファ16に記憶されている
画像データ、つまり、魚眼レンズ5およびカメラボディ
6によって撮影された最新の画像データをメモリM2に
書き込む必要はないので、CPU7は、書き込みに必要と
されるステップS16乃至ステップS21の処理を非実行とし
てステップS22の処理に移行し、慣性センサ7からの運
転状況激変信号が入力されているか否かを判別する。し
かし、衝突や急制動による極端な加速度変化がなければ
慣性センサ7からの運転状況激変信号は入力されないの
で、通常、ステップS22の判別結果は偽となる。
【0035】よって、CPU7は再びステップS4の処理に
移行し、タイマt1によって計測される経過時間が書き込
み周期T1に達するか、または、タイマt2によって計測さ
れる経過時間が書き込み周期T2に達するか、もしくは、
慣性センサ7からの運転状況激変信号が検出されて激変
信号検出フラグFがセットされるかの何れかの変化が生
じるまでの間、前記と同様にして、ステップS4,ステッ
プS6,ステップS13,ステップS15およびステップS22の判
別処理を繰り返し実行することになる。
【0036】そして、このような処理が繰り返し実行さ
れる間に、タイマt1によって計測される経過時間が書き
込み周期T1に達したことがステップS6の判別処理で検出
されると、CPU7は、メモリM1に対する画像データの書
き込み位置のアドレスを記憶する指標jの値を1インク
リメントし(ステップS7)、該指標jの値がメモリM1に記
憶可能な画像データのショット数jmax(例えば1000)を越
えているか否かを判別する(ステップS8)。
【0037】指標jの値が記憶可能な画像データのショ
ット数jmaxを越えていなければ、これまでに記憶した画
像データに上書きをせずに、または、自動的に上書きを
して、高速画像用バッファ17上の最新の画像データを
メモリM1に書き込むことができることを意味するの
で、CPU7は、指標jの現在値に基づいてそのままメモリ
M1上のアドレスjの記憶領域に高速画像用バッファ17
上の最新の画像データを保存する(ステップS10)。ま
た、指標jの値がメモリM1に記憶可能な画像データのシ
ョット数jmaxを越えている場合には、CPU7は指標jの値
を初期値ゼロに再設定し(ステップS9)、再びメモリM1
の先頭の記憶領域から、高速画像用バッファ17上の最
新の画像データの保存を開始する(ステップS10)。
【0038】次いで、CPU7は、メモリM1に対する画像
データの書き込みタイミングを規制するタイマt1をリセ
ットして再スタートさせた後(ステップS11)、運転状況
激変信号が検出されてからメモリM1に対して行われた
画像データの取り込み回数を係数するカウンタC1の値を
1インクリメントする(ステップS12)。但し、この段階
では慣性センサ7からの運転状況激変信号は検出されて
おらず、また、激変信号検出フラグFもセットされてい
ないので、カウンタC1の値には実質的な意味はない。
【0039】一方、前述したステップS4,ステップS6,ス
テップS13,ステップS15およびステップS22の判別処理が
繰り返し実行される間に、タイマt2によって計測される
経過時間が書き込み周期T2に達したことがステップS15
の判別処理で検出された場合には、CPU7は、メモリM2
に対する画像データの書き込み位置およびメモリM3に
対する各種情報の書き込み位置のアドレスを記憶する指
標iの値を1インクリメントし(ステップS16)、該指標i
の値がメモリM2およびM3に記憶可能なデータ数imax
(例えば9000)を越えているか否かを判別する(ステップS
17)。
【0040】指標iの値が記憶可能なデータ数imaxを越
えていなければ、これまでに記憶した画像データや各種
データに上書きをせずに、または、自動的に上書きをし
て低速画像用バッファ16上の最新の画像データをメモ
リM2に、また、各種情報記憶バッファ18上の最新の
情報をメモリM3に書き込むことができることを意味す
るので、CPU7は、指標iの現在値に基づいてそのままメ
モリM2上のアドレスiの記憶領域に低速画像用バッファ
16の画像データを、また、メモリM3のアドレスiの記
憶領域に各種情報記憶バッファ18上の最新データを保
存する(ステップS19)。また、指標iの値がメモリM2お
よびM3に記憶可能なデータ数imaxを越えていれば、CPU
7は指標iの値を初期値ゼロに再設定し(ステップS18)、
再びメモリM2およびM3の先頭の記憶領域から、低速画
像用バッファ16上の最新の画像データと各種情報記憶
バッファ18上の最新情報の保存を開始する(ステップS
19)。
【0041】次いで、CPU7は、メモリM2に対する画像
データの書き込みタイミングを規制するタイマt2をリセ
ットして再スタートさせ(ステップS20)、運転状況激変
信号が検出されてからメモリM2およびM3に対して行わ
れたデータの取り込み回数を係数するカウンタC2の値を
1インクリメントする(ステップS21)。但し、この段階
では慣性センサ7からの運転状況激変信号は検出されて
おらず、また、激変信号検出フラグFもセットされてい
ないので、カウンタC2の値には実質的な意味はない。
【0042】以上に述べたように、タイマt1によって計
測される経過時間が書き込み周期T1に達する度にステッ
プS7乃至ステップS12の処理が、また、タイマt2によっ
て計測される経過時間が書き込み周期T2に達する度にス
テップS16乃至ステップS21の処理が繰り返し実行され
る。
【0043】この結果、第一の最新画像記憶手段を構成
するメモリM1には、魚眼レンズ5およびカメラボディ
6で撮影された画像がT1(例えば1/200秒)の周期毎に順
次取り込まれ、そのうち直前のT1×jmax秒の間(例えば
5秒間)に撮影されたjmaxショット(例えば1000ショッ
ト)ぶんの画像のみが、常に時系列に沿って先入れ先出
し方式で保存される。また、第二の最新画像記憶手段を
構成するメモリM2には、魚眼レンズ5およびカメラボ
ディ6で撮影された画像がT2(例えば1/30秒)の周期毎に
順次取り込まれ、そのうち直前のT2×imax秒の間(例え
ば5分間)に撮影されたimaxショット(例えば9000ショッ
ト)ぶんの画像のみが、常に時系列に沿って先入れ先出
し方式で保存されることになる。これと同様に、メモリ
M3には、運転者12およびテスト車両1に関連した各
種情報がT2(例えば1/30秒)の周期毎に順次取り込まれ、
そのうち最近のT2×imax秒の間(例えば5分間)に撮影さ
れたimax組(例えば9000組)の各種データのみが常に時系
列に沿って先入れ先出し方式で保存されることになる。
【0044】そして、このようにして前述の処理が繰り
返し実行される間に、テスト車両1に急制動がかけられ
たり衝突が発生したりすると、状況変化検知手段として
の慣性センサ7がこれを検知し、必要画像データ保存手
段としてのCPU7に運転状況激変信号を出力する。
【0045】必要画像データ保存手段としてのCPU7
は、ステップS22の判別処理で運転状況激変信号を検出
して激変信号検出フラグFをセットする(ステップS23)。
そして、運転状況の激変が発生した時点を記憶するポイ
ンタP1に指標jの現在値、即ち、運転状況の激変が発生
した時点で画像データの書き込みが行われていたメモリ
M1上の記憶領域を示すアドレスjの値を記憶すると共
に、ポインタP2には、指標iの現在値、要するに、運転
状況の激変が発生した時点でデータの書き込みが行われ
ていたメモリM2の記憶領域とメモリM3の記憶領域とを
示すアドレスiの値を記憶する(ステップS24)。
【0046】次いで、CPU7は、運転状況激変信号が検
出されてからメモリM1に対して行われた画像データの
取り込み回数を係数するカウンタC1の値と、運転状況激
変信号が検出されてからメモリM2,M3に対して行われ
たデータの取り込み回数を係数するカウンタC2の値を共
にゼロに初期化し(ステップS25)、再びステップS4の処
理に移行して、激変信号検出フラグFがセットされてい
るか否かを判別する。
【0047】この段階では既に激変信号検出フラグFが
セットされているのでステップS4の判別結果は真とな
り、次いで、CPU7は、カウンタC1の現在値がjmax-x1に
達しているか否かを判別する(ステップS5)。
【0048】x1は、運転状況の激変が発生する前の画像
データをメモリM1に何ショット残して運転状況の激変
発生後の画像データを新たに何ショット取り込むかを決
めるためのパラメータであり、このパラメータに従っ
て、結果的に、運転状況の激変が発生する前の画像デー
タはメモリM1にx1ショットだけ残され、また、激変発
生後の画像データは新たにjmax-x1ショットだけメモリM
1に取り込まれることになる。x1の設定範囲は0<x1<jma
xであり、例えば、x1=jmaxと設定した場合には、運転状
況の激変発生後の画像データの新たな取り込み作業は全
く行われず、激変発生前のjmaxショット分の画像データ
がそのままメモリM1に保持される。また、x1=0と設定
した場合には、激変発生前の画像データは全て削除さ
れ、運転状況の激変発生後のjmaxショットぶんの画像デ
ータが新たにメモリM1に取り込まれることになる。普
通は運転状況の激変発生前後の状況を知りたいので、x1
=jmax/2(但し整数)程度の値をx1として設定するのが一
般的である。例えばjmax=1000であればx1=500程度の値
に設定すればよい。
【0049】そこで、前述したステップS5の判別結果が
偽となった場合、つまり、カウンタC1の現在値がjmax-x
1に達していない場合には、CPU7は前記と同様にしてT1
の周期毎にステップS7乃至ステップS12の処理を実行
し、運転状況の激変発生後の画像データの取り込み作業
を継続して実施する。また、その度にカウンタC1の値が
カウントアップされる(ステップS12参照)。
【0050】一方、ステップS5の判別結果が真となった
場合には、運転状況の激変発生後のjmax-x1ショットぶ
んの画像が既にメモリM1に取り込まれていることを意
味するので、メモリM1に対する新たな画像データの上
書きが必要画像データ保存手段としてのCPU7によって
禁止され、ステップS6乃至ステップS12の処理が非実行
とされる。従って、この時点でメモリM1に記憶されて
いる画像データ、つまり、激変発生前のx1個の画像デー
タと激変発生後のjmax-x1個の画像データとがそのまま
メモリM1に保持されることになる。運転状況の激変が
発生する前に保存されるデータ量は時間にしてT1×x1秒
ぶん(T1=1/200,jmax=1000,x1=500として2.5秒ぶん)、ま
た、運転状況の激変が発生した後に保存されるデータ量
は時間にしてT1×(jmax-x1)秒ぶん(T1=1/200,jmax=100
0,x1=500として2.5秒ぶん)である。
【0051】次いで、CPU7は、激変信号検出フラグFが
セットされているか否かを判別するが(ステップS13)、
この段階では既に激変信号検出フラグFがセットされて
いるのでステップS13の判別結果は真となり、次いで、C
PU7は、カウンタC2の現在値がimax-x2に達しているか
否かを判別する(ステップS14)。
【0052】x2は、運転状況の激変が発生する前の画像
データおよび各種データをメモリM2,M3に何ショット
残して激変発生後のデータを新たに何ショット取り込む
かを決めるためのパラメータであり、このパラメータに
従って、結果的に、運転状況の激変が発生する前のデー
タはメモリM2,M3にx2ショットだけ残され、また、激
変発生後のデータは新たにimax-x2ショットだけ取り込
まれることになる。x2の設定範囲は0<x2<imaxであり、
例えば、x2=imaxと設定した場合には、運転状況の激変
発生後のデータの新たな取り込み作業は全く行われず、
激変発生前のimaxショット分のデータがそのままメモリ
M2,M3に保持される。また、x2=0と設定した場合に
は、激変発生前のデータは全て削除され、運転状況の激
変発生後のimaxショット分のデータが新たにメモリM2,
M3に取り込まれることになる。普通は運転状況の激変
発生の前後の状況を知りたいので、x2=imax/2(但し整
数)程度の値をx2として設定するのが一般的である。例
えばimax=9000であればx2=4500程度の値に設定すればよ
い。
【0053】そこで、前述したステップS14の判別結果
が偽となった場合、つまり、カウンタC2の現在値がimax
-x2に達していない場合には、CPU7は前記と同様にして
T2の周期毎にステップS16乃至ステップS21の処理を実行
し、運転状況の激変発生後の画像データおよび各種デー
タの取り込み作業を継続して実施する。また、その度に
カウンタC2の値がカウントアップされる(ステップS21参
照)。
【0054】一方、ステップS14の判別結果が真となっ
た場合には、運転状況の激変発生後のimax-x2ショット
分のデータが既にメモリM2,M3に取り込まれているこ
とを意味するので、メモリM2,M3に対する新たなデー
タの上書きは必要画像データ保存手段としてのCPU7に
よって禁止され、ステップS15乃至ステップS21の処理が
非実行とされて、この時点でメモリM2,M3に記憶され
ているデータがそのまま保持されることになる。
【0055】従って、前述した通り、メモリM2,M3に
は、ポインタP2に記憶されたアドレスの位置を境とし
て、運転状況の激変が発生する前のx2ショット分のデー
タと、運転状況の激変発生後のimax-x2ショット分のデ
ータとが保存される。運転状況の激変が発生する前に保
存されるデータ量は時間にしてT2×x2秒ぶん(T2=1/30,i
max=9000,x2=4500として2分30秒ぶん)、また、運転状況
の激変が発生した後に保存されるデータ量は時間にして
T2×(imax-x2)秒ぶん(T2=1/30,imax=9000,x2=4500とし
て2分30秒ぶん)である。
【0056】極端な急制動や衝突等が発生して慣性セン
サ7が作動したような場合にはテスト車両1やその装備
品に損傷を生じてバッテリVccから主制御部8への電力
の供給が不能となる場合もあるが、前述した通り、主制
御部8には作動電力バックアップ手段としてのキャパシ
タ20が接続されており、バッテリVccからの電力供給
が断たれた場合にはキャパシタ20から主制御部8への
電力供給が自動的に開始されるので、運転状況の激変が
発生した後のデータの取り込みや保存作業は支障なく行
うことができる。また、主制御部8は、対衝撃性のケー
シング14によって保護されているので、主制御部8自
体が深刻な損傷を被ることは滅多にない。
【0057】衝突実験等が終了した後、主制御部8から
データ保存用記憶媒体Mを取り外し、メモリM1,M2,M3
に保存されているデータをパーソナルコンピュータ等に
読み込んで、データの分析作業を行う。実質的な分析作
業は、メモリM1,M2の画像をディスプレイに表示して
画像を詳細に検討することと、メモリM3に記憶された
テスト車両1や運転者12の関連情報、例えば、運転者
に作用する衝撃値,アクセル開度,ハンドル切れ角,ウイ
ンカ/ライト等の情報を検討することによって行う。
【0058】各メモリM1,M2に記憶された画像データ
およびメモリM3に記憶された各種データの時間的な対
応関係は図4に示す通りであり、運転状況の激変、例え
ば、衝突が発生した時点をゼロ時刻として、この時点に
ポインタP1のアドレスに相当するメモリM1の画像デー
タを一致させ、同時に、この時点にポインタP2のアドレ
スに相当するメモリM2の画像データおよびメモリM3の
各種データを一致させることによって簡単に時間的な整
合をとることができる。また、各画像データには運転者
12の状況と車両内外の状況とが同一の魚眼レンズ5に
よって撮影されて保存されているので、各画像の撮影時
点における運転者12の状況とテスト車両1の内外の状
況とは時間的に厳密に一致しており、画像の同期ズレが
発生することはあり得ない。
【0059】魚眼レンズ5およびカメラボディ6によっ
て撮影されてメモリM1,M2に保存された画像データを
そのまま表示した場合、魚眼レンズ5の光学的な特性に
よって、例えば、図7(a)に示すような歪曲を生じる。
このような問題を解消するため、車両外の前方視界や運
転者12の搭乗位置に相当する部分またはテスト車両1
の左右方向の視界等に相当する部分の画像データを元デ
ータの画像から切り出し、その各々に歪曲を除去するた
めの画像処理を施すなどして、オペーレータが分析し易
いかたちで表示することが望ましい。前方視界に相当す
る部分のデータを切り出して歪曲除去の画像処理を施し
た例を図7(b)に、また、運転者12の搭乗位置に相当
する部分のデータを切り出して歪曲除去の画像処理を施
した例を図7(b)に示す。特に、実際に路上を走行する
一般車両に車両運転情報記憶装置10を搭載して事故の
状況分析を行うような場合には、運転者12の表情や挙
動を分析する必要からも、特に、運転者12の搭乗位置
に相当する部分の画像を精密に分析できるようにするべ
きである。歪曲の修正等の画像処理に関する技術自体
は、既に特開平9-202180号公報等により公知で
ある。
【0060】画像データを表示する場合は、ディスプレ
イの画面を左右または上下に分割してメモリM1および
メモリM2の画像データを並列的に表示してもよいし、
また、精密な画像データを表示する必要があれば、メモ
リM1またはメモリM2の何れか一方を選択して、そのう
ちの特定の画像、例えば、ゼロ時刻のフレーム等をディ
スプレイ上に一杯に表示するようにすればよい。画面を
スクロールすることによって次の時点の画像データや前
の時点の画像データを読み込んで表示するように構成す
ることも可能である。また、本実施形態においては、メ
モリM2に保存される画像データとメモリM3に保存され
る各種データのサンプリングタイムが完全に一致してい
るので、メモリM3に保存された各種データ(数値データ
等)をメモリM2の画像データの隅に重ねて表示するよう
なことも可能である。
【0061】また、画像全体を見渡して状況の変化を確
認したいような場合には、メモリM1,M2の画像データ
を横方向に並べてサムネールで表示し、必要に応じて画
面を左右方向にスクロールするようにすればよい。
【0062】何れの表示形態を採用する場合であって
も、画像が撮影された時の時間は、その画像が記憶され
ているアドレスとポインタP1,P2に記憶されているアド
レスとの関係、および、画像の取り込み周期T1.T2の関
係から、運転状況の激変が発生したゼロ時刻を基準とし
て特定することができるので、ゼロ時刻を基準とした画
像の撮影時刻を求めるのは容易であり、この時刻を画像
に重ねてディスプレイ上に表示することもできる。例え
ば、ゼロ時刻をTとすれば、メモリM1においてアドレス
P1よりも時系列上1つ前の画像取り込み周期で保存され
た画像であれば、その撮影時刻は“T-T1”、また、メモ
リM2においてアドレスP2よりも時系列上2つ後の画像
取り込み周期で保存された画像であれば、その撮影時刻
は“T+2×T2”である。
【0063】
【発明の効果】本発明の車両運転情報記憶装置は、単一
の広角レンズによって運転者の状況と車両内外の状況を
同時に撮影するようにしているので、複数のカメラを併
用して運転者の状況と車両外の状況とを撮り分ける従来
の装置では実現が困難であった運転者を撮影した画像と
車両外の状況を撮影した画像との時間的な同期性の確保
を簡単に実施することができる。また、カメラが1つで
済むため、装置の構成に必要とされるコストも軽減さ
れ、車両運転情報記憶装置を搭載することによって車両
内の居住性が劣化といった問題も大幅に改善され、しか
も、装備の重量増加も最小限度に抑えられるので、車両
の加速特性や制動特性に与える悪影響も殆どない。
【0064】更に、画像の更新周期が異なる第一,第二
の最新画像記憶手段を並列して画像を保存するようにし
ているので、運転状況の激変が発生した時点の直前直後
の運転者の状況と車両内外の状況を精密に知ることも、
また、運転状況の激変が発生した時点の前後の比較的長
い時間に亘って運転者の状況と車両内外の状況を大まか
に把握することも可能であり、画像の記録に必要とされ
る記憶媒体の記憶容量も比較的に少なくて済む。
【0065】また、広角レンズの画角の範囲内に凸面鏡
を配備し、この凸面鏡を介して広角レンズの死角となる
領域の画像を撮影するようにしているのて、単一の広角
レンズのみで撮影を行っているにも関わらず実質的に十
分な撮影範囲をカバーすることができる。
【0066】更に、撮影以外の手段で検出した運転者や
車両の状況を画像の取り込み周期に同期させて記憶する
ようにしているので、画像のみに頼ることなく客観的な
状況分析作業を行うことが可能となる。
【0067】状況変化検知手段を加速度センサによって
構成することにより、急制動や衝突または追突等の発生
を検出してその前後の状況変化を知ることができるの
で、交通事故の分析、車両衝突実験等の分野に有効に利
用することができ、また、装置の機能の維持に必要とさ
れる作動電力バックアップ手段を備えているため、交通
事故や車両衝突実験等で車両が損傷した場合であって
も、衝突等が発生した直後の状況を高い確率で撮影し維
持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の車両運転情報記憶装置の
主制御部の構成を示すブロック図である。
【図2】主制御部のCPUによって実施される処理の概略
を示すフローチャートである。
【図3】主制御部のCPUによって実施される処理の概略
を示すフローチャートの続きである。
【図4】メモリに保存された画像データの時間的な対応
関係を衝突発生時点を基準として示す概念図である。
【図5】車両衝突実験で使用されるテスト車両に本発明
の車両運転情報記憶装置を搭載した場合の一実施形態に
ついて示す概念図である。
【図6】車両衝突実験で使用されるテスト車両に本発明
の車両運転情報記憶装置を搭載した場合の他の一実施形
態について示す概念図である。
【図7】図7(a)は主制御部のメモリに保存された画像
データを示す概念図、図7(b)および図7(c)は画像デー
タから必要部分を切り出してわい曲除去の画像処理を施
した後の画像を示す概念図である。
【図8】従来の車両運転情報記憶装置の構成の概略を示
す概念図である。
【符号の説明】
1 テスト車両 5 広角レンズとしての魚眼レンズ 6 信号出力手段を兼ねるCCDカメラボディ 7 必要画像データ保存手段を兼ねるCPU 8 主制御部 9 状況変化検知手段としての慣性センサ 10 車両運転情報記憶装置 11 状況検出手段としてのLAN 12 運転者(ダミー) 13 凸面鏡 16 低速画像用バッファ 17 高速画像用バッファ 18 各種情報記憶バッファ 20 作動電力バックアップ手段としてのキャパシタ 100 車両 101 第一のテレビカメラ 102 第二のテレビカメラ 103 ビデオレコーダ 104 ビデオレコーダ M1 第一の最新画像記憶手段としてのメモリ(短周期
用) M2 第二の最新画像記憶手段としてのメモリ(長周期
用) M3 状況検出手段によって検出されたデータを記憶す
るメモリ M データ保存用記憶媒体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転者と車両の状況を画像によって記憶
    する車両運転情報記憶装置において、 運転者の状況と車両内外の状況を同時に撮影可能な位置
    に配備された広角レンズと、 前記広角レンズで撮影された画像を1ショット毎にデジ
    タル信号として出力する信号出力手段と、 前記信号出力手段から出力されるデジタル信号を複数シ
    ョット分記憶する容量を備え、かつ、前記信号出力手段
    から出力されたデジタル信号を先入れ先出し方式により
    所定周期毎に更新して前記複数ショット分の最新の画像
    だけを記憶する最新画像記憶手段と、 前記車両の運転状況の激変を検知する状況変化検知手段
    と、 前記状況検知手段による運転状況の激変検出後、前記複
    数ショットよりも小さな値を最大値として予め設定され
    た動作回数だけ前記先入れ先出し方式による画像の更新
    を許容し、それ以降の画像の更新を禁止する必要画像デ
    ータ保存手段とを備えたことを特徴とする車両運転情報
    記憶装置。
  2. 【請求項2】 先入れ先出し方式による画像の更新周期
    が異なる第一,第二の最新画像記憶手段を並列して備え
    たことを特徴とする請求項1記載の車両運転情報記憶装
    置。
  3. 【請求項3】 前記広角レンズの画角の範囲内に凸面鏡
    を配備し、該凸面鏡を介し、広角レンズの死角となる領
    域の画像を撮影するようにしたことを特徴とする請求項
    1または2記載の車両運転情報記憶装置。
  4. 【請求項4】 運転者または車両の状況を検出してデジ
    タルデータとして出力する状況検出手段を有し、該状況
    検出手段によって検出されたデータを前記画像の更新周
    期に同期させて記憶するようにしたことを特徴とする請
    求項1,2または3記載の車両運転情報記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記状況変化検知手段を加速度センサに
    よって構成したことを特徴とする請求項1,2,3または
    4記載の車両運転情報記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記最新画像記憶手段,状況変化検知手
    段,必要画像データ保存手段の各々に、車両の機能部品
    とは独立した作動電力バックアップ手段を配備したこと
    を特徴とする請求項1,2,3,4または5記載の車両運
    転情報記憶装置。
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